JPH07196965A - インクジェットプリンタ用インク - Google Patents

インクジェットプリンタ用インク

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JPH07196965A
JPH07196965A JP24494A JP24494A JPH07196965A JP H07196965 A JPH07196965 A JP H07196965A JP 24494 A JP24494 A JP 24494A JP 24494 A JP24494 A JP 24494A JP H07196965 A JPH07196965 A JP H07196965A
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acid
ink
dye
mol
polyester resin
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JP24494A
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Tetsuo Shimomura
哲生 下村
Satoshi Maeda
郷司 前田
Yozo Yamada
陽三 山田
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録紙上でのインクの滲みを無くし、かつ、
極めて良好な画像濃度を得ることの可能なインクジェッ
ト用プリンタのインクを提供する。 【構成】 染料または顔料によって着色され、20〜1
000eq/tonの範囲でイオン性基を含有するポリ
エステル粒子を分散質とする水分散体であって該ポリエ
ステル粒子の直径が0.2 μm〜1μmの範囲の単分散
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
タ用のインクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等の情報機器の出力装置と
してはドットマトリックスプリンタ、熱転写プリンタ、
レーザープリンタ等様々な方式があり、その中で最近、
ランニングコストが安く、高精細でかつカラー化が容易
な方式としてインクジェット方式が注目されている。イ
ンクジェットプリンタ用のインクとしては、従来染料水
溶液が使用されてきたが、ノズルから飛ばされたインク
が記録紙に付着したとき、インクが記録紙で滲み、飛ば
されたときに形成したインク粒よりも大きなドットとな
ってしまったり、記録された画像の耐水性に問題があっ
た。
【0003】従来、この様なインクジェット用インクで
は、それら問題を解決するために多くのアイディアが提
案されてきた。a)水溶性染料を水と有機溶媒の混合溶剤
に溶解し、染料の濃度を5wt%以下とし、有機溶剤の添
加料を3〜30%の範囲としたもの(特開昭62-124166
) b)インク中に特定のジエーテル化合物を添加した
もの(特開昭62-32159) c)界面活性物質を吸着樹脂に
よって除去した水溶性直接染料、または酸性染料を使用
するもの(特開昭60-49070) d)インク中に染料及び造
膜させるためのエマルジョンを添加したもの(特開平4-
18462 ) e)染料によって染色された乳化重合または分
散重合粒子を用いるもの(特開平3-250069)等が提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のインク(a)〜
d))は、記録紙上でインクの滲みをある程度は低減させ
るが、記録紙繊維への毛細管現象によるインクの滲みを
完全に防ぐことは不可能であった。一方、前述のe)の方
式は、染色された重合粒子を用いている為に、滲みは発
生しないが、該方式で得られた粒子は、粒子の安定性が
悪く長時間放置すると染料が析出沈降したり、粒子表面
に浮き出してしまう。さらに、高濃度に染色することが
難しい為、十分な画像濃度が得られない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の粒
子径を有する着色されたポリエステル樹脂粒子水分散体
をインクジェットプリンタ用インクの主成分として用い
ることにより非常に高い印字品質を実現できることを見
いだし本発明に到達した。本発明は、記録紙上でのイン
クの滲みを無くし、かつ、極めて良好な画像濃度を得る
ことの可能なインクジェット用プリンタのインクを提供
するものである。即ち本発明は、染料または顔料によっ
て着色され、20〜1000eq/tonの範囲でイオ
ン性基を含有するポリエステル粒子を分散質とする水分
散体に於いて該ポリエステル粒子の平均粒径が0.2 μm
〜1 μmの範囲で、0.1 μm以下の粒子が1wt%以下であ
ることを特徴とするインクジェットプリンタ用インクで
ある。
【0006】本発明によるポリエステル樹脂は、多価カ
ルボン酸類と多価アルコ−ル類からなる。ポリエステル
樹脂に用いられる多価カルボン酸類としては、例えば、
テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5
−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、ジフェン酸、スルホテレフタル酸、5−スル
ホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフ
タレン−2,7ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキ
シ〕イソフタル酸、スルホテレフタル酸、およびまたは
それらの金属塩、アンモニウム塩などの芳香族ジカルボ
ン酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキ
シ)安息香酸などの芳香族オキシカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フマ−ル酸、マ
レイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラ
ヒドロフタル酸、等の不飽和脂肪族、および、シクロヘ
キサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸等を、ま
た多価カルボン酸としては他にトリメリット酸、トリメ
シン酸、ピロメリット酸等の三価以上の多価カルボン酸
等を例示できる。
【0007】ポリエステル樹脂に用いられる多価アルコ
−ル類としては脂肪族多価アルコ−ル類、脂環族多価ア
ルコ−ル類、芳香族多価アルコ−ル類等を例示できる。
脂肪族多価アルコ−ル類としては、エチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、1,3−プロパンジオ−
ル、2,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−
ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ
−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジエチレングリコ−
ル、ジプロピレングリコ−ル、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオ−ル、ポリエチレングリコ−
ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレング
リコ−ル等の脂肪族ジオ−ル類、トリメチロ−ルエタ
ン、トリメチロ−ルプロパン、グリセリン、ペンタエル
スリト−ル等のトリオ−ルおよびテトラオ−ル類等を例
示できる。
【0008】脂環族多価アルコ−ル類としては1,4−
シクロヘキサンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジメ
タノ−ル、スピログリコ−ル、水素化ビスフェノ−ル
A、水素化ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加
物およびプロピレンオキサイド付加物、トリシクロデカ
ンジオ−ル、トリシクロデカンジメタノ−ル等を例示で
きる。芳香族多価アルコ−ル類としてはパラキシレング
リコ−ル、メタキシレングリコ−ル、オルトキシレング
リコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ル、1,4−フ
ェニレングリコ−ルのエチレンオキサイド付加物、ビス
フェノ−ルA、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド
付加物およびプロピレンオキサイド付加物等を例示でき
る。
【0009】さらにポリエステルポリオ−ルとして、ε
−カプロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られ
る、ラクトン系ポリエステルポリオ−ル類等を例示する
ことができる。これらの他、ポリエステル高分子末端の
極性基を封鎖する目的にて単官能単量体がポリエステル
に導入される場合がある。単官能単量体としては、安息
香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、パラヒドロキ
シ安息香酸、スルホ安息香酸モノアンモニウム塩、スル
ホ安息香酸モノナトリウム塩、シクロヘキシルアミノカ
ルボニル安息香酸、n-ドデシルアミノカルボニル安息香
酸、タ−シャルブチル安息香酸、ナフタレンカルボン
酸、4−メチル安息香酸、3メチル安息香酸、サリチル
酸、チオサリチル酸、フェニル酢酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、イソ酪酸、オクタンカルボン酸、ラウリル
酸、ステアリル酸、およびこれらの低級アルキルエステ
ル、等のモノカルボン酸類、あるいは脂肪族アルコ−
ル、芳香族アルコ−ル、脂環族アルコ−ル等のモノアル
コ−ルを用いることができる。
【0010】ポリエステルに導入されるイオン性基とし
ては、スルホン酸アルカリ金属塩基あるいはスルホン酸
アンモニウム塩基を有するモノあるいはジカルボン酸等
を好ましく用いることができるほか、例えばカルボン酸
アルカリ金属塩基あるいはカルボン酸アンモニウム塩基
を有する単量体、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ホ
スフィン酸基もしくはそれらのアンモニウム塩、金属塩
等のアニオン性基、または第1級ないし第3級アミン基
等のカチオン性基単量体などをもちいることができる。
【0011】カルボン酸アルカリ金属塩基あるいはカル
ボン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、ポリエス
テルの重合末期にトリメリット酸等の多価カルボン酸を
系内に導入することにより高分子末端にカルボキシル基
を付加し、さらにこれをアンモニア、水酸化ナトリウム
等にて中和することによりカルボン酸塩の基に交換する
方法を用いることができる。また、スルホン酸アルカリ
金属塩基あるいはスルホン酸アンモニウム塩基を有する
モノあるいはジカルボン酸を含有することによりこれら
のイオン性基をポリエステル樹脂に導入することができ
る。塩としてはアンモニウム系イオン、Li、Na、
K、Mg、Ca、Cu、Fe等の塩があげられ、特に好
ましいものはK塩またはNa塩である。本発明では5−
ナトリウムスルホイソフタル酸、あるいはメタナトリウ
ムスルホ安息香酸を用いることが好ましい。またカルボ
ン酸塩の基とスルホン酸塩の基を併用しても良い。
【0012】本発明におけるポリエステル樹脂の主成分
のより具体的な例として、以下に示される。 a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン
酸類、と、b)エチレングリコ−ル0〜90mol%、プロピ
レングリコ−ル100〜10mol%とから得られるポリエ
ステル樹脂、またはa)芳香族系単量体を80mol%以上含
有する多価カルボン酸類、と、b)2,3−ブタンジオ−
ル5〜80mol%、エチレングリコ−ル20〜95mol%と
から得られるポリエステル樹脂、またはa)芳香族系単量
体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、b)C
2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜95mol%、c)ト
リシクロデカン骨格を有するモノあるいは多価アルコ−
ル類5〜30mol%とから得られるポリエステル樹脂、ま
たはa)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カル
ボン酸類、と、b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類7
0〜95mol%、c)ヒドロキシメチルトリシクロデカン5
〜30mol%とから得られるポリエステル樹脂、または
【0013】a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する
多価カルボン酸類、と、b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ
−ル類70〜95mol%、c)トリシクロデカンジメタノ−
ル5〜30mol%とから得られるポリエステル樹脂、また
はa)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボ
ン酸類、と、b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70
〜95mol%、c)シクロヘキサン骨格を有するモノあるい
は多価アルコ−ル類5〜30mol%とから得られるポリエ
ステル樹脂、またはa)芳香族系単量体を80mol%以上含
有する多価カルボン酸類、と、b)C2 〜C4 の脂肪族系
グリコ−ル類70〜95mol%、c)シクロヘキサンジオ−
ル5〜30mol%とから得られるポリエステル樹脂、また
はa)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボ
ン酸類、と、b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70
〜95mol%、c)水添ビフェノ−ル5〜30mol%とから得
られるポリエステル樹脂、または
【0014】a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する
多価カルボン酸類、と、b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ
−ル類70〜95mol%、c)水添ビスフェノ−ルA5〜3
0mol%とから得られるポリエステル樹脂、またはa)ナフ
タレン骨格を有するモノあるいは二価以上のカルボン酸
1〜20mol%を含む芳香族系単量体を80mol%以上含有
する多価カルボン酸類、と、b)C2 〜C4 の脂肪族系グ
リコ−ル類70〜100mol%、c)脂環族系単量体0〜3
0mol%を含有する多価アルコ−ル類、とから得られるポ
リエステル樹脂等を例示することができる。さらに、こ
こに示される、「a)芳香族系単量体」はテレフタル酸あ
るいはイソフタル酸であることが好ましい。テレフタル
酸とイソフタル酸の比率は、テレフタル酸含有率/イソ
フタル酸含有率=90〜40/10〜60[mol%]が好
ましく、さらに、テレフタル酸含有率/イソフタル酸含
有率=80〜50/20〜50[mol%]、またさらにテ
レフタル酸含有率/イソフタル酸含有率=85〜60/
15〜40[mol%]が好ましい。
【0015】イオン性基含有単量体をポリエステル樹脂
に導入し、ポリエステル樹脂にイオン性基を与えた場
合、ポリエステル樹脂が水分散性を発現する。イオン性
基含有単量体としては前述したスルホン酸アルカリ金属
塩基あるいはスルホン酸アンモニウム塩基を有するモノ
あるいはジカルボン酸等を好ましく用いることができる
ほか、例えばカルボン酸アルカリ金属塩基あるいはカル
ボン酸アンモニウム塩基を有する単量体、硫酸基、リン
酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基もしくはそれらの
アンモニウム塩、金属塩等のアニオン性基、または第1
級ないし第3級アミン基等のカチオン性基単量体などを
もちいることができる。カルボン酸アルカリ金属塩基あ
るいはカルボン酸アンモニウム塩基を導入する場合に
は、ポリエステルの重合末期にトリメリット酸等の多価
カルボン酸を系内に導入することにより高分子末端にカ
ルボキシル基を付加し、さらにこれをアンモニア、水酸
化ナトリウム等にて中和することによりカルボン酸塩の
基に交換する方法を用いることができる。
【0016】これらイオン性基の含有量は、スルホン酸
基およびまたはその塩の基をふくめ、該ポリエステル樹
脂に対し、20〜1000m当量/1000gが必須で
あり、好ましくは20〜500m当量/1000g、な
お好ましくは50〜200m当量/1000g、であ
る。イオン性基の含有量が所定の量より少ない場合には
十分なる水分散性が得られない。
【0017】染料としては「常温にて水に不溶の染料」
を用いることが好ましい。これらは一般に分散染料、あ
るいは油溶性染料に分類されるものである。より具体的
には、 ・C.I.Disperse Yellow 198 ・C.I.Disperse Yellow 42 ・C.I.Solvent Yellow 162 ・C.I.Disperse Red 92 ・C.I.Disperse Red 60 ・C.I.Solvent Red 49 ・C.I.Disperse Violet 26 ・C.I.Disperse Violet 35 ・C.I.Disperse Blue 60 ・C.I.Disperse Blue 49 ・C.I.Disperse Blue 87 ・C.I.Solvent Blue 25 ・C.I.Solvent Blue 35 ・C.I.Solvent Blue 38 ・C.I.Solvent Blue 64 ・C.I.Solvent Blue 70 ・C.I.Solvent Black 3 から選択される少なくとも1種の染料が好ましく用いら
れる。これらは特に耐光堅牢度、昇華堅牢度、色相、彩
度に優れるものであり、プロセスカラ−用三原色として
好ましいものである。他に色相の微調整のために公知の
染顔料を併用してもよい。
【0018】本発明における最も重要な必須要件は、微
粒子分散体の平均粒子径は1.0μm以下でかつ0.2
μm以上の範囲である。微粒子分散体の粒子径が1μm
を越える場合には分散安定性が悪化する場合があり、ま
た粒子径が0.2μmを下まわる場合は、インクの滲み
が発生してしまう。
【0019】かかるポリエステル樹脂に微粒子分散体は
以下に述べる方法にて得ることができる。すなわち、イ
オン性基を含有した場合、本発明におけるポリエステル
樹脂は水分散性を発現する。水分散性とは一般にエマル
ジョンあるいはコロイダルディスパ−ジョンと称される
状態を意味するものである。イオン性基は水系媒体中に
おいて解離し、ポリエステル樹脂と水との界面に電気二
重層を形成する。ポリエステル樹脂が微細なミクロ粒子
として水系内に存在する場合には電気二重層の働きによ
りミクロ粒子間には静電的な反発力が生じ、ミクロ粒子
が水系内にて安定的に分散する。
【0020】イオン性基含有ポリエステル樹脂の水分散
体は、イオン性基含有ポリエステル樹脂と水溶性有機化
合物とをあらかじめ混合後に水を加える方法、イオン性
基含有ポリエステル樹脂と水溶性有機化合物と水とを一
括して混合加熱する方法等により得ることができる。ま
たその際に界面活性剤等を併用することもできる。水溶
性有機化合物としてはエタノ−ル、イソプロパノ−ル、
ブタノ−ル、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等を用いることができる。水溶性有
機化合物はイオン性基含有ポリエステル樹脂を水分散化
した後に共沸等により除去することができるものが好ま
しい。
【0021】本発明のポリエステル樹脂は染料にて着色
された場合においても耐光堅牢度が良好である。染料と
しては分散染料、油溶性染料、建浴染料、ヴァット染
料、スレン染料、塩基性等を用いることができる。染料
をポリエステル樹脂に含有させる方法としては高温分散
染色法を用いることができる。染料原体を樹脂に直接練
り込む方法は、加熱による染料のダメ−ジを考慮したば
あいに好ましい方法ではない。本発明のポリエステル樹
脂はイオン性基の作用により水中にて良好なる安定分散
性を示すため、粒子状を保持したまま高濃度な染色が可
能である。また、エマルジョン化時に、ポリエステル樹
脂を溶剤で溶解した時に染料を添加しても良い。本発明
のインクジェットプリンタ用インクは、水中に分散され
た着色ポリエステル粒子を、1〜50wt%で含まれる。
また、本発明インクジェットプリンタ用インクは、着色
ポリエステル粒子の他に、必要に応じて、分散剤、分散
安定助剤である、界面活性剤や高分子分散安定剤を添加
しても良い。また、粒子の湿潤性を高めるために、エチ
レングリコール、グリセリン、各種多価アルコール類、
アミン類を添加しても良い。更に、インク中に混入する
金属イオンを封鎖するために、各種キレート化剤等を添
加しても良い。さらに、インクの保存安定性を向上する
ために、各種殺菌剤や防カビ剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤等も添加しても良い。
【0022】
【実施例1】 (ポリエステル樹脂の合成)温度計、撹拌機を備えたオ
−トクレ−ブ中に、 ジメチルテレフタレ−ト 130重量部、 ジメチルイソフタレ−ト 56重量部、 5ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル 6
重量部、 エチレングリコ−ル 159重量部、 ネオペンチルグリコール 268重量部、 テトラブトキシチタネ−ト 0.1重量部、 を仕込み180〜230℃で120分間加熱してエステ
ル交換反応を行った。ついで反応系を240℃まで昇温
し、系の圧力1〜10mmHgとして60分間反応を続
けた結果、共重合ポリエステル樹脂を得た。次に、得ら
れたポリエステル樹脂100重量部、メチルエチルケト
ン175重量部、テトラヒドロフラン175重量部、染
料 C.I.Solvent Blue 64 のコン
クケ−キ 10重量部、を80℃にて溶解した後80℃
の水600部を添加し、粒子径約0.33μmの共重合
ポリエステル樹脂の水系ミクロ分散体を得た。粒子径の
測定は、コールター モデルN4を用いて測定し、0.1
μm以下の粒子は1wt%以下であった。さらに得られ
た水系ミクロ分散体を蒸留用フラスコに入れ、留分温度
が100℃に達するまで蒸留し、固形分濃度を30%と
した。以下、染料を、 ・C.I.Solvent Yellow 162 ・C.I.Disperse Red 92 に代えて同様に染色し、水系ミクロ分散体を得た。さら
に水系ミクロ分散体に保湿剤としてエチレングリコール
を10%添加した。
【0023】この様にして得た水系ミクロ分散体をイン
クジェットプリンター(EPSON社製 HGー400
0)のインクとして使用した。使用した紙は、インクジ
ェット用としての加工のされていないものを使用した。
その結果、本発明によるインクを用いた場合インクの滲
みは全く無かった。また得られた画像の濃度は極めて高
く、鮮明な画像であった。また製作した水系ミクロ分散
体は、室温で3カ月以上放置しても沈澱物の発生や、染
料の析出等は発生せず極めて良好な安定性を示した。こ
れに対してスチレン重合体を乳化重合して製作した後染
色した分散体は、その着色濃度も低く、さらに分散体の
安定性が悪く室温で3カ月以上放置した場合、染料の析
出が見られた。
【0024】
【比較例1】比較例として実施例で製作したポリエステ
ル樹脂100重量部、メチルエチルケトン100重量
部、テトラヒドロフラン100重量部、染料 C.I.
Solvent Blue 64 のコンクケ−キ 1
0重量部、を80℃にて溶解した後80℃の水500部
を添加し、粒子径約0.15μmの共重合ポリエステル
樹脂の水系ミクロ分散体を得た。これを先の実施例と同
様に調整し、インクを製作し、その滲み具合を比較し
た。記録用紙としては書道用の半紙を用いた。この結
果、本発明品(実施例1)は、滲み幅が小さいことが解
った。即ち、実施例1の滲み幅は、32μmであり、比
較例1の滲み幅は50μmであった。
【0025】
【比較例2】更に比較例として通常インクジェットイン
クに使用されている水溶性染料を用いてインクの滲みを
見た。使用した水溶性染料はC.I.Acid Yel
low 7、C.I.Acid Red 94、C.
I.Acid Blue 1、を水に溶解しインクとし
た。その結果、専用紙を用いた場合は、良好であるが、
普通紙を用いた場合は、本発明とはことなり、大きく滲
んでしまった。(滲み幅70μm) 本発明インクと、
通常の水溶性染料インクとの滲みの比較を分かりやすく
するために、更に書道用半紙を用いて印字を行い、その
滲み幅を測定した。 (本発明インクのときの滲み幅3
2μm) この結果、本発明品の滲みは極めて小さいこ
とが解った。また耐光性の比較も行った。プリントアウ
トしたそれぞれのインクは紫外線フェードメーター(カ
ーボンアーク)63℃で20時間照射した前後の色差を
測定した。その結果本発明によるインクはΔEが1〜3
であったのに対して、水溶性染料によるインクはΔEが
8〜40と大きく退色した。
【0026】比較例1と同様に、実施例1と同じ樹脂を
用い、エマルジョン化の条件を変えて、平均粒子径を
0.1〜1.5μmまで変化させて、インクを製作し、
その滲み具合と、エマルジョンの安定性を比較した。イ
ンクの滲み幅は、比較例1、2と同様に書道用半紙を用
いてインクの広がりを測定した。エマルジョンの安定性
については室温で3カ月間保存した場合の沈澱物の有無
で評価した。表1に、その結果を示す。360dpiの
プリンタを使った場合、1ドットは、約68μmであ
り、ドット間が無くならないようにするには、少なくと
も滲み量を34μm以下に抑える必要がある。表1に示
す結果より0.2μm以上が条件を満足していることが
解る。また、安定性に関しては、1μm以上では、沈澱
物が発生し、長期保存に不適であることが解る。以上よ
り、0.2〜1μmの範囲が最適と解った。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、画像の滲みが極めて少
ない、極めて良好な画像濃度が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料または顔料によって着色され、20
    〜1000eq/tonの範囲でイオン性基を含有する
    ポリエステル粒子を分散質とする水分散体であって該ポ
    リエステル粒子の平均粒径が0.2 μm〜1μmの範囲
    で、0.1 μm以下の粒子が1wt%以下であることを特徴と
    するインクジェットプリンタ用インク。
JP24494A 1994-01-06 1994-01-06 インクジェットプリンタ用インク Pending JPH07196965A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
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