JPH07205617A - スタッドレスタイヤ - Google Patents

スタッドレスタイヤ

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JPH07205617A
JPH07205617A JP6019870A JP1987094A JPH07205617A JP H07205617 A JPH07205617 A JP H07205617A JP 6019870 A JP6019870 A JP 6019870A JP 1987094 A JP1987094 A JP 1987094A JP H07205617 A JPH07205617 A JP H07205617A
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central
tire
siping
groove
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Rie Miyawaki
理恵 宮脇
Yasushi Miura
靖 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐偏摩耗性を維持しつつ氷上での制動性、登坂
性、旋回性、耐横すべり性などの氷上性能の向上を図
る。 【構成】トレッド部2を2本の主の縦溝3により中央部
4と外側部5とに区分し、中央部には、中央の副縦溝
6、中央の横溝7により中央のサイピング8を配した中
央のブロックBCが形成される一方、外側部には側の副
縦溝10の内、外側に並びかつ側のサイピング12を配
した内、外のブロックBO、BIが形成される。内、外
のブロックの側のサイピングのタイヤ周方向長さの総和
ΣXiとそのブロック面積Sxとの比であるサイピング
のタイヤ周方向長さ比ΣXi/Sxを(3.5〜7.
5)×10-2 1/mm に、中央部のブロックの中央のサイ
ピングのタイヤ軸方向の長さの総和ΣYiと、そのブロ
ックの面積Syとの比であるサイピングのタイヤ軸方向
長さ比ΣYi/Syを(8.5〜12.5)×10-2 1
/mm としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐偏摩耗性を維持しつ
つ氷上での制動性、登坂性、旋回性、耐横すべり性など
の氷上性能を向上させたスタッドレスタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】スパイクタイヤによる路面の損傷を防止
するために、スパイクを設けないいわゆるスタッドレス
タイヤが多用される。このようなスタッドレスタイヤに
おいては、従来、氷雪路においてグリップ力を発揮する
ために、ブロックに形成されるサイピングの総長さを増
しサイピングエッジ等による路面の堀りおこし摩擦力を
高めていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、サイピングの
総長さが過大となることによって、ブロック剛性が低下
し、ブロック倒れが生じるため、偏摩耗又はブロック欠
けが生じるなど逆に摩擦力の低下を招く。従ってサイピ
ングを増大するだけでは、得られる氷雪上性能に限界が
ある。
【0004】しかも、このようなブロック剛性に不足が
生じることによって、タイヤのコーナリングパワーを減
じ、氷雪路面における、制動性、登坂性、耐横すべり性
などの氷上性能を大巾に損ねることとなる。
【0005】他方、氷雪地域においては、近年、このよ
うなスタッドレスタイヤの多用により、サイピングエッ
ジにより氷雪面をつるつるに磨きあげたいわゆるつるつ
る路面が生じやすい傾向にあり、サイピングの多用の見
直しが迫られるとともに、氷雪路面走行に対してより高
いグリップ力、耐横すべり性及び制動性能が要求されて
いる。
【0006】なお横すべりを防止するには、トレッド面
に形成されるサイピングを周方向に並べるのが好まし
く、又氷上制動性の向上には、サンピングをタイヤ軸方
向に並べるのが好ましい。このように、サイピングの形
成に際して、横すべり防止と、制動性向上とは二律背反
の関係にある。
【0007】発明者らは、前記要請を充足すべく研究を
重ねた結果、トレッド部の中央部ではサイピングのタイ
ヤ軸方向成分の密度を高める構成とし、しかもその密度
をそれぞれ規制することにより、接地圧の高い中央部分
では氷上の制動性能と、グリップ性能を高める一方、ト
レッド部の外側部においては耐横すべり性を主として分
担させることによって、耐横すべた性を維持しつつ氷上
における走行性能を向上しうることを見出したのであ
る。
【0008】本発明は、耐横すべり性を維持しつつ氷上
走行における制動性、登坂性、旋回性、耐横すべり性な
どの氷上性能を向上しうるスタッドレスタイヤの提供を
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部
に、タイヤ赤道を挟んで両側で周方向にのびかつトレッ
ド巾の0.15〜0.3倍の距離をトレッド縁からタイ
ヤ赤道側に隔てて配される2本の主の縦溝により、トレ
ッド部を主の縦溝間の中央部とトレッド縁に沿う2つの
外側部とに区分し、前記中央部に主の縦溝よりも巾狭か
つ周方向にのびる1以上の中央の副縦溝と、前記主の縦
溝間を継ぐ中央の横溝とを設けることにより、中央部に
前記主の縦溝、中央の副縦溝及び中央の横溝によって囲
まれる中央のブロックが周方向に並ぶ2以上の中央のブ
ロック列を形成するとともに、この各中央のブロックの
表面に、溝巾が1.5mm未満の中央のサイピングを設
け、前記外側部に、トレッド縁と主の縦溝との間で周方
向にのびる1以上の側の副縦溝と、主の縦溝、側の副縦
溝又はトレッド縁に連なる側の横溝とによって、側のブ
ロックが周方向に複数列で並ぶ2以上の側のブロック列
を形成し、この側のブロック列のうち少なくとも2列の
ブロック列の表面に溝巾が1.5mm未満の側のサイピン
グを設けるとともに、前記側のサイピングが存するブロ
ック列のうちトレッド縁に最も近接したブロック列の側
のブロックにおいて、タイヤ赤道面に向く側縁とトレッ
ド縁との間のタイヤ軸方向の最大距離を前記トレッド巾
の0.11〜0.19倍かつ該側縁を主の縦溝よりもト
レッド縁側に位置させ、側のサイピングが存する側の各
ブロックにおけるその側のサイピングをタイヤ赤道面に
投影したサイピングのタイヤ周方向の長さの総和ΣXi
とそのブロックの面積Sxとの比であるサイピングのタ
イヤ周方向長さ比ΣXi/Sxを3.5×10-2 1/mm
以上かつ7.5×10-2 1/mm 以下、中央部の各ブロッ
クにおける中央のサイピングをタイヤ子午断面に投影し
たサイピングのタイヤ軸方向の長さの総和ΣYiと、そ
のブロックの面積Syとの比であるサイピングのタイヤ
軸方向長さ比ΣYi/Syを8.5×10-2 1/mm 以上
かつ12.5×10-2 1/mm 以下としたスタッドレスタ
イヤである。
【0010】なお、前記中央、及び側のサイピングが存
する側の各ブロック列において、周方向に並ぶブロック
の個数は、80以上かつ200以下であることが好まし
い。
【0011】
【作用】タイヤが正規内圧と、正規荷重とを付加した状
態で接地したとき、中央部は接地圧が高く、ブロックに
配されるサイピングの効果が有効に発揮でき、この中央
部では、タイヤ周方向のグリップ性能に対して有効なサ
イピングのタイヤ軸方向比ΣYi/Syを規制し、氷上
での制動性、登坂性の向上を図っている。
【0012】他方、外側部では、タイヤ周方向にグリッ
プ性能に対して有効なサイピングを配置し、これらのサ
イピングのタイヤ周方向比ΣXi/Sxを規制し、氷上
での耐横すべり性及び旋回性の向上を図っている。殊
に、外側部は中央部に比して接地圧が低く、横すべりが
生じた場合には中央部に比して確実に阻止できるため、
安全性を高めうる。
【0013】このように中央部に配されるブロックと外
側部に配されるブロックとがそれぞれ機能を分担し合い
トレッドパターンを形成しているのが本発明の特徴であ
る。
【0014】主の縦溝は、トレッド縁からタイヤ赤道側
にトレッド巾の0.15〜0.3倍の距離を隔てる位置
に配されている。前記距離が0.15倍未満では外側部
における内、外のブロックのタイヤ軸方向の巾が狭くな
りすぎ、偏摩耗が生じる恐れがあり、又これらのブロッ
クにサイピングを配設する領域広さが不足し氷上におけ
る耐横すべり性、旋回性能の向上を図れない。0.3倍
をこえると中央部の占める領域広さが不足し、氷上での
制動、及び牽引性能の向上が困難となる。
【0015】又外側部では、側のサイピングが存しかつ
トレッド縁に最も近接したブロック列のブロックにおい
て、タイヤ赤道面に向く側縁とトレッド縁との間のタイ
ヤ軸方向の最大距離をトレッド巾の0.11〜0.19
倍、かつ該側縁は主の縦溝よりもトレッド縁側としてい
る。前記最大距離がトレッド巾の0.11倍未満では、
外のブロックのタイヤ軸方向の剛性の保持が出来ず外の
ブロックに偏摩耗の発生、又はブロックの欠けが生じや
すい。逆に前記最大距離が0.19倍をこえると内のブ
ロックに偏摩耗、又はブロックの欠けが生じやすい。
【0016】側のサイピングを設けた側のブロックにお
いて、その側のサイピングのタイヤ周方向長さの総和Σ
Xiとそのブロックの面積Sxとの比であるサイピング
のタイヤ周方向長さ比ΣXi/Sxを3.5×10-2 1
/mm 以上かつ7.5×10-21/mm 以下としている。前
記比ΣXi/Sxが3.5×10-2 1/mm 未満では氷上
における耐横すべり性能、旋回性能が低下する一方、
7.5×10-2 1/mm をこえるとブロックの端縁又はサ
イピングを核とする偏摩耗が生じ、さらにはブロック欠
けが生じることとなる。
【0017】又、中央のブロックにおいては、それぞれ
のブロックに中央のサイピングを設け、そのサイピング
のタイヤ軸方向長さの総和ΣYiとそのブロックの面積
Syとの比であるサイピングのタイヤ軸方向長さ比Yi
/Syを8.5×10-2 1/mm 以上かつ12.5×10
-2 1/mm 以下としている。前記比Yi/Syが8.5×
10-2 1/mm 未満では、氷上走行時においてグリップ力
が不足し、制動性能、登坂性能が低下する一方、12.
5×10-2 1/mm をこえると耐偏摩耗性に劣りブロック
欠けが生じることがある。
【0018】このように本願発明は、前記した構成が有
機的に結合しかつ一体化することにより、小ブロックか
らなるパターン構成であるにもかかわらず耐偏摩耗性を
保持し、耐久性を維持しつつ氷上走行における制動性、
登坂性、耐横すべり性などの氷上性能を高めることが出
来るのである。
【0019】なお、中央、及び側のサイピングが存する
側の各ブロック列において周方向に並ぶブロックの個数
を80〜200の範囲とするのが好ましい。80未満で
はブロック端縁の総長さが少なくなり、制駆動性能が低
下する危険があり、200をこえるとブロック内にサイ
ピングを配設するスペースが確保出来ないからである。
【0020】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1、2において、スタッドレスタイヤ1は、トレ
ッド部2とその両端からタイヤ半径方向内側に向けての
びるサイドウォール部13と、該サイドウォール部13
のタイヤ半径方向内端に位置するビード部14とを有す
る。
【0021】又スタッドレスタイヤ1には、前記トレッ
ド部2からサイドウォール部13を通りビード部14の
ビードコア15をタイヤ軸方向内側から外側に向かって
折返すカーカス16と、トレッド部2の内部かつカーカ
ス16の半径方向外側に配されるベルト層17とを具え
る。
【0022】前記カーカス16は、タイヤ赤道Cに対し
て本実施例では、70〜90°の角度で傾斜させたラジ
アル配列又はセミラジアル配列のカーカスコードを具え
る1枚以上、本実施例では1枚のカーカスプライからな
り、本実施例ではカーカスコードとしてスチールコード
が用いられる。なおナイロン、ポリエステル芳香族ポリ
アミド等の有機繊維コードが用いることも出来る。
【0023】前記ベルト層17は、本実施例では4枚の
ベルトプライからなり各ベルトプライはナイロン、ポリ
エステル、芳香族ポリアミド等の有機繊維又はスチール
コードからなるベルトコードをタイヤ赤道Cに対して傾
斜して並設している。
【0024】前記トレッド部2にはタイヤ赤道Cを挟ん
でその両側で周方向に直線状にのびかつトレッド巾WT
の0.15〜0.3倍の距離l1 をトレッド縁Eからタ
イヤ赤道C側に隔てて配される2本の主の縦溝3、3が
形設される。この2本の主の縦溝3、3によって前記ト
レッド部を主の縦溝3、3間の中央部4と、トレッド縁
Eに沿う2つの外側部5、5とに区分される。
【0025】なお、前記主の縦溝3はその溝深さをトレ
ッド巾WTの0.06〜0.18倍、又溝巾を5.0mm
以上かつ前記トレッド巾WTの0.16倍以下として設
定される。
【0026】中央部4には、前記主の縦溝3よりも巾
狭、好ましくは1.5〜5.0mmの溝巾を有しかつ周方
向にのびる1以上の、本例では2条の中央の副縦溝6、
6と、主の縦溝3、3間を継ぐ中央の縦溝7…とが設け
られる。これらの主の縦溝3、中央の副縦溝6、中央の
横溝7とによって囲まれる中央のブロックBC…が並ぶ
1以上の中央のブロック列BCL…が形成される。
【0027】本実施例では中央の副縦溝6が2条設けら
れることにより、前記中央のブロックBCは、中央の副
縦溝6、6間に形成される第1の中央ブロックBC1
と、副縦溝6と主の縦溝3との間に形成される第2の中
央のブロックBC2、BC2とからなる。
【0028】なお中央の副縦溝6、中央の横溝7の溝深
さは、前記主の縦溝3の溝深さと略同等に形成される。
【0029】又、それぞれの中央のブロックBCの表面
には、溝巾が1.5mm未満かつ溝深さが主の縦溝3の溝
深さの0.5〜0.8倍の中央のサイピング8…が単数
条、又は複数条施される。
【0030】なお中央のサイピング8はジグザグ状又は
波状に折れ曲がってもよく、直線状にのびるものであっ
てもよい。さらにこの中央のサイピング8は、両端又は
片端が縦、横溝で開口するオープン、セミオープン形式
でもよく、又両端が縦、横溝で開口しないクローズ形式
のものでもよい。
【0031】中央部4にあっては、中央のサイピング8
は、タイヤ周方向縁と交わる向きに向くものを主流とし
て配設される。
【0032】外側部5には、トレッド縁Eと前記主の縦
溝3との間で周方向にのびる1以上の、本例では2本の
側の縦副溝9、10と、主の縦溝3、側の副縦溝9、1
0又はトレッド縁Eに連なる側の横溝11…とが設けら
れる。
【0033】なお各側の副縦溝9、10はその溝巾を
1.5〜5.0mmの範囲にかつ溝深さを主の縦溝3と略
等深さとして形成される。
【0034】これにより外側部5に、トレッド縁Eと側
の副縦溝9との間にトレッド縁Eに沿ってのびかつ周方
向に細長の縁のブロックBE…が周方向に並ぶ縁のブロ
ック列BELが形成される一方、側の副縦溝9、10と
の間で外のブロックBO…が周方向に並ぶ外のブロック
列BOLを、又側の副縦溝10と主の縦溝3間に内のブ
ロックBI…が周方向に並ぶ内のブロック列BILがそ
れぞれ形成される。本実施例では、これらの縁、外、内
のブロックBE、BO、BIによって側のブロックBS
を形成する。
【0035】本実施例では外のブロックBOと内のブロ
ックBIの各表面には、中央のサイピング8と略同等の
溝巾、溝深さを具えた側のサイピング12が単数条又は
複数条配設される。従って本実施例では、外、内のブロ
ック列BOL、BILが側のサイピング12が存するブ
ロック列となる。
【0036】なお本実施例では縁のブロックBEは、周
方向に細長に形成されかつ側のサイピング12は施さな
い。これはトレッド縁Eにおいて横すべりを効果的に防
止するためである。
【0037】外のブロックBO、即ち側のサイピング1
2が存するブロック列のうちトレッド縁に最も近接した
ブロック列の側のブロックBSは、タイヤ赤道C面に向
く側縁Fとトレッド縁Eとのタイヤ軸方向の最大距離l
2 を前記トレッド巾WTの0.11〜0.19倍かつ該
側縁Fは主の縦溝3よりもトレッド縁E側に位置させて
いる。
【0038】側のサイピング12はジグザグ又は波状又
は直線状に形成され、中央のサイピング8と同様にオー
プン、セミオープン型式、又はクローズ型の何れであっ
てもよい。なお側のサイピング12は、タイヤ子午線と
交わる向きのものを主流として配設される。
【0039】又中央のブロック列BCL、内のブロック
列BIL、及び外のブロック列BOLは、周方向に並ぶ
ブロックの個数が80以上かつ200以下とするタイヤ
周方向に対して小長さのブロックによるパターンを構成
しており、図1、2に示す本実施例においては、各ブロ
ック列ともタイヤ周方向に並ぶ96個のブロックにより
形成されている。
【0040】外側部5においては、前記内、外の各ブロ
ックB1、BOに配される側のサイピング12のすべて
について、各側のサイピング12をタイヤ赤道Cに投影
したサイピングのタイヤ周方向長さの総和ΣXiとその
ブロック面積Sxとの比であるサイピングのタイヤ周方
向長さ比ΣXi/Sxを規制している。
【0041】サイピングのタイヤ周方向長さの総和ΣX
iは、例えば外のブロックBOにおいては、図3に示す
ように、外のブロックBOに配されるすべての側のサイ
ピング12のタイヤ周方向長さ成分(X1 +X2 +X3
+X4 +X5 )を加えたΣX1〜5となる。このサイピ
ング周方向長さΣX1 5 を、その側のサイピング12
が配される外のブロックBOの表面の面積Sxoで除し
た値が外のブロックBOにおけるサイピングのタイヤ周
方向長さ比ΣXi/Sxoとなる。
【0042】内のブロックBIについても、前述の外の
ブロックBOと同様の手順により内のブロックBIにお
けるサイピングのタイヤ周方向長さ比ΣXi/Sxiを
求める。
【0043】ここで外のブロックBOにおけるサイピン
グのタイヤ周方向長さ比ΣXi/Sxoと、内のブロッ
クBIにおけるサイピングのタイヤ周方向長さ比ΣXi
/Sxiとはその値をともに3.5×10-2 1/mm 以上
かつ7.5×10-2 1/mm 以下に規制している。
【0044】他方、中央部4においては、各中央のブロ
ックBCに配される中央のサイピング8のすべてについ
て、各中央のサイピング8をタイヤ子午断面に投影した
サイピングのタイヤ軸方向の長さの総和ΣYiとそのブ
ロックの面積Syとの比であるサイピングのタイヤ軸方
向長さ比ΣYi/Syを規制している。
【0045】サイピングのタイヤ軸方向の長さの総和Σ
Yiは、例えば第2の中央のブロックBC2において
は、中央のサイピング8のタイヤ軸方向長さ成分(Y1
+Y2+Y3 )を加えたΣY1 3 となる。このサイピ
ング軸方向長さΣY1〜3をその第2の中央のブロック
BC2をその中央のサイピング8が配される第2の中央
のブロックの表面の面積Sy2 で除した値が第2の中央
のブロックBC2におけるサイピングのタイヤ軸方向長
さ比ΣYi/Sy2 となる。
【0046】第1の中央のブロックBC1についても前
述の第2の中央のブロックBC2と同様の手順により第
1の中央のブロックBC1におけるサイピングのタイヤ
軸方向比ΣYi/Sy1 を求める。
【0047】ここで第1の中央のブロックBC1におけ
るサイピングのタイヤ軸方向長さ比Yi/Sy1 と、第
2の中央のブロックBC2におけるサイピングの軸方向
長さ比ΣYi/Sy2 はその値をともに8.5×10-2
1/mm 以上かつ12.5×10-2 1/mm 以下としてい
る。
【0048】ちなみに、タイヤサイズが10.00R2
0でありかつ図2に示すトレッドパターンからなる本実
施例においては、前記中央のブロックにおけるサイピン
グのタイヤ軸方向長さ比ΣYi/Sy及び内、外のブロ
ックにおける長さ比ΣXi/Sxは表1、表2に示す比
の値としている。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】スタッドレスタイヤは、中央、縁、側の各
副縦溝は、直線溝又はジグザグ溝として形成でき、各横
溝は、タイヤ軸と交わる向きに傾けて形成してもよく、
本発明は種々な態様のものに変形できる。
【0052】
【具体例】タイヤサイズが10.00R20でありかつ
図1、2の構成を有するタイヤについて氷上制動性能及
び氷上における横すべり性能をテストした。又試供タイ
ヤを装着したテスト車を50,000km走行させた後サ
イピングに生じるクラックの有無を併せて調査した。
【0053】なおテストに際して各試供タイヤを7.0
0Tのリムに装着し、8.0kg/cm2 の内圧を加えかつ
10ton 車に装着するとともに、タイヤ1本当たりの荷
重を2700kgとする条件のもとで氷盤上を走行させ
た。
【0054】なおテストに対しては下記要領で行った。 イ)氷上制動性 氷盤で形成された試験路面を40km/Hの速度で走行さ
せるとともに急ブレーキをかけ車が停止するまでの制動
距離を測定し、指数で表示した。数値が大きいほど制動
性能が良好であることを示す。
【0055】ロ)氷上の耐横すべり性能 フロント軸にテストタイヤを装着したテスト車両を、氷
盤で形成された試験路面上に静止させるとともに、その
テストタイヤのホイールにロードセルを介してかつテス
ト車両に対して90°の方向に別の車両を用いて牽引す
る。テスト車両が動き始めるときの最大引張力を測定
し、指数で表示した。数値が大きいほど横すべり性能が
良好であることを示す。
【0056】テストの結果を図5、図6に示す。比ΣX
i/Sxが0.35×10-2 1/mm 未満では氷上の耐横
すべり性能が著しく劣り7.5×10-2 1/mm をこえる
と耐横すべり性能は保持できるものの、サイピングを起
点として偏摩耗及び欠けが発生し耐久性に劣ることが判
明した。
【0057】又ΣYi/Syが8.5 1/mm 未満では氷
上における制動性能が急激に低下し、12.5×10-2
1/mm をこえると前記制動性能は保持できるものの中央
のサイピングを起点として偏摩耗及びブロックに欠けが
発生し耐久性が低下することを確かめ得た。
【0058】図中○印は偏摩耗による段差が1.0mm未
満のもの、▲印は前記偏摩耗による段差が1.0〜3.
5mmのもの、×印は段差が3.5mm以上生じたもの、又
はブロックに欠けが生じたものをそれぞれ示す。
【0059】
【発明の効果】叙上の如く本発明のスタッドレスタイヤ
は、前記構成を具えることにより、耐偏摩耗性を維持し
つつ氷上での制動性、登坂性、旋回性、耐横すべり性な
どの氷上性能を向上することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】そのトレッドパターンを示す平面図である。
【図3】その内、外のブロックにおけるサイピングのタ
イヤ周方向長さを説明する平面図である。
【図4】その中央のブロックにおけるサイピングの軸方
向長さを説明する平面図である。
【図5】サイピングのタイヤ周方向長さ比と耐横すべり
性との関係を示すグラフである。
【図6】サイピングのタイヤ軸方向長さ比と耐氷上制動
性との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 トレッド部 3 主の縦溝 4 中央部 5 外側部 6 中央の副縦溝 7 中央の横溝 8 中央のサイピング 9 縁の側縦溝 10 側の副縦溝 11 側の横溝 12 側のサイピング BC、BC1、BC2 中央のブロック BI 内のブロック BO 外のブロック C タイヤ赤道 E トレッド縁 F 側縁 WT トレッド巾

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部に、タイヤ赤道を挟んで両側で
    周方向にのびかつトレッド巾の0.15〜0.3倍の距
    離をトレッド縁からタイヤ赤道側に隔てて配される2本
    の主の縦溝により、トレッド部を主の縦溝間の中央部と
    トレッド縁に沿う2つの外側部とに区分し、 前記中央部に主の縦溝よりも巾狭かつ周方向にのびる1
    以上の中央の副縦溝と、前記主の縦溝間を継ぐ中央の横
    溝とを設けることにより、中央部に前記主の縦溝、中央
    の副縦溝及び中央の横溝によって囲まれる中央のブロッ
    クが周方向に並ぶ2以上の中央のブロック列を形成する
    とともに、 この各中央のブロックの表面に、溝巾が1.5mm未満の
    中央のサイピングを設け、 前記外側部に、トレッド縁と主の縦溝との間で周方向に
    のびる1以上の側の副縦溝と、主の縦溝、側の副縦溝又
    はトレッド縁に連なる側の横溝とによって、側のブロッ
    クが周方向に複数列で並ぶ2以上の側のブロック列を形
    成し、 この側のブロック列のうち少なくとも2列のブロック列
    の表面に溝巾が1.5mm未満の側のサイピングを設ける
    とともに、 前記側のサイピングが存するブロック列のうちトレッド
    縁に最も近接したブロック列の側のブロックにおいて、
    タイヤ赤道面に向く側縁とトレッド縁との間のタイヤ軸
    方向の最大距離を前記トレッド巾の0.11〜0.19
    倍かつ該側縁を主の縦溝よりもトレッド縁側に位置さ
    せ、 側のサイピングが存する側の各ブロックにおけるその側
    のサイピングをタイヤ赤道面に投影したサイピングのタ
    イヤ周方向の長さの総和ΣXiとそのブロックの面積S
    xとの比であるサイピングのタイヤ周方向長さ比ΣXi
    /Sxを3.5×10-2 1/mm 以上かつ7.5×10-2
    1/mm 以下、 中央部の各ブロックにおける中央のサイピングをタイヤ
    子午断面に投影したサイピングのタイヤ軸方向の長さの
    総和ΣYiと、そのブロックの面積Syとの比であるサ
    イピングのタイヤ軸方向長さ比ΣYi/Syを8.5×
    10-2 1/mm 以上かつ12.5×10-2 1/mm 以下とし
    たスタッドレスタイヤ。
  2. 【請求項2】前記中央、及び側のサイピングが存する側
    の各ブロック列において、周方向に並ぶブロックの個数
    は、80以上かつ200以下であることを特徴とする請
    求項1記載のスタッドレスタイヤ。
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