JP4034794B2 - 立体映像表示装置 - Google Patents
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Description
図9に、この立体映像表示システムの基本構成を示す。このシステムでは、複数の観察者各々の左右の眼球の位置を検出し、右眼には右眼用の映像を、左眼には左眼用の映像を選択的に投影することによって、立体視観察を可能にしている。従って、観察者の眼球の位置が移動しても、瞳が追随するように投影されるため観察者の姿勢の自由度は制約を受けないという利点を有している。
尚、右眼用の映像を投影するシステムと左眼用の映像を投影するシステムとは、基本的に同様な構成であるため、ここでは図10に従って、右眼用の映像を表示する基本システムについて具体的に説明する。
又、これと同様のシステムを用いて、左眼用の映像のためのシステムも構成することが可能である。但し、この場合、図9に示すように、左眼用及び右眼用の映像を夫々観察者の左右の眼球に導くためのハーフミラーが必要となる。
また、本発明の立体映像表示装置では、観察画像を表示する液晶パネルのバックライト光源として、指向性を有しCRTより明るい光源を使用することにより、眼鏡を必要としない本発明の立体映像表示装置において、従来のものより明るい立体映像を得ることができる。
本発明による立体映像表示装置は、基本的に、観察者の瞳位置検出手段,画像表示用光源及び画像表示装置により構成されている。以下説明する各実施例では、夫々この基本構成のうちの一例を示すものであり、各実施例及び参考例の構成同士又は従来例との組み合わせは自由に行えるようになっている。
この構成例を第1参考例に示す。
図1は、第1参考例の立体映像表示装置の右眼用のシステム構成を示す図である。図示のように、第1参考例の立体映像表示装置では、観察者の顔の右半面を照明する赤外LED光源10が備えられ、照明された観察者の顔の右半面を撮像するモノクロCCDカメラ11が、信号処理系12を介して透過型液晶パネル13と接続されている。立体視内視鏡14は、カメラコントロールユニット(CCU)15を介してCRT16と接続されている。このCRT16と透過型液晶パネル13との間には結像レンズ系17が配置されている。そして、CRT16は結像レンズ系17の略前側焦点位置に配置され、液晶パネル13は結像レンズ系17の略後側焦点位置に配置される。又、透過型液晶パネル13と観察者との間には、結像レンズ系18及び19が配置されている。そして、透過型液晶パネル13は結像レンズ系18の略前側焦点位置に配置され、結像レンズ系19は結像レンズ系18の略後側焦点位置に配置されている。このとき、CRT16上に表示される右眼用の映像が、透過型液晶パネル13に映る観察者の顔の右半面部分のみ透過するように透過型液晶パネル13を調整すると、右眼用の画像は観察者の右眼にのみ投影されるようになる。
尚、図示しないが、左眼用の映像もこのような右眼用のシステムと同様に構成されている。又、本実施例において使用されるディスプレイは、CRTに限定されることはなく、プラズマディスプレイ等を用いても同様な効果を得ることができる。
即ち、互いに視差のある左右の画像の入力信号を表示する表示装置と、観察者の左右の瞳位置を区別して検出する瞳位置検出手段と、検出された観察者の左右の瞳位置と共役な光路のみを選択的に明るくするように調光する調光装置と、からなる立体映像表示装置において、前記瞳位置検出手段を、前記表示装置の前方の複数の観察者の左側前方及び左側後方より照明する夫々射出波長の異なる赤外線発光部と、観察者に当たった光の反射光を画像として検出する表示装置側に配置されたカメラと、前記左側前方及び左側後方への観察者からの反射光の明部の論理和の部分を演算して瞳位置として検出する検出装置と、により装置を構成した。
この構成例を第1実施例に示す。
図2は、本発明の第1実施例の立体映像表示装置の右眼用のシステム構成を示す図である。図示のように、本実施例の装置では、赤外LED光源21(波長λ1)を表示装置側から観察者群に向かってその左斜め後方に配置し、赤外LED光源22(波長λ2)を観察者群に向かってその左斜め前方に配置している。この赤外LED光源21から射出される波長λ1の光と赤外LED光源22から射出される波長λ2の光とは、波長分離を実現するのに十分な波長間隔を有している。又、光源21及び22によって照明された観察者の顔の右半面を撮像するモノクロCCDカメラ23及び24は観察者群の正面に配置されている。このとき、モノクロCCDカメラ23には光源21からの波長λ1の光のみ、モノクロCCDカメラ24には光源22からの波長λ2の光のみを透過し得る波長フィルタが夫々装着されている。モノクロCCDカメラ23及び24は、信号処理系25を介してモノクロCRT26と接続されている。このモノクロCRT26とフレネルレンズ27とにより、指向性を有する画像表示用光源が構成される。又、立体視内視鏡28は、CCU29を介して透過型液晶パネル30と接続されている。
従って、従来例と同様に、モノクロCRT26とフレネルレンズ27とを組み合わせることにより、透過型液晶パネル30のバックライト光源として使用することが可能になって、殆どの観察者の右眼にのみ右眼用映像を投影できる。
尚、図示されていないが、左眼用の映像も右眼用のものと同様なシステム構成により、観察者の顔の左半面を照明することによって、観察者の左眼にのみ左眼用の映像を投影できるようになっている。
従って、従来、立体像を投影することが困難であった、観察者の前方に他の観察者がいるような場合においても、本発明の第1実施例の立体映像表示装置を用いることにより容易に立体映像を投影することができる。
図4(a)は、本発明の第2参考例の立体映像表示装置の構成を示す図である。まず、本発明の第2参考例の立体映像表示装置を使用する場合には、観察者は裏面が粘着テープになっている右眼用反射板31,左眼用反射板32を夫々左右の眼の下に貼る。反射板31が反射する光の波長λ1と反射板32が反射する光の波長λ2とは波長を異にしており、波長分離を実現するのに十分な波長間隔が形成されている。波長λ1の光を発する赤外LED光源33,波長λ2の光を発する赤外LED光源34は夫々観察者の正面に配置され、波長λ1の光のみ透過させ得る波長フィルタが装着されているモノクロカメラCCD35及び波長λ2の光のみ透過させ得る波長フィルタが装着されているモノクロCCDカメラ36が、夫々観察者の正面に配置されている。そして、モノクロCCDカメラ35は右眼用モノクロCRT37と接続され、更にフレネルレンズ38と組み合わされて右眼画像用の透過型液晶パネル39のための光源となる。又、図示されていないが、モノクロCCDカメラ36は前記と同様に左眼用モノクロCRTと接続され、フレネルレンズと組み合わされて左眼用画像のための光源となる。
本発明の第3参考例の立体映像表示装置の構成は本発明の第2参考例の立体映像表示装置に示したものと同様であるが、本発明の第2参考例において使用される粘着テープ付の反射板に代えて、図4(b)に示すような、レンズのない素通しの眼鏡フレーム40を使用する点が異なる。
この眼鏡フレーム40の右眼に対応する部分には波長λ1の光のみを反射し得る反射体41が貼り付けられており、眼鏡フレーム40の左眼に対応する部分には波長λ2の光のみ反射し得る反射板42が貼り付けられている。そして、眼鏡フレーム40を使用して、第3参考例に示した装置を用いることにより、観察者の瞳位置を正確に検出することが可能になる。
尚、反射板41,42の代わりに、この反射板と同様の性質を備えた塗料を眼鏡フレーム40の該当部分に塗布することによっても、前記と同様の効果を得ることができる。
この構成例を第2実施例に示す。
図5は、本発明の第2実施例の立体映像表示装置の構成を示す図である。本実施例の装置では、TVカメラを用いて検出した観察者の瞳位置をX−Y平面上における位置情報に変換した場合に、その位置にレーザ光源を用いて明るい画像が得られるように投影系に工夫がなされている。
本発明の第2実施例の立体映像表示装置は、図5に示すように、まず、R,G,Bのレーザ光源51と、互いの位置関係を変えることによりレーザ光源51からの光の光路を水平方向に平行移動させ得る2個のくさび型のプリズムからなるプリズム52と、更にプリズム52からの光の光路を垂直方向に平行移動させ得る2個のくさび型のプリズムからなるプリズム53と、が配置されている。そして、プリズム53から射出されるレーザ光の光路上の瞳位置に、この光の光路を垂直方向(図では下側)に変換するミラー54が配置されている。更に、ミラー54からの光を反射して、この光が瞳結像レンズであるフレネルレンズ56を介して透過型液晶パネル57上を水平方向に走査できるような位置に、ポリゴンミラー55が配置されている。
まず、図6(a)に示すように、レーザ光源側から順に、プリズム52,53及びミラー54が配置されている。プリズム52は、互いの位置関係を変えることによりレーザ光源51からの光の光路を水平方向に平行移動させ得る2個のくさび型プリズムからなっている。又、プリズム53は、プリズム52からの光の光路を垂直方向に平行移動させ得る2個のくさび型プリズムからなっている。
そして、図6(b)に示すように、プリズム52を構成する2つのプリズムの相対位置を変化させること、即ち、プリズム52を構成する2つのプリズムのうちの一方を垂直方向若しくは水平方向に移動させることによって、プリズム53へ入射する光の入射点を水平方向に平行移動させることが可能になる。又、これと同様に、プリズム53を構成する2つのプリズムのうちの一方を垂直方向若しくは水平方向に移動させることによって、ミラー54への光の入射点を垂直方向に移動させることが可能になる。従って、ミラー54上における光の反射点を垂直若しくは水平方向に移動させることができる。
更に、レーザ光源51からの光を任意の観察者の眼球に導くことが可能な状態を保持したまま、ミラー54を垂直方向に傾けることで、透過型液晶パネル57上における垂直方向の走査を行うことが可能になる。又、ポリゴンミラー55を回転させることで、透過型液晶パネル57上における水平方向の走査を行うことができる。
以上のように、本発明の第2実施例の立体映像表示装置では、任意の観察者の眼球に映像を正確に投影でき、映像の明るさもより明るくすることが可能となる。
図7は、本発明の第3実施例の立体映像表示装置の構成を示す図である。本発明の第3実施例の立体映像表示装置では、赤外LED光源61で照明された観察者の顔の半面を撮影するために、モノクロCCDカメラ62が観察者の正面の位置に配置されている。モノクロCCDカメラ62は信号処理系63を介して透過型液晶パネル64と接続されている。このとき、キセノンランプ等からなる明るい光源65からの光を光学系66を介して平行光とし、不必要に光束径を拡げずに液晶パネル64の全面を投影し得る程度の適切な指向性を有するすりガラス67によって前記光を分散させ、液晶パネル64へ入射させるようになっている。
このように構成された本発明の第3実施例の立体映像表示装置では、撮像された観察者の顔の半面部分のみ光源65からの光が透過するように液晶パネル64を調整することによって、瞳結像レンズであるフレネルレンズ68と組み合わせて、指向性を備えた明るい光源を実現している。
図8(a)は、本発明の第4実施例の立体映像表示装置の構成を示す図である。本発明の第4実施例の立体映像表示装置では、従来例における透過型液晶パネル用のバックライト光源であるモノクロCRTに代えて、図8(b)に示すようなアレイ状に配置されたLED71を使用している。
図8(a)に示すように、本発明の第4実施例の立体映像表示装置では、信号処理系72を介して、アレイ状のLED71と観察者の顔の半面を撮像するモノクロCCDカメラ73とが接続され、観察者の顔の半面部分の像にだけ対応してLED71が点灯するようになっている。このとき、観察者の瞳に必ず1つ以上のLEDの光が入射するように構成すれば、より明るい光源となる。
11,23,24,35,36,62,73 モノクロCCDカメラ
12,25,63,72 信号処理系
13,30,39,57,64 透過型液晶パネル
14,28 立体視内視鏡
15,29 CCU
16,26,37 CRT
17,18,19 結像レンズ系
27,38,56,68 フレネルレンズ
31,32 反射板
40 眼鏡フレーム
41,42 反射体
51 レーザ光源
52,53 プリズム
54 ミラー
55 ポリゴンミラー
65 光源
66 光学系
67 すりガラス
71 アレイ状LED
Claims (5)
- 互いに視差のある左右の画像を表示する透過型表示装置と、複数の観察者の左右の瞳位置を区別して検出する瞳位置検出手段と、前記透過型表示装置のバックライト光源であって検出された複数の前記観察者の左右の瞳位置と共役な光路のみを選択的に明るくするように調光する調光装置と、からなり、前記調光装置は、前記表示装置の近傍に配置された瞳結像レンズと、前記観察者の瞳位置に前記瞳結像レンズにより結像される像が追随して投影されるように前記瞳位置検出手段により検出される瞳位置情報に基づき調光を行う選択的に調光可能な発光光源と、により構成されている立体映像表示装置において、
前記瞳位置検出手段は、前記表示装置の前方の複数の前記観察者に向かってその斜め前方及び斜め後方より照明する夫々射出波長の異なる赤外線発光部と、前記観察者に当たった光の反射光を画像として検出する前記表示装置側に配置されたカメラと、斜め前方及び斜め後方から照射した後の前記観察者からの反射光の明部の論理和の部分を演算して瞳位置として検出する検出装置と、により構成されていることを特徴とする立体映像表示装置。 - 前記選択的に調光可能な発光光源は、平面板に配置された発光LEDアレイからなることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置。
- 前記選択的に調光可能な発光光源は、プラズマディスプレイからなることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置。
- 前記選択的に調光可能な発光光源は、高輝度ランプと透過型表示装置パネルとからなることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置。
- 前記選択的に調光可能な発光光源は、R,G,Bレーザ光源と、瞳位置を可変するためにレーザ光の光路を移動させる光学系と、前記瞳位置に基づき透過型表示装置全面の画像を表示するためのレーザ光を走査する走査光学系と、からなることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置。
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- 2005-04-28 JP JP2005130900A patent/JP4034794B2/ja not_active Expired - Fee Related
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