JPH07198532A - 浸水検知線およびこれを備えたケーブル - Google Patents

浸水検知線およびこれを備えたケーブル

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JPH07198532A
JPH07198532A JP5335239A JP33523993A JPH07198532A JP H07198532 A JPH07198532 A JP H07198532A JP 5335239 A JP5335239 A JP 5335239A JP 33523993 A JP33523993 A JP 33523993A JP H07198532 A JPH07198532 A JP H07198532A
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optical fiber
cable
heat
infiltration
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JP5335239A
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Takeo Shiono
武男 塩野
Kenji Yagi
賢二 八木
Hiroshi Nakamura
宏 中村
Naoya Inoue
直哉 井上
Hajime Tanimoto
元 谷本
Kouji Oosada
幸治 大定
Toshikuni Seki
敏訓 関
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Showa Electric Wire and Cable Co
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 精度の高い浸水検知を行うことができる浸水
検知線、およびこれを用いて、劣化の要因となる浸水が
あった場合にこれを精度よく検知し得るようにしたケー
ブルを提供する。 【構成】 光ファイバ上にUV樹脂を被覆した光ファイ
バ素線13上に、水と反応して発熱する酸化カルシウム
のような発熱物質(または水と反応して吸熱する吸熱物
質)を含有するジェリー状混和物層14を設け、その上
に、透水性を有する軟質塩化ビニル樹脂などにより透水
性被覆15を設けて浸水検知線12を構成する。また、
中心にテンションメンバーを有し、外周にらせん状に複
数本の凹溝が形成されたスロットロッドの凹溝の所要数
に複数の光フアィバテープを積層して収納するととも
に、残りの凹溝の 1本に、上記構成の浸水検知線12を
配置し、これらの外周に押え巻テープ巻回層、プラスチ
ックシースを順に設けて光ファイバケーブルを構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバによる信頼
性の高い浸水検知を可能とした浸水検知線およびこれを
備えたケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】シースの破損などにより内部に水が浸入
すると、軸方向に走水してケ―ブルの電気特性や通信特
性が大きく損なわれる。このため、従来より、このよう
な万一の浸水を早期に検出する技術が開発されている。
【0003】たとえば、図3に示す光ファイバケーブル
は、スペーサ1の外周に設けられた複数の溝2に通信用
光ファイバテープ3を収容するとともに、これらの外周
にプラスチックシース4を施した構造の、いわゆるスペ
ーサ型光ファイバケーブルであるが、ここでは、溝2の
1本に光ファイバ5と、抗張力線6aの外周に吸湿発熱
材6bを被覆した構造の吸湿発熱性線材6が埋設され、
万一、シース4内部に水が浸入すると、その浸水箇所に
おいて吸湿発熱材6bが発熱し、この発熱部分に接する
光ファイバ5の温度が局部的に上昇することから、この
局部的な光ファイバ5の温度上昇を、光ファイバ5に接
続した温度分布検出装置(図示なし)により検出するこ
とにより、浸水位置を検出できるように構成されてい
る。
【0004】また、上記のような吸湿発熱性線材6と光
ファイバ5の組み合わせに代えて、図4に示すような、
延伸プラスチック紐7と光ファイバ8を並置し、これら
を吸水発熱体9で被覆した検出体をスペーサの溝に収容
した光ファイバケーブルも開発されている。すなわち、
このケーブルは、浸入した水により吸水発熱体9が発熱
し、この発熱により延伸プラスチック紐7が収縮し、こ
れにより延伸プラスチック紐7に沿った光ファイバ8に
マイクロベンドが発生することを利用して、マイクロベ
ンドにより局部的損失を生じた位置を検出することによ
り、浸水位置を検出するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
検知システムでは、吸湿発熱性線材6と光ファイバ5の
接触面積が非常に小さいため、吸湿発熱性線材6の発熱
が光ファイバ5に十分に伝達されないおそれがあり、ま
た、吸湿発熱性線材6との接触により光ファィバ5にマ
イクロベンドロスを生ずるおそれがあることから、検知
精度が低いものとなる問題があった。また、後者の方法
においても、延伸プラスチック紐7との接触により、光
ファイバ8に浸水によらないマイクロベンドが生じ、検
知精度を低下させるおそれがあった。
【0006】そこで、このような問題の改善を図るべ
く、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、光ファイバ1
0外周に、吸水発熱性または吸水吸熱性物質を含有する
発熱体または吸熱体11を配置した構造の浸水検知線を
発明し、先に提案した(特願平4-173378 号)。すなわ
ち、この浸水検知線においては、光ファイバ10と発熱
体または吸熱体11との接触面積は十分であり、また、
発熱体または吸熱体11による光ファイバ10のマイク
ロベンドの発生のおそれもない。
【0007】しかしながら、このような浸水検知線にお
いても、何らかの原因で外部から側圧を受けた場合に、
側圧が内部の光ファイバ10にそのまま伝わるために、
光ファイバ10にマイクロベンドロスを生じるおそれが
あった。
【0008】本発明はこのような点に対処してなされた
もので、側圧による光ファイバのマイクロベンドロスを
可及的に少なくして、精度の高い浸水検知を可能とした
浸水検知線およびこれを備えたケーブルを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、光ファイバ外
周に、水と反応して発熱もしくは吸熱する物質を含有す
るジェリー状混和物層と、透水性被覆とを順に具備して
なることを特徴とする浸水検知線、およびこれを内部に
備えたことを特徴とするケーブルである。
【0010】
【作用】本発明の浸水検知線においては、水が付着する
と、その水が透水性被覆を介して内部に浸入し、ジェリ
ー状混和物層に含まれる発熱もしくは吸熱物質との間で
反応が起こり、その部分の温度が上昇もしくは低下し、
この局部的温度変化が光ファイバに伝達されるため、こ
の温度変化を、光ファイバの温度分布をその全長に亘っ
て測定し得る温度分布検出装置により検出することによ
り、浸水の位置を検知することができるが、発熱もしく
は吸熱物質を含有するジェリー状混和物層と光ファイバ
との接触面積が大きいため、光ファイバは検知されるに
十分な温度変化を示し、したがって、精度の高い浸水検
知が可能である。また、ジェリー状混和物層自体が光フ
ァイバにマイクロベンドロスを発生させるおそれはな
く、かつ、これが緩衝材となって、側圧による光ファイ
バのマイクロベンドロスの発生を可及的に抑えることが
できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0012】図1は本発明の一実施例の浸水検知線を示
す断面図である。
【0013】図1において、この実施例の浸水検知線1
2は、たとえばコア径50μm、クラッド径 125μmの石
英ファイバなどの光ファイバ上に、紫外線硬化型樹脂
(UV樹脂)などによる被覆を施した、たとえば外径 2
50μmのSM型光ファイバ素線のような光ファイバ素線
13上に、水と反応して発熱または吸熱する物質を含有
するジェリー状混和物層14を被覆し、さらに、その上
に、透水性を有する塩化ビニル樹脂や多孔質プラスチッ
クなどからなる透水性被覆15を設けた構造とされてい
る。
【0014】ここで使用される、水と反応して発熱もし
くは吸熱する物質としては、次のものがあげられる。ま
ず、水と反応して発熱する物質としては、たとえば、酸
化カルシウム(CaO)、塩化アルミニウム (AlCl3 ) 、硫
酸アルミニウム (Al2 (SO4 ) 3 ) 、塩化バリウム (Ba
Cl2 ) 、硫酸ベリリウム (BeSO4 ) 、臭化カルシウム
(CaBr2 ) 、炭酸カルシウム (CaCO3 ) 、塩化カルシウ
ム (CaCl2 ) 、リン酸水素カルシウム(CaHPO4 ) 、ヨウ
化カルシウム(CaI2 ) 、硝酸カルシウム(Ca(NO3 ) 2 )
、水酸化カルシウム (Ca(OH)2 ) 、リン酸カルシウム
(Ca3 (PO 4 ) 2 ) 、硫酸カルシウム (CaSO4 ) 、塩化
カドミウム (CdCl2 ) 、フッ化カドミウム(CdF2 ) 、硫
酸カドミウム (CdSO4 ) 、塩化セリウム (CeCl3 ) 、塩
化コバルト (CoCl2 ) 、硫酸コバルト (CoSO4 ) 、硫酸
銅 (CuSO4 ) 、塩化第1鉄 (FeCl2 ) 、塩化第2鉄(FeC
l3 ) 、硫酸第1鉄 (FeSO4 ) 、硫酸第2鉄 (Fe2 (SO
4 ) 3 ) 、臭化マグネシウム (MgBr2 ) 、ヨウ化マグネ
シウム (Mg I2 ) 、塩化マグネシウム(MgCl2 ) 、硝酸
マグネシウム(Mg(NO3 ) 2 、硫酸マグネシウム (MgS
O4 ) 、硫酸マンガン (MnSO4 ) 、塩化マンガン (MnCl
2 ) 、塩化ニッケル (NiCl2 ) 、硫酸アルミアンモニウ
ム (NH4 Al(SO 4 ) 2 ) 、臭化ストロンチウム (SrB
r2 ) 、硫酸ニッケル (NiSO4 ) 、塩化亜鉛 (ZnCl2 )
、塩化ストロンチウム (SrCl2 )、硫酸亜鉛 (ZnSO4 )
、フッ化亜鉛 (Zn F2 ) 、臭化アルミニウム (AlBr3 )
、フッ化銀 (AgF)、過塩素酸カルシウム (Ca(ClO4 )
2) 、塩化ベリリウム(BeCl2 ) 、硝酸カドミウム (Cd
(NO 3 ) 2) 、リン酸水素カルシウム (Ca(H2PO4 ) 2 )
、フッ化コバルト(CoF2 ) 、臭化コバルト (CoBr) 、
硝酸コバルト(Co(NO 3 ) 2) 、ヨウ化コバルト (Co
I)、硝酸銅 (Cu(NO 3 ) 2) 、塩化銅(CuCl2 ) 、ヨウ
化鉄 (Fe I 2) 、臭化鉄 (FeBr2 ,FeBr3 ) 、塩化ハフ
ニウム(HfCl4 ) 、塩化カドミウム (CdCl3 ) 、塩化ラ
ンタン (LaCl3 ) 、塩化ホロミウム (HoCl3 ) 、臭化リ
チウム (LiBr) 、硝酸ランタン(La(NO3 ) 3 ) 、ヨウ化
リチウム (LiI)、塩化リチウム (LiCl) 、過塩素酸マグ
ネシウム (Mg(ClO4 ) 2) 、塩化ルテチウム (LuCl3 )
、臭化ニッケル (NiBr2 ) 、塩化ネオジム(NdCl3 ) 、
硝酸ニッケル(Ni(NO3 ) 2 ) 、ヨウ化ニッケル(NiI2 )
、塩化スカンジウム (ScCl3 ) 、塩化プラセオジム (P
rCl3 ) 、過塩素酸ストロンチウム (Sr(ClO4 ) 2 ) 、
塩化サマリウム (SmCl3 ) 、塩化テルビウム (TbCl3 )
、ヨウ化ストロンチウム(SrI2 ) 、塩化イットリウム
(YCl3 ) 、塩化ツリウム (TmCl3) 、硝酸亜鉛 (Zn(NO
3 ) 2 ) 、塩化イッテルビウム (YbCl3 ) 、酢酸バリウ
ム((CH3 COO)2 Ba) 、セレン酸亜鉛 (ZnSe O4 ) 、シュ
ウ酸マグネシウム、シュウ酸コバルトなどがあげられ
る。
【0015】また、水と反応して吸熱する物質として
は、たとえば、臭化銀 (AgBr) 、過酸化臭化銀 (AgBr O
3 ) 、シアン化銀 (AgCN) 、塩化銀 (AgCl) 、過酸化塩
化銀 (AgCl O2 ) 、ヨウ化銀 (AgI)、チッ化銀 (Ag
N3 ) 、AgNCS 、亜硝酸銀 (AgNO2) 、硝酸銀 (AgNO3 )
、クロム酸銀(AgCrO4 ) 、亜硫酸銀 (AgSO3 ) 、硫酸
銀 (AgSO4 ) 、硝酸バリウム (Ba(NO 3 ) 2 ) 、硫酸バ
リウム (BaSO4 ) 、フッ化カルシウム (Ca F2 ) 、リン
酸水素カルシウム水和物 (CaHPO4 ・2H2 O)、硫酸カル
シウム水和物(Ca SO4 ・2H2 O)、[CoCl(NH3 ) 5 ] C
l2 、[Co(NH3 )]Br3 ) 、[Co NO2 (NH3 ) 5 ](No3 )
2 、ホスホン酸 ( H2 PHO3 ) 、オルトホウ酸(H3BO3 )
、臭化アンモニウム (NH4 Br) 、塩化アンモニウム (N
H4 Cl) 、過塩素酸アンモニウム (NH4 ClO4 ) 、炭酸
水素アンモニウム (NH4 HCO3 ) 、フッ酸アンモニウム
(NH4 HF2 ) 、NH4 H2 As O4 、リン酸水素アンモニウ
ム (( NH4 )H2 PO4 ) 、ヨウ化アンモニウム (NH4
I3 ) 、チッ化アンモニウム (NH4 N3 )、硝酸アンモニ
ウム (NH4 NO3 ) 、( NH4 )SiF6 (立法晶系) 、塩化鉛
(PbCl2) 、塩化ラジウム水和物 (RaCl2 ・2H2 O)、硝
酸ラジウム ( Ra(No3 ) 2 ) 、硫酸ラジウム (RaSO4 )
、臭化タリウム (TlBr) 、塩化タリウム (TlCl) 、ヨ
ウ化タリウム (TlI)、TlNCS 、硝酸タリウム (TlNO3 )
、[Ag(NH3 ) 2 ]ClO4 、タングステン酸銀 (AgWO4 )
、塩素酸バリウム (Ba(ClO3 ) 2 ) 、亜硝酸バリウム
(BaNO2 ) 2 ) 、シアン化カドミウム (Cd(CN)2 ) 、[Co
Br(NH3 ) 5 ] Br2 、[CoCl(NH3 ) 5 ] Br2 、[Co(NH3 )
6 ] Cl3 、過塩素酸セシウム (Cs ClO4 ) 、ヨウ化セ
シウム (CsI)、硝酸セシウム (CsNO3 ) 、過塩素酸銅水
和物(Cu (ClO4) 2 ・6H2 O)、硝酸アンモニウム銅(Cu(N
H3 ) 4 ・ (NO3 ) 2 ) 、Fe(CO)4 Br2、 H2 PtCl6 ・6H
2 O 、硝酸水銀水和物(Hg(NO3 ) 2 ・1/2H2 O 、(Hg(NO
3 ) 2・2H2 O)、過塩素酸カリウム (KClO4 ) 、過マン
ガン酸カリウム (KMnO4 ) 、過塩素酸リチウム水和物(L
iClO4 ・3H2 O)、ヨウ素酸アンモニウム (NH4 IO3 ) 、
クロム酸アンモニウム((NH4 ) 2 Cr2 O7 ) 、シアン化
ニッケル (Ni(CN)2 ) 、塩素酸ルビジウム ( RbClO3 )
、過塩素酸ルビジウム ( RbClO4 ) 、硝酸ルビジウム
(RbNO3 ) 、グリシン、ショウ酸カルシウム−水和物、
タウリン、アデニンなどがあげられる。
【0016】これらの発熱もしくは吸熱物質は、それぞ
れを単独で使用してもよく、あるいは発熱物質群、吸熱
物質群のなかから 2種以上を混合して使用するようにし
てもよい。また、その含有量としては、ベースのジェリ
ー状混和物 100重量部あたり20〜70重量部の範囲が適当
である。
【0017】このように構成された浸水検知線12にお
いては、これを、たとえば光ファイバケーブルのような
ケーブルのシース内側に長さ方向に沿って配置しておく
と、万一、シースが損傷して浸水事故が生じた場合、そ
の浸水した水が透水性被覆15を介して内部に浸入し、
ジェリー状混和物層14に含まれる発熱もしくは吸熱物
質との間で反応が起こり、その部分の温度が上昇もしく
は低下し、この局部的温度変化が光ファイバ13に伝達
される。したがって、この温度変化を、図示は省略する
が、光ファイバ13の一端に、光ファイバの温度分布を
その全長に亘って測定し得る温度分布検出装置、たとえ
ばOTDR(Optical Time Domain Reflectometry)を応
用した分布型温度測定装置(光ファイバの片端から光パ
ルスを入射した時に発生するラマン散乱光の強度が、光
ファイバの温度により変化することを利用して、全長数
kmの光ファイバ全域の温度分布を一度に測定するもの
で、精度の高い温度測定装置として知られている。)を
接続して常時もしくは適時監視できるようにしておけ
ば、浸水の発生位置を検知することができる。上記実施
例においては、発熱もしくは吸熱物質を含有するジェリ
ー状混和物層14と光ファイバ13との接触面積が大き
いため、光ファイバ13は検知されるに十分な温度変化
を示す。しかも、ジェリー状混和物層14自体が光ファ
イバ13にマイクロベンドロスを発生させるおそれがな
いうえ、このジェリー状混和物が緩衝材となって、側圧
による光ファイバ13のマイクロベンドロスの発生を可
及的に抑えることができるため、精度の高い浸水検知を
行うことができる。
【0018】図2は、上記浸水検知線12が予め内部に
挿入された光ファイバケーブルの例を示したものであ
る。図2において、16は、たとえば中心に鋼線やFR
P(ガラス繊維強化樹脂)などからなるテンションメン
バー17を有し、外周面にらせん状に複数本の凹溝18
が形成されたスロットロッド、19は、スロットロッド
16の凹溝18の所要数に収納された光フアィバテープ
(この光フアィバテープは、光ファイバ素線複数本を並
列配置し、これらの外側に共通の保護被覆を設けて構成
され、その複数枚が積層されて凹溝6に収納されてい
る。)、さらに、20および21は、それぞれ押え巻テ
ープ巻回層、およびプラスチックシースなどのシースを
示している。
【0019】そして、この例では、上記浸水検知線12
は、スロットロッド16の残りの凹溝18、すなわち光
フアィバテープ19が収納されていない凹溝18の 1本
に配置されており、前述したように、浸水検知線12の
一端に、たとえばOTDRを応用した分布型温度測定装
置を接続して光ファイバの温度分布を監視するようにし
ておけば、何らかの原因で万一、シース21内部に浸水
が生じることがあっても、これを速やかに精度よく検知
することができる。
【0020】以下、本発明の実施例をさらに具体的に記
載する。
【0021】具体例 コア径50μm、クラッド径 125μmの石英ファイバ上
に、UV樹脂を被覆し硬化させて得られた外径 250μm
のSM型光ファイバ素線上に、ポリブデン系のジェリー
コンパウンドと酸化カルシウムとを重量比 1:1の割合で
混合してなる混和物を 2mm厚に被覆し、さらに、その上
に透水性を有する塩化ビニル樹脂被覆を設けて外径 5mm
の浸水検知線を作製した。
【0022】次いで、この浸水検知線を、中心にFRP
(ガラス繊維強化ポリエステル樹脂)からなるテンショ
ンメンバーを有し、外周にらせん状に 6本の凹溝が形成
された、外径 9.4mmのポリエチレン製スロットロッドの
凹溝の 1本に収納した後、残りの 5本の各凹溝に、厚さ
0.4mm、幅1.1mの 4心光ファイバテープを 3枚ずつ積層
して収納した。さらに、これらの外周にポリエステル不
織布テープを押え巻きし、その上に、ポリエチレンシー
スを押出被覆して、外径約15mmの光ファイバケーブルを
製造した。
【0023】得られたケーブルから、長さ200mの試料ケ
ーブルを切り出し、その一端にOTDRを応用した分布
型温度測定装置を接続するとともに、その接続端から10
0mのところのシース、押え巻テープおよびチューブを 5
cm剥ぎ取って強制的に浸水させ、該部の温度変化を調べ
たところ、 5〜10℃の温度上昇が認められた。また、反
ストークス光(0.81μm)の波形変化を調べたところ、
浸水部位で大きな変化が認められた。
【0024】なお、本発明の浸水検知線は、図2に示し
たような、スロットタイプの光ファイバケーブルだけで
なく、ユニットタイプや、撚合わせタイプなどの各種光
ファイバケーブル、さらには、メタル線心を用いた一般
的な通信ケーブル、光ファイバとメタル線心を複合化し
た光ファイバ複合通信ケーブル、光ファイバに電力線を
複合化した光ファイバ電力線複合ケーブル、各種電力ケ
ーブルの内部に適宜配置して、これらの劣化の要因とな
る浸水の発生位置を精度よく検知することができる。ま
た、本発明の浸水検知線は、このようなケーブル内部の
浸水を検知する浸水検知線としてだけでなく、コンピュ
ータなどの各種電気・電子機器の周囲に配置して、これ
らを漏水や結露による水の被害から守る漏水検知用など
としても用いることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の浸水検知
線によれば、発熱もしくは吸熱物質と光ファイバとの接
触面積が大きく、かつジェリー状混和物の緩衝作用によ
り光ファイバのマイクロベンドの発生を可及的に防止す
ることができるため、精度の高い浸水検知を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の浸水検知線を示す断面図。
【図2】本発明の浸水検知線を備えたケーブルの例を示
す断面図。
【図3】従来の浸水検知機能を備えた光ファイバケーブ
ルの一例を示す断面図。
【図4】従来の浸水検知線の一例を示す断面図。
【図5】従来の浸水検知線の他の例を示す断面図。
【符号の説明】
12………浸水検知線 13………光ファイバ素線 14………発熱または吸熱物質を含有するジェリー状混
和物層 15………透水性被覆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 宏 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 井上 直哉 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 谷本 元 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 大定 幸治 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 関 敏訓 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ外周に、水と反応して発熱も
    しくは吸熱する物質を含有するジェリー状混和物層と、
    透水性被覆とを順に具備してなることを特徴とする浸水
    検知線。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の浸水検知線を内部に備え
    たことを特徴とするケーブル。
JP5335239A 1993-12-28 1993-12-28 浸水検知線およびこれを備えたケーブル Withdrawn JPH07198532A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117848607A (zh) * 2024-03-05 2024-04-09 平遥县消防救援大队 一种消防面罩防漏气检测装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117848607A (zh) * 2024-03-05 2024-04-09 平遥县消防救援大队 一种消防面罩防漏气检测装置
CN117848607B (zh) * 2024-03-05 2024-05-17 平遥县消防救援大队 一种消防面罩防漏气检测装置

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