JP3565915B2 - 軽質オレフインを含有する炭化水素供給原料からアルシンおよび硫化カルボニルを除去する方法 - Google Patents
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Description
【発明の分野】
本発明は、軽質オレフィン−含有炭化水素供給原料から、特にプロピレン供給原料から、アルシンおよび硫化カルボニル(COS)を同時に除去する方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
軽質オレフィン−含有炭化水素類、そして特に液化プロピレン、の工業的用途はますます特殊化されてきている。現在の技術はこれらの炭化水素供給原料を例えば重合体の如き最終生成物に転化させるための高有効性触媒を使用している。しかしながら、これらの高有効性触媒は該炭化水素中で見られる不純物、特にCOSおよびアルシン、に対して非常に敏感である。
【0003】
COSまたはアルシンの存在は、たとえ非常に低濃度であっても、多くの目的用にはしばしばオレフィン類、特にプロピレンを無価値にさせてしまう。例えば、プロピレンの重合体を含む特にプラスチックとして有用な多くの重合体状生成物を満足のいくように製造するためには、高純度のオレフィン類が要求される。しかしながら、COSおよびアルシンは重合のために必要な触媒の不活性化を引き起こす可能性があるようだ。そのため、軽質オレフィン−含有炭化水素類から、特に重合体製造用に使用されるものから、COSおよび/またはアルシンを除去する技術を提供および改良してほしいという現実的な要望が存在する。
【0004】
プロピレンの精製は、分別の使用を妨げるプロピレン、COSおよびアルシンの沸点間の差が小さいために特に複雑となる。
【0005】
ベルギー特許第902 942号は、担体上に沈着されたニッケルからなっており、ニッケルが金属および酸化物の両者として存在しており、金属として存在するニッケルの量がニッケルの合計量の35〜70重量%の間を占めるような吸収剤の中に通すことにより、プロピレンおよび70ppmまでのCOSを含有する液体炭化水素供給原料からCOSを除去する方法を開示している。
【0006】
ヨーロッパ特許第448 698号は、非−酸化性気体流下での150〜450℃の間の熱処理により、ベルギー特許第902 942号に開示されている液体炭化水素類からCOSを除去する吸収剤の能力を増加できるということを開示している。
【0007】
ヨーロッパ特許第308 569号は、担体上に沈着されたニッケルからなっており、ニッケルが金属および酸化物の両者として存在しており、金属ニッケルが吸収剤の10〜50重量%を占めるような吸収剤の中に通すことにより、軽質オレフィン−含有炭化水素供給原料からアルシンを除去する方法を開示している。
【0008】
【発明の要旨】
本発明に従うと、担体物質上に沈着されているニッケルを含んでおりそしてここでニッケルが金属ニッケルおよび酸化ニッケルの両者として存在しており、ニッケルおよび酸化ニッケルの合計重量が吸収剤の重量の約80%までを占めており、金属ニッケル対酸化ニッケルの重量比が0.4〜2.0であり、但し条件として金属ニッケルは吸収剤の10重量%以下であってもまたは50重量%以上であってもならない吸収剤物質の上に炭化水素原料を通すことにより、アルシンおよびCOSが連続的または同時に除去される。
【0009】
【詳細な記述】
本発明は、軽質オレフィン−含有炭化水素流からのCOSおよびアルシンの連続的または同時除去法に関する。ここで使用される軽質オレフィン類はC2−C6オレフィン類である。その後に重合触媒を用いて重合にかけられる軽質オレフィン類を含有する炭化水素流の処理に特に興味がある。前記の如く、プロピレンを含有する炭化水素流はプロピレン、COSおよびアルシンの沸点が近いために特殊な問題を有する。以下の議論は本発明をプロピレン−含有原料の処理に関して記述しているが、本発明は一般的な軽質オレフィン−含有炭化水素流、すなわちエチレン、プロピレン、ブテン類、ペンテン類、ヘキセン類、またはそれらのいずれかの組み合わせを含有する炭化水素流、の処理にも適用できることを理解すべきである。
【0010】
本発明の方法により、処理された炭化水素供給原料中のCOSおよびアルシン濃度を1億重量部当たり50部(ppb)もしくはそれ以下に減じることができる。製造方法および炭化水素供給原料源によるが、初期COSおよびアルシン濃度はしばしば100万重量部当たり1000部(ppm)であるが、価格および本発明の特殊性を考慮すると本発明の吸収剤を用いる処理前にCOSおよびアルシン濃度を70ppmもしくはそれ以下に減じるために他の比較的費用がかからず且つ比較的複雑でない方法を使用して過度の空間速度の減少を避けることが好ましい。
【0011】
本発明の吸収剤物質は担体物質上に沈着されたニッケルを含んでなり、該ニッケルは金属ニッケルおよび酸化ニッケルの両者で存在する。シリカ、シリカ−アルミナ類、アルミナ、珪藻土、ゼオライト類および他の同様な物質を、非晶質または結晶性のいずれでも、担体として使用することができる。ニッケルおよび酸化ニッケルの合計重量は吸収剤物質の約80重量%を占めるが、但し条件として金属ニッケルは吸収剤の10重量%以下であってもまたは50重量%以上であってもならない。好適には、金属ニッケル対酸化ニッケルの重量比は約0.4〜約2.0であり、そして吸収剤は約30〜約60重量%の担体物質を含んでなる。本発明の方法をこの定義外の吸収剤物質を用いて行う時には、一部のCOSおよび一部のアルシンが除去されるが、得られる結果は満足のいくものではない。いずれかの理論に拘束されることは望まないが、出願人はNi/NiO比が高くなると比較的大きいクリスタライトが生じて効率が比較的小さくなり、同様に過度の合計ニッケル含有量は比表面を低下させそしてその結果として効率を低下させるが、低すぎる合計ニッケル含有量も不充分なCOSおよびアルシンの吸収能力をもたらすであろうと信じている。
【0012】
当技術の専門家に既知である数種の方法のいずれかによりニッケルを担体上に沈着させることができる。例えば、亜硝酸ニッケルを水中に溶解させ、溶液を担体と混合し、そしてニッケルを例えば炭酸ニッケルの形状で沈澱させ、そしてその後に沈澱を洗浄、乾燥およびか焼することにより、ニッケルを担体上に沈着させることができる。この方法で沈着させたニッケルを次に水素を用いて部分的に還元して金属ニッケルを生成し、残りは酸化ニッケルの形状である。
【0013】
一般的には、還元後のニッケルクリスタライトの寸法は約1〜約2nmである。ニッケルクリスタライトの寸法は行われた還元度に依存する。実際には、還元度が増加すると、クリスタライトの寸法は増加するが、得られる吸収剤物質は希望する性質を有さない。他方では、還元度が低すぎると、クリスタライトは良好な寸法を有するがこの場合に利用できるニッケルの量は供給原料を確実に成功裡に精製するには低すぎる。
【0014】
還元後に得られる吸収剤物質の比表面積は好適には100m2/gより大きくなけらればならない。
【0015】
吸収剤物質の粒子寸法は特に反応器中で起こり得る圧力低下に依存するが、吸収剤物質を微細分割形で使用することが有利であると見いだされている。
【0016】
好適には、この物質の粒子直径は球形の時には約3.5mmを越えてはならずそして最も好適には約1〜約2.5mmであり、円筒状粒子が使用される時にはそれらは好適には約1〜約2mmの直径および約3〜約8mmの長さを有する。同様な寸法のトリローブ(trilobes)も使用できる。
【0017】
いずれかの理論に拘束されることは望まないが、出願人はCOSおよびアルシンがニッケルおよび酸化ニッケルの両者と反応して各々硫化ニッケルおよび砒素金属(これはNiAs合金を生成するかまたは担体および水の上に沈着する)を生成できるが、(上記の如く)適当なクリスタライト寸法およびその結果としての望ましい性質を得るためには部分的還元が必須であると信じている。
【0018】
吸収剤物質は一般的に外部で製造されそしてシクロヘキサンもしくはドデカンの如き一般的な飽和液体炭化水素の下またはN2の如き非−酸化性雰囲気下のいずれかで貯蔵される。それを表面上の二酸化炭素層の沈着により保護する(以下では「安定化する」)こともでき、該層が吸収剤物質を空気から保護して取り扱いを容易にし、ここで二酸化炭素層は物質の使用前に例えば約200℃における窒素ストリッピングにより除去しなければならない。
【0019】
プロピレンを含有する供給原料からのCOSおよびアルシンの除去中に該供給原料との接触時にプロピレンが新しい吸収剤物質上に吸着すること、並びに始動中に起きるプロピレン吸着反応が発熱的であるということが見いだされた。ある種の条件下では、そして特に使用されるプロピレンを含まない吸収剤物質が純粋なプロピレンと直接的に接触する時には、温度上昇が非常に重要となる可能性があり、特にその物質の表面では温度は熱電対で測定されるものよりはるかに高くなる可能性があり、そしてそれは吸収剤物質をだめにするかもしれない。さらに、高温は望ましくない副反応、特にプロピレンの二量化および三量化、を開始させる。二量体はヘキセン類でり、それらはプロピレンと共重合しそしてアイソタクチックポリプロピレンの直鎖の規則性を破壊する。その結果、共重合体はポリプロピレンより低い結晶性およびより低い融点を有し、その機械的耐性も低くなる。
【0020】
吸収剤物質上に少量の少なくとも1種の軽質オレフィン、好適にはプロピレン、を約0.1〜5容量%の濃度で含有する不活性気体流を通すことによって物質を予めコンディショニングすることにより吸収剤物質の過度の温度上昇が避けられるということを、出願人は見いだした。不活性気体は一般的には窒素であり、それは最少可能量の酸素しか含有してはならない。本質的に純粋な不活性気体を通すことによりコンディショニング工程を開始することが好ましい。コンディショニング段階は好適にはほぼ大気圧において、周囲温度またはそれ以下で行われる。それは出口におけるオレフィン濃度が加えられた温度に等しくなるまで続けられる。吸収剤物質と共に加えられる熱電対により示される発熱過程を監視することもできる。
【0021】
吸収剤物質が外部で製造されそして二酸化炭素の単層(ニッケル表面上に吸収されると信じられている)により保護される時には、吸収剤物質はそのコンディショニング前にその中に約150〜約350℃の温度において、好適には約250℃においてそして好適にはほぼ大気圧において、最初は不活性気体(最少可能量の酸素を含有する)を含んでなり次に好適には(全ての注意にもかかわらず吸収剤上に吸収されてしまった酸素を除去するために)水素濃度を徐々に増加させながらの水素を含有する不活性気体と水素との混合物を含んでなる気体流を通すことにより予備処理すべきであり、その後にそれに例えば約250℃の不活性気体流を流すことにより水素を除去する方法は知られている。
【0022】
ポリプロピレンの製造における最近のチーグラー−型触媒の利用においては、プロピレン供給原料は50ppb以下のそして好適には30ppb以下のCOSまたはアルシンを含有していることが必須条件である。前記の如くプロピレン供給原料を吸収剤物質上に通すことにより得られる供給原料は両者とも50ppbを越えないCOSおよびアルシン含有量を有するということが、予期せぬことだが見いだされた。この結果は、得られる純度並びにこの方法が水の存在または好適には不存在下のいずれでも実施できるという事実を考えると、予期せぬことであった。さらに、このアルシンの吸収またはCOSの吸収が物質のCOSまたはアルシン吸収能力を意義あるほど減少させないということも、予期せぬことだが見いだされた。
【0023】
ポリプロピレン製造においては、炭化水素供給原料は一般的に75重量%より多いプロピレン、特に約85〜約99重量%のプロピレン、並びに約10ppmまでのCOSおよび/またはアルシンを含んでなる。本発明の一態様では、プロピレン供給原料を吸収剤物質上に約−10℃〜約80℃の、好適には約10℃〜約40℃の温度でそして媒体を液相に保つのに充分な圧力において通す。使用される重量毎時空間速度(WHSV)は約0.1〜約25kg/kg.時そして好適には約1〜約10kg/kg.時である。
【0024】
ポリエチレン製造においては、炭化水素供給原料は一般的に80重量%より多い、特に約90〜約99重量%のエチレン、並びに約10ppmまでのCOSおよび/またはアルシンを含んでなる。本発明の他の態様では、エチレン供給原料を吸収剤物質上に約−10℃〜約80℃の、好適には約10℃〜約40℃の温度で、少なくとも1MPaの圧力において、そして約0.1〜約25kg/kg.時そして好適には約1〜約10kg/kg.時のWHSVにおいて通す。
【0025】
下記の実施例は本発明の方法をより良く説明するために示されているが、それにより本発明の範囲が限定されるものではない。
【0026】
【実施例】
実施例1(吸収剤の製造)
ニッケルがNiOおよび金属ニッケルの両者の形状で存在しており、金属ニッケル対酸化ニッケルの重量比が0.668であり、そしてNi+NiOの合計重量が吸収剤重量の56.7%となるように、ニッケルを担体としてのシリカ−アルミナ上に沈着させた。
【0027】
吸収剤物質を微細分割して約1mmの平均粒子寸法を与えた。吸収剤の比表面積は145m2/gであり、そのかさ密度は0.72であった。
【0028】
実施例2(同時除去)
5ppm以下の水を含有する重合体等級プロピレンの液体供給原料に150ppmのアルシンおよび150ppmのCOSを投与した。
【0029】
該供給原料を上向き流方式で吸収剤物質の中に25℃の温度で、1.5MPaの(供給原料を液相に保つのに充分な)圧力において、そして10L/L.時のLHSVにおいて通した。24時間後に、COSおよびアルシン含有量は両者とも50ppb(検出限度)以下となった。
【0030】
実施例3(アルシン、次にCOS)
5ppm以下の水を含有する重合体等級プロピレンの液体供給原料に150ppmのアルシンを投与し、次に実施例2の如く吸収剤物質の中に通した。流出液は30ppb以下のアルシンを含有していた。約96時間後に漏出(breakthrough)が起き、その時点で100ppbのアルシンが流出液中で検出され、ここで全てのアルシンが最初の96時間中に吸収されたと仮定すると吸収剤の能力は少なくとも53gのアルシン/kgの吸収剤、すなわち約5重量%のAsであると計算することができる。
【0031】
5ppm以下の水を含有する重合体等級プロピレンの液体供給原料に270ppmのCOSを投与し、次に実施例2の如く吸収剤物質の中に通した。流出液は30ppb以下のCOSを含有していた。約999時間後に漏出が起き、その時点で120ppbのCOSが流出液中で検出され、全てのCOSが最初の999時間中に吸収されたと仮定すると吸収剤の能力は少なくとも10.8gのCOS/100gの触媒(アルシン吸収前の初期重量)であると計算された。
【0032】
実施例4(COS、次にアルシン)
COSの吸収がアルシンの吸収より先行したこと以外は、実施例3を繰り返した。
【0033】
約999時間後にCOSの漏出が起き、その時点で90ppbのCOSが流出液中で検出され、同様な計算で12.5gのCOS/100gの触媒(初期重量)の能力を示した。
【0034】
約84時間後にアルシンの漏出が起き、その時点で110ppbのアルシンが流出液中で検出され、計算された能力は少なくとも46gのアルシン/kgの吸収剤(COS吸収前の初期重量)、すなわち約4.4重量%のAsであった。
【0035】
実施例3および4の比較により、吸収剤に予め各々COSまたはアルシンを飽和させてある時にはアルシンまたはCOSに関しては初期能力の85%以上を依然として利用できるということが示されている。このことは、先行技術の観点からは予期できなかった非常に驚異的な結果である。
【0036】
実施例5
実施例1に記載されている吸収剤物質を製造し、二酸化炭素を用いて安定化させ、そして1カ月間貯蔵した。
【0037】
吸収剤物質上に、180℃の温度および大気圧において、最初の14時間は窒素からなっており、次の24時間は窒素と水素濃度を毎時5容量%から95容量%以上にまで増加させた水素との混合物からなる気体流を通すことにより、吸収剤物質を予備処理した。吸収剤物質に窒素流を流して水素を除去し、次に窒素流下で冷却した。
【0038】
吸収剤物質を次にコンディショニングした。窒素流を4時間にわたり吸収剤物質上に大気圧において20℃の温度でそして125l/l.時の気体毎時空間速度(GHSV)において通した。その後の12時間中に、コンディショニングを同一条件下で1容量%のプロピレンを含有する窒素を用いて続けた。
【0039】
コンディショニングされた物質を用いて実施例2〜4の精製工程を繰り返した。実施例2〜4と同様な結果が得られた。
【0040】
本発明の主なる特徴および態様は以下のとおりである。
【0041】
1.a)担体物質上に沈着されているニッケルを含んでおりここでニッケルが酸化ニッケルおよび金属ニッケルの両者として存在している吸収剤物質の上に軽質オレフィン−含有炭化水素原料を通し、そして
b)実質的に減じられたアルシンおよびCOS含有量を有する炭化水素流を回収する
段階を含んでなる、軽質オレフィン−含有炭化水素供給原料からアルシンおよび硫化カルボニルを連続的にまたは同時に除去する方法。
【0042】
2.該酸化ニッケルおよび金属ニッケルの合計重量が吸収剤物質の約80重量%までを占めており、金属ニッケル対酸化ニッケルの重量比が約0.4〜2.0であり、但し条件として金属ニッケルは物質の10重量%以下であってもまたは50重量%以上であってもならない、上記1の方法。
【0043】
3.吸収剤が約30〜60重量%の担体を含んでなる、上記2の方法。
【0044】
4.該吸収剤物質が少なくとも約100m2/gの比表面積を有する、上記1〜3のいずれかの方法。
【0045】
5.供給原料が75重量%より多いプロピレン、好適には約85〜約99重量%のプロピレンを含んでなる、上記1〜4のいずれかの方法。
【0046】
6.約−10℃〜約80℃の温度で、供給原料を液相に保つのに充分な圧力において、そして約0.1〜25kg/kg.時のWHSVにおいて行われる、上記5の方法。
【0047】
7.供給原料が80重量%より多い、好適には約90〜約99重量%の、エチレンを含んでなる、上記1〜4のいずれかの方法。
【0048】
8.約−10℃〜約80℃の温度で、少なくとも1MPaの圧力において、そして約0.1〜25kg/kg.時のWHSVにおいて行われる、上記7の方法。
【0049】
9.約10℃〜約40℃の温度でそして約1〜10kg/kg.時のWHSVにおいて行われる、上記6または8のいずれかの方法。
【0050】
10.少量の少なくとも1種の軽質オレフィンを含有する不活性気体流を通すことにより吸収剤物質が予めコンディショニングされている、上記1〜9のいずれかの方法。
【0051】
11.該不活性気体中の該軽質オレフィンが約0.1〜5容量%の濃度のプロピレンである、上記10の方法。
【0052】
12.吸収剤物質がそのコンディショニング前に、約150〜250℃の温度でそして好適には大気圧においてその中に最初に不活性気体を含んでなる気体流を、次に不活性気体と水素濃度を増加させながらの水素との混合物を通すことにより、予備処理される、上記10または11のいずれかの方法。
Claims (1)
- a)担体物質上に沈着されているニッケルを含んでおりここでニッケルが酸化ニッケルおよび金属ニッケルの両者として存在している吸収剤物質の上に軽質オレフィン−含有炭化水素原料を通し、ただし該吸収剤物質はCOSまたはアルシンで飽和されている、そして
b)実質的に減じられたアルシンおよびCOS含有量を有する炭化水素流を回収する
段階を含んでなる、軽質オレフィン−含有炭化水素供給原料からアルシンおよび硫化カルボニルを連続的にまたは同時に除去する方法。
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