JPH07207851A - 建築用遮水シート - Google Patents

建築用遮水シート

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JPH07207851A
JPH07207851A JP623094A JP623094A JPH07207851A JP H07207851 A JPH07207851 A JP H07207851A JP 623094 A JP623094 A JP 623094A JP 623094 A JP623094 A JP 623094A JP H07207851 A JPH07207851 A JP H07207851A
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water
sheet
waterproof
layer
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JP623094A
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Masaru Hayashi
勝 林
Akio Nakao
昭夫 中尾
Shuichi Matsumoto
修一 松本
Mamoru Kamitoku
守 神徳
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GEOTECS KK
Izumi Cosmo Co Ltd
Toray Industries Inc
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GEOTECS KK
Izumi Cosmo Co Ltd
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防水層の下に敷設し、防水層に穴が開いた場
合に遮水作用を発生させ、しかも通気性を確保できる建
築用遮水シートを提供する。 【構成】 遮水性シート1を、2枚の不織布2,4の間
に、高吸水性高分子物質3を10〜1000g/m2
割合でシート状基材上に分散配置し、前記2枚の不織布
2,4をニードルパンチ5(又は接着、縫合)により連
結11して一体としたもので、非透水性防水シート10の下
に敷設して使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築用遮水シートに関
し、更に詳細には、主として陸屋根や屋上床などに使用
する防水層の下地材として使用し、防水層と下地との内
だの通気性を確保し、防水層が破損した場合には遮水性
を発揮する建築用遮水シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート、プレキャストコンク
リート(PC)板、軽量コンクリート(ALC)板など
で作られた陸屋根、屋上ぬ床などや、緩い傾斜屋根など
の防水には従来から主として防水手段が用いられてい
る。 (1)アスファルト防水:紙や不織布にアスファルトを
含浸させたシート(アスファルトルーフィングなど)で
あり、屋根面や屋上床などの外、パラペット、水場など
の役物(以下下地という)に、通常複数層貼り付けて防
水層を形成するものである。前記貼り付け方法として
は、熱工法、冷工法、トーチ工法などがあるが、一般に
は溶融アスファルトを用いる熱工法が使用される。
【0003】(2)シート防水:ゴム、PVC(ポリ塩
化ビニール)などのシートを接着剤で下地に貼り付けて
防水層を形成する (3)塗膜防水:未硬化物を、プライマーなど下地処理
をしたに所定の厚みで塗布・硬化させて防水層を形成す
るものであり、下地の形状のままに防水層を形成できる
のという特徴がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記アスファルト防水
は最も歴史が長く実績がある工法であり、新築工事の場
合などに多用されるが、アスファルトを溶融する必要が
あるため熟練作業員を必要とすることの外、臭気などに
よる公害の発生と、火傷の危険があるなどの問題があ
る。更にアスファルト防水は、通常防水層の上に保護モ
ルタル層を設ける場合が多い。したがって防水層が損傷
を受けると補修工事が大がかりとなるという問題と、危
険でしかも熟練を必要とするために作業員の確保が困難
になってきているという問題がある。
【0005】これに対して前記シート防水及び塗膜防水
は、施工が比較的容易であるので改修工事用として近年
施工実績が延びている。但し、前記シート防水及び塗膜
防水の欠点としては、突起物の落下や、カラスのいたず
らにより防水層が損傷を受け易く、一般に防水層の上に
モルタルなどの保護層を設けない露出防水工法が用いら
れるため、防水層の下で結露した水分が蒸発し、防水層
が膨れるという問題がある。
【0006】前記膨れ防止手段として防水層と下地との
間に通気層を設け水分の蒸発で膨張圧が発生しないよう
にする脱気工法がある。前記通気層を設ける従来の手段
としては、例えば通気用溝を縦横に設けた断熱性のパン
チングシートを貼り付けたり、下地に不織布を貼り付け
ると、下地の凹凸から防水層を保護する緩衝と、前記通
気性とが得られる手段がある。
【0007】前記以外の問題として、前記従来の防水手
段は、いずれも防水層に穴が開くと、その部分を補修す
る以外に漏水を止めることができないという問題があ
る。本発明は、以上の問題に着目してなされたものであ
り、防水層の下に敷設し、防水層に穴が開いた場合に遮
水作用を発生させ、しかも通気性を確保できる建築用遮
水シートを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明の建築用遮水シートの構成は、非透水性防水
層の下に敷設する遮水性のシート状物であって、2枚の
不織布の間に、高吸水性高分子物質を10〜1000g
/m2 の割合で分散配置し、前記2枚の不織布を接着、
ニードルパンチ又は縫合により連結し、一体としたこと
を特徴とするものである。
【0009】前記高吸水性高分子物質は、例えば、セル
ロース・アクリルニトリル重合体、デンプン・アクリル
ニトリル重合体などの天然系のもの、アクリル酸・ビニ
ルアルコール共重合体、アクリル酸ソーダ重合体、アク
リル酸ソーダ・アクリルアミド共重合体、ポリエチレン
オキサイド変成物、イソブチレン・無水マレイン酸共重
合体などの合成系のものがあるが、分解しにくい点で合
成系のものが好ましい。前記高吸水性高分子物質は、通
常粉状又は粒状として供給されるものを、そのまま使用
することがてきる。
【0010】前記不織布は、従来から使用されているも
のをそのまま使用することができる。但し、繊度1〜1
0デニール(以下dで表す)、目付け量30g/m2
上、好ましくは80g/m2 以上とすることが好まし
い。また密度は約0.28g/cm3 以下、好ましくは
0.15g/cm3 以下とすることが、良好な通気性を確
保する上で好ましい。また上下2枚の不織布の目付けな
どは、同じにする必要はなく、例えば上層には密度の高
いものを用いて漏れた水が不織布層を伝わって周囲に広
がりにくいようにし、下層には密度の低いものを使用
し、脱気し易いように通気性を与えるなどとする。
【0011】不織布に使用する繊維は長繊維を使用する
ことが好ましく、繊維の種類としては、特に限定はない
が、好ましいものとしてはポリエチレンテレフタレート
繊維、ポリプロピレン繊維などがある。また、前記遮水
シートは不織布の規格や運搬上の制約から所定幅の長尺
物として供給され、しかも幅方向に通気性を保つには、
幅方向端部も通気性を保つ必要がある。したがって、遮
水シートが吸水した場合、端部付近の高吸水性高分子物
質粒子が膨潤し端部から押し出されるおそれがある。し
たがって、高吸水性高分子物質粒子が飛び出さないよう
に端部を不織布などで縁取りすることが一般に好まし
い。
【0012】高吸水性高分子物質を散布する下層不織布
と、高吸水性高分子物質の上に被せる上層不織布とを連
結する前記手段のうち、接着による手段は、高吸水性高
分子物質粉末と、バインダー樹脂との混合物を一方の不
織布の上に、吹き付け又は塗布手段により配置し、その
上に他方の不織布を重ね、圧着、熱圧着などにより接着
硬化させる。またニードルパンチを用いる方法は、一方
の不織布の上に高吸水性高分子物質粉末を散布し、その
上に不織布を重ね、ニードルパンチを使用し一方の不織
布の構成繊維を他方の不織布繊維と絡ませることにより
連結するものである。また縫合による方法は、キルティ
ングのように上下の不織布を縫合して連結する。
【0013】高吸水性高分子物質の使用量は、使用する
高吸水性高分子物質の吸水倍率、吸水膨潤速度などで異
なるが、10〜1000g/m2 とし、好ましくは15
0〜800g/m2 、更に好ましくは250〜500g
/m2 とする。高吸水性高分子物質の使用量が10g/
2 未満では本発明の目的としている遮水効果が発揮さ
れず、また1000g/m2 を越えると、必要以上にシ
ートの膨潤圧が高くなり不経済となる。
【0014】前記防水層は特に限定はないが、一般には
従来から使用される防水シート、例えば天然又は合成ゴ
ムシート、可撓性の合成樹脂、例えば塩化ビニールシー
ト、ポリエチレンシート、アスファルト系シート、不飽
和ポリエステル系などの防水シートを使用することがで
きる。塗膜防水材としては、ウレタン系、アクリル樹脂
系、アクリルゴム系、クロロプレン系、ゴムアスファル
ト塗などの塗膜防水材を適宜使用することができる。ま
たこれらの防水層を形成した上に、更にモルタルなどに
よる保護層を設けることができる。
【0015】前記防水層は、接着剤により直接遮水シー
ト上に敷設してもよく、間接的に敷設してもよい。塗膜
防水の場合には、不織布内に塗料が浸透すると防水層形
成上不経済となるので、一旦ゴム系、樹脂系のフィルム
(又はシート)を遮水シート上に貼り付け、その上に塗
膜防水材を塗布することができる。前記フィルムなどを
貼り付ける手段としては、現場施工でなく、熱ラミネー
ト、ドライラミネート、押出しラミネートなどにより工
場で予め遮水シート上に積層することができる。また、
防水シートも工場で予め遮水シート上に貼り付けたもの
を市場に供給すると、施工現場での作業能率を向上させ
ることガできる。
【0016】
【作用】前記高吸水性高分子物質は、一般に、空気中の
水蒸気に対しては低い吸水性を示し、乾燥状態で安定し
ているが、水に接すると、膨潤して体積が600〜10
00倍に膨張する。ところで本発明の遮水シートにおい
ては、高吸水性高分子物質は不織布によってサンドイッ
チ状に挟まれ、しかも2枚の不織布は互いに連結されて
いるため、吸水してゲル状となった高吸水性高分子物質
が充分に膨張することができない。そこで吸水した高吸
水性高分子物質は互いに隙間なく密着したゲル層を形成
する。このような状態では吸水した水分濃度が飽和状態
となっている。したがって、本発明の遮水シートの上に
敷設した防水層に穴が開き、ここから雨水が侵入して
も、水分が飽和したゲル層で穴の周りに遮水層が形成さ
れ、水漏れをくい止め、漏水を防止することができる。
【0017】また不織布は通気性がある。したがって脱
気工法と組み合わせた場合には、防水層と下地との間で
結露を生じても、水分が閉じ込められることがなく脱気
されるので、わざわざ脱気通路を形成する必要がない。
以下遮水シートの性能を実測した結果を示す。遮水シートの仕様 : 上層不織布:繊度5d、目付け150g/m2 のニード
ルパンチタイプスパンボンド{東レ(株)商標名:アク
スターD5150} 下層不織布:繊度5d、目付け150g/m2 のニード
ルパンチタイプスパンボンド{東レ(株)商標名:アク
スターD5150} 高吸水性物質:アクリル酸ソーダ重合体 連結方法 :ニードルパンチによる水圧試験(遮水可能最大水圧試験 ): 試験1:無傷の遮水シートを目皿で挟み、一方の側から
水圧を掛け、一昼夜放置して漏水テストを行った。
【0018】粒 径 μm 500 散布量 g/m2 150 300 450 水 圧 Kg/cm2 0.01 0.10 1.40 注:粒径は高吸水性高分子物質の粒径 試験2:遮水シートに穴を開け、試験1と同様の水圧試
験を行った。
【0019】供試遮水シートの仕様:粒径500μm、
散布量450g/m2 穴開け用具: 直径1mmの針金 直径6mmのドラ
イバー 結果:用具刺したまま:針金、ドライバー共に1.40
kg/cm2で漏水なし 貫通後引き抜き:針金、ドライバー共に0.5 kg/cm2
で漏水なし 以上の結果から本発明に係わる遮水シートの遮水能力は
極めて高いことが分かる。
【0020】
【実施例】以下添付の図面を参照して実施例により本発
明を具体的に説明する。図1〜2によって前記作用の項
で説明した建築用遮水シート(以下単に遮水シートとい
う)1の製造法を説明する。下層不織布2の上に高吸水
性高分子物質3の粉末を散布し、その上を上層不織布4
で覆い図2のの積層物を形成する。なお、前記下層不
織布2及び上層不織布4は、いずれもニードルパンチタ
イプの不織布であり、図2に示すように、それぞれ互い
に繊維6,7(識別を容易にするため繊維6を太く記載
している)を絡ませてフェルト状としたものである。ま
た前記ニードルパンチ5は、針に複数の突起8を下に向
けて突設した形状をしている。
【0021】前記図2のの状態の積層物を、図2の
に示すように、ニードルパンチ5で突き刺すと、突起8
が下層不織布2及び上層不織布4内の繊維6,7を引っ
かけて下方に引っ張り出し、次いでニードルパンチ5を
引き抜くと、引っかけられた繊維6は下層不織布2の中
で互いに絡まると共に突起8から離れる。そして下向き
に突設された突起8は、今度は繊維6,7を引っかける
ことなく元の位置に戻り、下層不織布2と上層不織布4
とを縫合することにより下層不織布2と上層不織布4と
を連結する。この操作を、多数のニードルパンチ5を使
用し、遮水シート1の全面に連結部を形成することによ
り、下層不織布2と上層不織布4とは、容易には引き剥
がせないように密着し、強固に高吸水性高分子物質3粉
末を担持することができる。
【0022】このように形成した遮水シート1に水を注
ぐと、外力で両側から押さえなくとも、膨潤した高吸水
性高分子物質3は嵩高に膨れることがないので、粒子同
士が密着して連続層を形成し、前記作用の項で説明した
遮水性能を発揮させることができる。前記遮水シート1
は、例えば幅が1〜2m、長さが10〜200mとした
ものをロールにして保存する。
【0023】図3,4によって遮水層を形成する様子を
説明する。図3に示すようにコンクリートスラブなどの
下地9に前記遮水シート1を接着剤(図示せず)により
貼り付け、その上に接着剤(図示せず)により防水シー
ト10を貼り付け、防水シート10の下で空気が膨張した場
合に脱気筒12から脱気する様子を示したものである。な
お、図3,4に示す符号11は下層不織布2と上層不織布
4とを連結する連結部であり、図1の繊維6の外、縫合
用ミシン糸、バインダー樹脂などであってもよい。符号
Rは雨である。また、防水シート10の上に保護層を設け
るなど防水施工上の各種の仕様により防水層を形成する
ことができる。
【0024】脱気筒12は、防水シート10に脱気穴12aを
開けた部分に逆漏斗状の脱気部12aを配置し、その上か
ら防水性の固定部材12bを被せ、防水シート10にシール
材(図示せず)で固着し、上端が開放した立上げ筒12c
にキャップ12dを被せる。このようにすると、下地9内
の水分が蒸発し圧力が高くなると、遮水シート1内の空
気Aの一部は、下層不織布2内の空隙を伝わり脱気部12
aから大気中に押し出され、防水シート10の膨れ発生が
防止される。
【0025】ところで、図4に示すように防水シート10
が損傷し貫通穴12bが開き、ここに水Wが漏水した場合
について説明する。遮水シート1が水濡れすると、高吸
水性高分子物質3が吸水してゲル化・膨張し、粒子間の
空隙及び不織布2,4の空隙部を埋め、互いに密着し遮
水層を形成する。この遮水層は、前記したように高吸水
性高分子物質3が数百倍に膨張し、貫通穴10bを塞ぎ、
水Wの侵入をくい止めることができる。この状態で漏水
を発見し、防水シート10を補修すれば、高吸水性高分子
物質3に吸水された水は、徐々に蒸発し、いずれは元の
状態に復することができる 以下図5〜8によって遮水シート1の施工態様を説明す
る。なお図5〜7に示す遮水シート1は、所定幅(例え
ば90cm)の長尺物を、長手方向を紙面に対し垂直方
向に配置したものであり、図8は幅方向を紙面に対し垂
直方向に配置し横長に配置した状態を示している。
【0026】図5に示す施工例は、複数本の遮水シート
1を平行、且つ互いに接触させて下地9上に敷設し、そ
の上に防水シート10を添付したものである。なお、図5
の12cは、防水シート10の継ぎ目部分である。図6に示
す施工例は、予め遮水シート1と防水シート10を貼り合
わせて一体とした防水・遮水シート13として工場生産し
たものである。防水・遮水シート13は、遮水シート1よ
り防水シート10の幅が広いものを使用し、はみ出し部分
12dを防水シート10の継ぎ目部分としている。このよう
な防水・遮水シート13とすると、遮水シート1と防水シ
ート10との貼り合わせ手間が無くなるので、施工能率を
向上させることができる。
【0027】図7は塗膜防水層14を用いたものである。
この場合には、未硬化防水材が、隣会う遮水シート1の
間に流入しないように、遮水シート1の上にゴムシート
などの下地シート15を貼り付け、その上に塗膜防水層14
を塗布するようにした。このようにすると、上層不織布
4(図1〜4)の空隙に未硬化防水材が侵入し無駄が出
ることを防止することができる。図8は遮水シート1と
防水シート10(又は塗膜防水層14)との間に断熱材16を
敷設したものである。
【0028】脱水工法においては、多くの隣合う遮水シ
ート1同士の間が通気性であることが必要である。とこ
ろで、高吸水性高分子物質3が吸水すると数百倍に膨張
するため、端部付近の高吸水性高分子物質3は外部に押
し出されるようになる。このような状態では、高吸水性
高分子物質3の膨張圧が低下し遮水性能が低下する。そ
こで図9に示すように、端部を不織布15で覆い、糸16で
遮水シート1に縫い付け縁取りした。このようにして高
吸水性高分子物質3の端部からの脱落を防止し、端から
端まで高い遮水性が得られるようにした。なお、端部か
ら高吸水性高分子物質3を脱出させない手段は前記縁取
りに限定されず、上層・下層不織布4,2の端部を互い
に接着、融着、かがり縫いするなど、他の手段によるこ
ともできる。
【0029】以上は、単に遮水シート1の施工例を示し
たものに過ぎず、本発明の遮水シート12は以上に限定さ
れず、各種の態様で施工することができる。また、前記
施工例はいずれも防水層を防水シート10又は塗膜防水層
14としたが、本発明に関わる防水層は、これらに限定さ
れず、アスファルト防水など他の任意の防水手段と組み
合わせて使用することができる。また、遮水シート1を
施工する下地は、コンクリートスラブ、PC板、ALC
板などによる陸屋根、屋上床、傾斜屋根などであるが、
防水施工場所はこれらに限定されず、パラペット、ペン
トハウス、浴室などの腰部分など垂直部分や、屋上の排
水溝、その呑み口部分など多数の施工部分がある。これ
らの場所に対しては従来のシート防水施工手段を援用し
て施工することができる。また、以上の施工例は脱気工
法の場合について説明したが、遮水シート1を水不浸透
性シートでくるみ、互いに漏水した水が流通しないよう
にして施工することを妨げない。
【0030】
【発明の効果】以上説明した本発明の建築用遮水シート
は、2枚の不織布の間に高吸水性高分子物質を配置し、
両側の不織布を連結して一体とし、防水層の下に敷設す
るようにしたので、防水層が破損して雨水などが漏水し
ても、高吸水性高分子物質が吸水・膨潤し、ゲルかして
上下の不織布の間に充満し充分な遮水性能を発揮し、構
造物を腐食などから守ると共に、家財の損傷を防止する
ことができる。また、漏水のない状態でも、不織布の空
隙が通気性を与えるので、脱気工法と併用することによ
りコンクリートスラブ内の水分によって起こる防水層の
膨れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例により建築用遮水シートを一
部破断して示した斜視図である。
【図2】図1の建築用遮水シートをニードルパンチによ
り形成する手順を模型的に示す図である。
【図3】図1の建築用遮水シートと防水シートとを組み
合わせて脱気工法により施工した状態を断面図によって
模型的に示す説明図である。
【図4】図3に示す防水シートに穴が開いた場合に、図
1に示す建築用遮水シートの作用を示す説明図である。
【図5】図1に示す遮水シートと防水シートとを組み合
わせて実施した1施工例の断面図である。
【図6】図5の別の態様による施工例を示す断面図であ
る。
【図7】図1に示す遮水シートと塗膜防水とを組み合わ
せて実施した1施工例の断面図である。
【図8】図1に示した遮水シートを用いた断熱工法の1
施工例の断面図じある。
【図9】図5〜8に示す施工例において、遮水シートの
端部に高吸水性高分子物質粒子の脱出防止ようの縁取り
をした要部断面図である。
【符号の説明】
1 遮水シート(建築用遮水シート) 2 下層不織布 3 高吸水性高分子物質 4 上層不織布 5 ニードルパンチ 6 繊維 7 繊維 9 下地 10 防水シート 11 連結部 12 脱気筒 14 塗膜防水層 A 空気 R 雨 W 水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中尾 昭夫 東京都中央区日本橋室町2丁目2番1号 東レ株式会社東京事業場内 (72)発明者 松本 修一 神奈川県鎌倉市大船1993番地の18 (72)発明者 神徳 守 神奈川県横浜市保土ケ谷区星川3丁目2番 7号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非透水性防水層の下に敷設する遮水性の
    シート状物であって、2枚の不織布の間に、高吸水性高
    分子物質を10〜1000g/m2 の割合で分散配置
    し、前記2枚の不織布を接着、ニードルパンチ又は縫合
    により連結し、一体としたことを特徴とする建築用遮水
    シート。
  2. 【請求項2】 前記不織布を、繊度1〜10デニール
    で、目付け量30g/m2 以上の長繊維によって形成し
    たことを特徴とする請求項1の建築用遮水シート。
JP623094A 1994-01-25 1994-01-25 建築用遮水シート Pending JPH07207851A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009084840A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Seiren Co Ltd 建築下地用防水シート
JP2011068765A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Kikusui Chemical Industries Co Ltd 骨材入りエマルション塗料

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