JPH0720561B2 - 遠心分離機及び遠心分離機の固形物回収方法 - Google Patents

遠心分離機及び遠心分離機の固形物回収方法

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JPH0720561B2
JPH0720561B2 JP32286489A JP32286489A JPH0720561B2 JP H0720561 B2 JPH0720561 B2 JP H0720561B2 JP 32286489 A JP32286489 A JP 32286489A JP 32286489 A JP32286489 A JP 32286489A JP H0720561 B2 JPH0720561 B2 JP H0720561B2
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松本  孝
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株式会社松本機械製作所
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、バスケットの周壁に設けられた透過孔を通し
て脱液を行う遠心分離機及び遠心分離機の固形物回収方
法に関するものである。
[従来の技術] バスケットの周壁に設けられた透過孔を通して脱液を行
う遠心分離機においては、バスケットを高速回転させて
原液の脱液工程を行った後、バスケットを低速回転させ
つつバスケットの内周に形成された固形物(ケーキまた
は結晶)内に掻取刃を進入させることにより固形物の掻
取工程を行う。この場合バスケットの内周に配置された
フィルタ(通常は濾布または網)の表面に掻取刃が接触
するとフィルタが損傷するため、掻取刃はフィルタの手
前5〜10mmの位置までしか進入させることができない。
そのため、バスケットの内周(フィルタの内周)には5
〜10mmの厚さの固形物層が残ることになり、このままで
次の原液の脱液処理を行うと、フィルタの機能が低下し
ているため脱液をうまく行うことができない。
そこで従来は、掻取刃による掻取工程を行った後にバス
ケットの内周のフィルタに付着して残留している固形物
層に向けて高圧水を吹付けて固形物を洗い流すことによ
り残留した固形物を除去していた。
[発明が解決しようとする課題] 従来の遠心分離機においては、固形物の掻取工程を行っ
た後にフィルタに付着している固形物を高圧水により洗
い流していたが、この場合脱液処理によりせっかく形成
された固形物(製品)を再びスラリー化して捨てること
になるため、無駄が多く不経済であった。
本発明の目的は、高圧水を使用することなく固形物をフ
ィルタ内面から剥離させて回収する方法及び該方法を実
施するのに適した遠心分離機を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の回収方法においては、バスケットの一端側でフ
ィルタを保持するフィルタ保持具をバスケットに対して
周方向に相対的に回動し得るようにしておき、バスケッ
トの内側に形成された固形物を掻取って掻取った固形物
を固形物排出手段を通してバスケット外に排出する工程
を行った後、フィルタ保持具を制限された角度範囲でバ
スケットに対して相対的に回動させることによりフィル
タを変形させて該フィルタに付着している固形物を離脱
させ、離脱させた固形物を固形物排出手段によりバスケ
ット外に排出する。
上記の方法を実施する本発明の遠心分離機は、ケーシン
グと、ケーシング内に回転自在に配置されたバスケット
と該バスケット内に配置されたフィルタとを備えたもの
で、バスケットは、多数の透過孔を有する周壁部と該周
壁部の軸線方向の一端側に設けられた環状の端部壁と周
壁部の他端側に設けられた底壁部とを有している。
本発明においては、バスケットの端部壁の内周部にフィ
ルタ保持具が回動可能に支持され、バスケットとフィル
タ保持具との間に相対的な回動を生じさせるためにフィ
ルタ保持具を拘束する解除可能な拘束機構が設けられ
る。フィルタ保持具にフィルタの一端が支持され、バス
ケットの底壁部にフィルタの他端が支持される。
上記フィルタ保持具は、リング状に形成されてバスケッ
トの端部壁の内周部に沿って配置されていて、外周側に
開口した溝部を有し、該溝部内にバスケットの端部壁の
内周部を摺動自在に嵌合させることにより該端部壁に対
して周方向に回動可能に支持されている。
上記拘束機構は例えば、フィルタ保持具に設けられた拘
束具当接部と、ケーシングに支持された駆動手段と、該
駆動手段により駆動されて拘束具当接部に当接する作用
位置と該当接部から離れた状態になる退避位置との間を
変位させられる拘束具とにより構成される。
上記拘束機構はまた、ケーシングに支持された駆動手段
と、該駆動手段により駆動されてフィルタ保持具に接近
した状態になる作用位置と該フィルタ保持具から離れた
状態になる退避位置との間を変位させられる吸引手段と
により構成される。吸引手段は作用位置にあるときにフ
ィルタ保持具を吸引して拘束する。
上記フィルタ保持具が磁性材料からなる部分を有する場
合には、上記吸引手段としてフィルタ保持具の磁性材料
からなる部分を吸引する電磁石を用いることができる。
また上記吸引手段としてバキュームを利用したものを用
いることができる。
上記拘束機構はまた、ケーシングに支持された駆動手段
と、該駆動手段により駆動されてフィルタ保持具に摩擦
接触した状態になる作用位置と該フィルタ保持具から離
れた状態になる退避位置との間を変位させられる制動手
段とにより構成できる。
本発明の遠心分離機ではまた、フィルタ保持具を拘束す
る拘束機構に代えて、フィルタ保持具をバスケットに対
して相対的に回動させるフィルタ保持具回動機構を設け
ても良い。
このフィルタ保持具回動機構は、バスケットの周方向に
延びていてフィルタ保持具に固設されたラックと、ラッ
クに噛み合う作動位置と該ラックから離れる退避位置と
の間を変位可能に設けられたピニオンと、ピニオンを回
転させる手段とにより構成できる。
[作用] 上記の遠心分離機において、フィルタ保持具をバスケッ
トに対して回動させると、フィルタがねじれて変形する
ため、該フィルタに付着している固形物に亀裂を生じさ
せて該固形物をフィルタから離脱させることができる。
従ってフィルタを水洗いする前にフィルタに付着して残
留している固形物の大部分を回収することができ、無駄
になる固形物の量を少なくすることができる。
[実施例] 以下添附図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図ないし第3図は本発明の第1の実施例を示したも
ので、第1図はその全体的な構成を示し、第2図はフィ
ルタ保持具付近の断面を示している。また第3図はバス
ケットの平面図を示している。第1図において1はショ
ックアブソーバを備えた少なくとも3個の支持装置2に
より支持されたケーシングである。ケーシング1は有底
円筒状に形成され、その上端開口部は着脱可能な蓋板3
により閉じられている。ケーシング1の底部中央には軸
受4が配設され、この軸受4によりケーシング1内を鉛
直方向に伸びる回転軸5が支持されている。回転軸5の
下端にはプーリ6が取り付けられ、該プーリはベルト7
を介してケーシング1の下面に支持された油圧モータの
如き回転駆動装置(図示せず。)に結合されている。
8はケーシング1内に収納されたバスケットで、このバ
スケット8は円筒状の周壁部(網板)9と、周壁部9の
一端に取り付けられて、該周壁部9の一端から径方向の
内側に突出した環状の端部壁10と、周壁部9の他端側に
設けられた底壁部11と、底壁部11の中央に設けられたボ
ス部12とからなり、ボス部12が回転軸5に嵌着されて支
持されている。バスケット8の底壁部11の中央寄りの位
置にはボス部12を同心的に取囲む環状の凹部13が形成さ
れている。この凹部は平坦な底部14と、該底部14の外周
縁から斜め上方に立上がる傾斜壁部15とからなり、傾斜
壁部15の上端は底壁部11の水平部の内周縁に連続してい
る。周壁部9には多数の透過孔16が形成され、バスケッ
トの回転によって分離した液分をこの透過孔16を通して
外部に放散させるようになっている。
ケーシング1の周壁の内面下部には断面L字形の環状の
導液部材17が溶接され、ケーシング1の周壁の下端付近
に排液口18が設けられている。導液部材17は排液口18付
近で最も低くなるように傾斜しており、バスケット8か
ら排出された液分がこの導液部材17により排液口18に案
内されるようになっている。
ケーシング1の蓋板3を貫通してバスケット内に給液パ
イプ20が挿入され、処理すべき原液がこの給液パイプの
噴出孔20aからバスケット8内に供給される。
蓋板3を回転自在且つ摺動自在に貫通して掻取装置21の
駆動軸22が設けられ、この駆動軸22のバスケット内に挿
入された下端部に掻取刃23が取り付けられている。駆動
軸22は図示しない駆動装置に接続され、該駆動装置によ
り、掻取刃23をバスケット8の周壁9側に進入させる動
作と掻取刃23をバスケット8の底部側に下降させる動作
とを行わせるようになっている。
また蓋板3を貫通してバスケット内に固形物排出管24が
挿入され、該固形物排出管24の下端開口部が凹部13の底
部14に対向させられている。固形物排出管24は図示しな
い吸引ポンプに接続され、該固形物排出管24により凹部
13内に溜った固形物が吸引排出される。
バスケット8の内側には、フィルタ25が配置されてい
る。このフィルタ25は、バスケットの周壁部9の内面に
添うエンドレスの筒状部26と、該筒状部26の一端及び他
端にそれぞれ接合された環状部27及び28とからなり、環
状部27及び28はそれぞれバスケットの端部壁10の内面及
び底壁11の内面に添わせて配置されている。
バスケットの端部壁10の内周部には該端部壁の内周部に
沿うようにリング状に形成されたフィルタ保持具30が取
り付けられている。このフィルタ保持具30は、第2図に
示すように、コの字状の断面形状を有して端部壁10の内
周部に摺動自在に嵌合されたリング状の保持具本体31
と、該本体31のバスケット内に位置する端面に対向配置
されたフィルタ押え板32とからなり、押え板32と本体31
との間にフィルタ25の一端の環状部27が挟みこまれた状
態で固定されている。
保持具本体31は、第3図に見られるように、外周側に開
口した溝部34aを有して全体としてリングを成すように
並べて配置された3個の円弧状部材34A〜34Cと、これら
の円弧状部材により形成されたリングの内周に嵌合配置
されて該3個の円弧状部材を連結する連結リング33とか
らなり、円弧状部材34A〜34Cの溝部34aにより形成され
た環状の溝部内にバスケットの端部壁10の内周部を摺動
自在に嵌合させることにより、保持具本体31が端部壁10
の内周部に回動可能に支持されている。
円弧状部材34A〜34Cと連結リング33とは、図示しないネ
ジや両者間に跨って配置された連結金具により相互に連
結されて一体化されている。また連結リング33を貫通さ
せたネジ35が押え板32に螺入され、このネジにより押え
板32が本体31に締結されている。
フィルタの他端の環状部28は適宜の手段によりバスケッ
トの底壁部11に固定されている。
上記のようにフィルタ保持具30はバスケット8に対して
周方向に回動することができるようになっており、フィ
ルタ保持具30とバスケット8との間に周方向の相対変位
を生じさせることによりフィルタ25をねじって変形させ
ることができるようになっている。第1図にはフィルタ
保持具30とバスケット8との間に生じさせられた相対変
位によりねじられた状態にあるフィルタ25′が鎖線によ
り概略的に示されている。フィルタ25の変形を容易に
し、また該変形によりフィルタが破損しないようにする
ため、該フィルタとしては布製のもの(いわゆる濾布)
を用いるのが好ましい。
フィルタ保持具30が回動する角度範囲を規制するため、
フィルタ保持具30にストッパアーム36がネジ止めされ、
バスケット8の端部壁10に該ストッパアーム36を当接さ
せるストッパ突起37及び38が固定されている。これらス
トッパアーム36と突起37及び38とにより、フィルタ保持
具30の回動範囲が、フィルタ25を破損させることがない
範囲に規制されている。
この例では、第3図に示すようにストッパアーム36がス
トッパ突起37に当接した状態でフィルタ25が正常な状態
になるように各部が位置決めされている。
ストッパアーム36がストッパ突起37に当接した状態に保
つため、フィルタ保持具30に更に3個のアーム39Aない
し39Cがネジ止めされ、これらのアームとバスケットの
端部壁10に固定されたピン40Aないし40Cとの間にバネ41
Aないし41Cが設けられている。これらのバネによりフィ
ルタ保持具30が第3図において時計方向に付勢されてス
トッパアーム36がストッパ突起37に当接した状態に保持
されている。
ケーシング1の蓋板3に流体圧シリンダ(油圧シリンダ
またはエアシリンダ)42が固定され、該シリンダのピス
トンロッド43が蓋板3を貫通させてケーシング内に挿入
されている。
ロッド43はシリンダ42を駆動することにより第2図に鎖
線で示したようにフィルタ保持具30のいずれの部分にも
接触しないように後退した退避位置と、第2図に実線で
示したようにストッパアーム36の側面に当接する作用位
置との間を変位するようになっている。本実施例では、
アーム36の側面がロッド43を当接させる当接部となって
おり、ロッド43をアーム36の側面に当接させてフィルタ
保持具30を拘束した状態で、ストッパアーム36がストッ
パ突起38に当接するまでバスケット8を低速度で時計方
向に回転させることにより、フィルタ保持具30とバスケ
ット8との間に相対的な変位を生じさせるようになって
いる。
この例では、流体圧シリンダ2により拘束具の駆動手段
が構成され、シリンダ42のロッド43によりフィルタ保持
具30を拘束する拘束具が構成されている。またストッパ
アーム36の側面部が拘束具当接部となっており、ロッド
43(拘束具)とストッパアーム36とによりフィルタ保持
具の拘束機構が構成されている。
次に上記実施例の動作を説明する。先ずロッド43を退避
位置に位置させた状態でバスケット8を高速回転させて
給液パイプ20からバスケット内に原液を供給し、その後
一定時間脱液工程を行わせる。この脱液工程により原液
中の固形物と液分とが分離され、バスケット8の内周に
固形物層が形成される。
脱液工程が終了した後バスケット内に給液パイプ20から
洗浄液を供給して固形物の洗浄を行う。バスケットを一
定時間高速回転させて脱液を行った後バスケットを減速
し、固形物の掻取工程を行う。
この掻取工程では掻取刃23を固形物層中に進入させると
ともに下方に変位させ、該固形物を掻落してバスケット
の底部の凹部13内に落下させる。そして固形物排出管24
内を吸引ポンプにより真空引きし、固形物排出管24を通
して凹部13内の固形物を排出する。
掻取工程が終了した後掻取刃23を退避させ、バスケット
を停止させる。この時バスケット内のフィルタ25の内周
には通常5〜10mm程度の厚さの固形物層が残留してい
る。そこで本発明においては、フィルタ25に付着してい
る固形物を離脱させる工程を行う。この工程ではまずシ
リンダ42を駆動してロッド43をアーム36の側面に当接す
る作用位置まで下降させる。次いでバスケット8を第3
図において時計方向に回転させてフィルタ保持具30とバ
スケット8との間に相対的な変位を生じさせ、フィルタ
25にねじりを与える。これによりフィルタは例えば第1
図に符号25′で示したように変形するため、該フィルタ
に付着している固形物に無数の亀裂が生じ、該固形物は
容易にフィルタから離脱する。上記のようにフィルタ保
持具30とバスケットとの間に相対的な変位を生じさせて
フィルタ25をねじる操作を複数回繰り返すことにより、
フィルタに付着している固形物のほとんどを離脱させる
ことができる。フィルタから離脱した固形物はバスケッ
ト8の底部に落下して凹部13内に溜まるので、前記と同
様にして固形物排出管24を通して外部に排出することが
できる。
固形物排出管24により固形物を排出した後ロッド43を後
退させる。その後バスケット内の洗浄を行い、次の原液
の処理に移る。
上記の実施例では、ロッド43(拘束具)を駆動する駆動
手段として流体圧シリンダ42を用いたが、ロッド43を駆
動する駆動手段として電磁石等を用いても良い。
上記の実施例では、ストッパアーム36をアーム39A〜39C
と別個に設けているが、上記のようにアーム39A〜39Cが
設けられる場合には、これらのアームのうちの1つをス
トッパアームとして利用することもできる。
上記の実施例では、フィルタ保持具30の本体31を3つの
円弧状部材に分割しているが、これは本体31の組み立て
を可能にするためであり、その分割数は任意である。
上記の実施例において、フィルタ保持具30の回動を容易
にするため、バスケットの内周部を嵌合させる溝部34a
の内面に摩擦を低減させる材料からなるライニングを設
けるのが好ましい。
またフィルタ保持具はバスケットの周方向に一定の角度
回動し得る状態で取り付けられればよく、その構造は上
記の実施例に限定されるものではない。
上記の実施例では、フィルタ保持具を拘束する拘束具と
して、シリンダにより駆動されるロッド43を用いている
が、このロッドを駆動する手段としては電磁石を用いた
アクチュエータや電動機を駆動源とした螺進機構等他の
手段を用いても良い。またロッドを手動により操作して
退避位置(フィルタ保持具側に設けられた当接部から離
れた位置)と作用位置(フィルタ保持具側に設けられた
当接部に当接する位置)とに変位させるようにしても良
い。
上記の実施例では、フィルタ保持具30を拘束する拘束機
構として、フィルタ保持具に設けられた当接部に当接す
る作用位置と該当接部から離れた退避位置との間を変位
する拘束具(上記の例ではロッド43)を用いたが、上記
拘束機構は、フィルタ保持具30に接近した作用位置と該
フィルタ保持具から離れた退避位置との間を変位し得る
ように設けられていて、作用位置にあるときにフィルタ
保持具30を吸引する吸引手段により構成しても良い。
第4図及び第5図は吸引手段によりフィルタ保持具の拘
束機構を構成した実施例を示したものである。この例で
用いられているフィルタ保持具50は、L字状の断面を有
するリング51と、全体としてリング状を成すように並べ
て配置された複数の円弧状の保持板52と、各保持板52に
対向配置された各保持板と同形の押え板53とからなって
いる。
リング51は鉄等の磁性材料からなっていてバスケットの
端部壁10の上面に沿う環状部51aと該環状部51aの内周部
から端部壁10の内周に沿うように直角折れ曲った周壁部
51bとを有し、各円弧状の保持板52はバスケットの内側
から周壁部51bの下端面に当接されてネジ54によりリン
グ51に固定されている。このように保持板52をリング51
に固定した状態で、該保持板とリングとの間にバスケッ
トの端部壁10の内周部を摺動自在に嵌合させる溝部55が
形成されるようになっている。
押え板53は保持板52との間にフィルタの環状部27を挟ん
だ状態で保持板52に対向配置され、ネジ54に螺合された
ナット56により保持板52に対して締結されている。
ケーシングの蓋板3を貫通させたロッド57の下端に電磁
石58が取り付けられ、ロッド57を上下動させることによ
り、電磁石58をリング51の環状部51aに接触させる作用
位置と該環状部から離れた退避位置とに変位させ得るよ
うになっている。
電磁石58は鉄心58aにコイル58bを巻回したもので、鉄心
58aの端部に設けられた磁極部58a1をリング51の環状部5
1aに接触させた状態でコイル58bに通電することにより
リング51を吸引してフィルタ保持具30を拘束するように
なっている。
リング50の外周部にストッパアーム59が固定され、この
ストッパアームと第1図の実施例と同様に設けられたス
トッパ突起37及び38とにより、フィルタ保持具50の回動
範囲がフィルタを破損しない範囲に規制されている。
またリング50の外周部に固定されたアーム60Aないし60C
にバネ41Aないし41Cが結合されて、これらのバネによ
り、ストッパアーム59がストッパ突起37に当接した状態
に保持されるようになっており、この状態でフィルタ25
が正規の状態になるようになっている。
ロッド57を駆動する手段としては、シリンダを用いても
良く、電磁石等の他の駆動手段を用いても良い。
第4図及び第5図に示した実施例では、電磁石58により
フィルタ保持具のリング51を吸引することによりフィル
タ保持具50を拘束し、この状態でバスケット8を第5図
において時計方向に回転させることにより、フィルタ保
持具とバスケットの間に相対的な変位を生じさせること
ができる。
第4図及び第5図に示した実施例では、吸引手段として
電磁石58を用いたが、この吸引手段としてバキュームを
利用したものを用いることもできる。この場合には、リ
ング51をステンレス鋼等の非磁性材料により形成するこ
とができる。
また上記の各実施例では、フィルタ保持具を拘束した状
態でバスケットを回転させることにより、両者の間に相
対的な変位を生じさせるとしたが、フィルタ保持具に制
動をかけた状態でバスケットを回転させることにより、
両者を共に回転させながら両者間に相対的な変位を生じ
させるようにしても良い。
例えば第4図及び第5図に示した実施例において、ロッ
ド57の下端に電磁石58の代りにブレーキシュー(制動手
段)を取り付けて、該ブレーキシューをリング51の環状
部51aに接触させてフィルタ保持具50に制動をかけた状
態で、バスケットを回転させることにより、フィルタ保
持具とバスケットとの間に相対的変異を生じさせてフィ
ルタを変形させるようにしても良い。
上記の実施例では、フィルタ保持具をバネにより付勢し
て定常時のフィルタ保持具の位置を定めることにより、
フィルタを正常な状態に保つようにしているが、第3図
または第5図において定常運転時(脱液工程時)のバス
ケットの回転方向を反時計方向とした場合には、バネ41
Aないし41Cを省略することもできる。この場合には、フ
ィルタに残留した固形物を離脱させる際に、バスケット
8を時計方向(定常運転時と逆方向)に回転させる。
上記の各実施例では、フィルタ保持具を拘束して停止さ
せた状態、または該フィルタ保持具に制動をかけた状態
でバスケットを回転させることにより両者間に相対的な
変位を生じさせるとしたが、バスケットを停止させた状
態でフィルタ保持具をバスケットに対して回動させるフ
ィルタ保持具回動機構を設けることもできる。
第6図はこのような回動機構を設けた実施例を示したも
ので、この例で用いられているフィルタ保持具30′は、
第1図の実施例で用いられたフィルタ保持具の連結リン
グ33を内周にラック33a′が設けられた連結リング33′
で置き換えたものである。またこの例ではアーム39Aな
いし30C及びバネ41Aないし41Cは省略されている。
連結リング33′の内周のラックに噛み合うピニオン61と
該ピニオンを駆動する駆動機構(図示せず。)とが設け
られ、このピニオン61はラック33′から離れる位置に退
避し得るようになっている。その他の点は第1図ないし
第3図に示した実施例を同様である。
第6図に示した実施例では、バスケットを停止させた状
態でピニオン61をラック33a′に噛み合わせて該ピニオ
ンを回転させることにより、フィルタ保持具30′をバス
ケット8に対して相対的に回動させることができる。
上記の各実施例では、バスケットの回転軸をケーシング
の底部側で支持しているが、該回転軸をケーシングの蓋
側(天井側)で支持する構造の遠心分離機にも本発明を
適用することができるのはもちろんである。
また上記の実施例では固形物排出管を通してバスケット
内の固形物を排出するようにしているが、本発明におい
てバスケットから固形物を排出する手段は任意であり、
例えばバスケットの底壁部に固形物排出用の開口部を設
けて、該開口部から固形物を排出する形式の遠心分離機
にも本発明を適用することができる。
第1図に示した実施例及び第3図に示した実施例におい
ては、ストッパアーム36及び59を設けているが、これら
のストッパアームを省略してアーム39A〜39C及び60A〜6
0Cのいずれかをストッパアームとして用いることもでき
る。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、バスケットの一端側で
フィルタを保持するフィルタ保持具をバスケットに対し
て回動させ得るようにしたので、固形物の掻取工程が終
了した後、該フィルタ保持具とバスケットとの間に相対
的に変位を生じさせることによ、フィルタを変形させて
該フィルタに付着している固形物を容易に離脱させるこ
とができる。従ってフィルタを水洗いする前にフィルタ
に付着して残留している固形物の大部分を回収すること
ができ、無駄になる固形物の量を少なくすることができ
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示した縦断面図、第2図は同
実施例におけるフィルタ保持具付近の構造を示す拡大断
面図、第3図は同実施例におけるバスケットの平面図、
第4図は本発明の他の実施例のフィルタ保持具付近を示
す拡大断面図、第5図は同実施例におけるバスケットの
平面図、第6図は本発明の更に他の実施例におけるバス
ケットの平面図である。 1…ケーシング、3…ケーシングの蓋板、8…バスケッ
ト、9…バスケットの周壁部、10…バスケットの端部
壁、25…フィルタ、27…フィルタの環状部、30,30′,50
…フィルタ保持具、33a′…ラック、36,59…ストッパア
ーム、37,38…ストッパ、42…シリンダ、43…ロッド
(拘束具)、58…電磁石、61…ピニオン。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周壁部に多数の透過孔を有するバスケット
    と、前記バスケットの内側に配置されて前記バスケット
    に対して支持されたフィルタとを備えた遠心分離機の前
    記フィルタの内周に付着した固形物を該フィルタから離
    脱させて回収する方法において、 前記バスケットの一端側で前記フィルタを保持するフィ
    ルタ保持具を前記バスケットに対して周方向に相対的に
    回動し得るようにしておき、 前記バスケットの内側に形成された固形物を掻取って掻
    取った固形物を固形物排出手段を通してバスケット外に
    排出する工程を行った後、 前記フィルタ保持具を制限された角度範囲で前記バスケ
    ットに対して相対的に回動させることにより前記フィル
    タを変形させて該フィルタに付着している固形物を離脱
    させ、 前記離脱させた固形物を前記固形物排出手段によりバス
    ケット外に排出することを特徴とする遠心分離機の固形
    物回収方法。
  2. 【請求項2】ケーシングと、多数の透過孔を有する周壁
    部と該周壁部の軸線方向の一端側に設けられた環状の端
    部壁と前記周壁部の他端側に設けられた底壁部とを有し
    て前記ケーシング内に回転自在に配置されたバスケット
    と、前記バスケットの内側に配置されて該バスケットに
    対して支持されたフィルタとを備えた遠心分離機におい
    て、 リング状に形成されて前記バスケットの端部壁の内周部
    に沿って配置され、外周側に開口した溝部を有して該溝
    部内に前記端部壁の内周部を摺動自在に嵌合させること
    により該端部壁に対して周方向に回動可能に支持された
    フィルタ保持具と、 前記バスケットとフィルタ保持具との間に相対的な回動
    を生じさせるため前記フィルタ保持具を拘束する解除可
    能な拘束機構とを具備し、 前記フィルタ保持具に前記フィルタの一端が支持され、
    前記バスケットの底壁部に前記フィルタの他端が支持さ
    れていることを特徴とする遠心分離機。
  3. 【請求項3】前記拘束機構は、前記フィルタ保持具に設
    けられた拘束具当接部と、前記ケーシングに支持された
    駆動手段と、該駆動手段により駆動されて前記拘束具当
    接部に当接する作用位置と該当接部から離れた状態にな
    る退避位置との間を変位させられる拘束具とを備えてい
    る請求項2に記載の遠心分離機。
  4. 【請求項4】前記拘束機構は、前記ケーシングに支持さ
    れた駆動手段と、該駆動手段により駆動されて前記フィ
    ルタ保持具に接近した状態になる作用位置と該フィルタ
    保持具から離れた状態になる退避位置との間を変位させ
    られる吸引手段とを備え、 前記吸引手段は、前記作用位置にあるときに前記フィル
    タ保持具を吸引するように設けられている請求項2に記
    載の遠心分離機。
  5. 【請求項5】前記フィルタ保持具は磁性材料からなる部
    分を有し、 前記吸引手段は前記フィルタ保持具の磁性材料からなる
    部分を吸引する電磁石である請求項4に記載の遠心分離
    機。
  6. 【請求項6】前記吸引手段はバキュームを利用したもの
    からなっている請求項4に記載の遠心分離機。
  7. 【請求項7】前記拘束機構は、前記ケーシングに支持さ
    れた駆動手段と、該駆動手段により駆動されて前記フィ
    ルタ保持具に摩擦接触した状態になる作用位置と該フィ
    ルタ保持具から離れた状態になる退避位置との間を変位
    させられる制動手段とを備えている請求項2に記載の遠
    心分離機。
  8. 【請求項8】ケーシングと、多数の透過孔を有する周壁
    部と該周壁部の軸線方向の一端側に設けられた環状の端
    部壁と前記周壁部の他端側に設けられた底壁部とを有し
    て前記ケーシング内に回転自在に配置されたバスケット
    と、前記バスケットの内側に配置されて該バスケットに
    対して支持されたフィルタとを備えた遠心分離機におい
    て、 リング状に形成されて前記バスケットの端部壁の内周部
    に沿って配置され、外周側に開口した溝部を有して該溝
    部内に前記端部壁の内周部を摺動自在に嵌合させた状態
    で該端部壁に対して周方向に一定の角度範囲を回動可能
    に支持されたフィルタ保持具と、 前記バスケットの周方向に延びていて前記フィルタ保持
    具に固設されたラックと、 前記ラックに噛み合う作動位置と該ラックから離れる退
    避位置との間を変位可能に設けられたピニオンと、 前記ピニオンを回転させる手段とを具備したことを特徴
    とする遠心分離機。
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