JPH07205744A - 自動車のエアバッグドアの構造 - Google Patents
自動車のエアバッグドアの構造Info
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- JPH07205744A JPH07205744A JP6024821A JP2482194A JPH07205744A JP H07205744 A JPH07205744 A JP H07205744A JP 6024821 A JP6024821 A JP 6024821A JP 2482194 A JP2482194 A JP 2482194A JP H07205744 A JPH07205744 A JP H07205744A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 エアバッグドアに求められる諸機能を備え、
しかも表面感触が良好で軽量なエアバッグドアを、射出
成形あるいはスタンピング成形等により容易に得られる
エアバッグドアの構造を提供する。 【構成】 ドア本体部11の強度および剛性を決めるプ
ラスチック基材層13と、ドア本体部の外観性および感
触性を決めるプラスチック表面層17の間に、熱変形温
度(4.6kg荷重、ASTM−D648)が100℃
以上で、かつその厚みが5μm以上500μm以下より
なるプラスチックフィルム中間層15を設けた。
しかも表面感触が良好で軽量なエアバッグドアを、射出
成形あるいはスタンピング成形等により容易に得られる
エアバッグドアの構造を提供する。 【構成】 ドア本体部11の強度および剛性を決めるプ
ラスチック基材層13と、ドア本体部の外観性および感
触性を決めるプラスチック表面層17の間に、熱変形温
度(4.6kg荷重、ASTM−D648)が100℃
以上で、かつその厚みが5μm以上500μm以下より
なるプラスチックフィルム中間層15を設けた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のエアバッグ
ドアの構造に関する。
ドアの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に示されるように、自動車のエアバ
ッグドア50は、助手席側のインストルメントパネル5
2等に形成されたエアバッグ展開用開口部54に取り付
けられて、平常時は前記展開用開口部54を閉じ、自動
車衝突時にはインストルメントパネル等内のエアバッグ
(図示せず)の膨張と同時に展開用開口部54を開いて
エアバッグの展開を可能にするものである。なお、エア
バッグドア50は、前記展開用開口部54を塞ぐ板状の
ドア本体部51に、そのドア本体部の一部分または別部
材で構成される破断可能な係止片あるいはヒンジ部等を
有する取り付け部が設けられていて、エアバッグの膨張
時にエアバッグドアが開くようにされている。
ッグドア50は、助手席側のインストルメントパネル5
2等に形成されたエアバッグ展開用開口部54に取り付
けられて、平常時は前記展開用開口部54を閉じ、自動
車衝突時にはインストルメントパネル等内のエアバッグ
(図示せず)の膨張と同時に展開用開口部54を開いて
エアバッグの展開を可能にするものである。なお、エア
バッグドア50は、前記展開用開口部54を塞ぐ板状の
ドア本体部51に、そのドア本体部の一部分または別部
材で構成される破断可能な係止片あるいはヒンジ部等を
有する取り付け部が設けられていて、エアバッグの膨張
時にエアバッグドアが開くようにされている。
【0003】従来、前記のエアバッグドアとして、軽量
性、エアバッグ展開時における耐衝撃性、平常時におけ
る乗員の押圧等による変形防止および感触性を考慮し
て、ドア本体部を次に示すような二層あるいは三層構造
にしたものが知られている。その一つは、二層射出成形
により成形された軟質材からなるスキン層と硬質材から
なるコア層とで構成されたものである(特開平1−20
2550号)。また他のものは、塩化ビニル樹脂(PV
C)等の表皮層と、ポリプロピレン発泡体層と、樹脂コ
ア層とからなるものである。この構造のものは、前記表
皮層と発泡体層がラミネートされたシート材をキャビテ
ィ型にセットし、他方コア型の型面には樹脂コア層用の
溶融樹脂を供給し、プレスにより前記シート材を前記溶
融樹脂に圧着してその溶融樹脂を所望の樹脂コア材層に
付形する、いわゆるスタンピング成形により成形されて
いる。
性、エアバッグ展開時における耐衝撃性、平常時におけ
る乗員の押圧等による変形防止および感触性を考慮し
て、ドア本体部を次に示すような二層あるいは三層構造
にしたものが知られている。その一つは、二層射出成形
により成形された軟質材からなるスキン層と硬質材から
なるコア層とで構成されたものである(特開平1−20
2550号)。また他のものは、塩化ビニル樹脂(PV
C)等の表皮層と、ポリプロピレン発泡体層と、樹脂コ
ア層とからなるものである。この構造のものは、前記表
皮層と発泡体層がラミネートされたシート材をキャビテ
ィ型にセットし、他方コア型の型面には樹脂コア層用の
溶融樹脂を供給し、プレスにより前記シート材を前記溶
融樹脂に圧着してその溶融樹脂を所望の樹脂コア材層に
付形する、いわゆるスタンピング成形により成形されて
いる。
【0004】しかし、前記のエアバッグドアの構造は、
それぞれ次のような問題がある。前者の構造において
は、まずコア層の樹脂が射出され、続いてその上にスキ
ン層の樹脂が射出される。そのため、後から射出される
スキン層の樹脂成形熱でコア層の樹脂が劣化しないよう
に、前記二層の樹脂を選択する必要がある。また、樹脂
によっては二層間の接着不良を生じたり、二層間の成形
収縮率の差により変形を生じることがあるため、この点
も考慮して樹脂を選択する必要がある。したがって、そ
のような制約の多い樹脂の中から、さらにエアバッグド
アに求められる感触性、耐衝撃性および剛性等の諸機能
を満足する樹脂を選択するのは容易ではなく、何らかの
性能が不十分とならざるを得なかった。
それぞれ次のような問題がある。前者の構造において
は、まずコア層の樹脂が射出され、続いてその上にスキ
ン層の樹脂が射出される。そのため、後から射出される
スキン層の樹脂成形熱でコア層の樹脂が劣化しないよう
に、前記二層の樹脂を選択する必要がある。また、樹脂
によっては二層間の接着不良を生じたり、二層間の成形
収縮率の差により変形を生じることがあるため、この点
も考慮して樹脂を選択する必要がある。したがって、そ
のような制約の多い樹脂の中から、さらにエアバッグド
アに求められる感触性、耐衝撃性および剛性等の諸機能
を満足する樹脂を選択するのは容易ではなく、何らかの
性能が不十分とならざるを得なかった。
【0005】一方、後者の構造においては、樹脂コア層
を、耐衝撃性および剛性に優れる樹脂、例えばポリアミ
ド(PA)とポリフェニレンオキサイド(PPO)のア
ロイ材またはポリカーボネート(PC)系アロイ材で構
成すると、その樹脂コア層とプロピレン発泡体層との間
で接着不良を生じ易くなる。しかも、耐衝撃性および剛
性に優れる前記樹脂の成形温度は200℃以上と極めて
高いため、その成形時の熱によってプロピレン発泡体層
が溶け、所望の性能を発揮しなくなることもある。した
がって、この構造においても樹脂コア層の樹脂の選択に
制約があり、エアバッグドアに求められる性能を満足し
難い問題がある。なお、前記プロピレン発泡体層を省略
して、塩化ビニル樹脂等の表皮層に直接前記アロイ材等
からなる樹脂コア層をスタンピング成形する場合には、
樹脂コア層の成形温度が高いために表皮層の劣化を生
じ、エアバッグドアの性能を満たさない恐れがある。
を、耐衝撃性および剛性に優れる樹脂、例えばポリアミ
ド(PA)とポリフェニレンオキサイド(PPO)のア
ロイ材またはポリカーボネート(PC)系アロイ材で構
成すると、その樹脂コア層とプロピレン発泡体層との間
で接着不良を生じ易くなる。しかも、耐衝撃性および剛
性に優れる前記樹脂の成形温度は200℃以上と極めて
高いため、その成形時の熱によってプロピレン発泡体層
が溶け、所望の性能を発揮しなくなることもある。した
がって、この構造においても樹脂コア層の樹脂の選択に
制約があり、エアバッグドアに求められる性能を満足し
難い問題がある。なお、前記プロピレン発泡体層を省略
して、塩化ビニル樹脂等の表皮層に直接前記アロイ材等
からなる樹脂コア層をスタンピング成形する場合には、
樹脂コア層の成形温度が高いために表皮層の劣化を生
じ、エアバッグドアの性能を満たさない恐れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は前記の問題
点を解決するためになされたもので、エアバッグドアに
求められる諸機能を備え、しかも表面感触が良好で軽量
なエアバッグドアを、射出成形あるいはスタンピング成
形等により容易に得られるエアバッグドアの構造を提供
しようとするものである。
点を解決するためになされたもので、エアバッグドアに
求められる諸機能を備え、しかも表面感触が良好で軽量
なエアバッグドアを、射出成形あるいはスタンピング成
形等により容易に得られるエアバッグドアの構造を提供
しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、ドア本体部
の強度および剛性を決めるプラスチック基材層と、ドア
本体部の外観性および感触性を決めるプラスチック表面
層との間に、熱変形温度(4.6kg荷重、ASTM−
D648)が100℃以上で、かつその厚みが5μm以
上500μm以下よりなるプラスチックフィルム中間層
を設けたことを特徴とする自動車のエアバッグドアの構
造に係る。
の強度および剛性を決めるプラスチック基材層と、ドア
本体部の外観性および感触性を決めるプラスチック表面
層との間に、熱変形温度(4.6kg荷重、ASTM−
D648)が100℃以上で、かつその厚みが5μm以
上500μm以下よりなるプラスチックフィルム中間層
を設けたことを特徴とする自動車のエアバッグドアの構
造に係る。
【0008】
【作用】この発明の構造によれば、プラスチック基材層
とプラスチック表面層の間に、熱変形温度(4.6kg
荷重、ASTM−D648)が100℃以上で、かつそ
の厚みが5μm以上500μm以下よりなるプラスチッ
クフィルム中間層が介在する。そのため、プラスチック
基材層またはプラスチック表面層をスタンピング成形あ
るいは射出成形する際の成形熱が、プラスチックフィル
ム中間層により直接他方の層(プラスチック基材層また
はプラスチック表面層)に伝わるのが阻止され、プラス
チックフィルム中間層による断熱作用が発揮される。
とプラスチック表面層の間に、熱変形温度(4.6kg
荷重、ASTM−D648)が100℃以上で、かつそ
の厚みが5μm以上500μm以下よりなるプラスチッ
クフィルム中間層が介在する。そのため、プラスチック
基材層またはプラスチック表面層をスタンピング成形あ
るいは射出成形する際の成形熱が、プラスチックフィル
ム中間層により直接他方の層(プラスチック基材層また
はプラスチック表面層)に伝わるのが阻止され、プラス
チックフィルム中間層による断熱作用が発揮される。
【0009】したがって、プラスチック表面層の成形後
にプラスチック基材層を成形する場合、あるいはその逆
の場合でも、プラスチック表面層またはプラスチック基
材層が他方の層の成形熱によって悪影響を受ける恐れが
少ない。その結果、プラスチック表面層およびプラスチ
ック基材層を構成する樹脂の選択の幅が広がり、エアバ
ッグドアに求められる性能を満たす樹脂を選択できるよ
うになる。
にプラスチック基材層を成形する場合、あるいはその逆
の場合でも、プラスチック表面層またはプラスチック基
材層が他方の層の成形熱によって悪影響を受ける恐れが
少ない。その結果、プラスチック表面層およびプラスチ
ック基材層を構成する樹脂の選択の幅が広がり、エアバ
ッグドアに求められる性能を満たす樹脂を選択できるよ
うになる。
【0010】これに対し、前記プラスチックフィルム中
間層の熱変形温度が100℃より低い場合および厚みが
5μm未満の場合には、スタンピング成形あるいは射出
成形時にプラスチック基材層あるいはプラスチック表面
層の成形熱によりプラスチックフィルム中間層が溶け易
く、前記断熱作用が得難くなる。また、前記プラスチッ
クフィルム中間層の厚みが500μmより大なる場合に
は、エアバッグ展開時にプラスチックフィルム中間層が
破壊し易くなる。
間層の熱変形温度が100℃より低い場合および厚みが
5μm未満の場合には、スタンピング成形あるいは射出
成形時にプラスチック基材層あるいはプラスチック表面
層の成形熱によりプラスチックフィルム中間層が溶け易
く、前記断熱作用が得難くなる。また、前記プラスチッ
クフィルム中間層の厚みが500μmより大なる場合に
は、エアバッグ展開時にプラスチックフィルム中間層が
破壊し易くなる。
【0011】さらに前記プラスチックフィルム中間層と
して、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリロニトリ
ル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)の中から、前記プラスチッ
ク基材層あるいはプラスチック表面層との相溶性が高い
ものを選ぶことにより、スタンピング成形時あるいは射
出成形時にプラスチックフィルム中間層とプラスチック
基材層間の高い接着性を得ることもできる。
して、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリロニトリ
ル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)の中から、前記プラスチッ
ク基材層あるいはプラスチック表面層との相溶性が高い
ものを選ぶことにより、スタンピング成形時あるいは射
出成形時にプラスチックフィルム中間層とプラスチック
基材層間の高い接着性を得ることもできる。
【0012】
【実施例】以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説
明する。図1はこの発明の構造を有するエアバッグドア
の一実施例の断面図、図2はその製造例を示す断面図、
図3は他の製造例を示す断面図、図4はさらに他の製造
例を示す断面図である。
明する。図1はこの発明の構造を有するエアバッグドア
の一実施例の断面図、図2はその製造例を示す断面図、
図3は他の製造例を示す断面図、図4はさらに他の製造
例を示す断面図である。
【0013】図1に示すエアバッグドア10は、ドア本
体部11と取り付け部21とからなる。取り付け部21
は、ヒンジ、ベルト等の公知のものからなり、ドア本体
部11の裏面に取り付けられてエアバッグ展開時にドア
本体部11が開くようにする。この実施例では取り付け
部21はドア本体部11とは別部品からなるが、ドア本
体部11と一体に成形され、またドア本体部11と同構
造のものでもよい。
体部11と取り付け部21とからなる。取り付け部21
は、ヒンジ、ベルト等の公知のものからなり、ドア本体
部11の裏面に取り付けられてエアバッグ展開時にドア
本体部11が開くようにする。この実施例では取り付け
部21はドア本体部11とは別部品からなるが、ドア本
体部11と一体に成形され、またドア本体部11と同構
造のものでもよい。
【0014】ドア本体部11は、プラスチック基材層1
3と、プラスチックフィルム中間層15とプラスチック
表面層17とからなる。プラスチック基材層13は、ド
ア本体部11の強度および剛性を決めるもので、板状か
らなる。このプラスチック基材層13の材質としては、
衝撃強度および剛性の高い樹脂が好ましく、特にはアイ
ゾッド衝撃強度(−40℃ノッチ付き、ASTM−D2
56)が、20kg・cm/cmより大、曲げ弾性率
(23℃、ASTM−D790)が10000kg/c
m2 より大の樹脂が好ましい。それにより、金属板等の
補強材で裏打ちしなくても、エアバッグ展開時の衝撃に
ドア本体部が耐えるようになり、またエアバッグ非展開
時における乗員の押圧等に対してドア本体部が変形しに
くくなる。なお、それらの物性を満たす樹脂としては、
ポリアミドとポリフェニレンオキサイドのアロイ材また
はポリカーボネート系アロイ材等が挙げられる。
3と、プラスチックフィルム中間層15とプラスチック
表面層17とからなる。プラスチック基材層13は、ド
ア本体部11の強度および剛性を決めるもので、板状か
らなる。このプラスチック基材層13の材質としては、
衝撃強度および剛性の高い樹脂が好ましく、特にはアイ
ゾッド衝撃強度(−40℃ノッチ付き、ASTM−D2
56)が、20kg・cm/cmより大、曲げ弾性率
(23℃、ASTM−D790)が10000kg/c
m2 より大の樹脂が好ましい。それにより、金属板等の
補強材で裏打ちしなくても、エアバッグ展開時の衝撃に
ドア本体部が耐えるようになり、またエアバッグ非展開
時における乗員の押圧等に対してドア本体部が変形しに
くくなる。なお、それらの物性を満たす樹脂としては、
ポリアミドとポリフェニレンオキサイドのアロイ材また
はポリカーボネート系アロイ材等が挙げられる。
【0015】プラスチックフィルム中間層15は、プラ
スチック基材層13とプラスチック表面層17間に設け
られるもので、熱変形温度(4.6kg荷重、ASTM
−D648)が100℃以上で、かつその厚みが5μm
以上500μm以下のプラスチックフィルムからなる。
このプラスチックフィルム中間層15は、後記するエア
バッグドアの成形時に、プラスチック基材層13の成形
熱あるいはプラスチック表面層17の成形熱が直接他方
の層、すなわちプラスチック表面層17あるいはプラス
チック基材層13に伝わるのを防ぎ、かつこのプラスチ
ックフィルム中間層15を介してプラスチック基材層1
3とプラスチック表面層17を確実に接着するものであ
る。
スチック基材層13とプラスチック表面層17間に設け
られるもので、熱変形温度(4.6kg荷重、ASTM
−D648)が100℃以上で、かつその厚みが5μm
以上500μm以下のプラスチックフィルムからなる。
このプラスチックフィルム中間層15は、後記するエア
バッグドアの成形時に、プラスチック基材層13の成形
熱あるいはプラスチック表面層17の成形熱が直接他方
の層、すなわちプラスチック表面層17あるいはプラス
チック基材層13に伝わるのを防ぎ、かつこのプラスチ
ックフィルム中間層15を介してプラスチック基材層1
3とプラスチック表面層17を確実に接着するものであ
る。
【0016】前記プラスチックフィルムは、プラスチッ
ク基材層13の材質およびプラスチック表面層17の材
質によって選択されるが、特に、前記熱変形温度を有す
るポリカーボネート、ポリアミド、ABS樹脂、ポリエ
チレンテレフタレートの中からから選択されるのが、プ
ラスチック基材層13とプラスチック表面層17との接
着性等の点から好ましい。
ク基材層13の材質およびプラスチック表面層17の材
質によって選択されるが、特に、前記熱変形温度を有す
るポリカーボネート、ポリアミド、ABS樹脂、ポリエ
チレンテレフタレートの中からから選択されるのが、プ
ラスチック基材層13とプラスチック表面層17との接
着性等の点から好ましい。
【0017】プラスチック表面層17は、ドア本体部1
1の外観性および感触性を決めるもので、ドア本体部1
1の外面を構成する。このプラスチック表面層17とし
ては、軟質塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系熱可塑性
エラストマー(TPO)樹脂等のような軟質の樹脂が好
ましい。
1の外観性および感触性を決めるもので、ドア本体部1
1の外面を構成する。このプラスチック表面層17とし
ては、軟質塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系熱可塑性
エラストマー(TPO)樹脂等のような軟質の樹脂が好
ましい。
【0018】次に前記構造からなるエアバッグドア10
の実施例について、各層の材質および製造方法等をより
具体的に示す。 ・第一実施例 まず、プラスチック表面層としての軟質塩化ビニル樹脂
レザーと、プラスチックフィルム中間層としての厚さ1
20μm、熱変形温度149℃(4.6kg荷重、AS
TM−D648)のポリアミドフィルムとを、接着材に
よりあらかじめラミネートしたラミネートシートを、真
空成形によりエアバッグドアの所定形状に成形し、外周
の不要部をトリミングする。
の実施例について、各層の材質および製造方法等をより
具体的に示す。 ・第一実施例 まず、プラスチック表面層としての軟質塩化ビニル樹脂
レザーと、プラスチックフィルム中間層としての厚さ1
20μm、熱変形温度149℃(4.6kg荷重、AS
TM−D648)のポリアミドフィルムとを、接着材に
よりあらかじめラミネートしたラミネートシートを、真
空成形によりエアバッグドアの所定形状に成形し、外周
の不要部をトリミングする。
【0019】次いで、図2の(ア)に示すように、前記
トリミング後のラミネートシート22を、プラスチック
フィルム中間層15aを内側、プラスチック表面層17
aを外側としてスタンピング成形型31の上型33にセ
ットする。そして、樹脂材料供給装置36により、PA
とPPOのアロイ材からなるプラスチック基材層用樹脂
13aをスタンピング成形型31の下型35型面に供給
し、(イ)のように上型33をプレスしてプラスチック
基材層用樹脂13aをスタンピング成形し、前記図1に
示した構造のエアバッグドアを得た。
トリミング後のラミネートシート22を、プラスチック
フィルム中間層15aを内側、プラスチック表面層17
aを外側としてスタンピング成形型31の上型33にセ
ットする。そして、樹脂材料供給装置36により、PA
とPPOのアロイ材からなるプラスチック基材層用樹脂
13aをスタンピング成形型31の下型35型面に供給
し、(イ)のように上型33をプレスしてプラスチック
基材層用樹脂13aをスタンピング成形し、前記図1に
示した構造のエアバッグドアを得た。
【0020】・第二実施例 前記プラスチック表面層としてのTPO樹脂シートと、
前記プラスチックフィルム中間層としての厚さ50μ
m、熱変形温度200℃(4.6kg荷重、ASTM−
D648)のPETフィルムとよりなるラミネートシー
トを、真空成形によりエアバッグドアの所定形状に成形
する。次いで、図3に示すように、前記ラミネートシー
ト23を、プラスチックフィルム中間層15bを内側、
プラスチック表面層17bを外側にして射出成形型37
のキャビティ面にセットし、前記射出成形型37のキャ
ビティにPCとPETのアロイ材を射出してプラスチッ
ク基材層13bを形成し、エアバッグドアを得た。図中
39は、射出成形装置のノズルである。
前記プラスチックフィルム中間層としての厚さ50μ
m、熱変形温度200℃(4.6kg荷重、ASTM−
D648)のPETフィルムとよりなるラミネートシー
トを、真空成形によりエアバッグドアの所定形状に成形
する。次いで、図3に示すように、前記ラミネートシー
ト23を、プラスチックフィルム中間層15bを内側、
プラスチック表面層17bを外側にして射出成形型37
のキャビティ面にセットし、前記射出成形型37のキャ
ビティにPCとPETのアロイ材を射出してプラスチッ
ク基材層13bを形成し、エアバッグドアを得た。図中
39は、射出成形装置のノズルである。
【0021】・第三実施例 まず図4の(ア)に示すように、厚み250μm、熱変
形温度105℃(4.6kg荷重、ASTM−D64
8)のABS樹脂フィルムからなるプラスチックフィル
ム中間層15cを、射出成形型41の第一上型43のキ
ャビティ面にセットし、PCとABS樹脂のアロイ材を
射出成形型41のキャビティに射出してプラスチック基
材層13cを形成した。図中45は射出成形装置のノズ
ルである。次いで、第一上型43に代えて(イ)に示す
ようにプラスチック表面層成形用の第二上型46をセッ
トし、軟質PVCをプラスチックフィルム中間層15c
上に射出してプラスチック表面層17cを形成し、エア
バッグドアを得た。図中47は射出成形装置のノズルで
ある。
形温度105℃(4.6kg荷重、ASTM−D64
8)のABS樹脂フィルムからなるプラスチックフィル
ム中間層15cを、射出成形型41の第一上型43のキ
ャビティ面にセットし、PCとABS樹脂のアロイ材を
射出成形型41のキャビティに射出してプラスチック基
材層13cを形成した。図中45は射出成形装置のノズ
ルである。次いで、第一上型43に代えて(イ)に示す
ようにプラスチック表面層成形用の第二上型46をセッ
トし、軟質PVCをプラスチックフィルム中間層15c
上に射出してプラスチック表面層17cを形成し、エア
バッグドアを得た。図中47は射出成形装置のノズルで
ある。
【0022】前記第一ないし第三実施例により得られた
エアバッグドアは、いずれもプラスチック表面層および
プラスチック基材層に成形熱による悪影響、すなわち劣
化あるいは溶融等の不具合が見られず、かつ各層間の接
着が強固で、しかも外観良好で表面感触が軟らかく、加
えてエアバッグドアに求められる耐衝撃性および剛性等
の諸要求を満たしたものであった。
エアバッグドアは、いずれもプラスチック表面層および
プラスチック基材層に成形熱による悪影響、すなわち劣
化あるいは溶融等の不具合が見られず、かつ各層間の接
着が強固で、しかも外観良好で表面感触が軟らかく、加
えてエアバッグドアに求められる耐衝撃性および剛性等
の諸要求を満たしたものであった。
【0023】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
構造によれば、プラスチック表面層およびプラスチック
基材層における材質の選択の幅が広がるため、エアバッ
グドアに求められる軽量性、感触性、耐衝撃性、剛性等
の諸機能を満たすエアバッグドアを容易に得ることがで
きる。
構造によれば、プラスチック表面層およびプラスチック
基材層における材質の選択の幅が広がるため、エアバッ
グドアに求められる軽量性、感触性、耐衝撃性、剛性等
の諸機能を満たすエアバッグドアを容易に得ることがで
きる。
【図1】この発明の構造を有するエアバッグドアの一実
施例の断面図である。
施例の断面図である。
【図2】この発明の構造を有するエアバッグドアの製造
実施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
【図3】他の製造実施例を示す断面図である。
【図4】さらに他の製造実施例を示す断面図である。
【図5】エアバッグドアを有するインストルメントパネ
ルの部分斜視図である。
ルの部分斜視図である。
10 エアバッグドア 11 ドア本体部 13 プラスチック基材層 15 プラスチックフィルム中間層 17 プラスチック表面層
Claims (2)
- 【請求項1】 ドア本体部の強度および剛性を決めるプ
ラスチック基材層と、ドア本体部の外観性および感触性
を決めるプラスチック表面層との間に、熱変形温度
(4.6kg荷重、ASTM−D648)が100℃以
上で、かつその厚みが5μm以上500μm以下よりな
るプラスチックフィルム中間層を設けたことを特徴とす
る自動車のエアバッグドアの構造。 - 【請求項2】 請求項1において、プラスチックフィル
ム中間層が、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリロ
ニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリエチレンテ
レフタレートのいずれかよりなる自動車のエアバッグド
アの構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6024821A JPH07205744A (ja) | 1994-01-26 | 1994-01-26 | 自動車のエアバッグドアの構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6024821A JPH07205744A (ja) | 1994-01-26 | 1994-01-26 | 自動車のエアバッグドアの構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07205744A true JPH07205744A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=12148854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6024821A Pending JPH07205744A (ja) | 1994-01-26 | 1994-01-26 | 自動車のエアバッグドアの構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07205744A (ja) |
-
1994
- 1994-01-26 JP JP6024821A patent/JPH07205744A/ja active Pending
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