JPH0720320B2 - 音場制御装置 - Google Patents

音場制御装置

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JPH0720320B2
JPH0720320B2 JP2312791A JP31279190A JPH0720320B2 JP H0720320 B2 JPH0720320 B2 JP H0720320B2 JP 2312791 A JP2312791 A JP 2312791A JP 31279190 A JP31279190 A JP 31279190A JP H0720320 B2 JPH0720320 B2 JP H0720320B2
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【発明の詳細な説明】 〔概要〕 本発明はフェーダ制御回路でバランスが調整されている
分割信号が加算されて、この加算信号で音場を形成する
ようにした音場制御装置であって、分割信号がかたよっ
たバランスにあってもフェーダ制御回路の調整が不要と
なり、自動車の運転中における音場制御装置の使用容易
性が向上する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は自動車に搭載されるオーディオシステムに関す
る。
近年、自動車に搭載されるオーディオシステムには複数
のスピーカによるステレオサウンドの再生のみならず、
前部席および後部席の音量を調整するフェーダ制御回路
を完備したものも多くある。
特に本発明ではコンサートホール等の音響効果を再現す
る音場制御装置を前記フェーダ制御回路を介在してオー
ディオシステムに組み込む際の使用上の改善に言及す
る。
〔従来の技術〕
第6図は従来の音場制御装置を示す図である。なお、全
図を通じて同様の構成要素については同一参照番号をも
って表す。本図の構成には音響信号VLを分割し、分割信
号のバランを調整するフェーダ制御回路1と、該フェー
ダ制御回路1に接続されるスイッチ部2と、前記スイッ
チ部によって前記フェーダ制御回路1と択一的に選択さ
れる音場制御装置3とが含まれ、説明の簡単化のためス
テレオ信号のうち左側のみが記載されている。
前記フェーダ制御回路1は自動車内に複数のスピーカが
設けられた場合に例えば前部席および後部席の音量バラ
ンスを調整するものであり、詳細な説明については実施
例の項で行われる。
音場制御装置は例えばDSP(Digital Signal Processo
r)サウンドシステムであって、実際の演奏会場の臨場
感を再現するもので、音楽のソース信号に対して音源か
ら直接に届く直接音、天井や壁などにはねかえってから
届く初期反射音、複雑な経路をたどり遅れて届く残響音
の成分を人工的に作り出し、音響空間例えばコンサート
ホール、ライブハウス、教会、スタジアム等の音場を創
造する。これらの音場は音楽の種類、ユーザの好みによ
って音場制御装置のパネルのボタン操作で選択でき、コ
ンサートホールの音場はフルオーケストラによる音響曲
等の再現に適し、ライブハウスの音場は目の前でされる
小規模のジャス、ピアノ演奏の再現に適し、教会の音場
はパイプオルガン演奏の再現に適し、スタジアムの音場
は野外コンサートの大音量の再現に適している。
第7図は自動車内での音場制御回路による音場の再現を
説明する図である。本図は自動車15と、該自動車内に設
置された左側前部後部スピーカ20および21ならびに右側
前部後部スピーカ22および23とを含み、左側前部後部ス
ピーカ20および21は第6図の出力信号である左側前部後
部信号VFLおよびVRLによって再生され、右側前部後部ス
ピーカ22および23は図示しない右側前部後部信号VFRVRR
によって再生される。
次に動作を説明する。第6図のスイッチ部2によってフ
ェーダ制御回路1に前記スピーカが接続されると、左右
側前部スピーカ20および22と左右側後部スピーカ21およ
び23の音量バランスがフェーダ制御回路1によって可能
になる。またスイッチ部2によって音場制御装置が前記
スピーカに接続されると、例えば左右側前部スピーカ20
および22からは直接音、初期反射音が再生され、左右側
後部21および23からは残響音成分が再生され、全体とし
てコンサートホール等の音場の創造が可能になる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら従来の音場制御装置ではフェーダ制御回路
1が完備している自動車搭載用オーディオシステムにあ
とから音場制御装置3を取り付けて使用する場合に第6
図において、フェーダ制御回路1の前部後部信号V1FL
よびV1RLに基づいてそれぞれ前部後部の音場信号V2FL
よびV2RLを形成するので、フェーダ制御回路1がたとえ
ば後部信号V1RLのみにしていると、後部信号V1RLによる
後部の音場信号V2RLは形成されるが、前部信号V1FLによ
る前部の音場信号V2FLが形成されないという問題があっ
た。このような場合に自動車の運転中にフェーダ制御回
路1の調整をせざるを得ず運転者にとって負担となって
いた。
したがって、本発明では、従来のフェーダ制御回路を完
備するオーディオシステムでもフェーダ制御回路を利用
して容易に使用できる音場制御装置を提供することを目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明の原理構成を示す図である。本発明は前
記問題点を解決するために入力された音響電気信号
(VL)に音楽会場の音響空間を再現する音場再現信号を
形成する音場制御装置に、前記音響電気信号(VL)を分
割し、分割信号のバランスを調整するフェーダ制御回路
1と、該フェーダ制御回路1によりバランスが調整され
ている分割信号を加算して前記入力音響電気信号(VL
を形成する加算回路4と、前記フェーダ制御回路1によ
りバランスが調整されている分割信号と前記音場再現信
号とのいずれかを出力信号として選択するスイッチ部2
とが設けられる。
〔作用〕
第1図において本発明の音場制御装置によれば、スイッ
チ2によって音響電気信号(VL)がフェーダ制御回路1
および音場制御装置3のいずれか一方で処理され自動車
内の複数のスピーカへ出力される。音響電気信号(VL
はフェーダ制御回路1によって分割されて、分割信号の
バランスがとられ、自動車内の前後部席間の音量が調整
される。このフェーダ制御回路1を完備する自動車は近
年多くなっている。一方音響電気信号(VL)は音場制御
装置によって音楽会場例えばコンサートホール等の音楽
空間を再現する。前記フェーダ制御回路1を有する自動
車に音場制御装置3を取り付けるときには加算回路4を
介在して、フェーダ制御回路1および音場制御回路3が
接続される。この加算回路4によってフェーダ制御回路
1の分割信号がどのようにバランスが調整されていて
も、分割信号は加算されて分割前の信号になり、音場制
御装置で処理される信号はフェーダ制御回路1の調整の
影響を受けない。したがって従来自動車の運転中にして
いたフェーダ制御回路1の調整が自動的に行われること
になる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明
する。第2図は本発明の実施例に係る音場制御装置を示
す図である。本図の構成を説明する。本図は、カセッ
ト、CDP(Compact Disc Player)などのヘッドユニット
10を構成する音量音質回路11への信号を分割し該分割信
号のバランスを調整するフェーダ制御回路1と、該フェ
ーダ制御回路1に接続されるスイッチ部2と、前記フェ
ーダ制御回路1の信号を入力しかつ該スイッチ部2によ
って前記フェーダ制御回路1と択一的に選択される音場
制御装置3と、前記フェーダ制御回路1および該音場制
御装置3の間に設置され、該フェーダ制御回路1の分割
信号を加算する加算回路4とを含む。
本図のフェーダ制御回路1は前記音量音質回路11からの
ステレオ左側信号VLおよび右側信号VRをそれぞれ2つに
分割する抵抗1−1および1−2ならびに1−4および
1−6と、該抵抗1−1および1−2ならびに1−4お
よび1−6の出力側間にそれぞれ接続され、移動可能な
中間点でそれぞれ接地される抵抗1−3および1−6と
を有し、自動車内の前部席および後部席の左側信号V1FL
およびV1RLならびに右側信号V1FRおよびV1RRをそれぞれ
形成し前記抵抗1−3および1−6の接地位置が連動し
てユーザによって調整され、左側前部後部信号V1FLおよ
びV1RLのならびに右側前部後部信号のV1FRおよびV1RR
ランスがとられる。すなわち、この信号調整によって自
動車内の前部席および後部席の音量のバランスがとられ
る。
第3図は第2図の加算回路を示す図である。本図の加算
回路4は左側前部後部信号V1FLおよびV1RLならびに右側
前部後部信号V1FRおよび,V1RRがそれぞれ入力され、そ
の抵抗値がR1である抵抗401および402ならびに408およ
び409と、該401および402ならびに408および409の他方
がそれぞれその反転端子に接続されかつその非反転端子
が接地される演算増幅器403および410と、その抵抗値が
R1であり、該演算増幅器403および410の帰還用の各抵抗
404および411と、該演算増幅器403および410の出力に接
続され、抵抗値がR2である各抵抗405および412と、該抵
抗405および412の他方がその反転端子に接続されかつそ
の非反転端子が接地される演算増幅器407および414と、
その抵抗値がR2であり該演算増幅器407および414の帰還
用の各抵抗406および413とを含む。
本図において、演算増幅器403および410の出力をそれぞ
れVLXおよびVRXとすると、(V1FL-0)/R1+(V1RL-0)/R1=(0
-VLX)/R1、(V1FR-0)/R1+(V1RR-0)/R1=(0-VRX)/R1が成立
するからVLX=-(V1FL+V1RL)、VRX=-(V1FR+V1RR)となる。
さらに各演算増幅器407および414において、(VLX-0)/R2
=(0-VL)/R2、(VRX-0)/R2=(0-VR)/R2が成立するから左
側信号VL=-VLX=V1FL+V1RL、右側信号VR=-VRX=V1FR+V
1RRとなる。
第4図は第2図の音場制御装置の概略構成を示す図であ
る。本図の音場制御装置3はコンサートホール、ライブ
ハウス、教会、スタジアム等の音場を再現するもので例
えば直接音および初期反射音を形成する前部制御部31
と、残響音を形成する後部制御部32とからなるDSP(Dig
ital Signal Processor)で構成され、前記前部制御部3
1および後部制御部32は左側信号VLおよび右側信号VR
それぞれ受けて前部左側信号V2FLおよび前部右側信号V
2FRならびに後部左側信号V2RLおよび後部右側信号V2RR
の音場再現信号を形成する。
第5図は本発明の一連の動作を説明する図である。本図
に示すように、自動車にステレオ用の複数スピーカが搭
載されていても音場制御装置の搭載の要求がなければ
(ステップ1)市場入手可能なフェーダ制御回路1の抵
抗1−3および1−6の接地位置を調整して自動車内の
例えば前部席、後部席の音量バランスの調整がなされ
る。このようなフェーダ制御回路1が装備されている自
動車に前記音場制御装置3の搭載があっても音場制御装
置の使用の要求がなければ前記と同様の調整が可能であ
る。しかし従来の音場制御装置3に本発明の加算回路4
を装備することによって音場制御装置3の使用要求があ
るとフェーダ制御回路からの入力信号は自動的に加算さ
れて、フェーダ制御回路1で分割する前の信号に再生さ
れるので(ステップ3)、該音場制御装置3の使用前
に、フェーダ制御回路がどのように調整されていても、
その調整とは無関係に、スイッチ2によって音場制御装
置が選択されると、直ちにコンサートホール等の音場を
再現できる(ステップ4)。
このようにしてフェーダ制御回路の搭載の普及がすすん
でいる自動車への音場制御装置の搭載が容易になり、使
用が容易になる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によればフェーダ制御回路で
バランスが調整されている分割信号が加算されて、この
加算信号で音場を形成するようにしたので、分割信号が
かたよったバランスにあってもフェーダ制御回路の調整
が不要となり、自動車の運転中における音場制御装置の
使用容易性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理構成を示す図、 第2図は本発明の実施例に係る音場制御装置を示す図、 第3図は第2図の加算回路を示す図、 第4図は第2図の音場制御装置の概略構成を示す図、 第5図は本発明の一連の動作を説明する図、 第6図は従来の音場制御装置を示す図、 第7図は自動車内の音場制御回路による音場の再現を説
明する図である。 図において 1……フェーダ制御回路、2……スイッチ部、3……音
場制御装置、4……加算回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された音響電気信号(VL)に音楽会場
    の音響空間を再現する音場再現信号を形成する音場制御
    装置において、 前記音響電気信号(VL)を分割し、分割信号のバランス
    を調整するフェーダ制御回路(1)と、 該フェーダ制御回路(1)によりバランスが調整されて
    いる分割信号を加算して前記入力音響電気信号(VL)を
    形成する加算回路(4)と、 前記フェーダ制御回路(1)によりバランスが調整され
    ている分割信号と前記音場再現信号とのいずれかを出力
    信号として選択するスイッチ部(2)とを備えることを
    特徴とする音場制御装置。
JP2312791A 1989-12-29 1990-11-20 音場制御装置 Expired - Fee Related JPH0720320B2 (ja)

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