JPH07206867A - フルオラン化合物の製造方法 - Google Patents
フルオラン化合物の製造方法Info
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- JPH07206867A JPH07206867A JP6019903A JP1990394A JPH07206867A JP H07206867 A JPH07206867 A JP H07206867A JP 6019903 A JP6019903 A JP 6019903A JP 1990394 A JP1990394 A JP 1990394A JP H07206867 A JPH07206867 A JP H07206867A
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- fluoran compound
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Abstract
(57)【要約】
【目的】感熱記録材料に使用される発色性染料であるフ
ルオラン化合物の製造方法を提案する。 【構成】一般式化1で表されるフルオラン化合物の溶媒
付加体を、炭素数6〜10の飽和炭化水素存在下に加熱
し、付加溶媒を外すことを特徴とするフルオラン化合物
の製造方法。 【化1】 (式中、R1 は、4−(4−フェニルアミノ)フェニル
アミノフェニル基、シクロヘキシル基又はイソブチル基
を表し、R2 は水素原子又はエチル基を表し、R3 、R
4 はそれぞれ水素原子、メチル基、塩素原子又はフェニ
ルアミノ基を表し、Xは付加溶媒を示す。) 【効果】付加溶媒のない安定した品質を有するフルオラ
ン化合物を極めて簡便、かつ短時間に得ることができ
る。
ルオラン化合物の製造方法を提案する。 【構成】一般式化1で表されるフルオラン化合物の溶媒
付加体を、炭素数6〜10の飽和炭化水素存在下に加熱
し、付加溶媒を外すことを特徴とするフルオラン化合物
の製造方法。 【化1】 (式中、R1 は、4−(4−フェニルアミノ)フェニル
アミノフェニル基、シクロヘキシル基又はイソブチル基
を表し、R2 は水素原子又はエチル基を表し、R3 、R
4 はそれぞれ水素原子、メチル基、塩素原子又はフェニ
ルアミノ基を表し、Xは付加溶媒を示す。) 【効果】付加溶媒のない安定した品質を有するフルオラ
ン化合物を極めて簡便、かつ短時間に得ることができ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱及び感圧記録材料
に使用される発色性染料であるフルオラン化合物の製造
方法に関する。
に使用される発色性染料であるフルオラン化合物の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フルオラン化合物は晶析溶媒と付加体を
形成する場合があり、そのような付加体を形成したフル
オラン化合物は、記録材料に使用すると地肌汚れを起こ
す等の欠点を有している。その為、付加体を形成した溶
媒を取り除く方法が種々検討されている。しかしなが
ら、従来の方法、例えば、付加溶媒として取り込まれた
溶媒が高い温度で徐々に外れる性質を利用した高温で乾
燥する方法は、比較的高い温度で乾燥を行うため、溶媒
と付加体を形成したフルオラン化合物は一般的に融点が
低いために、乾燥温度を高温にし過ぎると溶融し着色す
る場合がある。また、乾燥が不充分な場合は、付加溶媒
として取り込まれた溶媒が完全に外れず、このフルオラ
ン化合物を記録材料として使用した時に、地肌汚れや濃
度不足の問題を生ずる場合があった。また、その改良と
して、付加体を形成するフルオラン化合物の乾燥を低い
温度から開始し、徐々に温度を上げて最終的には付加体
として取り込まれた溶媒を外すことができる高い温度と
する方法は、複雑な温度制御を必要とするので、作業
性、経済性の観点から好ましいものではなく、改良が望
まれていた。
形成する場合があり、そのような付加体を形成したフル
オラン化合物は、記録材料に使用すると地肌汚れを起こ
す等の欠点を有している。その為、付加体を形成した溶
媒を取り除く方法が種々検討されている。しかしなが
ら、従来の方法、例えば、付加溶媒として取り込まれた
溶媒が高い温度で徐々に外れる性質を利用した高温で乾
燥する方法は、比較的高い温度で乾燥を行うため、溶媒
と付加体を形成したフルオラン化合物は一般的に融点が
低いために、乾燥温度を高温にし過ぎると溶融し着色す
る場合がある。また、乾燥が不充分な場合は、付加溶媒
として取り込まれた溶媒が完全に外れず、このフルオラ
ン化合物を記録材料として使用した時に、地肌汚れや濃
度不足の問題を生ずる場合があった。また、その改良と
して、付加体を形成するフルオラン化合物の乾燥を低い
温度から開始し、徐々に温度を上げて最終的には付加体
として取り込まれた溶媒を外すことができる高い温度と
する方法は、複雑な温度制御を必要とするので、作業
性、経済性の観点から好ましいものではなく、改良が望
まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決すべくなされたものであり、晶析溶媒との付加体
を形成したフルオラン化合物から付加溶媒を外し、安定
した品質を有するフルオラン化合物の製造方法を提案す
るものである。以下に本発明を詳細に説明する。
を解決すべくなされたものであり、晶析溶媒との付加体
を形成したフルオラン化合物から付加溶媒を外し、安定
した品質を有するフルオラン化合物の製造方法を提案す
るものである。以下に本発明を詳細に説明する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式化
2で表されるフルオラン化合物の溶媒付加体を、炭素数
6〜10の飽和炭化水素の存在下に加熱し、付加溶媒を
外すことを特徴とするフルオラン化合物の製造方法であ
る。
2で表されるフルオラン化合物の溶媒付加体を、炭素数
6〜10の飽和炭化水素の存在下に加熱し、付加溶媒を
外すことを特徴とするフルオラン化合物の製造方法であ
る。
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1 は、4−(4−フェニルアミ
ノ)フェニルアミノフェニル基、シクロヘキシル基及び
イソブチル基からなる群から選ばれた1種を表し、R2
は、水素原子又はエチル基を表し、R3 、R4 は、それ
ぞれ水素原子、メチル基、塩素原子及びフェニルアミノ
基からなる群より選ばれたいずれか1種を表し、Xは付
加溶媒を表す。)
ノ)フェニルアミノフェニル基、シクロヘキシル基及び
イソブチル基からなる群から選ばれた1種を表し、R2
は、水素原子又はエチル基を表し、R3 、R4 は、それ
ぞれ水素原子、メチル基、塩素原子及びフェニルアミノ
基からなる群より選ばれたいずれか1種を表し、Xは付
加溶媒を表す。)
【0007】本発明のフルオラン化合物には、3−〔4
' −(4”−フェニルアミノフェニルアミノ)フェニル
アミノ〕−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−シ
クロヘキシルアミノ−7−メチルフルオラン、3−(N
−イソブチル−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン等が付加体を形成する代表的化合物
として挙げられる。
' −(4”−フェニルアミノフェニルアミノ)フェニル
アミノ〕−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−シ
クロヘキシルアミノ−7−メチルフルオラン、3−(N
−イソブチル−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン等が付加体を形成する代表的化合物
として挙げられる。
【0008】本発明において、フルオラン化合物と付加
体を形成する溶媒(以下、付加溶媒という)としては、
イソプロピルアルコール、トルエン、エチルベンゼン、
キシレン及びモノクロルベンゼン等が挙げられる。
体を形成する溶媒(以下、付加溶媒という)としては、
イソプロピルアルコール、トルエン、エチルベンゼン、
キシレン及びモノクロルベンゼン等が挙げられる。
【0009】フルオラン化合物と付加溶媒との付加体形
成比は、フルオラン化合物及び用いられる晶析溶媒によ
り限定できるものではないが、一般的に、フルオラン化
合物2モルと付加溶媒1モルで付加体を形成する場合が
多い。従って、化1及び化2で表される一般式中のX
は、付加溶媒の種類は示すものの、フルオラン化合物と
の付加体形成比までは表していない。
成比は、フルオラン化合物及び用いられる晶析溶媒によ
り限定できるものではないが、一般的に、フルオラン化
合物2モルと付加溶媒1モルで付加体を形成する場合が
多い。従って、化1及び化2で表される一般式中のX
は、付加溶媒の種類は示すものの、フルオラン化合物と
の付加体形成比までは表していない。
【0010】本発明のフルオラン化合物の製造方法は、
晶析溶媒中から付加体として析出したフルオラン化合物
を濾過して晶析溶媒の湿体として取り出した後、炭素数
6〜10の飽和炭化水素を使用して、例えば、以下に挙
げる方法により付加体として取り込まれた溶媒を取り除
き、付加溶媒フリーのフルオラン化合物を得るものであ
る。
晶析溶媒中から付加体として析出したフルオラン化合物
を濾過して晶析溶媒の湿体として取り出した後、炭素数
6〜10の飽和炭化水素を使用して、例えば、以下に挙
げる方法により付加体として取り込まれた溶媒を取り除
き、付加溶媒フリーのフルオラン化合物を得るものであ
る。
【0011】1)晶析溶媒よりも沸点の高い飽和炭化水
素を使用する方法 晶析溶媒湿体のフルオラン化合物の溶媒付加体と、本発
明の飽和炭化水素存在下に数時間加熱還流して晶析溶媒
を留出させる方法である。この場合、フルオラン化合物
の溶媒付加体と飽和炭化水素からなる系は不均一系で
も、付加体フルオラン化合物が溶解した均一系でもよ
い。 2)晶析溶媒や本発明の飽和炭化水素の沸点にとらわれ
ない方法 晶析溶媒湿体であるフルオラン化合物の溶媒付加体に付
着した晶析溶媒を本発明の飽和炭化水素で洗浄するか、
又は簡単な乾燥を行った後、本発明の飽和炭化水素と共
に30分間から10時間、好ましくは1時間から2時間
加熱し、付加溶媒として取り込まれた溶媒を外す。この
場合、フルオラン化合物の溶媒付加体と飽和炭化水素か
らなる系は不均一系でも、付加体フルオラン化合物が溶
解した均一系でもよい。
素を使用する方法 晶析溶媒湿体のフルオラン化合物の溶媒付加体と、本発
明の飽和炭化水素存在下に数時間加熱還流して晶析溶媒
を留出させる方法である。この場合、フルオラン化合物
の溶媒付加体と飽和炭化水素からなる系は不均一系で
も、付加体フルオラン化合物が溶解した均一系でもよ
い。 2)晶析溶媒や本発明の飽和炭化水素の沸点にとらわれ
ない方法 晶析溶媒湿体であるフルオラン化合物の溶媒付加体に付
着した晶析溶媒を本発明の飽和炭化水素で洗浄するか、
又は簡単な乾燥を行った後、本発明の飽和炭化水素と共
に30分間から10時間、好ましくは1時間から2時間
加熱し、付加溶媒として取り込まれた溶媒を外す。この
場合、フルオラン化合物の溶媒付加体と飽和炭化水素か
らなる系は不均一系でも、付加体フルオラン化合物が溶
解した均一系でもよい。
【0012】本発明において、付加溶媒として取り込ま
れた溶媒を外す温度は、60℃から使用する飽和炭化水
素の沸点以下である。ただし、結晶粒径を整えるために
は、フルオラン化合物が溶融しない温度が好ましい。
れた溶媒を外す温度は、60℃から使用する飽和炭化水
素の沸点以下である。ただし、結晶粒径を整えるために
は、フルオラン化合物が溶融しない温度が好ましい。
【0013】このようにして付加溶媒が外されたフルオ
ラン化合物は、50〜90℃で容易に乾燥することがで
きる。
ラン化合物は、50〜90℃で容易に乾燥することがで
きる。
【0014】本発明において使用される炭素数6〜10
の飽和炭化水素は、直鎖のものでも、側鎖を有している
ものでも良く、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、
n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、n−デカン
等が挙げられる。
の飽和炭化水素は、直鎖のものでも、側鎖を有している
ものでも良く、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、
n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、n−デカン
等が挙げられる。
【0015】本発明において、フルオラン化合物の溶媒
付加体に対する炭素数6〜10の飽和炭化水素の使用量
は、5〜50倍量で、好ましくは10〜20倍量であ
る。
付加体に対する炭素数6〜10の飽和炭化水素の使用量
は、5〜50倍量で、好ましくは10〜20倍量であ
る。
【0016】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
述べるが、本発明は、必ずしもこれらに限定されるもの
ではない。 (実施例1)500mlの四径フラスコに、2−(2−
ヒドロキシ−5−メチルベンゾイル)安息香酸10g,
N−シクロヘキシル−m−アミノフェノール7.5g、
及びモノクロルベンゼン100mlを加え、攪拌下で7
0℃まで加温した。同温度でオキシ塩化リン6.6gを
10分間で滴下し、1時間反応を行った。反応終了後、
70〜90℃にて8%苛性ソーダ水溶液170gを約4
0分間で滴下し、同温度で1時間攪拌した。反応液を2
5℃以下に冷却してから不溶物を濾過し、モノクロルベ
ンゼン層を温水200mlで洗浄した後、活性白土4g
で脱色を行い、モノクロルベンゼンを留去した。得られ
たアメ状物にイソプロピルアルコール50mlを加え1
0分間加熱還流し、その後20℃以下に冷却し一夜放置
後析出した結晶を濾過し、イソプロピルアルコール20
mlで洗浄した。
述べるが、本発明は、必ずしもこれらに限定されるもの
ではない。 (実施例1)500mlの四径フラスコに、2−(2−
ヒドロキシ−5−メチルベンゾイル)安息香酸10g,
N−シクロヘキシル−m−アミノフェノール7.5g、
及びモノクロルベンゼン100mlを加え、攪拌下で7
0℃まで加温した。同温度でオキシ塩化リン6.6gを
10分間で滴下し、1時間反応を行った。反応終了後、
70〜90℃にて8%苛性ソーダ水溶液170gを約4
0分間で滴下し、同温度で1時間攪拌した。反応液を2
5℃以下に冷却してから不溶物を濾過し、モノクロルベ
ンゼン層を温水200mlで洗浄した後、活性白土4g
で脱色を行い、モノクロルベンゼンを留去した。得られ
たアメ状物にイソプロピルアルコール50mlを加え1
0分間加熱還流し、その後20℃以下に冷却し一夜放置
後析出した結晶を濾過し、イソプロピルアルコール20
mlで洗浄した。
【0017】このものの一部を70℃で5時間乾燥した
ところ、融点は114〜120℃であり、NMRスペク
トルから3−シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオ
ランのイソプロピルアルコール付加体であった。
ところ、融点は114〜120℃であり、NMRスペク
トルから3−シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオ
ランのイソプロピルアルコール付加体であった。
【0018】このようにして得られた未乾燥3−シクロ
ヘキシルアミノ−7−メチルフルオランのイソプロピル
アルコール付加体を、n−オクタン100mlと攪拌下
に加熱し、n−オクタンの沸点126℃になるまで留出
分を除いた。その後室温まで冷却し、析出した結晶を濾
過、n−オクタン15mlで洗浄し、90℃で5時間乾
燥して、3−シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオ
ランの白色結晶を5g得た。融点は188〜192℃で
あり、このものはNMRスペクトルからイソプロピルア
ルコールの付加体では無いことが確認された。
ヘキシルアミノ−7−メチルフルオランのイソプロピル
アルコール付加体を、n−オクタン100mlと攪拌下
に加熱し、n−オクタンの沸点126℃になるまで留出
分を除いた。その後室温まで冷却し、析出した結晶を濾
過、n−オクタン15mlで洗浄し、90℃で5時間乾
燥して、3−シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオ
ランの白色結晶を5g得た。融点は188〜192℃で
あり、このものはNMRスペクトルからイソプロピルア
ルコールの付加体では無いことが確認された。
【0019】(実施例2)500ml四径フラスコに、
3−〔4' −(4”−フェニルアミノフェニルアミノ)
フェニルアミノ〕−6−メチル−7−クロルフルオラン
のモノクロルベンゼン付加体(このものは示差熱分析に
より、120〜155℃にモノクロルベンゼン脱離ピー
クを有する。)30gとn−ヘキサン300mlを入
れ、1時間攪拌下加熱還流した。その後室温まで冷却
し、結晶を濾過、n−ヘキサン15mlで洗浄し、60
℃で5時間乾燥して、3−〔4' −(4”−フェニルア
ミノフェニルアミノ)フェニルアミノ〕−6−メチル−
7−クロルフルオランの緑黄色結晶を27g得た。融点
は199〜200℃であり、このものは示差熱分析から
モノクロルベンゼンの脱離ピークが検出されず付加体で
無いことが確認された。
3−〔4' −(4”−フェニルアミノフェニルアミノ)
フェニルアミノ〕−6−メチル−7−クロルフルオラン
のモノクロルベンゼン付加体(このものは示差熱分析に
より、120〜155℃にモノクロルベンゼン脱離ピー
クを有する。)30gとn−ヘキサン300mlを入
れ、1時間攪拌下加熱還流した。その後室温まで冷却
し、結晶を濾過、n−ヘキサン15mlで洗浄し、60
℃で5時間乾燥して、3−〔4' −(4”−フェニルア
ミノフェニルアミノ)フェニルアミノ〕−6−メチル−
7−クロルフルオランの緑黄色結晶を27g得た。融点
は199〜200℃であり、このものは示差熱分析から
モノクロルベンゼンの脱離ピークが検出されず付加体で
無いことが確認された。
【0020】(実施例3)実施例2と同様にして、3−
シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオランのキシレ
ン付加体(融点114〜120℃)30gとn−ヘキサ
ン300mlを入れ、1時間攪拌下加熱還流した。その
後室温まで冷却し、結晶を濾過、n−ヘキサン15ml
で洗浄し、60℃で5時間乾燥して、3−シクロヘキシ
ルアミノ−7−メチルフルオランの白色結晶を26g得
た。融点は188〜192℃であり、このものはNMR
スペクトルからキシレンの付加体では無いことが確認さ
れた。
シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオランのキシレ
ン付加体(融点114〜120℃)30gとn−ヘキサ
ン300mlを入れ、1時間攪拌下加熱還流した。その
後室温まで冷却し、結晶を濾過、n−ヘキサン15ml
で洗浄し、60℃で5時間乾燥して、3−シクロヘキシ
ルアミノ−7−メチルフルオランの白色結晶を26g得
た。融点は188〜192℃であり、このものはNMR
スペクトルからキシレンの付加体では無いことが確認さ
れた。
【0021】(実施例4)実施例2と同様にして、3−
シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオランのイソプ
ロピルアルコール付加体(融点114〜120℃)30
gとn−ヘキサン300mlを入れ、1時間攪拌下加熱
還流した。その後室温まで冷却し、結晶を濾過、n−ヘ
キサン15mlで洗浄し、60℃で5時間乾燥して、3
−シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオランの白色
結晶を26g得た。融点は188〜192℃であり、こ
のものはNMRスペクトルからイソプロピルアルコール
の付加体では無いことが確認された。
シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオランのイソプ
ロピルアルコール付加体(融点114〜120℃)30
gとn−ヘキサン300mlを入れ、1時間攪拌下加熱
還流した。その後室温まで冷却し、結晶を濾過、n−ヘ
キサン15mlで洗浄し、60℃で5時間乾燥して、3
−シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオランの白色
結晶を26g得た。融点は188〜192℃であり、こ
のものはNMRスペクトルからイソプロピルアルコール
の付加体では無いことが確認された。
【0022】(実施例5)実施例2と同様にして、3−
(N−イソブチル−N−エチル)アミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオランのキシレン付加体(融点88〜
90℃)30gとn−オクタン300mlを入れ、10
0℃で1時間攪拌下加熱した。その後室温まで冷却し、
結晶を濾過、n−オクタン15mlで洗浄し、90℃で
5時間乾燥して、3−(N−イソブチル−N−エチル)
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの白色結
晶を26g得た。融点は149〜152℃であり、この
ものはNMRスペクトルからキシレンの付加体では無い
ことが確認された。
(N−イソブチル−N−エチル)アミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオランのキシレン付加体(融点88〜
90℃)30gとn−オクタン300mlを入れ、10
0℃で1時間攪拌下加熱した。その後室温まで冷却し、
結晶を濾過、n−オクタン15mlで洗浄し、90℃で
5時間乾燥して、3−(N−イソブチル−N−エチル)
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの白色結
晶を26g得た。融点は149〜152℃であり、この
ものはNMRスペクトルからキシレンの付加体では無い
ことが確認された。
【0023】(実施例6)実施例2と同様にして、3−
(N−イソブチル−N−エチル)アミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオランのトルエン付加体(融点88〜
90℃)30gとn−ヘキサン300mlを入れ、1時
間攪拌下加熱還流した。その後室温まで冷却し、結晶を
濾過、n−ヘキサン15mlで洗浄し、60℃で5時間
乾燥して、3−(N−イソブチル−N−エチル)アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオランの白色結晶を2
6g得た。融点は149〜152℃であり、このものは
NMRスペクトルからトルエンの付加体では無いことが
確認された。
(N−イソブチル−N−エチル)アミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオランのトルエン付加体(融点88〜
90℃)30gとn−ヘキサン300mlを入れ、1時
間攪拌下加熱還流した。その後室温まで冷却し、結晶を
濾過、n−ヘキサン15mlで洗浄し、60℃で5時間
乾燥して、3−(N−イソブチル−N−エチル)アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオランの白色結晶を2
6g得た。融点は149〜152℃であり、このものは
NMRスペクトルからトルエンの付加体では無いことが
確認された。
【0024】
【発明の効果】従来、晶析溶媒と付加体を形成するフル
オラン化合物の製造において、付加溶媒フリーのフルオ
ラン化合物を得るためには、付加物として取り込まれた
付加溶媒を外すために複雑な乾燥工程が必要であった。
しかしながら、本発明の製造方法によれば、記録材料と
して使用した場合、地肌汚れや濃度不足といった問題を
起こすことがない安定した品質のフルオラン化合物を極
めて簡便、かつ短時間に得ることができる。
オラン化合物の製造において、付加溶媒フリーのフルオ
ラン化合物を得るためには、付加物として取り込まれた
付加溶媒を外すために複雑な乾燥工程が必要であった。
しかしながら、本発明の製造方法によれば、記録材料と
して使用した場合、地肌汚れや濃度不足といった問題を
起こすことがない安定した品質のフルオラン化合物を極
めて簡便、かつ短時間に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B41M 5/145 5/30
Claims (4)
- 【請求項1】一般式化1で表されるフルオラン化合物の
溶媒付加体を、炭素数6〜10の飽和炭化水素存在下に
加熱し、付加溶媒のないフルオラン化合物とすることを
特徴とするフルオラン化合物の製造方法。 【化1】 (式中、R1 は、4−(4−フェニルアミノ)フェニル
アミノフェニル基、シクロヘキシル基及びイソブチル基
からなる群から選ばれた1種を表し、R2 は、水素原子
又はエチル基を表し、R3 及びR4 は、それぞれ水素原
子、メチル基、塩素原子及びフェニルアミノ基からなる
群から選ばれたいずれか一種を表し、Xは付加溶媒を表
す。) - 【請求項2】一般式化1で表されるフルオラン化合物に
おいて、式中、R1が、4−(4−フェニルアミノ)フ
ェニルアミノフェニル基であり、R2 が水素原子であ
り、R3 が6−メチル基、R4 が7−塩素原子であり、
Xがモノクロルベンゼンである請求項1に記載のフルオ
ラン化合物の製造方法。 - 【請求項3】一般式化1で表されるフルオラン化合物に
おいて、式中、R1がシクロヘキシル基であり、R2 が
水素原子であり、R3 が7−メチル基であり、R4 が水
素原子であり、Xがイソプロピルアルコール、トルエ
ン、エチルベンゼン又はキシレンである請求項1に記載
のフルオラン化合物の製造方法。 - 【請求項4】一般式化1で表されるフルオラン化合物に
おいて、式中、R1がイソブチル基であり、R2 がエチ
ル基であり、R3 が6−メチル基、R4 が7−フェニル
アミノ基であり、Xがイソプロピルアルコール、トルエ
ン、エチルベンゼン又はトルエンである請求項1に記載
のフルオラン化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6019903A JPH07206867A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | フルオラン化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6019903A JPH07206867A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | フルオラン化合物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07206867A true JPH07206867A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=12012174
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6019903A Pending JPH07206867A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | フルオラン化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07206867A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011241229A (ja) * | 2011-08-23 | 2011-12-01 | Mitsubishi Chemicals Corp | ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法 |
-
1994
- 1994-01-20 JP JP6019903A patent/JPH07206867A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011241229A (ja) * | 2011-08-23 | 2011-12-01 | Mitsubishi Chemicals Corp | ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法 |
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