JPH07207490A - 電気銅めっき液 - Google Patents

電気銅めっき液

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JPH07207490A
JPH07207490A JP1890494A JP1890494A JPH07207490A JP H07207490 A JPH07207490 A JP H07207490A JP 1890494 A JP1890494 A JP 1890494A JP 1890494 A JP1890494 A JP 1890494A JP H07207490 A JPH07207490 A JP H07207490A
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stress
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copper
coating
electrodeposition
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JP1890494A
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Takehiko Sakurada
毅彦 櫻田
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クエン酸と塩素イオンの共存する電気銅めっ
き液において塩素イオン濃度を不動態被膜が発生しない
ような低い濃度範囲で含有させ、しかも電着応力を十分
に低くすることができる電気銅めっき液を提供すること
を目的とする。 【構成】 硫酸銅60〜100g/l、硫酸170〜2
20g/lを主体として含み、ヒドロキシカルボン酸を
硫酸銅のモル濃度比で0.1以上含み、且つ塩素イオン
を含有する酸性電気銅めっき液に、さらに少量のチオ尿
素またはチオ尿素誘導体を添加してなる電気銅めっき
液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フレキシブルプリント
配線板の回路形成などに使用するための電気銅めっき液
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フレキシブルプリント配線板に用いるフ
レキシブル基板の一つにポリイミド樹脂などの絶縁性合
成樹脂フィルムの表面に直接金属層を設けた基板があ
る。このような基体は、その基材に合成樹脂フィルムを
用いているところから極めて屈曲性に優れているのでこ
れにより得られたプリント配線板も当然のことながら屈
曲性に優れており、これを折り曲げて電子機器等に設置
するための自由度が高い。
【0003】また、このようなフレキシブル基板は、基
材として用いた合成樹脂フィルムと金属層との間に接着
剤層が存在しないためにその厚さを薄くすることが可能
である。さらに、回路形成後に高温環境下で加工された
場合に接着剤の軟化や硬化によって回路の寸法にずれを
生じたりせず、また接着剤層への不純物の混入や、吸着
によって絶縁層と金属層との密着性が低下することもな
い。
【0004】従って、フレキシブルプリント配線板を実
装するために湾曲させた場合においても回路が剥離する
ことがなく、そのフレキシブルな特徴を十分に発揮させ
ることができるなどの利点がある。
【0005】ところで、このような直接金属層を形成し
たフレキシブル基板は、一般に絶縁体フィルム上に蒸着
法のような乾式法か無電解めっきのような湿式法によっ
て金属被膜を形成した後に、電気めっきを施して所望の
厚さの導体層を形成することによって得られている。
【0006】導体層材質として銅を用いる場合、銅はニ
ッケル、クロム、パラジウム等の他の金属に比べて電着
応力が小さいが、それにも拘らず絶縁体フィルムがきわ
めて薄く剛性が低いためにフィルム上に導体層を形成し
た場合に基板が反り返ってしまい好ましいプリント配線
板を得ることが困難である。
【0007】そこで、硫酸銅を主体とする電気銅めっき
液にクエン酸等のヒドロキシカルボン酸と塩素イオンを
添加して電着応力がほぼ零に近い値になるようにした電
気銅めっき液が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した電気銅めっき
液を使用した場合の被膜の電着応力は、クエン酸共存下
における塩素イオン濃度に大きく依存し、電着応力を零
に近い値にするためには塩素イオンの濃度を約400m
g/l以上にする必要があった。この値は、通常の光沢
めっきにおいて光沢剤などの添加剤と共存させる場合の
塩素イオン濃度が約50mg/l程度であることを考慮
するとかなり高い濃度である。
【0009】一方、上記の電気銅めっき液を使用して電
解めっき処理を行う場合に、塩素イオンが200mg/
l以上になるとアノード表面に不動態被膜が生成して通
電不能となる恐れがあった。この不動態被膜の生成を防
止するためには、アノード電流密度を0.5〜5A/d
の範囲にする必要があるが、一般にこの調整は電流
量に合せたアノード面積を採用しなければならなかっ
た。そして、この方法を採用したとしても電解を一定期
間休止してしまうと、その間にアノード表面に不動態被
膜が生成してしまうという問題があった。
【0010】本発明は、上記したクエン酸と塩素イオン
を共存させた硫酸銅を主体とする電気銅めっき液におい
て塩素イオン濃度を不動態被膜が発生しないような低い
濃度範囲にして、なおかつ電着応力を十分に低くするこ
とができるような電気銅めっき液を提供することを目的
とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するべく鋭意検討を行った結果、硫酸銅および硫
酸を主成分とし、これにクエン酸と塩素イオンを共存さ
せた電気銅めっき液にさらに少量のチオ尿素またはチオ
尿素誘導体を添加するときは、低塩素イオン濃度のめっ
き液を用いた場合においても電着応力をきわめて小さく
することが可能となることを見出し本発明を完成するに
至った。
【0012】即ち、上記目的を達成するための本発明
は、硫酸銅60〜100g/l、硫酸170〜220g
/lを主体として含み、ヒドロキシカルボン酸を硫酸銅
のモル濃度比で0.5以上含み、且つ塩素イオンを含有
する酸性電気銅めっき液にさらに少量のチオ尿素または
チオ尿素誘導体を添加してなる電気銅めっき液である。
【0013】本発明の電気銅めっき液において、ヒドロ
キシカルボン酸にはクエン酸を、またチオ尿素誘導体に
はアセチルチオ尿素または1,3−ジエチルチオ尿素を
用いることが好ましい。また、該めっき液中における塩
素イオン濃度は10〜1000mg/lの範囲とするこ
と、特に50〜200mg/lの範囲とすることが好ま
しいし、チオ尿素またはチオ尿素誘導体の添加量は2m
g/l以上とすることが好ましい。
【0014】
【作用】以下に本発明の詳細およびその作用について説
明する。
【0015】本明細書において、電着応力とは、電気め
っきを施すに際して、電着するめっき被膜と被めっき物
との界面において生ずる歪応力を指すものであり、その
値はストリップ応力測定器を用いて得られる。
【0016】一般にプリント配線板に用いられる電気銅
めっき液は、電気めっきに際しての銅の均一析出性が要
求されるために、銅イオンを15〜26g/l(硫酸銅
として60〜100g/l)と低くし、硫酸を180〜
200g/lと高くしたいわゆるハイスロー浴と呼ばれ
る硫酸銅めっき液が多用されている。そして本発明の電
気銅めっき液は、前述したようにこのハイスロー浴にお
ける電着応力(通常は引っ張り応力)の発生を防止する
ために、これにクエン酸等のヒドロキシカルボン酸と多
量の塩素イオンを添加した場合に起こる不動態被膜の生
成などの問題点を克服するために、上記改善ハイスロー
浴を基本的構成成分とし、これに少量のチオ尿素または
チオ尿素誘導体を添加したものである。
【0017】本発明の電気銅めっき液において、ヒドロ
キシカルボン酸と塩素イオンは電気めっきを行うに際し
て電着物の電着応力を低減させる物質であり、その効果
を得るためのヒドロキシカルボン酸の添加量は、硫酸銅
のモル濃度の比として0.5以上である。しかしこれを
超えて大過剰に添加してもそれ以上の顕著な効果は得ら
れない。また、塩素イオンは10mg/l以上でその効
果が現われ、その濃度が増すにつれて電着応力(引っ張
り応力)は減少し、やがて零を経て圧縮応力に移行す
る。そしてこの塩素イオン濃度の増加と電着応力減少と
の関係は良好な比例関係を示す。
【0018】チオ尿素またはチオ尿素誘導体は、2mg
/l以上の添加により、めっき液中の塩素イオン濃度を
従来の1/2〜1/8程度に削減しても、従来と同様の
電着応力の低減効果を発揮させるものである。従ってチ
オ尿素またはチオ尿素誘導体の存在することで、めっき
液中の塩素イオン濃度が50〜200mg/lといった
比較的低濃度水準でも電着応力を零近傍の値に低減する
ことが可能となる。そしてこのように塩素イオンを低濃
度化することで、従来問題であったアノードでの不動態
被膜の生成を防止することにより円滑な電気めっきを遂
行することができるようになるのである。
【0019】また、このチオ尿素またはチオ尿素誘導体
の添加による他の効果として、電着応力低減の効果が陰
極電流密度の大きさにあまり依存しないことがないこと
が挙げられる。例えばハイスロー浴中にヒドロキシカル
ボン酸と塩素イオンが存在する従来の改善ハイスロー浴
においては、例えばめっき液中にヒドロキシカルボン酸
としてクエン酸を銅イオン1モルに対して2モル、塩素
イオンを400mg/lを含ませためっき液の場合で
も、陰極電流密度が2A/dmのときの電着応力はほ
ぼ零であるが、3A/dmのときの約0.3kg/m
、4A/dmのときは0.9kg/mmといっ
たように陰極電流密度の増加に伴って電着応力は大幅に
増大する。ところが本発明のめっき液、例えばチオ尿素
が3mg/l、クエン酸が銅イオン1モルに対し2モ
ル、塩素イオン100mg/lを含むめっき液の場合に
は、陰極電流密度が2〜3A/dmのときには電着応
力は0〜0. 1kg/mmでほぼ零に近く、4A/d
に増加しても電着応力は高々0. 4〜0.5kg/
mmであって、それほど陰極電流密度に影響されるこ
とがないこと、言い換えれば陰極電流密度の設定の自由
度が高いことを意味する。
【0020】なお、本発明の電解液を使用する場合にお
いては、アノード電流密度を0.5〜5A/dmの範
囲にする場合には、塩素濃度を最大1000mg/l含
有させてもアノードの不動態被膜の生成が見られず、ま
ためっき操業を一旦停止した場合においても停止期間中
にアノード表面に不動態被膜を生成することはない。
【0021】本発明の電気銅めっき液において、チオ尿
素誘導体には、アセチルチオ尿素または1,3−ジエチ
ルチオ尿素を用いるのが好ましい。特に1,3−ジエチ
ルチオ尿素は、塩素イオンの存在により電着物に生ずる
電着応力の低減効果が著しいために、塩素イオン濃度が
50〜200mg/lのうちの比較的高い塩素濃度範囲
において、電着応力を引っ張り応力側から圧縮応力側に
転換させることが可能となり、その圧縮応力の大きさの
調整を塩素イオン濃度の制御によって行うことができ
る。そして、この圧縮応力を付与することによって、基
板に高い引っ張り応力を有する光沢めっきを仕上用めっ
きとして積層させる場合に生ずる反りの発生を防止する
ことができる。
【0022】なお、この場合において、光沢めっき被膜
を積層した被膜全体のそりの具合をコントロールするに
は、光沢めっき被膜の有する引っ張り応力の程度を予め
把握しておき、本発明のめっき液から得られる被膜との
バランスを考慮した上で双方の膜厚を決定すればよい。
【0023】基板に本発明の電気銅めっき液を施すに際
してのめっき法は、常法すなわち基板の前処理法として
脱脂、酸活性処理などを適宜行い、通常の直流電解によ
るめっき処理を施せばよい。電解に当たっては、めっき
被膜の均一析出法を考慮し陰極電流密度を4A/dm
以下で行うことが好ましい。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。 実施例1 幅15cm、長さ18cm、厚さ50μmのポリイミド
フィルム(東レ・デュポン社製、製品名「カプトン20
0V」)の片面を、通常の強アルカリ性エッチング液に
て25℃で2分間ソフトエッチし、次いで希塩酸溶液に
浸漬して中和した後、キャタライジング液、アクセレー
ティング液(共に奥野製薬社製)に浸漬して触媒付与を
行い、次に表1に示すめっき液組成および処理条件で無
電解めっきを施し、直接ポリイミドフィルム上に厚さ1
μmの銅被膜を形成した基板を得た。
【0025】
【表1】(無電解めっき液組成) CuSO・5HO : 10g/l EDTA・2Na : 30g/l PEG#1000 : 0.5g/l 2,2′−ジピリジル : 10mg/l 37%HCHO : 5ml/l (無電解めっき条件) 温 度 : 65℃ 攪 拌 : 空気攪拌 pH : 12.5 時 間 : 30分間 得られた基板に引き続いて酸活性化処理を施し、表2に
示す電気めっき液組成および電解条件で電気銅めっきを
施し、被膜厚さが35μmの基板を得た。
【0026】
【表2】(電気めっき液組成) CuSO・5HO : 80g/l HSO : 200g/l Cl−1 : 50mg/l クエン酸・一水和物 : 67g/l チオ尿素 : 3mg/l (電解条件) 温 度 : 26℃ 攪 拌 : 空気攪拌 陰極電流密度 : 2A/dm 陽 極 : 含りん銅 時 間 : 81分 使用電源 : 直流電源 得られた基板は従来のめっき液により得られたものより
も、基板の反りが著しく少なく、めっき被膜表面の外
観、伸び率、抗張力などの被膜特性において従来のもの
と同等であり、プリント配線板用のめっき基板として十
分に使用できるものであった。 実施例2 実施例1における電気めっき液を使用して、ストリップ
電着応力測定器(米国・エレクトロケミカル社製)を用
いて、めっき被膜の電着応力の測定を行った。試験片に
通常のアルカリ脱脂、酸活性処理を行い、表3に示す条
件で被膜厚さ15μmのめっき被膜を形成し、所定の手
順により測定を行った後、所定の応力算出式によって電
着応力値を算出したところ、その値は圧縮応力側におい
て約0.3kg/mmであった。
【0027】
【表3】(電解条件) 温 度 : 26℃ 攪 拌 : 空気攪拌 陰極電流密度 : 2A/dm 陽 極 : 含りん銅 時 間 : 34分30秒 使用電源 : 直流電源 実施例3 電気めっき液組成中のクエン酸・一水和物の濃度を13
4g/l(該液中の銅イオン1モルに対し2モル)とし
た以外は実施例1と同様の手順でポリイミドの片面に厚
さ35μmの銅被膜を形成した。
【0028】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0029】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算出して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.3k
g/mmであった。 実施例4 電気めっき液組成中のクエン酸・一水和物の濃度を20
2g/l(該液中の銅イオン1モルに対し3モル)とし
た以外は実施例1と同様の手順でポリイミドの片面に厚
さ35μmの銅被膜を形成した。
【0030】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0031】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.3k
g/mmであった。 実施例5 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を200mg/l
とした以外は実施例1と同様の手順でポリイミドの片面
に厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0032】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0033】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.5k
g/mmであった。 実施例6 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を200mg/l
とし、クエン酸・一水和物濃度を134g/l(該液中
の銅イオンに対するモル比2)とした以外は実施例1と
同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜
を形成した。
【0034】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0035】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.5k
g/mmであった。 実施例7 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を200mg/l
としクエン酸・一水和物濃度を202g/l(該液中の
銅イオンに対するモル比3)とした以外は実施例1と同
様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜を
形成した。
【0036】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0037】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.5k
g/mmであった。 実施例8 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を600mg/l
とした以外は実施例1と同様の手順でポリイミドの片面
に厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0038】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0039】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.7k
g/mmであった。 実施例9 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を600mg/l
とし、クエン酸・一水和物濃度を134g/l(該液中
の銅イオンに対するモル比2)とした以外は実施例1と
同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜
を形成した。
【0040】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0041】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.7k
g/mmであった。 実施例10 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を600mg/l
としクエン酸・一水和物濃度を202g/l(該液中の
銅イオンに対するモル比3)とした以外は実施例1と同
様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜を
形成した。
【0042】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0043】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.7k
g/mmであった。 実施例11 電気めっき液組成中のチオ尿素の濃度を10mg/lと
した以外は実施例1と同様の手順でポリイミドの片面に
厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0044】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0045】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.4k
g/mmであった。 実施例12 電気めっき液組成中のチオ尿素の濃度を10mg/lと
し、クエン酸・一水和物の濃度を134g/l(該液中
の銅イオンに対するモル比2)とした以外は実施例1と
同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜
を形成した。
【0046】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0047】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.4k
g/mmであった。 実施例13 電気めっき液組成中のチオ尿素の濃度を10mg/lと
し、クエン酸・一水和物の濃度を202g/l(該液中
の銅イオンに対するモル比3)とした以外は実施例1と
同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜
を形成した。
【0048】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0049】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.4k
g/mmであった。 実施例14 電気めっき液組成中のチオ尿素の濃度を10mg/lと
し、塩素イオン濃度を600mg/lとした以外は実施
例1と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの
銅被膜を形成した。
【0050】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0051】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.4k
g/mmであった。 実施例15 電気めっき液組成中のチオ尿素の濃度を10mg/lと
し、塩素イオン濃度を600mg/lとし、クエン酸・
一水和物の濃度を134g/l(該液中の銅イオン1モ
ルに対し2モル)とした以外は実施例1と同様の手順で
ポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0052】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0053】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.4k
g/mmであった。 実施例16 電気めっき液組成中のチオ尿素の濃度を10mg/lと
し、塩素イオン濃度を600mg/lとし、クエン酸・
一水和物の濃度を202g/l(該液中の銅イオン1モ
ルに対し3モル)とした以外は実施例1と同様の手順で
ポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0054】得られた基板は実施例1と同様に従来のめ
っき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0055】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.4k
g/mmであった。 比較例1 電気めっき液組成中にクエン酸を含ませなかった以外は
実施例1と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μ
mの銅被膜を形成した。
【0056】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0057】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り応力側において1.
5kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電
気銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起
こしやすいものであることが判かった。 比較例2 電気めっき液組成中に塩素イオンを添加しなかった以外
は実施例1と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35
μmの銅被膜を形成した。
【0058】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0059】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り応力側において1.
5kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電
気銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起
こしやすいものであることが判かった。 比較例3 電気めっき液組成中に塩素イオンを含ませなかった以外
は実施例4と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35
μmの銅被膜を形成した。
【0060】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0061】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り応力側において1.
5kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電
気銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起
こしやすいものであることが判かった。 比較例4 電気めっき液組成中に塩素イオンを含ませなかった以外
は実施例11と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ3
5μmの銅被膜を形成した。
【0062】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0063】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り力側において1.5
kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電気
銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起こ
しやすいものであることが判かった。 比較例5 電気めっき液組成中に塩素イオンを含ませなかった以外
は実施例13と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ3
5μmの銅被膜を形成した。
【0064】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0065】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り力側において1.5
kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電気
銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起こ
しやすいものであることが判かった。 比較例6 電気めっき液に塩素イオンを1200mg/l添加した
以外は実施例1と同様にして電着物の電着応力を測定し
ようと試みたがアノード表面に不動態被膜が生成して通
電が不可能となった。 比較例7 電気めっき液に塩素イオンを1200mg/l添加した
以外は実施例11と同様にして電着物の電着応力を測定
しようと試みたがアノード表面に不動態被膜が生成して
通電が不可能となった。 実施例17 実施例1と同様の手順でポリイミドフィルムの片面上
に、無電解めっきにより直接厚さ1μmの銅被膜を施し
た基板を得た後、該基板に引き続いて酸活性化処理を施
し、表4に示す電気めっき液組成および電解条件で電気
銅めっきを施し、被膜厚さが35μmの基板を得た。
【0066】
【表4】(電気めっき液組成) CuSO・5HO : 80g/l HSO : 200g/l Cl−1 : 50mg/l クエン酸・一水和物 : 67g/l アセチルチオ尿素 : 3mg/l (電解条件) 温 度 : 26℃ 攪 拌 : 空気攪拌 陰極電流密度 : 2A/dm 陽 極 : 含りん銅 時 間 : 81分 使用電源 : 直流電源 得られた基板は従来のめっき液により得られたものより
も、基板の反りが著しく少なく、めっき被膜表面の外
観、伸び率、抗張力などの被膜特性において従来のもの
と同等であり、プリント配線板用のめっき基板として十
分に使用できるものであった。
【0067】次に実施例2と同様にして、上記のめっき
液で得られた電着物についての電着応力を測定した。ス
トリップ電着応力測定器の測定結果に基づいて算出して
得られためっき被膜の電着応力は0〜0.3kg/mm
(引っ張り応力側)であった。 実施例18 電気めっき液組成中のクエン酸・一水和物の濃度を13
4g/l(該液中の銅イオン1モルに対し2モル)とし
た以外は実施例17と同様の手順でポリイミドの片面に
厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0068】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0069】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、0〜0.3kg/mm(引
っ張り応力側)であった。 実施例19 電気めっき液組成中のクエン酸・一水和物の濃度を20
2g/l(該液中の銅イオン1モルに対し3モル)とし
た以外は実施例17と同様の手順でポリイミドの片面に
厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0070】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0071】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、0〜0.3kg/mm(引
っ張り応力側)であった。 実施例20 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を200mg/l
とした以外は実施例17と同様の手順でポリイミドの片
面に厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0072】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0073】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.2k
g/mmであった。 実施例21 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を200mg/l
とし、クエン酸・一水和物濃度を134g/l(該液中
の銅イオンに対するモル比2)とした以外は実施例17
と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被
膜を形成した。
【0074】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0075】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.2k
g/mmであった。 実施例22 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を200mg/l
としクエン酸・一水和物濃度を202g/l(該液中の
銅イオンに対するモル比3)とした以外は実施例17と
同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜
を形成した。
【0076】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0077】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.2k
g/mmであった。 実施例23 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を600mg/l
とした以外は実施例17と同様の手順でポリイミドの片
面に厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0078】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0079】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.4k
g/mmであった。 実施例24 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を600mg/l
とし、クエン酸・一水和物濃度を134g/l(該液中
の銅イオンに対するモル比2)とした以外は実施例17
と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被
膜を形成した。
【0080】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0081】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.4k
g/mmであった。 実施例25 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を600mg/l
としクエン酸・一水和物濃度を202g/l(該液中の
銅イオンに対するモル比3)とした以外は実施例17と
同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜
を形成した。
【0082】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0083】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.4k
g/mmであった。 実施例26 電気めっき液組成中のアセチルチオ尿素の濃度を10m
g/lとした以外は実施例17と同様の手順でポリイミ
ドの片面に厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0084】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0085】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、0〜0.3kg/mm(引
っ張り応力側)であった。 実施例27 電気めっき液組成中のアセチルチオ尿素の濃度を10m
g/lとし、クエン酸・一水和物の濃度を134g/l
(該液中の銅イオンに対するモル比2)とした以外は実
施例17と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μ
mの銅被膜を形成した。
【0086】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0087】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、0〜0.3kg/mm(引
っ張り応力側)であった。 実施例28 電気めっき液組成中のアセチルチオ尿素の濃度を10m
g/lとしクエン酸・一水和物の濃度を202g/l
(該液中の銅イオンに対するモル比3)とした以外は実
施例17と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μ
mの銅被膜を形成した。
【0088】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0089】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、0〜0.3kg/mm(引
っ張り応力側)であった。 実施例29 電気めっき液組成中のアセチルチオ尿素の濃度を10m
g/lとし、塩素イオン濃度を600mg/lとした以
外は実施例17と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ
35μmの銅被膜を形成した。
【0090】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0091】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、0.3kg/mm(引っ張
り応力側)であった。 実施例30 電気めっき液組成中のアセチルチオ尿素の濃度を10m
g/lとし、塩素イオン濃度を600mg/lとし、ク
エン酸・一水和物の濃度を202g/l(該液中の銅イ
オン1モルに対し3モル)とした以外は実施例17と同
様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜を
形成した。
【0092】得られた基板は実施例17と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0093】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、0.3kg/mm(引っ張
り応力側)であった。 比較例8 電気めっき液組成中にクエン酸を含ませなかった以外は
実施例17と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35
μmの銅被膜を形成した。
【0094】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0095】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り応力側において1.
3kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電
気銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起
こしやすいものであることが判かった。 比較例9 電気めっき液組成中に塩素イオンを添加しなかった以外
は実施例17と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ3
5μmの銅被膜を形成した。
【0096】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0097】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り応力側において1.
3kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電
気銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起
こしやすいものであることが判かった。 比較例10 電気めっき液組成中に塩素イオンを含ませなかった以外
は実施例19と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ3
5μmの銅被膜を形成した。
【0098】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0099】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り応力側において1.
3kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電
気銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起
こしやすいものであることが判かった。 比較例11 電気めっき液組成中に塩素イオンを含ませなかった以外
は実施例26と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ3
5μmの銅被膜を形成した。
【0100】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0101】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り力側において1.3
kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電気
銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起こ
しやすいものであることが判かった。 比較例12 電気めっき液組成中に塩素イオンを含ませなかった以外
は実施例28と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ3
5μmの銅被膜を形成した。
【0102】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0103】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り力側において1.5
kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電気
銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起こ
しやすいものであることが判かった。 比較例13 電気めっき液に塩素イオンを1200mg/l添加した
以外は実施例17と同様にして電着物の電着応力を測定
しようと試みたがアノード表面に不動態被膜が生成して
通電が不可能となった。 比較例14 電気めっき液に塩素イオンを1200mg/l添加した
以外は実施例26と同様にして電着物の電着応力を測定
しようと試みたがアノード表面に不動態被膜が生成して
通電が不可能となった。 実施例31 実施例1と同様の手順でポリイミドフィルムの片面上
に、無電解めっきにより直接厚さ1μmの銅被膜を施し
た基板を得た後、該基板に引き続いて酸活性化処理を施
し、表5に示す電気めっき液組成および電解条件で電気
銅めっきを施し、被膜厚さが15μmの基板を得た。
【0104】
【表5】(電気めっき液組成) CuSO・5HO : 80g/l HSO : 200g/l Cl−1 : 50mg/l クエン酸・一水和物 : 67g/l 1,3−ジエチルチオ尿素 : 3mg/l (電解条件) 温 度 : 26℃ 攪 拌 : 空気攪拌 陰極電流密度 : 2A/dm 陽 極 : 含りん銅 時 間 : 約35分 使用電源 : 直流電源 この基板にさらに引き続いて表6に示す光沢めっき液組
成および電解条件で光沢電気銅めっきを施し、被膜厚さ
の合計が35μmの基板を得た。
【0105】
【表6】(電気めっき液組成) CuSO・5HO : 80g/l HSO : 200g/l Cl−1 : 50mg/l 市販光沢剤 : 適量 (電解条件) 温 度 : 26℃ 攪 拌 : 空気攪拌 陰極電流密度 : 2A/dm 陽 極 : 含りん銅 時 間 : 約45分 使用電源 : 直流電源 得られた基板は従来のめっき液により得られたものより
も、基板の反りが著しく少なく、めっき被膜表面の外
観、伸び率、抗張力などの被膜特性において従来のもの
と同等であり、プリント配線板用のめっき基板として十
分に使用できるものであった。
【0106】次に実施例2と同様にして、上記1,3−
ジエチルチオ尿素を含む電気銅めっき液により得られた
厚さ15μmの電着被膜についてその電着応力を測定し
た。ストリップ電着応力測定器の測定結果に基づいて算
出して得られためっき被膜の電着応力は、圧縮応力側に
おいて0.7kg/mm(引っ張り応力側)であっ
た。 実施例32 電気めっき液組成中のクエン酸・一水和物の濃度を13
4g/l(該液中の銅イオン1モルに対し2モル)とし
た以外は実施例31と同様の手順でポリイミドの片面に
厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0107】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0108】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.7k
g/mmであった。 実施例33 電気めっき液組成中のクエン酸・一水和物の濃度を20
2g/l(該液中の銅イオン1モルに対し3モル)とし
た以外は実施例31と同様の手順でポリイミドの片面に
厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0109】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0110】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において0.7k
g/mmであった。 実施例34 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を200mg/l
とした以外は実施例31と同様の手順でポリイミドの片
面に厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0111】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0112】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において1.0k
g/mmであった。 実施例35 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を200mg/l
とし、クエン酸・一水和物濃度を134g/l(該液中
の銅イオンに対するモル比2)とした以外は実施例31
と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被
膜を形成した。
【0113】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0114】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において1.0k
g/mmであった。 実施例36 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を200mg/l
とし、クエン酸・一水和物濃度を202g/l(該液中
の銅イオンに対するモル比3)とした以外は実施例31
と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被
膜を形成した。
【0115】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0116】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において1.0k
g/mmであった。 実施例37 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を600mg/l
とした以外は実施例31と同様の手順でポリイミドの片
面に厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0117】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板と反りは反対となってい
るものの、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被
膜特性も従来のものと同等であり、プリント配線板用の
めっき基板として十分に使用できるものであった。
【0118】なお、プリント配線板用のめっき被膜とし
て圧縮応力に対する許容値は引っ張り応力より数段大き
く、圧縮応力の方が望ましい場合もある。
【0119】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において約1.3
〜1.5kg/mmであった。 実施例38 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を600mg/l
とし、クエン酸・一水和物濃度を134g/l(該液中
の銅イオンに対するモル比2)とした以外は実施例31
と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被
膜を形成した。
【0120】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板と反りは反対となってい
るものの、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被
膜特性も従来のものと同等であり、プリント配線板用の
めっき基板として十分に使用できるものであった。
【0121】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において約1.3
〜1.5kg/mmであった。 実施例39 電気めっき液組成中の塩素イオン濃度を600mg/l
としクエン酸・一水和物濃度を202g/l(該液中の
銅イオンに対するモル比3)とした以外は実施例31と
同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜
を形成した。
【0122】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板と反りは反対となってい
るものの、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被
膜特性も従来のものと同等であり、プリント配線板用の
めっき基板として十分に使用できるものであった。
【0123】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において約1.3
〜1.5kg/mmであった。 実施例40 電気めっき液組成中の1,3−ジエチルチオ尿素の濃度
を10mg/lとした以外は実施例31と同様の手順で
ポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜を形成した。
【0124】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0125】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において約0.8
kg/mmであった。 実施例41 電気めっき液組成中の1,3−ジエチルチオ尿素の濃度
を10mg/lとし、クエン酸・一水和物濃度を134
g/l(該液中の銅イオンに対するモル比2)とした以
外は実施例31と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ
35μmの銅被膜を形成した。
【0126】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0127】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において約0.8
kg/mmであった。 実施例42 電気めっき液組成中の1,3−ジエチルチオ尿素の濃度
を10mg/lとしクエン酸・一水和物の濃度を202
g/l(該液中の銅イオンに対するモル比3)とした以
外は実施例31と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ
35μmの銅被膜を形成した。
【0128】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0129】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において約0.8
kg/mmであった。 実施例43 電気めっき液組成中の1,3−ジエチルチオ尿素の濃度
を600mg/lとした以外は実施例31と同様の手順
でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅被膜を形成し
た。
【0130】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0131】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において約0.8
kg/mmであった。 実施例44 電気めっき液組成中の1,3−ジエチルチオ尿素の濃度
を10mg/lとし、塩素イオン濃度を600mg/l
とし、クエン酸・一水和物の濃度を202g/l(該液
中の銅イオンに対するモル比3)とした以外は実施例3
1と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35μmの銅
被膜を形成した。
【0132】得られた基板は実施例31と同様に従来の
めっき液によって得られた基板よりも反りが著しく少な
く、めっき被膜の外観、伸び率、抗張力などの被膜特性
も従来のものと同等であり、プリント配線板用のめっき
基板として十分に使用できるものであった。
【0133】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、圧縮応力側において約0.8
kg/mmであった。 比較例15 電気めっき液組成中にクエン酸を含ませなかった以外は
実施例31と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ35
μmの銅被膜を形成した。
【0134】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0135】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り応力側において1.
3kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電
気銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起
こしやすいものであることが判かった。 比較例16 電気めっき液組成中に塩素イオンを添加しなかった以外
は実施例31と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ3
5μmの銅被膜を形成した。
【0136】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0137】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り応力側において1.
3kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電
気銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起
こしやすいものであることが判かった。 比較例17 電気めっき液組成中に塩素イオンを含ませなかった以外
は実施例33と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ3
5μmの銅被膜を形成した。
【0138】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0139】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り応力側において1.
3kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電
気銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起
こしやすいものであることが判かった。 比較例18 電気めっき液組成中に塩素イオンを含ませなかった以外
は実施例40と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ3
5μmの銅被膜を形成した。
【0140】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0141】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り力側において1.3
kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電気
銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起こ
しやすいものであることが判かった。 比較例19 電気めっき液組成中に塩素イオンを含ませなかった以外
は実施例41と同様の手順でポリイミドの片面に厚さ3
5μmの銅被膜を形成した。
【0142】得られた基板は従来の硫酸銅と硫酸からな
る電気銅めっき液によって得られた基板と同様に反りが
著しかった。
【0143】次いで、実施例2と同様にしてこの電気め
っき液から得られるめっき被膜の電着応力を測定した。
ストリップ応力測定器の測定結果に基づいて算定して得
られた被膜の電着応力は、引っ張り力側において1.5
kg/mmであり、従来の硫酸銅と硫酸からなる電気
銅めっき液を用いた場合と変わらず、反りや剥離を起こ
しやすいものであることが判かった。 比較例20 電気めっき液に塩素イオンを1200mg/l添加した
以外は実施例31と同様にして電着物の電着応力を測定
しようと試みたがアノード表面に不動態被膜が生成して
通電が不可能となった。 比較例21 電気めっき液に塩素イオンを1200mg/l添加した
以外は実施例40と同様にして電着物の電着応力を測定
しようと試みたがアノード表面に不動態被膜が生成して
通電が不可能となった。
【0144】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電気銅めっ
き液によれば、従来のハイスロー浴によるような高い電
着物の電着応力の発生を防止することができ、且つ従来
の改善電気銅めっき液によるような高濃度塩素イオンの
含有によるようなアノードにおける不動態被膜の生成を
回避することができるので、絶縁体フィルム上に直接金
属層を設けた基板を用いてフレキシブル配線板を製造す
る際に発生する反りなどの不都合を容易に排除すること
ができる。またチオ尿素誘導体として1,3−ジエチル
チオ尿素を用いれば、電着物の電着応力を常に圧縮応力
側にもたらすことができるので、仕上げ用めっきとして
基板に光沢めっきを施す場合においても、光沢めっき被
膜の有する引っ張り応力を相殺して被膜全体の応力を零
に近い値にコントロールすることができるなどその効果
は高い。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸銅60〜100g/l、硫酸170
    〜220g/lを主体として含み、ヒドロキシカルボン
    酸を硫酸銅に対するモル濃度比で0.5以上含み、且つ
    塩素イオンを含有する酸性電気銅めっき液に、さらに少
    量のチオ尿素またはチオ尿素誘導体を添加してなる電気
    銅めっき液。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシカルボン酸はクエン酸である
    請求項1記載の電気銅めっき液。
  3. 【請求項3】 チオ尿素誘導体は、アセチルチオ尿素ま
    たは1,3−ジエチルチオ尿素である請求項1又は請求
    項2記載の電気銅めっき液。
  4. 【請求項4】 チオ尿素またはチオ尿素誘導体の添加濃
    度が2mg/l以上である請求項1乃至請求項3のいず
    れか1項記載の電気銅めっき液。
  5. 【請求項5】 塩素イオン濃度が10〜1000mg/
    lの範囲である請求項1乃至請求項4のいずれか1項記
    載の電気銅めっき液。
  6. 【請求項6】 塩素イオン濃度が50〜200mg/l
    の範囲である請求項5記載の電気銅めっき液。
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