JPH0720122U - 電子レンジ用釜 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 釜体、蓋体及び中蓋体からなり、中蓋体の中
央に蒸気抜き穴を形成し、蓋体の中央部外側に蒸気受け
凹部を形成し、蒸気受け凹部の底面に蒸気抜き穴の周囲
を覆って中蓋体の上面との間に蒸気抜き間隙を存して蒸
気停留凹部を垂設し、蒸気受け凹部に蒸気吹き穴を形成
してなる。 【効果】 電子レンジ加熱の進行に伴って生じてくる蒸
気及び泡等は蒸気抜き穴、蒸気停留凹部、蒸気抜き間
隙、蓋体の内部空間及び蒸気吹き穴を迂回しつつ蒸気受
け凹部内にふきこぼれることになり、このため炊き上げ
及び蒸らしを良好に行うことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電子レンジにより比較的少量のご飯やお粥を調理する際に用いられる 電子レンジ用釜に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種のご飯やお粥を炊く器具としては、一般的には電気炊飯器やガス炊 飯器が用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、一般に用いられているこれら炊飯器の場合、例えば一合や一合 半程度の少量の炊飯には不向きであると共に炊飯時間が掛かり、独身者や単身赴 任者等には不都合なものとなっている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような課題を解決することを目的としているもので、その要旨は 開口周縁部に把手及び起伏可能な係止輪を突設してなる釜体と、該釜体の開口周 縁部に嵌着され、該係止輪が係止される係止部を形成してなる蓋体と、該蓋体の 内側に着脱可能に取り付けられる中蓋体とを備えてなり、上記中蓋体の中央に蒸 気抜き穴を形成し、上記蓋体の中央部外側に蒸気受け凹部を形成し、該蒸気受け 凹部の底面に該蒸気抜き穴の周囲を覆って中蓋体の上面との間に蒸気抜き間隙を 存して蒸気停留凹部を垂設し、該蒸気受け凹部に蒸気吹き穴を形成して構成した ことを特徴とする電子レンジ用釜にある。

【０００５】 また上記釜体、蓋体及び中蓋体は耐熱性合成樹脂により形成することが望まし い。

【０００６】

【作用】 例えば、釜体内に少量の米及び水を入れ、中蓋体を取り付けた蓋体を釜体の開 口周縁部に嵌着し、係止輪を起こして係止部に係止し、この状態で電子レンジ内 において所定時間加熱すると、炊飯の進行に従って蒸気及び泡等は中蓋体の中央 の蒸気抜き穴を介して一旦蒸気停留凹部内に吹き上がり、蒸気停留凹部内に吹き 上がった後に蒸気抜き間隙を通過して蓋体と中蓋体との間に入り、その後に蒸気 吹き穴より蒸気受け凹部内に吹きこぼれ、この状態を継続した後に蒸らされて炊 き上げることになる。

【０００７】

【実施例】

図１乃至図６は本考案の実施例を示し、１は釜体であって、耐熱性合成樹脂か ら製作され、開口周縁部に把手２を水平突設するとともに耐熱性合成樹脂からな る係止輪３を支軸３ａにより起伏自在に取り付けてなる。

【０００８】 ４は蓋体であって、耐熱性合成樹脂から製作され、釜体１の開口周縁部に嵌着 され、周縁部に上記係止輪３が係止される係止部５を形成し、係止輪３を起こし て係止部５に係止して蓋体４を釜体１に嵌着し、また係止輪３を係止部５より外 して倒すことにより蓋体４を釜体１から外せるようにし、蓋体４の中央部に取っ 手６を形成してなる。

【０００９】 ７は中蓋体であって、耐熱性合成樹脂から製作され、周縁部外面に螺子状の突 条８を形成し、上記蓋体４の内周面に螺子状の突条９を形成し、突条８・９の相 互の螺合作用により中蓋体７を蓋体４に着脱可能に取り付けている。

【００１０】 この場合上記中蓋体７の中央に蒸気抜き穴１０を形成し、蓋体４の中央部外側 に蒸気受け凹部１１を形成し、この蒸気受け凹部１１の底面に上記中蓋体７の中 央に形成された蒸気抜き穴１０の周囲を覆って中蓋体４の上面との間に蒸気抜き 間隙Ｒを存して蒸気停留凹部１２を垂設し、上記蒸気受け凹部１１の側壁及び底 壁に蒸気吹き穴１３を形成している。

【００１１】 この実施例は上記構成であるから、例えば、釜体１内に一合や一合半等の少量 の米及び水を入れ、中蓋体７を取り付けた蓋体４を釜体１の開口周縁部に嵌着し 、係止輪３を起こして係止部５に係止して密着させ、この状態で電子レンジ内に おいて所定時間加熱することになり、この加熱炊飯の進行に従って蒸気及び泡等 は中蓋体７の中央の蒸気抜き穴１０を介して一旦蒸気停留凹部１２内に吹き上が り、蒸気停留凹部１２内に吹き上がった後に蒸気抜き間隙Ｒを通過して蓋体４と 中蓋体７との間に入り、その後に蒸気吹き穴１３より蒸気受け凹部１１内に吹き こぼれ、この状態を継続した後にむらされて炊き上がることになり、従って蒸気 及び泡等は蒸気抜き穴１０、蒸気停留凹部１２内、蒸気抜き間隙Ｒ、蓋体４の内 部空間及び蒸気吹き穴１３を迂回しつつ蒸気受け凹部１１内にふきこぼれること になり、このため炊き上げ及び蒸らしを良好に行うことができる。

【００１２】 また上記釜体１、蓋体４及び中蓋体７を耐熱性合成樹脂により形成することに より、量産効果を得て安価に製作することができ、耐久使用も可能となる。

【００１３】 尚、本考案は上記実施例に限られるものではなく、釜体１、蓋体４及び中蓋体 ７の大きさや形態等は適宜変更して設計されるものであり、また炊飯以外のお粥 を作る時などにも適宜使用されるものである。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は上述の如く、例えば炊飯に際し、電子レンジ加熱の進行に伴って生じ てくる蒸気及び泡等は蒸気抜き穴、蒸気停留凹部、蒸気抜き間隙、蓋体の内部空 間及び蒸気吹き穴を迂回しつつ蒸気受け凹部内にふきこぼれることになり、この ため炊き上げ及び蒸らしを良好に行うことができ、少量の炊飯等を良好に行うこ とができ、非常に便利なものとなる。

【００１５】 以上、所期の目的を充分達成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の全体斜視図である。

【図２】図１で示す本考案の実施例の分解斜視図であ
る。

【図３】図１で示す本考案の実施例の全体断面図であ
る。

【図４】図１で示す本考案の実施例の部分断面図であ
る。

【図５】図１で示す本考案の実施例の部分平面図であ
る。

【図６】図１で示す本考案の実施例の部分斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 釜体 ２ 把手 ３ 係止輪 ４ 蓋体 ５ 係止部 ７ 中蓋体 １０ 蒸気抜き穴 １１ 蒸気受け凹部 １２ 蒸気停留凹部 １３ 蒸気吹き穴 Ｒ 蒸気抜き間隙

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開口周縁部に把手及び起伏可能な係止輪
   を突設してなる釜体と、該釜体の開口周縁部に嵌着さ
   れ、該係止輪が係止される係止部を形成してなる蓋体
   と、該蓋体の内側に着脱可能に取り付けられる中蓋体と
   を備えてなり、上記中蓋体の中央に蒸気抜き穴を形成
   し、上記蓋体の中央部外側に蒸気受け凹部を形成し、該
   蒸気受け凹部の底面に該蒸気抜き穴の周囲を覆って中蓋
   体の上面との間に蒸気抜き間隙を存して蒸気停留凹部を
   垂設し、該蒸気受け凹部に蒸気吹き穴を形成して構成し
   たことを特徴とする電子レンジ用釜。
2. 【請求項２】 上記釜体、蓋体及び中蓋体が耐熱性合成
   樹脂により形成されていることを特徴とする請求項１記
   載の電子レンジ用釜。