JPH07197941A - シャフトカップリング - Google Patents

シャフトカップリング

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JPH07197941A
JPH07197941A JP5354049A JP35404993A JPH07197941A JP H07197941 A JPH07197941 A JP H07197941A JP 5354049 A JP5354049 A JP 5354049A JP 35404993 A JP35404993 A JP 35404993A JP H07197941 A JPH07197941 A JP H07197941A
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JP
Japan
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projection
thin
rotating body
side rotating
projections
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Application number
JP5354049A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Henmi
恭彦 逸見
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Yamaha Marine Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動側回転体と従動側回転体の間に介設され
る緩衝体が、ボス部と、このボス部から放射状に突設さ
れる厚肉突起と薄肉突起とを備えた場合において、上記
薄肉突起の耐久性を向上させる。 【構成】 駆動側回転体38と従動側回転体39とを同
一の軸心40上でその係合突起45,45同士を互いに
噛み合わせる。上記緩衝体46を上記軸心40上に設け
られるボス部41と、このボス部41から放射状に突設
される厚肉突起48と薄肉突起49とで構成する。軸心
40の周方向における上記薄肉突起49の前後各端面を
径大円弧凸面49aとし、上記駆動側回転体38におけ
る係合突起45の回転方向後面と、従動側回転体39に
おける係合突起45の回転方向前面とにそれぞれ上記薄
肉突起49の径大円弧凸面49aを嵌入させる径大円弧
凹面45bを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、船の動力伝達装置等
に用いられるシャフトカップリングに関し、より詳しく
は、駆動側回転体と従動側回転体との間に緩衝体を介設
したシャフトカップリングに関する。
【0002】
【従来の技術】上記カップリングには、従来、次のよう
に構成されたものがある。
【0003】即ち、駆動側回転体と従動側回転体とが同
一の軸心上に設けられ、これら両回転体間に弾性の緩衝
体が介設されている。上記各回転体は上記軸心上に設け
られるボス部と、このボス部の径方向外端側からほぼそ
の軸方向に向って突設される係合突起とでそれぞれ構成
され、上記各回転体の周方向でそれぞれの係合突起同士
が互いに噛み合わされている。
【0004】一方、上記緩衝体は上記軸心上に設けられ
るボス部と、このボス部の外周部から放射状に突設され
て隣り合う上記係合突起間に介設される厚肉突起と薄肉
突起とで構成され、上記厚肉突起は上記軸心の周方向で
厚肉とされ、薄肉突起は同上周方向で薄肉とされてい
る。そして、上記駆動側回転体における係合突起の回転
方向の前側に上記厚肉突起が配置され、上記従動側回転
体の係合突起の回転方向の前側に上記薄肉突起が配置さ
れている。
【0005】そして、エンジン等の駆動源からの動力
が、上記カップリングを介し船推進用のプロペラ等の被
駆動部に伝えられるとき(以下、これを「通常の動力伝
達時」という)には、上記動力は、駆動側回転体の係合
突起、緩衝体の厚肉突起、および従動側回転体の係合突
起を順次介して上記被駆動部に伝えられる。
【0006】一方、減速時やトルク変動時には、駆動側
回転体よりも、より速く従動側回転体が回転しようとし
て、上記とは逆に被駆動部からカップリングを介し駆動
源側に動力が伝えられること(以下、これを「逆の動力
伝達時」という)があり、この場合の動力は、従動側回
転体の係合突起、緩衝体の薄肉突起、および駆動側回転
体の係合突起を順次介して上記駆動源に伝えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うに厚肉突起は軸心の周方向で厚肉のため、この厚肉突
起を挟む各係合突起の突出端は、上記厚肉突起の突出端
面側にまで大きく回り込んでこの突出端面に当接し、こ
れにより、各係合突起と厚肉突起との互いの接触面積が
大きくされている。
【0008】よって、上記接触面積が大きい分、上記
「通常の動力伝達時」には、係合突起から厚肉突起に加
えられる圧力は小さく抑えられ、よって、上記厚肉突起
は十分の耐久性を有することとなっている。
【0009】一方、前記したように薄肉突起は軸心の周
方向で薄肉のため、この薄肉突起を挟む各係合突起の突
出端が上記薄肉突起の突出端面側にまで大きく回り込む
と、上記各係合突起の突出端同士が接触することにな
る。
【0010】そこで、上記薄肉突起の突出端面はその径
方向外方に開放されたままとされており、このため、各
係合突起と薄肉突起との互いの接触面積は小さくなって
いる。
【0011】この結果、上記接触面積が小さい分、上記
「逆の動力伝達時」には、係合突起から薄肉突起に加え
られる圧力は大きくなり、よって、上記薄肉突起には耐
久性上の問題が生じるおそれがある。
【0012】しかも、カップリングが高速回転すると
き、薄肉突起はこれに生じる遠心力により、径方向外方
に伸びてその根元から破損するおそれもある。
【0013】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、駆動側回転体と従動側回転体の間に
介設される緩衝体が、ボス部と、このボス部から放射状
に突設される厚肉突起と薄肉突起とを備えた場合におい
て、上記薄肉突起の耐久性を向上させると共に、この薄
肉突起がこれに生じる遠心力で破損しないようにするこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明は、次の如くである。
【0015】なお、この「課題を解決するための手段」
の項において、下記した括弧内の用語は、特許請求の範
囲の用語に対応するものである。
【0016】この発明のシャフトカップリングは、駆動
側回転体38と従動側回転体39とを同一の軸心40上
に設け、これら両回転体38,39間に弾性の緩衝体4
6を介設し、上記各回転体38,39を上記軸心40上
に設けられるボス部41と、このボス部41の径方向外
端側からほぼその軸方向に向って突設される係合突起4
5とでそれぞれ構成して、上記各回転体38,39の周
方向でそれぞれの係合突起45,45同士を互いに噛み
合わせ、一方、上記緩衝体46を上記軸心40上に設け
られるボス部41と、このボス部41の外周部から放射
状に突設されて隣り合う上記係合突起45,45間に介
設される厚肉突起48と薄肉突起49とで構成し、上記
駆動側回転体38における係合突起45の回転方向の前
側に上記厚肉突起48を配置し、上記従動側回転体39
の係合突起45の回転方向の前側に上記薄肉突起49を
配置した場合において、上記軸心40の周方向における
上記薄肉突起49の前後各端面を径大円弧凸面(円弧凸
面)49aとし、上記駆動側回転体38における係合突
起45の回転方向後面と、従動側回転体39における係
合突起45の回転方向前面とにそれぞれ上記薄肉突起4
9の径大円弧凸面(円弧凸面)49aを嵌入させる径大
円弧凹面(円弧凹面)45bを形成したものである。
【0017】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。
【0018】なお、この「作用」の項において、下記し
た括弧内の用語は、特許請求の範囲の用語に対応するも
のである。
【0019】「逆の動力伝達時」には、動力は従動側回
転体39の係合突起45、緩衝体46の薄肉突起49、
および駆動側回転体38の係合突起45を順次伝わるこ
ととなる。この際、軸心40の周方向における上記薄肉
突起49の前後各端面を径大円弧凸面(円弧凸面)49
aとし、上記駆動側回転体38における係合突起45の
回転方向後面と、従動側回転体39における係合突起4
5の回転方向前面とにそれぞれ上記薄肉突起49の径大
円弧凸面(円弧凸面)49aを嵌入させる径大円弧凹面
(円弧凹面)45bを形成したため、上記各係合突起4
5と薄肉突起49との互いの接触面積は、これらが平坦
面同士で互いに接触していた従来に比べて大きくなる。
【0020】よって、上記「逆の動力伝達時」に、係合
突起45から薄肉突起49に加えられる圧力は小さくな
る。しかも、上記各係合突起45と薄肉突起49とは円
弧面同士で接触するため、部分的に応力集中することが
防止される。
【0021】また、カップリング25が高速回転すると
き、上記薄肉突起49はこれに生じる遠心力で径方向外
方に伸びようとするが、上記薄肉突起49の径大円弧凸
面(円弧凸面)49aは各係合突起45の径大円弧凹面
(円弧凹面)45bに嵌入して径方向外方への弾性変形
が抑制される。
【0022】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0023】図2において、符号1は水噴射推進艇で、
これは水面2に浮かべられている。また、図中矢印Fr
はこの推進艇1の前方を示している。
【0024】上記推進艇1の船体3は樹脂製で、底板5
と、この底板5の各側縁から上方に延びる左右側板6,
6と、これら各側板6,6の両上縁に架設される上板7
と、上記各板5〜7の後縁で囲まれた開口の下部を閉じ
る後端板8とで構成されている。また、上記船体3内部
の船首10側と船尾11側とは仕切壁12により気密的
に仕切られている。上記船首10の内部には、エンジン
14や燃料タンク15が収容され、船尾11側の内部に
は水噴射ユニット16が収容されている。
【0025】上記水噴射ユニット16は前後に延びる水
流ダクト18を有し、この水流ダクト18は上記船体3
の左右幅方向のほぼ中央に設けられている。上記水流ダ
クト18の前端は船体3の底板5に連結され、同上水流
ダクト18の前端開口は水中の前下方に向い開口して、
これが吸水口19とされている。同上水流ダクト18の
後端側は、後方に向ってほぼ水平に延び、ブラケット2
0により船体3の上板7に支持されている。そして、上
記水流ダクト18の後端開口は水中の後方に向い開口し
て、これが水噴射口21とされている。
【0026】上記エンジン14のクランク軸端である出
力軸23に、推進軸24の前端がシャフトカップリング
25を介し連結されている。また、この推進軸24の後
端は前記仕切壁12と、水流ダクト18の中途部とを順
次貫通して、この水流ダクト18の後部内に位置し、こ
の推進軸24の後端にはプロペラ26が取り付けられて
いる。上記推進軸24は、上記水流ダクト18に一体成
形された支持筒体に支承されている。
【0027】28はノズルで、このノズル28の前端は
上記水流ダクト18の後端に外嵌しており、後端は船体
3の船尾11から後方に向けて開口している。上記ノズ
ル28は、船体3側たる同上水流ダクト18の後端に枢
支軸により左右回動自在に枢支されている。
【0028】前記船首10側の上面には操舵軸31がそ
の軸心回り回動自在に枢支され、この操舵軸31の突出
端にバーハンドル32が取り付けられている。
【0029】前記船尾11側の上板7の上面にはその左
右中央部にシート33が設けられ、このシート33に跨
ったライダー34が上記ハンドル32を把持して推進艇
1の操船ができるようになっている。つまり、このハン
ドル32を左右操舵すれば、これに上記ノズル28が連
動して、推進艇1が操舵される。
【0030】上記エンジン14の動力が上記推進軸24
に与えられると、この推進軸24と共にプロペラ26が
回転して、船体3の下方の水30が吸水口19を通して
水流ダクト18に吸入され、この水30は水流ダクト1
8の水噴射口21から噴射される。このようにして、水
噴射ユニット16で生起された加圧水は上記ノズル28
を通し船体3の後方に向って噴射され、この噴射水35
の噴射の反力で船体3が前進するようになっている。
【0031】図1、および図3から図7により、前記カ
ップリング25につき説明する。
【0032】上記カップリング25は、前記出力軸23
に取り付けられる金属製の駆動側回転体38と、前記推
進軸24の前端に取り付けられる金属製の従動側回転体
39とを備えている。これら出力軸23、推進軸24、
駆動側回転体38、および従動側回転体39は同一の軸
心40上に位置している。上記駆動側回転体38と従動
側回転体39とは互いに同形同大で、上記軸心40上で
前後逆向きに設けられている。
【0033】上記各回転体38,39は、それぞれ上記
軸心40上に設けられるボス部41を有し、このボス部
41は円柱状のボス部本体42と、このボス部本体42
の一端に一体成形される円板状の外向きフランジ43と
で構成され、これら両外向きフランジ43,43は前後
方向で互いに対面している。この対面部において、上記
各外向きフランジ43の径方向外端側からほぼその軸方
向に向って複数の係合突起45が一体的に突設されてい
る。これら係合突起45は互いに同形同大で、軸心40
を中心とする同じ半径上に位置し、同上係合突起45は
周方向等間隔に配置されている。そして、上記各回転体
38,39の周方向でそれぞれの係合突起45,45同
士が互いに噛み合わされている。
【0034】上記駆動側回転体38と従動側回転体39
の間に緩衝体46が介設され、この緩衝体46はゴム製
で、弾性を有している。上記緩衝体46は円板状のボス
部47を有し、このボス部47の外周面から径方向外方
に向って複数の厚肉突起48と、薄肉突起49とが放射
状に一体的に突設されている。
【0035】上記各厚肉突起48の突出端側は、軸心4
0に沿った方向でみて、ほぼ円形をなし、その外周面は
一点を中心とする径の小さい径小円弧凸面48aとされ
ている。そして、この厚肉突起48は軸心40の周方向
における幅寸法が、上記薄肉突起49に比べて全体的に
大きくされ、つまり、厚肉とされている。
【0036】一方、上記各薄肉突起49は同上軸心40
に沿う方向でみて棒状をなし、軸心40の周方向におけ
る前後各端面は径の大きい径大円弧凸面49a,49a
となっている。また、上記各径大円弧凸面49aの上記
軸心40の径方向における各端縁は、同上周方向に短い
外端面49bで互いにつながれ、上記薄肉突起49は、
軸心40の周方向における幅寸法が全体的に小さくさ
れ、つまり、薄肉とされている。
【0037】上記厚肉突起48同士と、薄肉突起49同
士とは、それぞれ周方向等間隔に配置されている。ま
た、これら厚肉突起48と薄肉突起49とは軸心40の
周方向でみて交互に配置され、隣り合う厚肉突起48,
48の中央部に薄肉突起49が位置し、また、隣り合う
薄肉突起49,49の中央部に上記厚肉突起48が位置
している。また、上記軸心40の径方向で、厚肉突起4
8と薄肉突起49の各外端は軸心40を中心とする同じ
半径上に位置し、各内端も同上軸心40を中心とする同
じ半径上に位置している。
【0038】上記駆動側回転体38の係合突起45の回
転方向(図中矢印R)前面は、上記厚肉突起48の径小
円弧凸面48aに合致する形状の径小円弧凹面45aと
されている。なお、前記したように、駆動側回転体38
と従動側回転体39とは同形同大で、上記軸心40上で
前後逆向きに設けられているため、上記従動側回転体3
9の係合突起45の回転方向後面が上記径小円弧凹面4
5aとなっている。
【0039】上記駆動側回転体38の係合突起45の回
転方向(図中矢印R)後面は、上記薄肉突起49の径大
円弧凸面49aに合致する形状の径大円弧凹面45bと
されている。なお、上記したように、駆動側回転体38
と従動側回転体39とは同形同大で、上記軸心40上で
前後逆向きに設けられているため、上記従動側回転体3
9の係合突起45の回転方向前面が上記径大円弧凹面4
5bとなっている。
【0040】そして、上記軸心40の径方向でみて、駆
動側回転体38と従動側回転体39の各係合突起45の
内側に緩衝体46のボス部47が嵌り込み、隣り合う係
合突起45,45の両径小円弧凹面45a,45a間に
同上緩衝体46の厚肉突起48が嵌入し、かつ、隣り合
う係合突起45,45両径大円弧凹面45b,45b間
に同上緩衝体46の薄肉突起49が嵌入している。この
場合、これら駆動側回転体38、従動側回転体39と、
緩衝体46の各対向面は互いにわずかに圧接している。
【0041】上記軸心40の径方向において、上記各径
小円弧凸面48aの各外端面に対し、係合突起45の外
端部における径小円弧凹面45aが圧接状に当接してお
り、つまり、上記係合突起45の外端部に保形部45c
が形成されており、これにより、各係合突起45と厚肉
突起48との互いの接触面積が大きくされている。
【0042】よって、上記した「通常の動力伝達時」
に、係合突起45から厚肉突起48に加えられる圧力は
小さく抑えられることから、上記厚肉突起48は十分の
耐久性を有することとなっている。
【0043】前記エンジン14から動力を受けて図中矢
印Rの方向に駆動側回転体38が回転するときで、「通
常の動力伝達時」には、上記駆動側回転体38の各係合
突起45から緩衝体46の各厚肉突起48を介して従動
側回転体39の各係合突起45に動力が伝えられ、これ
により回転する従動側回転体39から被駆動部である推
進軸24に動力が伝えられる。
【0044】上記の場合、カップリング25が高速回転
すると、緩衝体46の厚肉突起48は、この厚肉突起4
8に生じる遠心力により、径方向外方に伸びようとす
る。
【0045】しかし、上記したように、軸心40の径方
向における厚肉突起48の外端面には保形部45cが当
接しているため、上記厚肉突起48の径方向外方への伸
びは抑制される。よって、この厚肉突起48がこれに生
じる遠心力で破損することは防止される。また、上記厚
肉突起48は軸心40の周方向でみて厚肉のため、エン
ジン14から駆動側回転体38を介して従動側回転体3
9に伝わろうとする振動は、上記厚肉突起48により効
果的に吸収される。
【0046】上記動力の伝達の際、「逆の動力伝達時」
には、従動側回転体39の各係合突起45から緩衝体4
6の各薄肉突起49を介して駆動側回転体38の各係合
突起45に逆の動力が伝えられる。
【0047】この場合、上記したように軸心40の周方
向における上記薄肉突起49の前後各端面を径大円弧凸
面49aとし、上記駆動側回転体38における係合突起
45の回転方向後面と、従動側回転体39における係合
突起45の回転方向前面とにそれぞれ上記径大円弧凸面
49aを嵌入させる径大円弧凹面45bを形成したた
め、上記各係合突起45と薄肉突起49との互いの接触
面積は、これらが平坦面同士で互いに接触していた従来
に比べて大きくなる。
【0048】よって、上記「逆の動力伝達時」に、係合
突起45から薄肉突起49に加えられる圧力は小さくな
ることから、上記薄肉突起49の耐久性が向上する。し
かも、上記各係合突起45と薄肉突起49とは円弧面同
士で接触するため、部分的に応力集中することが防止さ
れ、よって、この点でも、上記耐久性が向上する。
【0049】また、カップリング25が高速回転すると
き、上記薄肉突起49はこれに生じる遠心力で径方向外
方に伸びようとするが、上記薄肉突起49の径大円弧凸
面49aは係合突起45の径大円弧凹面45bに嵌入し
て径方向外方への弾性変形が抑制されることから、上記
薄肉突起49の伸びが抑制される。
【0050】また、上記従動側回転体39から駆動側回
転体38に伝わろうとする振動も上記薄肉突起49によ
って、効果的に吸収される。
【0051】つまり、駆動側回転体38と従動側回転体
39の各係合突起45間に介設される緩衝体46の各部
分を、軸心40の周方向で厚さを意図的に不均一にし、
これにより、限られた大きさの緩衝体46によって、合
理的に動力を伝達させ、かつ、振動を吸収させるように
している。
【0052】上記軸心40の径方向における各係合突起
45の外周面には、凹溝45dが形成されている。ま
た、隣り合う同上係合突起45,45の外周面間と、厚
肉突起48や、薄肉突起49の外端面49bとの間にも
凹溝50が形成されている。そして、これら各凹溝45
d,50はカップリング25を効果的に空冷させる。
【0053】上記緩衝体46のボス部47には、駆動側
回転体38側の面に円形の凹所47aが形成されてい
る。
【0054】図3において、エンジン14の駆動中に、
上記推進軸24の軸心40に対し出力軸23の軸心4
0′が傾いた場合には、上記凹所47aの存在により、
上記緩衝体46が容易に折れ曲がって、駆動側回転体3
8から従動側回転体39に対し無理なく動力を伝えるよ
うになっている。
【0055】
【発明の効果】この発明によれば、駆動側回転体と従動
側回転体とを同一の軸心上に設け、これら両回転体間に
弾性の緩衝体を介設し、上記各回転体の周方向でそれぞ
れの係合突起同士を互いに噛み合わせ、一方、上記緩衝
体を上記軸心上に設けられるボス部と、このボス部の外
周部から放射状に突設されて隣り合う上記係合突起間に
介設される厚肉突起と薄肉突起とで構成し、上記駆動側
回転体における係合突起の回転方向の前側に上記厚肉突
起を配置し、上記従動側回転体の係合突起の回転方向の
前側に上記薄肉突起を配置した場合において、上記軸心
の周方向における上記薄肉突起の前後各端面を円弧凸面
とし、上記駆動側回転体における係合突起の回転方向後
面と、従動側回転体における係合突起の回転方向前面と
にそれぞれ上記薄肉突起の円弧凸面を嵌入させる円弧凹
面を形成してあり、次の効果がある。
【0056】即ち、「逆の動力伝達時」には、動力は従
動側回転体の係合突起、緩衝体の薄肉突起、および駆動
側回転体の係合突起を順次伝わることとなる。この際、
上記したように軸心の周方向における上記薄肉突起の各
端面を円弧凸面とし、上記駆動側回転体における係合突
起の回転方向後面と、従動側回転体における係合突起の
回転方向前面とにそれぞれ上記薄肉突起の円弧凸面を嵌
入させる円弧凹面を形成したため、上記各係合突起と薄
肉突起との互いの接触面積は、これらが平坦面同士で互
いに接触していた従来に比べて大きくなる。
【0057】よって、上記「逆の動力伝達時」に、係合
突起から薄肉突起に加えられる圧力は小さくなることか
ら、上記薄肉突起の耐久性が向上する。しかも、上記係
合突起と薄肉突起とは円弧面同士で接触するため、部分
的に応力集中することが防止され、よって、この点で
も、上記耐久性が向上する。
【0058】また、カップリングが高速回転するとき、
上記薄肉突起はこれに生じる遠心力で径方向外方に伸び
ようとするが、上記薄肉突起の円弧凸面は各係合突起の
円弧凹面に嵌入して径方向外方への弾性変形が抑制され
ることから上記薄肉突起の伸びが抑制される。
【0059】よって、上記薄肉突起がこれに生じる遠心
力で破損することは防止され、この点でも、この薄肉突
起の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の1‐1線矢視断面図である。
【図2】推進艇の全体側面部分断面図である。
【図3】カップリングの側面図である。
【図4】従動側回転体(および駆動側回転体)の正面図
である。
【図5】図4の5‐5線矢視断面図である。
【図6】緩衝体の正面図である。
【図7】図6の7‐7線矢視断面図である。
【符号の説明】
14 エンジン 25 カップリング 38 駆動側回転体 39 従動側回転体 40 軸心 41 ボス部 45 係合突起 45b 径大円弧凹面(円弧凹面) 45c 保形部 46 緩衝体 47 ボス部 48 厚肉突起 49 薄肉突起 49a 径大円弧凸面(円弧凸面)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側回転体と従動側回転体とを同一の
    軸心上に設け、これら両回転体間に弾性の緩衝体を介設
    し、上記各回転体を上記軸心上に設けられるボス部と、
    このボス部の径方向外端側からほぼその軸方向に向って
    突設される係合突起とでそれぞれ構成して、上記各回転
    体の周方向でそれぞれの係合突起同士を互いに噛み合わ
    せ、一方、上記緩衝体を上記軸心上に設けられるボス部
    と、このボス部の外周部から放射状に突設されて隣り合
    う上記係合突起間に介設される厚肉突起と薄肉突起とで
    構成し、上記駆動側回転体における係合突起の回転方向
    の前側に上記厚肉突起を配置し、上記従動側回転体の係
    合突起の回転方向の前側に上記薄肉突起を配置したシャ
    フトカップリングにおいて、 上記軸心の周方向における上記薄肉突起の前後各端面を
    円弧凸面とし、上記駆動側回転体における係合突起の回
    転方向後面と、従動側回転体における係合突起の回転方
    向前面とにそれぞれ上記薄肉突起の円弧凸面を嵌入させ
    る円弧凹面を形成したシャフトカップリング。
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