JPH072030Y2 - ガス吸着用エレメント - Google Patents

ガス吸着用エレメント

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JPH072030Y2
JPH072030Y2 JP8725090U JP8725090U JPH072030Y2 JP H072030 Y2 JPH072030 Y2 JP H072030Y2 JP 8725090 U JP8725090 U JP 8725090U JP 8725090 U JP8725090 U JP 8725090U JP H072030 Y2 JPH072030 Y2 JP H072030Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、塗装工場等の排気ガス中に含まれる有機溶剤
ガスや半導体工場やクリーニング工場等で使用される超
音波洗浄機等から発生するフロンガス(例えば、R−11
3)、1,1,1−トリクロロエタンガスなどを回収する溶剤
回収装置に使用するガス吸着用エレメントに関する。詳
しくは、通気性を有する筒状の芯材の上下それぞれにフ
ランジを設けるとともに、前記上下のフランジ間に位置
する前記芯材に、その周方向全長を覆って前記下側のフ
ランジとの間に筒状空間を形成する状態で筒状の活性炭
素材層を設け、前記上側のフランジに、平面視におい
て、前記活性炭素材層の内周面より内側に位置するよう
に前記筒状空間内に連通する通気口を形成したガス吸着
用エレメントに関する。
〈従来の技術〉 この種のガス吸着用エレメントとしては、従来、実公昭
58−37456号公報に記載されているものが一般的であっ
た。
この従来例は、第8図の全体縦断面図、および、第9図
の横断面図に示すように、中央箇所に通気口を形成した
有孔フランジ01に、通気口に嵌入して短管02が溶着さ
れ、一方、無孔フランジ03の上面中央箇所に、前記短管
02と等しい外径を有するキャップ状の支持具04の下端が
溶着され、短管02の下半部外周面と支持具04の外周面と
にわたり、周方向に等間隔で互いに平行に配設した多数
本の直線棒05の上下端がそれぞれ固着連結されて筒状か
ご形の芯材が形成され、それらの直線棒05の外周に活性
炭素繊維から成るフェルト06がうず巻状に巻き付けら
れ、更に、その外周に金網07を被着して構成されてい
る。
有孔フランジ01の外径は、無孔フランジ03の外径より大
に形成され、この有孔フランジ01の周縁がボルト08によ
ってガス吸着塔内の仕切壁09の上面に取り付けられてい
る。
短管02の管壁に直交して加熱水蒸気吹込用のノズル010
が固着され、そのノズル010の一端が短管02の内側に開
口する。また、短管02の上部に形成したつば02aにO−
リング02bが設けられるとともに、短管02の上方に上下
動可能な蓋011が設けられ、この蓋011がO−リング02b
を介してつば02aに圧接され、短管02の開口を密閉でき
るように構成されている。
この構成により、溶剤回収時には、有機溶剤を含有する
ガスが金網07の外周面からフェルト06を通過し、有機溶
剤等の吸着成分がフェルト06に吸着し、清浄なガスが仕
切壁09の上方に流出する。そして、フェルト06の吸着能
力が飽和状態あるいはそれに近い状態に達したときに
は、蓋011を二点鎖線で示すように下方に移動せしめ、
つば02aに圧接させて短管02の開口を密閉し、しかるの
ちにノズル010から加熱水蒸気を芯材内に噴出し、フェ
ルト06に吸着している吸着成分を脱着除去できるように
なっている。
〈考案が解決しようとする課題〉 上述した従来例では、脱着処理に際して加熱水蒸気を噴
出したときに、冷却によって凝縮した水滴が滴下すると
か、無孔フランジ03との接触に伴う冷却によって水蒸気
が凝縮するなどにより、無孔フランジ03上に水滴が溜ま
り、フェルト06の下部が湿った状態になり、その結果、
通常の吸着状態において、フェルト06の下部での圧力損
失が大きくなり、そこを通過するガス量が減少し、フェ
ルト06全体を有効に使用できなくなる欠点があった。
また、活性炭素繊維や粒状活性炭といった活性炭素材
は、水分を吸着した湿り状態では、有機溶剤に対する吸
着量が低下して早期に飽和状態に達し、そこをガスが通
過するときに有機溶剤を有効に除去することができず、
有機溶剤が含有されたまま清浄なガスとして仕切壁09の
上方に流出してしまう欠点があった。
そこで、実開昭60−91227号公報に記載されているよう
に(第10図の縦断面図参照)、加熱水蒸気の供給管021
を活性炭素繊維製フェルト022の下部まで延設し、脱着
の際の加熱水蒸気の冷却を抑えて、凝縮による水滴発生
を抑制するようにしたものがあるが、水滴発生を完全に
防止できるわけでは無く、また、加熱水蒸気の無孔フラ
ンジ023との接触に伴う凝縮まで防止することは困難で
あり、前述した従来例と同様に、凝縮した水滴が無孔フ
ランジ023上に溜まり、凝縮した水分の吸着に伴って有
機溶剤に対する吸着性能が低下する欠点があった。
本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、簡単な構成の付加により、加熱水蒸気による吸着成
分の脱着除去に際し、凝縮した水滴がガス吸着用エレメ
ントの下部に溜まることを回避して、吸着性能を向上で
きるようにすることを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 本考案は、上述のような目的を達成するために、通気性
を有する筒状の芯材の上下それぞれにフランジを設ける
とともに、前記上下のフランジ間に位置する前記芯材
に、その周方向全長を覆って前記下側のフランジとの間
に筒状空間を形成する状態で筒状の活性炭素材層を設
け、前記上側のフランジに、平面視において、前記活性
炭素材層の内周面より内側に位置するように前記筒状空
間内に連通する通気口を形成したガス吸着用エレメント
において、前記筒状空間の下部開口に連通して、凝縮水
を流下排出する排水管を設けるとともに、その排水管
に、凝縮水を流下する自動弁を付設して構成する。
活性炭素材層を構成する活性炭素材としては、粒状活性
炭や活性炭素繊維が適用される。
粒状活性炭の材料としては、石油系、石炭系、ヤシガラ
系等が使用される。
活性炭素繊維としては、レーヨン系、ポリアクリロニト
リル(PAN)系、フェノール樹脂系、石炭ピッチ系、石
油ピッチ系など、吸着材の使用分野などに応じて適宜選
択して使用すれば良く、そして、通常、繊維直径が2〜
30μm程度、細孔半径が8〜20Å程度の微細孔を有し、
公称比表面積が500〜3000m2/g程度のものを使用するの
が好ましい。
また、筒状の活性炭素繊維としては、フェルト状に成形
した活性炭素繊維を幾重にも巻付けて設けるとか、ある
いは、活性炭素繊維を含む水性スラリー中に吸引成形型
を浸漬し、活性炭素繊維を吸引凝集して脱水成形し、そ
れを乾燥して得られる円筒状の活性炭素繊維を外嵌して
設けるなどすればよい。
芯材としては、従来例で説明したように、直線棒を周方
向に所定間隔を隔てて配設して形成したものとか、金網
により筒状に形成したものなどが用いられる。
自動弁としては、凝縮水の流下方向への変位によっての
み自ずと開かれる逆止弁とか、凝縮水の流下時にのみ自
動的に開かれるように構成した開閉弁などが用いられ
る。
また、ガス吸着用エレメントとしては、活性炭素材層の
下端面に金網を設け、その金網と下側のフランジの上面
との間に隙間を形成したものを用いてもよく、これによ
って、加熱水蒸気が凝縮液化した水分を活性炭素材層の
下部に溜まることをより良好に防止できる利点がある。
〈作用〉 本考案のガス吸着用エレメントの構成によれば、吸着成
分の脱着のために活性炭素材層内に加熱水蒸気を吹き込
んだときに、その加熱水蒸気が冷却により凝縮して下側
のフランジ上に流下したとしても、それらの水分を自動
弁を通じて流下することにより除去することができる。
〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
実施例1 第1図は、実施例1のガス吸着用エレメントの全体縦断
面図であり、上側のフランジ1に通気口2を形成する筒
体3を連接するとともに、上側のフランジ1に、芯材と
しての円筒状の金網4の上部を連接し、一方、円筒状の
金網4の下部に下側のフランジ5を連接する。そして、
円筒状の金網4に、その周方向全長を覆って、活性炭素
繊維フェルト6aの巻き付けにより活性炭素材層としての
円筒状の活性炭素繊維6を設けて筒状空間Sを形成する
とともに、その筒状空間Sに、平面視において、円筒状
の活性炭素繊維6の内周面よりも内側に位置する状態で
通気口2を連通してある。芯材としては、通気性を有
し、かつ、円筒状の活性炭素繊維6を保持できるもので
あれば良く、円筒状の金網4で構成するものに限らな
い。例えば、直線棒を周方向に所定間隔を隔てて設けて
構成するものでも良い。
前記筒体3に、筒状空間S内に加熱水蒸気を供給する水
蒸気供給管7を取り付け、その水蒸気供給管7を筒状空
間S内の下方側まで延設する。
図中、3aはゴム製のシール用パッキングである。シール
用パッキングはO−リングでもよい。これは、加熱水蒸
気の供給時に、後述する弁体18(第3図参照)を密着し
たときのシート材である。
また、円筒状の活性炭素繊維6の外周面には、円筒状の
金網8を設け、円筒状の活性炭素繊維6を外から保持す
るように構成する。活性炭素繊維フェルト6aの最外周端
縁を縫合とか番線などによって止め着けるようにすれ
ば、上記円筒状の金網8は設けなくても良い。
第2図の要部の拡大断面図に明示するように、下側のフ
ランジ5の中心側を漏斗状に形成するとともに、その中
心部相当箇所を排水管5aに形成してある。
排水管5aの下部に、自動弁としての逆止弁9を付設して
ある。この逆止弁9は、弁箱9a内に連接した支持ステー
9bに上下方向に変位可能に弁体9cを設けるとともに、圧
縮コイルスプリング9dにより、弁体9cを上方に変位して
弁座9eに圧接するように構成する。
前記排水管5a内には、その管軸芯方向に所定間隔を隔て
て邪魔板10…を設けてあり、加熱水蒸気の供給による溶
剤脱着に際し、加熱水蒸気が直接弁体9cにかかるのを防
止し、供給された加熱水蒸気が逆止弁9を通じて流出す
ることを防止できるようになっている。
上記構成により、円筒状の活性炭素繊維6に吸着された
溶剤を加熱水蒸気の供給によって脱着するに際し、水蒸
気の冷却凝縮により水滴が発生したとしても、水滴の重
量により、圧縮コイルスプリング9dの弁閉止力に抗して
逆止弁9を開き、逆止弁9を通じて水滴を流下除去し、
また、下側のフランジ5の上面との接触に伴う冷却凝縮
によって発生した水滴も流下させ、水滴が円筒状の活性
炭素繊維6の下部に溜まることを防止できるようになっ
ている。また、溶剤の吸着時には、排水管5aから溶剤含
有ガスが流入することを逆止弁9によって防止し、円筒
状の活性炭素繊維6の外周面から筒状空間S内に向けて
溶剤含有ガスを供給できるようになっている。
次に、上述実施例のガス吸着用エレメントAを用いた溶
剤回収装置につき、第3図の概略構成図に基づいて説明
する。
ガス吸着用エレメントAをフィルターとして取り付けた
吸着塔11を並列状態で設置し、両吸着塔11,11の下部側
空間それぞれに、第1の電磁弁12を介して溶剤含有ガス
を供給するブロワー13を連通接続するとともに、第2の
電磁弁14を介してコンデンサー15とセパレータ16とを連
通接続する。
吸着塔11,11それぞれの上部開口には、エアシリンダ17
によって開閉動作される弁体18を設け、かつ、その弁体
18により閉じられた状態の空間に連通接続するように、
第3の電磁弁19を介装したスチーム供給管20を前記水蒸
気供給管7に連通接続する。
以上の構成により、前記第1ないし第3の電磁弁12,1
2、14,14、19,19、および、弁体18,18それぞれを背反的
に開閉し、一方の吸着塔11に溶剤含有ガスを供給してガ
ス吸着用エレメントAを通過せしめ、溶剤を円筒状の活
性炭素繊維6に吸着する。同時に、他方の吸着塔11にお
いては、加熱水蒸気の供給により、円筒状の活性炭素繊
維6に吸着された溶剤を加熱脱着して活性炭素繊維を再
生し、脱着された溶剤を、コンデンサー15を経てセパレ
ータ16に供給し、溶剤を比重分離によって回収するよう
になっている。
供給する加熱水蒸気は、活性炭素繊維を再生するための
ものであり、飽和水蒸気、過熱水蒸気のいずれも使用で
きる。過熱水蒸気を使用したときには、発生する凝縮水
が少なく、活性炭素繊維の湿潤の程度が少なくなるので
好ましい。
実施例2 第4図は、実施例2のガス吸着用エレメントの下部の拡
大断面図であり、邪魔板10…を設けた排水管5aの下部
に、開閉弁21を設ける。
この開閉弁21は、弁箱21a内にバタフライ型の弁体21bを
回転可能に設け、その回転により、弁体21bを弁座21cに
圧接する閉じ状態と、弁体21bを鉛直方向を向いた姿勢
にする開き状態に切換えるように構成されている。
第5図の開閉弁の開閉動作構成を示す概略構成図に示す
ように、弁体21bの弁棒21dに操作ロッド22を連結すると
ともに、その操作ロッド22とソレノイド23とをリンク24
を介して連動連結する。
スチーム供給管20に介装した第3の電磁弁19に、それが
開き状態から閉じ状態に切換わったことを検出して指令
信号を出力する閉弁動作検出手段25を付設し、その閉弁
動作検出手段25に、指令信号に応答して、例えば、10分
間などの設定時間だけ起動信号を出力するタイマ26を接
続するとともに、そのタイマ26に、起動信号に応答して
ソレノイド23に通電する駆動回路27を接続する。
この構成により、スチーム供給管20からの加熱水蒸気の
供給を停止するに伴い、その後、溶剤吸着を開始するま
での設定時間だけソレノイド23を励磁して開閉弁21を開
き、水蒸気の冷却凝縮や下側のフランジ5の上面との接
触に伴う冷却凝縮によって発生した水滴を開閉弁21を通
じて流下除去し、水滴が円筒状の活性炭素繊維6の下部
に溜まることを防止できるようになっている。一方、溶
剤含有ガスの吸着時には、開閉弁21を閉じ状態に維持
し、円筒状の活性炭素繊維6の外周面から筒状空間S内
に向けて溶剤含有ガスを供給できるようになっている。
上述のように、開閉弁21と、それを吸着成分の脱着に際
して凝縮液化した水分を流下するときに開き、一方、溶
剤吸着時には閉じるようにする構成をして自動弁と称す
る。
他の構成は、実施例1と同じであり、同一構成のものに
は同じ番号を付してその説明は省略する。
実施例3 第6図は、実施例3のガス吸着用エレメントの全体縦断
面図であり、実施例1と異なる点は次の通りである。
すなわち、円筒状の活性炭素繊維6の下側端面に、内外
の金網4,8に連なるように環状の金網28を設け、その環
状の金網28の外周縁側下部を、周方向に所定間隔を隔て
て設けたスペーサ29を介して下側のフランジ5に支持さ
せ、環状の金網28と下側のフランジ5の上面との間に、
通気ならびに通水可能な隙間Lを形成し、かつ、下側の
フランジ5の上面中央箇所に、溶剤吸着時に隙間Lを通
じて溶剤が筒状空間S内に流入することを防止する筒体
30を設ける。
これにより、水蒸気の冷却凝縮によって発生した水分を
環状の金網28を通じて流下し、水分が円筒状の活性炭素
繊維6の下部に溜まることを防止できるようになってい
る。
他の構成は、実施例1と同じであり、同一構成のものに
は同じ番号を付してその説明は省略する。
実施例4 第7図は、実施例4のガス吸着用エレメントの全体縦断
面図であり、実施例1と異なる点は次の通りである。
すなわち、円筒状の活性炭素繊維6の下側端面に、内外
の金網4,8に連なるように環状の金網31を設け、その環
状の金網31の内周縁側下部を、周方向に所定間隔を隔て
て設けたスペーサ32を介して下側のフランジ5に支持さ
せ、環状の金網31と下側のフランジ5の上面との間に、
通気ならぶに通水可能な隙間Lを形成し、かつ、下側の
フランジ5の外周縁に、溶剤吸着時に隙間Lを通じて溶
剤が筒状空間S内に流入することを防止する筒部5bを設
ける。
これにより、水蒸気の冷却凝縮によって発生した水分を
環状の金網31を通じて流下するとともに逆止弁9を介し
て流下除去し、水分が円筒状の活性炭素繊維6の下部に
溜まることを防止できるようになっている。
他の構成は、実施例1と同じであり、同一構成のものに
は同じ番号を付してその説明は省略する。
次に、比較実験結果について説明する。
実施例に係るものとしては、上記実施例1のものにおい
て、活性炭素繊維6として、公称比表面積2000m2/gのピ
ッチ系活性炭素繊維(A−20:株式会社アドール製)1.5
kgで形成した幅500mmで長さが10,000mmのフェルトを充
填密度50kg/m3で巻き付けたものを使用する。
比較例としては、上記実施例1のものにおいて、下側の
フランジ5として円板のものを用い、活性炭素繊維6の
下端面を直接下側のフランジ5に接触支持させたものを
使用した。
上記実施例に係るガス吸着用エレメントAと比較例のガ
ス吸着用エレメントそれぞれを、前述した構成の溶剤回
収装置(大阪ガスエンジニアリング社製)に取り付け、
先ず、水蒸気供給口7を通じ、筒状空間S内から円筒状
の活性炭素繊維6を通過するように、30kg/hrの投入速
度で溶剤脱着用の加熱水蒸気を4分間噴出供給して脱着
処理し、その後に、逆に、円筒状の活性炭素繊維6を通
過して筒状空間S内に向かうように、濃度1200ppmの1,
1,1−トリクロロエタンを含むガスを流量5m3/minの割
合で5分間通過させた。
この結果、実施例1のガス吸着用エレメントAでは、筒
状空間Sの下部および通気口2のいずれからも、1,1,1
−トリクロロエタンが検出されなかった。これに対し
て、比較例のガス吸着用エレメントでは、筒状空間Sの
下部から濃度100ppmの1,1,1−トリクロロエタンが、そ
して、通気口2から濃度50ppmの1,1,1−トリクロロエタ
ンがそれぞれ検出された。この実験例から、本考案の実
施例のガス吸着用エレメントAを用いることにより、1,
1,1−トリクロロエタン等の有機溶剤を極めて良好に吸
着できることが明らかであった。
前記円筒状の活性炭素繊維6の横断面形状としては、多
角形に形成したものでもよい。また、本考案に係るガス
吸着用エレメントとしては、例えば、有底筒状空間の外
方に配置した内外の円筒状の金網4,8間に粒状活性炭を
充填して構成してもよい。
前記排水管5aとしては、下側のフランジ5に一体的に形
成するものに限らず、別途、下側のフランジ5に接続す
るものでも良い。
本考案のガス吸着用エレメントは、空気清浄機やエアコ
ンディショナーのフィルターとして煙、悪臭物質を除去
したり調湿したりする場合、化学工場、クリーニング業
等において有機溶剤を回収する場合など、各種の用途に
適用できる。
〈考案の効果〉 以上の説明から明らかなように、本考案のガス吸着用エ
レメントによれば、自動弁を付設するだけの簡単な構成
の付加でありながら、加熱水蒸気を供給して吸着成分を
脱着するに際し、凝縮により発生した水分を排水管から
流下除去して下側のフランジ上に滞留させることが無
い。それ故、活性炭素繊維が水分を吸着して吸着性能が
低下することを回避でき、吸着性能を向上できるように
なった。
しかも、溶剤含有ガスを吸着するときには、その溶剤含
有ガスが排水管内に流入しないから、活性炭素材層を通
過させて溶剤を良好に吸着させることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本考案に係るガス吸着用エレメントの実施例を
示し、第1図は、実施例1のガス吸着用エレメントの全
体縦断面図、第2図は要部の拡大断面図、第3図は、ガ
ス吸着用エレメントを用いる溶剤回収装置の概略構成
図、第4図は、実施例2のガス吸着用エレメントの要部
の拡大断面図、第5図は、実施例2の開閉弁の開閉動作
構成を示す概略構成図、第6図は、実施例3のガス吸着
用エレメントの全体縦断面図、第7図は、実施例4のガ
ス吸着用エレメントの全体縦断面図、第8図は、従来例
のガス吸着用エレメントの全体縦断面図、第9図は第8
図のIX−IX線断面図、第10図は、別の従来例のガス吸着
用エレメントの全体縦断面図である。 1…上側のフランジ 2…通気口 4…芯材としての円筒状の金網 5…下側のフランジ 5a…排水管 6…活性炭素材層としての円筒状の活性炭素繊維 9…自動弁としての逆止弁 21…自動弁を構成する開閉弁 28…環状の金網 31…環状の金網 S…筒状空間 L…隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/44 53/74 53/81 B01D 53/34 117 E (72)考案者 松下 保夫 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)考案者 川口 裕士 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】通気性を有する筒状の芯材の上下それぞれ
    にフランジを設けるとともに、前記上下のフランジ間に
    位置する前記芯材に、その周方向全長を覆って前記下側
    のフランジとの間に筒状空間を形成する状態で筒状の活
    性炭素材層を設け、前記上側のフランジに、平面視にお
    いて、前記活性炭素材層の内周面より内側に位置するよ
    うに前記筒状空間内に連通する通気口を形成したガス吸
    着用エレメントにおいて、 前記筒状空間の下部開口に連通して、凝縮水を流下排出
    する排水管を設けるとともに、その排水管に、凝縮水を
    流下する自動弁を付設したことを特徴とするガス吸着用
    エレメント。
  2. 【請求項2】請求項第(1)項に記載の自動弁が凝縮水
    の流下方向への変位によってのみ開かれる逆止弁である
    ガス吸着用エレメント。
  3. 【請求項3】請求項第(1)項に記載の自動弁が開閉弁
    であるガス吸着用エレメント。
  4. 【請求項4】請求項第(1)項ないし第(3)項のいず
    れかに記載のガス吸着用エレメントにおいて、活性炭素
    材層の下端面に金網を設け、その金網と下側のフランジ
    の上面との間に隙間を形成してあるガス吸着用エレメン
    ト。
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