JPH07197037A - 軽質オレフインを含有する炭化水素供給原料からアルシンおよび硫化カルボニルを除去する方法 - Google Patents
軽質オレフインを含有する炭化水素供給原料からアルシンおよび硫化カルボニルを除去する方法Info
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Abstract
でおりそしてここでニッケルが金属ニッケルおよび酸化
ニッケルの両者として存在しており、ニッケルおよび酸
化ニッケルの合計重量が吸収剤の重量の約80%までを
占めており、金属ニッケル対酸化ニッケルの重量比が
0.4〜2.0であり、但し条件として金属ニッケルは吸
収剤の10重量%以下であってもまたは50重量%以上
であってもならない吸収剤物質の上に炭化水素原料を通
すことにより、アルシンおよびCOSを連続的または同
時に除去する。 【効果】 本発明の方法により、処理された炭化水素供
給原料中のCOSおよびアルシン濃度を1億重量部当た
り50部(ppb)もしくはそれ以下に減じることがで
きる。
Description
素供給原料から、特にプロピレン供給原料から、アルシ
ンおよび硫化カルボニル(COS)を同時に除去する方
法に関する。
て特に液化プロピレン、の工業的用途はますます特殊化
されてきている。現在の技術はこれらの炭化水素供給原
料を例えば重合体の如き最終生成物に転化させるための
高有効性触媒を使用している。しかしながら、これらの
高有効性触媒は該炭化水素中で見られる不純物、特にC
OSおよびアルシン、に対して非常に敏感である。
常に低濃度であっても、多くの目的用にはしばしばオレ
フィン類、特にプロピレンを無価値にさせてしまう。例
えば、プロピレンの重合体を含む特にプラスチックとし
て有用な多くの重合体状生成物を満足のいくように製造
するためには、高純度のオレフィン類が要求される。し
かしながら、COSおよびアルシンは重合のために必要
な触媒の不活性化を引き起こす可能性があるようだ。そ
のため、軽質オレフィン−含有炭化水素類から、特に重
合体製造用に使用されるものから、COSおよび/また
はアルシンを除去する技術を提供および改良してほしい
という現実的な要望が存在する。
プロピレン、COSおよびアルシンの沸点間の差が小さ
いために特に複雑となる。
上に沈着されたニッケルからなっており、ニッケルが金
属および酸化物の両者として存在しており、金属として
存在するニッケルの量がニッケルの合計量の35〜70
重量%の間を占めるような吸収剤の中に通すことによ
り、プロピレンおよび70ppmまでのCOSを含有す
る液体炭化水素供給原料からCOSを除去する方法を開
示している。
−酸化性気体流下での150〜450℃の間の熱処理に
より、ベルギー特許第902 942号に開示されてい
る液体炭化水素類からCOSを除去する吸収剤の能力を
増加できるということを開示している。
体上に沈着されたニッケルからなっており、ニッケルが
金属および酸化物の両者として存在しており、金属ニッ
ケルが吸収剤の10〜50重量%を占めるような吸収剤
の中に通すことにより、軽質オレフィン−含有炭化水素
供給原料からアルシンを除去する方法を開示している。
ているニッケルを含んでおりそしてここでニッケルが金
属ニッケルおよび酸化ニッケルの両者として存在してお
り、ニッケルおよび酸化ニッケルの合計重量が吸収剤の
重量の約80%までを占めており、金属ニッケル対酸化
ニッケルの重量比が0.4〜2.0であり、但し条件とし
て金属ニッケルは吸収剤の10重量%以下であってもま
たは50重量%以上であってもならない吸収剤物質の上
に炭化水素原料を通すことにより、アルシンおよびCO
Sが連続的または同時に除去される。
素流からのCOSおよびアルシンの連続的または同時除
去法に関する。ここで使用される軽質オレフィン類はC
2−C6オレフィン類である。その後に重合触媒を用いて
重合にかけられる軽質オレフィン類を含有する炭化水素
流の処理に特に興味がある。前記の如く、プロピレンを
含有する炭化水素流はプロピレン、COSおよびアルシ
ンの沸点が近いために特殊な問題を有する。以下の議論
は本発明をプロピレン−含有原料の処理に関して記述し
ているが、本発明は一般的な軽質オレフィン−含有炭化
水素流、すなわちエチレン、プロピレン、ブテン類、ペ
ンテン類、ヘキセン類、またはそれらのいずれかの組み
合わせを含有する炭化水素流、の処理にも適用できるこ
とを理解すべきである。
供給原料中のCOSおよびアルシン濃度を1億重量部当
たり50部(ppb)もしくはそれ以下に減じることが
できる。製造方法および炭化水素供給原料源によるが、
初期COSおよびアルシン濃度はしばしば100万重量
部当たり1000部(ppm)であるが、価格および本
発明の特殊性を考慮すると本発明の吸収剤を用いる処理
前にCOSおよびアルシン濃度を70ppmもしくはそ
れ以下に減じるために他の比較的費用がかからず且つ比
較的複雑でない方法を使用して過度の空間速度の減少を
避けることが好ましい。
れたニッケルを含んでなり、該ニッケルは金属ニッケル
および酸化ニッケルの両者で存在する。シリカ、シリカ
−アルミナ類、アルミナ、珪藻土、ゼオライト類および
他の同様な物質を、非晶質または結晶性のいずれでも、
担体として使用することができる。ニッケルおよび酸化
ニッケルの合計重量は吸収剤物質の約80重量%を占め
るが、但し条件として金属ニッケルは吸収剤の10重量
%以下であってもまたは50重量%以上であってもなら
ない。好適には、金属ニッケル対酸化ニッケルの重量比
は約0.4〜約2.0であり、そして吸収剤は約30〜約
60重量%の担体物質を含んでなる。本発明の方法をこ
の定義外の吸収剤物質を用いて行う時には、一部のCO
Sおよび一部のアルシンが除去されるが、得られる結果
は満足のいくものではない。いずれかの理論に拘束され
ることは望まないが、出願人はNi/NiO比が高くな
ると比較的大きいクリスタライトが生じて効率が比較的
小さくなり、同様に過度の合計ニッケル含有量は比表面
を低下させそしてその結果として効率を低下させるが、
低すぎる合計ニッケル含有量も不充分なCOSおよびア
ルシンの吸収能力をもたらすであろうと信じている。
いずれかによりニッケルを担体上に沈着させることがで
きる。例えば、亜硝酸ニッケルを水中に溶解させ、溶液
を担体と混合し、そしてニッケルを例えば炭酸ニッケル
の形状で沈澱させ、そしてその後に沈澱を洗浄、乾燥お
よびか焼することにより、ニッケルを担体上に沈着させ
ることができる。この方法で沈着させたニッケルを次に
水素を用いて部分的に還元して金属ニッケルを生成し、
残りは酸化ニッケルの形状である。
イトの寸法は約1〜約2nmである。ニッケルクリスタ
ライトの寸法は行われた還元度に依存する。実際には、
還元度が増加すると、クリスタライトの寸法は増加する
が、得られる吸収剤物質は希望する性質を有さない。他
方では、還元度が低すぎると、クリスタライトは良好な
寸法を有するがこの場合に利用できるニッケルの量は供
給原料を確実に成功裡に精製するには低すぎる。
好適には100m2/gより大きくなけらればならな
い。
こり得る圧力低下に依存するが、吸収剤物質を微細分割
形で使用することが有利であると見いだされている。
には約3.5mmを越えてはならずそして最も好適には
約1〜約2.5mmであり、円筒状粒子が使用される時
にはそれらは好適には約1〜約2mmの直径および約3
〜約8mmの長さを有する。同様な寸法のトリローブ(t
rilobes)も使用できる。
いが、出願人はCOSおよびアルシンがニッケルおよび
酸化ニッケルの両者と反応して各々硫化ニッケルおよび
砒素金属(これはNiAs合金を生成するかまたは担体
および水の上に沈着する)を生成できるが、(上記の如
く)適当なクリスタライト寸法およびその結果としての
望ましい性質を得るためには部分的還元が必須であると
信じている。
てシクロヘキサンもしくはドデカンの如き一般的な飽和
液体炭化水素の下またはN2の如き非−酸化性雰囲気下
のいずれかで貯蔵される。それを表面上の二酸化炭素層
の沈着により保護する(以下では「安定化する」)こと
もでき、該層が吸収剤物質を空気から保護して取り扱い
を容易にし、ここで二酸化炭素層は物質の使用前に例え
ば約200℃における窒素ストリッピングにより除去し
なければならない。
Sおよびアルシンの除去中に該供給原料との接触時にプ
ロピレンが新しい吸収剤物質上に吸着すること、並びに
始動中に起きるプロピレン吸着反応が発熱的であるとい
うことが見いだされた。ある種の条件下では、そして特
に使用されるプロピレンを含まない吸収剤物質が純粋な
プロピレンと直接的に接触する時には、温度上昇が非常
に重要となる可能性があり、特にその物質の表面では温
度は熱電対で測定されるものよりはるかに高くなる可能
性があり、そしてそれは吸収剤物質をだめにするかもし
れない。さらに、高温は望ましくない副反応、特にプロ
ピレンの二量化および三量化、を開始させる。二量体は
ヘキセン類でり、それらはプロピレンと共重合しそして
アイソタクチックポリプロピレンの直鎖の規則性を破壊
する。その結果、共重合体はポリプロピレンより低い結
晶性およびより低い融点を有し、その機械的耐性も低く
なる。
質オレフィン、好適にはプロピレン、を約0.1〜5容
量%の濃度で含有する不活性気体流を通すことによって
物質を予めコンディショニングすることにより吸収剤物
質の過度の温度上昇が避けられるということを、出願人
は見いだした。不活性気体は一般的には窒素であり、そ
れは最少可能量の酸素しか含有してはならない。本質的
に純粋な不活性気体を通すことによりコンディショニン
グ工程を開始することが好ましい。コンディショニング
段階は好適にはほぼ大気圧において、周囲温度またはそ
れ以下で行われる。それは出口におけるオレフィン濃度
が加えられた温度に等しくなるまで続けられる。吸収剤
物質と共に加えられる熱電対により示される発熱過程を
監視することもできる。
炭素の単層(ニッケル表面上に吸収されると信じられて
いる)により保護される時には、吸収剤物質はそのコン
ディショニング前にその中に約150〜約350℃の温
度において、好適には約250℃においてそして好適に
はほぼ大気圧において、最初は不活性気体(最少可能量
の酸素を含有する)を含んでなり次に好適には(全ての
注意にもかかわらず吸収剤上に吸収されてしまった酸素
を除去するために)水素濃度を徐々に増加させながらの
水素を含有する不活性気体と水素との混合物を含んでな
る気体流を通すことにより予備処理すべきであり、その
後にそれに例えば約250℃の不活性気体流を流すこと
により水素を除去する方法は知られている。
グラー−型触媒の利用においては、プロピレン供給原料
は50ppb以下のそして好適には30ppb以下のC
OSまたはアルシンを含有していることが必須条件であ
る。前記の如くプロピレン供給原料を吸収剤物質上に通
すことにより得られる供給原料は両者とも50ppbを
越えないCOSおよびアルシン含有量を有するというこ
とが、予期せぬことだが見いだされた。この結果は、得
られる純度並びにこの方法が水の存在または好適には不
存在下のいずれでも実施できるという事実を考えると、
予期せぬことであった。さらに、このアルシンの吸収ま
たはCOSの吸収が物質のCOSまたはアルシン吸収能
力を意義あるほど減少させないということも、予期せぬ
ことだが見いだされた。
供給原料は一般的に75重量%より多いプロピレン、特
に約85〜約99重量%のプロピレン、並びに約10p
pmまでのCOSおよび/またはアルシンを含んでな
る。本発明の一態様では、プロピレン供給原料を吸収剤
物質上に約−10℃〜約80℃の、好適には約10℃〜
約40℃の温度でそして媒体を液相に保つのに充分な圧
力において通す。使用される重量毎時空間速度(WHS
V)は約0.1〜約25kg/kg.時そして好適には約
1〜約10kg/kg.時である。
給原料は一般的に80重量%より多い、特に約90〜約
99重量%のエチレン、並びに約10ppmまでのCO
Sおよび/またはアルシンを含んでなる。本発明の他の
態様では、エチレン供給原料を吸収剤物質上に約−10
℃〜約80℃の、好適には約10℃〜約40℃の温度
で、少なくとも1MPaの圧力において、そして約0.
1〜約25kg/kg.時そして好適には約1〜約10
kg/kg.時のWHSVにおいて通す。
明するために示されているが、それにより本発明の範囲
が限定されるものではない。
在しており、金属ニッケル対酸化ニッケルの重量比が
0.668であり、そしてNi+NiOの合計重量が吸
収剤重量の56.7%となるように、ニッケルを担体と
してのシリカ−アルミナ上に沈着させた。
粒子寸法を与えた。吸収剤の比表面積は145m2/g
であり、そのかさ密度は0.72であった。
体供給原料に150ppmのアルシンおよび150pp
mのCOSを投与した。
中に25℃の温度で、1.5MPaの(供給原料を液相
に保つのに充分な)圧力において、そして10L/L.
時のLHSVにおいて通した。24時間後に、COSお
よびアルシン含有量は両者とも50ppb(検出限度)
以下となった。
体供給原料に150ppmのアルシンを投与し、次に実
施例2の如く吸収剤物質の中に通した。流出液は30p
pb以下のアルシンを含有していた。約96時間後に漏
出(breakthrough)が起き、その時点で100ppbのア
ルシンが流出液中で検出され、ここで全てのアルシンが
最初の96時間中に吸収されたと仮定すると吸収剤の能
力は少なくとも53gのアルシン/kgの吸収剤、すな
わち約5重量%のAsであると計算することができる。
ロピレンの液体供給原料に270ppmのCOSを投与
し、次に実施例2の如く吸収剤物質の中に通した。流出
液は30ppb以下のCOSを含有していた。約999
時間後に漏出が起き、その時点で120ppbのCOS
が流出液中で検出され、全てのCOSが最初の999時
間中に吸収されたと仮定すると吸収剤の能力は少なくと
も10.8gのCOS/100gの触媒(アルシン吸収
前の初期重量)であると計算された。
は、実施例3を繰り返した。
の時点で90ppbのCOSが流出液中で検出され、同
様な計算で12.5gのCOS/100gの触媒(初期
重量)の能力を示した。
の時点で110ppbのアルシンが流出液中で検出さ
れ、計算された能力は少なくとも46gのアルシン/k
gの吸収剤(COS吸収前の初期重量)、すなわち約
4.4重量%のAsであった。
予め各々COSまたはアルシンを飽和させてある時には
アルシンまたはCOSに関しては初期能力の85%以上
を依然として利用できるということが示されている。こ
のことは、先行技術の観点からは予期できなかった非常
に驚異的な結果である。
炭素を用いて安定化させ、そして1カ月間貯蔵した。
気圧において、最初の14時間は窒素からなっており、
次の24時間は窒素と水素濃度を毎時5容量%から95
容量%以上にまで増加させた水素との混合物からなる気
体流を通すことにより、吸収剤物質を予備処理した。吸
収剤物質に窒素流を流して水素を除去し、次に窒素流下
で冷却した。
た。窒素流を4時間にわたり吸収剤物質上に大気圧にお
いて20℃の温度でそして125l/l.時の気体毎時
空間速度(GHSV)において通した。その後の12時
間中に、コンディショニングを同一条件下で1容量%の
プロピレンを含有する窒素を用いて続けた。
施例2〜4の精製工程を繰り返した。実施例2〜4と同
様な結果が得られた。
おりである。
ケルを含んでおりここでニッケルが酸化ニッケルおよび
金属ニッケルの両者として存在している吸収剤物質の上
に軽質オレフィン−含有炭化水素原料を通し、そして b)実質的に減じられたアルシンおよびCOS含有量を
有する炭化水素流を回収する 段階を含んでなる、軽質オレフィン−含有炭化水素供給
原料からアルシンおよび硫化カルボニルを連続的にまた
は同時に除去する方法。
合計重量が吸収剤物質の約80重量%までを占めてお
り、金属ニッケル対酸化ニッケルの重量比が約0.4〜
2.0であり、但し条件として金属ニッケルは物質の1
0重量%以下であってもまたは50重量%以上であって
もならない、上記1の方法。
含んでなる、上記2の方法。
2/gの比表面積を有する、上記1〜3のいずれかの方
法。
レン、好適には約85〜約99重量%のプロピレンを含
んでなる、上記1〜4のいずれかの方法。
原料を液相に保つのに充分な圧力において、そして約
0.1〜25kg/kg.時のWHSVにおいて行われ
る、上記5の方法。
には約90〜約99重量%の、エチレンを含んでなる、
上記1〜4のいずれかの方法。
くとも1MPaの圧力において、そして約0.1〜25
kg/kg.時のWHSVにおいて行われる、上記7の
方法。
1〜10kg/kg.時のWHSVにおいて行われる、
上記6または8のいずれかの方法。
ィンを含有する不活性気体流を通すことにより吸収剤物
質が予めコンディショニングされている、上記1〜9の
いずれかの方法。
が約0.1〜5容量%の濃度のプロピレンである、上記
10の方法。
グ前に、約150〜250℃の温度でそして好適には大
気圧においてその中に最初に不活性気体を含んでなる気
体流を、次に不活性気体と水素濃度を増加させながらの
水素との混合物を通すことにより、予備処理される、上
記10または11のいずれかの方法。
Claims (1)
- 【請求項1】 a)担体物質上に沈着されているニッケ
ルを含んでおりここでニッケルが酸化ニッケルおよび金
属ニッケルの両者として存在している吸収剤物質の上に
軽質オレフィン−含有炭化水素原料を通し、そして b)実質的に減じられたアルシンおよびCOS含有量を
有する炭化水素流を回収する 段階を含んでなる、軽質オレフィン−含有炭化水素供給
原料からアルシンおよび硫化カルボニルを連続的にまた
は同時に除去する方法。
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