JPH07199514A - 記録用紙 - Google Patents

記録用紙

Info

Publication number
JPH07199514A
JPH07199514A JP33718393A JP33718393A JPH07199514A JP H07199514 A JPH07199514 A JP H07199514A JP 33718393 A JP33718393 A JP 33718393A JP 33718393 A JP33718393 A JP 33718393A JP H07199514 A JPH07199514 A JP H07199514A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ionizing radiation
recording paper
curable resin
plastic film
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP33718393A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehisa Kimura
剛久 木村
Toshinori Kido
俊則 木戸
Koji Shimizu
孝司 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kimoto Co Ltd
Original Assignee
Kimoto Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kimoto Co Ltd filed Critical Kimoto Co Ltd
Priority to JP33718393A priority Critical patent/JPH07199514A/ja
Priority to US08/364,303 priority patent/US5569541A/en
Priority to CA 2139139 priority patent/CA2139139C/en
Publication of JPH07199514A publication Critical patent/JPH07199514A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】トナー定着温度の高い複写機で複写を行った後
も、また、多湿下に放置しても平面性が維持される記録
用紙を得る。 【構成】プラスチックフィルム2の両面に電離放射線硬
化型樹脂層3を形成し、その上にトナー易接着層4を形
成する。 【効果】電離放射線硬化型樹脂層3がプラスチックフィ
ルム2を挟持することにより、200℃以上に加熱され
てもプラスチックフィルム2に波打ちが発生するのを阻
止し、平面性が維持される。多湿下に放置しても記録用
紙の周囲に花びらが発生せず、平面性が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録用紙に関し、特に
PPC複写機、レーザープリンタ等の複写時のフィルム
全体の波打ち、湿度によるフィルム端部の波打ちを低下
させた記録用紙に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来から、プラスチックフィルムは透明
であり、強度を有し、耐薬品性に優れ、成形が容易且つ
安価であるため、第二原図用フィルム、オーバーヘッド
プロジェクタ用フィルム等各種記録用紙の支持体として
使用されている。このような記録用紙としては、ポリエ
ステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、アセチル
セルロースフィルム、塩化ビニルフィルム等が支持体と
して使用され、支持体フィルムの両面に、筆記具による
加筆性及び修正のための耐溶剤性を向上させるため、ア
クリルポリオールとイソシアネートを混合し適宜マット
剤を添加して形成される熱硬化型の記録層を積層したも
のがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラス
チックは軟化温度があまり高くなく、例えば、最も市場
に普及しているポリエステルであっても軟化温度は約1
70℃であり、この温度以上に加熱される用途に使用す
ると、フィルムが軟化し、変形を生ずる。このような用
途としては、PPC用第二原図フィルム、オーバーヘッ
ドプロジェクタ用フィルム等の記録用紙が挙げられ、こ
れらをPPC複写機等の出図用紙として使用した場合
に、トナー定着熱によりフィルムが変形し、全体として
非常に波を打った状態で出図されてしまう。この現象
は、レーザービームプリンタ等の定着温度が高い機種
や、定着時間が長い機種の場合、特に顕著であり、搬送
経路で用紙詰まりを起こしてしまう。
【0004】従って、このような記録用紙としてフィル
ムを使用する場合は、定着温度が低く、定着時間が短い
機種でしか使用することができず、また、レーザービー
ムプリンタ等の定着温度が高い機種では、用紙として紙
しか使用できず、フィルムを使用することはできなかっ
た。一方、プラスチックフィルムを使用した記録用紙
は、シート状として積層したり、あるいはロール状に巻
かれた状態で保管される。このような状態で保管された
記録用紙はシート状のものは端部四辺近傍に、ロール状
のものは端部二辺近傍に吸湿が生じ、使用時にフィルム
の周囲が波を打った状態、所謂花びらが発生する。この
ような花びらの発生は、PPC複写等で出図する際の用
紙詰まり、出図された記録用紙を感光材料へ焼き付ける
際の密着不良等の種々の問題を生ずる。
【0005】このような花びらを解消する方法として
は、隣合うフィルム間に湿度を調節した調湿紙を間挿し
て湿度の影響を受けるのを防止している。このため、製
造工程では調湿紙を間挿する工程が増加し、使用におい
ては調湿紙を除去する作業を行わなければならず、作業
が煩雑となり、また、省資源の点でも問題があった。本
発明は、上記問題点を解消するためになされたものであ
って、熱によるフィルム全面の波打ち現象、湿度による
端部の波打ち現象の発生を著しく減少させ、レーザービ
ームプリンタ等のトナー定着温度の高いプリンタに使用
しても平面性を保持でき、用紙の詰まりを起こすことが
なく、また、保管時の吸湿による花びらの発生を抑制で
きる記録用紙を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の記録用紙は、プラスチックフィルムの両面
に電離放射線硬化型樹脂を含有する鉛筆硬度H以上の電
離放射線硬化型樹脂層を設け、電離放射線硬化型樹脂層
のうち少なくとも1層上にトナー易接着層を設けたもの
である。
【0007】電離放射線硬化型樹脂層は光重合性プレポ
リマー、光重合性モノマー及び光重合開始剤を含有した
ものが好ましく、また、マット剤を含有したものであっ
てもよい。更に、トナー易接着層はガラス転移温度が4
5〜100℃の樹脂で構成されることが好ましく、帯電
防止剤を含有するものであってもよい。
【0008】以下、本発明の記録用紙について説明す
る。図1に示すように、記録用紙1はプラスチックフィ
ルム2の両面に電離放射線硬化型樹脂層3が積層され、
電離放射線硬化型樹脂層3上にトナー易接着層4が積層
された構造を有するものである。プラスチックフィルム
2はポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、アセチルセルロース、塩化ビニル樹脂、フッ素
系樹脂等が使用でき、延伸加工、特に二軸延伸されたも
のは、機械的強度、寸法安定性が向上され好ましい。
【0009】プラスチックフィルムの厚さは適用される
材料に対して適宜選択することができるが、一般には4
〜250μmである。支持体の両面に形成される電離放
射線硬化型樹脂層3はプラスチックフィルム2を挟持、
固定し、熱や湿度の影響のため変形が生じたりするのを
防止するためのものである。
【0010】このような電離放射線硬化型樹脂層は電子
線、あるいは紫外線照射により硬化される樹脂を含有す
る塗料から形成される。電離放射線硬化塗料は光重合性
プレポリマー、光重合性モノマー、光重合開始剤を含有
するものであり、必要に応じて増感剤、顔料、充填剤、
非反応性樹脂、レベリング剤等の添加剤、溶剤を含有す
るものである。
【0011】光重合性プレポリマーはその構造、官能
度、分子量が電離放射線硬化塗料の硬化に関係し、電離
放射線硬化型樹脂層の接着性、硬度、耐クラック性等の
特性を定めるものである。光重合性プレポリマーは骨格
中に導入された官能基が電離放射線照射されることによ
りラジカル重合及び/またはカチオン重合するものであ
る。ラジカル重合により硬化するものは硬化速度が速
く、樹脂設計の自由度も大きいため、特に好ましい。
【0012】ラジカル重合性プレポリマーとしては、ア
クリロイル基を有するアクリル系プレポリマーが特に好
ましく、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、
3次元網目構造となるものである。アクリル系プレポリ
マーとしては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリ
レート、メラミンアクリレート、ポリエステルアクリレ
ート等が使用できる。
【0013】光重合性モノマーは高粘度の光重合性プレ
ポリマーを希釈し粘度を低下させ作業性を向上させるた
めに、また、架橋剤として塗膜強度を付与するために使
用される。光重合性モノマーとしては、2−エチルヘキ
シルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシエ
チルアクリレート等の単官能アクリルモノマー、1、6
−ヘキサンジオールアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレ
ート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロ
キシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールアクリ
レート等の2官能アクリルモノマー、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、トリメチルプロパントリア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等
の多官能アクリルモノマー等の1種若しくは2種以上が
使用される。
【0014】また、光重合性モノマーの混合量が多くな
ると塗膜は硬くなるため、所望の硬度あるいは所望の可
撓性が得られるよう、混合割合を適宜選択するとよい。
各種材料の支持体とするため、その支持体の要求性能、
例えば材料を曲げたり、折ったりする場合は所望の可撓
性を得るため、可撓性に優れた非反応性樹脂を混合する
ことにより硬度を調節することもできる。このような非
反応性樹脂としては、熱硬化性、熱可塑性のアクリル樹
脂、エポキシ樹脂等を使用することができる。
【0015】光重合開始剤は電離放射線の照射によりア
クリロイル基の重合反応を短時間で開始させ、反応を促
進させるために添加され、触媒的な作用を有するもので
ある。光重合開始剤は特に紫外線照射により硬化を行う
場合は必要とされ、高いエネルギーの電子線を照射する
ときは必要としない場合もある。光重合開始剤の種類と
しては、開裂することによりラジカル重合させるもの、
水素を引抜くことによりラジカル重合させるもの、ある
いはイオンを発生させることによりカチオン重合させる
ものもある。このような光重合開始剤としては何れのも
のであっても使用でき、例えば、ベンゾインエーテル
系、ケタール系、アセトフェノン系、チオキサントン系
等のラジカル型光重合開始剤、ジアゾニウム塩、ジアリ
ールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、ト
リアリールビリリウム塩、ベンジルピリジニウムチオシ
アネート、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、ジア
ルキルヒドロキシフェニルスルホニウム塩、ジアルキル
ヒドロキシフェニルホスホニウム塩等や複合系のカチオ
ン型光重合開始剤等が挙げられ、これらの1種あるいは
2種以上が使用できる。光重合開始剤は樹脂固形分に対
して2〜10重量%、好ましくは3〜6重量%混合して
使用する。
【0016】更に、電離放射線硬化塗料には加筆性を向
上させるため、マット剤を添加してもよい。マット剤と
しては、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、酸化マグネシウム等を使用すること
ができる。マット剤の混合割合は樹脂固形分に対して1
0〜200重量%、好ましくは20〜100重量%であ
る。
【0017】更に、電離放射線硬化塗料には、必要に応
じて増感剤、顔料、充填剤、非反応性樹脂、レベリング
剤等の添加剤を含有させてもよい。また、各組成物に対
して相溶性のある溶剤によって希釈して塗料とすること
ができる。電離放射線硬化塗料を硬化させるには、電子
線あるいは紫外線を照射する。電子線を照射する場合、
走査型あるいはカーテン型の電子線加速器を用い、加速
電圧1000keV以下、好ましくは100〜300k
eVのエネルギーを有し、100nm以下の波長領域の
電子線を照射して行うことができる。紫外線を照射する
場合、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボ
ンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等を
用い、100〜400nm、好ましくは200〜400
nmの波長領域で、71〜285kcal/molのエ
ネルギーを有する紫外線を照射する。
【0018】このような組成の電離放射線硬化型樹脂層
を形成するには、電離放射線硬化塗料をプラスチックフ
ィルムに塗布し、電子線あるいは紫外線を照射して形成
する。電離放射線硬化塗料をプラスチックフィルムに塗
布するには、通常の塗布方法、例えば、メイヤーバーコ
ーティング、ブレードコーティング、グラビヤコーティ
ング、スピンコーティング、スプレーコーティング等に
より行うことができる。
【0019】プラスチックフィルムに塗布された電離放
射線硬化塗料に電子線あるいは紫外線を照射して硬化す
る場合、酸素の存在及び塗膜の厚さが硬化と密接に関係
する。電離放射線が照射されて発生したラジカルは酸素
を補足するため、硬化を抑制してしまう。このため、塗
膜の厚さが薄いと、塗膜体積に占める表面積が大きくな
り、空気中の酸素により硬化阻害を受けやすい。また、
塗膜の厚さが厚いと、電離放射線が内部まで透過しにく
く、表面が硬化しても、内部の硬化が充分でなく、塗布
界面の未硬化部分の存在のため、電離放射線硬化型樹脂
層とポリエステルフィルムの密着不良を生じてしまう。
このような硬化阻害、未硬化を防止するため、特に電子
線照射の場合はN2ガス等の不活性ガス下で照射を行う
ことができる。また、塗膜の厚さを調整し、硬化速度の
速い光重合性プレポリマー、光重合性モノマーを選択
し、光重合開始剤の混合量を増加することにより硬化阻
害を防止することができる。
【0020】電離放射線硬化型樹脂層の硬度は、JIS
−K5400における鉛筆硬度でH以上、好ましくは2
H以上は必要である。Hより低い場合には、湿度あるい
は熱によるプラスチックフィルムの変形を効果的に抑え
ることができないからである。電離放射線硬化型樹脂層
の膜厚は、使用するプラスチックフィルムの種類、厚さ
に依存する。即ち、軟化点が低いプラスチックフィルム
を使用する場合、あるいはプラスチックフィルムの厚さ
が厚い場合には、電離放射線硬化型樹脂層の膜厚を厚く
しなければならない。但し、定着時間が比較的短い機種
に厚さの厚いプラスチックフィルムを使用すれば、プラ
スチックフィルム内部まで熱が伝わりにくくフィルムの
熱変形は起こりにくいことから、膜厚が比較的薄くても
使用可能である。このように電離放射線硬化型樹脂層の
膜厚は一概には決められないが、例えば、200℃で熱
定着を行うレーザービームプリンタ用出図用紙として、
50μmのポリエステルフィルムを使用する場合には、
電離放射線硬化型樹脂層の膜厚は1〜30μm、好まし
くは3〜10μm程度である。
【0021】このような電離放射線硬化型樹脂層3上に
はトナー易接着層4が設けられる。トナー易接着層4は
両面の電離放射線硬化型樹脂層3上に設けてもよく、ま
た、電離放射線硬化型樹脂層3の一方上に設けたもので
あってもよい。トナー易接着層4はPPC複写機やレー
ザービームプリンタに使用されるトナーの定着性を向上
させるために設けられる。
【0022】トナー易接着層はガラス転移温度が45〜
100℃の範囲の樹脂で形成されたものが好ましい。4
5℃以上とするのは記録用紙を多数積層した場合、ブロ
ッキングが発生するのを防止するためであり、100℃
以下とするのはトナーの接着性を向上させるためであ
る。但し、定着温度が高い機種で使用する場合は100
℃以上のものであっても使用可能である。このような樹
脂としては、アクリル、ポリエチレン、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルブ
チラール、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエステル
等のホモポリマーまたはコポリマーを単独あるいは混合
して使用できる。
【0023】トナー易接着層には必要に応じて各種添加
剤を添加することもできる。特に好ましい添加剤として
は帯電防止剤である。帯電防止剤を添加すると、記録用
紙の搬送性、取扱性を向上させることができる。トナー
易接着層の厚さとしては、0.1μm以上であればよ
い。また、トナー易接着層が電離放射線硬化型樹脂層と
接着がよくない場合は、表面処理を施すか、またはアン
カーコート層を設けるようにすればよい。
【0024】更に、トナー易接着層には添加剤を添加し
所望の性質を付与することもできるが、トナー易接着層
上に使用態様に応じた所望の特性を有する層を設けるこ
ともできる。このような構造の記録用紙は、200℃以
上の定着温度を有する複写機に使用してもフィルムの波
打ち現象は殆どないものである。また、シートで積層し
た状態あるいはロール状で高湿度下に放置しても花びら
の発生が著しく減少する。
【0025】この熱による波打ち現象は電離放射線硬化
型樹脂層の軟化温度が高く、硬度が高いために抑えられ
るものと思われる。即ち、プラスチックフィルムを電離
放射線硬化型樹脂層が挟み込むように配置しているた
め、熱によりプラスチックフィルムが軟化しても、プラ
スチックフィルムが変形することができないからであ
る。また、この構造がプラスチックフィルムに熱を伝導
しにくくしていることも、この現象を抑えるのに作用し
ているものと考えられる。
【0026】また、吸湿による花びら現象も、電離放射
線硬化型樹脂層の硬度に起因しているものと思われる。
プラスチックフィルムを挟み込むように配置された電離
放射線硬化型樹脂層によりプラスチックフィルムの端部
が吸湿しても変形することができないからである。以上
の説明は本発明の一実施例であって、本発明はこれに限
定されない。即ち、プラスチックフィルムと電離放射線
硬化型樹脂層間に接着層等を介してもよく、また、プラ
スチックフィルムに易接着処理が施されたものであって
もよい。
【0027】
【作用】本発明の記録用紙は、プラスチックフィルムの
両面に、光重合性プレポリマー、光重合性モノマー、光
重合開始剤を含有する鉛筆硬度H以上の電離放射線硬化
型樹脂層を設けたため、プラスチックフィルムが加熱さ
れてもフィルム全体の波打ち現象の発生がなくなり、高
温多湿の環境下にロール状或いはシートで積層した状態
で放置しても花びらの発生が抑制されるものであり、良
好な平面性を維持できる。更に、電離放射線硬化型樹脂
層上にトナー易接着層を設けたため、トナー定着性がよ
い記録用紙を得ることができる。
【0028】以下、本発明の実施例について説明する。
【0029】
【実施例】
[実施例]厚さ50μmのポリエステルフィルムの両面
に、以下の組成の電離放射線硬化型樹脂塗料を作製し
て、メイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線
を1〜2秒照射して厚さ7.0μmの電離放射線硬化型
樹脂層を設けた。 電離放射線硬化型樹脂塗料組成(固形分:23重量%) 紫外線硬化型アクリル樹脂 13.0重量部 (UniDic 17-806:大日本インキ化学工業社製) 光重合開始剤 0.3重量部 (IrgCure 651:チバガイギー社製) マット剤(シリカ) 4.5重量部 (サイリシア740:富士シリシア化学社製) マット剤(シリカ) 0.8重量部 (アエロシ゛ルR-974:日本アエロジル社製) メチルエチルケトン 18.0重量部 トルエン 23.0重量部 酢酸ブチル 10.0重量部 得られた電離放射線硬化型樹脂層の両面に以下の組成の
トナー易接着塗料をメイヤーバーにて塗布し、乾燥し
て、厚さ1μmのトナー易接着層を形成し、記録用紙を
得た。 トナー易接着塗料組成 アクリル系樹脂エマルジョ 2重量部 (シ゛ョンクリル780:シ゛ョンソンホ゜リマー社製) アクリル系樹脂エマルジョン 8重量部 (ニカソ゛ールRX301:日本カーハ゛イト゛工業社製) スチレン系帯電防止性樹脂 1重量部 (VERSA TL-125:カネホ゛ウ・エヌエスシー社製) 水 34重量部 メタ変性アルコール 15重量部 [比較例]厚さ50μmのポリエステルフィルムの両面
に、実施例で使用した電離放射線硬化型樹脂塗料組成の
うち、紫外線硬化型アクリル樹脂及び光重合開始剤を下
記の処方に変更して、熱硬化型樹脂塗料を作製して、メ
イヤーバーにて塗布し、150℃、1分30秒熱処理を
行い、厚さ7.0μmの熱硬化型樹脂層を設けた。
【0030】 アクリルポリオール 17.5重量部 (アクリテ゛ィックA-814:大日本インキ化学工業社製) イソシアネート硬化剤 2.6重量部 (タケネートD-110N:武田薬品工業社製) 得られた熱硬化型樹脂層上に、実施例と同様のトナー易
接着層を形成し、熱硬化型の記録用紙を得た。
【0031】(花びら評価試験)本実施例で得られた記
録用紙を594×841mmに断裁後100枚積層し、
温度36.5℃、湿度90%以上の環境下に24時間放
置した後、上から3枚目及び50枚目のフィルムを取り
出して花びらの発生をみた。図2に上から3枚目(a)
及び50枚目(b)の記録用紙1に生じた花びら5を示
す。図中の数字は花びらの高さを示す。
【0032】次に、比較例で得られた熱硬化型の記録用
紙を実施例と同様に断裁後積層し、同様の環境下に放置
したものについて、同様に花びらの発生をみた。図3に
上から3枚目(a)及び50枚目(b)の記録用紙2に
生じた花びら5を示す。図中の数字は花びらの高さを示
す。以上の結果からも明らかなように、本実施例の記録
用紙は花びらが僅かに生じたにすぎず、高湿度下におい
ても平面性を維持していることが認められた。
【0033】(温度による波打ちの評価試験)本実施例
で得られた記録用紙に、大型図面用複写機(XEROX
5080:富士ゼロックス社製)を使用して、定着温
度をフィルムモード4(約250℃)で出図を行った。
本実施例の記録用紙は、図4に示すように、出図後にお
いても、出図前と同様に波打ちが全く認められなかっ
た。また、トナー面を擦ってもトナーの脱落は生じなか
った。
【0034】次に、比較例で得られた熱硬化型の記録用
紙を、実施例と同様の条件により大型図面用複写機で出
図を行った。熱硬化型の記録用紙は出図中に複写機の定
着部以降の搬送経路に用紙詰まりを起こした。このた
め、5cmのキャリア紙を熱硬化型の記録用紙の先端部
に接着すると、用紙詰まりを起こすことなく出図された
が、図5に示すように、10mm以上の高さの波打ちが
多数発生し、使用に堪えるものでなかった。
【0035】結果からも明らかなように、本実施例の記
録用紙は熱による波打ち現象が発生せず、平面性が著し
く向上されたことがわかった。
【0036】
【発明の効果】本発明の記録用紙は、プラスチックフィ
ルムの両面に、電離放射線硬化型樹脂層を設けたため、
200℃以上の温度に加熱されてもフィルム全体の波打
ち現象の発生が殆どなく、高温多湿の環境下にロール状
或いはシートで積層した状態で放置しても花びらの発生
が抑制されるものであり、良好な平面性を維持できる。
更に、電離放射線硬化型樹脂層上にトナー易接着層を設
けたため、トナーの定着性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】本発明の一実施例の湿度特性を示す図。
【図3】従来例の湿度特性を示す図。
【図4】本発明の一実施例の複写後の写真。
【図5】従来例のの複写後の写真。
【符号の説明】
1‥‥‥記録用紙 2‥‥‥プラスチックフィルム 3‥‥‥電離放射線硬化型樹脂層 4‥‥‥トナー易接着層 5‥‥‥花びら
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフィルムの両面に電離放射線
    硬化型樹脂を含有する鉛筆硬度H以上の電離放射線硬化
    型樹脂層を設け、前記電離放射線硬化型樹脂層のうち少
    なくとも1層上にトナー易接着層を設けたことを特徴と
    する記録用紙。
  2. 【請求項2】前記電離放射線硬化型樹脂層は光重合性プ
    レポリマー、光重合性モノマー及び光重合開始剤を含有
    することを特徴とする請求項1記載の記録用紙。
  3. 【請求項3】前記電離放射線硬化型樹脂層の少なくとも
    一層はマット剤を含有することを特徴とする請求項1記
    載の記録用紙。
  4. 【請求項4】前記トナー易接着層はガラス転移温度が4
    5〜100℃の樹脂で構成されることを特徴とする請求
    項1記載の記録用紙。
  5. 【請求項5】前記トナー易接着層は帯電防止剤を含有す
    ることを特徴とする請求項1記載の記録用紙。
JP33718393A 1993-12-28 1993-12-28 記録用紙 Withdrawn JPH07199514A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33718393A JPH07199514A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 記録用紙
US08/364,303 US5569541A (en) 1993-12-28 1994-12-27 Modified plastic films and recording materials utilizing them
CA 2139139 CA2139139C (en) 1993-12-28 1994-12-28 Modified plastic films and recording materials utilizing them

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33718393A JPH07199514A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 記録用紙

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07199514A true JPH07199514A (ja) 1995-08-04

Family

ID=18306235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33718393A Withdrawn JPH07199514A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 記録用紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07199514A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001134004A (ja) * 1999-11-02 2001-05-18 Oike Ind Co Ltd 画像受像体
JP2004258112A (ja) * 2003-02-24 2004-09-16 Toppan Forms Co Ltd 液体トナー受容性を有するオーバープリント剤およびそれを用いたシート

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001134004A (ja) * 1999-11-02 2001-05-18 Oike Ind Co Ltd 画像受像体
JP2004258112A (ja) * 2003-02-24 2004-09-16 Toppan Forms Co Ltd 液体トナー受容性を有するオーバープリント剤およびそれを用いたシート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5945927B2 (ja) 保護層転写シートの製造方法
JPH09265004A (ja) 光学フィルム
JP6213857B1 (ja) 熱転写シート
TW201808611A (zh) 熱轉印薄片
US5085907A (en) Abrasion-resistant protective laminates
JP4376610B2 (ja) 表面保護膜およびこれを用いた表面保護フィルム
JP6709538B2 (ja) 転写箔
JPH07199514A (ja) 記録用紙
JP6658175B2 (ja) 転写箔
EP0348310B1 (en) Abrasion-resistant protective laminates
US5569541A (en) Modified plastic films and recording materials utilizing them
JPH11138704A (ja) 化粧シート
JPH10896A (ja) ホワイトボード用シート
KR20170092609A (ko) 전사박
JP2016097668A (ja) 転写箔
JP3872822B2 (ja) 改質プラスチックフィルム
JPH09254325A (ja) ブラウン管保護用フィルム積層体
JP2001018551A (ja) 感熱孔版原紙及びその製造方法
JPH0911655A (ja) 直描型平版印刷用版材及びこれを用いた平版印刷版
JP2707447B2 (ja) ノンインパクトプリンタ用紙
JP2002356073A (ja) 印刷物の不燃化処理方法および不燃化処理された印刷物
KR102126676B1 (ko) 복사기 광원의 정반사를 이용한 복사방해 보안용지 및 그 제조방법
JP3827168B2 (ja) 表面硬度化フィルム
JPH08328233A (ja) 焼き付け用フィルム及びそれを用いた最終原稿フィルム
JPS6225758A (ja) 写真材料

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040615

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040816

A521 Written amendment

Effective date: 20040817

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041018

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20041119

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20050121

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20060731

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761