JPH0719722U - 立体像表示装置 - Google Patents

立体像表示装置

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JPH0719722U
JPH0719722U JP050060U JP5006093U JPH0719722U JP H0719722 U JPH0719722 U JP H0719722U JP 050060 U JP050060 U JP 050060U JP 5006093 U JP5006093 U JP 5006093U JP H0719722 U JPH0719722 U JP H0719722U
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泰彦 寺前
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株式会社ノルム工学
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 陽画写真等の原画像を使用して特殊な立体像
表示技術を必要することなく、立体像を簡便にまた比較
的大きく表示すること。 【構成】 第一原画像PRを支持する第一原画像支持部
3と、第一原画像PRに対して180度以内の角度をな
すように第二原画像PLを支持する第二原画像支持部5
とを設け、第一原画像PRと第二原画像PLとの間にそ
の双方に対してほぼ同じ角度を成すように半透鏡21を
配置する。この半透鏡21は第一原画像PRからの光を
透過し、第二原画像PLからの光を反射する。前記半透
鏡21の裏面または第一原画像の前面には第一偏光板2
3を配置し、第二原画像PLの前面には第二偏光板19
を配置する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、立体像表示装置に関し特に観者が偏光眼鏡を着用して立体像を観察 、観賞するための立体像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
観者が偏光眼鏡を着用して立体像を観察、観賞するための従来の装置としては 、例えば特開昭47−24322に記載されているものがある。この装置では、 図11に示すように、相互に直交して設けた透過スクリ−ン102、104に投 影機107、108からそれぞれの画像を投影する。前記透過スクリ−ン102 、104に投影された各画像は、偏光フィルタ103、105を経たあと半透鏡 106により透過・反射されて偏光眼鏡109、110を掛けた観者に到達し立 体像として観察、観賞される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記透過スクリ−ン方式の投影装置は、投影機を必要とするた め不必要に大型化するという問題点があった。また陽画スライドを作成する必要 が在り、手間・コスト等の関係から一般人向けではないという問題点があった。
【0004】 本考案は、上述の如き問題点に着目してなされたものであり、小型化が可能で 、かつ、簡易・安価に製造できる立体像表示装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の如き目的は、本願考案によれば、第一原画像支持部と、第二原画像支持 部と、半透鏡と、第一偏光板と、第二偏光板と、を有する立体像表示装置によっ て達成される。
【0006】 前記第一原画像支持部は、第一原画像を観者に対面するように支持するもので ある。この第一原画像支持部は、例えば板状の部材から構成することが出来るが 、これに限られるものでは無く、所定方向を向くように原画像を支持できるもの であればどのようなものでも良い。
【0007】 前記第二原画像支持部は、前記第一原画像に対して180 度より小さい角度をな すように第二原画像を支持するものである。この第二原画像支持部も、例えば前 記板状部材から構成できるが、所定方向を向くように第二原画像を支持できるも のであればどのようなものでも良い。
【0008】 前記半透鏡は、前記第一原画像支持部と第二原画像支持部との間に、前記第一 原画像・第二原画像に対してほぼ同じ角度をなすように配置される。この半透鏡 は半透明性を有し、前記第一原画像からの光を透過し第二原画像からの光を反射 する。
【0009】 本願考案の第一態様によれば、前記第一偏光板は、観者から見て前記半透鏡の 裏面に配置され、前記第一原画像からの光を第一方向に偏光せしめる。また前記 第二偏光板は、前記第二原画像の前面に配置され当該第二原画像からの光を第二 方向へ偏光せしめる。これにより前記第一原画像からの光の強度と、第二原画像 からの光の強度がほぼ1対1となり、第一原画像、第二原画像の像の明るさがほ ぼ同じになる。これを説明すると、比較的安価な半透鏡では、反射率より透過率 が低いのが一般的であり、一般の装置によれば、半透鏡からの透過光による像は 反射光による像に比べて暗くなってしまう。しかし、前記本願考案の第一態様に よれば、第二原画像用の第二偏光板は当該第二原画像の前面に設けてあるのに対 して、第一原画像用の第一偏光板は半透鏡の裏面に設けてある。従って、前記第 一、第二原画像をほぼ均等に照射した場合、(偏光板を透過するごとに光の強度 は減少するから)前記第一原画像の照度は、第二原画像の照度に比較して強くな る。結果的に、前記第一原画像からの反射光は第二原画像からの反射光に比較し て強くなり、前記半透鏡における反射率と透過率の差が補償される。すなわち前 記半透鏡からの反射光と透過光の強度比がほぼ1対1になり、第一原画像、第二 原画像の像の明るさがほぼ同じになる。
【0010】 なお、前記第一、第二偏光板は直線偏光板であり、前記第一、第二方向は、垂 直方向、水平方向であるのが好ましい。これにより、前記第一、第二偏光板を容 易に作成することができ、かつ、一枚の偏光板素材から多数個の第一、第二偏光 板を切り出すことができる。
【0011】 第一、第二原画像の寸法が比較的大きな場合、当該各写真をそれぞれ照射する ための第一、第二光源を設けるのが望ましい。これにより、前記第一、第二原画 像の全体を一様な明るさで照射することができる。
【0012】 また本願考案の第二態様によれば、前記第一偏光板は、前記第一原画像の前面 に配置される。この第二態様においても、一個の光源、或いは第一、第二原画像 をそれぞれ照射するための第一、第二光源を使用することができる。ただし、前 記一個の光源を使用する場合には、前記半透鏡から第一原画像に寄りに光源を設 け、第一、第二光源を使用する場合には、第二光源の光度に比較して第一光源の 光度を大きく設定する。これにより、前記半透鏡における反射率と透過率の差が 補償される。
【0013】 前記において一個の光源のを使用する場合、この光源は、前記半透鏡のほぼ上 方に設けるのが好ましい。これにより、光源の像が観者の目に入るのが防止され る。
【0014】 さらに前記一個の光源の場合、この光源を、第一原画像へ接近し且つ前記第二 原画像から離反する方向及び前記第一原画像から離反し且つ前記第二原画像へ接 近する方向に移動できるようにするのが好ましい。これにより第一原画像の照度 と第二原画像の照度を微調節することができ、第一原画像・第二原画像の像の明 るさをより1対1に近付けることができる。
【0015】 また前記第一、第二光源を使用する場合、半透鏡21、第一、第二偏光板23 、19の透過率に応じて前記第一光源37、第二光源39の光度を定めるのが好 ましい。半透鏡21、第一、第二偏光板23、19の透過率は、製品ごとに異な るが、前記のように光度を定めることにより第一原画像、第二原画像の像の明る さを1対1に近付けることができる。
【0016】 前記第一光源と第二光源の相対光度を調節する光度調節手段を設けることもで きる。これにより、前記第一原画像、第二原画像にたいする相対照射強度の微調 節が可能となる。
【0017】 なお前記光源は、蛍光灯ではなく白熱灯が望ましい。蛍光灯では半透鏡に干渉 縞が生じるからである。
【0018】 前記第二原画像支持部は、第一原画像に対してほぼ90度の角度をなすように 第二原画像を支持するのが好ましい。これにより装置の扱いが容易になると共に 持ち運び等に便利になる。
【0019】 前記第一原画像支持部または第二原画像支持部には、第一、第二原画像の相対 的な高さ位置を調節する支持位置調節装置を設けるのが好ましい。これにより、 観者の目に写る左右の像の上下方向の調節が容易になる。
【0020】 さらに観者の利き目に応じて、第一偏光板、第二偏光板を相互に交換できるよ うにするのが好ましい。これにより、観者の利き目の度合いが強い場合、第一原 画像からの像の明るさと第二原画像の像の明るさが異なる場合であっても、第一 、第二偏光板を相互に取り替えることにより立体像を観察することができる。
【0021】 なお前記において、原画像とは、画像情報をそれ自体に物理的に含んでいる物 であればどのようなものでも良く、通常の反射型陽画写真、コンピュ−タグラフ ィクスなどにより作成された画像をハ−ドコピ−したもの、医療用エックス線写 真等を意味する。
【0022】 また観察、観賞とは第一、第二原画像からの像を見ることにより立体像を認識 することであり、観者とはこのような認識を行なう者である。
【0023】
【作用】
上述の如き構成によれば、第一原画像支持部に支持された第一原画像、例えば 右目写真からの反射光は第一偏光板を通過して半透鏡を透過し、第二原画像支持 部に支持された第二原画像、例えば左目写真の反射光は第二偏光板を通過して半 透鏡にて反射され、この半透鏡からの透過光及び反射光が、半透鏡の観察面側に て合成され、当該観察面を偏光眼鏡を着用して観察することにより立体像が観察 、観賞される。
【0024】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面を用いて詳細に説明する。
【0025】 図1、図2は本考案による立体像表示装置の第一実施例を示している。この立 体像表示装置は、底板1上に、垂直軸周りに互いに実質的に90度(直角)の相 対角度をもって各々垂直に立設され第一原画像支持部をなす第一障壁板3と第二 原画像支持部をなす第二障壁板5とを有している。
【0026】 前記第一障壁板3には、溝状の一対の右目写真側部支持具7および底部支持具 9が取り付けられ、第二の障壁板5には溝状の一対の左目写真側部支持具11お よび底部支持具13が取り付けられている。前記右目写真側部支持具7および底 部支持具9は、前記第一障壁板3の板面と平行状態にて右目写真PRを支持し、 左目写真側部支持具11および底部支持具13は、第二障壁板5の板面と平行状 態にて左目写真PLを支持する。
【0027】 前記右目写真PR、左目写真PLは各々原画像である。ここで云う原画像とは 、主として、相互に両眼視差を与えられて撮影された写真フィルムを用いて陽画 に引伸現像したもの、若しくはコンピュータグラフィックなどにより作成された 右目画像と左目画像を用紙にハードコピーしたものなど反射光により陽画像が直 接見られるものである。これらは引伸現像、印刷などにより自由な大きさのもの が容易に得られる。なお、原画像は、上記に限定されるものでは無く、医療用エ ックス線写真等も使用することが出来る。ただし医療用エックス線写真等を使用 する場合は、写真を後方から照射するための光源を設けるのが望ましい。この光 源は例えば前記障壁板3、5の内部に設けることが出来る。
【0028】 この立体像表示装置にて使用される右目写真PRと左目写真PLの何れか一方 は正像であるが、他方は左右反転した鏡像であり、鏡像は、例えば写真フィルム を裏返して現像することにより得られる。
【0029】 右目写真PRの底部支持具9は前記第一障壁板3に固定されているのに対し、 左目写真PLの底部支持具13は前記第二障壁板5に上下方向に移動可能に支持 されている。より詳細には、図3、図4に示すように、前記第二障壁板5の背面 に、一対の案内部材52が設けてあり、この一対の案内部材52に、前記底部支 持具13を形成した補助スライド板54が上下動自在に挿入されている。この補 助スライド板54の中央下端部には長孔54aが形成してあり、この長孔54a に、前記第二障壁板5に螺合した止めねじ56が係合されている。従って、止め ねじ56を前記第二障壁板側に締め付けることにより補助スライド板54は第二 障壁板5に固定される。なお前記案内部材52の内部には補助スライド板54を 第二障壁板側に押付けるための板バネ58が設けてあり、また補助スライド板5 4の上端部には手動で上下動するためのフランジ60が形成してある。従って、 前記止めねじ56を緩め、補助スライド板54を上下動することにより、底部支 持具13により支持される左目写真PLの支持位置を垂直方向に調節することが できると共に、補助スライド板54を所定位置に位置決めして、止めねじ56を 締め付けることにより左目写真PLを所定の高さ位置に固定できる。
【0030】 再び図1、図2を参照するに、前記左目写真側部支持具11および底部支持具 13は、左目写真PLと重合状態にて第二偏光板19を支持する。
【0031】 前記底板1上には、第一障壁板3と第二障壁板5との間に、その双方に対して 垂直軸周りにほぼ45度の角度をなして半透鏡21が立設されている。この半透 鏡21は、鏡面Aを観者による観察面とし、前記第一障壁板3の右目写真PRの 反射光を透過し、第二障壁板5の左目写真PLの反射光を反射する。
【0032】 なお前記半透鏡は、極めて注意深く制作された高価なものを除いて、透過率は 20−30%で、しかもその値は製品ごとに異なるのが一般的である。
【0033】 前記半透鏡21の観察面(鏡面A)とは反対の面(裏面)には第一偏光板23 が、半透鏡21に密着して配置されている。
【0034】 前記第一偏光板23と第二偏光板19とは互いに90度異なった方向性を有す る直線偏光板により構成され、例えば第一偏光板23が垂直偏光板により構成さ れれば、第二偏光板19は水平偏光板により構成される。この場合、観者が着用 する偏光眼鏡は、右目用偏光板が垂直偏光板により構成され、左目用偏光板が水 平偏光板により構成される。
【0035】 前記半透鏡21の手前側の底板1にライトスタンド25が立設されている。こ のライトスタンド25の上端部には半透鏡21の上方に位置する白熱球27およ び反射光源カバー29からなる照明機(光源)31が取り付けられている。照明 機31の光源として白熱球27を使用するのは、蛍光灯であると、半透鏡21に 干渉縞が発生するからである。この照明機31は、第一障壁板3の右目写真PR の照明を行うと共に第二の障壁板5の左目写真PLの照明を行う。なお照明機3 1を半透鏡21の上方に取り付けることにより、照明機31自身の像が前記右目 写真PRを介して観者の目に入射することが防止される。
【0036】 前記ライトスタンド25は、半透鏡21の鏡面Aに直交する方向に移動可能で 、長孔33に係合した固定ボルト35により任意の位置に固定される。ライトス タンド25を前記の方向に移動することにより、右目写真PRと左目写真PLの 相対照度を微調節することができる。
【0037】 上述の如き構成よりなる立体像表示装置においては、前記右目写真側部支持具 7および底部支持具9によって第一障壁板3に右目写真PRを取り付け、前記左 目写真側部支持具11および底部支持具13によって第二障壁板5に左目写真P Lを取り付け、照明機31により右目写真PRと左目写真PLの照明を行う。
【0038】 前記右目写真PRの反射光は第一偏光板23を通過して前記半透鏡21を透過 し、前記左目写真PLの反射光は第二偏光板19を通過して半透鏡21の鏡面A にて反射し、これにより半透鏡21の観察面側にて右目写真PRと左目写真PL とが合成され、この観察面が偏光眼鏡を着用して観察されることにより、立体像 が観察、観賞される。
【0039】 ところで上述したように前記半透鏡の透過率は、20−50%である。従って 前記右目写真PRと左目写真PLの前面にそれぞれ偏光板を配置した場合、両写 真を均等に照射すると、右目写真PRからの光の強度は左目写真PLからのそれ に比較して弱くなってしまい、右目写真の像は左目写真の像に比較して暗くなっ てしまう。しかし、本実施例では、右目写真PR用の第一偏光板23は半透鏡2 1の裏面に設けてある。従って、前記右目写真PR、左目写真PLをほぼ均等に 照射した場合、前記照明機31との間に偏光板23が配置されていない右目写真 PRの照度は、光源31との間に偏光板19が配置されている左目写真PLの照 度に比較して強くなる(偏光板を透過すると光の強度は減少する)。従って前記 右目写真PRからの光は左目写真PLからの光に比較して強くなり、前記半透鏡 21における反射率と透過率の差が補償される。すなわち前記半透鏡21からの 反射光と透過光の強度比がほぼ1対1になり、半透鏡21からの透過光による右 目写真の像の明るさと反射光による左目写真の像の明るさがほぼ同じになる。
【0040】 例えば、半透鏡21の透過率を30%、第一、第二偏光板23、17の透過率 を48%とすると、上述の構成による立体像表示装置における右目での右目写真 の強度(右目強度)と左目での左目写真の強度(左目強度)とは以下の通りほぼ 1対1となる。
【0041】 右目強度:左目強度=0.48×0.3:0.48×0.48×0.7 =100:112 なお上記左目強度の計算で、0.48が二度乗算されるのは、前記光源31か ら射出された光が左目写真PLに向かって第二偏光板19を通過する際に強度が 48%に減少すると共に、左目写真PLで散乱反射された光は実質上特別の偏光 方向を持たないため偏光板19を再度通過する際に再び48%に強度減少するか らである。
【0042】 なお前記右目強度と左目強度の差は、照明機31による右目写真PRと左目写 真PLの照明差を調節することによりさらに是正される。すなわち、前記固定ボ ルト35を緩めライトスタンド25を長孔33に沿って移動することにより、前 記右目写真PRと左目写真PLのと相対照度を調節することができ、前記右目強 度と左目強度の比率をさらに1対1に近付けることができる。
【0043】 上述したように、市販の半透鏡21は製品ごとに透過率が異なるのが一般的で ある。前記照明機31の移動により前記製品ごとの透過率のバラツキに対応する ことができる。
【0044】 また、前記止めねじ56を緩め補助スライド板54を上下動することによって 、前記底部支持具13を上下動し、当該底部支持具13によって支持された左目 写真PLの支持位置を垂直方向に微調整することができる。これにより、前記右 目写真PRと左目写真PLとの高さ位置を容易に一致させることができる。人間 の目は水平方向のぶれに対する許容度は高いが、垂直方向のぶれに対する許容度 は低いから右目写真PRと左目写真PLの高さを調節可能とすることは、明瞭な 立体像を得るうえで有意義である。
【0045】 この立体像の観察は、白昼下あるいは通常の室内照明下にて、また同時に複数 の観者により行われ得る。
【0046】 なお前記実施例に於いては、長孔33に沿ってライトスタンド25を移動する ことにより、右目写真PR、左目写真PLに対して照明機31を接近離反するよ うにしたが、ライトスタンド25に対して水平面内で首ふり可能とすることによ り前記両写真PR、PLに対して照明機31を接近離反するようにすることもで きる。
【0047】 図5は本願考案の第2実施例を示す。すなわち、比較的大きな写真PR、PL を用いるために装置自体の寸法が大きくなる場合には、右目写真PRと左目写真 PLとを別個の照明機37、39で照明するように構成するのが好ましい。さら に前記半透鏡21、第一、第二偏光板23、19の透過率は製品ごとに異なるた め、これらの透過率の実際値に応じて前記照明機37、39の光度を定めるのが 好ましい。これらの照明機37、39の光度の相違は、白熱灯の個数・ワット数 等の相違により達成される。
【0048】 さらに前記照明機37、39に、従来周知のサイリスタ等を用いた調光機を取 付けることにより照明機37、39の光度を微調整することができる。これによ り、半透鏡21を介して観察される右目写真PR、左目写真PLの明るさをほぼ 同一にすることができる。
【0049】 図6は、本考案の第3実施例を示す。この第3実施例が図1、図2に示す第1 実施例と異なる点は、前記第一偏光板23が右目写真PRの前面に配置されてい る点、および、前記照明機31が、半透鏡21の真上ではなく、右目写真PR側 斜め上方に設けてある点である。ここに、前記右目写真PRの前面に第一偏光板 23を配置すると、(前記半透鏡の透過率が50%以下であるために)右目写真 PRの像が左目写真PLの像に比較して暗くなる傾向が生じるが、この第3実施 例では、前記照明機31が、半透鏡21に対して右目写真PR側に設けてあるの で前記傾向が補償される。一般の半透鏡の透過率が20−30%前後であること を考慮すると、前記照明機31の位置は、右目写真PRの照度が左目写真PLの 照度の2倍程度になるように定めるのが好ましい。なお前記照度の微調整は、第 1実施例の場合と同様に、ボルト35を緩めてライトスタンド25を右目写真、 左目写真に対して接近離反することにより行なうことができる。
【0050】 図7は、本考案の第4実施例を示す。この第4実施例が図5に示す第2実施例 と異なる点は、第一偏光板23が前記右目写真PRの前面に配置されている点、 および、右目写真PRを照射する照明機37の光度が左目写真PLを照射する照 明機39の光度の2倍程度の光度を有する点である。この様に照明機37の光度 を照明機39の光度より大きくすることによって、前記半透鏡21の透過率・反 射率の相違を補償することができる。
【0051】 図8は、本考案の第5実施例を示す。この第5実施例が図1、図2に示す第1 実施例と異なる点は、前記第一偏光板23、第二偏光板19が、第一障壁板3、 第二障壁板5に対して着脱自在に取付けられている点である。これにより、観者 の利き目が右目であるか左目であるかによって、第一偏光板23と第二偏光板1 9とを取り替えることができる。例えば観者の利き目が右目であり、右目に垂直 方向の偏光板71の偏光眼鏡を掛けており、左目に水平方向の偏光板73の偏光 眼鏡を掛けている場合には、写真PRの前面に垂直方向の偏光板23を配置し、 写真PLの前面には水平方向の偏光板19を配置する(逆に、偏光眼鏡の配置は 前記と同じであるが、観者の利き目が左目である場合には、写真PRの前面に水 平方向の偏光板19を配置し、写真PLの前面には垂直方向の偏光板23を配置 する)。この場合、観者の右目(または左目)に入射する写真PRの像の明るさ は、左目(または右目)に入射する写真PLの像の明るさに比較して暗いが、右 目(または左目)は利き目であるため十分に立体像を観察、観賞することができ る。
【0052】 利き目側の写真面光度をDI、非利き目側の写真面光度をRIとするとき、実 験によると、RI/DIが、0.5−2.5では立体感のある像が観察でき、2 .0−2.5でとくに像が鮮明になる。なおRI/DIが、0.0−0.5では 立体感のある像は見られなくなる。
【0053】 ここに利き目とは、腕に利き腕があるように、観察をする際に見易い方の目の ことである。具体的には、以下のようにして見分けることができる。すなはち、 i)まず図9aに示すように両目81、83を開きA、B点を同一方向に見る 。 ii)次ぎに上記の状態を保ったまま左目81(又は右目83)を閉じる。 このときA、B点が同一方向に見えれば、上記i)において実際には図9b(図 9c)の状態が実現しており、利き目は右目83(左目81)である。
【0054】 なお上記実施例においては、第一障壁板3、第二障壁板5のなす角度は、90 度であるとしたが、図10a,bに示すように180度未満の任意の角度にする ことができる。ただし半透鏡21は、前記障壁板3、5のなす角をほぼ2分割す る角位置に設けるのが望ましい。
【0055】 また前記実施例においては、偏光板19、23は直線偏光板であるとしたが、 円偏光板を使用することもできる。
【0056】 さらに、前記実施例において、底板1および障壁板3、5および半透鏡21を 相互に蝶番等を用いて結合し、装置全体を折り畳み式に構成することもできる。 以上に於ては、本考案を特定の実施例について詳細に説明したが、本考案は、 これらに限定されるものではなく、本考案の範囲内にて種々の実施例が可能であ ることは当業者にとって明らかであろう。
【0057】
【考案の効果】 以上の説明から理解される如く、本考案の立体像表示装置は、実用新案登録請 求の範囲に記載のごとく構成したので、小型化が可能で、かつ、簡易・安価に製 造することができる。
【0058】 さらに、本考案の一態様によれば、50%前後の透過率の高価な半透鏡を使用 する必要が無いので装置全体としても安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による立体像表示装置の第1実施例を示
す斜視図である。
【図2】本考案による立体像表示装置の第1実施例を示
す平面図である。
【図3】本考案による立体像表示装置に組み込まれる支
持位置調整機構の一例を示す斜視図である。
【図4】図3におけるIV−IV線に沿っての断面図で
ある。
【図5】本考案による立体像表示装置の第2実施例を示
す平面図である。
【図6】本考案による立体像表示装置の第3実施例を示
す平面図である。
【図7】本考案による立体像表示装置の第4実施例を示
す平面図である。
【図8】本考案による立体像表示装置の第5実施例を示
す平面図である。
【図9】利き目を見分ける方法の説明図である。
【図10】第一、第二障壁板のなす角度が90度より小
さい場合又は大きい場合の立体像表示装置の説明図であ
る。
【図11】従来の装置を示す説明図である。
【符号の説明】
3 第一障壁板 5 第二障壁板 7 右目写真側部支持具 9 底部支持具 11 左目写真側部支持具 13 底部支持具 19 第二偏光板 21 半透鏡 23 第一偏光板 31、37、39 照明機(光源) PR 右目写真 PL 左目写真

Claims (16)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観者が偏光眼鏡を着用して立体像を観
    察、観賞するための立体像表示装置にして、 観者に対面するように第一原画像PRを支持する第一原
    画像支持部3と、 前記第一原画像PRに対して180度未満の角度をなす
    ように第二原画像PLを支持する第二原画像支持部5
    と、 前記第一原画像支持部3と第二原画像支持部5との間
    に、前記第一原画像PR・第二原画像PLに対してほぼ
    同じ角度をなすように配置され、前記第一原画像PRか
    らの光を透過し前記第二原画像PLからの光を反射する
    半透鏡21と、 前記半透鏡21の裏面に配置された第一偏光板23と、 前記第二原画像PLの前面に位置するように配置された
    第二偏光板19と、を備えてなる立体像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記第一、第二原画像PR、PLを照射
    するための光源31を前記半透鏡21の上方に設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の立体像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第一、第二原画像PR、PLをそれ
    ぞれ照射するための第一光源37、第二光源39を、第
    一、第二原画像PR、PLの斜め上方に設けたことを特
    徴とする請求項1に記載の立体像表示装置。
  4. 【請求項4】 観者が偏光眼鏡を着用して立体像を観
    察、観賞するための立体像表示装置にして、 観者に対面するように第一原画像PRを支持する第一原
    画像支持部3と、 前記第一原画像PRの前面に位置するように配置された
    第一偏光板23と、 前記第一原画像PRに対して180度未満の角度をなす
    ように第二原画像PLを支持する第二原画像支持部5
    と、 前記第二原画像PLの前面に位置するように配置された
    第二偏光板19と、 前記第一原画像支持部3と第二原画像支持部5との間
    に、前記第一原画像PR・第二原画像PLに対してほぼ
    同じ角度をなすように配置され、前記第一原画像PRか
    らの光を透過し前記第二原画像PLからの光を反射する
    半透鏡21と、 を備えてなる立体像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記第一、第二原画像を照射するための
    光源31を、前記半透鏡21の、第一原画像側の斜め上
    方に設けたことを特徴とする請求項4に記載の立体像表
    示装置。
  6. 【請求項6】 前記第一原画像PRを照射するための第
    一光源37と、前記第二原画像PLを照射する第二光源
    39とを設け、第一光源37の光度を第二光源39の光
    度より大きくしたことを特徴とする請求項4に記載の立
    体像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記第一原画像の照度は、第二原画像の
    照度のほぼ2倍であることを特徴とする請求項5又は6
    に記載の立体像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記光源31は、前記第一原画像PRへ
    接近し且つ前記第二原画像PLから離反する方向及び前
    記第一原画像PRから離反し且つ前記第二原画像PLへ
    接近する方向に移動自在であることを特徴とする請求項
    第2又は5に記載の立体像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記半透鏡21、第一、第二偏光板2
    3、19の透過率に応じて前記第一光源37、第二光源
    39の光度を定めたことを特徴とする請求項3、6に記
    載の立体像表示装置。
  10. 【請求項10】 前記第一光源37と第二光源39との
    相対光度を調節する光度調節手段とを備えてなる請求項
    3又は6に記載の立体像表示装置。
  11. 【請求項11】 前記光源31、37、39は白熱燈2
    7からなることを特徴とする請求項2、3、5、6のい
    ずれか一つに記載の立体像表示装置。
  12. 【請求項12】 前記第一原画像支持部3、第二原画像
    支持部5は、前記第一原画像PR、第二原画像PLを相
    互にほぼ90度の角度なすように支持し、前記半透鏡2
    1は、前記第一原画像PR、第二原画像PLに対してほ
    ぼ45度の角度を成すように配置されることを特徴とす
    る請求項第1又は4に記載の立体像表示装置。
  13. 【請求項13】 前記第一原画像PRまたは第二原画像
    PLの上下位置を調節するための原画像上下位置調節装
    置13、54を備えてなる請求項1又は4に記載の立体
    像表示装置。
  14. 【請求項14】 観者の利き目に応じて、第一偏光板2
    3、第二偏光板19を相互に交換できるようにしたこと
    を特徴とする請求項4に記載の立体像表示装置。
  15. 【請求項15】 前記第一、第二偏光板は、それぞれ垂
    直方向、水平方向の直線偏光を作る直線偏光板であるこ
    とを特徴とする請求項1または4に記載の立体像表示装
    置。
  16. 【請求項16】 前記第一、第二原画像はいずれも、陽
    画写真からなることを特徴とする請求項1または4に記
    載の立体像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS62176434A (ja) * 1986-01-30 1987-08-03 日下 正章 リアルタイム立体透視装置
JPS63319U (ja) * 1986-06-18 1988-01-05

Patent Citations (2)

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