JPH0720475U

JPH0720475U - 四方弁

Info

Publication number: JPH0720475U
Application number: JP5685993U
Authority: JP
Inventors: 俊和佐藤
Original assignee: IZUMI GIKEN CO.,LTD.
Current assignee: IZUMI GIKEN CO.,LTD.
Priority date: 1993-09-14
Filing date: 1993-09-14
Publication date: 1995-04-11

Abstract

(57)【要約】【目的】円筒形の本体１１の側部に、圧縮機の高圧側
に接続される導入口１２、圧縮機の低圧側に接続される
導出口１４、導出口１４の両側に軸方向に隣接して第１
通口１５、第２通口１６を開口し、本体１１内に収納し
た一対のピストン２２の移動で駆動され、導出口１４
と、第１通口１５、第２通口１６のいずれか一方とを選
択的に連通させる弁体２４を、弁座２１面上を摺動自在
に本体１１内に収納した四方弁において、本体１１と弁
座２１との接合の作業に優れて簡単、堅固に製作され、
製作コストの低減を図る。【構成】導出口１４、第１通口１５、第２通口１６が
開設され、背面に弁座２１が接合される弁座固定部１１
ａを、本体１１側部を内方向へ変形して水平状に形成
し、弁座固定部１１ａに適合して弁座２１を平板形状に
形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、流体の循環方向を切替える四方弁に関し、特に、ヒートポンプ式冷凍機の冷媒の冷凍サイクルに介設する四方弁に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

冷媒の循環方向を切替えて冷暖房を兼用するヒートポンプ式冷凍機が空調機器に用いられ、冷房運転と暖房運転とで冷媒の循環サイクルを切替える四方弁が冷凍サイクルに介設される。こうした四方弁として、実公昭５５−５３８２５号、実公昭６３−１２２８２号があり、従来、その冷凍サイクルは図６に示すように構成されている。

【０００３】ここで、室内側熱交換器（１）と室外側熱交換器（２）とを循環する冷媒の冷凍サイクルに介設した四方弁（１０）は、円筒形の本体（１１）の側部に、導入口（１２）、導入口（１２）に対向した側に導出口（１４）を開口し、導出口（１４）の両側に軸方向に隣接して第１通口（１５）、第２通口（１６）を開口し、導入口（１２）を圧縮機（３）の高圧側に、導出口（１４）を圧縮機（３）の低圧側に、第１通口（１５）を室内側熱交換器（１）に、第２通口（１６）を室外側熱交換器（２）に接続して配管される。そして、本体（１１）内壁に弁座（２０）を接合して弁座（２０）面上を摺動する弁体（２４）、これを駆動する一対のピストン（２２）を本体（１１）内に収納し、本体（１１）両端の吸入口（２６）、（２７）を、一方向を導出口（１４）に連通した三方切換弁（４）に連通して構成する。そして、三方切換弁（４）で一方の吸入口（２７）と低圧側の導出口（１４）とを連通し、吸入口（２７）側の圧力が低下してピストン（２２）を吸引し、弁体（２４）の凹部（２５）で形成される内部空間で導出口（１４）と第２通口（１６）とを連通し、冷媒が、圧縮機（３）、導入口（１２）、第１通口（１５）、室内側熱交換器（１）、室外側熱交換器（２）、第２通口（１６）、導出口（１４）、圧縮機（３）の順に循環し、暖房運転を行う（図６の状態）。一方、三方切換弁（４）を切替えて他方の吸入口（２６）と導出口（１４）とを連通し、吸入口（２６）側にピストン（２２）を吸引し、弁座（２０）面上を弁体（２４）が移動して凹部（２５）で導出口（１４）と第１通口（１５）とを連通し、冷媒が、圧縮機（３）、導入口（１２）、第２通口（１６）、室外側熱交換器（２）、室内側熱交換器（１）、第１通口（１５）、導出口（１４）、圧縮機（３）の順に循環し、冷房運転を行う。このように、電磁コイル（４１）のオン、オフ切替えによる三方切換弁（４）の動作で、ピストン（２２）を端部に吸引して弁体（２４）を駆動し、導出口（１４）と、第１通口（１５）、第２通口（１６）のいずれか一方とを選択的に連通させて冷媒の循環方向を切替える。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

かかる構成の四方弁（１０）では、図７に示すように、本体（１１）内壁にろう付して接合される弁座（２０）の接合面（２０ａ）は、円筒形の本体（１１）に適合した円弧状に形成されている。そのため、弁座（２０）の金型費や加工費が割高であるとともに、接合作業において、弁座（２０）は回転が許容されて周方向へ容易に移動する欠点があり、位置ずれによる不良が発生して作業性に劣るなど、製作コストを低減することができなかった。

【０００５】この考案は、新規構成の四方弁を提供してこれらの欠点を解消することを目的とするもので、本体と弁座との接合形状を改良し、弁座のろう付の作業性に優れて簡単、堅固に製作され、生産性の向上と製作コストの低減とを図ることを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案の四方弁はかかる目的を達成するため、円筒形の本体の側部に、圧縮機の高圧側に接続される導入口、圧縮機の低圧側に接続される導出口、導出口の両側に軸方向に隣接して第１通口、第２通口を開口し、本体内に収納した一対のピストンの移動で駆動され、導出口と、第１通口、第２通口のいずれか一方とを選択的に連通させる弁体を、弁座面上を摺動自在に本体内に収納した四方弁において、上記導出口、第１通口、第２通口が開設され、背面に弁座が接合される弁座固定部を、本体側部を内方向へ変形して水平状に形成し、弁座固定部に適合して弁座を平板形状に形成するものである。

【０００７】そして、弁座を平面矩形に形成し、また、平面矩形の弁座を、長手方向の側面を斜面に形成して端面台形状に形成することもできる。そして、本体の両端部を拡管加工して拡径部を形成し、三方切換弁に接続される吸入口を開口した栓体を、外周縁を拡径部に接合して本体の両端に設けて構成するものである。以下に、この考案の構成を、図面の実施例を用いて具体的に説明する。

【０００８】

【実施例】

図１はこの考案の実施例で、前例と同様に室内側熱交換器と室外側熱交換器とを循環する冷媒の冷凍サイクルに介設する四方弁で、前例と同一の符号は同一の構成部位、部材である。円筒形の本体（１１）の側部に、圧縮機の高圧側に接続される導入口（１２）が開口され、圧縮機の低圧側に接続される導出口（１４）が導入口（１２）に対向した側に開口されている。導出口（１４）の両側の位置に軸方向に隣接して第１通口（１５）、第２通口（１６）が開口され、第１通口（１５）が室内側熱交換器に、第２通口（１６）が室外側熱交換器に接続される。そして、プレスで加圧して本体（１１）側部を内方向へ変形して弁座固定部（１１ａ）が水平状に形成され、弁座固定部（１１ａ）に、導出口（１４）、第１通口（１５）、第２通口（１６）が一列に開設され、弁座固定部（１１ａ）の背面に、弁座固定部（１１ａ）に適合して平面矩形の平板形状に形成した弁座（２１）が接合されている。

【０００９】断面弧状の凹部（２５）を形成した弁体（２４）が弁座（２１）面上を機密に摺動自在に本体（１１）内に収納され、凹部（２５）で形成される内部空間で、弁体（２４）が弁座（２１）面上の一端の位置で導出口（１４）と第１通口（１５）とを連通し、他端の位置で導出口（１４）と第２通口（１６）とを連通するように構成されている。弁体（２４）を挟んで一対のピストン（２２）が本体（１１）内に移動自在に収納され、中央に弁体（２４）を嵌合した連結板（２３）で両ピストン（２２）が連結され、ピストン（２２）の移動に連動して弁体（２４）が駆動される。本体（１１）の両端部内壁を加工して段部（１７）が形成され、吸入口（２６）、（２７）を開口した栓体（２８）、（２９）が、外周縁を段部（１７）に接合して本体（１１）の両端に設けられている。吸入口（２６）、（２７）は、一方向を導出口（１４）に連通した三方切換弁に接続され、栓体（２８）、（２９）に接離する弁部（３０）が両ピストン（２２）の外側に形成されている。そして、前述のように、三方切換弁の切替動作でピストン（２２）を端部に吸引して弁体（２４）を駆動し、導出口（１４）と、第１通口（１５）、第２通口（１６）のいずれか一方とを選択的に連通させ、冷房運転と暖房運転とで冷媒の循環方向を切替える。

【００１０】以上の四方弁は、弁座（２１）の接合面（２１ａ）を弁座固定部（１１ａ）の背面に当接し、加熱炉内でろう付して接合し、各開口に各接続管（３１）を同じく接合し、各構成部材を収納、組付けて製作される。

【００１１】平面矩形の弁座（２１）は、図４に示すように、長手方向の側面（２１ｂ）を斜面に形成して端面台形状に形成することもできる。そして、本体（１１）の円弧状内壁に側面（２１ｂ）を沿うようにして弁座（２１）が弁座固定部（１１ａ）の背面に接合される。

【００１２】また、図５に示すように、本体（１１）の両端部を拡管加工して拡径部（１８）を形成し、外周縁を拡径部（１８）に接合して栓体（２８）、（２９）を設けることもできる。拡径部（１８）は、本体（１１）の両開口端を叩打する塑性加工で形成され、外周縁を接合して栓体（２８）、（２９）が本体（１１）の両端に設けられる。

【００１３】

【考案の効果】この考案の特徴的な効果は、次の諸点である。導出口（１４）、第１通口（１５）、第２通口（１６）が開設され、背面に弁座（２１）が接合される弁座固定部（１１ａ）を水平状に形成し、弁座固定部（１１ａ）に適合して弁座（２１）を平板形状に形成したので、ろう付作業において、接合面（２１ａ）を弁座固定部（１１ａ）の背面に当接して弁座（２１）は周方向へ移動することがなく、簡単かつ確実、堅固に接合され、位置ずれによる不良の発生を防止して作業効率を改善し、生産性を大きく向上させることができるものである。

【００１４】また、弁座（２１）は平板形状に形成し、平面矩形の単純な形状とすることができ、その金型費や加工費も低価であり、接合作業の効率化とあいまって、製作コストを大幅に低減することができるものである。そして、長手方向の側面（２１ｂ）を斜面に形成して弁座（２１）を端面台形状に形成し、本体（１１）の円弧状内壁に側面（２１ｂ）を沿うようにして弁座（２１）の位置決めも簡単で、所定の位置に効率良く弁座（２１）が接合され、その作業性に優れるものである。

【００１５】また、本体（１１）の両端部を拡管加工して拡径部（１８）を形成し、三方切換弁に接続される吸入口（２６）、（２７）を開口した栓体（２８）、（２９）を、外周縁を拡径部（１８）に接合して本体（１１）の両端に設けて構成し、拡径部（１８）を塑性加工で形成し、切削などの機械加工を不要として量産に適し、低価に製作することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例の縦断面図。

【図２】本体に弁座を接合した状態の横断面図。

【図３】要部の分解斜視図。

【図４】弁座の他の実施例の端面を示す側面図。

【図５】本体の他の実施例の要部の部分断面図。

【図６】従来の四方弁を介設した冷凍サイクルの配管
図。

【図７】従来の四方弁の横断面図。

【符号の説明】

１１本体１１ａ弁座固定部１２導入口１４導出口１５第１通口１６第２通口１８拡径部２１弁座２１ｂ側面２２ピストン２４弁体２６吸入口２７吸入口２８栓体２９栓体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】円筒形の本体（１１）の側部に、圧縮機
の高圧側に接続される導入口（１２）、圧縮機の低圧側
に接続される導出口（１４）、導出口（１４）の両側に
軸方向に隣接して第１通口（１５）、第２通口（１６）
を開口し、本体（１１）内に収納した一対のピストン
（２２）の移動で駆動され、導出口（１４）と、第１通
口（１５）、第２通口（１６）のいずれか一方とを選択
的に連通させる弁体（２４）を、弁座（２１）面上を摺
動自在に本体（１１）内に収納した四方弁において、上記導出口（１４）、第１通口（１５）、第２通口（１
６）が開設され、背面に弁座（２１）が接合される弁座
固定部（１１ａ）を、本体（１１）側部を内方向へ変形
して水平状に形成し、弁座固定部（１１ａ）に適合して
弁座（２１）を平板形状に形成したことを特徴とする四
方弁。
【請求項２】弁座（２１）を平面矩形に形成した請求
項１記載の四方弁。
【請求項３】弁座（２１）を、長手方向の側面（２１
ｂ）を斜面に形成して端面台形状に形成した請求項２記
載の四方弁。
【請求項４】本体（１１）の両端部を拡管加工して拡
径部（１８）を形成し、三方切換弁に接続される吸入口
（２６）、（２７）を開口した栓体（２８）、（２９）
を、外周縁を拡径部（１８）に接合して本体（１１）の
両端に設けた請求項１、２又は３記載の四方弁。