JPH071958B2 - 収音装置 - Google Patents

収音装置

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JPH071958B2
JPH071958B2 JP14527186A JP14527186A JPH071958B2 JP H071958 B2 JPH071958 B2 JP H071958B2 JP 14527186 A JP14527186 A JP 14527186A JP 14527186 A JP14527186 A JP 14527186A JP H071958 B2 JPH071958 B2 JP H071958B2
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microphone
voice
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noise
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悟 茨木
博基 古川
博之 直野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はスピーカホン、テレコンファレンスシステムに
おいて、周囲雑音の混入した音声信号中から目的話者の
音声だけを選択収音する収音装置に関するものである。
従来の技術 近年、スピーカホン、テレコンファレンスシステムの普
及が目ざましく、これ等の装置ではハウリングの防止お
よび周囲雑音の除去のためにボイススイッチが使用され
る。このボイススイッチの一手段として、話者音声収音
用と周囲雑音収音用の2個のマイクロホンを使用する方
法が開発されている。この方法により、優れた周囲雑音
抑圧効果を有する収音装置が実現されている(例えば、
特開昭57−148413号公報,特開昭59−74800号公報)。
以下、図面を参照しながら、上述した従来の収音装置に
ついて説明を行う。
第7図は従来の収音装置に用いられる2個のマイクロホ
ンの配置を示す。第7図において、71は収音すべき話者
音声に対して感度が高いように配置した主マイクロホ
ン、72は周囲雑音に対して感度が高いように配置した副
マイクロホンである。
第8図は第7図のマイクロホンの指向性パターンを示
す。第8図において、81は主マイクロホン71の指向性パ
ターン、82は副マイクロホン72の指向性パターンであ
る。
第7図の配置は、第8図のA方向の話者音声を収音しよ
うという場合のものであり、単一指向性マイクロホンを
使用している。主マイクロホン71はA方向に指向性の主
軸を向け、A方向すなわち収音すべき話者音声に対して
感度が高くなるように配置している。副マイクロホン72
はこれとは逆に、C方向に指向性の主軸を向け、感度が
低くなるように配置している。
第9図は、第7図のように配置した2個のマイクロホン
を使用する、従来の収音装置全体のブロック図を示すも
のである。
第9図において、71は主マイクロホン、72は副マイクロ
ホン、91は主マイクロホン71の出力信号を整流平滑して
主マイクロホン振幅を計算する主マイク整流平滑回路、
92は副マイクロホン72の出力信号の大きさを制御する可
変利得増幅回路、93は可変利得増幅回路92の出力信号を
整流平滑して副マイクロホン振幅を計算する副マイク整
流平滑回路、94は主マイクロホン振幅から副マイクロホ
ン振幅を減算して減算値を求める減算回路、95はしきい
値を設定するしきい値設定回路、96は減算値がこのしき
い値よりも大きい場合にはオン、小さい場合にはオフの
スイッチ制御信号を出力する比較回路、97は主マイクロ
ホン71の信号伝送路に設けた、このスイッチ制御信号に
従って開閉するスイッチ回路、98は出力端子である。
以上のように構成された収音装置について、以下その動
作について説明する。
尚、動作説明において、マイクロホンに入射する音を、
目的話者音声、周囲話者音声、騒音の3種に分類し、以
下この名称を使用して説明する。
目的話者音声は、収音を目的とする方向から入射する音
声である。周囲話者音声は、収音を目的としない方向か
ら入射する話者音声である。騒音は空調、オーバーヘッ
ドプロジェクタ等から発生する雑音である。したがっ
て、周囲雑音は周囲話者音声と騒音の2種類である。
この収音装置では、第8図のA方向から入射する音声が
目的話者音声、B方向,C方向から入射する音声が周囲話
者音声ということになる。
第10図,第11図は第9図A〜Dの各点における信号波形
を示したもので、この2つの図を使用して、第9図の従
来例の動作説明を行う。
第10図は、騒音が小さい時の信号波形で、話者方向の判
定動作を説明するためのものである。第10図において、
100,101,102は話者が第8図のA方向から音声を発した
時、104,105,106は第8図のB方向から音声を発した
時、107,108,109は第8図のC方向から音声を発した時
の第9図の各部における信号波形である。
第10図において、100,104,107は第9図のA点の主マイ
クロホンの出力信号の波形、101,105,108は第9図のB
点の副マイクロホンの出力信号の波形、102,106,109は
C点の減算値の波形、103は第9図のD点のしきい値の
波形を示す。
第11図は騒音が比較的大きい時の信号波形であり、この
収音装置の騒音抑圧効果を説明するための図である。
この第11図では話者は常に第8図のA方向から音声を発
しており、騒音源が第8図のA方向,C方向に移動した時
の信号波形を示している。
第11図において、110,111,112,113は騒音源が第8図の
A方向にある時、114,115,116,117は第8図のC方向に
ある時の第9図の各部の信号波形を示し、110,114は第
9図のA点の主マイクロホンの出力信号の波形、111,11
5は第9図のB点の副マイクロホンの出力信号の波形、1
12,116は第9図のC点の減算値の波形、113,117は第9
図のD点のしきい値の波形を示す。
まず、第10図を使用して、話者方向の判定動作を説明す
る。
騒音の小さい時に第8図のA方向から話者音声が入射し
た場合を考える。この話者音声が目的話者音声であり、
収音されるべき音声である。
この場合には、第9図の主マイクロホン71の出力信号は
第10図の出力信号100となり、第9図の副マイクロホン7
2の出力信号は第10図の出力信号101となる。
この第10図の出力信号100,101において、時刻T0〜T1
よび時刻T2〜T3が、無音声区間すなわち騒音区間であ
る。時刻T1〜T2が目的話者音声の区間である。
第8図の指向性パターンから容易に理解されるように、
時刻T1〜T2の目的話者音声区間では主マイクロホンの出
力信号100の振幅のほうが、副マイクロホンの出力信号1
01の振幅よりも、はるかに大きな値となる。
次に、この第10図の主マイクロホンの出力信号100は、
第9図の主マイク整流平滑回路91により整流平滑され、
主マイクロホン振幅となる。一方、第10図の副マイクロ
ホンの出力信号101は、第9図の可変利得増幅回路92で
その大きさを調節され、副マイク整流平滑回路93に入力
される。この例では、可変利得増幅回路93の利得は“1"
に設定されている。この信号は、副マイク整流平滑回路
93により整流平滑され、副マイクロホン振幅となる。減
算回路94では、主マイクロホン振幅から副マイクロホン
振幅を減算して、減算値を求める。この減算値が第10図
の減算値102である。第9図のしきい値設定回路95で
は、この音場に合わせてあらかじめ設定しておいた、第
10図のしきい値103を作りだし、第9図の比較回路96に
送る。比較回路96では、第10図の減算値102としきい値1
03とを比較し、減算値102がしきい値103よりも大きい場
合には、目的話者音声区間、すなわち第8図のA方向か
ら音声が入射していると判定して、オン(ON)のスイッ
チ制御信号を、小さい場合には周囲雑音区間と判定して
オフ(OFF)のスイッチ制御信号を第9図のスイッチ回
路97に出力する。スイッチ回路97は、このスイッチ制御
信号に従って開閉し、ONの時のみ、主マイクロホンの出
力信号を出力端子98に出力する。
以上のように、A方向からの音声区間、すなわち時刻T1
〜T2の目的話者音声区間だけで、ONと判定されることが
わかる。
第10図から、しきい値103が低すぎると周囲雑音区間、
すなわち、この場合では騒音区間でONとなってしまい、
高すぎると目的話者音声区間の始めと終わりを検出でき
ないことがわかる。第9図のしきい値設定回路95は、こ
の判定が正確に行えるよう、しきい値の大きさを調整す
るためのものである。
次に、第8図のB方向から話者音声が入射した場合を考
える。この時の話者音声は周囲話者音声であり、収音し
てはならない音声である。
この場合には、第9図の主マイクロホン71の出力信号は
第10図の出力信号104となり、第9図の副マイクロホン7
2の出力信号は第10図の出力信号105となる。
この第10図の出力信号104,105において、時刻T0〜T1
よび時刻T2〜T3が、無音声区間すなわち騒音区間であ
る。時刻T1〜T2が周囲話者音声の区間である。
この方向からの話者音声では、第8図の指向性パターン
から容易に理解されるように、時刻T1〜T2の区間では、
主マイクロホンの出力信号104の振幅と、副マイクロホ
ンの出力信号105との振幅は、ほぼ等しい値となる。
次に、この2つの信号から、上述した処理とまったく同
様にして、第10図の減算値106が求まる。この減算値106
としきい値103とを比較すると、この場合には、すべて
の区間でオフと判定されることがわかる。
次に、第8図のC方向から話者音声が入射した場合を考
える。
この時の話者音声も周囲話者音声であり、収音してはな
らない音声である。
この場合には、第9図の主マイクロホン71の出力信号は
第10図の出力信号107となり、第9図の副マイクロホン7
2の出力信号は第10図の出力信号108となる。
この第10図の出力信号107,108において、時刻T0〜T1
よび時刻T2〜T3が、無音声区間すなわち騒音区間であ
る。時刻T1〜T2が周囲話者音声の区間である。
時刻T1〜T2の周囲話者音声区間では、主マイクロホンの
出力信号107の振幅のほうが、副マイクロホンの出力信
号108の振幅よりも、はるかに小さい値となる。
次に、この2つの信号から、上述した処置とまったく同
様にして、第10図の減算値109が求まる。この減算値109
としきい値103とを比較すると、この場合にも、すべて
の区間でOFFと判定されることがわかる。
以上のように、この構成の収音装置は話者位置の検出機
能を有しており、ある限られた方向の話者の音声、今の
場合には第8図のA方向からの話者音声しか収音しない
ことがわかる。
この収音可能な角度の範囲は、第9図の可変利得増幅回
路92の利得により制御される。利得を大きくすると収音
角度が狭く、利得を小さくすると収音角度が広くなる。
次に、第11図を使用して、この収音装置における、騒音
による誤検出防止手段について説明する。
騒音の影響を説明するため、騒音が比較的大きい音場
で、第8図のA方向から話者音声が入射した場合を考え
る。この話者音声は目的話者音声であり、収音されるべ
き音声である。当然のことながら、騒音は収音されては
ならない音である。
まずこの状態で、騒音源が第8図のA方向にある場合を
考える。
この場合には、第9図の主マイクロホン71の出力信号は
第11図の出力信号110となり、第9図の副マイクロホン7
2の出力信号は第11図の出力信号111となる。
この第11図の出力信号110,111において、時刻T0〜T1
よび時刻T2〜T3が、無音声区間すなわち騒音区間であ
る。時刻T1〜T2が目的話者音声の区間である。
第8図の指向性パターンから容易に理解されるように時
刻T0〜T1、および時刻T2〜T3の騒音区間では、主マイク
ロホンの出力信号110の振幅のほうが、副マイクロホン
の出力信号111の振幅よりも、はるかに大きい値とな
る。同様に、時刻T1〜T2の目的話者区間でも、主マイク
ロホンの出力信号110の振幅のほうが、副マイクロホン
の出力信号111の振幅よりも、はるかに大きい値とな
る。
次に、この2つの信号から、上述した処理とまったく同
様にして、第11図の減算値112と、しきい値113を得る。
目的話者音声の検出感度が高く、騒音の除去効果も高い
状態とするため、このしきい値113は減算値112におけ
る、時刻T0〜T1および時刻T2〜T3の騒音区間の減算値の
最大値より、わずかに高い値に設定せねばならない。し
たがってこの場合、第9図のしきい値設定回路95を手動
で調節し、騒音の小さい時のしきい値である第10図のし
きい値103より大きいしきい値113に設定している。
この減算値112としきい値113とを比較すると、時刻T1
T2の目的話者音声区間だけで、オンと判定されることが
わかる。
次に、騒音源が第8図のC方向にある場合を考える。
この場合には、第9図の主マイクロホン71の出力信号は
第11図の出力信号114となり、第9図の副マイクロホン7
2の出力信号は第11図の出力信号115となる。
この第11図の出力信号114,115において、時刻T0〜T1
よび時刻T2〜T3が、無音声区間すなわち騒音区間であ
る。時刻T1〜T2が目的話者音声の区間である。
第8図の指向性パターンから容易に理解されるように、
時刻T0〜T1および時刻T2〜T3の騒音区間では主マイクロ
ホンの出力信号114の振幅のほうが、副マイクロホンの
出力信号115の振幅よりも、はるかに小さい値となる。
時刻T1〜T2の目的話者区間では、主マイクロホンの出力
信号114の振幅のほうが、副マイクロホンの出力信号115
の振幅よりも、はるかに大きい値となる。
次に、この2つの信号から、上述した処理とまったく同
様にして、第11図の減算値116と、しきい値117を得る。
目的話者音声の検出感度が高く、騒音の除去効果も高い
状態とするため、このしきい値117は減算値116におけ
る、時刻T0〜T1および時刻T2〜T3の騒音区間の減算値の
最大値より、わずかに高い値に設定せねばならない。し
たがってこの場合、騒音の小さい時のしきい値である、
第10図のしきい値103より小さい値に設定される。
この減算値112としきい値113とを比較すると、この場合
にも、時刻T1〜T2の目的話者音声区間だけで、ONと判定
されることがわかる。
以上のように、この構成の収音装置は、しきい値の値を
手動で調節することにより、目的話者音声の検出感度が
高く、騒音の除去効果も高い状態に設定することができ
る。
第9図のしきい値設定回路96がこの調節回路となってい
る。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のような構成では、騒音の大きさ、
方向が変化する音場で、目的話者音声に対する検出感度
を高く設定したのでは、騒音を目的話者音声と誤って検
出する危険が大きいという問題点を有していた。これを
避けるためには、騒音の大きさ、方向に合わせて、常に
しきい値を調整する必要があるが、このしきい値の設定
を手動で行う第9図の従来の構成では、使用状態でこの
調整を行うことは不可能であった。このため、しきい値
を高く設定し、目的話者音声に対する感度を犠牲にして
使用しているのが現状であった。
本発明は上記問題点に鑑み、騒音の大きさ、方向に適応
して、しきい値を制御できるようにし、使用中に騒音の
大きさ、方向が変化した場合にも常に目的話者音声に対
する検出感度が高く、騒音による誤検出が無い収音装置
を提供するものである。
問題点を解決するための手段 この目的を達成するために、本発明の収音装置は、主マ
イクロホンと、副マイクロホンと、主マイクロホン振幅
を計算する主マイク整流平滑回路と、副マイクロホン振
幅を計算する副マイク整流平滑回路と、主マイクロホン
振幅から副マイクロホン振幅を減算して減算値を求める
減算回路と、無音声区間を検出する無音声区間検出部
と、無音声区間の減算値だけから、しきい値を計算する
しきい値計算部と、前記減算値がこのしきい値よりも大
きい場合にはオン、小さい場合にはオフのスイッチ制御
信号を出力する比較回路と、前記主マイクロホンの信号
伝送路に設けた、このスイッチ制御信号に従って開閉す
るスイッチ回路とから構成されている。
作 用 この構成により、無音声区間検出部で騒音区間の検出が
可能となる。騒音区間が検出できれば、その区間の減算
値を調べることにより、騒音だけが入射している時の減
算値を知ることができる。
しきい値計算部は、この騒音区間の減算値から目的話者
音声に対する感度が高く、騒音による誤検出の無いしき
い値を作りだしている。
この無音声区間検出部と、しきい値計算部を導入したこ
とにより、騒音の大きさ、方向に適応して、しきい値を
制御できるようになる。したがって、使用中に騒音の大
きさ、方向が変化した場合にも、目的話者音声に対する
検出感度が高く、騒音による誤検出が無い、しきい値に
常に自動設定できることとなる。
実施例 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説
明する。
第1図は本発明の第1の実施例における収音装置のブロ
ック図を示すものである。
第1図において、1は主マイクロホン、2は副マイクロ
ホン、3は主マイクロホン1の出力信号を整流平滑して
主マイクロホン振幅を計算する主マイク整流平滑回路、
4は副マイクロホン2の出力信号の大きさを制御する可
変利得増幅回路、5は可変利得増幅回路4の出力信号を
整流平滑して副マイクロホン振幅を計算する副マイク整
流平滑回路、6は主マイクロホン振幅か副マイクロホン
振幅を減算して減算値を求める減算回路、12は主マイク
ロホン1の振幅と副マイクロホン2の振幅とを加算して
加算値を求める加算回路、13はこの加算値から無音声区
間を検出する無音声区間検出回路、7は加算回路12と無
音声区間検出回路13とで構成された無音声区間検出部、
14は無音声区間の減算値の最大値をホールドする充電時
定数が短く、放電時定数の長い最大騒音減算値ホールド
回路、15はこの最大騒音減算値からしきい値を計算する
しきい値計算回路、8は最大騒音減算値ホールド回路14
としきい値計算回路15とで構成されたしきい値計算部、
9は減算値がこのしきい値よりも大きい場合にはオン
(ON)、小さい場合にはオフ(OFF)のスイッチ制御信
号を出力する比較回路、10は主マイクロホン1の信号伝
送路に設けられ、かつこのスイッチ制御信号に従って開
閉するスイッチ回路、11は出力端子である。
なお、主マイクロホン1と副マイクロホン2の配置は、
第7図,第8図に示す従来例とまったく同じである。
以上のように構成された収音装置について、以下その動
作について説明する。
まず、比較的大きい騒音源と、話者の両方が、第8図の
A方向にある場合を考える。
第2図はこの場合を想定した、第1図の実施例のA〜H
の各点における信号波形を示したもので、この図を使用
して、第1の実施例の動作の説明を行う。
第2図において、21は第1図のA点の主マイクロホンの
出力信号の波形、22は第1図のB点の副マイクロホンの
出力信号の波形、23は第1図のC点の減算値の波形、24
は第1図のD点の加算値の波形、25は無音声区間検出用
の加算値のしきい値の波形、26は第1図のE点の無音声
区間判定信号の波形、27は第1図のF点の最大騒音減算
値の波形、28は第1図のG点のしきい値の波形、29は第
1図のH点のスイッチ制御信号の波形を示す。
この音場においては、第1図の主マイクロホン1の出力
信号は第2図の出力信号21となり、第1図の副マイクロ
ホン2の出力信号は第2図の出力信号22となる。
この第2図の出力信号21,22において、時刻T0〜T1およ
び時刻T2〜T3が、無音声区間すなわち騒音区間である。
時刻T1〜T2が目的話者音声の区間である。
第8図の指向性パターンから容易に理解されるように、
騒音区間および目的話者音声区間共、主マイクロホンの
出力信号21の振幅のほうが、副マイクロホンの出力信号
22の振幅よりも、はるかに大きな値となる。
次に、第2図の主マイクロホンの出力信号21は、第1図
の主マイク整流平滑回路3により整流平滑され、主マイ
クロホン振幅となる。一方、第2図の副マイクロホンの
出力信号22は、第1図の可変利得増幅回路4でその大き
さを調節され、副マイク整流平滑回路5に入力される。
この例では、可変利得増幅回路4の利得は“1"に設定さ
れている。この信号は、副マイク整流平滑回路5により
整流平滑され、副マイクロホン振幅となる。減算回路6
では、主マイクロホン振幅から副マイクロホン振幅を減
算して、減算値を求める。この減算値が第2図の減算値
23である。加算回路12では、主マイクロホン振幅から副
マイクロホン振幅を加算して、加算値を求める。この加
算値が第2図の加算値24である。第1図の無音声区間検
出回路13では、第2図の加算値24と、あらかじめ設定し
ておいた無音声区間検出用の加算値のしきい値25とを比
較し、加算値24がしきい値25よりも小さい場合にはON
の、大きい場合にはOFFの無音声区間判定信号を第1図
と最大騒音減算値ホールド回路14に出力する。この無音
声区間判定信号が第2図の無音声区間判定信号26であ
り、騒音区間でON、音声区間でOFFとなっていることが
わかる。
次に、第1図の最大騒音原減算ホールド回路14で、第2
図の無音声区間における減算値の最大値27を求める。こ
の回路は無音声区間でのみホールド値の更新を行い、音
声区間では更新を停止するように、無音声区間判定信号
26で制御される。この更新の充放電時定数を所定の値に
設定することにより、第2図に示すように、騒音振幅の
最大値に、最大騒音減算値27をホールドさせることがで
きる。第1図のしきい値計算部回路15では次式に従っ
て、この値よりわずかに大きい、第2図のしきい値28を
作りだす。
(しきい値)=(最大騒音減算値)+C ……(1) (C>0) 第1図の比較回路9では、第2図の減算値23としきい値
28とを比較し、減算値23がしきい値28よりも大きい場合
にはONの、小さい場合にはOFFの、第2図のスイッチ制
御信号29を第1図のスイッチ回路10に出力する。スイッ
チ回路10はこの第2図のスイッチ制御信号29に従って開
閉し、ONの時のみ、主マイクロホン1の出力信号21を第
1図の出力端子11に出力する。
この図から、時刻T1〜T2の目的話者音声区間だけでONと
判定されることがわかる。
なお、本実施例で使用した無音声区間検出回路は、信号
振幅の時間的変化を監視するもので、特開昭59−84300
号公報に示されているような従来技術が利用できる。
以上のように、本実施例によれば、加算回路12と無音声
区間検出回路13とから構成した無音声区間を検出する無
音声区間検出部7と、最大騒音減算値ホールド回路14と
しきい値計算回路15とから構成した、無音声区間の減算
値だけから、しきい値を計算するしきい値計算部8とを
導入することにより、騒音だけが入射している時の減算
値を知ることができる。さらに、この騒音区間の減算値
から、目的話者音声に対する感度が高く、騒音による誤
検出の無いしきい値を作りだすことができる。
したがって、騒音の大きさ、方向に適応して、しきい値
を制御できるようになる。使用中に騒音の大きさ、方向
が変化した場合にも、目的話者音声に対する検出感度が
高く、騒音による誤検出が無い、しきい値に自動設定で
き、常に高感度で、誤検出の無い収音装置が実現でき
る。
第3図は本発明の第2の実施例における収音装置のブロ
ック図を示すものである。
第3図は第1図の実施例のしきい値計算部8の別の構成
例で他の構成は第1図の実施例とまったく同じである。
第3図において、14は無音声区間における減算値の最大
値を求める最大騒音減算値ホールド回路、31は無音声区
間における減算値の最小値を求める充電時定数が長く、
放電時定数の短い最小騒音減算値ホールド回路、32はこ
の2つの値からしきい値を決算するしきい値計算回路、
30は最大騒音減算値ホールド回路14と、最小騒音減算値
ホールド回路31と、しきい値計算回路32とで構成された
しきい値計算部である。これ以外の部分は第1図の実施
例とまったく同じである。
以上のように構成された収音装置について、しきい値計
算部30に焦点を絞って、以下その動作を説明する。
第4図は第3図の実施例のA〜Eの各点における信号波
形を示したものである。
第4図において、23は第3図のA点の減算値の波形、27
は第3図のB点の最大騒音減算値の波形、41はC点の最
小騒音減算値の波形、42はD点のしきい値の波形、43は
E点のスイッチ制御信号の波形を示す。減算値23、最大
騒音減算値27は第2図のものと同一である。
まず、第1図と同じ手順で第2図の減算値23および無音
声区間判定信号26が求められ、第3図のしきい値計算部
30に入力される。次に、第3図の最大騒音減算値ホール
ド回路14で、第2図の無音声区間における減算値の最大
値27を求める。この回路は無音声区間でのみ、ホールド
値の更新を行い、音声区間では更新を停止するように、
無音声区間判定信号26で制御される。この更新の充放電
時定数を注意深く設定することにより、第2図に示すよ
うに、騒音振幅の最大値に、最大騒音減算値27をホール
ドさせることができる。ここまでは第1図の実施例と全
く同じ動作である。第4図には、比較のために、減算値
23、最大騒音減算値27を転写して示している。これ以
後、第4図を使用して説明を進める。
次に第3図の最小騒音減算値ホールド回路31で第4図の
無音声区間における減算値の最小値41を求める。この回
路も無音声区間でのみ、ホールド値の更新を行い、音声
区間では更新を停止するように、第2図の無音声区間判
定信号26で制御される。この更新の充放電時定数を注意
深く設定することにより、第4図に示すように、騒音振
幅の最小値に、最小騒音減算値41をホールドさせること
ができる。第3図のしきい値決算回路32では、第4図の
最大騒音減算値27と最小騒音減算値41とから、次式に従
ってしきい値42を計算している。
(しきい値)=(最大騒音減算値) +K×(最大騒音減算値−最小騒音減算値)+C………
…(2) (K>0,C≧0) 第4図の例では、K=1,C=0として計算している。こ
の計算式により、騒音区間で、しきい値42を減算値23よ
りも、常に大きく設定できる。この後、第1図の従来例
とまったく同じ手順で、時刻T1〜T2の目的話者音声区間
でONとなる。第4図のスイッチ制御信号43を得る。
以上のように、本実施例によれば、最大騒音減算値ホー
ルド回路14と、最小騒音減算値ホールド回路31としきい
値計算回路32とで構成された、しきい値計算部30を使用
することにより、騒音振幅の変動幅に見合った余裕度を
持つ、しきい値を自動設定できる。騒音の振幅変動の大
きい時は余裕度を高く、小さい時は低く設定でき、騒音
による誤動作を飛躍的に減少させることができる。
第5図は本発明の第3の実施例における収音装置のブロ
ック図を示すものである。
第5図は第1図の実施例の無音声区間検出部7の別の構
成例を示したもので、他の構成は第1図の実施例とまっ
たく同じである。
第5図において、51は主マイクロホンの出力信号と、副
マイクロホンの出力信号を加算する加算回路、52はこの
加算回路51の出力信号から無音声区間を検出する無音声
区間検出回路、50は加算回路51と無音声区間検出回路52
とで構成された無音声区間検出部である。
この実施例では、無音声区間の検出法として、周波数ス
ペクトル、自己相関係数、零交差数等を監視する方法を
想定している。このため、振幅レベルの時間変動を監視
する無音声区間検出回路13を用いた第1図の実施例と
は、構成が異なり、振幅変換する前のマイクロホン出力
信号を、無音声区間検出回路52に入力する構成としてい
る。この第5図の実施例に使用する無音声区間検出法と
しては、例えば特開昭57−171400号公報、特開昭60−23
0200号公報、特開昭60−117838号公報に示されているよ
うな、検出精度の高い従来技術が利用できる。
以上のように、無音声区間検出部を、主マイクロホンの
出力信号と、副マイクロホンの出力信号を加算する加算
回路51と、この加算回路51の出力信号の周波数スペクト
ル、自己相関係数、零交差数等を監視する無音声区間検
出回路52とで構成することにより、無音声区間の検出精
度を高めることができる。その結果、しきい値の計算精
度を高めることができ、騒音による誤動作をさらに減少
させることができる。
第6図は本発明の第4の実施例における収音装置のブロ
ック図を示すものである。
第6図は第5図の実施例の無音声区間検出部50の別の構
成例を示したもので、他の構成は第5図の実施例とまっ
たく同じである。
第6図において、61は主マイクロホンの出力信号から無
音声区間を検出する主マイク無音声区間検出回路、62は
副マイクロホンの出力信号から無音声区間を検出する副
マイク無音声区間検出回路、63はこの2つの検出結果の
理論積を求める理論積回路、60は主マイク無音声区間検
出回路61と、副マイク無音声区間検出回路62と、理論積
回路63とから構成した無音声区間検出部である。
この実施例でも、無音声区間の検出法として、周波数ス
ペクトル、自己相関係数、零交差数等を監視する方法を
想定している。
以上のように、主マイクロホンと副マイクロホンの両方
に無音声区間検出回路を導入し、両方の検出回路がONを
出力している時のみ、無音声区間と判定させることによ
り、第5図の実施例よりも、無音声区間の検出精度をさ
らに高めることができる。その結果、しきい値の計算精
度を高めることができ、騒音による誤動作をさらに減少
させることができる。
発明の効果 本発明は無音声区間を検出する無音声区間検出部と、無
音声区間の減算値だけから、しきい値を計算するしきい
値計算部を設けることにより、騒音の大きさ、方向に適
応して、しきい値を制御できるようになる。したがっ
て、使用中に騒音の大きさ、方向が変化した場合にも、
目的話者音声に対する検出感度が高く、騒音による誤検
出が無い、しきい値に常に自動設定できることとなる。
このことは、単に検出精度が向上するだけでなく、使用
者に与える操作上の負担が激減し、高性能で使いやすい
収音装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例における収音装置のブロ
ック図、第2図は第1図の各部における信号の波形図、
第3図は本発明の第2の実施例における収音装置のブロ
ック図、第4図は第3図の各部における信号の波形図、
第5図は本発明の第3の実施例における収音装置のブロ
ック図、第6図は本発明の第4の実施例における収音装
置のブロック図、第7図は本発明の実施例および従来例
のマイクロホンの配置図、第8図は第7図のマイクロホ
ンの指向性パターン図、第9図は従来の収音装置のブロ
ック図、第10図および第11図は第9図の各部における信
号の波形図である。 1……主マイクロホン、2……副マイクロホン、3……
主マイク整流平滑回路、4……可変利得増幅回路、5…
…副マイク整流平滑回路、6……減算回路、7,50,60…
…無音声区間検出部、8,30……しきい値計算部、9……
比較回路、10……スイッチ回路、11……出力端子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】収音すべき話者音声に対して感度が高いよ
    うに配置された主マイクロホンと、周囲雑音に対して感
    度が高いように配置された副マイクロホンと、前記主マ
    イクロホンの出力信号を整流平滑して主マイクロホン振
    幅を計算する主マイク整流平滑回路と、前記副マイクロ
    ホンの出力信号を整流平滑して副マイクロホン振幅を計
    算する副マイク整流平滑回路と、前記主マイクロホン振
    幅から前記副マイクロホン振幅を減算して減算値を求め
    る減算回路と、前記主マイクロホンの出力信号と前記副
    マイクロホンの出力信号とから無音声区間を検出する無
    音声区間検出部と、前記無音声区間検出部からの無音声
    区間判定信号を受けて、前記減算値中の無音声区間の減
    算値だけから、しきい値を計算するしきい値計算部と、
    前記減算値がこのしきい値よりも大きい場合にはオン、
    小さい場合にはオフのスイッチ制御信号を出力する比較
    回路と、前記主マイクロホンの信号伝送路に設けた、こ
    のスイッチ制御信号に従って開閉するスイッチ回路とを
    具備してなる収音装置。
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