JPH07199950A - 楽音発生方法および装置 - Google Patents

楽音発生方法および装置

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JPH07199950A
JPH07199950A JP6284426A JP28442694A JPH07199950A JP H07199950 A JPH07199950 A JP H07199950A JP 6284426 A JP6284426 A JP 6284426A JP 28442694 A JP28442694 A JP 28442694A JP H07199950 A JPH07199950 A JP H07199950A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 波形メモリに記憶した波形情報を基にして特
殊な楽音を発生する。 【構成】 波形メモリ1には、所望の楽音に対応した立
上り部の複数周期分の楽音波形とその後の一部の複数周
期分の楽音波形に関する波形情報を記憶している。スイ
ッチ8のオンによって特殊楽音の発生を選択すると、ア
ドレスカウンタ3と反転回路2及び最終アドレス検出回
路4の制御によって、波形メモリ1に記憶した波形情報
をその時間配列とは逆方向に一通り読み出した後、続い
て立上り部の楽音波形のうちの少なくとも一部の楽音波
形に関する波形情報を該楽音波形における時間配列とは
逆方向に繰返し読み出す。スイッチ8のオフによって通
常の順方向の読出しを選択することもできる。また、ス
イッチ8のオン/オフに連動して、エンベロープ波形発
生器10では、異なるエンベロープ波形を発生し、楽音
に振幅エンベロープを付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、波形メモリに記憶さ
れた所望の楽音に対応した波形情報を読み出すことによ
り楽音を発生するようにした楽音発生方法および装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、所望の楽音を発生させる
楽音発生方法として、例えば特開昭52−121313
号公報に示されているように、所望の楽音(楽器音や人
声音など)の発音開始から発音終了に至るまでの全波形
を波形メモリに記憶し、この記憶波形をそのまま読み出
すことにより、該所望の楽音に対応した楽音を発生する
方法、あるいは所望の楽音の立上り部の全波形及びその
後の一部波形を波形メモリに記憶し、この記憶した立上
り部の全波形を一通り読み出し、その後続いて一部波形
を繰返し読み出すことにより、該所望の楽音に対応した
楽音を発生する方法がある。また、波形メモリに記憶し
た楽音波形を逆方向に読み出すことにより、記憶した音
とは異なる音を再生発音したり(例えば、「キーボード
マガジン」1983年9月号等)、その正逆読出し方向
を順番に切り換えて繰返し再生したり(例えば、「キー
ボードマガジン」1985年2月号)、楽音の持続部に
おける一部の区間で正逆読出し方向を順番に切り換えて
繰返し再生すると共にその読出し区間を少しづつずらす
ことにより非周期的な繰返し再生を行うようにすること
も知られている(例えば、米国特許第4,442,74
5号明細書等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者の楽音発生方法
は、いずれも自然楽器音や人声音に非常に近い高品質の
楽音を発生することができるという点で電子楽器等の楽
音発生装置に広く適用されている。しかし、記憶した楽
音波形をその時間配列の順に単純に読み出すだけである
ため、決まった楽音しか発生することができないという
問題点があった。これに対して、後者の逆方向読出しに
よればメモリに記憶した楽音波形の時間配列の逆方向に
記憶波形を読み出すことにより変わった音を出すように
することができるが、単にメモリを逆読出しするだけで
あったり、記憶波形の全部の正逆反転読出しを繰返すだ
けであったり、あるいは、比較的単調な持続部波形の正
逆反転読出しを繰返すだけであるので、総じて単調であ
り、特殊な楽音を発生するには限界があった。この発明
は、上記のような楽音発生方法をさらに工夫して波形メ
モリに記憶された楽音波形情報を基に特殊な楽音を発生
し得るようにした楽音発生方法および装置を提供しよう
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明に係る楽音発生
方法は、波形メモリに所望の楽音に対応した立上り部の
複数周期分の楽音波形およびその後の一部の複数周期分
の楽音波形に関する波形情報を記憶し、この記憶された
波形情報を読み出すことにより該所望の楽音を発生する
ようにした楽音発生方法において、上記波形メモリから
上記波形情報を上記楽音波形における時間配列とは逆方
向の時間配列に従って一通り読み出した後、続いて上記
立上り部の楽音波形のうちの少なくとも一部の楽音波形
に関する波形情報を該楽音波形における時間配列とは逆
方向の時間配列に従って繰返し読み出すようにし、これ
により上記所望の楽音を時間的に反転した形の楽音を発
生するようにしたものである。
【0005】また、この発明に係る楽音発生装置は、波
形メモリに所望の楽音に対応した立上り部の複数周期分
の楽音波形およびその後の一部の複数周期分の楽音波形
に関する波形情報を記憶し、この記憶された波形情報を
読み出すことにより該所望の楽音を発生するようにした
楽音発生装置において、上記波形メモリに記憶された波
形情報を記憶時の時間配列と同一方向または逆方向に読
み出すものであって、上記同一方向の読出しは、上記波
形メモリから上記波形情報を上記楽音波形における時間
配列に従って一通り読み出した後、続いて上記その後の
一部の複数周期分の楽音波形の少なくとも一部を含む楽
音波形に関する波形情報を該楽音波形における時間配列
に従って繰返し読み出すようにするものであり、上記逆
方向の読出しは、上記波形メモリから上記波形情報を上
記楽音波形における時間配列とは逆方向の時間配列に従
って一通り読み出した後、続いて上記立上り部の楽音波
形のうちの少なくとも一部の楽音波形に関する波形情報
を該楽音波形における時間配列とは逆方向の時間配列に
従って繰返し読み出すようにするものである読出し手段
と、上記読出し手段における読出し方向を選択指定する
選択手段とを具え、上記所望の楽音または該所望の楽音
を時間的に反転した形の楽音を選択的に発生するように
したことを特徴とするものである。
【0006】この発明に係る上記楽音発生装置は、更
に、上記波形メモリから読み出された波形情報に対応す
る上記楽音波形に所定の振幅エンベロープを付与するも
のであって、上記選択手段で選択指定された読出し方向
に応じて異なるエンベロープ波形の振幅エンベロープを
付与するエンベロープ付与手段を具えており、このエン
ベロープ付与手段により振幅エンベロープの付与された
楽音波形を楽音として発生するようにしたものである。
【0007】
【作用】この発明に係る楽音発生方法によれば、波形メ
モリに記憶した波形情報を楽音波形における時間配列と
は逆方向の時間配列に従って一通り読み出した後、続い
て立上り部の楽音波形のうちの少なくとも一部の楽音波
形に関する波形情報を該楽音波形における時間配列とは
逆方向の時間配列に従って繰返し読み出すようにしてい
るので、所望の楽音を単純に時間的に反転した形の楽音
を発生するだけではなく、該所望の楽音の立上り部の少
なくとも一部の楽音波形を時間的に逆方向に何回も繰返
し再生することにより極めて特殊な楽音が発生できるよ
うにしたことを特徴としている。
【0008】一般に、楽音の立上り部は、その楽音の特
徴を良く表わしているものであり、かつ、波形の変化が
激しい。従って、そのような立上り部の楽音波形を時間
的に逆方向に繰返し読出しすることにより、かなり変化
に富んだ、それれでいて所望の楽音に特有の個性のあ
る、極めて特殊な楽音を発生することができる。また、
楽音の特徴を良く表わしている立上り部の楽音波形を時
間的に逆方向にではあるが繰返し読み出すことにより、
所望の楽音に固有の個性/特徴を持つ音が引き延ばされ
て持続的に発生されることになり、斬新な特徴を持つ楽
音の発生を実現することができる。また、波形の変化が
激しい立上り部の楽音波形が時間的に逆方向に繰返し読
み出されることにより、新たに発生される楽音の繰返し
部(持続部分)が波形変化(音色変化)に富むものとな
り、極めて複雑な楽音を発生することができる。
【0009】また、この発明の楽音発生装置によれば、
上述のようなこの発明に特有の特殊な逆方向繰返し読出
し制御と、時間配列に同一方向(順方向)に沿った読出
し制御とを任意に選択指定することができるので、多様
な楽音発生を実現することができる。更に、この選択指
定された読出し方向に応じて異なるエンベロープ波形の
振幅エンベロープを発生楽音に付与するようにしたこと
により、更に多様性に富んだ楽音の発生を実現すること
ができる。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照して、この発明の実施
例を詳細に説明する。図1は、この発明の実施例に直接
対応するものではないが、波形メモリの逆方向読出し制
御の基本的構成例を示すものであるので、本明細書にお
いてこの発明の実施例を説明する便宜上、まず先に説明
する。図1に示された楽音発生装置は、波形メモリに対
して例えばドラム音やタイコ音などの打楽器音の発音開
始から終了までの全楽音波形に関する波形情報を記憶さ
せておき、これを記憶時の時間配列と同一方向または逆
方向に読み出すようにしたものである。
【0011】図1において、1は波形メモリ、2は反転
回路、3はアドレスカウンタ、4は最終アドレス検出回
路、5はワンショット回路、6はDA変換器内蔵のサウ
ンドシステムであり、波形メモリ1には上述のように打
楽器音の発音開始から終了までの全楽音波形(図3の
(a)参照)の各サンプル点に関する波形情報がその時
間軸の配列に従ってアドレス「0」から最終アドレスに
向けて順次記憶されている。
【0012】一方、アドレスカウンタ3は、発音指令ス
イッチ7をオン操作することによってワンショット回路
5から発生させるスタートパルスSPによってリセット
される。このアドレスカウンタ3は、所定周期のクロッ
クパルスφを順次カウントすることによって波形メモリ
1をアクセスするためのアドレス信号ADを発生するも
のであるが、後述するようにアドレス信号ADの値が最
大値に達すると、このことが最終アドレス検出回路4に
よって検出され、該検出回路4の最終アドレス検出信号
によってカウント動作が禁止され、新たな発音開始指令
が与えられるまで最大アドレス値の状態で停止してい
る。
【0013】そこで、ワンショット回路5からスタート
パルスSPが出力されてカウンタ3がリセットされる
と、カウンタ3は最終アドレス検出回路4の出力による
カウント禁止状態が解除されてクロックパルスφのカウ
ント可能状態となり、該クロックパルスφの発生毎に順
次変化するアドレス信号ADを出力するようになる。こ
のアドレス信号ADは反転回路2を介して波形メモリ1
のアドレス信号入力に供給されるが、反転回路2は、特
殊効果音選択スイッチ8がオフのときにはアドレス信号
ADをそのまま波形メモリ1に供給し、該スイッチ8が
オンのときにはアドレス信号ADの各ビットを反転させ
て波形メモリ1に供給する。
【0014】すなわち、反転回路2は、前記スイッチ8
がオンであれば、「0」〜「最終アドレス値」に向かっ
て変化するアドレス信号ADを「最終アドレス値」から
「0」に向かって変化するアドレス信号ADに変換して
出力する。従って、波形メモリ1に記憶された波形情報
は、スイッチ8がオフであれば「0」から「最終アドレ
ス値」に向かって(すなわち、記憶時の時間配列と同一
方向に)読み出され、スイッチ8がオンであれば「最終
アドレス値」から「0」に向かって(すなわち、記憶時
の時間配列と逆方向に)読み出される。
【0015】このようにして波形メモリ1から読み出さ
れた波形情報は、サウンドシステム6においてアナログ
楽音信号に変換された後、楽音として発音される。この
場合、スイッチ8がオフの状態では、波形メモリ1から
は打楽器音の発音開始部分に関する波形情報から順次読
み出されるので、サウンドシステム6からは該波形情報
の原音である打楽器音が発音される。しかし、スイッチ
8がオンの状態では、波形メモリ1からは打楽器音の発
音終了部分に関する波形情報から逆方向に順次読み出さ
れるので、サウンドシステム6からは打楽器音を時間軸
上で反転した状態の特殊効果音として発音される。
【0016】図2は、図1の実施例に対して振幅エンベ
ロープの制御機能を付加した構成のブロック図であり、
波形メモリ1から読み出された波形情報は乗算器9に入
力され、ここでエンベロープ波形発生器10から発生さ
れるエンベロープ波形信号EDと乗算されることによっ
て振幅エンベロープの制御が行われる。ここで、エンベ
ロープ波形発生器10は図1のワンショット回路5から
出力されるスタートパルスSPによって動作を開始す
る。そして、波形メモリ1に記憶された波形情報が図3
の(a)に示すように予め振幅エンベロープが付与され
ている場合には、スイッチ8がオフであれば、図3の
(b)に示すように一定レベルのエンベロープ波形信号
EDを出力する。また、波形メモリ1に記憶された波形
情報が図3の(c)に示すようにその振幅が一定レベル
に規格化されている場合には、スイッチ8がオフであれ
ば、図3の(d)に示すような打楽器音の振幅エンベロ
ープと同一の波形形状からなるエンベロープ波形信号E
Dを出力する。
【0017】一方、スイッチ8がオンであれば、図3の
(e)〜(g)に示すような異なるエンベロープ波形信
号EDのうち適宜選択されたものを出力する。このよう
なエンベロープ制御機能を付加することにより、スイッ
チ8をオンにして波形メモリ1から波形情報を逆方向に
読み出したときに得られる特殊効果音を種々変化させる
ことができ、さらに効果的な楽音とすることができる。
【0018】図4はこの発明の一実施例を示すブロック
図であり、波形メモリ1に対し、楽音(打楽器音)の立
上り部(アタック部)の全波形とその後の一部波形(1
周期または複数周期)を記憶しておき、立上り部の全波
形を一通り読み出した後、続いて一部波形を繰返し読み
出して楽音を発生することを基本とする構成において、
この発明による逆方向読出し制御機能を付加したもので
ある。なお、図4において、図1および図2と同一回路
には同一符号を付して示す。
【0019】すなわち、この実施例における波形メモリ
1には、図5の(a)に示すように打楽器音の立上り部
の全波形に関する波形情報とその後の一部波形(1周期
または複数周期)に関する波形情報がその時間軸上の配
列に従って順次記憶されており、特殊効果音選択スイッ
チ8がオフの状態で、スタートパルスSPが与えられる
と、アドレスカウンタ3から「0」〜「最終アドレス
値」に向かって変化するアドレス信号ADが発生され、
このアドレス信号ADによって立上り部の波形情報とそ
の後の波形情報が一通り読み出される。この立上り部の
波形情報とその後の波形情報が一通り読み出されると、
すなわち最終アドレス検出回路4から検出信号が出力さ
れると、この検出信号によって繰返しアドレスデータ発
生回路11からの繰返し読み出しを行うべき波形情報の
先頭記憶番地を示す繰返しアドレスデータがアドレスカ
ウンタ3にプリセットされる。すると、アドレスカウン
タ3は前記先頭記憶番地を初期値として最終アドレス値
に向かって変化するアドレス信号ADを出力するように
なる。そして、再びアドレス信号ADが最終アドレス値
に達すると、検出回路4から検出信号が出力されて前記
先頭記憶番地を示す繰返しアドレスデータがアドレスカ
ウンタ3に再設定され、同様な動作が繰返し行われる。
【0020】これによって、打楽器音の立上り部以後の
楽音波形を構成する波形情報が繰返し読み出され、乗算
器9において振幅エンベロープの設定が行われた後、サ
ウンドシステム6から楽音として発音される。この場
合、特殊効果音選択スイッチ8がオンに設定されている
時には、アドレスカウンタ3から出力されるアドレス信
号ADは反転回路2においてそのビットが全て反転され
る。このため、波形メモリ1に記憶された波形情報は記
憶時の時間配列とは逆方向に読み出され、特殊効果音と
して発音されるようになる。このとき、繰返しアドレス
データは、スイッチ8がオフの場合と若干異なる値に変
更される。
【0021】これにより、スイッチ8がオフの場合とオ
ンの場合の読出し形態は図5の(b),(c)に示すよ
うなものとなり、スイッチ8のオン・オフ状態に応じて
上述した実施例と同様に、1つの波形メモリを用いて通
常の楽音とこれを時間的に反転した形の特殊効果音を選
択的に発音させることができる。すなわち、特殊効果音
選択スイッチ8がオフであれば、読出し形態は図5の
(b)のようであり、立上り部の波形情報とその後の波
形情報を時間配列と同一方向に(順方向に)一通り読み
出した後、該その後の波形情報を時間配列と同一方向に
(順方向に)繰返し読み出す。一方、特殊効果音選択ス
イッチ8がオンであれば、読出し形態は図5の(c)の
ようであり、立上り部の波形情報とその後の波形情報を
時間配列と逆方向に一通り読み出し(つまり、その後の
波形情報を逆方向に読み出してから、立上り部の波形情
報を逆方向に読み出す)、それから、立上り部の波形情
報を時間配列と逆方向に繰返し読み出す。なお、このと
き、逆方向に読み出す立上り部の波形情報の繰返し読出
しの起点つまり繰返しアドレスは、図示のように、順方
向読出し時の繰返し読出しの起点つまり繰返しアドレス
とは異なっている。従って、順方向読出し時と逆方向読
出し時とで異なる態様の繰返し読出し制御を行うことが
できる。
【0022】なお、スイッチ8がオン状態の時に、回路
11から出力される繰返し読出し用の先頭番地を示す繰
返しアドレスデータを特開昭59−49597号公報に
示されているように時間的にランダムに変化させれば、
さらに複雑に変化する特殊効果音を得ることができる。
【0023】図6はこの発明の別の実施例を示すブロッ
ク図であり、自然楽器音等の外部音をマイクロホン12
によってピックアップし、AD変換器13によってディ
ジタルデータの波形情報に変換して波形メモリ1に順次
書き込み、その後この書き込んだ外部音の波形情報を書
込み時の時間配列とは逆方向に読み出すように構成した
ものである。
【0024】すなわち、波形メモリ1は、切換えスイッ
チ14が“1”側に切換えられている時に読出しモー
ド、“0”側に切換えられている時に書込みモードとな
り、このスイッチ14が“0”側に切換えられている書
込みモードにおいてスイッチ7をオンすると、アドレス
カウンタ3からのアドレス信号ADが発生され、反転回
路2を介して波形メモリ1に供給される。このとき、反
転回路2はアドレス信号ADの各ビットを反転せずにそ
のまま波形メモリ1に供給する。このため、マイクロホ
ン12によってピックアップされた外部音の波形情報は
「アドレス0」〜「最終アドレス値」に向かって順次書
き込まれる。
【0025】書込み終了後、スイッチ14を“1”側に
切換えて波形メモリ1を読出しモードとした後、スイッ
チ7をオンすると、アドレスカウンタ3からアドレス信
号ADが発生されるようになるが、このとき反転回路2
はアドレス信号ADの各ビットを反転して波形メモリ1
に供給する。このため、波形メモリ1に書き込まれた外
部音の波形情報は書き込みの時の時間配列とは逆方向に
読み出され、乗算器9において振幅エンベロープが設定
された後、サウンドシステム6から特殊効果音として発
音される。
【0026】図7は図6と同様な機能を別の構成で実現
した実施例を示すブロック図であり、マイクロホン12
でピックアップした外部音をAD変換器13によってA
D変換してバッファメモリ15に一旦記憶させる。この
ときの書込み制御は書込みスイッチ14Aをオンして制
御回路16から「アドレス0」〜「最終アドレス値」に
向かって変化するアドレス信号を発生させることによっ
て行う。次に、読出しスイッチ14Bをオンして制御回
路16から「最終アドレス値」〜「アドレス0」に向か
って変化するアドレス信号を発生させ、バッファメモリ
15に記憶させた波形情報を書込み時の時間配列とは逆
方向に読み出し、これを例えば楽器本体内部の波形メモ
リ1に転送して書き込む。この場合、波形メモリ1に対
する書込み用アドレス信号はアドレスデータ発生回路1
7から発生されるが、この回路17は制御回路16から
与えられる同期信号SYNCによって制御回路16との
同期がとられ、バッファメモリ15から波形情報を読み
出すためのアドレス信号と波形メモリ1に波形情報を書
き込むためのアドレス信号とが互いに同期して変化する
ように構成されている。このような動作によって、バッ
ファメモリ15に一旦記憶された外部音の波形情報は時
間配列が逆方向に変換されて波形メモリ1に書き込まれ
る。
【0027】波形メモリ1に書き込まれた波形情報は、
アドレスデータ発生回路17に対してスタートパルスS
Pを与えることにより、該回路17から発生されるアド
レス信号によって「アドレス0」から「最終アドレス
値」に向けて順次読み出される。 このように、波形情
報の時間配列を逆方向変換して該波形情報を波形メモリ
に書き込んでおき、その後この波形メモリに書き込んだ
波形情報をそのまま読み出すことにより、上述した実施
例と同様な特殊効果音を得ることができる。
【0028】なお、図1、図2、図4、図6の各実施例
において、反転回路2によってアドレス信号ADを反転
することにより、波形メモリ1に逆方向読出しを行って
いるが、これに代えて、アドレスカウンタ3としてアッ
プ/ダウンカウンタを用い、該カウンタをダウンカウン
ト動作させることによって波形メモリ1の逆方向読出し
を行うようにしてもよい。
【0029】また、図1、図2、図4、図6の各実施例
において、波形メモリ1の記憶波形を逆にした場合(上
述の逆方向読み出しした波形をその読出し順序に従って
スタートアドレスから最終アドレスに向けて順次記憶し
た場合)には、反転回路2は特殊効果音選択スイッチ8
のオフでアドレス信号ADを反転し、オンではそのまま
出力するようにすればよい。
【0030】さらに、波形メモリに記憶する波形は、連
続する複数周期ばかりでなく、飛び飛びの複数周期から
成るものであってもよい。例えば、楽音の発音開始から
終了までを複数フレームに分割し、各フレーム毎に代表
的な1周期または2周期分の波形の波形情報のみを記憶
させ、この波形情報を順次切換えながら繰り返し読み出
すようにしてもよく、さらに必要に応じてこの波形切換
え時に前の波形と次の新たな波形とを補間演算して滑か
に変化する波形情報を形成するようにしてもよい。ま
た、特開昭58−142396号公報に開示されている
ように、波形メモリに複数周期分の波形情報だけを記憶
させ、この波形情報を繰り返し読み出すようにしてもよ
い。このようにすれば、波形メモリの容量をさらに小さ
くすることができる。
【0031】また、各実施例において、波形メモリから
特殊効果音としての波形を読み出すときに、例えば、ア
ドレス信号ADの下位ビット側に時間変化する変調用デ
ータを加/減算するなどしてアドレス信号ADを変調す
るようにしてもよい。さらに、各実施例において、波形
メモリから特殊効果音としての波形を読み出すときに、
記憶波形の一部(勿論、複数周期)を適宜指定し、指定
した部分だけを読み出すようにしてもよい。
【0032】一方、各実施例において、波形メモリに
は、楽音波形振幅サンプルデータをそのまま波形情報と
して記憶せずに(つまりPCM方式とせずに)、隣り合
うサンプル振幅値間の差分データを記憶し、読出しの際
にこの差分データを累積的に加減算して本来の振幅サン
プルデータを得るような方式(つまり、差分PCM方
式)にしてもよい。また、デルタ変調(DM)方式や適
応デルタ変調(ADM)方式など、その他適宜の波形符
号化方式に従って符号化した波形データを波形メモリに
記憶するようにしてもよい。
【0033】また、上述の実施例では、一種類の楽音し
か発生できないが、複数の楽音を発生させたい場合は、
楽音の種類に等しい数だけ実施例に示す回路(但し、サ
ウンドシステムを除く)を設け、各波形メモリの出力を
加算して共通のサウンドシステムに供給するようにすれ
ばよい。あるいはまた波形メモリに発生させたい楽音の
種類に対応して複数種類の楽音波形に関する波形情報を
記憶させておき、アドレスカウンタやエンベロープ波形
発生器を時分割動作させて各楽音に対するアドレス信号
ADやエンベロープ波形データEDを時分割で発生し、
エンベロープ設定用の乗算器から各楽音に関するエンベ
ロープの付与された楽音波形を時分割で出力するように
すればよい。但し、この場合には乗算器から出力される
時分割データを累算した後サウンドシステムに供給する
ようにする。
【0034】さらに、上述した実施例の楽音発生装置
は、特に打楽器音に対応した楽音を発生するのに好適で
あるので、例えば自動リズム演奏装置におけるリズム音
の発生に用いることができる。この場合には、楽音をリ
ズムパターンに従って自動的に発生させるために図1の
ワンショット回路5から出力されるスタートパルスを用
いるようにすればよい。
【0035】当然のことながら、この発明は、打楽器音
以外の楽音を発生する場合にも用いることができる。例
えば、ピアノ音の楽音を発生する場合は、予め波形メモ
リ1にピアノ音の楽音波形を記憶させておき、この記憶
させた楽音波形を鍵盤の鍵操作に応じて読み出すように
すればよい。この場合、鍵盤の各鍵に対応して図1,図
2,図4に示すような回路を設け、各波形メモリ内にそ
れぞれ各鍵の音高に対応する楽音波形を記憶させておい
てもよいし、あるいは図1,図2,図4に示すような回
路を各鍵共通として用い、アドレスカウンタに入力する
クロックパルスφの周波数を押圧鍵の音高に対応して変
えるようにしてもよい。その場合には、図1のワンショ
ット回路5に、発音指令スイッチ7の出力信号に代えて
鍵盤回路から出力されるキーオン信号(鍵が押圧されて
いるとき“1”となる信号)を入力するようにする。
【0036】また、この発明において、波形メモリに記
憶する所望の楽音に関する波形情報としては、上述した
打楽器音やピアノ音のような楽器音に関するものに限ら
ず、人声音,動物の鳴き声,汽笛,風の音など自然界に
存在する任意の音に関するものであればよい。
【0037】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、波形メ
モリに記憶した波形情報を楽音波形における時間配列と
は逆方向の時間配列に従って一通り読み出した後、続い
て立上り部の楽音波形のうちの少なくとも一部の楽音波
形に関する波形情報を該楽音波形における時間配列とは
逆方向の時間配列に従って繰返し読み出すようにしてい
るので、所望の楽音の立上り部の少なくとも一部の楽音
波形を時間的に逆方向に何回も繰返し再生することによ
り極めて特殊な楽音を発生することができるものであ
り、かなり変化に富んだ、それれでいて所望の楽音に特
有の個性のある、極めて特殊な楽音を発生することがで
きる、という優れた効果を奏する。また、所望の楽音に
固有の個性/特徴を持つ音が引き延ばされて持続的に発
生されることになり、斬新な特徴を持つ楽音の発生を実
現することができると共に、発生される楽音の繰返し部
(持続部分)が波形変化(音色変化)に富むものとなる
ので極めて複雑な楽音を発生することができる、等の優
れた効果を奏する。
【0038】更に、この発明の楽音発生装置によれば、
上述のようなこの発明に特有の特殊な逆方向繰返し読出
し制御と、時間配列に同一方向(順方向)に沿った読出
し制御とを任意に選択指定することができるので、多様
な楽音発生を実現することができる。更に、この選択指
定された読出し方向に応じて異なるエンベロープ波形の
振幅エンベロープを発生楽音に付与するようにしたこと
により、更に多様性に富んだ楽音の発生を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 波形メモリの逆方向読出し制御の基本的構成
例を示すブロック図。
【図2】 図1の波形メモリの読出し出力に対して振幅
エンベロープを付与する実施例を示すブロック図。
【図3】 図2における波形メモリに記憶する波形、お
よびエンベロープ波形発生器から発生されるエンベロー
プ波形データのいくつかの例を示す図。
【図4】 この発明の一実施例を示すブロック図。
【図5】 図4における波形メモリの読出し形態を例示
する動作説明図。
【図6】 この発明の別の実施例を示すブロック図。
【図7】 この発明の更に別の実施例を示すブロック
図。
【符号の説明】
1 波形メモリ 2 反転回路 3 アドレスカウンタ 4 最終アドレス検出器 5 ワンショット回路 6 サウンドシステム 7 発音指令スイッチ 8 特殊効果音選択スイッチ 9 乗算器 10 エンべロープ波形発生器 11 繰返しアドレスデータ発生回路 12 マイクロホン 15 バッファメモリ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波形メモリに所望の楽音に対応した立上
    り部の複数周期分の楽音波形およびその後の一部の複数
    周期分の楽音波形に関する波形情報を記憶し、この記憶
    された波形情報を読み出すことにより該所望の楽音を発
    生するようにした楽音発生方法において、 上記波形メモリから上記波形情報を上記楽音波形におけ
    る時間配列とは逆方向の時間配列に従って一通り読み出
    した後、続いて上記立上り部の楽音波形のうちの少なく
    とも一部の楽音波形に関する波形情報を該楽音波形にお
    ける時間配列とは逆方向の時間配列に従って繰返し読み
    出すようにし、これにより上記所望の楽音を時間的に反
    転した形の楽音を発生するようにした楽音発生方法。
  2. 【請求項2】 波形メモリに所望の楽音に対応した立上
    り部の複数周期分の楽音波形およびその後の一部の複数
    周期分の楽音波形に関する波形情報を記憶し、この記憶
    された波形情報を読み出すことにより該所望の楽音を発
    生するようにした楽音発生装置において、 上記波形メモリに記憶された波形情報を記憶時の時間配
    列と同一方向または逆方向に読み出すものであって、上
    記同一方向の読出しは、上記波形メモリから上記波形情
    報を上記楽音波形における時間配列に従って一通り読み
    出した後、続いて上記その後の一部の複数周期分の楽音
    波形の少なくとも一部を含む楽音波形に関する波形情報
    を該楽音波形における時間配列に従って繰返し読み出す
    ようにするものであり、上記逆方向の読出しは、上記波
    形メモリから上記波形情報を上記楽音波形における時間
    配列とは逆方向の時間配列に従って一通り読み出した
    後、続いて上記立上り部の楽音波形のうちの少なくとも
    一部の楽音波形に関する波形情報を該楽音波形における
    時間配列とは逆方向の時間配列に従って繰返し読み出す
    ようにするものである読出し手段と、 上記読出し手段における読出し方向を選択指定する選択
    手段とを具え、上記所望の楽音または該所望の楽音を時
    間的に反転した形の楽音を選択的に発生するようにした
    ことを特徴とする楽音発生装置。
  3. 【請求項3】 前記読出し手段において、繰返し読出し
    の起点が前記選択手段で選択指定された読出し方向に応
    じて異なることを特徴とする請求項2に記載の楽音発生
    装置。
  4. 【請求項4】 波形メモリに所望の楽音に対応した立上
    り部の複数周期分の楽音波形およびその後の一部の複数
    周期分の楽音波形に関する波形情報を記憶し、この記憶
    された波形情報を読み出すことにより該所望の楽音を発
    生するようにした楽音発生装置において、 上記波形メモリに記憶された波形情報を記憶時の時間配
    列と同一方向または逆方向に読み出すものであって、上
    記同一方向の読出しは、上記波形メモリから上記波形情
    報を上記楽音波形における時間配列に従って一通り読み
    出した後、続いて上記その後の一部の複数周期分の楽音
    波形の少なくとも一部を含む楽音波形に関する波形情報
    を該楽音波形における時間配列に従って繰返し読み出す
    ようにするものであり、上記逆方向の読出しは、上記波
    形メモリから上記波形情報を上記楽音波形における時間
    配列とは逆方向の時間配列に従って一通り読み出した
    後、続いて上記立上り部の楽音波形のうちの少なくとも
    一部の楽音波形に関する波形情報を該楽音波形における
    時間配列とは逆方向の時間配列に従って繰返し読み出す
    ようにするものである読出し手段と、 上記読出し手段における読出し方向を選択指定する選択
    手段と、 上記波形メモリから読み出された波形情報に対応する上
    記楽音波形に所定の振幅エンベロープを付与するもので
    あって、上記選択手段で選択指定された読出し方向に応
    じて異なるエンベロープ波形の振幅エンベロープを付与
    するエンベロープ付与手段とを具え、このエンベロープ
    付与手段により振幅エンベロープの付与された楽音波形
    を楽音として発生するようにした楽音発生装置。
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