JPH07207575A - ポリエーテルエステルブロック共重合体系弾性糸 - Google Patents

ポリエーテルエステルブロック共重合体系弾性糸

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JPH07207575A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻取りパッケージからの解舒性に優れ、しか
も走行時においては静電気の発生が少なく且つ糸導への
スカム堆積も少ないポリエーテルエステルブロック共重
合体系弾性糸を提供すること。 【構成】 粘度が3〜8Cstのポリジメチルシリコー
ン(A)、8〜16Cstの鉱物油(B)、及び分岐ア
ルコールのエチレンオキサイド付加物の部分リン酸エス
テル塩(C)を含有し、これらの含有割合が特定された
油剤が1.5〜5.0wt%付着したポリエーテルエス
テル共重合体系弾性糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエーテルエステル
ブロック共重合体系弾性糸に関する。さらに詳しくは、
本発明は巻取パッケージからの解舒性に優れ、糸の走行
時において静電気の発生が少なく、しかも、糸導へのス
カムの堆積のない、取扱い性の極めて優れたポリエーテ
ルエステルブロック共重合体系弾性糸に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、弾性糸としてはゴム、ポリウレタ
ン系の弾性糸が使用され、身体へのフィット性が要求さ
れる分野、例えば海水着、スキーズボン、トレーニング
パンツ等の多方面に利用されている。
【0003】近年、ポリブチレンテレフタレートのよう
なポリエステルをハードセグメントとし、ポリテトラメ
チレングリコールをソフトセグメントとするポリエーテ
ルエステルブロック共重合体からの弾性糸は、その化学
構造がポリエステル繊維に類似していることから、従来
の弾性糸では、耐熱性、耐薬品性不足でポリエステル繊
維と同等の条件で後加工(例えば染色加工、アルカリ減
量加工等)するには耐えられなかった問題に対して期待
され、種々実用化検討がなされてきている。
【0004】しかしながら、かかるポリエーテルエステ
ルブロック共重合体系弾性糸は、大量に商業的に生産・
使用する場合、糸走行時糸導ガイドにスカムが堆積し糸
導を汚したり、静電気が発生し製編織撚糸工程で各種の
トラブルを惹起するという問題があった。
【0005】従来、ポリウレタン系弾性糸においては、
ポリジメチルシロキサンや鉱物油を主体成分とし、これ
にタルクやステアリン酸マグネシウム等の微粒子粉体を
懸濁させた油剤などが提案されている(例えば、特公昭
44―286号公報)。なるほど、かかる油剤はウレタ
ン系弾性糸の解舒性向上効果をもたらすものの、ポリエ
ーテルエステル共重合体系弾性糸に適用しても、該弾性
糸自体はウレタン系の弾性糸に比べて静電気が発生し易
いため、前記問題を完全に解消することはできない。
【0006】かかる静電気発生の問題点を解消するた
め、本発明者らは、先にジメチルシリコーンと鉱物油と
を平滑成分とした処理剤にアルキルホスフェート系制電
剤を配合する方法を提案した(特開平4―146276
号公報)。かかる方法によれば、ポリエーテルエステル
ブロック共重合体を膨潤させることなく充分な潤滑性及
び制電性が付与されるので巻取パッケージからの原糸の
解舒性及び製編織等の後工程での糸導ガイドへのスカム
堆積の問題が減少するものの、時として糸導ガイドへの
スカム堆積が低下しない場合があるという問題を有する
ものであった。
【0007】かかる現象を抑制すべく検討を重ねた結
果、ジメチルシリコーンとアルキルホスフェート塩との
相溶性が不充分で、経時中にアルキルホスフェート塩が
分離析出する場合にスカムが増大することを見い出し
た。この両者の相溶性を高めるにはノニオン系の乳化剤
を併用すればよいと考えられるが、一般にノニオン系乳
化剤はポリエーテルエステルブロック共重合体を膨潤さ
せる作用を有するため上記問題を解消することはできな
い。
【0008】一方特開平4―352878号公報には、
ポリジメチルシリコーンに代えてポリジメチルシロキサ
ンジオール(重合度50以下)を主体成分とする油剤が
提案されている。かかる方法によれば、ポリジメチルシ
ロキサンジオールとアニオン系界面活性剤との相溶性が
向上するのでスカムの発生は少なくなるものの、ポリジ
メチルシロキサンジオールは多分に反応性を有している
ため、糸上に付着した状態で重合が進行し、走行摩擦が
増加して後加工時に断糸発生及びスカム発生が増加する
という問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術を鑑みなされたもので、その目的とするところは、巻
取パッケージの解舒性に優れ糸の走行時の摩擦が小さく
て静電気の発生が少なく、しかも糸導へのスカムの堆積
も著しく減少された、取扱い性に極めて優れたポリエー
テルエステルブロック共重合体系弾性糸を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、分岐アルコールにエ
チレンオキサイドを付加した化合物の部分リン酸エステ
ル塩(以下エチレンオキサイド変性アルキルホスフェー
ト塩と称することがある)は、低粘度のポリオルガノシ
ロキサンとの相溶性が向上するため、鉱物油と併用する
ことにより均質な油剤となすことができ、またポリオル
ガノシロキサンの揮発性も低下して弾性糸の平滑性能の
安定性も向上することを見い出し本発明に到達した。
【0011】すなわち本発明によれば、ポリエーテルエ
ステルブロック共重合体からなる弾性糸に、下記(A)
〜(C)成分を必須成分として含有し且つ夫々の成分の
含有量が下記(1)〜(3)を同時に満足する油剤が、
糸重量に対して1.5〜5.0重量%付着していること
を特徴とするポリエーテルエステルブロック共重合体系
弾性糸が提供される。 (A)25℃での粘度が3〜8センチストークスのポリ
ジメチルシリコーン、 (B)25℃での粘度が8〜16センチストークスの鉱
物油、 (C)分岐を有するアルコールのエチレンオキサイド付
加物の部分リン酸エステル塩、 (1)80≦WA +WB ≦95 (2)1≦WA /WB ≦3 (3)5≦WC ≦20 [但し、WA 、WB 、WC は夫々A、B、C成分の油剤
有効成分中の含有割合(wt%)を表わす。]
【0012】本発明が対象とするポリエーテルエステル
ブロック共重合体は、テレフタル酸を主とするジカルボ
ン酸成分と、1,4―ブタンジオール又はエチレングリ
コールを主とするグリコール成分と、平均分子量400
〜4000のポリ(オキシアルキレン)グリコールとを
構成成分とする共重合体である。なかでもポリ(オキシ
アルキレン)グリコールとしては、平均分子量が100
0〜3000のポリテトラメチレングリコールまたはポ
リエチレングリコールが好ましい。
【0013】ポリエーテルエステルブロック共重合体中
のポリ(オキシアルキレン)グリコールの含有量は50
〜80重量%の範囲にあることが好ましく、80重量%
を越えると、弾性的性能の優れた弾性糸が得られるもの
の、該共重合体の融点が低くなりすぎるため、乾熱処
理、湿熱処理時の弾性的性能が急激に低下し耐久性の劣
る弾性糸となってしまう。また、50重量%未満では、
永久歪が大きく弾性的性質に劣る弾性糸しか得られな
い。
【0014】更に、耐紫外線、耐熱性等の耐久性を向上
するため、上述のポリエーテルエステルブロック共重合
体には酸化防止剤、紫外線吸収剤等を添加するのが好ま
しい。かかる酸化防止剤としては、例えばヒンダードフ
ェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、硫黄原
子含有エステル化合物等を、また紫外線吸収剤として
は、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化
合物、サシレート系化合物等が例示される。
【0015】本発明においては、上述のポリエーテルエ
ステルブロック共重合体からなる弾性糸に、ポリジメチ
ルシリコーン(A)、鉱物油(B)及びエチレンオキサ
イド変性アルキルホスフェート塩(C)を含有する油剤
を付与することが肝要である。ここで油剤の主成分であ
るポリジメチルシリコーン(A)は、25℃における粘
度が3〜8センチストークス、好ましくは5センチスト
ークス程度である必要がある。ポリジメチルシリコーン
の粘度が3センチストークス未満の場合には、後述する
エチレンオキサイド変性アルキルホスフェート塩を用い
ても該シリコーンの揮発性を抑えることができなくな
り、保存中にポリジメチルシリコーンが飛散して弾性糸
上の油剤組成が変化して平滑性能が不充分となる。一方
8センチストークスを越える場合には、エチレンオキサ
イド変性アルキルホスフェート塩との相溶性が不充分と
なって相分離を引き起こし、スカム発生が増加するよう
になるので好ましくない。
【0016】一方鉱物油(B)は、25℃における粘度
が8〜16センチストークスの範囲にあることが大切で
ある。鉱物油の粘度が8センチストークス未満の場合に
は、前記ポリジメチルシリコーンの場合と同様に揮散し
易い問題に加え、ポリエーテルエステルブロック共重合
体を膨潤させる傾向がある。一方、16センチストーク
スを越える場合には、油剤系の粘度を高め、糸への給油
が不均一となりやすくなることに加えて、糸の平滑性も
低下させるので好ましくない。
【0017】また上記成分と併用する(C)成分は、分
岐を有するアルコールにエチレンオキサイドを付加した
ものの部分リン酸エステル塩(エチレンオキサイド変性
アルキルホスフェート塩)であることが大切である。ア
ルキル基が分岐を有さない直鎖状のものでは、ジメチル
シリコーンとの相溶性が低下するため相分離が発生し、
ジメチルシリコーンの揮発による平滑性低下や、スカム
発生量増加が発生するため好ましくない。なおアルコー
ルに対するエチレンオキサイドの付加モル数は、あまり
に多いと親水性が高くなりすぎてポリジメチルシリコー
ンとの相溶性が低下するため好ましくなく、一方少なす
ぎると極性が強くなりすぎて油剤中に溶解させることが
困難になる。したがって、好ましい付加モル数は2〜6
モルの範囲である。
【0018】一方、アルコールのアルキル基について
は、分岐を有するものであれば特に限定するものではな
いが、その炭素数が少なくなると親水性が高まり、逆に
大きくなるとその性状が固状となって油剤中での相溶性
が低下してくる。したがって、アルキル基の炭素数は8
以上18以下が好ましく、分岐の数は多いほどその性状
が液体に近くなって油剤中に溶解し易くなるため好まし
い。またホスフェート塩の対イオンとしては、Na、K
などのアルカリ金属イオン、アンモニウムカチオン等を
例示することができ、特にNa、Kは制電性を高める上
で好ましい。
【0019】好ましく用いられる(C)成分としては、
EO付加イソオクチルホスフェートK、EO付加イソラ
ウリルホスフェートK、EO付加セカンダリーアルコー
ル(C12〜C14)ホスフェートKなどをあげることがで
きる。
【0020】本発明において用いられる油剤には、上記
に詳述した(A)成分と(B)成分との合計量(WA
B )が油剤有効成分に対して80重量%以上95重量
%以下、好ましくは80重量%以上90重量%以下含ま
れている必要がある。この含有量が80重量%未満の場
合には、平滑性が不充分となって糸の走行安定性が低下
し、糸の異常伸長が発生するので好ましくない。一方9
5重量%を越える場合には、C成分の含有量を5重量%
以上とすることができなくなるため、制電性が不充分と
なるので好ましくない。
【0021】また本発明においては、(A)成分と
(B)成分との重量比(WA /WB )が1以上3以下、
好ましくは1.5以上2.5以下の範囲内にあることが
必要である。この重量比が1未満の場合には、平滑性が
不充分となって弾性糸の走行安定性が低下するだけでな
く、鉱物油の割合が増加するため弾性糸は膨潤されやす
く、繊維物性が低下したり糸導ガイドに劣化ポリマーが
削られてスカムとして堆積し易くなるので好ましくな
い。一方3を越える場合には、平滑性は良好となるもの
の、C成分の相溶性が低下して相分離し易くなり、本発
明の効果は得難くなる。
【0022】また(C)成分の含有量WC は、油剤有効
成分に対して5重量%以上20重量%以下、好ましくは
10〜15重量%である必要がある。この含有量WC
5重量%未満の場合には制電性能が不充分となり、一方
20重量%を越える場合には制電性能のそれ以上の効果
は発現されず、むしろ油剤系の粘度が増加して平滑性が
低下するだけでなく、C成分が油剤中に溶解し難くなっ
てスカム発生等の要因になるため好ましくない。
【0023】本発明における油剤は、上記の成分を基剤
とするものであるが、必要に応じて他の配合剤、例えば
抗酸化剤、相溶化剤、安定性向上剤等や、脂肪酸又はア
ルコールで変性したシリコーン化合物等の平滑助剤を本
発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。
【0024】以上に説明した油剤を弾性糸に付着せしめ
るには、水に乳化させたエマルジョンを用いてもよい
し、原液をそのまま用いてもよく、任意の方法を採用す
ることができる。なかでも、原液をそのまま用いる(ス
トレート型処理)方法は、通常併用される乳化剤が弾性
糸を膨潤させ易くスカムを発生し易くするのに対して、
この乳化剤を併用する必要がなくなるといった利点があ
り好ましい。
【0025】油剤の弾性糸への付与は、通常一般に公知
の任意の手段を採用することができるが、中でも糸に与
える抵抗を少なくするオイリングノズルを介して計量さ
れた量を付与する方法がより好ましい方法としてとられ
る。
【0026】油剤の弾性糸への付着量は、糸重量に対し
て有効成分として1.5〜5重量%が必要である。付着
量が1.5重量%未満の場合には糸の平滑性能及び制電
性能が不充分となって糸切れ、スカム発生などのトラブ
ルを惹き起こす。一方、5重量%を越えてもスカム及び
静電気の抑制効果の向上は少なく、逆に過剰の油剤が糸
導等を汚染することになり、新たな問題を引き起こすこ
とにもなり工業上得策でない。
【0027】
【発明の作用・効果】以上に詳述したように、本発明の
弾性糸に付与されている油剤は、比較的低粘度のポリジ
メチルシリコーンと鉱物油の混合物に、分岐を有するア
ルコールのエチレンオキサイド付加物の部分リン酸エス
テル塩を制電剤として配合したものであるため、その詳
細な理由は不明であるが、これらの相溶性が極めて良好
で相分離し難くなって相分離に起因するスカム発生が抑
制されるものと推定される。またこの相溶性が良好なこ
とから、従来のポリジメチルシリコーンよりも低粘度の
ものを用いてもその揮散性が抑制されるため、平滑性能
の経時安定性も良好になるものと推定される。
【0028】したがって、本発明の弾性糸は、巻取パッ
ケージからの原糸の解舒性が良好で、また製糸工程及び
製編織等の後加工工程での静電気発生・糸導ガイドへの
スカム堆積が安定して著しく低減され、極めて品位の良
好な製品を得ることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例における各評価項目は下記方法にした
がって測定した。
【0030】1.処理剤粘度 25℃に設定した恒温水槽中、キャノンフェンスケ粘度
管を用いて常法により測定した。
【0031】2.相溶性 口径約5cmの円筒状容器に入れた20ccの油剤を、
40mmHgの減圧下、50℃で1時間脱水処理した
後、油剤の相溶の程度を目視判定し、下記基準により評
定した。 ○:透明(相溶性良好) △:若干濁り有 ×:白濁沈澱物生成(相溶性不良)
【0032】3.制電性 得られた弾性糸を、240本の枠立てにより整経機にか
け、経糸用ビームとして20m/分の速度で20,00
0m捲取る。この時、静電気発生状況を春日式集電式電
位測定器で測定した。なお、評価は下記の基準により評
定した。 ○:0〜0.5kV(帯電圧) △:0.5〜1.0kV(帯電圧) ×:1.0kV以上(帯電圧)
【0033】4.油剤揮散性 径8cmのステンレス皿中に油剤2gを精秤し、50℃
の熱風乾燥気中に24時間放置後の重量減少率(%)を
測定し、次の基準で評定した。 ○:15%未満 △:15〜30% ×:30%超
【0034】5.平滑性 得られた弾性糸を15m/分の速度で解舒し、途中径6
0mm、、表面粗度11sの梨地クロムピンを180°
の接触角で接触して捲き取った。この時のピンの前後の
張力(各々T1 、T2 (g))から次式により摩擦係数
(μ)を算出した。(なお、T1 は約5gに調整し
た。) μ=1/π[1n(T2 /T1 )] 評価はこの値より次の基準で評定した。 ○:0.35未満 △:0.35〜0.4 ×:0.4超
【0035】6.膨潤性 弾性糸を構成するポリエーテルエステルブロック共重合
体を溶融成型して厚さ0.3mmのシートを得、このシ
ートから切り出した3cm×5cmの矩形試料を油剤原
液中に50℃下1日浸漬処理する。ポリマー膨潤度Rを
下式により算出した。 R=(Wt −Wo )/Wo ×100(%) 但し、Wo は油剤浸漬前の試料重量、Wt は油剤浸漬後
の試料を0.5%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム水溶液で洗浄後、十分水洗し、105℃下1時間乾燥
してから秤量した試料重量である。評価はこれらの値か
ら次の基準により評定した。 ○:5%未満 △:5〜10% ×:10%超
【0036】7.原糸解舒性 原糸捲取りパッケージから、第1ガイドまでの距離を2
5cmとし、この糸導を通して10m/分の速度で糸条
を引き出した。この時の解舒性を3段階評価した。 ○:全く問題なく安定に解舒できる。 △:やや引き出す糸に抵抗感あるも糸切れの発生なし。 ×:引き出す糸に抵抗感大きく、断糸が頻発する。
【0037】8.スカム発生状況 供糸ローラと引取りローラ間のドラフトが1.75の速
度比をもったローラー間に角度が110°となるように
市販のカミソリ刃を糸にあて、引取りローラを175m
mの速度で3分間引取った。この時カミソリ刃上に発生
したスカムの堆積状態によりスカム発生性を下記のとお
り評価した。 ○:全くなし〜わずか濡れた痕跡を示している。 △:やや白っぽいスカムとして判断される程度。 ×:白い粘稠もしくは白粉状として明らかにスカムとし
て認められる。
【0038】[実施例1]ブチレンテレフタレートをハ
ードセグメントとし、ポリテトラメチレングリコールを
ソフトセグメントとする、ハードセグメントの含有量が
40wt%であるポリエーテルエステルブロック共重合
体であって、ヒンダードアミン系酸化防止剤を0.2w
t%、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.2wt
%含有するブロック共重合体を、245℃で溶融し紡糸
口金より押出し1000m/分の速度で捲取り40デニ
ール/6フィラメントの弾性糸を得た。この際、紡出糸
には計量ノズルを介して表1記載の油剤を、非含水状態
(ストレート型)で繊維重量に対して3重量%となるよ
うに付与した。評価結果は表1にあわせて示す。
【0039】
【表1】
【0040】[実施例2]実施例1において付与する油
剤を表2記載のものに変更する以外は実施例1と同様に
行なった。なおNo.19の油剤付着量は1.5wt%
とした。結果は表2にあわせて示す。
【0041】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/643

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエーテルエステルブロック共重合体
    からなる弾性糸に、下記(A)〜(C)成分を必須成分
    として含有し且つ夫々の成分の含有量が下記(1)〜
    (3)を同時に満足する油剤が、糸重量に対して1.5
    〜5.0重量%付着していることを特徴とするポリエー
    テルエステルブロック共重合体系弾性糸。 (A)25℃での粘度が3〜8センチストークスのポリ
    ジメチルシリコーン、 (B)25℃での粘度が8〜16センチストークスの鉱
    物油、 (C)分岐を有するアルコールのエチレンオキサイド付
    加物の部分リン酸エステル塩、 (1)80≦WA +WB ≦95 (2)1≦WA /WB ≦3 (3)5≦WC ≦20 [但し、WA 、WB 、WC は夫々A、B、C成分の油剤
    有効成分中の含有割合(wt%)を表わす。]
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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