JPH0719848B2 - メモリセルアレイ - Google Patents

メモリセルアレイ

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JPH0719848B2
JPH0719848B2 JP3013445A JP1344591A JPH0719848B2 JP H0719848 B2 JPH0719848 B2 JP H0719848B2 JP 3013445 A JP3013445 A JP 3013445A JP 1344591 A JP1344591 A JP 1344591A JP H0719848 B2 JPH0719848 B2 JP H0719848B2
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trench
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エフ.リチヤードソン ウイリアム
エス.マルヒ サツトウインダー
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テキサス インスツルメンツ インコーポレイテツド
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体デバイスに関する
ものであり、とくにダイナミックランダムアクセスメモ
リ、すなわちダイナミックRAM(以下dRAMとい
う)に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】大規模モノリシックdRAMの開発は多
くの問題を提起しているが、そのうちでももっとも重要
なものの1つは、チップ1個に集積するメモリセルの数
を増大させるために個々のセルの寸法を縮小してもソフ
トエラーの発生率が増大しないようにするには、どうす
ればよいかということである。大規模dRAMはシリコ
ンを主たる構成材料として用いており、各メモリセルは
ソースがキャパシタと、ドレインがビットラインと、ゲ
ートがワードラインとそれぞれ接続された1個のMOS
電界効果トランジスタを有するのが普通である。このよ
うなメモリセルは上記キャパシタに電荷を加えたときに
は論理1となり、加えないときには論理0となるように
動作する。この場合のセルキャパシタは、薄い酸化物層
により上層としての電極層から分離されかつ空乏層によ
り基板と分離された反転層により形成するのが、従来の
方式であった。しかしながら回路動作を安定に保持する
ためには、該キャパシタの容量はこれを充分なS/N比
を与えるような大きな値とすることが必要となり、その
ためには基板内における当該キャパシタの占有面積を大
きくしなければならない。さらに、このようなMOSキ
ャパシタはアルファ粒子により基板中に生成される電荷
や(5MeVのアルファ粒子で200ヘムトクローン
(fC)以上の有害電子を生成することが可能であ
る)、基板から侵入するノイズや、当該キャパシタの全
域にわたるPN接合リーク、および当該セル中のMOS
FETのサブスレショルドリーク(スレショルド電圧
以下でのリーク)等の影響を受けやすい。dRAM1個
にたくわえられる電荷は通常250fCであり、従って
電源電圧が5Vの場合、前記キャパシタの容量はこれを
50fFとすることが必要で、電荷蓄積用の二酸化物層
の厚さが150Åの場合は、約20平方ミクロンのキャ
パシタ領域が必要であった。従来の2次元構造dRAM
を用いたメモリセルにおいては、これがセルの寸法上の
最小限度を規定するものであった。
【0003】こうした問題に対するひとつの試みがジョ
リイらの「A Dynamic RAM Cell i
n Recrystallized Polysili
con」(4IEEE Elec. Dev. Let
t. 8,1983)であり、これはアクセストランジ
スタや電荷蓄積キャパシタその他、セルの基本素子をす
べてシリコン基板上の酸化物層に被着したビーム再結晶
化ポリシリコン層内に形成しようというものである。こ
の場合、ビットラインは再結晶化ポリシリコン層中に含
まれ、トランジスタをオンとすることにより電荷蓄積領
域に電荷が流入することとなる。電荷蓄積領域としては
上面、下面および三方を熱成長酸化物で囲まれた高不純
物濃度の再結晶化ポリシリコンを用いる。かくて得られ
る電荷蓄積能力は、当該領域上下の電極が薄い酸化物層
により再結晶化ポリシリコン中の電荷蓄積領域と分離さ
れているため、同等の蓄積面積とした通常のキャパシタ
の能力の約2倍となる。しかもこの電荷蓄積領域は、下
層の酸化物によって該領域周辺の回路から基板中に注入
される電荷や、アルファ粒子その他ソフトエラーの原因
となる放射線等により基板中に入り込む電荷から隔離さ
れることとなる。さらにまた、ビットラインの下方に厚
い酸化物層が存在し、かつ側壁酸化物のアイソレーショ
ンが完全であるため、ビットラインの容量が減少すると
いうこともある。しかしながら、たとえ容量を通常のも
のの2倍としたとしても、セルのキャパシタによる占有
面積を充分小さなものとすることは不可能である。
【0004】dRAMを小型化するもうひとつの試み
は、キャパシタの極板を基板内部にまで延在させること
である。このようなキャパシタはコルゲーテッド(波
型)キャパシタと呼ばれ、H.スナミらの「A Cor
rugated Capacitor Cell(CC
C)for Megabit Dynamic MOS
Memories」(IEEE IEDM Tec
h. Digest 806,1982)や、同じく
H.スナミらの「A Corrugated Capa
citor Cell(CCC)for Megabi
t Dynamic MOS Memories」(4
IEEE Elec. Dev. Lett.90,
1983)や、さらにはI.イトーらの「An Exp
erimental 1Mb DRAM with O
n−Chip Voltage Limiter」(1
984 IEEE ISSCC Digest of
Tech.Paper 282)等にその記載がある。
このコルゲーテッドキャパシタはシリコン基板の内部に
2.5ミクロンの深さまで延びており、これを製作する
にはCVD二酸化シリコン膜マスクを用いて、通常のC
Cl4による反応性スパッタエッチ法によってトレンチ
(trench)を形成した後、ウエットエッチを施す
ことによりドライエッチに起因する傷や汚れを除く。か
くしてトレンチを形成した後、二酸化シリコン/窒化シ
リコン/二酸化シリコンの3層からなる電荷蓄積層をト
レンチ壁部に形成し、しかる後トレンチをLPCVDポ
リシリコンにより充填して終りとする。このようなコル
ゲーテッドキャパシタは、容量を60fFとする3×7
ミクロンのセルの場合、通常のセルとくらべてその容量
は7倍以上であるとの由である。
【0005】セルキャパシタの占有面積を低減させるた
めの第3の試みは、上述のようにトレンチを形成する方
法と類似のものであった。たとえばE.アライによる
「Submicron MOS VLSI Proce
ss Technologies」(IEEE IED
M Tech.Digest 19,1983)やK.
ミネギシらによる「A Submicron CMOS
Megabit Dynamic RAM Tech
nology Using Doped Face T
rench Capacitor Cell」(IEE
E IEDM Tech.Digest 319,19
83)や、T.モリエらによる「Depletion
Trench Capacitor Technolo
gy for Megabit Level MOS
dRAM」(4IEEE Elec. Dev. Le
tt. 411,1983)等にその記載があるが、こ
れらはいずれもキャパシタの極板を基板に平行とする代
りに、基板のトレンチ壁部に形成することとした以外
は、通常のセルと同様の構成としてメモリセルについて
述べたものである。このようなトレンチ(溝掘り)キャ
パシタは単に深いトレンチを用いるだけで基板の単位面
積あたりの容量を大きくとることができるもので、上記
3論文によれば次のようにして製作される。すなわち、
まず結晶方位(100)、P型、抵抗率4−5オームc
mのシリコン基板に幅0.4−1.0ミクロンのトレン
チを形成したものを電子ビーム直接描画法により作成す
る。ついで約14ミリTorrの圧力下でCBrF3
よる反応性イオンエッチング(RIE)によって深さ1
−3ミクロンのトレンチを侵刻した後、硝酸、酢酸、フ
ッ化水素酸の混合液中でエッチ処理を施すことにより、
トレンチ表面からRIE処理に起因する傷を取り除く。
次にPH3/SiH4/O2ガスシステムを用いたCVD
によりPSG(燐シリケートガラス)を蒸着してトレン
チ表面層中に燐を拡散させ、フッ化水素酸によりPSG
をエッチ除去する。つづいてトレンチ表面上に150−
500ÅのSiO2を乾燥酸素中で成長させるか、また
はCVDによりSi34を厚さ500Åに蒸着し、最後
にLPCVDポリシリコンによりトレンチを埋める。こ
のようにトレンチ側壁の単位面積あたりの容量は通常の
キャパシタの単位面積あたりの容量に匹敵するものであ
り、従ってトレンチ深さを大きくしたキャパシタは、基
板の単位面積あたりの電荷蓄積面積を増大させることに
より、セルの基板面積を低減させることが可能である。
【0006】他方、トレンチを用いてアイソレーション
を行なうことも周知の技法であって、その研究も広く行
なわれており、たとえばR.ラングによる「Deep
Trench Isolated CMOS Devi
ces」(IEEE IEDM Tech.Diges
t 237,1982)や、K.チャムらによる「A
Study of the Trench Inver
sion Problem in the Trenc
h CMOS Technology」(4 IEEE
Elec. Dev. Lett. 303,198
3)や、A.ハヤサカらによる「U−Groove I
solation Technique for Hi
gh Speed Bipolar VLSI’s」
(IEEE IEDM Tech. Digest 6
2,1982)や、H.ゴトーらによる「An Iso
lation Technology for Hig
h Performance Bipolar Mem
ories−−IOP−II」(IEEE IEDM
Tech. Digest 58,1982)や、T.
ヤマグチらによる「High−Speed Latch
up−Free 0.5−μm−Channel CM
OS Using Self−Aligned TiS
2 and Deep Trench Isolat
ion Technologies」(IEEE IE
DM Tech. Digest 522,1983)
や、S.コーヤマらによる「Directions i
n CMOS Technology」(IEEE I
EDM Tech.Digest 151,1983)
や、K.チャムらによる「Characterizat
ion and Modelling of the
Trench Surface Problem fo
r the Trench Isolated CMO
S Technology」(IEEE IEDM T
ech.Digest 23,1983)等にその記載
がある。これらに記載されたアイソレーション用トレン
チは、トレンチ形成コルゲーテッドキャパシタの作成に
つきさきに述べたと同様の方法で形成される。すなわ
ち、パターン形成(典型点には酸化物のマスクを用いて
行なう)や、CBrF3、CCl4、Cl22、CClO
2等によるRIE処理や、侵刻処理や、側壁部の熱酸化
(LPCVDによる窒化物層形成をともなう)や、さら
にポリシリコンによる埋込み等の処理手順を用いるもの
である。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながらトレン
チキャパシタを用いることは、dRAMセルを小型化す
る上での問題を完全に解決するに至るものではなく、縦
形配置のFETや略略縦形配置としたトレンチキャパシ
タなど、いずれの場合においても、セルが基板を占有す
る面積は依然として大きいのが現状である。
【0008】
【問題点を解決しようとするための手段】本発明はセル
キャパシタを形成した基板に設けたトレンチの側壁にセ
ルトランジスタを形成し、該トレンチの上方でワードラ
インおよびビットラインがたがいに交差するようにした
1トランジスタ型dRAMセルの構造、およびこのよう
なセルからなるアレイを提供するもので、これによりト
ランジスタをキャパシタの上面に積層させて基板上のセ
ル面積を最小限とすることにより、個々のセルの集積密
度を高めるようにしたものである。 本発明の一実施態様において、キャパシタの一方の極板
とトランジスタのチャンネル領域とは上記トレンチのバ
ルク側壁中に形成され、また該キャパシタの他方の極板
と該トランジスタのゲート領域とは該トレンチを充填す
るポリシリコンにより形成され、かつトレンチの内側の
酸化物層により分離される。なお信号電荷は上記ポリシ
リコンにより形成された方のキャパシタ極板に蓄積され
る。
【0009】
【実施例】図1Aは本発明の実施例としてビットライン
およびワードラインに接続した1トランジスタ1キャパ
シタセルを示すもので、その動作態様は下記の通りであ
る。すなわち、キャパシタ12は1ビットの情報を表わ
す電荷を蓄える(たとえば電荷が蓄積されていない状態
は論理0を表わし、キャパシタの極板間電位5ボルトに
対応する電荷量が蓄積された状態は論理1を表わすもの
とする)。この1ビットの情報は、ゲート16に接続さ
れたワードライン14に電圧を印加するごとにアクセス
され(読出し、あるいは新しいビットの書込みを行な
う)これによりトランジスタ18をオンとする。このト
ランジスタ18がオンとなることにより、キャパシタ1
2はビットライン20と導通して、読出しまたは書込み
が行なわれる。その際、漏洩電流その他の原因によるキ
ャパシタ12の蓄積電荷の消滅分を補償すべく定期的に
電荷のリフレッシュを行なう必要があり、これがすなわ
ちダイナミックRAM(dRAM)なる名称の由来であ
る。
【0010】図1Bワードライン14およびビットライ
ン20からなるdRAMアレイにおける各ラインの交点
に、上記実施例のメモリ30を配設したアレイの一部を
示す平面図であり、ビットライン20はワードライン1
4の下方を通るように形成されている。これらメモリセ
ル30は基板中でこれらラインの下方にまで延在して、
メモリ密度を最大とするようにしてある。いま図示のよ
うに最小図形寸法をf、最小層間合せ許容寸法(最小刷
り合せ誤差許容量)をRとすると、各セルの面積は{2
(f+R)}となる。従ってたとえば最小図形寸法が
1.0ミクロン、最小層間合せ許容寸法が0.25ミク
ロンである場合は、各セルの面積は約6.25平方ミク
ロンとなる。
【0011】図2は本発明の実施例たる上記メモリセル
30の断面図である。このメモリセル30はP型エピ層
34を有するP+型シリコン基板32に形成されてお
り、N+型埋込層からなるビットライン20と、ビット
ライン絶縁用の酸化物層42と、N+ポリシリコンによ
るワードライン14と前記トランジスタ18のチャンネ
ル44と、該トランジスタ18のゲート酸化物層46
と、このトランジスタ18のソース領域を形成するN+
拡散領域48と、上記P+型基板32を前記キャパシタ
12の一方すなわち接地側極板とした場合の他方の極板
を形成するN+ポリシリコン領域50と、このキャパシ
タ12の両極板間に絶縁層を形成する酸化物/窒化物/
酸化物スタック52とを有する。この図2におけるメモ
リセル30の断面は図1Bの矢印線2−2に対応してお
り、従ってトレンチ形成キャパシタ12およびトランジ
スタ18の断面構造はこの図1Bより明らかであろう。
【0012】上述のような構成のメモリセル30におい
て、キャパシタ12はその一方の極板がN+領域48,
50により他方の極板が基板32およびエピ層34によ
りそれぞれ形成されている。ただしこの場合、エピ層3
4の不純物濃度はP+型の基板32よりもはるかに低い
ものとすることにより、拡散領域48とエピ層34のN
+/P接合の容量およびN+型ポリシリコン領域50/ス
タック52/P型エピ層34の容量がいずれもN+ポリ
シリコン領域50/スタック52/P+基板32の容量
よりもはるかに小さく、無視しうる程度であるようにす
る。また次に説明するように、エピ層34の極板面積は
基板32の極板面積よりも小さく、この理由によっても
エピ層34自体の容量はさして重要なファクタとはなら
ない。なお形成するトレンチの断面を1×1ミクロンと
し深さを5ミクロンとする場合は、この1ミクロン分の
深さをエピ層34およびビットライン20層により得る
ものとし、このとき前記キャパシタ12の極板面積は約
17平方ミクロンとなる。また図示のP+基板32は図
1Bに示すアレイのメモリセル30すべてに共通の接地
層である。
【0013】各メモリセル30のトランジスタ18はポ
リシリコンゲートを有するバルクシリコン構成となって
おり、チャンネル44はPエピ層34の一部であり、ソ
ース領域48(キャパシタ12の一方の極板の一部でも
ある)およびドレイン領域20(ビットライン20でも
ある)はPエピ層34中のN+拡散物質であり、ゲート
酸化物層46はPエピ層34のトレンチ面上に成長して
おり、またゲートはポリシリコンのワードライン14層
の一部である。絶縁酸化物層42はかなりの厚みである
が、それでもゲートとしてのワードライン14は、トラ
ンジスタ18のソースおよびドレイン領域とオーバーラ
ップする構造となっている。
【0014】つぎに上記構成のメモリセル30の制作方
法の実施例につき説明するが、この説明を通して該メモ
リセル30の寸法上および材料上の特徴についても明ら
かにする。図3Aないし図3Gはこの制作手順を示すも
のである。
【0015】1.結晶方位を(100)とする抵抗率1
×10-2オームcm以下のP+シリコン基板32に、キ
ャリア濃度が2×1016個/cm3でかつ、すべての熱
処理完了後における厚みが最終的に2.0ミクロンとな
るような厚みのPエピ層34を成長させる。フィールド
酸化物層36およびP型チャンネルストップ38を通常
の方法により形成した後、応力緩和用の酸化物層を成長
させてこの酸化物層にLPVD窒化物を蒸着する。つい
で活性領域(ビットライン20およびセルアレイの周辺
部)のパターン化およびプラズマエッチングにより、こ
の活性領域外の窒化物および酸化物を除去し、窒化物層
をマスクとしてボロンの注入を行なうことにより、キャ
リア濃度が1×1017個/cm3のチャンネルストップ
38の深さ400Åまで形成した後、前記フィールド酸
化物層36を8000Åの厚さに成長させる。ついで窒
化物層を除去した後、フォトリソグラフィ法により前記
活性領域のうちビットライン20を形成する部分を画定
して、キャリア濃度が1×1020個/cm3となるよう
にヒ素の注入を行なって、これらビットライン20を深
さ2000Åにまで形成する。しかる後にフォトレジス
トを除去して、酸化物による保護膜を形成して得た構造
を図3Aおよび図3Bに示す。ここに図3Aはビットラ
イン20に沿う断面図であり、また図3Bはビットライ
ン20と直行する面における断面図である。なお、ビッ
トライン20の線幅は図1Bにつき述べたように約1.
5ミクロンとする。
【0016】2.断面1ミクロンのトレンチを形成すべ
く、厚さ1ミクロンのプラズマエンハンスドCVD酸化
物層64を蒸着しパターン化する。このパターン化酸化
物層64をマスクとして用いてHClによるRIE処理
を行なうことにより、トレンチを深さ1.25ミクロン
にまで侵刻する。かくて形成されたトレンチの壁面から
RIE処理による傷および汚れを酸によるウエットエッ
チにより除去した後、保護酸化物層65をトレンチの壁
面および底部に熱成長させ、さらにトレンチの側壁処理
にLPCVDによる窒化物66の蒸着を用いることによ
り、側壁上の酸化物層を保護して、引き続く処理工程に
おける拡散の進行を抑えるようにする。上記酸化物層6
5の厚みはたとえば約200Åとし、また窒化物層66
の厚みはたとえば1000Åとする。かくて得られる構
造を図3Cに示す。なおこの図3Cは以下の図3Dない
し図3Gも同様であるが、いずれもビットライン20に
沿う断面を示す図である。
【0017】3.つぎに再度HClを用いたRIE処理
を行なって、上記トレンチをさらに掘り下げる。この場
合、前記酸化物層64を若干浸食されるが、この層は当
初の蒸着厚みを充分大きくとってあるため、格別問題は
生じない。かくてトレンチの深さが最終的に約5.0ミ
クロンとなった時点で、前述のようにして該トレンチを
清浄化し、酸化物を熱成長させて厚さ100Åのキャパ
シタ12の絶縁層スタック52を形成した後、LPCV
D法により厚さ75Åの窒化物を被着形成する。ついで
この窒化物層の熱酸化を行なって誘電特性を完全なもの
として、初期の酸化物/窒化物/酸化物層からなるスタ
ック52を得る。かくて形成されたトレンチには、図3
Dに示すようにN+不純物注入ポリシリコン(領域5
0)を充填する。
【0018】4.ポリシリコン領域50に対して、たと
えばフォトレジスト上でスピンコーティングを行なうこ
とによりこれを平坦化した後、その表面およびトレンチ
内部の3000Åまで完全にプラズマエッチ処理を施
す。この場合トレンチ内部のプラズマエッチは、絶縁ス
タック52の上端から下方、かつ基板32の上方まで行
なう。なお後述するように、ポリシリコン領域50がス
タック52の上端のやや下方でかつ基板32の上方に延
在している場合には、該ポリシリコン領域50の上端位
置はさして厳密にしなくともよい。図3E参照。
【0019】5.スタック52の露出部を除去する(こ
の場合、窒化物層66は該スタック52よりもはるかに
厚いため、スタック52の露出部を除去するに当って窒
化物層66が大幅に除去されることはない)。ついで燐
の気相拡散により、厚みが少なくとも2000Åの拡散
領域48を形成する(図3F)。なお図3Fでは拡散領
域48が2個所に形成されているように見えるが、これ
ら領域はトレンチを取り囲む単一の環状領域の一部であ
って、前記トランジスタ18のソースを形成するもので
ある。ただし現時点では、このトランジスタ18のゲー
ト酸化物層はまだ形成されていない。
【0020】6.LPCVDによりN+型ポリシリコン
の蒸着を行なった後平坦化し、その平面およびトレンチ
内の酸化物層65および酸化物層66の直下まで完全に
プラズマエッチを行なう。このN+ポリシリコン層は、
ポリシリコン領域50の一部となってその厚みを大きく
するもので、図面(図3G)ではポリシリコン領域50
と同じ符号で示してある。なおこの場合にも、ポリシリ
コン領域50が拡散領域48と充分にオーバーラップし
てそれらの間の電気的接触状態が良好で、かつ酸化物層
66および窒化物層65が全面的に露出してトランジス
タ18のゲートがそのチャンネル領域を確実に覆ってい
る場合には、ポリシリコン領域50の上端位置はさして
厳密なものとしなくともよいが、これについても後述す
る。
【0021】7.ポリシリコン領域50および拡散領域
48の露出部に熱酸化物層56を厚さ約1000Åに成
長させる。この場合、酸化物層65はその下縁部でバー
ズビークを発生するが、それ以外の個所では窒化物層6
6により成長が妨げられる。この熱酸化物層56はトラ
ンジスタ18のソース/ゲート間寄生容量を低減すべく
形成するもので、場合によってはこれを省略してもよ
い。次に窒化物層66をエッチした後、酸化物層65
(および該層よりもはるかに厚い熱酸化物層56の一
部)にウエットエッチを施してこれを除去することによ
り、チャンネル44および拡散領域48の一部を露出さ
せる。この露出したチャンネル44にゲート酸化物層4
6を厚さ250Åに成長させ、(これにより熱酸化物層
56の厚さが増大する)ついでN+のポリシリコン層1
4の蒸着およびパターン化を行なって前記ワードライン
14を形成し、図2につき記載した断面構造のセルを得
る。
【0022】次に本発明によるdRAMの第2の実施例
(図4Cにメモリセル130で示す)、および本発明に
よる製作方法の第2の実施例につき、以下図4Aないし
図4Dを参照して説明する。これら図4A−図4Dは図
2および図3A−図3Gとも同種の断面図である。
【0023】1.結晶方位を(100)とするP+基板
132に厚さ1000Åの熱酸化物層135を成長させ
た後、厚さ1ミクロンのプラズマエンハンスドCVD酸
化物層137を蒸着する。つぎにこの酸化物層137の
パターン化を行なって断面1平方ミクロンのトレンチを
形成した後、該層をマスクとして用いてHClによるR
IE処理を行ない、これらトレンチを深さ5ミクロンに
食刻する。ついでトレンチ側壁を清浄化して、該側壁お
よびトレンチ底面にキャパシタの酸化物層152を熱成
長させ、しかる後4ミクロンのヒ素注入のポリシリコン
領域150をスパッタ法により被着する(図4A)。
【0024】2.上記各酸化物層のウエットエッチ処理
を行なう。これによりキャパシタ酸化物層152の露出
部が除去されて、ポリシリコン領域150のうち酸化物
層137上の部分がリフトオフ(取り外)される。つづ
いて厚さ2000Åの1−2オームcmシリコンエピ層
144の蒸着および該層に対するイオン注入を行なうこ
とにより、N+ビットライン20および前記トランジス
タ18のドレインとなるべき層120と、トランジスタ
18のソースとなるべき領域148とを形成する(図4
B)。この場合、領域148はポリシリコン領域150
の上面に形成されるため、各種の欠陥をもつものであろ
うことが当然予想されるが、トランジスタ18のチャネ
ル領域となるのが上記エピ層144の無注入部分である
ため、そのような欠陥はさして問題とならない。
【0025】3.アニール処理を施すことにより、注入
不純物の拡散をうながして上記領域148を若干膨出さ
せる。ついでゲート酸化物層146を熱成長させて25
0Åとした後、N+ポリシリコンの蒸着およびパターン
化を行ってワードライン14を形成する。かくて得られ
たdRAMセル130の構造を図4Cに示す。
【0026】次に本発明によるdRAMの第3の実施例
につき説明する。この第3の実施例は、符号160で示
され、上述のdRAMセル130の変形例であり、上述
のような本発明による方法の第2の実施例を変形した第
3の方法実施例により製作されるものである。なお以下
の記載中、上記と同じ符号は上記実施例における対応項
目を示すものである。
【0027】1.上記第2の実施例の工程(1)を行なっ
た後、工程(2)による酸化物層のエッチ処理を行なう。
【0028】2.厚さ2000ÅのLPCVDポリシリ
コン層144を蒸着して、これに不純物の注入を行なう
ことによりN+層120,148を形成する。この結果
得られる構成は図4Bのものと同等であるが、ただしこ
の場合は、領域120,144,150は第2の実施例
におけるようにエピ層ではなくポリシリコン層である。
【0029】3.アニール処理および固相エピタキシ処
理により上記領域120,144を基板132上でエピ
層に変換するが、これにともなって領域148,150
の一部が単結晶化することとなる。図4Dにおける波形
の破線は、こうした部分的な単結晶化を概念的に示すも
のである。ただしこのような結晶化領域のうち、動作の
特性に影響をもたらすのはもっぱら前記領域144(ト
ランジスタ18のチャンネル領域)のみである。なおこ
の処理に用いる高温により、不純物イオンの拡散が生じ
て前記領域148は図4Dに示すように膨出する。
【0030】かくて前記N+型層120のパターン化お
よびエッチングを行なって、前記ビットライン20を形
成する。
【0031】4.ついでゲート酸化物層146を厚さ2
50Åに成長させた後、N+型ポリシリコン層14の蒸
着、パターン化およびエッチング処理を行なってワード
ライン14を形成する。かくて得られるdRAMセル1
60の断面構造を図4Eに示す。
【0032】上述のdRAMセル130,160の動作
はいずれも、さきに説明したセルメモリセル30の動作
と同等である。すなわち、トランジスタ18はそのドレ
イン20、チャンネル領域144、ソース148、ゲー
ト14がすべて縦型配置となっており、またキャパシタ
12についても、その一方の極板をN+領域148/1
50により、他方の極板をP+基板132によりそれぞ
れ形成するとともに、酸化物層152及び領域148と
基板132間の逆バイアス接合とによって誘電体層を形
成するものである。
【0033】なおセル160の製作方法の上記工程(3)
を変更し、複数のビットライン20間にチャンネルスト
ップ領域を画定し、インプラントするため固相エピタキ
シ処理を行なった後、前記N+層120のパターン形成
およびエッチ処理を行なうこととしてもよい。この場合
のチャンネルストップ領域の形成方法は、本発明による
方法の第1の実施例におけるビットライン20間のチャ
ンネルストップ38の形成方法に準ずる。
【0034】以上、本発明によるdRAMの実施例およ
びその製作方法の実施例につき各種説明したが、これら
実施例は上記の各寸法やトレンチの形状、不純物注入深
さ、代替材料の種類等を適宜変更したり、イオン注入法
に代えてイオン拡散を用い、あるいはドライエッチング
に代えてウエットエッチング法を用いたり、RIE法を
おこなうにあたってHClの代りにハロゲン炭素化合物
を用いたり、前記保護用窒化物層66を省略したり、そ
の他もろもろの変更を加えること等は、これまでの記載
からしてただちに想到しうるところであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】AおよびBはそれぞれ本発明によるdRAMセ
ルの等価回路を示す概略図および該セルを用いたセルア
レイを示す平面図。
【図2】本発明によるdRAMセルの第1の実施例を図
1Bの線2−2に沿う断面で示す断面図。
【図3】AないしGはこの第1の実施例によるdRAM
セルを本発明によるセル製作方法の第1の実施例による
製作する場合の一連の工程を示す図。
【図4】AないしEは本発明による第2および第3の実
施例によるdRAMセルを本発明によるセル製作方法の
第2および第3の実施例により製作する場合に一連の工
程を示す図である。
【符号の説明】 12 キャパシタ 14 ワードライン 16 ゲート 18 トランジスタ 20 ビットライン 30,130,160 メモリセル 32,132 基板 34,144 エピ層 42 酸化物層 44 チャンネル 46,146 ゲート酸化物層 48 拡散領域 50,150 ポリシリコン領域 52,152 酸化物/窒化物/酸化物スタック

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板中のメモリセルアレイであっ
    て; (a)上記基板上の複数の第1導体ラインと、 (b)上記第1導体ラインと絶縁されかつ交差している
    複数の第2導体ラインと、 (c)上記交差点の各々に設けられた複数のセルと、 を有し、かつ (d)各セルは、上記交差点の下で上記基板の中のトレ
    ンチ中の電界効果トランジスタとキャパシタを含み、更
    に上記トランジスタドレインは第1導体ラインの1つに
    接続され、上記トランジスタゲートは第2導体ラインに
    接続され、上記トランジスタソースは上記キャパシタの
    第1のプレートに接続され、上記キャパシタの第2のプ
    レートは上記基板に接続され、かつ絶縁層が上記キャパ
    シタの第1と第2のプレートの間に形成されている、 ことを特徴とするメモリセルアレイ。
JP3013445A 1984-09-27 1991-02-04 メモリセルアレイ Expired - Lifetime JPH0719848B2 (ja)

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