JPH07195511A - 二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents
二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法Info
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- JPH07195511A JPH07195511A JP33643993A JP33643993A JPH07195511A JP H07195511 A JPH07195511 A JP H07195511A JP 33643993 A JP33643993 A JP 33643993A JP 33643993 A JP33643993 A JP 33643993A JP H07195511 A JPH07195511 A JP H07195511A
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- polyester
- stretched
- biaxially oriented
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 (A)2,6−ナフタレンジカルボン酸成分
がジカルボン酸成分の80モル%以上を占めるポリエス
テル(a)の未延伸フィルムを縦方向に延伸した後、
(B)フィルムの片面または両面上に、ガラス転移点が
80〜180℃のポリエステル(b)を含む水性塗布液
を塗布し、(C)乾燥した後あるいは乾燥しつつ横方向
に延伸し、(D)再び縦方向に延伸し、(E)必要なら
さらに横方向に延伸することを特徴とする易接着層を有
する二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。 【効果】 本発明の方法に従って得られる易接着層を有
する二軸配向ポリエステルフィルムは耐熱性、接着性お
よび力学的特性に優れる。さらに、該フィルムを製造す
るための延伸時において、易接着層とロール類とが粘着
する現象が低減する。
がジカルボン酸成分の80モル%以上を占めるポリエス
テル(a)の未延伸フィルムを縦方向に延伸した後、
(B)フィルムの片面または両面上に、ガラス転移点が
80〜180℃のポリエステル(b)を含む水性塗布液
を塗布し、(C)乾燥した後あるいは乾燥しつつ横方向
に延伸し、(D)再び縦方向に延伸し、(E)必要なら
さらに横方向に延伸することを特徴とする易接着層を有
する二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。 【効果】 本発明の方法に従って得られる易接着層を有
する二軸配向ポリエステルフィルムは耐熱性、接着性お
よび力学的特性に優れる。さらに、該フィルムを製造す
るための延伸時において、易接着層とロール類とが粘着
する現象が低減する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は易接着層を有する二軸配
向ポリエステルフィルムの製造方法に関し、詳しくは耐
熱性、接着性および力学的特性に優れ、磁気媒体、包装
材料、積層材料などに有用な易接着層を有する二軸配向
ポリエステルフィルムの製造方法に関する。
向ポリエステルフィルムの製造方法に関し、詳しくは耐
熱性、接着性および力学的特性に優れ、磁気媒体、包装
材料、積層材料などに有用な易接着層を有する二軸配向
ポリエステルフィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルム、特にポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレン
ジカルボキシレートのフィルムは磁気テープ、フロッピ
ーディスク、磁気カード、グラフィック材料、包装材料
などに使用されているが、フィルムが配向結晶化してい
るために接着力が低い。
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレン
ジカルボキシレートのフィルムは磁気テープ、フロッピ
ーディスク、磁気カード、グラフィック材料、包装材料
などに使用されているが、フィルムが配向結晶化してい
るために接着力が低い。
【0003】ポリエステルフィルムの接着力を向上する
目的で、該フィルムの面上に易接着層を設けることが行
われている。しかしながら、高強度のフィルムを得るた
めに行われる3〜4段の延伸工程で易接着層の耐熱性の
低さに起因して、易接着層が延伸工程に用いられるロー
ルに熱粘着するトラブルが発生する場合が認められる。
目的で、該フィルムの面上に易接着層を設けることが行
われている。しかしながら、高強度のフィルムを得るた
めに行われる3〜4段の延伸工程で易接着層の耐熱性の
低さに起因して、易接着層が延伸工程に用いられるロー
ルに熱粘着するトラブルが発生する場合が認められる。
【0004】
【発明が解決しよとする課題】本発明の目的は、耐熱
性、接着性および力学的特性に優れ、磁気媒体、包装材
料、積層材料などに好適に用いることのできる易接着層
を有する二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法を提
供することにある。本発明の他の目的は、易接着層が延
伸工程でロール類と粘着することが実質的に防止された
易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムの製造
方法を提供することにある。本発明の他の目的は、上記
方法によって製造された易接着層を有する二軸配向ポリ
エステルフィルムを提供することにある。発明のさらな
る目的は上記フィルムをベースフィルムとする磁気記録
媒体を提供することにある。
性、接着性および力学的特性に優れ、磁気媒体、包装材
料、積層材料などに好適に用いることのできる易接着層
を有する二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法を提
供することにある。本発明の他の目的は、易接着層が延
伸工程でロール類と粘着することが実質的に防止された
易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムの製造
方法を提供することにある。本発明の他の目的は、上記
方法によって製造された易接着層を有する二軸配向ポリ
エステルフィルムを提供することにある。発明のさらな
る目的は上記フィルムをベースフィルムとする磁気記録
媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第1
に、(A)2,6−ナフタレンジカルボン酸成分がジカ
ルボン酸成分の80モル%以上を占めるポリエステル
(a)の未延伸フィルムを縦方向に延伸した後、(B)
フィルムの片面または両面上に、ガラス転移点が80〜
180℃のポリエステル(b)を主成分としてなる水性
塗布液を塗布し、(C)乾燥した後あるいは乾燥しつつ
横方向に延伸し、(D)再び縦方向に延伸し、(E)必
要ならさらに横方向に延伸することを特徴とする易接着
層を有する二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法が
提供される。本発明によれば、第2に、上記方法で得ら
れる易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムが
提供される。発明によれば、第3に、上記二軸配向ポリ
エステルフィルムの易接着層上に磁気層が存在する磁気
記録媒体が提供される。これらの発明により、前記の本
発明の目的が達成される。
に、(A)2,6−ナフタレンジカルボン酸成分がジカ
ルボン酸成分の80モル%以上を占めるポリエステル
(a)の未延伸フィルムを縦方向に延伸した後、(B)
フィルムの片面または両面上に、ガラス転移点が80〜
180℃のポリエステル(b)を主成分としてなる水性
塗布液を塗布し、(C)乾燥した後あるいは乾燥しつつ
横方向に延伸し、(D)再び縦方向に延伸し、(E)必
要ならさらに横方向に延伸することを特徴とする易接着
層を有する二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法が
提供される。本発明によれば、第2に、上記方法で得ら
れる易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムが
提供される。発明によれば、第3に、上記二軸配向ポリ
エステルフィルムの易接着層上に磁気層が存在する磁気
記録媒体が提供される。これらの発明により、前記の本
発明の目的が達成される。
【0006】以下、本発明を詳述するが、それにより本
発明の別の目的、構成並びに利点および効果が明らかと
なろう。
発明の別の目的、構成並びに利点および効果が明らかと
なろう。
【0007】本発明において、易接着層が設けられかつ
二軸延伸されるポリエステルフィルムを構成するポリエ
ステル(a)は、該フィルムの力学的強度を高く保つ観
点から、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分がジカル
ボン酸成分の80モル%以上、好ましくは90モル%以
上を占める。
二軸延伸されるポリエステルフィルムを構成するポリエ
ステル(a)は、該フィルムの力学的強度を高く保つ観
点から、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分がジカル
ボン酸成分の80モル%以上、好ましくは90モル%以
上を占める。
【0008】上記ポリエステル(a)は2,6−ナフタ
レンジカルボン酸成分以外のジカルボン酸を含むことが
できる。そのようなジカルボン酸として例えばテレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン
酸などを例示することができる。
レンジカルボン酸成分以外のジカルボン酸を含むことが
できる。そのようなジカルボン酸として例えばテレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン
酸などを例示することができる。
【0009】ポリエステル(a)のグリコール成分とし
ては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチレングリコール、ジエチレングリコール、
1,6−シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレン
グリコール、ポリエチレングリコールなどを例示するこ
とができ、なかでもエチレングリコールが好ましい。
ては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチレングリコール、ジエチレングリコール、
1,6−シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレン
グリコール、ポリエチレングリコールなどを例示するこ
とができ、なかでもエチレングリコールが好ましい。
【0010】ポリエステル(a)の特に好ましい具体例
として、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキ
シレートを挙げることができる。他の好ましい例として
テレフタル酸−2,6−ナフタレンジカルボン酸−エチ
レングリコール共重合ポリエステルを挙げることができ
る。
として、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキ
シレートを挙げることができる。他の好ましい例として
テレフタル酸−2,6−ナフタレンジカルボン酸−エチ
レングリコール共重合ポリエステルを挙げることができ
る。
【0011】ポリエステル(a)の固有粘度(オルソク
ロロフェノール溶媒、35℃で測定)は、0.35〜0.
9dl/gであることが好ましい。
ロロフェノール溶媒、35℃で測定)は、0.35〜0.
9dl/gであることが好ましい。
【0012】本発明の二軸配向フィルムが有する易接着
性層の主成分であるポリエステル(b)はガラス転移点
(温度)が80〜180℃、好ましくは85〜160℃
である。ポリエステル(b)としてガラス転移点がこの
ように高いものを用いることにより、易接着性層の耐熱
性が向上する結果、後述する延伸工程においてロール類
と易接着層との粘着を防止することが可能となる。
性層の主成分であるポリエステル(b)はガラス転移点
(温度)が80〜180℃、好ましくは85〜160℃
である。ポリエステル(b)としてガラス転移点がこの
ように高いものを用いることにより、易接着性層の耐熱
性が向上する結果、後述する延伸工程においてロール類
と易接着層との粘着を防止することが可能となる。
【0013】ポリエステル(b)のジカルボン酸成分と
してテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、4,4'−ジフェニルジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、コハク酸など
を挙げることができる。
してテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、4,4'−ジフェニルジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、コハク酸など
を挙げることができる。
【0014】ポリエステル(b)は上記ジカルボン酸成
分以外に、実質的に架橋が生じない少量割合の範囲でト
リメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの三
価以上の多価カルボン酸成分を含むことができる。また
p−ヒドロキシ安息香酸、p−(β−ヒドロキシエトキ
シ)安息香酸などのオキシカルボン酸成分を少量含むこ
とができる。
分以外に、実質的に架橋が生じない少量割合の範囲でト
リメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの三
価以上の多価カルボン酸成分を含むことができる。また
p−ヒドロキシ安息香酸、p−(β−ヒドロキシエトキ
シ)安息香酸などのオキシカルボン酸成分を少量含むこ
とができる。
【0015】ポリエステル(b)のグリコール成分とし
て、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチレングリコール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリ
コール、ビスフェノールA・アルキレンオキシド付加
物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリテトラメチレングリコールなどを挙げることができ
る。
て、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチレングリコール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリ
コール、ビスフェノールA・アルキレンオキシド付加
物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリテトラメチレングリコールなどを挙げることができ
る。
【0016】ポリエステル(b)は、実質的に架橋が生
じない少量割合の範囲でグリセリン、トリメチロールプ
ロパンなどの三価以上の多価ヒドロキシ成分を含むこと
ができる。また、ポリエステル(b)はジメチロールプ
ロピオン酸などの分子内に水酸基およびカルボキシル基
を合計で3個以上含有する多官能性化合物成分を実質的
に架橋が生じない程度の少量割合の範囲で含むことがで
きる。
じない少量割合の範囲でグリセリン、トリメチロールプ
ロパンなどの三価以上の多価ヒドロキシ成分を含むこと
ができる。また、ポリエステル(b)はジメチロールプ
ロピオン酸などの分子内に水酸基およびカルボキシル基
を合計で3個以上含有する多官能性化合物成分を実質的
に架橋が生じない程度の少量割合の範囲で含むことがで
きる。
【0017】ポリエステル(b)のガラス転移点はジカ
ルボン酸成分、グリコール成分および他の成分並びにこ
れらの組成割合を適宜に選択することにより容易に上記
範囲とすることができる。
ルボン酸成分、グリコール成分および他の成分並びにこ
れらの組成割合を適宜に選択することにより容易に上記
範囲とすることができる。
【0018】また、アルカリ金属スルホネートあるいは
アルカリ金属カルボキシレートなどの親水基を有するジ
カルボン酸成分あるいはグリコール成分を導入するかま
たはポリアルキレングリコール成分を導入することによ
りポリエステル(b)を親水性とすることができる。ア
ルカリ金属スルホネートを有するジカルボン酸成分とし
ては5−リチウムスルホイソフタル酸、5−カリウムス
ルホイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、5−ナトリウムスルホテレフタル酸を、アルカリ金
属カルボキシレートを有するジカルボン酸としてはトリ
メリット酸のモノナトリウム塩およびモノカリウム塩を
アルカリ金属スルホネートを有するグリコール成分とし
てはジメチロールエチルスルホン酸のナトリウム塩およ
びカリウム塩を、そしてアルカリ金属カルボキシレート
を有するグリコール成分としてはジメチロールプロピオ
ン酸のナトリウム塩およびカリウム塩を各々例示するこ
とができる。
アルカリ金属カルボキシレートなどの親水基を有するジ
カルボン酸成分あるいはグリコール成分を導入するかま
たはポリアルキレングリコール成分を導入することによ
りポリエステル(b)を親水性とすることができる。ア
ルカリ金属スルホネートを有するジカルボン酸成分とし
ては5−リチウムスルホイソフタル酸、5−カリウムス
ルホイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、5−ナトリウムスルホテレフタル酸を、アルカリ金
属カルボキシレートを有するジカルボン酸としてはトリ
メリット酸のモノナトリウム塩およびモノカリウム塩を
アルカリ金属スルホネートを有するグリコール成分とし
てはジメチロールエチルスルホン酸のナトリウム塩およ
びカリウム塩を、そしてアルカリ金属カルボキシレート
を有するグリコール成分としてはジメチロールプロピオ
ン酸のナトリウム塩およびカリウム塩を各々例示するこ
とができる。
【0019】ポリエステル(b)を含む水性塗布液は、
ポリエステル(b)が固形分の40〜95重量%を占め
るように調製されることが好ましい。ポリエステル
(b)は水性塗布液中に溶解、乳化ないし分散せしめら
れる。そしてこのなかには必要に応じて酸化珪素、酸化
鉄、カオリン、酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム、
炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機粒子、アクリル
樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹
脂、カーボンブラックなどの有機粒子、酸化防止剤、滑
剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、界面活
性剤、分散剤などを添加し得る。また、該塗布液は少量
の有機溶剤を含むことができる。
ポリエステル(b)が固形分の40〜95重量%を占め
るように調製されることが好ましい。ポリエステル
(b)は水性塗布液中に溶解、乳化ないし分散せしめら
れる。そしてこのなかには必要に応じて酸化珪素、酸化
鉄、カオリン、酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム、
炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機粒子、アクリル
樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹
脂、カーボンブラックなどの有機粒子、酸化防止剤、滑
剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、界面活
性剤、分散剤などを添加し得る。また、該塗布液は少量
の有機溶剤を含むことができる。
【0020】本発明の二軸配向フィルムは、以下の方法
で製造される。即ち、まず前述したポリエステル(a)
を例えばTm〜(Tm+70)℃の温度(ここで、Tm
はポリエステルの融点である)でポリエステルを押し出
して、固有粘度が略0.35〜0.9dl/gの未延伸フ
ィルムとなし、該未延伸フィルムを縦方向に(Tg−1
0)〜(Tg+70)℃の温度(ここで、Tgはポリエ
ステルのガラス転移点である)で2.0〜5.0倍の倍率
で延伸して一軸配向フィルムを得る。
で製造される。即ち、まず前述したポリエステル(a)
を例えばTm〜(Tm+70)℃の温度(ここで、Tm
はポリエステルの融点である)でポリエステルを押し出
して、固有粘度が略0.35〜0.9dl/gの未延伸フ
ィルムとなし、該未延伸フィルムを縦方向に(Tg−1
0)〜(Tg+70)℃の温度(ここで、Tgはポリエ
ステルのガラス転移点である)で2.0〜5.0倍の倍率
で延伸して一軸配向フィルムを得る。
【0021】次に、この一軸配向フィルムの片面または
両面に、前述したポリエステル(b)を含む水性塗布液
を塗布する。このとき、好ましくは乾燥後の厚みで0.
01〜1μmとなるような量塗布される。塗布する手段
としては、例えばグラビアロールが用いられる。その
後、乾燥してからあるいは乾燥しつつフィルムを横方向
にTg〜(Tg+70)℃の温度で2.0〜5.0倍の倍
率で延伸される。
両面に、前述したポリエステル(b)を含む水性塗布液
を塗布する。このとき、好ましくは乾燥後の厚みで0.
01〜1μmとなるような量塗布される。塗布する手段
としては、例えばグラビアロールが用いられる。その
後、乾燥してからあるいは乾燥しつつフィルムを横方向
にTg〜(Tg+70)℃の温度で2.0〜5.0倍の倍
率で延伸される。
【0022】本発明においては、この二軸延伸されたフ
ィルムは、必要に応じて熱処理を施した後再び縦方向に
90〜230℃の温度範囲で1.2〜4倍の倍率で延伸
する。さらに必要に応じて90〜230℃の温度範囲で
1.02〜4の倍率で横延伸することができる。そして
最後に180〜270℃で、1〜60秒間熱処理するこ
とが好ましい。
ィルムは、必要に応じて熱処理を施した後再び縦方向に
90〜230℃の温度範囲で1.2〜4倍の倍率で延伸
する。さらに必要に応じて90〜230℃の温度範囲で
1.02〜4の倍率で横延伸することができる。そして
最後に180〜270℃で、1〜60秒間熱処理するこ
とが好ましい。
【0023】このようにして得られる二軸配向フィルム
は通常2〜25μmの厚みである。
は通常2〜25μmの厚みである。
【0024】本発明の方法に従って得られる二軸配向フ
ィルムは、耐熱性、接着性および力学的特性に優れる。
従って、磁気テープ、磁気ディスク、磁気カード、印刷
材料、グラフィック材料、感光材料、包装材料に有用で
ある。
ィルムは、耐熱性、接着性および力学的特性に優れる。
従って、磁気テープ、磁気ディスク、磁気カード、印刷
材料、グラフィック材料、感光材料、包装材料に有用で
ある。
【0025】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明
する。フィルムの特性は下記の方法で測定した。 (1)接着性 ポリエステルフィルム易接着層面に評価塗料をマイヤー
バーで乾燥後の厚さが約4μmになるように塗布し、1
00℃で3分間乾燥する。その後60℃で24時間エー
ジングし、次いでスコッチテープNo.600(3M社
製)幅12.7mm、長さ15cmを気泡が入らないよ
うに粘着し、この上をJIS C2701(1975)
記載の手動式荷重ロールでならして密着させ、テープ巾
に切り出す。このテープを180度剥離した時の強力を
測定する。 [評価用塗料] 固形分換算で、 ウレタン樹脂 ニッポラン2304 25部 塩ビ・酢ビ樹脂 エスレックA(積水化学製) 50部 分散剤 レシオンP(理研ビタミン製) 1部 磁性剤 CTX−860(戸田化学製) 500部 をメチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン混
合溶剤に溶解し、40%液にし、サンドグライダーで2
時間分散する。その後、架橋剤のコロネートL25部
(固形分換算)を添加し、よく攪拌して磁性塗料を得
る。
する。フィルムの特性は下記の方法で測定した。 (1)接着性 ポリエステルフィルム易接着層面に評価塗料をマイヤー
バーで乾燥後の厚さが約4μmになるように塗布し、1
00℃で3分間乾燥する。その後60℃で24時間エー
ジングし、次いでスコッチテープNo.600(3M社
製)幅12.7mm、長さ15cmを気泡が入らないよ
うに粘着し、この上をJIS C2701(1975)
記載の手動式荷重ロールでならして密着させ、テープ巾
に切り出す。このテープを180度剥離した時の強力を
測定する。 [評価用塗料] 固形分換算で、 ウレタン樹脂 ニッポラン2304 25部 塩ビ・酢ビ樹脂 エスレックA(積水化学製) 50部 分散剤 レシオンP(理研ビタミン製) 1部 磁性剤 CTX−860(戸田化学製) 500部 をメチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン混
合溶剤に溶解し、40%液にし、サンドグライダーで2
時間分散する。その後、架橋剤のコロネートL25部
(固形分換算)を添加し、よく攪拌して磁性塗料を得
る。
【0026】(実施例1)固有粘度[η]が0.65d
l/g(オルソクロロフェノール溶媒、35℃で測定)
のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレー
トの未延伸フィルムを縦方向に2.6倍延伸した後、こ
のフィルムの片面に水性塗布液をロールで塗布した。こ
の塗布液は、4,4'−ジフェニルジカルボン酸−テレフ
タル酸−5−カリウムスルホテレフタル酸−エチレング
リコール共重合ポリエステルA−1(Tg=121℃)
とポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルB−1と
を合計で3重量%の濃度で含み、A−1とB−1との重
量比は85:15であった。次に乾燥しつつ横方向に3
倍延伸して140℃で熱処理した。その後、縦方向に
1.8倍延伸し、更に横方向に1.2倍延伸した後、21
5℃で10秒間熱処理して得た厚さ9μmのフィルムの
特性を表1に示す。
l/g(オルソクロロフェノール溶媒、35℃で測定)
のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレー
トの未延伸フィルムを縦方向に2.6倍延伸した後、こ
のフィルムの片面に水性塗布液をロールで塗布した。こ
の塗布液は、4,4'−ジフェニルジカルボン酸−テレフ
タル酸−5−カリウムスルホテレフタル酸−エチレング
リコール共重合ポリエステルA−1(Tg=121℃)
とポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルB−1と
を合計で3重量%の濃度で含み、A−1とB−1との重
量比は85:15であった。次に乾燥しつつ横方向に3
倍延伸して140℃で熱処理した。その後、縦方向に
1.8倍延伸し、更に横方向に1.2倍延伸した後、21
5℃で10秒間熱処理して得た厚さ9μmのフィルムの
特性を表1に示す。
【0027】(比較例1)実施例1において塗布しない
こと以外は実施例1を繰り返して得たフィルムの特性を
表1に示す。
こと以外は実施例1を繰り返して得たフィルムの特性を
表1に示す。
【0028】(実施例2〜8)実施例1において塗布液
の組成と易接着層の厚さを表1に記載されるように変え
ること以外は実施例1を繰り返して得たフィルムの特性
を表1に示す。
の組成と易接着層の厚さを表1に記載されるように変え
ること以外は実施例1を繰り返して得たフィルムの特性
を表1に示す。
【0029】なお、表1においてポリエステルA−2お
よび界面活性剤B−2は下記のとおりである。
よび界面活性剤B−2は下記のとおりである。
【0030】<ポリエステルA−2>4,4'−ジフェニ
ルジカルボン酸−2,6−ナフタレンジカルボン酸−5
−ナトリウムスルホイソフタル酸−ネオペンチレングリ
コール−エチレングコリール共重合体(Tg=109
℃)
ルジカルボン酸−2,6−ナフタレンジカルボン酸−5
−ナトリウムスルホイソフタル酸−ネオペンチレングリ
コール−エチレングコリール共重合体(Tg=109
℃)
【0031】<界面活性剤B−2>ポリオキシエチレン
ドデシルエーテル
ドデシルエーテル
【0032】
【表1】
【0033】以上の実施例1〜8において、延伸操作時
に塗膜とロール類が粘着する現象は認められなかった。
に塗膜とロール類が粘着する現象は認められなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の方法に従って得られる易接着層
を有する二軸配向ポリエステルフィルムは耐熱性、接着
性および力学的特性に優れる。さらに、該フィルムを製
造するための延伸時において、易接着層とロール類とが
粘着する現象が低減する。
を有する二軸配向ポリエステルフィルムは耐熱性、接着
性および力学的特性に優れる。さらに、該フィルムを製
造するための延伸時において、易接着層とロール類とが
粘着する現象が低減する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 67:00 (72)発明者 中村 知基 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山事業所内
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)2,6−ナフタレンジカルボン酸
成分がジカルボン酸成分の80モル%以上を占めるポリ
エステル(a)の未延伸フィルムを縦方向に延伸した
後、(B)フィルムの片面または両面上に、ガラス転移
点が80〜180℃のポリエステル(b)を含む水性塗
布液を塗布し、(C)乾燥した後あるいは乾燥しつつ横
方向に延伸し、(D)再び縦方向に延伸し、(E)必要
ならさらに横方向に延伸することを特徴とする易接着層
を有する二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方法で得られる易接着
層を有する二軸配向ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】 請求項2に記載の二軸配向ポリエステル
フィルムの易接着層上に磁気層が存在する磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33643993A JPH07195511A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33643993A JPH07195511A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07195511A true JPH07195511A (ja) | 1995-08-01 |
Family
ID=18299152
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33643993A Pending JPH07195511A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07195511A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010235656A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-21 | Teijin Dupont Films Japan Ltd | 固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルムおよびそれからなる固体高分子電解質膜補強部材 |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP33643993A patent/JPH07195511A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010235656A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-21 | Teijin Dupont Films Japan Ltd | 固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルムおよびそれからなる固体高分子電解質膜補強部材 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030825 |