JP3012450B2 - 分光分析装置 - Google Patents

分光分析装置

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JP3012450B2
JP3012450B2 JP1808994A JP1808994A JP3012450B2 JP 3012450 B2 JP3012450 B2 JP 3012450B2 JP 1808994 A JP1808994 A JP 1808994A JP 1808994 A JP1808994 A JP 1808994A JP 3012450 B2 JP3012450 B2 JP 3012450B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穀物の成分分析等の目
的で使用される分光分析装置に関し、さらに詳細には、
測定用光線束を受光部に向けて照射する測定用光線束照
射手段と、測定用光線束照射手段と受光部との間に備え
られる試料測定部に粒状試料を供給する試料供給手段
と、受光部により受光される検出光を分光分析して、粒
状試料の特性を分析する分光分析手段とを備えた分光分
析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の分析装置においては、粒
状試料を非破壊で分析するために、試料測定部に試料平
均径の5〜7倍の光路長厚みを有するセル100を配設
し、このセル100に粒状試料Sを充填して分析してい
た。この状況が、図5(イ)に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような上記
従来技術には、以下のような種々の欠点があった。 (イ)光路長が長いと、受光部に到達した光は、多数
回、試料を通過しているので、エネルギーが微弱になっ
てしまい、分光がしづらい。 (ロ)測定用光線束の光路に沿ったセルの厚みを薄くし
て光路長を短くすると、図5(ロ)に示すように、粒状
試料間の隙間から試料を透過しない光が受光部に到達し
てしまい、本来透過光を使用すべき測定において誤った
測定しかおこなえず、正確な測定ができない。 (ハ)試料収納用のセル内面のガラスが使用の度に汚れ
てくるので誤差を生じる。 (ニ)セルの内面寸法は同じでも充填の仕方、試料の形
状などによって充填密度が変わり実質的な光路長が変わ
り誤差を生じる。
【0004】上記の状況から、成分分析にあたり試料各
粒毎に分析をおこなうことが一つの方法として考えられ
る。しかしながら、この構成を取ろうとすると上述の問
題は比較的解決しやすが、逆に粒状試料の試料測定部へ
の供給構成が複雑となる。従って、透過光量を見極めな
がら比較的薄めのセルを使用して分光に必要な光量を確
保するとともに、標準試料を備えてこれをリファレンス
として使用し、セル内面のガラスの汚れの問題を解決す
ることもできるが、なお、この場合もまた、光の突き抜
けの問題、さらには正常な充填状態が確保されているか
いないかの判断の問題に係わるデータ処理上の問題が残
存する。
【0005】従って、本発明の目的は、分光分析をおこ
なうに際して、分光が可能な光量が確保できるととも
に、正常に試料を透過してきた検出光のみを用いて分析
をおこなうことができる分光分析装置を得ることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の請求項1に係わる分光分析装置の特徴構成
は、前記検出光より得られるスペクトルから、前記検出
光が前記粒状試料を透過した適正測定光であるかどうか
を判別する照射状態判別手段を備え、前記検出光より得
られるスペクトルにおいて、特定波長のスペクトル値
が、前記特定波長のスペクトル強度として予め設定され
たしきい値より低い場合に、前記照射状態判別手段が前
記検出光を適正測定光であると判別し、前記特定波長に
対して予め設定されたしきい値より高い場合に、前記検
出光を適正測定光でないと判別し、前記特定波長が一対
設定されており、前記粒状試料が無い場合に得られるリ
ファレンス光スペクトルと標準粒状試料より得られる標
準試料光スペクトルとの関係において、前記両者の差が
大きな波長が一方の特定波長として選択されており、前
記両者の差が小さな波長が他方の特定波長として選択さ
れていることにある。 請求項2に係わる分光分析装置の
特徴構成は、前記検出光より得られるスペクトルから、
前記検出光が前記粒状試料を透過した適正測定光である
かどうかを判別する照射状態判別手段を備え、測定対象
の波長の範囲において、前記粒状試料が無い場合に得ら
れるリファレンス光スペクトルの値rと前記粒状試料を
透過した前記検出光より得られる試料光スペクトルの値
sとの比(r/s)の対数の波長(λ)域での二次微分
【0007】
【数2】 の最大値と最小値との差が予め設定された設定値よりも
大きい場合に、前記照射状態判別手段が前記検出光を適
正測定光であると判別し、小さい場合に、前記検出光を
適正測定光でないと判別することにある。 請求項3に係
わる分光分析装置の特徴構成は、前記測定用光線束を光
線束幅が前記粒状試料の幅より小さな微小測定用光線束
とする光線束成形手段を備え、前記試料供給手段が、前
記微小測定用光線束の光路を横切らせるように前記粒状
試料を各粒毎に前記試料測定部に供給することにある。
請求項4に係わる分光分析装置の特徴構成は、前記試料
供給手段が、前記試料測定部に前記粒状試料を前記測定
用光線束の光路方向に層をなして供給するものであるこ
とにある。
【0008】
【作用】請求項1に係わる分光分析装置においては、試
料供給手段により試料が試料測定部の供給される。そし
てこの供給状態において、試料測定部には測定用光線束
が照射されており、この光線束と粒状試料との位置関係
により、様々な検出光が受光部に受光されて分光分析さ
れ、検出光のスペクトルが得られる。さて、このスペク
トルであるが、粒状試料が単粒毎に試料測定部の供給さ
れる場合は、測定用光線束と粒状試料との位置関係によ
り、分光によって得られるスペクトルが図2に示すよう
になる。即ち、光線束の全部が試料内を透過する場合、
比較的強度が低く、波長に対応した分布を有するスペク
トルが得られるが、試料と光線束が位置的にずれるに従
って、比較的強度の高い、平坦なスペクトルが得られ
る。ここで、図上、A,B,Cは、光線束と試料の位置
関係に対応し、Aは適当なもの、Cは不良のもの、Bは
一部重なっているものを示す。一方、この関係は例えば
粒状試料を測定用光線束の光路方向に層を成して供給す
る場合も定性的に成立する。即ち、光路上に複数の粒状
試料が配設され、光線が試料を透過している場合は、図
2(ロ)に示すA状態の試料依存のスペクトルが得られ
るのであり、光路上に粒状試料が充分に充填されず、光
源からの光線束がそのまま試料測定部を突き抜けて受光
部に到る場合は、光源側のスペクトルである図2(ロ)
に示すC状態のスペクトルが得られることとなる。従っ
て、比較的簡単に、上記2状態の属性を有するデータは
判別が可能である。従って、このような状態を判断の基
準として、照射状態判別手段が、スペクトルより検出光
が前記粒状試料を透過した適正測定光であるかどうかを
判別する。そして、以降の分析には、適正に試料を透過
した状態のスペクトルのみを利用して、試料の分析をお
こなうことができる。更に、請求項1に係わる分光分析
装置においては、照射状態(粒状試料に対する測定用光
線束の透過状態)の判別を特定の波長で所定のしきい値
との比較においておこなう構成とし、特定波長として、
吸光度が大きい波長と小さい波長との一対の波長を選択
するので、より確度が高く、なお比較的簡単な構成で照
射状態判別手段を構築することができる。 請求項2に係
わる分光分析装置においては、請求項1に係わる分光分
析装置と同様に、試料供給手段により試料が試料測定部
の供給され、そしてこの供給状態において、試料測定部
には測定用光線束が照射されており、この光線束と粒状
試料との位置関係により、様々な検出光が受光部に受光
されて分光分析され、検出光のスペクトルが得られる。
さて、このスペクトルであるが、粒状試料が単粒毎に試
料測定部の供給される場合は、測定用光線束と粒状試料
との位置関係により、分光によって得られるスペクトル
が図2に示すようになる。即ち、光線束の全部が試料内
を透過する場合、比較的強度が低く、波長に対応した分
布を有するスペクトルが得られるが、試料と光線束が位
置的にずれるに従って、比較的強度の高い、平坦なスペ
クトルが得られる。ここで、図上、A,B,Cは、光線
束と試料の位置関係に対応し、Aは適当なもの、Cは不
良のもの、Bは一部重なっているものを示す。 一方、こ
の関係は例えば粒状試料を測定用光線束の光路方向に層
を成して供給する場合も定性的に成立する。即ち、光路
上に複数の粒状試料が配設され、光線が試料を透過して
いる場合は、図2(ロ)に示すA状態の試料依存のスペ
クトルが得られるのであり、光路上に粒状試料が充分に
充填されず、光源からの光線束がそのまま試料測定部を
突き抜けて受光部に到る場合は、光源側のスペクトルで
ある図2(ロ)に示すC状態のスペクトルが得られるこ
ととなる。従って、比較的簡単に、上記2状態の属性を
有するデータは判別が可能である。 従って、このような
状態を判断の基準として、照射状態判別手段が、スペク
トルより検出光が前記粒状試料を透過した適正測定光で
あるかどうかを判別する。そして、以降の分析には、適
正に試料を透過した状態のスペクトルのみを利用して、
試料の分析をおこなうことができる。 更に、請求項2に
係わる分光分析装置においては、スペクトルの二次微分
値を利用するので、スペクトルの吸収による特徴が弱め
られることから、2波長以上の波長データ比較により判
別ができる。
【0009】
【発明の効果】従って、本願の装置においては、確実に
試料を透過した光線束のみを利用して分析をおこなうこ
とが可能となるため、正確な分析をすることができるよ
うになった。ここで、請求項3に係わる分光分析装置の
ように、光線束成形手段と、試料供給手段として試料測
定部に各粒毎に粒状試料を供給するものを備えておく
と、試料測定部に各粒毎にさらに、測定用光線束が試料
各粒を1回透過するだけなので、光エネルギーの減衰が
少なくなり、正確なスペクトルが得られる。さらに、こ
のように各粒毎の測定方式の場合は、粒状試料収納用の
セル等は不必要となり、従来の手法で問題となっていた
セルを構成するガラスの汚れや充填密度のバラツキなど
による誤差の問題を生じることはない。また、特別な整
列、充填装置、さらには供給排出装置を必要とすること
はなく、装置構成を簡便に構成することが可能となる。
一方、請求項4に係わる分光分析装置のように、試料供
給手段を、粒状試料を層状に試料測定部の供給するもの
としておくと、光量減少を許容した状態で、複数の試料
を透過する平均化された検出光のスペクトルを得て、効
率よく試料の成分分析をおこなうことができる。
【0010】
【実施例】以下に本発明における玄米を試料Sとする分
光分析装置について説明する。説明にあたっては、穀粒
を粒毎に測定する第1実施例を先に説明し、この説明の
後に穀粒を光路を横断する構成で層状に供給して測定す
る第2実施例について、その要部について説明する。第
1実施例と第2実施例とでは、光路に対する穀粒の供給
形態が異なるのみで、分光分析部、さらには検出データ
の当否を判別する判別手段の構成はほぼ同一である。
【0011】第1実施例 この例の分光分析装置は、図1に示すように、光源1
と、光源1からの測定用光線束を微小測定用光線束に成
形する第一光学系2と、第一光学系2からの光線束が照
射される試料測定部3と、その試料測定部3で各粒毎に
供給された試料Sを透過した検出光を受光して分光分析
部5に導く第二光学系4と、その第二光学系4により受
光された検出光を分光分析する受光容器の一例であり、
受光部としての分光分析部5とを光軸Pに沿って配置し
て構成してある。
【0012】前記光源1は、タングステン−ハロゲン電
球によって構成してある。前記第一光学系2は、前記試
料測定部3に向かう測定用光線束を粒状試料の幅より小
さな微小測定用光線束とするレンズ2aや、これを導く
入射用光ファイバー2b、さらには光路の開放・遮断状
態に制御するスリット2c等から構成してある。ここ
で、光源1と第一光学系2を合わせて測定用光線束照射
手段と称するとともに、光線束を特定幅に絞る構成を光
線束成形手段と称する。前記試料測定部3は、本願の場
合は、前述の入射用光ファイバー2bと受光用光ファイ
バー4aとの挟まれた、開空間として構成されている。
この開空間には図示するように、上方に配設されている
穀粒ホッパー3a、搬送用コンベア3bにより、粒状試
料が、分散されて各粒毎に供給される。このように測定
用光線束の光路を横切って粒状試料を各粒毎に供給する
機構を、試料供給手段と呼ぶ。前記第二光学系4は、前
記粒状試料Sを透過した検出光を分光分析部5の入射孔
5aに導く、受光用光ファイバー4aで構成してある。
【0013】前記分光分析部5は、前記第二光学系4に
接続するアルミニウム製の暗箱5bであって、その暗箱
5b内で、入射光線束を分光反射する凹面回折格子6
と、分光反射された各波長毎の光線束強度を検出するア
レイ型受光素子7とを備えている。また、前記暗箱5b
内の測定用光路における前記入射孔5aと前記凹面回折
格子6との間には、前記入射孔5aからの入射光線束を
凹面回折格子6に向けて反射させる反射鏡8を設けてあ
る。即ち、分光分析部5はポリクロメータ型の分光計で
ある。ここで検出光の分光分析をおこなう系を分光分析
手段と称する。
【0014】前記アレイ型受光素子7は、前記凹面回折
格子6による光線束の分散光路上の前記暗箱5bに設け
た受光素子固定部9に固定設置してあり、シリコン(S
i)又は硫化鉛(PbS)又はゲルマニウム(Ge)セ
ンサで構成してある。このアレイ型受光素子7からの検
出信号は、処理手段70に送られ、この処理手段70に
より処理され、その出力用の吸光度スペクトル分布及び
吸光度スペクトルの二次微分値が求められる。
【0015】さて、本願の分光分析装置には、検出光よ
り得られる吸光度スペクトルから、検出光が適正に粒状
試料を透過した適正測定光であるかどうかを判別する照
射状態判別手段10が備えられている。即ち、図2に示
すように、微小測定用光線束の粒状試料に於ける透過状
態に依存して、分光分析部5で得られる吸光度スペクト
ルはその強度が変化する。微小測定用光線束の全体が適
切に粒状試料内を透過してきた場合(図2のAで代表す
る)は、その穀粒の種別に依存する吸光度スペクトルが
得られるのであるが、光線束の一部しか試料を透過しな
い場合、あるいはその全体が透過していない場合(図2
のB、Cで示す)は、全体の吸光度スペクトル強度が高
くなるとともに、分布も平坦なものとなる。従って、こ
のスペクトルより、微小測定用光線束の試料Sに対する
透過状態を判別することが可能となる。従って、この分
析装置には、検出光より得られる吸光度スペクトルにお
いて、特定波長のスペクトル値が、特定波長のスペクト
ル強度として予め設定されたしきい値より低い場合に、
照射状態判別手段10が検出光を適正測定光であると判
別し、しきい値より高い場合に、検出光を適正測定光で
ないと判別するものとされているのである。特定波長と
して一対の波長を設定し、粒状試料が無い場合に得られ
るリファレンス光スペクトルと標準粒状試料より得られ
る標準試料光スペクトルとの関係において、両者の差が
大きな波長を一方の特定波長として選択し、両者の差が
小さな波長を他方の特定波長として選択する。 一例とし
て玄米の場合を挙げると、特定波長λ 1 、λ 2 は880
nmと100nmであり、そのしきい値は1と0.2で
ある。
【0016】上記の構成を採用することにより、本願の
分光分析装置においては、試料Sが各粒毎に供給され、
微小測定用光線束の内、その全体が適切に試料を透過し
た状態にある検出光から得られるスペクトルが選択さ
れ、以後の分析に供されることとなる。結果、上述した
不適正な透過の問題、光量の不足の問題、さらには試料
収納用のセルに起因する問題を完全にクリヤーできる。
【0017】第2実施例 上記の第1実施例においては、試料測定部に穀粒を供給
する場合に穀粒毎に供給する例を示したが、上述の照射
状態判別手段10を備えて、検出光が穀粒を正常に透過
したかどうかを判別し、この判別に従って、それらのス
ペクトルデータが以後の処理に採用できるものかどうか
を判断して、正常なスペクトルのみを分光分析に使用し
たが、この構成においては、試料測定部3への穀粒の供
給量を増やしても問題ない。従って、図4に、この構成
の分光分析装置の構成を示した。この例においては、試
料測定部3及び粒状試料の供給構成のみが異なり、他の
構成に関しては、図1に示すものとほぼ同一である。さ
らに、照射状態判別手段10の判別手法もほぼ同様であ
り、図2(ロ)に示す吸光度スペクトル分布が、測定用
光線束の透過状態に対応して得られる。ただし、その光
量がかなり減少する。従って、分析可能な光量を確保で
きる限りにおいて、スペクトル分布状態より、この分布
が光源のスペクトル分布に近いものか、穀物を透過した
光のスペクトル分布に近いものかどうかを判別して、後
者のものを分光分析に適したデータとして採用して、適
切な分析をおこなうことができる。即ち、装置構成とし
ては、漏斗状の粒状試料投入部301を備えるととも
に、一対のガラス302に挟持される粒状試料載置部3
03を備えたセル304を設け、このセル304の入口
と出口部位に一対のシャッター部305を設け、このセ
ル内に充填された場合に穀粒が測定用光線束の光路方向
に層を成して配設される構成が取られている。従って、
このシッター部305を順次開閉操作することにより
(入口側シャッター開、出口側シャッター閉で、セル3
04内への試料の充填、測定光線束照射による測定、入
口側シャッター閉、出口側シャッター開で、セル内から
の粒状試料の排出をおこなって)、粒状試料Sの層を測
定用光線束の光路方向に形成する構成が採用されてい
る。 このような粒状試料の供給をおこなうものを上記
同様に、試料供給手段と呼ぶ。そして、このセルを図4
の紙面表裏方向(図面に斜視状態で示している)に往復
移動させて、粒状試料Sの層が測定用光線束を移動され
る構成が採用されている。即ち、粒状試料Sの層を前記
測定用光線束の光路を横切らせて移動させる粒状試料層
移動手段が備えられている。このように、粒状試料層移
動手段を設けることにより、測定用光線束の粒状試料層
における照射位置が変化することになるため、測定デー
タの平均化をおこなうことができるとともに、粒状試料
の受光による昇温をも避けることができる。この粒状試
料層移動手段はセル304を機械的に往復移動させる機
構である。さらに、この粒状試料の試料測定部3への供
給に関しては、バッチ状態で粒状試料層移動手段を設け
ておこなうのみならず、単に、図4の紙面上下方向で粒
状試料を連続的に試料測定部の供給、さらにはこの部位
から排出させてもよい。
【0018】〔別実施例〕
【0019】さらに、測定対象の波長の範囲において、
粒状試料が無い場合に得られるリファレンス光スペクト
ルの値rと粒状試料を透過した検出光より得られる試料
光スペクトルの値sとの比(r/s)の対数の波長
(λ)域での二次微分値
【0020】
【数3】
【0021】の最大値と最小値との差が予め設定された
設定値よりも大きい場合に、検出光を適正測定光である
と判別し、小さい場合に、検出光を適正測定光でないと
判別するようにしてもよい。一例として玄米の場合を挙
げると、特定波長λ1の範囲は900〜1000nmで
あり、その設定値は0.0008である。この例に示す
スペクトル及びその二次微分値の状態が図3(イ)
(ロ)に示されている。
【0022】先の実施例では、光源1にタングステン−
ハロゲン電球を用いているが、これに限定するものでは
なく、試料S及び測定目的に応じて適宜設定可能であ
り、赤外線全域で連続スペクトル放射を持つ光源1とし
ての熱放射体(黒体炉)や、その他水銀灯、Ne放電管
等の光源1や、ラマン散乱を測定するための単色光を発
光するレーザ等を用いることができ、その構成も適宜変
更可能である。
【0023】上記の実施例においては、粒状試料の例と
して玄米の例を挙げたが、分光分析の対象としては、
米、麦、大豆等の穀物、さらには粒状に成形される樹
脂、食品等任意のものを対象とすることができる。
【0024】さらに、上記の実施例においては、検出光
が適正測定光かどうかの判断に吸光度スペクトルを採用
する例を示したが、例えば、試料性状が比較的安定して
おり、光源状態も安定している短時間の分析をおこなう
場合には、分光分析手段により得られるスペクトルをそ
のまま判断データとして使用することも可能である。
【0025】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】分光分析装置の概略構成を示す図
【図2】測定用光線束の粒状試料に対する照射位置とス
ペクトルの関係を示す図
【図3】米の生スペクトルと二次微分値スペクトルの状
態を示す図
【図4】粒状試料を層状に供給して分光分析をおこなう
装置の概略構成を示す図
【図5】従来の分光分析装置に於ける測定用光線束とサ
ンプルの関係を示す図
【符号の説明】
3 試料測定部 3a 試料供給手段 3b 試料供給手段 10 照射状態判別手段 S 試料 r リファレンス光スペクトルの値 s 試料光スペクトルの値
フロントページの続き (72)発明者 森本 進 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会 社クボタ 技術開発研究所内 (56)参考文献 特開 平4−132939(JP,A) 特開 平1−245886(JP,A) 特開 平4−105043(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/62 G01N 21/84 - 21/90 G01N 1/00 101 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定用光線束を受光部に向けて照射する
    測定用光線束照射手段と、前記測定用光線束照射手段と
    前記受光部との間に備えられる試料測定部(3)に粒状
    試料(S)を供給する試料供給手段と、前記受光部によ
    り受光される検出光を分光分析して、前記粒状試料
    (S)の特性を分析する分光分析手段とを備えた分光分
    析装置であって、前記検出光より得られるスペクトルか
    ら、前記検出光が前記粒状試料(S)を透過した適正測
    定光であるかどうかを判別する照射状態判別手段(1
    0)を備え、前記検出光より得られるスペクトルにおい
    て、特定波長のスペクトル値が、前記特定波長のスペク
    トル強度として予め設定されたしきい値より低い場合
    に、前記照射状態判別手段(10)が前記検出光を適正
    測定光であると判別し、前記特定波長に対して予め設定
    されたしきい値より高い場合に、前記検出光を適正測定
    光でないと判別し、前記特定波長が一対設定されてお
    り、前記粒状試料(S)が無い場合に得られるリファレ
    ンス光スペクトルと標準粒状試料より得られる標準試料
    光スペクトルとの関係において、前記両者の差が大きな
    波長が一方の特定波長として選択されており、前記両者
    の差が小さな波長が他方の特定波長として選択されてい
    分光分析装置。
  2. 【請求項2】 測定用光線束を受光部に向けて照射する
    測定用光線束照射手段と、前記測定用光線束照射手段と
    前記受光部との間に備えられる試料測定部(3)に粒状
    試料(S)を供給する試料供給手段と、前記受光部によ
    り受光される検出光を分光分析して、前記粒状試料
    (S)の特性を分析する分光分析手段とを備えた分光分
    析装置であって、前記検出光より得られるスペクトルか
    ら、前記検出光が前記粒状試料(S)を透過した適正測
    定光であるかどうかを判別する照射状態判別手段(1
    0)を備え、測定対象の波長の範囲において、前記粒状
    試料(S)が無い場合に得られるリファレンス光スペク
    トルの値rと前記粒状試料(S)を透過した前記検出光
    より得られる試料光スペクトルの値sとの比(r/s)
    の対数の波長(λ)域での二次微分値 【数1】 の最大値と最小値との差が予め設定された設定値よりも
    大きい場合に、前記照射状態判別手段(10)が前記検
    出光を適正測定光であると判別し、小さい場合に、前記
    検出光を適正測定光でないと判別する分光分析装置。
  3. 【請求項3】 前記測定用光線束を光線束幅が前記粒状
    試料(S)の幅より小さな微小測定用光線束とする光線
    束成形手段(2b)を備え、前記試料供給手段(3
    a),(3b)が、前記微小測定用光線束の光路を横切
    らせるように前記粒状試料(S)を各粒毎に前記試料測
    定部(3)に供給する請求項1又は2記載の分光分析装
    置。
  4. 【請求項4】 前記試料供給手段が、前記試料測定部
    (3)に前記粒状試料(S)を前記測定用光線束の光路
    方向に層をなして供給するものである請求項1又は2
    載の分光分析装置。
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