JPH07209179A - 分光分析装置 - Google Patents

分光分析装置

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JPH07209179A
JPH07209179A JP234994A JP234994A JPH07209179A JP H07209179 A JPH07209179 A JP H07209179A JP 234994 A JP234994 A JP 234994A JP 234994 A JP234994 A JP 234994A JP H07209179 A JPH07209179 A JP H07209179A
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Tomohito Nakatsu
智史 中津
Ryoji Suzuki
良治 鈴木
Susumu Morimoto
進 森本
Akiyoshi Shimizu
昭佳 清水
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 含水量の変動に係わらず適切な測定をおこな
うことができる分光分析装置を得る。 【構成】 測定対象のサンプルSが出退自在な測定部3
0に測定用光線束を照射する光源1と、測定部30を透
過もしくは測定部30より反射してくる測定用光線束を
分光する分光手段6と、分光された測定用光線束を受光
するアレイ型受光素子7とを備えて、サンプルSの成分
分析をおこなう分光分析装置において、サンプルSとし
ての小麦を分析対象とするとともに、アレイ型受光素子
7の電荷蓄積時間を変更可能に構成し、電荷蓄積時間を
増減制御して、アレイ型受光素子7からの出力を予め設
定された所定出力範囲内に収める電荷蓄積時間調節手段
71を備えて分光分析装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、測定対象のサンプルが
出退自在な測定部に測定用光線束を照射する光源と、測
定部を透過もしくは測定部より反射してくる測定用光線
束を分光する分光手段と、分光された測定用光線束を受
光するアレイ型受光素子とを備えて、サンプルの成分分
析をおこなう分光分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の分光分析装置に備えられ
るアレイ型受光素子においては、その電荷蓄積時間が固
定されており、所定の電荷蓄積時間で、米、小麦、果物
等の成分分析をおこなっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の装置
において、玄米、白米等の米を成分分析対象とする場
合、それらの含水分が比較的一定している(実質上13
〜16%の範囲内にある)ため、サンプル毎に大きな吸
光度の変化はなく、分光した場合にアレイ型受光素子の
測定レンジ内で適度に分布した光量を得ることができ、
結果的に、信頼性のある分析結果を得ることができる。
しかしながら、分析対象が、例えば小麦の場合は、水分
量がサンプルにより10〜40%まで大きく変動する。
従って、サンプルによって透過光量のバラツキが非常に
大きく(1桁以上異なる)、アレイ型受光素子に飽和も
しくは光量不足が起こる。即ち、波長とアレイ型素子の
出力値との関係を示す図5(ロ)に示すように、蓄積時
間を固定しておくと、受光量(出力電圧値)が低すぎた
り(図上Cで示す状態)、受光量(出力電圧値)が高す
ぎたり(図上Aで示す状態)して、以後の処理におい
て、信頼性ある結果を得るための適切なデータが得られ
ない。そこで、例えは、受光量過多の状態に対応するた
め、全ての小麦を測定できるように測定レンジ(最大光
量値)を広く取って全てのレンジをカバーしようとすれ
ば、分解能が悪くなる。一方、測定レンジを小さく取る
と、透過光量が多い場合に対応できない。図5において
夫々の出力曲線に括弧付数字で付記されている電圧は最
大出力値である。
【0004】従って、本発明の目的は、含水量の変動に
係わらず適切な測定をおこなうことができる分光分析装
置を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による分光分析装置の特徴構成は、サンプルと
しての小麦を分析対象とするとともに、アレイ型受光素
子の電荷蓄積時間が変更可能に構成され、電荷蓄積時間
を増減制御して、アレイ型受光素子からの出力を予め設
定された所定出力範囲内に収める電荷蓄積時間調節手段
を備えたことにある。さらに、上記の構成において、電
荷蓄積時間として、乾燥小麦に対する標準蓄積時間、生
小麦に対する短側蓄積時間及び過乾燥小麦に対する長側
蓄積時間が夫々設定され、電荷蓄積時間調節手段が電荷
蓄積時間を前記3蓄積時間のいずれかに切換制御するも
のであることが好ましい。さらに、上記の構成におい
て、光源が、特定波長において最大光量を有し、且つ特
定波長から離間する波長で光量が減少する光源であり、
特定波長におけるアレイ型受光素子の上限出力設定値と
下限出力設定値が予め設定され、電荷蓄積時間調節手段
は、特定波長に対応する素子の素子出力が上限出力設定
値より大きい場合に電荷蓄積時間を短く制御し、下限出
力設定値より小さい場合に電荷蓄積時間を長く制御する
ものであることが好ましい。さらに、上記構成におい
て、標準的な吸光度を有するリファレンスを備えるとと
もに、成分分析をおこなう場合に、リファレンスを測定
部に配置した場合のアレイ型受光素子の出力情報をリフ
ァレンス情報Rd、サンプルを測定部に配置した場合の
アレイ型受光素子の出力情報をサンプル情報Sd、さら
に、リファレンス情報Rdを得る時点に於ける非入光状
態のアレイ型受光素子の出力情報をリファレンス暗情報
Dr、サンプル情報Sdを得る時点に於ける非入光状態
のアレイ型受光素子の出力情報をサンプル暗情報Dsと
した場合に、d=log((Rd−Dr)/(Sd−D
s))で表される吸光度のスペクトルに於ける波長領域
の二次微分値を求めて、成分定量を得る処理手段を備
え、リファレンス情報Rdとリファレンス暗情報Drと
を夫々求める場合の電荷蓄積時間を夫々第1電荷蓄積時
間に、サンプル情報Sdとサンプル暗情報Dsとを夫々
求める場合の電荷蓄積時間を夫々第2電荷蓄積時間に、
夫々設定自在に構成されていることが好ましい。そし
て、それらの作用・効果は以下のとおりである。
【0006】
【作用】つまり、本願の分光分析装置においてアレイ型
受光素子の電荷蓄積時間を可変に構成するとともに、電
荷蓄積時間調節手段を備えて、アレイ型受光素子からの
出力を所定出力範囲内に収めるように調節するため、素
子が飽和したり、出力が小さすぎたりして、アレイ型受
光素子からの出力がサンプルの吸光状態を良好に代表で
きないものとなることはない。さらに具体的に説明する
と、透過光量に従ってアレイ型受光素子からの出力分布
を図5(イ)に示すような状態(波長に対する出力値分
布がピーク位置で上限出力設定値以下の近傍の値になる
とともに、測定レンジ内で一定の分布状態を示す)に設
定することが可能となる。従って、成分分析対象として
水分率が大きく変化する小麦を対象とする場合において
も、適切なデータ所得状態で、分析をおこなうことがで
き、信頼性の高い分析をおこなうことができる。
【0007】
【発明の効果】従って、含水量の変動に係わらず適切な
測定をおこなうことができる分光分析装置を得ることが
できた。
【0008】さらに、上記の構成において、電荷蓄積時
間として、乾燥小麦に対する標準蓄積時間、生小麦に対
する短側蓄積時間及び過乾燥小麦に対する長側蓄積時間
が夫々設定され、電荷蓄積時間調節手段が電荷蓄積時間
を前記3蓄積時間のいずれかに切換制御するものとして
おくと、小麦の水分率に対応する代表的な3つの蓄積時
間で蓄積時間を簡単な構成で切換え操作することによ
り、水分率の異なる小麦間での分析に良好に対応できる
とともに、例えば小麦の品種の違い、さらには粉状であ
るとかガラス状であるとかいった小麦の内部性状に差異
がある場合にも簡単に対応できる。さらに、上記の構成
において、光源が、特定波長において最大光量を有し、
且つ特定波長から離間する波長で光量が減少する光源で
あり、特定波長におけるアレイ型受光素子の上限出力設
定値と下限出力設定値が予め設定され、電荷蓄積時間調
節手段は、特定波長に対応する素子の素子出力が上限出
力設定値より大きい場合に電荷蓄積時間を短く制御し、
下限出力設定値より小さい場合に電荷蓄積時間を長く制
御するものとしておくと、分光された測定用光線束の光
量状態を特定波長に於ける限界値間(上限出力設定値及
び下限出力設定値間)で、簡単且つ迅速に適切な電荷蓄
積時間を設定することができる。さらに、上記構成にお
いて、標準的な吸光度を有するリファレンスを備えると
ともに、成分分析をおこなう場合に、リファレンスを測
定部に配置した場合のアレイ型受光素子の出力情報をリ
ファレンス情報Rd、サンプルを測定部に配置した場合
のアレイ型受光素子の出力情報をサンプル情報Sd、さ
らに、リファレンス情報Rdを得る時点に於ける非入光
状態のアレイ型受光素子の出力情報をリファレンス暗情
報Dr、サンプル情報Sdを得る時点に於ける非入光状
態のアレイ型受光素子の出力情報をサンプル暗情報Ds
とした場合に、d=log((Rd−Dr)/(Sd−
Ds))で表される吸光度のスペクトルに於ける波長領
域の二次微分値を求めて、成分定量を得る処理手段を備
え、リファレンス情報Rdとリファレンス暗情報Drと
を夫々求める場合の電荷蓄積時間を夫々第1電荷蓄積時
間に、サンプル情報Sdとサンプル暗情報Dsとを夫々
求める場合の電荷蓄積時間を夫々第2電荷蓄積時間に、
夫々設定自在に構成しておくと、リファレンス測定時と
サンプル測定時とでそれらの吸光度がかなり相違し、第
1電荷蓄積時間と第2電荷蓄積時間とを異なった時間に
設定する必要がある場合においても、成分分析を吸光度
スペクトルの絶対値でみることなく、吸光度スペクトル
の波長領域における変化状態(二次微分値により表され
る)から求めることとなるため、適切な分析をおこなう
ことができる。この場合、従来から採用されている吸光
度スペクトルの絶対値で、成分分析をおこなおうとする
と、リファレンス測定、サンプル測定間で電荷蓄積時間
を異ならせると、絶対値での比較ができない。従って、
この場合は分析値を得ることができない。
【0009】
【実施例】以下に本発明における分光分析装置の一実施
例である小麦(品種チホク)をサンプルSとする分光分
析装置について説明する。
【0010】分光分析装置は、図1に示すように、光源
1と、光源1からの測定用光線束を成形する第一光学系
2と、サンプル測定状態において測定用光線束が照射さ
れるサンプル保持部3と、そのサンプル保持部3で保持
されたサンプルSを透過した測定用光線束を集光する第
二光学系4と、その第二光学系4により集光された測定
用光線束を分光分析する分光分析部5とを光軸Pに沿っ
て配置して構成してある。
【0011】前記光源1は、タングステン−ハロゲン電
球によって構成してある。前記第一光学系2は、前記サ
ンプル保持部3に向かう光線束を平行光線束に成形する
レンズ2aを備え、さらに測定用光線束の光軸P上で光
源1と分光分析部5との間(実施例においてはサンプル
保持部3の分光分析部5側)に、この光線束を所定の状
態に切換える切換手段200を備えている。この切換手
段200は、軸芯周りに回転する回転円板20を備えて
おり、図2に示すように、測定用光線束を透過させて校
正光線束とする校正フィルタを備えた波長校正部20a
と、測定用光線束を透過させてリファレンス光線束とす
るリファレンス部20bと、測定用光線束を遮断する暗
電流測定用遮蔽部20cと測定用光線束をそのまま通過
させる切欠き部20dとを周方向に備えている。そし
て、回転円板20が回転軸21周りに回転することによ
り、それぞれの状態に透過光の状態が切換られる。さ
て、前述の校正光線束は図3に示すように、一対の特定
波長(λ1λ2)にピークを備えた光線束であり、予め特
定されている一対のピーク波長とこれらのピーク波長を
受光することとなるアレイ型受光素子7の一対の対応素
子の位置関係から、アレイ型受光素子を構成する各素子
と、それぞれの素子が受光する光の波長との間で対応を
取る(校正をおこなう)ことができる。一方、リファレ
ンス光線束はリファレンス部20bに備えられる減光フ
ィルター等により標準的な光量減少を起こされた光線束
であり、このリファレンス光線束を形成するリファレン
ス部20bは標準的な吸光度を有する構成となってい
る。
【0012】前記サンプル保持部3は、石英硝子製の容
器3aによって構成してあり、その容器3a内には、サ
ンプルSとしての小麦を収容してある。この容器3aは
図示するように、測定用光線束の光軸Pが通っている測
定部30に対して、光軸Pを横切る状態と光軸Pから離
間する状態とに出退手段30aを備えて出退自在に構成
されている。前記第二光学系4は、前記サンプルSを透
過した光線束を前記分光分析部5の入射孔5a位置で集
光させる集光レンズ4aと、光路への有害光の進入を防
止する暗箱4bとで構成してある。
【0013】前記分光分析部5は、前記第二光学系4に
隣接する暗箱5bを設け、その暗箱5b内で、入射光線
束を分光反射する分光手段としての凹面回折格子6と、
分光反射された各波長毎の光線束強度を検出するアレイ
型受光素子7とを設けて構成してある。また、前記暗箱
5b内の測定用光路における前記入射孔5aと前記凹面
回折格子6との間には、前記入射孔5aからの入射光線
束を凹面回折格子6に向けて反射させる反射鏡8を設け
てある。即ち、前記分光分析部5はポリクロメータ型の
分光計である。
【0014】前記アレイ型受光素子7は、前記凹面回折
格子6による光線束の分散光路上の前記暗箱5bに設け
た受光素子固定部9に固定設置してあり、シリコン(S
i)又は硫化鉛(PbS)又はゲルマニウム(Ge)セ
ンサで構成してある。
【0015】このアレイ型受光素子7からの検出信号
は、処理手段70に送られ、この処理手段70により処
理され、以下の動作順序に示すように吸光度のスペクト
ル、このスペクトルの二次微分値等のスペクトル関連情
報が求められる。そして、これらのスペクトル関連情報
からサンプルSの水分値、タンパク値、アミロース値と
いった成分量が、処理手段70に格納されている検量式
に従って求められる。さらに、前述の切換手段200と
処理手段70との連係が制御手段10によって採られて
いる。
【0016】さて、この分光分析装置には、サンプルS
を測定部30に配置してサンプル測定をおこなう場合
に、サンプルSの透過光量レベルを試し測定し、アレイ
型受光素子7の蓄積時間を自動的(切換え、変更)に3
段階に切り換える電荷蓄積時間調節手段71が備えられ
ている。即ち、電荷蓄積時間調節手段71には、予め電
荷蓄積時間として、乾燥小麦に対する標準蓄積時間(具
体的には400ms)、生小麦に対する短側蓄積時間
(具体的には200ms)及び過乾燥小麦に対する長側
蓄積時間(具体的には600ms)が夫々登録されてい
る。一方、図5に示すように、光源1は、特定波長(最
大光量の波長)λc において最大光量を有し、且つ特定
波長λc から離間する波長で光量が減少する特性を有す
るため、この特定波長λc におけるアレイ型受光素子の
上限出力設定値Vmaxと下限出力設定値Vminが予
め設定され、特定波長λc に対応する素子の素子出力が
上限出力設定値Vmaxより大きい場合に電荷蓄積時間
を短く制御し(具体的には、試し測定の場合に400m
sに設定されていて、前記特定波長λc に対応する素子
の出力が上限出力設定値Vmaxを越える場合は、20
0msに切り換える)、前記下限出力設定値Vminよ
り小さい場合に電荷蓄積時間を長く制御する(具体的に
は、試し測定の場合に400msに設定されていて、前
記特定波長λc に対応する素子の出力が下限出力設定値
Vminより小さい場合は、600msに切り換える)
ように構成されている。従って、この調節手段71は、
透過光量レベル(素子からの出力値)が、図5(ロ)の
Aで示す状態(出力値が素子出力の最高値となる波長域
が多くある状態)においては、その素子蓄積時間を短く
選択し、一方図5(ロ)のCで示す状態(出力値がかな
り低い波長域が多くある状態)においては、その素子蓄
積時間を長く選択するように動作する。そして、このよ
うに選択することにより、測定値レベル(出力値)の不
正適正測定波長域(素子が飽和状態にあったり、出力値
が小さすぎたりする波長域)を無くすることができると
ともに測定レンジを狭くでき、分解能の向上が可能とな
る。さらに具体的に従来のものと比較すると、従来の固
定型における電荷蓄積時間は400msであり、素子出
力として、水分率の変化に従って0〜8Vまで測定でき
るレンジが必要であったが、本願の切換え方式のものに
おいては、電荷蓄積時間が、図5(イ)に示すA状態で
200ms、B状態で400ms、C状態で600ms
の3状態に切り換えることができ、測定レンジは0〜4
Vで測定ができる。
【0017】以下に本願の分光分析装置の動作順序を図
4に従って箇条書き形式で説明する。データの処理は前
述の切換手段200と連動した処理手段70によりおこ
なわれる。 1 測定開始(波長校正データ収拾過程) この状態は、図4(イ)に示される状態であり、測定部
30に対して容器3aは引退した状態に保持されてお
り、測定部30には何もない。一方、回転円板20はそ
の原点状態である波長校正部20aが光軸P上に位置さ
れる状態をとる。そして、測定用光線束が照射される
と、この波長校正部20aを透過した光線束は、一対の
特定波長(λ1λ2)にピークを有する校正光線束とさ
れ、この正光線束がアレイ型受光素子7によって受光さ
れ、各素子と波長との位置対応が取られる。これは、サ
ンプル測定毎におこなわれる。
【0018】2−1 リファレンス情報収拾過程 この状態は、図4(ロ)に示される状態であり、前記過
程と同様に、測定部30に対して容器3aは引退した状
態に保持されており、測定部30には何もない。一方、
回転円板20は回転してリファレンス部20bが光軸P
上に位置される状態をとる。そして、測定用光線束が照
射されると、このリファレンス部20bを透過した光線
束は、測定状態(温度)にあるリファレンス(摩りガラ
ス等)を透過することによりリファレンス光線束とさ
れ、リファレンス情報Rdが得られる。 2−2 リファレンス情報収拾時点での暗情報収拾過程 この状態は、図4(ハ)に示される状態であり、回転円
板20は回転して暗電流測定用遮蔽部20cが光軸上に
位置される。従って、この状態においては、アレイ型受
光素子7へ光は入光せず、測定状態におけるリファレン
ス暗情報Drが得られる。一方、容器3a内へのサンプ
ルの充填がおこなわれた容器3aが測定部30に移動さ
れる。ここで、リファレンス情報Rdとリファレンス情
報収拾時点での暗情報Dr収拾においては、電荷蓄積時
間としては、上述の標準蓄積時間(具体的には400m
s)でおこなわれる。このようにリファレンス関連の情
報を収拾する場合の電荷蓄積時間を第1電荷蓄積時間と
呼ぶ。
【0019】3 波長校正処理過程 上記の過程を終了した後、処理手段70内において波長
校正(ソフト上の処理)をおこなう。
【0020】4−1 サンプルデータ収拾過程 この状態は、図4(ニ)に示される状態であり、測定部
30に容器3aは位置されており、測定光線束はサンプ
ルを透過してくることとなる。一方、回転円板20は回
転して切欠き部20dが光軸P上に位置される状態をと
る。従って、測定用光線束が照射され、サンプルを透過
してきた透過光を受光することによりサンプル情報Sd
を得ることができる。この過程において、前述の蓄積時
間調節手段71が作動し、サンプルの透過光量レベルを
試し測定するとともに、アレイ型受光素子7の蓄積時間
を、図5(イ)に示すいずれか一つの状態の出力状態に
するように自動的に3段階に切り換える。さらに具体的
に異なった水分率の小麦の場合について説明すると、水
分率が25%以上の場合はA状態(特定波長λcの素子
出力がVmax以上となる)で示す200msの蓄積時間
に、水分率が15〜25%の場合はB状態(特定波長λ
cの素子出力がVmaxとVminとの間にはいる)で示す4
00msの蓄積時間に、さらには15%以下の場合はほ
ぼC状態(特定波長λcの素子出力がVmin以下となる)
で示す600msの蓄積時間に切換られて、図5(イ)
に示すいずれか一つの様な測定状態が確保される。ここ
で、切換の判断基準は予め設定されている上限出力設定
値Vmaxと下限出力設定値Vminであり、サンプルSの水
分率、内部性状(粉状かガラス状か)、品種等によるも
のではない。このような構成を取ることにより、測定に
おける分解能の向上により測定精度も向上する(測定レ
ンジが1/2になれば分解能が2倍になる)。 4−2 サンプル情報収拾時点での暗情報収拾過程 この状態は、図4(ハ)に示される状態であり、回転円
板20は回転して暗電流測定用遮蔽部20cが光軸上に
位置される。従って、この状態においては、アレイ型受
光素子7へ光は入光せず、測定状態におけるサンプル暗
情報Dsが得られる。ここで、サンプル情報Sdとサン
プル情報収集時点での暗情報Ds収集においては、夫々
電荷蓄積時間としては、上述の試し測定で設定される電
荷蓄積時間(具体的には3種の電荷蓄積時間のいずれ
か)でおこなわれる。このようにサンプル関連の情報を
収拾する場合の電荷蓄積時間を第2電荷蓄積時間と呼
ぶ。
【0021】5 吸光度、その他のスペクトルデータの
算出過程 上記の過程で得られている、サンプル情報Sd、リファ
レンス情報Rd、サンプル暗情報Ds、リファレンス暗
情報Drより、以下の式に従って吸光度dが得られる。 吸光度 d=log((Rd−Dr)/(Sd−D
s)) さらに、この吸光度のスペクトルより吸光度スペクトル
の波長領域における二次微分値が求められる。そして、
複数の設定波長におけるスペクトルの二次微分値を使用
して、サンプル内の各成分(水分値、タンパク値、アミ
ロ最高粘度値等)の成分値が求められる。この演算にお
いて、本願の分光分析装置においては、波長校正、リフ
ァレンス測定、暗出力測定が測定毎におこなわれるた
め、成分量の推定を正確におこなうことができる。従っ
て、測定の信頼性が向上する。
【0022】〔別実施例〕 (イ) 上記の実施例においては、蓄積時間を3つ用意
しておいたが、この個数は任意に設定することが可能で
あるとともに、電荷蓄積時間調節手段の光量不足もしく
は過多の判断に従って、順次、設定単位で電荷蓄積時間
を増減させるものとして構成してもよい。 (ロ) 上記の実施例においては、光源が最大光量を示
す特定波長の受光光量(素子出力)を基準に、光量不足
もしくは過多の判断をおこなったが、全波長域における
最大出力値を基準に光量不足もしくは過多の判断をおこ
なう、さらには、全波長域において出力値の積分をおこ
なって、この積分値から判断をおこなうこともできる。 (ハ) 先の実施例では、光源1にタングステン−ハロ
ゲン電球を用いているが、これに限定するものではな
く、サンプルS及び測定目的に応じて適宜設定可能であ
り、赤外線全域で連続スペクトル放射を持つ光源1とし
ての熱放射体(黒体炉)や、その他水銀灯、Ne放電管
等の光源1や、ラマン散乱を測定するための単色光を発
光するレーザ等を用いることができ、その構成も適宜変
更可能である。 (ニ) さらに、上記の実施例においては、サンプルS
を透過してくる測定用光線束によって分析をおこなった
が、これを反射光としてもよい。
【0023】(ホ) 上記の実施例においては、切換手
段に回転円板を備えて、これを回転させることにより各
段階を経るようにしたが、図6に示すように、単に平板
状の部材22に各部位(波長校正部20a、リファレン
ス部20b、暗電流測定用遮蔽120c、切欠き部20
d)を備えておき、この部材22を光軸Pに対して移動
させることにより測定用光線束の状態を決定するものと
してもよい。 (ヘ) 上記の実施例においては、分析対象としてチホ
ク小麦の例を示したが、水分率が大きく変化する穀物
(特に小麦)に対しては、本願の構成は有効に働くこと
となる。
【0024】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】分光分析装置の構成を示す図
【図2】回転円板の構成を示す図
【図3】校正光線束の状態を示す図
【図4】各測定状態に於ける光源、サンプル容器、回転
円板、分光分析部の位置関係を示す図。
【図5】電荷蓄積状態を示す図
【図6】切換手段の別構成例を示す図
【符号の説明】
1 光源 6 分光手段 7 アレイ型受光素子 20b リファレンス 30 測定部 70 処理手段 71 電荷蓄積時間調節手段 S サンプル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 良治 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 (72)発明者 森本 進 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 (72)発明者 清水 昭佳 大阪府八尾市神武町2番35号 株式会社ク ボタ久宝寺工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象のサンプル(S)が出退自在な
    測定部(30)に測定用光線束を照射する光源(1)
    と、前記測定部(30)を透過もしくは前記測定部(3
    0)より反射してくる測定用光線束を分光する分光手段
    (6)と、分光された前記測定用光線束を受光するアレ
    イ型受光素子(7)とを備えて、前記サンプル(S)の
    成分分析をおこなう分光分析装置であって、前記サンプ
    ル(S)としての小麦を分析対象とするとともに、前記
    アレイ型受光素子(7)の電荷蓄積時間が変更可能に構
    成され、前記電荷蓄積時間を増減制御して、前記アレイ
    型受光素子(7)からの出力を予め設定された所定出力
    範囲内に収める電荷蓄積時間調節手段(71)を備えた
    分光分析装置。
  2. 【請求項2】 前記電荷蓄積時間として、乾燥小麦に対
    する標準蓄積時間、生小麦に対する短側蓄積時間及び過
    乾燥小麦に対する長側蓄積時間が夫々設定され、前記電
    荷蓄積時間調節手段(71)が前記電荷蓄積時間を前記
    3蓄積時間のいずれかに切換制御するものである請求項
    1記載の分光分析装置。
  3. 【請求項3】 前記光源(1)が、特定波長λcにおい
    て最大光量を有し、且つ前記特定波長λcから離間する
    波長で光量が減少する光源であり、前記特定波長λc
    おける前記アレイ型受光素子(7)の上限出力設定値V
    max と下限出力設定値Vminが予め設定され、前記電荷
    蓄積時間調節手段(71)は、前記特定波長λcに対応
    する素子の素子出力が前記上限出力設定値Vmax より大
    きい場合に前記電荷蓄積時間を短く制御し、前記下限出
    力設定値Vminより小さい場合に前記電荷蓄積時間を長
    く制御するものである請求項1記載の分光分析装置。
  4. 【請求項4】 標準的な吸光度を有するリファレンス
    (20b)を備えるとともに、 前記成分分析をおこなう場合に、前記リファレンス(2
    0b)を前記測定部(30)に配置した場合の前記アレ
    イ型受光素子(7)の出力情報をリファレンス情報R
    d、前記サンプル(S)を前記測定部(30)に配置し
    た場合の前記アレイ型受光素子(7)の出力情報をサン
    プル情報Sd、さらに、前記リファレンス情報Rdを得
    る時点に於ける非入光状態の前記アレイ型受光素子の出
    力情報をリファレンス暗情報Dr、前記サンプル情報S
    dを得る時点に於ける非入光状態の前記アレイ型受光素
    子(7)の出力情報をサンプル暗情報Dsとした場合
    に、d=log((Rd−Dr)/(Sd−Ds))で
    表される吸光度のスペクトルに於ける波長領域の二次微
    分値を求めて、成分定量を得る処理手段(70)を備
    え、 前記リファレンス情報Rdと前記リファレンス暗情報D
    rとを夫々求める場合の電荷蓄積時間を夫々第1電荷蓄
    積時間に、前記サンプル情報Sdとサンプル暗情報Ds
    とを夫々求める場合の電荷蓄積時間を夫々第2電荷蓄積
    時間に、夫々設定自在に構成されている請求項1記載の
    分光分析装置。
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