JPH07205283A - 熱収縮性ポリエステル系フィルム - Google Patents

熱収縮性ポリエステル系フィルム

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JPH07205283A
JPH07205283A JP650694A JP650694A JPH07205283A JP H07205283 A JPH07205283 A JP H07205283A JP 650694 A JP650694 A JP 650694A JP 650694 A JP650694 A JP 650694A JP H07205283 A JPH07205283 A JP H07205283A
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shrinkable polyester
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聡 早川
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奥村慎一郎
Katsuro Kuze
勝朗 久世
Tsutomu Isaka
勤 井坂
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱収縮後の高温殺菌等の加工工程での熱履歴
により強度の低下が少なく、摩擦や衝撃等の外力により
裂けや傷などが発生しない熱収縮性ポリエステル系フィ
ルムを提供することにある。 【構成】 100℃の熱風中での熱収縮率がフィルムの
長手方向及び幅方向にいずれか一方に30%以上収縮
し、該主収縮方向と直交する方向の結晶化処理後の−5
℃での破断率が20%以下であることを特徴とする熱収
縮性ポリエステル系フィルムであり、熱収縮性ポリエス
テル系フィルムの固定長下、80℃での摩擦係数が4.
0以下であることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系
フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被覆、結束、外装等に
用いられる包装材として好適な熱収縮性ポリエステル系
フィルムに関する。特に、熱収縮させた後も優れた強度
を有して破れ、裂け等を発生しない熱収縮性ポリエステ
ルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】熱収縮性フィルムは、瓶(ガラス製およ
びプラスチック製のボトルを含む)や缶などの各種容器
および長尺物(パイプ、棒、木材、各種棒状体など)の
被覆用、結束用、または外装用として利用されている。
例えば、表示、保護、結束、商品価値の向上などを目的
として、瓶のキャップ部、肩部、及び胴部の一部または
全体を被覆するのに用いられる。さらに、箱、瓶、板、
棒、ノートなどを複数個ずつ集積して包装する用途や、
被包装物にフィルムを密着させて該フィルムにより包装
する(スキンパッケージ)用途などにも用いられる。
【0003】上記の用途は、いずれもフィルムの熱収縮
性及び収縮応力を利用したものである。通常、熱収縮性
フィルムをチューブ状に成形し、例えば瓶や集積したパ
イプなどにかぶせた後、熱収縮させることにより包装ま
たは結束が行われる。上記熱収縮性フィルムの素材とし
ては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、などが用いられている。しかし、このようなフィル
ムは、一般に耐熱性が乏しく、ボイル処理やレトルト処
理に耐えることができない。ポリ塩化ビニルからなるフ
ィルムは、熱収縮時にポリマーや添加剤のゲル状物が生
成しやすく、印刷を行った場合には印刷面にピンホール
が生じる。さらに焼却時に塩素ガスを発生するという問
題がある。ポリスチレンからなるフィルムは、対候性や
耐溶剤性に劣り、クラックが生じやすい。さらに、フィ
ルムの寸法が安定しない。ポリプロピレンは低い温度で
の収縮特性が悪く、収縮部分にシワや斑が生じやすい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の熱収
縮性フィルムに対してポリエステルフィルムは耐熱性、
耐候性、及び耐溶剤性に優れている。しかしその反面、
ポリエステルは高温で結晶化が促進し、脆化する特性を
有する為熱収縮後の高温殺菌等の加工工程での熱覆歴に
より強度が低下し、摩擦や衝撃等の外力によりキズ・裂
け等を発生しやすくなる欠点がある。この為、高速での
熱収縮加工工程や熱収縮後の輸送工程等の、フィルム面
が摩擦・衝撃を受ける過程でフィルムのキズ・破れが頻
発し、実用化の面で大きな問題となっていた。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
であり、その目的とするところは優れた熱収縮性を有
し、熱収縮時及び熱収縮後の熱覆歴を経ても強度を保持
しキズ・破れ等を発生しない熱収縮性ポリエステル糸フ
ィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の熱収縮性ポリエ
ステル系フィルムは、100℃の熱風中での熱収縮率が
フィルムの長手方向及び幅方向のいずれか一方に30%
以上収縮し、該主収縮方向と直交する方向の結晶化処理
後の−5℃での破断率が20%以下であることを特徴と
するものである。
【0007】本発明の熱可塑性ポリエステルフィルムに
用いられる組成物に含まれるポリエステルを構成するジ
カルボン酸成分としてはエチレンテレフタレートユニッ
トを構成するテレフタル酸の他、芳香族ジカルボン酸、
脂肪族ジカルボン酸および脂環式ジカルボン酸のいずれ
もが用いられ得る。芳香族ジカルボン酸としては、イソ
フタル酸、オルトフタル酸、5−tert−ブチルイソ
フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類;2,6−ナフ
タレンジカルボン酸などのナフタレンジカルボン酸類;
4,4′−ジカルボキシジフェニル、2,2,6,6−
テトラメチルビフェニル−4,4′−ジカルボン酸など
のジカルボキシビフェニル類;1,1,3−トリメチル
−3−フェニルインデン−4,5−ジカルボン酸および
その置換体;1,2−ジフェノキシエタン−4,4′−
ジカルボン酸およびその置換体などがある。脂肪族ジカ
ルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ビ
メリン酸、スベリン酸、ウンデカン酸、ドデカンジカル
ボン酸、ブラシリン酸、テトラデカンジカルボン酸、タ
プシン酸、ノナデカンジカルボン酸、ドコサンジカルボ
ン酸、およびこれらの置換体、4,4′−ジカルボキシ
シクロヘキサンおよびその置換体などがある。
【0008】上記組成物に含まれるポリエステルのジオ
ール成分としては、ポリエチレンテレフタレートユニッ
トを構成するエチレングリコールがあり、この他に脂肪
族ジオール、脂環式ジオールおよび芳香族ジオールにい
ずれもが用いられ得る。脂肪族ジオールとしては、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジ
オール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−2−エ
チル−1,3−プロパンジオール、2−ジエチル−1,
3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ブチル−
1,3−プロパンジオールなどがある。脂環族ジオール
としては、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,
4−シクロヘキサンジメタノールなどがある。芳香族ジ
カルボン酸としては、2,2−ビス(4′−β−ヒドロ
キシエトキシジフェニル)プロパン、ビス(4′−β−
ヒドロキシエトキシフェニル)スルホンなどのビスフェ
ノール系化合物のエチレンオキサイド付加物;キシリレ
ンシグリコール、ポリエチレングリコールやポリプロピ
レングリコール等のポリアルキレングリコールなどがあ
る。
【0009】本発明のフィルムに用いられる組成物に含
有されるポリエステルは、上記の酸成分およびジオール
成分とから形成され得る。ポリエステルを調製するため
には、通常、一種以上の酸成分またはジオール成分を組
み合わせて用いることが好ましく、そのことによって熱
収縮性フィルムとしての特性が改良され得る。組み合わ
せて用いられるモノマー成分の種類および含有量は、所
望のフィルム特性、経済性などに基づいて適宜決定され
得る。
【0010】本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルム
は、上記のように、少なくとも1種のポリエステルを含
有する組成物でなる熱収縮性ポリエステルフィルムであ
って、含有されるポリエステル全体の75〜90モル%
がエチレンテレフタレートユニットであることが好まし
い。75モル%未満では熱収縮後のフィルムの摩擦や衝
撃により発生するフィルムの傷や破れが増えるので好ま
しくない。逆に90モル%を越えると熱収縮の仕上り性
が低下するので好ましくない。
【0011】また、ポリエステル組成物中に炭素数4以
上で且つ偶数個の炭素を有する直銷グリコールとして例
えばブタンジオールを2〜10モル%、分岐グリコール
として例えばネオペンチルグリコールおよび/または脂
環族グリコールとして例えば1,4シクロヘキサンジメ
タノールを10〜20モル%含むことが破断率及びμH
の向上や収縮仕上り性と傷や破れ等の発生を抑える力学
特性とのバランスをとる面で好ましい実施態様である。
【0012】上記組成物中に含有されるポリエステル
は、いずれも従来の方法により製造され得る。例えば、
ジカルボン酸とジオールとを直接反応させる直接エステ
ル化法;ジカルボン酸ジメチルエステルとジオールと、
を反応させるエステル交換法などを用いて(共重合)ポ
リエステルが調製される。調製は、回分式および連続式
のいずれの方法で行われてもよい。本発明のフィルムを
構成するポリエステル組成物には、上記ポリエステルの
他に必要に応じて各種の添加剤が含有される。それに
は、例えば、二酸化チタン、微粒子状シリカ、カオリ
ン、炭酸カルシウムなどの滑剤;帯電防止剤;老化防止
剤;紫外線防止剤;着色剤(染料等)がある。
【0013】上記ポリエステル、および必要に応じて各
種添加剤を含むポリエステル組成物の各種成分を混合し
たときの固有粘度は、好ましくは0.50〜1.3d/
gである。該ポリエステルは、単一の共重合レジンを用
いても良いし、2種以上の共重合あるいはホモポリエス
テルをブレンドした組成物を用いても良い。ポリエチレ
ンテレフタレートと共重合ポリエステルとのブレンド物
よりなる組成物を用いるのが経済性の面より特に推奨さ
れる。
【0014】本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルム
において主収縮方向における100℃での熱収縮率が3
0%以上であることが必要である。かかる収縮率が30
%未満では、該フィルムを異形被包装物の表面に添えて
熱収縮させたときに、格部における必要な収縮を達成す
ることができず、上記収縮を達成するためには高温まで
加熱しなければならなくなる。しかるに被包装物の耐熱
性についても制限もあり、自ら適用範囲が狭められるの
で好ましくない。また、本発明においても主収縮方向と
直交する方向の結晶化処理後の−5℃での破断率が20
%以下である必要がある。
【0015】破断率が20%を越えると、例えばガラス
びん用ラベルとして用いた場合、内容物の充填時や移送
時にびん同士が当ったりこすれたりすることによるラベ
ルに衝撃や摩擦等の力が加わり、ラベルにキズや破れを
引き起し商品価値が損なわれるので好ましくない。15
%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。
【0016】また、本発明においては、80℃での静摩
擦係数が4.0%以下であることが好ましい。静摩擦係
数が4.0をこえた場合は、たとえば、ガラスびんのラ
ベルとして用いた場合、ホット充填あるいはレトルト処
理等によりラベルが高温にさらされた状態でびん同士が
こすれ合うとラベルに傷が発生し商品価値がおちるので
好ましくない。3.0以下がより好ましい。
【0017】さらに、本発明において主収縮方向の90
℃の最大収縮応力が1.7kg/mm2 以下であること
が必要であり、好ましくは1.5kg/mm2 以下であ
る。かかる収縮応力が1.7kg/mm2 を超えるフィ
ルムでは、たとえばラベルとして収縮させた場合、容器
の変形、ラベルの歪み・収縮斑等の欠点が発生、商品価
値が低下するため好ましくない。
【0018】上記ポリエステル組成物は、既知の方法
(例えば、押出法、カレンダー法)によりフィルム状に
成形される。フィルムの形状は、例えば平面状またはチ
ューブ状であり、特に限定されない。得られたフィルム
は、例えば、後述の所定条件下において、所定の一方向
(主延伸方向)へ2.5倍から7.0倍、好ましくは
3.0倍から6.0倍の範囲に延伸される。4.0倍か
ら6.0倍がより好ましく、4.5倍から6.0倍が最
も好ましい。該方向と直交する方向には1.0倍から
2.0倍、好ましくは1.1倍から1.8倍の範囲で延
伸される。この延伸の順序はどちらが先であってもよ
い。主延伸方向と直交する方向へ延伸することにより、
得られたフィルムの耐衝撃性が向上し、かつ一方向に引
き裂かれ易いという性質が緩和される。上記直角方向の
延伸率が2倍を超えると、主収縮方向と直交する方向へ
の熱収縮性が大きくなり過ぎ、熱収縮を行ったときの仕
上がりが波打ち状態に不均一となる。上記割合で延伸を
行ったフィルムは、通常、主方向の収縮率に対して、そ
れと直交する方向の収縮率が15%以下、好ましくは8
〜9%以下、さらに好ましくは7%以下である。このよ
うなフィルムは加熱処理を行ったときに仕上がりが均一
になる。
【0019】これら延伸時には、通常、ヒートセットが
行われる。例えば、延伸を行った後に、30℃〜100
℃の加熱ゾーンを約1秒から30秒間通すことが推奨さ
れる。ヒートセットを行うことにより、得られたフィル
ムの夏期高温下の寸法変化を防止することができる。フ
ィルムの延伸後であって、ヒートセットを行う前もしく
は行った後に、所定の度合で伸長を行ってもよい。その
場合には、フィルム長の70%の長さまでの割合で伸長
が行われる。特に主方向に伸長し、非収縮方向(主収縮
方向に対して直交する方向)には伸長は行われない方が
良い。さらに、上記延伸後、伸長あるいは緊張状態に保
ってフィルムにストレスをかけながら冷却する工程、あ
るいは、該処理に続いて緊張状態を解除した後も引き続
いて冷却する工程を付加することにより、得られたフィ
ルムの加熱による収縮特性はより良好かつ安定したもの
となる。
【0020】延伸方法としては通常の方法が採用され
る。されには例えば、ロール延伸法、長間隙延伸法、タ
ンター延伸法、チューブラー延伸法がある。これらの方
法のいずれにおいても、延伸は、逐次2軸延伸、同時2
軸延伸、1軸延伸、およびこれらの組み合わせにより行
われ得る。上記2軸延伸では、縦横方向の延伸は同時に
行われてもよいが、どちらか一方を先に行う逐次2軸延
伸が効果的であり、その縦横の順序はどちらが先でもよ
い。
【0021】好ましくは、上記延伸は、次のような工程
で行われる。例えば、まず、上記フィルムを、それを構
成する重合体が有する平均ガラス転移温度(Tg)以上
の、例えばTg+80℃以下の温度で予熱を行う。主方
向延伸(主収縮方向)時に、上記温度範囲で予熱を行う
と、該方向と直交する方向の熱収縮を抑制することがで
きる。かつ80±25℃の温度範囲で行うことにより、
直交する方向の熱収縮率がほぼ最小となる。特に延伸工
程における各々1/2の温度を変更することが好ましく
は前半の1/2の温度に比べて後半の温度を10℃以上
高くすることが破断率及びμH 向上に特に好ましい。
【0022】以下に本発明を実施例につき説明する。実
施例で用いた測定方法は次の通りである。 (1) 熱収縮率 フィルムを幅15mmに切断してサンプルとし、長手方
向に200mmの間隙に標線を記す。このサンプルに所
定の温度(100℃)の熱風を1分間あてて加熱し、収
縮率を測定する。
【0023】(2)結晶化処理後の−5℃での破断率 フィルムを収縮ラベルとしてメタリック調印刷および円
筒形にチューブ化した後、300mlの丸形ガラスビン
容器に被せシュリンクトンネルを通過させた。シュリン
クトンネルの条件は第1ゾーンを100℃で滞留時間
4.5秒、第2ゾーンを140℃で滞留時間5秒とし
た。上記処理にてラベルを被覆した容器を60℃雰囲気
下で24時間エージングした後、ラベルを主収縮方向に
15mm幅にカットしてサンプルをとり、−5℃雰囲気
下で主収縮方向と直交方向に引っ張り試験器(東洋ボー
ルドウイン社製STM−T)で引っ張り、破断伸度を、
n=20サンプル測定した。破断伸度10%以下のもの
を初期破断と見なし、初期破断サンプルの数/測定サン
プルの数×100=破断率(%)とした。
【0024】(3) 最大収縮応力 フィルムを主収縮方向に長さ150mm、15mm幅に
カットしてサンプルをとり、このサンプルに100mm
の標線を記し、100mmに設定した引っ張り試験器
(東洋ボールドウイン社製STM−T)の上下チャック
にサンプルを装置し、90℃の熱風中で3分間処理し、
その間の収縮応力の最大値を最大収縮応力とした。
【0025】(4) 収縮仕上り フィルムを収縮ラベルとしてメタリック調印刷および円
筒形にチューブ化した後、300mlの丸形ガラスびん
容器に被せシュリンクトンネルを通過させた。シュリン
クトンネルの条件は第1ゾーンを100℃で滞留時間
4.5秒、第2ゾーンを140℃で滞留時間5秒とし
た。得られたラベルの収縮の仕上りをシワ、印刷ゆが
み、収縮班による印刷の濃淡について視覚により測定し
た。
【0026】(5) 高温下での滑り性 収縮前のフィルムをサンプル台に両面テープで固定し、
固定長下でフィルム及び測定面を80℃に加熱し、AS
TM−D1894−73の図1−Cの方法に従って測定
した。
【0027】(6) 輸送テスト破れ発生率 フィルムを収縮ラベルとしてメタリック調印刷および円
筒形にチューブ化した後、300mlの丸形ガラスびん
容器に被せシュリンクトンネルを通過させた。シュリン
クトンネルの条件は第1ゾーンを100℃で滞留時間
4.5秒、第2ゾーンを140℃で滞留時間5秒とし
た。上記処理にてラベルを被覆した容器を2400本ず
つ作成し、1箱12本ずつ容器のラベル面同士が触れ合
う状態にしてダンボール箱に詰めた後トラックに集積し
700Kmの距離を往復し、輸送後にラベルの破れの発
生有無を検査してラベル破れの発生率を算出した。
【0028】実施例1 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸単位100モル
%、ジオール成分としてエチレングリコール単位78モ
ル%、ジエチレングリコール単位2モル%、ネオペンチ
ルグリコール単位15モル%、1,4ブタンジオール5
モル%よりなり、平均粒径2.4μmの二酸化珪素0.
05重量%を含む固有粘度が0.75dl/gのポリエ
ステルを280℃で溶融押出し188μmのフィルムを
得た。この未延伸フィルムを95℃で予熱した後、所定
の一方向へ4.7倍に延伸をした。なお、延伸時におけ
る温度条件は全工程の1/2までは80℃に、残りの1
/2は90℃に設定した。延伸後、緊張状態に保ちなが
ら40℃に冷却し平均厚さ40μmの熱収縮性フィルム
を得た。得られた熱収縮性の特性を表1に示す。本実施
例で得られたフィルムの収縮仕上がり性は良好で、高温
での滑り性に優れている為加工工程中で容器に装着した
フィルム面同士の摩擦や衝撃等によるキズが入りにく
く、高速での加工が可能であり、かつ収縮後のホット充
填・パストライズ等での熱履歴による結晶化後も強度を
保持しているので加工後の商品の輸送時の振動・衝撃等
によるフィルムの傷や破れが発生しない、工業的に非常
に価値の高いものであった。
【0029】比較例1,2 ポリエステルの組成を表1に示すごとく変更する以外、
実施例1と同じ方法で得た熱収縮性フィルムの特性を表
1に示す。比較例1で得られた熱収縮性フィルムは収縮
仕上がり性は良好であるが、結晶化処理後の破断率や高
温すべりが悪く、たとえばラベルとして用いた場合商品
の輸送時の振動衝撃等よりラベルの傷や破れが多く実用
性の劣るものであった。また、比較例2で得られた熱収
縮性フィルムはラベルの傷や破れの点では良好であるが
収縮仕上がり性が悪く、実用性の劣るものであった。
【0030】比較例3 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸単位80モル%、
イソフタル酸単位20モル%、ジオール成分としてエチ
レングリコール単位98モル%、ジエチレングリコール
単位2モル%よりなり平均粒径0.8μmの粒状シリカ
を500ppmを含む固有粘度が0.70の共重合ポリ
エステルを260℃で溶融押出し急冷固化して未延伸フ
ィルムを得た。得られたフィルムを80℃の延伸ロール
で縦方向に1.4倍延伸し、冷却することなく連続的に
延伸ロールと冷却ロールとの間で縦方向に0.90倍縦
弛緩した。次いでフィルムをテンター導いて、120℃
で予想した後80℃にて熱処理した後85℃で横方向に
4.5倍延伸し、80℃にて熱処理した後、冷却し平均
厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られた熱収
縮性フィルムの特性を表1に示す。本比較例で得られた
フィルムは、結晶化処理後の破断率や高温すべりが悪
く、かつ、収縮仕上がり性も劣り実用性の低いものであ
った。
【0031】実施例2 ポリエステルの組成を表1に示すごとく変更する以外、
実施例1と同じ方法で得た熱収縮性フィルムの特性を表
1に示す。本実施例で得られた熱収縮性フィルムは、実
施例1の熱収縮性フィルムと同様にラベルとしして用い
た時収縮仕上り性が良好で、かつ商品の輸送時の振動や
衝撃等によるフィルムの傷や破れが発生しない実用性の
高いものであった。
【0032】比較例4 ポリエステルの組成を表1に示すごとく変更する以外、
実施例2と同じ方法で得た熱収縮性フィルムの特性を表
1に示す。本比較例で得られた熱収縮性フィルムは、収
縮仕上り性は良好であるが結晶化処理後の破断率や高温
すべりが悪くラベルとして利用した時に商品の輸送時に
ラベル破れが発生し実用性の劣るものであった。
【0033】実施例3 平均粒径が2.4μmの二酸化珪素0.05重量%を含
む固有粘度が0.75のポリエチレンテレフタレート
(ポリエステルA)を40重量%、ジカルボン酸として
テレフタル酸100%、ジオール成分としてエチレング
リコール63%、ジエチレングリコール2モル%、ネオ
ペンチルグリコール35モル%よりなり、平均粒径2.
4μmの二酸化珪素0.05重量%を含む固有粘度が
0.75のポリエステルBを50重量%、平均粒径2.
4μmの二酸化珪素0.05重量%を含む固有粘度が
1.10のポリブチレンテレフタレート(ポリエステル
C)を8重量%よりなる組成物を用い実施例1と同じ方
法で得た熱収縮性フィルムの特性を表2に示した。本実
施例で得られた熱収縮性フィルムは実施例1とのフィル
ムと同様に高品質で実用性の高いものであった。
【0034】比較例5 ポリエステル組成の比率を表2に示すごとく変更する以
外、実施例3と同じ方法で得た熱収縮性フィルムの特性
を表2に示した。本比較例で得られた熱収縮性フィルム
は収縮仕上り性は良好であるがラベルとして利用した時
に商品の輸送時にラベル破れが発生し実用性の劣るもの
であった。
【0035】
【発明の効果】本発明の熱収縮性ポリエステル糸フィル
ムは収縮仕上り性に優れ、かつ熱収縮させた後も優れた
強度を有して破れ、裂け等を発生しないフィルムであ
り、ラベル用収縮フィルムを始め広範な包装材料分野に
おいて有用であり、利用価値が高い。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久世 勝朗 愛知県犬山市大字木津字前畑344番地 東 洋紡績株式会社犬山工場 (72)発明者 井坂 勤 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100℃の熱風中での熱収縮率がフィル
    ムの長手方向及び幅方向にいずれか一方に30%以上収
    縮し、該主収縮方向と直交する方向の結晶化処理後の−
    5℃での破断率が20%以下であることを特徴とする熱
    収縮性ポリエステル系フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱収縮性ポリエステル系
    フィルムを90℃で熱風収縮させた時の主収縮方向の最
    大収縮応力が1.7Kg/mm2 以下であることを特徴
    とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の熱収縮性ポリエステル系
    フィルムの主収縮方向と直交する方向の熱収縮率が15
    %以下であることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系
    フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の熱収縮性ポリエステル系
    フィルムが炭素数4以上で偶数個の炭素数を有する直銷
    グリコールを含み、且つ分岐グリコールおよび/または
    脂環族グリコールを含有することを特徴とする熱収縮性
    ポリエステル系フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の熱収縮性ポリエステル系
    フィルムの固定長下、80℃での摩擦係数が4.0以下
    であることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィル
    ム。
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