JPH07196978A - 耐アルカリ性被膜形成用組成物 - Google Patents

耐アルカリ性被膜形成用組成物

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JPH07196978A
JPH07196978A JP33720593A JP33720593A JPH07196978A JP H07196978 A JPH07196978 A JP H07196978A JP 33720593 A JP33720593 A JP 33720593A JP 33720593 A JP33720593 A JP 33720593A JP H07196978 A JPH07196978 A JP H07196978A
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meth
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alkali
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JP33720593A
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Kenichiro Maeda
健一郎 前田
Norio Nojiri
法夫 野尻
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は下記の組成物を提供する。 (a) 分子内に重合性二重結合とアルコキシシリル基を有
する単量体、(b) 下記一般式(I) で示されるエチレン性
不飽和単量体: H2C=C(R1)-X-C(OH)H-CH2Cl … (I) 及び、(c) (a) 、(b) 以外のエチレン性不飽和単量体を
含む共重合体を含有する耐アルカリ性被膜形成用組成
物。 【効果】 本発明の被膜形成用組成物を、特定の金属、
石材やモルタル、コンクリート等のアルカリ性成形体の
表面に塗布することにより、屋外において長期暴露して
も、充分な耐水性及び耐候性を維持することができ、さ
らにアルカリ性成形体から浸出したアルカリ物質に接し
ても接着性を失わない被膜を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐アルカリ性被膜形成用
組成物に関するものである。更に詳細に述べると、特定
の金属、石材やモルタル、コンクリート等で作られた、
表面がアルカリ性を帯びている成形体(以下、アルカリ
性成形体という。)の表面に塗布しても、屋外において
長期暴露した後、充分な耐水性及び耐候性を維持するこ
とができ、さらにアルカリ性成形体から浸出したアルカ
リ物質に接しても接着性を失わない被膜を形成すること
ができる、耐アルカリ性被膜形成用組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】製品外部に美観を付与するとともに、主
として耐薬品性、耐水性、耐候性を向上させるために、
アルカリ性成形体、特に建築用セメント製品にコーティ
ングが施される。従来、このような用途には、作業性が
よく、塗料の調製が容易な、水性の有機ポリマー、例え
ば、アクリル系共重合体やアクリル−スチレン共重合体
を含むコーティング剤が使用されてきた。しかし、それ
らの塗膜は、アルカリ性成形体にコーティングされ、屋
外で暴露される場合に長期間耐えることができず、また
有機ポリマーが親水性官能基の働きにより失われ、劣化
するという欠点があった。近年、このような欠点を改善
したコーティング剤を開発するため、アルコキシシリル
基を有する重合性単量体と他の共重合性単量体を共重合
させることが試みられている。例えば、特開平2−11
7977号に開示された「塗料用樹脂組成物」、特開平
3−227312号の「安定な常温架橋型エマルジョン
およびその製造方法」、及び特開昭63−370号に開
示されている、芳香族不飽和単量体、(メタ)アクリル
酸エステル、不飽和カルボン酸、カルボキシル基以外の
親水基を有する不飽和単量体、多価ビニル化合物又は多
価アリル化合物に加えて、分子内に重合性二重結合とア
ルコキシシラン基を有する単量体からなる乳化共重合体
を主成分とするセメント系成形体の保護組成物などであ
る。これらの先行技術においても、一応耐アルカリ性、
耐水性、耐熱性、耐候性などが改善された塗膜を形成す
る水性組成物が得られるが、耐アルカリ性の点ではまだ
不十分であり、その改良が試みられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、屋外におい
て長期間暴露しても、耐薬品性、耐水性が損なわれるこ
とがなく、かつアルカリ性成形体、例えば、モルタルや
セメントなどから浸出するアルカリ物質と接触しても接
着性能が損なわれない塗膜を形成する耐アルカリ性被膜
形成用組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するために研究を行った結果、分子内に重合性二
重結合とアルコキシシリル基を含有する単量体と、下記
一般式(I) で示される塩素原子とヒドロキシル基を有す
るエチレン性不飽和単量体、及び残りをこれらと共重合
可能な、前記単量体以外のエチレン性不飽和単量体から
なる単量体混和物を、水系で共重合させて製造すること
により、アルカリ性条件下における接着性を向上させた
耐アルカリ性被膜形成用組成物が得られるという知見を
得て、この知見に基づき本発明を完成させた。したがっ
て、本発明は下記の組成物を提供するものである。
【0005】(a) 分子内に重合性二重結合とアルコキシ
シリル基を有する単量体、(b) 下記一般式(I) で示され
るエチレン性不飽和単量体: H2C=C(R1)-X-C(OH)H-CH2Cl … (I) (式中R1 はHまたはCH3 、Xは -O-または-C(O)-O-R3
- 、-O-R3-または-CH2-O- である。R3 は炭素数1〜10
のアルキレン基である。)、及び、(c) (a) 、(b) 以外
のエチレン性不飽和単量体を、必須の構成成分とする共
重合体を含有することを特徴とする耐アルカリ性被膜形
成用組成物。
【0006】さらに本発明は、前記単量体(a) 、(b) 及
び(c) を、水を媒体として乳化重合することを特徴とす
る耐アルカリ性被膜形成用組成物の製造方法を提供す
る。本発明で用いる成分(a) は、分子内に重合性二重結
合とアルコキシシリル基を有する単量体であって、共重
合体中において、三次元架橋を形成することにより、ア
ルカリ性成形体と被膜との接着性を発現させ、さらに耐
水性の向上に寄与する。成分(a) の具体的な例を挙げる
と下記のとおりである。γ−(メタ)アクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロピルメチジエ
トキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチ
ルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチ
ルフェニルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シブチルフェニルジエトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシブチルフェニルジプロポキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルフェニルメチル
メトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルフ
ェニルメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン等であり、特に、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。その使
用量は、本発明の成分(a) 、(b) および(c) の総量10
0重量部あたり、2〜40重量部、特に5〜15重量部
とするのが好ましい。
【0007】本発明で用いる成分(b) の塩素原子とヒド
ロキシル基とを有するエチレン性不飽和単量体は、下記
一般式(I) で表されるエチレン性不飽和単量体であっ
て、共重合体中において、アルカリ性の条件下で架橋す
ることにより、アルカリ性成形体と被膜との接着性の向
上に寄与する。 H2C=C(R1)-X-C(OH)H-CH2Cl … (I) (式中R1 はHまたはCH3 、Xは -O-または-C(O)-O-R3
- 、-O-R3-または-CH2-O- である。R3 は炭素数1〜10
のアルキレン基である。)、及び、成分(b) の具体例と
して、2−クロロ−1−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等を挙げることができ、そのうち、3
−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートが特
に好ましい。その使用量は、本発明の成分(a) 、(b) お
よび(c) の総量100重量部あたり、2〜30重量部、
特に5〜15重量部とするのが好ましい。
【0008】本発明で用いる成分(c) のエチレン性不飽
和単量体として好ましいのは、多官能性ビニル単量体な
どであって、具体的な例を挙げると、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレ
ート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシメチル(メ
タ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、エトキシメチル(メタ)アクリレート、エトキシエ
チル(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)ア
クリレート、n−ブトキシメチル(メタ)アクリレー
ト、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アクリ
ロニトリル、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミ
ド、スチレン、α−メチルスチレン、エチレン、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートやポリオキシエチレングリコー
ルジアクリレート、アリルメタクリレート、ポリエチレ
ングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、トリアリルイソシアヌレートや
ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジエチレング
リコールジアクリレート等であり、特にブチルアクリレ
ート、メチルメタクリレートなどが好ましい。これらの
エチレン性不飽和単量体は単独でも、2種以上組み合わ
せて用いてもよい。その使用量は、本発明の成分(a) 、
(b) および(c) の総量100重量部あたり、30〜96
重量部、特に70〜90重量部とするのが好ましい。
【0009】本発明の共重合体製造に用いる重合開始剤
として挙げることができるのは、アゾ系開始剤としてア
ゾビス(2メチルプロピオンアミジン)塩酸塩、アゾビ
ス(2イミダゾリン2イル)プロパン塩酸塩、アゾビス
(2メチルプロピオン酸アミド)2水塩、アゾビス(2
メチルプロパン)、アゾビス(4シアノ吉草酸)、アゾ
ビスイソブチロニトリル、アゾビスイソブチルバレロニ
トリル、アゾビスシアノペンタン等が、過酸化系開始剤
としては過酸化水素、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロ
イル、過酸化アセチル、過硫酸塩、過硫酸アンモニウ
ム、過炭酸塩、過ホウ酸塩等、その他酒石酸、クエン
酸、アスコルビン酸等がある。上記の開始剤の使用量は
特に限定する必要はないが、一般に、本発明の成分(a)
、(b) および(c) の総量100重量部とした場合、開
始剤は0.05〜5.00重量部、特に0.1〜2.0
0重量部とするのが好ましい。
【0010】また、本発明で用いる乳化剤としては、ポ
リエチレンオキシド鎖を有するアニオン性及び非イオン
性乳化剤を挙げることができる。アニオン性乳化剤とし
ては、下記一般式(II)で示した化合物が挙げられる。 R-O-(CH2CH2O)n-SO3M … (II) (Rはアルキル基、モノアルキルフェニル、ジアルキル
フェニル、アルキルジフェニル基、ポリスチルフェニ
ル、アルキルリル、ポリベンジルフェニル、Mはナトリ
ウム、カリウム、アンモニウムを表す。)。非イオン性
乳化剤としては、下記一般式(III) で示した化合物を挙
げることができる。 C9 H19-(ベンゼン環)-O-(CH2 CH2 O)nH … (III) (式中、nは、10〜50の整数である。)
【0011】なお、前記アニオン性乳化剤と非イオン性
乳化剤は各々単独で用いても、組み合わせて使用しても
よい。また、分子中に反応性の二重結合を有する乳化剤
を使用してもよい。例えばアルキルアリルスルホコハク
酸ナトリウム等である。前記乳化剤は任意の量で使用す
ることができるが、本発明の成分(a) 、(b) および(c)
の総量100重量部とした場合、乳化剤使用量は1.0
〜20.0重量部、特に1.5〜6.0重量部とするの
が好ましい。本発明の耐アルカリ性被膜形成用組成物と
は、共重合体を水中に分散させたものであって、溶融ポ
リマーを機械的に分散させた分散液や懸濁重合により得
られるものも含まれるが、好ましくは乳化重合によって
得られるポリマー水分散液である。また、本発明の共重
合体の分子量は、500,000〜10,000,00
0特に、2,000,000〜8,000,000が好
ましい。
【0012】なお、本発明の重合温度は65〜75℃の
範囲が好ましい。また、作業環境の状態から判断して上
記共重合体のガラス転移温度は0〜40℃、特に30℃
以下の範囲とするのが好ましい。本発明の被膜形成用組
成物は、共重合体を水に分散させたものであり、共重合
体30〜70重量部と水70〜30重量とから構成され
る。本発明の被膜形成用組成物は、顔料を添加しなくて
も使用できるが、顔料を添加してもよく、その添加量は
特に限定されるものではない。本発明の被膜形成用組成
物には、更に必要に応じて、ブチルセロソルブ、ブチル
カルビトール等の溶剤、増粘剤、消耗剤などを添加する
こともできる。これらを混合する場合、従来公知の方
法、例えばボールミル、サンドミル、ロール、インペラ
ー等で混合する。本発明の被膜形成用組成物は、ハケ塗
り、スプレー塗装、ローラ塗装等の任意の塗装方法によ
り、金属や石材、コンクリート等の被塗装体に塗装され
る。また、乾燥は常温でもよいし、加熱乾燥でもよい。
【0013】
【発明の効果】本発明により優れた耐アルカリ性被膜形
成用組成物を得ることができた。この被膜形成用組成物
は、特定の金属、石材やモルタル、コンクリート等のア
ルカリ性成形体の表面に塗布することにより、屋外にお
いて長期暴露しても、充分な耐水性及び耐候性を維持す
ることができ、さらにアルカリ性成形体から浸出したア
ルカリ物質に接しても接着性を失わない被膜を形成する
ことができる。なお、本発明の共重合体は、さらに一般
的コーティング剤、塗料、接着剤、コンクリートやAL
C等の吸水防止用シーラー、繊維加工用バインダー、紙
加工用バインダー、充填剤として効果的に使用できる。
次に実施例に基づき、本発明を詳細に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及
び比較例で用いる「部」は特に断らない限り重量部を意
味する。
【0014】
【実施例】
〔実施例1〕n−ブチルアクリレート44.5部、メチ
ルメタクリレート37.3部、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート9.1部、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン9.1部の単量体混和
物に、乳化剤組成アルキルアリルスルホコハク酸ナトリ
ウム(エレミノールJS−2、三洋化成工業株式会社
製)2.13部とアルキル(フェニル)エーテル硫酸エ
ステル塩(サンノールNP−1930、ライオン株式会
社製)1.07部とを加え、さらに、開始剤として過硫
酸ナトリウムを0.4部を用い70℃で乳化重合した。
得られたコーティング用水性組成物は、固形分が41.
5%であった。 〔実施例2〕n−ブチルアクリレート46.7部、メチ
ルメタクリレート39部、3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート9.5部、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン4.8部の単量体混和物
に、乳化剤組成アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウ
ム(エレミノールJS−2、三洋化成工業株式会社製)
2.13部とアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステ
ル塩(サンノールNP−1930、ライオン株式会社
製)1.07部とを加え、さらに開始剤として過硫酸ナ
トリウムを0.4部を用いて、70℃で乳化重合した。
得られたコーティング用水性組成物は、固形分が41.
5%であった。
【0015】〔比較例1〕n−ブチルアクリレート49
部、メチルメタクリレート41部、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン10部の単量体混和物を用
いた以外は、実施例1と同様に乳化重合を行い、コーテ
ィング用水性組成物を得た。 〔比較例2〕n−ブチルアクリレート49部、メチルメ
タクリレート41部、3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート10部の単量体混和物を用いた以外
は、実施例1と同様にして乳化重合し、コーティング用
水性組成物を得た。 〔比較例3〕n−ブチルアクリレート51.8部、メチ
ルメタクリレート48.2部の単量体混和物を用いた以
外は、実施例1と同様にして乳化重合し、コーティング
用水性組成物を得た。
【0016】(試験方法及び判定方法)重合した水性ポ
リマーをガラス板に膜厚200μで塗工し、室温で3日
間乾燥させたものと、120×140×3(mm)の型枠
に流し込んでフィルム化し、室温で2日間乾燥させ、型
枠から外した後、さらに室温で2日間乾燥させたものを
評価試験の試料として作成した。得られた各試料につい
て、付着性、耐水性、耐アルカリ性、耐薬品性試験をお
こなった。 〈鉛筆硬度〉ガラス板に塗工した塗膜を鉛筆で引っか
き、傷のついた硬さの1つ下の鉛筆硬度を硬さの指標と
する。 〈密着性〉JIS−K−5400による試料片に直交す
る縦横11本ずつの平行線を1mmの間隔で引いて1cm2
の中に100個のます目ができるように碁盤目状の切り
傷をつけ、セロテープを接着した後剥離して、残った碁
盤目の数を密着性の指標とする。
【0017】〈耐水性〉室温において試料片をイオン交
換水に2日間浸漬し、塗膜の状態変化を観察し、密着性
を調べた。 〈耐塩水性〉室温において試料片を10%NaCl水溶
液に2日間浸漬し、塗膜の状態変化を観察し、密着性を
調べた。 〈耐アルカリ性〉室温において試料片を3%NaOH水
溶液に2日間浸漬し、塗膜の状態変化を観察し、密着性
を調べた。 〈耐トルエン性〉型枠に流し込んで得たフィルムを30
×30(mm)角に切って室温で2日間トルエンに浸漬
し、フィルムの状態を観察する。 判 定 ◎ 極めて良好;状態変化が全くなく、密着性も変化
無し。 ○ 良好・・・・・・;状態が良く、密着性も低下していな
い。 △ やや不良・・;状態変化が認められ、密着性低下が
ある。 × 不良・・・・・・;状態変化が著しく、密着性低下が大
である。 得られた各試料についての鉛筆硬度、密着性、耐水性、
耐塩水性、耐アルカリ性、耐トルエン性試験を行った結
果は表2に示すとおりである。
【0018】
【表1】 表 1 実施例 比較例 1 2 1 2 3 エチレン性不飽和 n−ブチルメタ 44.5 46.7 49 49 51.8 単量体 クリレート メチルメタクリ 37.3 39 41 41 48.2 モ レート ノ ハロゲン基とヒド 3−クロロ−2 9.1 9.5 10 マ ロキシル基を含有 −ヒドロキシプ ー するエチレン性不 ロピルメタクリ 組 飽和単量体 レート 成 分子内に重合性二 γ−メタクリロ 9.1 4.8 10 重結合とアルコキ キシプロピルメ シシリル基を含有 タクリレート する単量体 アニオン性乳化剤 アルキル(フェ 1.07 1.07 1.07 1.07 1.07 乳 ニル)エーテル 化 硫酸エステル塩 剤 反応性乳化剤 アルキルアリル 2.13 2.13 2.13 2.13 2.13 スルホコハク酸 ナトリウム 開 過酸化系開始剤 過硫酸ナトリウ 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 始 ム
【0019】
【表2】 表 2 ───────────────────────────────── 実施例 比較例 1 2 1 2 3 鉛筆硬度 F 2B F 3B 2B 性 密着性 100/100 100/100 0/100 0/100 0/100 能 耐水性 ◎ ◎ ◎ × × 試 耐塩水性 ◎ ◎ ◎ ○ ○ 験 耐アルカリ性 ○ ◎ ○〜△ × × 耐トルエン性 不溶 不溶 不溶 溶解 溶解 上記の結果より、塩素原子とヒドロキシル基を有するエ
チレン性不飽和単量体と分子内に重合性二重結合とアル
コキシシリル基を含有する単量体を併用することにより
密着性はもとより耐アルカリ性や耐トルエン性も向上し
たことが分かる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 分子内に重合性二重結合とアルコキシ
    シリル基を有する単量体、(b) 下記一般式(I) で示され
    るエチレン性不飽和単量体: H2C=C(R1)-X-C(OH)H-CH2Cl … (I) (式中R1 はHまたはCH3 、Xは -O-または-C(O)-O-R3
    - 、-O-R3-または-CH2-O- である。R3 は炭素数1〜10
    のアルキレン基である。)、及び、(c) (a) 、(b) 以外
    のエチレン性不飽和単量体を、必須の構成成分とする共
    重合体を含有することを特徴とする耐アルカリ性被膜形
    成用組成物。
  2. 【請求項2】(a) 分子内に重合性二重結合とアルコキシ
    シリル基を有する単量体、(b) 下記一般式(I) で示され
    るエチレン性不飽和単量体: H2C=C(R1)-X-C(OH)H-CH2Cl … (I) (式中R1 はHまたはCH3 、Xは -O-または-C(O)-O-R3
    - 、-O-R3-または-CH2-O- である。R3 は炭素数1〜10
    のアルキレン基である。)、及び、(c) (a) 、(b) 以外
    のエチレン性不飽和単量体を、水を媒体として重合する
    ことを特徴とする耐アルカリ性被膜形成用組成物の製造
    方法。
JP33720593A 1993-12-28 1993-12-28 耐アルカリ性被膜形成用組成物 Pending JPH07196978A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015114272A (ja) * 2013-12-13 2015-06-22 東ソー株式会社 重合性モノマー及びその用途

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JP2015114272A (ja) * 2013-12-13 2015-06-22 東ソー株式会社 重合性モノマー及びその用途

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