JPH07203372A - ビデオデータ配列方法並びにその符号化装置及び復号化装置 - Google Patents

ビデオデータ配列方法並びにその符号化装置及び復号化装置

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JPH07203372A
JPH07203372A JP35398793A JP35398793A JPH07203372A JP H07203372 A JPH07203372 A JP H07203372A JP 35398793 A JP35398793 A JP 35398793A JP 35398793 A JP35398793 A JP 35398793A JP H07203372 A JPH07203372 A JP H07203372A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】通常再生表示と特殊再生表示とを選択して表示
可能にする。 【構成】スライス層は、マクロブロックデータ53と拡張
データスタートコード51及び拡張データ52とを有する。
マクロブロックを特殊再生表示しない場合には、このマ
クロブロックの通常再生マクロブロック符号をマクロブ
ロックデータ53に配列する。マクロブロックを特殊再生
表示する場合には、このマクロブロックについての特殊
再生表示用の特殊再生マクロブロック符号を例えばマク
ロブロックデータ53として配列する。これにより、マク
ロブロックデータ53を復号化することで、例えば一部が
モザイク処理された画像を表示することができる。特殊
再生表示するマクロブロックに対する通常再生マクロブ
ロック符号は拡張データ52として配列する。従って、拡
張データ52の符号をマクロブロックデータ53の符号と入
れ替えることにより、通常再生画像を表示させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【産業上の利用分野】本発明は、特殊再生表示が必要な
映像ソフトの符号化及び復号化に好適のビデオデータ配
列方法並びにその符号化装置及び復号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像のディジタル圧縮が検討され
ている。特に、DCT(離散コサイン変換)を用いた高
能率符号化については、各種標準化案が提案されてい
る。DCTは、1フレームを複数のブロック(m画素×
n水平走査線)に分割し、このブロック単位で映像信号
を周波数成分に変換することにより、空間軸方向の冗長
度を削減するものである。ところで、テレビジョン信号
の動画用の高能率符号化方式として、CCITT(Inte
rnational Telegraph and Telephone ConsultativeComm
ittee)はMPEG(Moving Picture Experts Group)
方式を提案した。この方式においては、1フレーム内で
DCTによる圧縮(フレーム内圧縮)を行うだけでな
く、フレーム間の相関を利用して時間軸方向の冗長度を
削減するフレーム間圧縮も採用する。フレーム間圧縮
は、一般の動画像が前後のフレームでよく似ているとい
う性質を利用して、前後のフレームの差分を求め差分値
を符号化することによって、ビットレートを一層低減さ
せるものである。特に、画像の動きを予測してフレーム
間差を求めることにより予測誤差を低減する動き補償フ
レーム間予測符号化が有効である。
【0003】この動き補償フレーム間予測符号化につい
ては、例えば、「テレビディジタル符号化技術の動向」
(放送技術(1992-5.P.70 ))等に詳述されている。す
なわち、この符号化においては、現フレームの画像デー
タD(n)と1フレーム前の画像データD(n−1)と
の間で動きベクトルを求める。前フレームの符号化デタ
を復号化して得た画像データを動きベクトルによって動
き補償して、動き補償した前フレームの画像データD′
(n−1)を得る。この画像データD′(n−1)と現
フレームの画像データD(n)との間で差分をとり、こ
の差分値(動き予測による誤差成分)を符号化して出力
する。
【0004】図14はMPEGにおけるビデオデータの
層構造を示す説明図である。
【0005】この図14に示すように、MPEG方式の
データ構造は階層的である。最下層のブロック層は水平
8画素×垂直8画素で構成する。輝度成分と色差成分と
のサンプリング周期が異なるので、輝度成分と色差成分
とでは1画素(1ブロック)の大きさが異なる。輝度成
分と色差成分のサンプリング比を4:1とすると、輝度
4ブロックと各色差1ブロックとが対応する。この理由
から、輝度成分の水平及び垂直方向に2ブロックずつの
4ブロックY0 乃至Y3 と色差信号の2ブロックCr,
Cbとでマクロブロック層を構成する。
【0006】このマクロブロック単位で予測符号化して
1つ又は複数のマクロブロックで構成されるスライス層
を形成し、N個のスライス層から1フレームのピクチャ
層を形成する。マクロブロックの予測符号化としては、
両方予測、後方予測、前方予測又は画内予測を採用す
る。そして、数フレームのピクチャ層によってGOP層
を構成する。GOP層は、両方予測フレーム(Bピクチ
ャ)、前方予測フレーム(Pピクチャ)及びフレーム内
予測フレーム(Iピクチャ)で構成する。
【0007】図15はGOP層におけるピクチャ間予測
を説明するための説明図である。図15の矢印はピクチ
ャ間予測の方向を示している。例えば、第7フレームは
第4フレームのPピクチャを用いて予測符号化したPピ
クチャであることを示している。I(又はP)ピクチャ
とP(又はI)ピクチャとの間のピクチャ間隔はMとい
う値で定義する。
【0008】また、MPEG方式では、例えば、所定の
フレームがIピクチャである場合には、スライス層では
全マクロブロックを画内を用いて符号化するようになっ
ている。また、Pピクチャであるフレームでは、スライ
ス層において各マクロブロックを前方又は画内を用いて
符号化する。また、Bピクチャでは、各マクロブロック
を画内、前方、後方又は両方を用いて符号化する。
【0009】複数のGOPによってビデオシーケンス層
を構成する。各層は、再生に必要なへッダ情報を有して
おり、ビデオ信号の実データは、マクロブロック層及び
ブロック層に含まれている。また、ビデオシーケンス
層、GOP層、ピクチャ層及びスライス層においては、
所定の位置に、符号化のオプション等のための拡張デー
タ領域及びユーザーの自由な情報を格納するためのユー
ザーデータ領域も定義されている。
【0010】図16はビデオ信号の実データが含まれる
マクロブロック層及びブロック層の符号化装置を示すブ
ロック図である。
【0011】入力されたマクロブロックデータは、スイ
ッチ1を介してブロック分割回路2又は差分回路3に与
える。いま、Iピクチャを作成する画内符号化モードで
あるものとすると、動き補償オン/オフ信号によってス
イッチ1は端子aを選択する。ブロック分割回路2は、
マクロブロックデータを水平8画素×垂直8画素の各ブ
ロックY0 乃至Y3 ,Cr,Cb単位に分割してDCT
回路4に与える。
【0012】DCT回路4には1ブロックが8×8画素
で構成された信号が入力され、DCT回路4は8×8の
2次元DCT処理によって入力信号を周波数成分に変換
する。これにより、空間的な相関成分を削減可能とな
る。即ち、DCT回路4の出力(変換係数)は量子化回
路5に与え、量子化回路5は変換係数を所定の量子化幅
で再量子化することによって、1ブロックの信号の冗長
度を低減する。なお、量子化回路5の量子化幅は、発生
符号量及び割当てられた設定符号量等に基づいて、量子
化幅決定回路7が決定する。
【0013】量子化回路5からの量子化データは係数V
LC(可変長符号化回路)6に与える。係数VLC6は
所定の可変長符号表、例えば、ハフマン符号表等に基づ
いて、量子化出力を可変長符号化して係数符号化出力を
出力する。これにより、出現確率が高いデータは短いビ
ットを割当て、出現確率が低いデータは長いビットを割
当てて、伝送量を一層削減する。
【0014】一方、P,Bピクチャを作成する場合にお
いて、所定のマクロブロックを予測符号化するものとす
ると、スイッチ1は端子bを選択する。マクロブロック
データは差分回路3に与えられ、差分回路3は、現フレ
ームのマクロブロックと後述する動き補償された参照フ
レームのマクロブロック(以下、参照マクロブロックと
いう)との画素データ毎の差分を予測誤差としてDCT
回路4に出力する。この場合には、DCT回路4は差分
データを符号化する。
【0015】参照マクロブロックは量子化出力を復号す
ることにより得ている。すなわち、量子化回路5の出力
は、逆量子化回路8にも与える。逆量子化回路8によっ
て量子化出力を逆量子化し、更に逆DCT回路9におい
て逆DCT処理して元の映像信号に戻す。差分回路3の
出力が差分情報であるので、逆DCT回路9の出力も差
分情報である。逆DCT回路9の出力は加算器10に与え
る。加算器10の出力は画像M枚分メモリ11、参照マクロ
ブロック切出し回路12及びスイッチ13を介して加算器10
に帰還されており、加算器10は参照マクロブロック切出
し回路12からの参照マクロブロックのデータに差分デー
タを加算して現フレームのマクロブロックデータ(ロー
カルデコードデータ)を再生して画像M枚分メモリ11に
出力する。
【0016】画像M枚分メモリ11は、加算器10からのロ
ーカルデコードデータを例えばMフレーム期間遅延させ
て参照マクロブロック切出し回路12に出力する。参照マ
クロブロック切出し回路12は、動きベクトルも与えられ
ており、Mフレーム前のローカルデコードデータのブロ
ック化位置を動きベクトルによって補正して、動き補償
した参照マクロブロックとして差分回路3に出力する。
こうして、動き補償されたMフレーム前のデータが参照
マクロブロックとして差分回路3に供給されることにな
り、差分回路3からの予測誤差に対してDCT処理が行
われる。
【0017】なお、ブロック分割回路2、DCT回路
4、量子化回路5、係数VLC6、逆量子化回路8、逆
DCT回路9及び加算器10による処理は、マクロブロッ
ク内のブロック個数分だけ繰返される。
【0018】また、動き補償を行うブロックについて
は、動きベクトルも伝送する必要がある。動きベクトル
は動きベクトルVLC14に与え、動きベクトルVLC14
は、動きベクトルデータを所定の可変長符号表に従って
符号化して動きベクトル符号化出力を出力する。また、
変換係数又は動きベクトルが符号化されたマクロブロッ
クのアドレス情報も伝送する必要がある。アドレスVL
C15は係数VLC6及び動きベクトルVLC14の出力に
基づいて、符号化された変換係数及び動きベクトルが存
在するマクロブロックについては、そのアドレスと直前
の符号化マクロブロックのアドレスとの差分を所定の可
変長符号表に従って符号化してアドレス符号化出力を出
力する。
【0019】ところで、所定のブロックにおける係数が
全て“0”である場合には、符号化を行わない。符号化
ブロックパターンVLC16は、係数VLC6の出力に基
づいて、0以外の係数が存在するブロックを示すパター
ンデータを所定の可変長符号表を用いて符号化してパタ
ーン符号化出力を出力する。更に、復号化のために量子
化回路5が用いた量子化幅も伝送する必要がある。量子
化幅VLC17は、量子化幅決定回路7が決定した量子化
幅を所定の可変長符号表に従って符号化して量子化幅符
号化出力を出力する。
【0020】各VLC6,14乃至17からの符号化出力は
マクロブロック層構成回路18に与える。マクロブロック
層構成回路18は、入力されたデータを並べ変えて、マク
ロブロック層のデータとして出力する。
【0021】図17はマクロブロック層の符号化データ
を復号化する復号化装置を示すブロック図である。
【0022】MPEGの符号化出力は図示しないデコー
ド処理回路によって各層のヘッダが抽出され、マクロブ
ロック層のデータがデータ分離回路20に入力される。デ
ータ分離回路20は、入力ビットストリームを順に読取
り、係数符号化出力、アドレス符号化出力、パターン符
号化出力、量子化幅符号化出力及び動きベクトル符号化
出力を分離して、夫々係数VLD(可変長復号化回路)
21、アドレスVLD22、符号化ブロックパターンVLD
23、量子化幅VLD24及び動きベクトルVLD25に出力
する。
【0023】符号化ブロックパターンVLD23は、パタ
ーン符号化出力を復号化して、マクロブロック中で符号
化されているブロックを示すパターンデータを係数VL
D21及びデータ再構成回路30に出力する。係数VLD21
は、データ分離回路20から係数符号化出力が与えられ、
パターンデータによって有意の変換係数を有するブロッ
クが指示されて、このブロックを可変長復号化してブロ
ック分割回路26に出力する。ブロック分割回路26は係数
VLD21の出力をブロック化して逆量子化回路27に与え
る。
【0024】量子化幅VLD24は、データ分離回路20か
らの量子化幅符号化出力を復号化して、量子化幅を逆量
子化回路27に出力する。この量子化幅を用いて、逆量子
化回路27は逆量子化を行うことにより、符号化側の量子
化前のデータを再生する。更に、逆DCT回路28は逆量
子化出力を逆DCT処理することにより、符号化側のD
CT処理前の画素データに戻してスイッチ29に出力す
る。
【0025】動きベクトルVLD25は、データ分離回路
20からの動きべクトル符号化出力を復号化して、動きベ
クトルを参照ブロック読出し回路33に出力すると共に、
マクロブロックが画内符号化されたものであるか予測符
号化されたものであるかを示す信号をスイッチ29に出力
する。スイッチ29は、動きベクトルVLD25によって画
内符号化されたことが示された場合には端子aを選択
し、予測符号化されたものであることが示された場合に
は端子bを選択する。
【0026】いま、入力されたマクロブロックが画内符
号化されたものである場合には、逆DCT回路28の出力
はスイッチ29の端子aを介してデータ再構成回路30に与
える。アドレスVLD22は、データ分離回路20からのア
ドレス符号化出力を復号化して、マクロブロックの位置
を特定して、データ再構成回路30にマクロブロックアド
レスを与えている。データ再構成回路30には符号化ブロ
ックパターンVLD23からパターンデータも与えられ
る。データ再構成回路30はマクロブロックのアドレス及
びパターンデータに基づいて、マクロブロックデータを
再構成して出力する。
【0027】一方、入力されたマクロブロックが予測符
号化されたものである場合には、逆DCT回路28の出力
はスイッチ29の端子bを介して加算器31に与え、更に画
像M枚分メモリ32に与える。この場合には、逆DCT回
路28の出力は参照マクロブロックとの差分値であり、こ
の差分値は画像M枚分メモリ32によって、Mフレーム遅
延させる。参照ブロック読出し回路33は、画像M枚分メ
モリ32の出力を、動きベクトルに基づくブロック化位置
でブロック化して、参照マクロブロックとして加算器31
に出力する。加算器31は、逆DCT回路28からの参照フ
レームの復号化出力と現フレームの復号化出力とを加算
することにより、現フレームのビデオ信号を再生してデ
ータ再構成回路30に出力する。
【0028】なお、入力されたマクロブロックがピクチ
ャ内符号化マクロブロックである場合には、動きベクト
ル符号化出力は存在しないので、動きベクトルVLD25
は動作しない。
【0029】ところで、映像ソフトの中には、残忍で暴
力的なシーン等のように、子供や未成年者等に視聴させ
ることが不適切なものもある。国によっては、これらの
シーンについては、画像の一部又は全部の再生をカット
したり、モザイク表示にしたりしなければならないこと
もある。このような特殊表示が必要であるか否か、ま
た、その程度については例えば国毎に相違し、ソフト供
給者側でその国に対応した画像処理を行わなければなら
ない。しかしながら、上述した装置は、映像ソフトを単
に符号化して復号化するものであり、映像ソフトの一部
を特殊表示するか又は通常表示するかを選択することは
できなかった。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来、画
像の一部又は全部を特殊表示をするか又は通常表示をす
るかを選択することはできないことから、ソフト供給者
側で個々に画像処理を行わなければならないという問題
点があった。
【0031】本発明は、画像の一部又は全部を特殊表示
するか又は通常表示するかを選択することができるビデ
オデータ配列方法並びにその符号化装置及び復号化装置
を提供することを目的とする。
【0032】[発明の構成]
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ビデオデータ配列方法は、画像の所定ブロックに対する
通常再生用の通常再生ブロック符号及び画像の所定ブロ
ックに対する特殊再生用の特殊再生ブロック符号を配列
可能な通常ビットストリーム領域と、前記画像の所定ブ
ロックに対して前記通常再生ブロック符号及び前記特殊
再生ブロック符号が存在する場合にはこれらの前記通常
再生ブロック符号及び前記特殊再生ブロック符号のうち
前記通常ビットストリーム領域に配列されていないブロ
ック符号を配列する拡張ビットストリーム領域とを具備
したものであり、本発明の請求項3に係る符号化装置
は、画像を所定のブロックにブロック化してブロックデ
ータを出力するブロック化手段と、前記ブロックデータ
を符号化して通常再生用の通常再生ブロック符号を作成
する通常符号化手段と、前記ブロックデータを符号化し
て特殊再生用の特殊再生ブロック符号を作成する特殊符
号化手段と、前記ブロックを通常再生表示させる場合に
は前記ブロック化手段からのブロックデータを前記通常
符号化手段のみに与え、特殊再生表示させる場合には前
記ブロック化手段からのブロックデータを前記通常符号
化手段及び特殊符号化手段のいずれにも与える選択手段
と、特殊再生表示させる前記ブロックの位置を特定する
ための位置情報を符号化する位置情報符号化手段と、前
記通常符号化手段、特殊符号化手段及び位置情報符号化
手段の出力を前記位置情報に基づいて画面上の位置に対
応させて所定のシンタックスで配列するデータ再構成手
段とを具備したものであり、本発明の請求項7に係る復
号化装置は、画像の所定ブロックについての通常再生用
の通常再生ブロック符号が配列されると共に、画像の所
定ブロックについて特殊再生用の特殊再生ブロック符号
が配列された場合にはこのブロックについての通常再生
ブロック符号も配列された入力データが入力され、前記
通常再生ブロック符号を抽出する通常再生ブロック符号
抽出手段と、前記特殊再生ブロック符号を抽出する特殊
再生ブロック抽出手段と、同一ブロックに対する前記通
常再生ブロック符号抽出手段の出力と前記特殊再生ブロ
ック抽出手段の出力との一方を選択してデータを再構成
する再構成手段と、この再構成手段の出力を復号化する
復号化手段とを具備したものである。
【0033】
【作用】本発明の請求項1において、通常ビットストリ
ーム領域には、画像の所定ブロックに対する通常再生用
の通常再生ブロック符号を配列する。所定ブロックに対
する特殊再生表示用の特殊再生ブロック符号は、通常ビ
ットストリーム領域又は拡張ビットストリーム領域の一
方に配列する。また、特殊再生ブロック符号に対応する
通常再生ブロック符号は通常ビットストリーム領域又は
拡張ビットストリーム領域の他方に配列する。例えば、
特殊再生ブロック符号を通常ビットストリーム領域に配
列した場合には、通常ビットストリーム領域を再生する
ことにより例えば画像の一部がモザイク処理された画像
を表示することができる。また、この場合でも、モザイ
ク処理されたブロックについての通常再生ブロック符号
が拡張ビットストリーム領域に配列されているので、こ
の領域のブロック符号を用いることにより、通常の画像
を表示可能である。
【0034】本発明の請求項3において、選択手段は、
画像の所定ブロックを特殊再生表示可能にする場合に
は、ブロックデータを通常符号化手段及び特殊符号化手
段のいずれにも与える。これにより、このブロックにつ
いては、通常再生ブロック符号及び特殊再生ブロック符
号が作成される。位置情報符号化手段は、同一ブロック
に対する特殊再生ブロック符号と通常再生ブロック符号
とを特定可能にするための位置情報を符号化する。デー
タ再構成手段は、位置情報に基づいて、通常符号化手
段、特殊符号化手段及び位置情報符号化手段の出力を画
面上の位置に対応させて所定のシンタックスで配列す
る。
【0035】本発明の請求項7において、通常再生ブロ
ック符号抽出手段は入力データから通常再生ブロック符
号を抽出し、特殊再生ブロック符号抽出手段は特殊再生
ブロック符号を抽出する。再構成手段は、同一ブロック
に対する通常再生ブロック符号抽出手段の出力と特殊再
生ブロック抽出手段の出力との一方を選択してデータを
再構成する。これにより、通常再生した画像を表示する
ことができると共に、例えば画像の一部がモザイク処理
された画像を表示することができる。
【0036】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明に係るビデオデータ配列方法
の一実施例を示す説明図である。
【0037】本実施例においては、映像ソフトの所定の
画像の一部又は全部を特殊再生表示させる必要がある場
合を考慮して、マクロブロック単位で通常再生表示させ
るためのデータを配列する領域と、特殊再生表示させる
ためのデータを配列する領域とをスライス層に設けるよ
うになっている。本実施例のシンタックスは図14のM
PEGと略同様である。本実施例においては、スライス
層のシンタックスがMPEGと異なる。
【0038】図1は本実施例におけるスライス層のシン
タックスを示している。スライス層の先頭にはスタート
コード50を配列する。スタートコード50はスライス層の
データの開始を示すコードである。次に、拡張ビットス
トリーム領域である拡張データスタートコード51及び拡
張データ52を配列した後、通常ビットストリーム領域で
あるマクロブロックデータ53を配列するか、又は、拡張
ビットストリーム領域を設けることなくマクロブロック
データ53のみを配列する。
【0039】拡張データスタートコード51は拡張データ
52の存在を示すコードであり、拡張データ52が存在しな
い場合には、拡張データスタートコード51も存在しな
い。拡張データ52は拡張データスタートコード51の次に
配列する。拡張データ52は、終了位置を明確にするため
に例えばバイト単位で区切る。拡張データ52が終了する
と、マクロブロック層のマクロブロックデータ53をスラ
イス層内のマクロブロック数だけ繰返し配列する。
【0040】通常ビットストリーム領域には、所定のマ
クロブロックを特殊再生表示させる必要がない場合に
は、このマクロブロックを通常再生表示させるためのデ
ータ(以下、通常再生マクロブロック符号という)をマ
クロブロックデータ53として配列する。また、所定のマ
クロブロックを特殊再生表示させる必要がある場合に
は、このマクロブロックを特殊再生表示させるためのデ
ータ(以下、特殊再生マクロブロック符号という)又は
このマクロブロックに対する通常再生マクロブロック符
号のいずれか一方をマクロブロックデータ53として配列
する。
【0041】また、拡張ビットストリーム領域には、所
定のマクロブロックを特殊再生表示させる必要がある場
合にのみ、このマクロブロックに対する特殊再生マクロ
ブロック符号又はこのマクロブロックに対する通常再生
マクロブロック符号を拡張データ52として配列する。
【0042】なお、拡張データ52として所定のマクロブ
ロックの特殊再生マクロブロック符号を配列した場合に
は、このマクロブロックの通常再生マクロブロック符号
はマクロブロックデータ53に配列し、拡張データ52に所
定のマクロブロックの通常再生マクロブロック符号を配
列した場合には、このマクロブロックの特殊再生マクロ
ブロック符号はマクロブロックデータ53に配列する。
【0043】このようにビデオデータを配列することに
より、復号化時に拡張ビットストリーム領域と通常ビッ
トストリーム領域とを用途に応じて選択することによ
り、通常再生表示と画像の一部が処理された特殊再生表
示とが可能である。
【0044】なお、図1では拡張ビットストリーム領域
をスライス層に設けたが、スライス層以外のピクチャ
層、GOP層又はビデオシーケンス層に設けてもよい。
【0045】図2は図1中の拡張ビットストリーム領域
を構成する拡張データスタートコード51及び拡張データ
52の具体的なシンタックスを示す説明図である。なお、
図2では、有意の符号のみを示しており、バイト化に関
する処理等のデータは省略している。
【0046】図2(a)の例は、先頭に固定長符号であ
るビット数141 を配列する。ビット数141 は拡張データ
52のビット数を示している。このビット数141 を参照す
ることにより、復号化時に拡張データを読込まない場合
において、拡張データを復号してその終了位置を検出す
ることなく、スキップするビット数を容易に判別するこ
とができる。ビット数141 の次に個数(n)142 を配列
する。個数(n)142は、拡張データ52に含まれるマク
ロブロックの個数を示している。
【0047】個数(n)142 の次にn個のマクロブロッ
クのアドレスを示すアドレス143 及び可変長符号化され
たマクロブロックデータであるVLC144 を配列する。
個数(n)142 によって、アドレス143 及びVLC144
のビット数がバイト化処理等によって固定になっている
場合には、n×ビット(バイト)数だけスキップさせる
ことにより、容易に拡張データの読み飛ばしが可能とな
る。
【0048】アドレス143 は、拡張ビットストリーム領
域中のマクロブロックデータの表示絶対位置又はスライ
ス中でのマクロブロックの相対位置を示す符号である。
このアドレス143 は、固定長又は可変長符号で構成して
いる。このアドレス143 を参照することにより、復号処
理時に通常ビットストリーム領域内のマクロブロックデ
ータ53に代えて、対応する拡張ビットストリーム領域内
のマクロブロックデータを復号可能となる。
【0049】なお、nマクロブロック分のアドレス143
に続けてn個分のVLC144 を配列しているが、アドレ
ス143 とVLC144 の組みのデータをn個配列してもよ
い。
【0050】図2(b)は図2(a)のビット数141 を
省略したデータ配列となっている。この場合には、拡張
ビットストリーム領域のデータを読み飛ばす場合には、
個数(n)142 で示される個数n分の復号処理が必要で
ある。若しくは、図2(a)の場合と同様に、アドレス
143 及びVLC144 のビット数がバイト化処理等によっ
て固定になっている場合には、n×ビット(バイト)数
だけスキップさせる。
【0051】図2(c)は図2(b)のアドレス143 及
びVLC144 の組のデータをマクロブロックの個数分n
だけ繰返し配列したものである。
【0052】図2(d)は個数(n)142 を省略してい
る。アドレス143 及びVLC144 の組みのデータをマク
ロブロックの個数分繰返し配列する。なお、図2
(a),(b)と同様に、アドレス143 をマクロブロッ
クの個数分繰返して配列した後、VLC144 をマクロブ
ロックの個数分繰返して配列してもよい。
【0053】なお、図2においては、実データである可
変長のVLC144 を配列したが固定長符号を配列しても
よい。
【0054】図3は本発明に係る符号化装置の一実施例
を示す説明図である。図3はスライス層の符号化装置を
示している。
【0055】スライスヘッダ符号化回路60は、スライス
層の開始を示すスタートコード50を作成すると共に、ス
ライス層のアドレスを示すデータ等を符号化する。スイ
ッチ61,64は図示しない制御信号によって制御されてマ
クロブロック単位で連動して切換わる。即ち、スイッチ
61,64は所定のマクロブロックを通常再生表示させるた
めのデータを作成する場合には端子aを選択し、所定の
マクロブロックを特殊再生表示させるためのデータを作
成する場合には端子bを選択するようになっている。
【0056】通常再生マクロブロック符号化回路62は、
図16と同一構成であり、入力されたマクロブロックデ
ータを符号化して通常再生マクロブロック符号として出
力する。特殊再生マクロブロック符号化回路63は、特殊
再生表示させるマクロブロックに対して特殊再生用の符
号化処理及び通常再生用の符号化処理を施して、特殊再
生マクロブロック符号及び通常再生マクロブロック符号
を出力する。
【0057】レイヤ構成回路65は、スライスヘッダ符号
化回路60の出力と通常再生マクロブロック符号化回路61
及び特殊再生マクロブロック符号化回路63の出力とが与
えられ、図1に示すスライス層のシンタックスを構成す
るようになっている。
【0058】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。なお、本実施例においては、図1の
拡張データ52としては通常再生マクロブロック符号を配
列し、特殊再生マクロブロック符号はマクロブロックデ
ータ53に配列するものとして説明する。即ち、この場合
には、通常ビットストリーム領域に特殊再生用のデータ
が含まれることになる。
【0059】スライスヘッダ符号化回路60によってスラ
イス層のスタートコード50を作成する。いま、所定のマ
クロブロックが特殊再生表示の必要がないものとする
と、スイッチ61,64はいずれも端子aを選択する。この
場合には、従来と同様に、所定のマクロブロックに対す
る符号化が行われ、通常再生マクロブロック符号が出力
される。レイヤ構成回路65は通常再生マクロブロック符
号をマクロブロックデータ53のデータとして配列する。
【0060】ここで、所定のマクロブロックについて特
殊再生表示の必要があるものとする。この場合には、ス
イッチ61,64は端子bを選択する。そうすると、特殊再
生マクロブロック符号化回路63が動作して、このマクロ
ブロックに対して通常再生用及び特殊再生用の符号化処
理を施す。特殊再生マクロブロック符号化回路63からの
特殊再生マクロブロック符号及び通常再生マクロブロッ
ク符号はスイッチ64を介してレイヤ構成回路65に与え
る。
【0061】レイヤ構成回路65はスライス層の先頭位置
にスライスヘッダ符号化回路60からのスタートコードを
配列する。レイヤ構成回路65は、特殊再生表示の必要が
ないマクロブロックのデータ、即ち、通常再生マクロブ
ロック符号化回路61からの通常再生マクロブロック符号
をマクロブロックデータ53として順次配列する。そし
て、レイヤ構成回路65は、特殊再生表示の必要があるマ
クロブロックに対する特殊再生マクロブロック符号もマ
クロブロックデータ53に配列する。即ち、通常ビットス
トリーム領域であるマクロブロックデータ53としては、
特殊再生表示が必要な画像中の所定マクロブロックに対
応する位置に特殊再生マクロブロック符号が配列され、
他の部分には通常再生マクロブロック符号が配列され
る。なお、特殊再生表示が必要な画像中の所定マクロブ
ロックに対する通常再生マクロブロック符号は、レイヤ
構成回路65によって拡張データ52に配列する。こうし
て、図1に示すスライス層のシンタックスを形成する。
【0062】図4は図3中の特殊再生マクロブロック符
号化回路63の具体的な構成を示すブロック図である。図
4において図16と同一の構成要素には同一符号を付し
てある。
【0063】図4において、スイッチ1には、図14に
示すマクロブロック層のマクロブロックデータであっ
て、特殊再生表示が必要なマクロブロックデータを入力
する。スイッチ1は、動き補償オン/オフ信号によって
画内符号化モードであることが示された場合には端子a
を選択し、動き補償予測符号化モードであることが示さ
れた場合には端子bを選択する。スイッチ1の端子bは
差分回路3に接続し、差分回路3は、現フレームのマク
ロブロックデータと後述する動き補償された参照マクロ
ブロックデータとを画素毎に引算して、予測誤差を出力
する。この予測誤差又はスイッチ1の端子aからのマク
ロブロックデータをブロック分割回路2に与える。
【0064】ブロック分割回路2はマクロブロックデー
タを例えば8×8画素のブロック単位に分割してDCT
回路4に出力する。DCT回路4はブロックデータが与
えられ、DCT処理によって空間座標成分を周波数成分
に変換して量子化回路5に出力する。量子化幅決定回路
7は使用された符号量(発生符号量)及び設定符号量等
に基づいて量子化回路5における量子化幅を決定する。
量子化回路5は量子化幅決定回路7からの量子化幅に基
づいてDCT変換係数を量子化して係数VLC71,72及
び逆量子化回路8に出力する。
【0065】逆量子化回路8は参照マクロブロックを作
成するために、量子化幅決定回路7からの量子化幅を用
いて量子化出力を逆量子化して逆DCT回路9に出力す
る。逆DCT回路9は逆量子化出力を逆DCT処理して
加算器10に出力する。加算器10はスイッチ13からの参照
フレームのデータと現フレームの復号出力とを加算する
ことにより、現フレームのデータを再生して画像M枚分
メモリ11に出力する。なお、動き補償を行わないマクロ
ブロックについてはスイッチ13はオフであり、加算器10
は加算処理を行わない。
【0066】画像M枚分メモリ11は加算器10の出力(ロ
ーカルデコードデータ)をMフレーム期間遅延させるこ
とにより参照フレームのデータとして参照マクロブロッ
ク切出し回路12に出力する。参照マクロブロック切出し
回路12には動きベクトルも与える。参照マクロブロック
切出し回路12は動きベクトルを用いて参照フレームのブ
ロック化位置を補正して、動き補償した参照マクロブロ
ックを作成して差分回路3に出力すると共に、スイッチ
13を介して加算器10に出力する。スイッチ13は動き補償
を行う場合にのみオンとなるようになっている。
【0067】図5は係数VLC71を説明するための説明
図である。
【0068】DCT回路4は8×8画素のブロックデー
タをDCT処理することにより、水平及び垂直の低域か
ら高域までの8×8のDCT変換係数を得る。DCT変
換係数は量子化した後に、水平及び垂直の低域から高域
に向かって順次係数VLC71に入力される。係数VLC
71は図5の斜線部に示す水平及び垂直低域の一部のDC
T変換係数に対応する量子化出力のみを所定の可変長符
号表に従って可変長符号化して、特殊再生マクロブロッ
ク符号として出力する。なお、図5の斜線部に示す水平
及び垂直低域の一部のDCT変換係数が例えば全て0で
あって、有意係数が存在しない場合には、係数VLC回
路71はブロックの終了を示す符号を出力するようになっ
ている。
【0069】動きベクトルVLC14は、動き補償を行う
ブロックにおいて、動きベクトルデータを可変長符号表
に従って符号化して、動きベクトル符号化出力をマクロ
ブロック層構成回路18に出力する。アドレスVLC15は
係数VLC71及び動きベクトルVLC14の出力に基づい
て、符号化する係数及び動きベクトルが存在するマクロ
ブロックについては、そのアドレスと直前の符号化マク
ロブロックのアドレスとの差分を所定の可変長符号表に
従って符号化してアドレス符号化出力を出力する。符号
化ブロックパターンVLC16は、係数VLC71の出力に
基づいて、0以外の係数が存在するブロックを示すパタ
ーンデータを所定の可変長符号表を用いて符号化してパ
ターン符号化出力を出力する。量子化幅VLC17は、量
子化幅決定回路7が決定した量子化幅を所定の可変長符
号表に従って符号化して量子化幅符号化出力を出力す
る。
【0070】各VLC71,14乃至17からの符号化出力は
マクロブロック層構成回路18に与える。マクロブロック
層構成回路18は、入力されたデータを並べ変えて、通常
ビットストリーム領域のデータとして出力する。
【0071】一方、量子化回路5からの量子化出力は係
数VLC72にも与えられ、係数VLC72は、有意の全D
CT変換係数に対応する量子化出力を所定の可変長符号
表に従って可変長符号化し、通常再生マクロブロック符
号としてスライス層拡張データ構成回路73に出力する。
スライス層拡張データ構成回路73は、マクロブロックの
位置を示すアドレスを作成すると共に、通常再生マクロ
ブロック符号を拡張ビットストリーム領域のデータとし
て出力する。
【0072】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。
【0073】スイッチ1には画像の一部をカットするか
又はモザイク状にする必要があるマクロブロックデータ
が入力される。画内符号化モード時には、スイッチ1は
端子aを選択しており、マクロブロックデータはスイッ
チ1を介してブロック分割回路2に入力する。ブロック
分割回路2によってマクロブロックデータをブロック化
した後、DCT回路4によってDCT処理する。DCT
変換係数は量子化回路5に与えて量子化し、係数VLC
71,72に出力する。
【0074】一方、予測符号化モード時には、量子化出
力は逆量子化回路8にも与えて逆量子化する。更に、逆
DCT回路9において逆DCT処理して元のデータに戻
す。このデータは差分情報であり、加算器10は動き補償
を行う場合には、スイッチ13からの参照マクロブロック
と加算して現フレームのデータを再生する。加算器10か
らのローカルデコードデータは画像M枚分メモリ11に与
えてMフレーム遅延させ、参照フレームを参照マクロブ
ロック切出し回路12に与える。参照マクロブロック切出
し回路12は動きベクトルに基づいて参照フレームのブロ
ック化位置を補正して参照マクロブロックを作成し差分
回路3に与える。
【0075】これにより、差分回路3は現フレームのマ
クロブロックと動き補償された参照マクロブロックとを
画素毎に差分を求め予測誤差を出力する。こうして、こ
の場合には、DCT回路4は予測誤差をDCT処理す
る。予測誤差に基づくDCT変換係数は量子化回路5に
よって量子化して係数VLC71,72に与える。
【0076】係数VLC72は全DCT変換係数に対応す
る量子化出力を所定の可変長符号表を用いて可変長符号
化する。係数VLC72の出力は通常再生マクロブロック
符号としてスライス層拡張データ構成回路73に与える。
スライス層拡張データ構成回路73は、入力された通常再
生マクロブロック符号の画面上の位置を示すデータを作
成すると共に、通常再生マクロブロック符号を拡張ビッ
トストリーム領域の拡張データ52として出力する。
【0077】スライス層拡張データ構成回路73の出力は
図3のレイヤ構成回路64に与えられ、レイヤ構成回路64
はスライス層の拡張データ52として配列する。なお、後
述する本実施例に対応した復号化装置を用いない場合に
は、拡張データ52のデータは復号することができず、通
常再生画像、即ち、画像の一部又は全部に対するカット
処理又はモザイク処理されていない画像を再現すること
ができない。
【0078】一方、係数VLC72は量子化出力のうち図
5の斜線に示す水平及び垂直低域のDCT変換係数に対
応する出力のみを所定の可変長符号表を用いて可変長符
号化する。係数VLC72からの出力はDCT変換係数の
高域成分を除去しているので、復号化した場合でも細か
い部分を再現することはできず、モザイク状の画像とな
る。なお、係数VLC72が可変長符号化する低域成分の
範囲は、例えば、各国の規制に応じて変化させる。可変
長符号化する低域成分の範囲を狭くすればするほど、画
像の細部がぼけて見にくくなる。係数VLC71の出力は
特殊再生マクロブロック符号としてマクロブロック層構
成回路18に与えると共に、アドレスVLC15及び符号化
ブロックパターンVLC16にも与える。
【0079】動きベクトルVLC14は、動き補償を行う
ブロックにおいて、動きベクトルデータを可変長符号化
して、動きベクトル符号化出力をマクロブロック層構成
回路18及びアドレスVLC15に出力する。アドレスVL
C15は、符号化する係数及び動きベクトルが存在するマ
クロブロックについては、そのアドレスと直前の符号化
マクロブロックのアドレスとの差分を可変長符号化して
アドレス符号化出力をマクロブロック層構成回路18に出
力する。符号化ブロックパターンVLC16は、有意係数
が存在するブロックを示すパターンデータを可変長符号
化してパターン符号化出力をマクロブロック層構成回路
18に出力する。量子化幅VLC17は、量子化幅を可変長
符号化して量子化幅符号化出力をマクロブロック層構成
回路18に出力する。
【0080】マクロブロック層構成回路18は、各VLC
71,14乃至17からの符号化出力をMPEG方式に応じて
配列し、通常ビットストリーム領域のデータとして出力
する。マクロブロック層構成回路18の出力はレイヤ構成
回路65に与え、レイヤ構成回路65は、特殊再生表示の必
要がないマクロブロックに対する通常再生マクロブロッ
ク符号と共に、特殊再生マクロブロック符号を配列す
る。
【0081】このように、本実施例においては、カット
及びモザイク処理されていない通常の映像ソフトの画像
の所望の部分を、マクロブロック単位(図14では16
画素×16画素単位)で特殊再生表示可能とするか否か
を決定し、特殊再生表示可能とすることにしたマクロブ
ロックについては、通常再生マクロブロック符号と特殊
再生マクロブロック符号とを作成して、通常再生マクロ
ブロック符号はスライス層内の拡張ビットストリーム領
域に配列し、特殊再生マクロブロック符号は通常ビット
ストリーム領域に配列する。通常ビットストリーム領域
には、通常の画像データと特殊表示させる部分について
は特殊再生用のデータとが配列されることになり、カッ
ト及びモザイク処理された映像を表示可能である。
【0082】図6は本発明に係る復号化装置の一実施例
を示すブロック図である。
【0083】入力端子81にはスライスデータを入力す
る。このスライスデータは、図1に示すシンタックスと
なっており、MPEG方式に対応した一般のデコード装
置によって復号化可能な通常ビットストリーム領域の外
に、拡張データスタートコード及び拡張データから成る
拡張ビットストリーム領域を有している。
【0084】スライスデータはスイッチ82に与える。ス
イッチ82は図示しない制御信号によって制御されて、拡
張ビットストリーム領域のデータを復号化しない場合に
はスライスデータをスライスデータ復号化回路84に与
え、復号化する場合にはスイッチ84及びスライスヘッダ
復号化回路83に与える。スライスヘッダ復号化回路83
は、スライスの先頭を示すスタートコード及びスライス
のアドレス等のデータを復号化する。スライスヘッダ復
号化回路83はスタートコードに続けて拡張データスター
トコードが検出されない場合には、スイッチ84を制御し
てスライスデータをスライスデータ復号化回路84に与
え、拡張データスタートコードが検出された場合には、
スイッチ84を制御して拡張データを拡張データ仮デコー
ド回路85に出力し、次いでマクロブロックデータを通常
データ仮デコード回路88に与える。
【0085】図7は図6中の拡張データ仮デコード回路
の具体的な構成を示すブロック図である。
【0086】入力端子91にはスイッチ84からの拡張デー
タを入力する。この拡張データはデータ読出し回路92に
与える。拡張データは、マクロブロックのアドレス及び
データである可変長符号によって構成されており、デー
タ読出し回路92は、可変長符号が入力されると1ビット
ずつ読込み、固定長符号が入力されると所定のビット数
ずつ読込んでスイッチ93に出力する。スイッチ93は、デ
ータ読出し回路92からの固定長符号は拡張データメモリ
86に出力し、可変長符号は可変長符号表との参照回路94
に出力する。可変長符号表との参照回路94は、読出した
データと可変長符号表95に格納されているデータとの比
較を行って、該当するコードを検出する。該当するコー
ドが検出されない場合には、データ読出し回路92を制御
して次の1ビットを読込ませる。可変長符号表との参照
回路94は、入力されたデータに該当するコードを検出す
ることにより可変長復号を固定長符号に変換して拡張デ
ータメモリ86に出力する。こうして、拡張データメモリ
86には、拡張データの固定長符号が格納される。
【0087】拡張データの読込みが終了すると、スライ
スヘッダ抽出回路83はスイッチ84を制御してマクロブロ
ックデータを通常データ仮デコード回路88に与える。通
常データ仮デコード回路88は、図7の拡張データ仮デコ
ード回路85と同様の構成であり、マクロブロックデータ
を読込んで固定長データに変換する。なお、この場合に
は、通常データ仮デコード回路88は逆量子化等の画像伸
張処理を行うことなくそのままスライスデータ再構成回
路87に出力するようになっている。
【0088】スライスデータ再構成回路87はメモリ86か
らの拡張データを、対応する通常データ仮デコード回路
88からのマクロブロックデータと入れ替え、スライスヘ
ッダを付加してスライスデータを再構成する。これによ
り、スライスデータ再構成回路87は図14に示すMPE
G方式のスライス層を再構成する。
【0089】図8は図6中のスライスデータ再構成回路
87の具体的な構成を示すブロック図である。図9はその
動作を説明するための説明図である。
【0090】スライスデータ再構成回路87は図8(a)
に示す再構成部101 と図8(b)に示す再構成部102 と
を有している。図8(a)に示す再構成部101 は、可変
長符号化をマクロブロック内のみで行っている場合に用
い、図8(b)に示す再構成部102 は、可変長符号化が
マクロブロック間に亘って行われいる場合に採用する。
【0091】再構成部101 はスイッチ105 ,106 によっ
て構成している。通常データ仮デコード回路88からのマ
クロブロックデータはスイッチ105 の端子aを介してス
イッチ106 の端子aに与える。拡張データメモリ86から
の拡張データはスイッチ106の端子bに与える。スイッ
チ105 ,106 はアドレスに基づいて連動して動作し、一
方が端子aを選択すると他方も端子aを選択し、一方が
端子bを選択すると他方も端子bを選択する。
【0092】いま、図9に□印で示すマクロブロックデ
ータをスイッチ105 に入力するものとする。図9の斜線
で示す拡張データは4番目及び5番目のマクロブロック
データに対応するものである。スイッチ105 ,106 は第
1乃至第3番目のマクロブロックデータが入力されるタ
イミングでは端子aを選択しており、スイッチ106 から
はマクロブロックデータが出力される。第4番目及び第
5番目のマクロブロックデータが入力されるタイミング
では、スイッチ105 ,106 は端子bを選択し、マクロブ
ロックデータを破棄すると共に、拡張データを選択して
出力する。このようにして、通常ビットストリーム領域
に配列されたデータに代えて、拡張ビットストリーム領
域に配列されたデータを配列して、スライスデータを再
構成する。
【0093】図8(b)に示す再構成部102 において
は、マクロブロックデータ及び拡張データは夫々伸張回
路107 ,108 に与える。可変長符号化処理が複数のマク
ロブロックに亘って行われている場合には、拡張データ
仮デコード回路85及び通常データ仮デコード回路88にお
いて可変長復号化処理が行われないので、伸張回路10
1,108 は伸張処理によってマクロブロックデータ及び
拡張データを元の固定長データに戻す。伸張回路107 の
出力はスイッチ109 の端子aを介してスイッチ110の端
子aに与え、伸張回路108 の出力はスイッチ110 の端子
bに与える。スイッチ109 ,110 はスイッチ105 ,106
と同様に連動して動作する。
【0094】スイッチ109 ,110 によって所定のマクロ
ブロックデータについては、拡張データに置換えられ
る。合成回路111 はスイッチ110 の出力を合成して再符
号化回路112 に与える。再符号化回路112 は入力された
データを再度可変長符号化して出力する。こうして、通
常ビットストリーム領域に配列されたデータに代えて、
拡張ビットストリーム領域に配列されたデータを配列し
て、スライスデータを再構成する。
【0095】スライスデータ再構成回路87は、再構成部
101 ,102 の出力にスライスヘッダを付加してスライス
データを再構成し、スライスデータ復号化回路89に与え
る。スライスデータ復号化回路89は図17と同一構成で
あり、入力されたマクロブロックデータを復号化して出
力するようになっている。
【0096】次に、このように構成された実施例の動作
について図10のフローチャートを参照して説明する。
【0097】図6の入力端子81には、図3の符号化装置
によって符号化されたスライスデータを入力するものと
する。
【0098】スライス層の復号が開始されると、ステッ
プS1 において拡張データを使用するか否かを判断す
る。拡張データを使用しない場合には、処理をステップ
S8 に移行して、入力端子81に入力されたスライスデー
タをスイッチ82を介してスライスデータ復号化回路89に
与えて復号化させる。即ち、この場合には、図1のマク
ロブロックデータ53のみの復号化が行われる。従って、
図3の符号化装置によって、マクロブロックデータ53と
して特殊再生表示を行うための特殊再生マクロブロック
符号が配列されている場合には、スライスデータ復号化
回路89の出力によって、画像の一部又は全部がカット処
理又はモザイク処理された画像が映出される。
【0099】拡張データを再生する場合には、ステップ
S1 から処理をステップS2 に移行し、スライスヘッダ
抽出回路83によってスライスヘッダを復号する。スライ
スヘッダ抽出回路83は拡張データスタートコードが含ま
れていないことを検出すると、スイッチ84を制御してス
ライスデータをスライスデータ復号化回路89に出力する
(ステップS3 )。この場合には、入力されたスライス
層に拡張データは含まれておらず、このスライス層には
特殊再生表示させるマクロブロックが存在しないことを
意味する。即ち、マクロブロックデータは全て通常再生
用の通常再生マクロブロック符号を配列したものであ
る。従って、ステップS8 においてスライスデータ復号
化回路89が復号化処理を行うことにより、カット処理又
はモザイク処理されていない通常の画像が映出される。
【0100】一方、拡張データスタートコードが含まれ
ている場合には、スライスヘッダ抽出回路83は、スイッ
チ84を制御して、拡張データを拡張データ仮デコード回
路85に与える。拡張データ仮デコード回路85はステップ
S4 において、通常再生マクロブロック符号及びアドレ
スから成る拡張データを固定長データに変換し、ステッ
プS5 で拡張データメモリ86に格納する。
【0101】拡張データの読込みが終了すると、スライ
スヘッダ抽出回路83はスイッチ84を制御してマクロブロ
ックデータを通常データ仮デコード回路88に与える。通
常データ仮デコード回路88は、ステップS6 において、
マクロブロックデータ53を構成する通常再生用のマクロ
ブロックデータと特殊再生マクロブロック符号とを固定
長符号に変換してスライスデータ再構成回路87に出力す
る。
【0102】スライスデータ再構成回路87は拡張データ
メモリ86からの拡張データを読出して、通常データ仮デ
コード回路88からのデータに置換えて出力する。即ち、
スライスデータ再構成回路87は、特殊再生マクロブロッ
ク符号に代えて、通常再生マクロブロック符号を配列す
ることになる。スライスデータ復号化回路89はステップ
S8 においてスライスデータ再構成回路87の出力データ
を復号化する。特殊再生マクロブロック符号は通常再生
マクロブロック符号に置換えられてマクロブロックデー
タを構成しており、スライスデータ再構成回路87によっ
て、カット処理及びモザイク処理が施されていない元の
映像を映出することができる。
【0103】このように、本実施例においては、図1に
示すスライス層のシンタックスにおけるマクロブロック
データに含まれる特殊再生マクロブロック符号に代え
て、拡張データ内の通常再生マクロブロック符号を配列
して、MPEGに対応したシンタックスに変換すること
ができる。マクロブロックデータをそのまま復号化した
場合には、画像の一部又は全部をカット処理又はモザイ
ク処理した画像を映出させることができ、拡張データ内
のデータを置換えて復号化した場合には、カット処理又
はモザイク処理されていない元の映像を映出させること
ができる。
【0104】なお、特殊再生表示が必要なマクロブロッ
クのマクロブロックデータとして通常再生マクロブロッ
ク符号を配列すると共に、拡張データに特殊再生マクロ
ブロック符号を配列した場合には、マクロブロックデー
タをそのまま復号化することにより、カット処理又はモ
ザイク処理していない映像を映出させることができ、拡
張データ内のデータに置換えた場合には、カット処理又
はモザイク処理した映像を映出させることができる。
【0105】図11は本発明の他の実施例を示すブロッ
ク図である。図11において図4と同一の構成要素には
同一符号を付して説明を省略する。なお、図11では、
通常ビットストリーム領域には、特殊再生マクロブロッ
ク符号を配列し、拡張ビットストリーム領域には通常再
生マクロブロック符号を配列するものとして説明してい
る。
【0106】本実施例は係数VLC71に代えて係数VL
C6を用い、量子幅VLC17に代えて量子化幅VLC12
1 を用い、係数VLC72に代えて量子化幅VLC17を用
いた点が図4の実施例と異なる。係数VLC6は有意の
全帯域のDCT変換係数に対応した量子化出力を所定の
可変長符号表を用いて可変長符号化してアドレスVLC
15及び符号化ブロックパターンVLC16に出力する。
【0107】本実施例においては、量子化幅VLC121
は量子化回路5において用いた量子化幅とは異なる特殊
再生用量子化幅を作成して可変長符号化する。量子化幅
VLC121 からの特殊再生用量子化幅符号化出力はマク
ロブロック層構成回路18に与える。マクロブロック層構
成回路18は各VLC6,14乃至16,121 の符号化出力を
並べ変えてマクロブロック層を構成するようになってい
る。
【0108】量子化幅VLC17は量子化幅決定回路7が
決定した実際の量子化幅を所定の符号表を用いて可変長
符号化してスライス層拡張データ構成回路73に出力す
る。スライス層拡張データ構成回路73は量子化幅VLC
17の出力を通常再生用の量子化幅符号化出力として拡張
ビットストリーム領域の拡張データとして配列するよう
になっている。
【0109】このように構成された実施例においては、
特殊再生表示が必要なマクロブロックについては、量子
化幅VLC121 は、実際とは異なる量子化幅を可変長符
号化して特殊再生用量子化幅符号化出力として出力す
る。例えば、特殊再生用量子化幅を実際に用いられた量
子化幅よりも十分に大きな値に設定するものとすると、
復号化側でこの特殊再生用量子化幅を用いて逆量子化処
理を行うと、水平及び垂直の高域のDCT変換係数は略
0となり、図4の実施例と同様に、モザイク処理された
画像が得られる。量子化幅VLC121 からの特殊再生用
量子化幅符号化出力はマクロブロック層構成回路18によ
って通常ビットストリーム領域であるマクロブロックデ
ータに配列する。
【0110】量子化幅VLC17は実施例の符号化に用い
た量子化幅を可変長符号化して出力する。スライス層拡
張データ構成回路73は入力された量子化幅符号化出力を
拡張ビットストリーム領域の拡張データに配列する。
【0111】他の作用及び効果は図4の実施例と同様で
ある。
【0112】なお、量子化幅VLC121 の量子化幅の設
定を変更することにより、例えば各国の規制に応じた特
殊再生処理が可能である。
【0113】図12は本発明の他の実施例を示すブロッ
ク図である。本実施例は特殊再生表示可能にするか否か
をブロック単位で選択可能にしたものである。図12に
おいて図4と同一の構成要素には同一符号を付して説明
を省略する。なお、図12では、通常ビットストリーム
領域には、特殊再生マクロブロック符号を配列し、拡張
ビットストリーム領域には通常再生マクロブロック符号
を配列するものとして説明している。
【0114】量子化回路5の出力は係数VLC6に与え
る。係数VLC6は有意の全帯域のDCT変換係数に対
応する量子化出力を所定の符号表を用いて可変長符号化
して符号化ブロックパターンVLC16に出力する。本実
施例においては、係数VLC6及び符号化ブロックパタ
ーンVLC16の出力をスライス層拡張データ構成回路73
に与えるようになっている。
【0115】量子化回路5の出力は符号化ブロックパタ
ーンVLC131 にも出力する。符号化ブロックパターン
VLC131 には特殊再生表示を可能にするブロックを示
す特殊表示パターンデータも与えている。この特殊表示
パターンデータはマクロブロックを構成する各ブロック
(図14の例では6ブロック)のうちいずれのブロック
を特殊再生表示可能にするか否かを示すものである。符
号化ブロックパターンVLC131 は有意のDCT変換係
数を有するブロックの量子化出力のうち特殊再生表示し
ないブロックの存在を示すパターンデータをアドレスV
LC15、マクロブロック層構成回路18及び係数VLC13
2 に出力する。
【0116】係数VLC132 は量子化回路5からの量子
化出力のうち符号化ブロックパターンVLC131 からの
パターンデータによって示されるブロックの量子化出力
のみを可変長符号化してマクロブロック層構成回路18に
出力するようになっている。
【0117】次に、このように構成された実施例の動作
について図13の説明図を参照して説明する。
【0118】いま、図13に示すように、マクロブロッ
クを4つの輝度ブロックY及び各1つの色差ブロックC
r,Cbによって構成しているものとし、各ブロックに
は図13の数字で示す1乃至6の番号が付与されている
ものとする。また、各ブロックのうち有意のDCT変換
係数を含むブロック番号が1,2,3,5,6であり、
符号化ブロックパターンVLC131 に入力される特殊表
示パターンデータはブロック番号2,4を示しているも
のとする。
【0119】特殊再生表示しようとするブロック(ブロ
ック2,4)を含むマクロブロックデータがスイッチ1
を介して入力される。量子化回路5からの量子化出力は
全て係数VLC6によって可変長符号化してスライス層
拡張データ構成回路73に与える。係数VLC6の出力に
基づいて、符号化ブロックパターンVLC16は有意のD
CT変換係数を有するブロックの存在を示すパターンデ
ータをスライス層拡張データ構成回路73に出力する。こ
の場合には、符号化ブロックパターンVLC16からのパ
ターンデータは、ブロック番号1,2,3,5,6を示
す“111011”となる。スライス層拡張データ構成
回路73は有意の係数VLC6の出力を拡張ビットストリ
ーム領域の拡張データとして配列する。
【0120】一方、量子化回路5の出力は符号化ブロッ
クパターンVLC131 にも与える。符号化ブロックパタ
ーンVLC131 は有意のDCT変換係数を有するブロッ
クのうち特殊再生表示しないブロック、即ち、ブロック
番号1,3,5,6の存在を示すパターンデータ“10
1011”を係数VLC132 に出力する。
【0121】係数VLC132 は符号化ブロックパターン
VLC131 からのパターンデータに基づいて、ブロック
番号1,3,5,6のブロックに対する量子化出力のみ
を可変長符号化してマクロブロック層構成回路18に出力
する。マクロブロック層構成回路18は各VLC14,15,
17,131 ,132 の符号化出力を並べ変えて、通常ビット
ストリーム領域のマクロブロックデータとして配列す
る。これにより、通常ビットストリーム領域を再生復号
した場合に、特殊表示パターンデータによって指定した
ブロックの再生はカットさせることができる。
【0122】他の作用及び効果は図4の実施例と同様で
ある。
【0123】なお、図6の実施例における復号化装置に
おいてもブロック単位の処理に容易に対応可能であるこ
とは明らかである。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、画
像の一部又は全部を特殊表示するか又は通常表示するか
を選択することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るビデオデータ配列方法の一実施例
を示す説明図。
【図2】図1中の拡張データ52の具体的なシンタックス
を示す説明図。
【図3】本発明に係る符号化装置の一実施例を示すブロ
ック。
【図4】図3中の特殊再生マクロブロック符号化回路の
具体的な構成を示すブロック図。
【図5】図4の動作を説明するための説明図。
【図6】本発明に係る復号化装置の一実施例を示すブロ
ック。
【図7】図6中の拡張データ仮デコード回路の具体的な
構成を示すブロック図。
【図8】図6中のスライスデータ再構成回路の具体的な
構成を示すブロック図。
【図9】図8の動作を説明するための説明図。
【図10】図6の実施例の動作を説明するためのフロー
チャート。
【図11】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図12】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図13】図12の実施例の動作を説明するための説明
図。
【図14】MPEG方式の層構造を説明するための説明
図。
【図15】GOPの構成を説明するための説明図。
【図16】MPEGに対応した符号化装置を示すブロッ
ク図。
【図17】MPEGに対応した復号化装置を示すブロッ
ク図。
【符号の説明】
51…拡張データスタートコード、52…拡張データ、53…
マクロブロックデータ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 5/76 A 7/24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像の所定ブロックに対する通常再生用
    の通常再生ブロック符号及び画像の所定ブロックに対す
    る特殊再生用の特殊再生ブロック符号を配列可能な通常
    ビットストリーム領域と、 前記画像の所定ブロックに対して前記通常再生ブロック
    符号及び前記特殊再生ブロック符号が存在する場合には
    これらの前記通常再生ブロック符号及び前記特殊再生ブ
    ロック符号のうち前記通常ビットストリーム領域に配列
    されていないブロック符号を配列する拡張ビットストリ
    ーム領域とを具備したことを特徴とするビデオデータ配
    列方法。
  2. 【請求項2】 前記拡張ビットストリーム領域は、前記
    配列したブロック符号を前記通常ビットストリーム領域
    の対応する前記通常再生ブロック符号又は前記特殊再生
    ブロック符号に対応させるための位置情報を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のビデオデータ配列方法。
  3. 【請求項3】 画像を所定のブロックにブロック化して
    ブロックデータを出力するブロック化手段と、 前記ブロックデータを符号化して通常再生用の通常再生
    ブロック符号を作成する通常符号化手段と、 前記ブロックデータを符号化して特殊再生用の特殊再生
    ブロック符号を作成する特殊符号化手段と、 前記ブロックを通常再生表示させる場合には前記ブロッ
    ク化手段からのブロックデータを前記通常符号化手段の
    みに与え、特殊再生表示させる場合には前記ブロック化
    手段からのブロックデータを前記通常符号化手段及び特
    殊符号化手段のいずれにも与える選択手段と、 特殊再生表示させる前記ブロックの位置を特定するため
    の位置情報を符号化する位置情報符号化手段と、 前記通常符号化手段、特殊符号化手段及び位置情報符号
    化手段の出力を前記位置情報に基づいて画面上の位置に
    対応させて所定のシンタックスで配列するデータ再構成
    手段とを具備したことを特徴とする符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記通常符号化手段及び特殊符号化手段
    は、ブロックデータを直交変換して変換係数を出力する
    直交変換手段と、 前記変換係数を所定の量子化幅で量子化して量子化出力
    を出力する量子化手段と、を具備し、 前記特殊符号化手段は、前記直交変換手段からの変換係
    数のうちの一部の変換係数に対応する量子化出力を用い
    て前記特殊再生ブロック符号を作成することを特徴とす
    る請求項3に記載の符号化装置。
  5. 【請求項5】 前記通常符号化手段及び特殊符号化手段
    は、ブロックデータを直交変換して変換係数を出力する
    直交変換手段と、 前記変換係数を所定の量子化幅で量子化して量子化出力
    を出力する量子化手段と、を具備し、 前記特殊符号化手段は、前記量子化手段における量子化
    幅とは異なる量子化幅を前記特殊再生ブロック符号に付
    加して出力することを特徴とする請求項3に記載の符号
    化装置。
  6. 【請求項6】 前記通常符号化手段及び特殊符号化手段
    は、ブロックデータを直交変換して変換係数を出力する
    直交変換手段と、 前記変換係数を所定の量子化幅で量子化して量子化出力
    を出力する量子化手段と、を具備し、 前記特殊符号化手段は、特殊再生表示可能にするブロッ
    クに対応する前記量子化出力の一部の符号を符号化する
    ことを禁止することを特徴とする請求項3に記載の符号
    化装置。
  7. 【請求項7】 画像の所定ブロックについての通常再生
    用の通常再生ブロック符号が配列されると共に、画像の
    所定ブロックについて特殊再生用の特殊再生ブロック符
    号が配列された場合にはこのブロックについての通常再
    生ブロック符号も配列された入力データが入力され、前
    記通常再生ブロック符号を抽出する通常再生ブロック符
    号抽出手段と、 前記特殊再生ブロック符号を抽出する特殊再生ブロック
    抽出手段と、 同一ブロックに対する前記通常再生ブロック符号抽出手
    段の出力と前記特殊再生ブロック抽出手段の出力との一
    方を選択してデータを再構成する再構成手段と、 この再構成手段の出力を復号化する復号化手段とを具備
    したことを特徴とする復号化装置。
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