JPH07195493A - 電気絶縁電線の製造方法 - Google Patents

電気絶縁電線の製造方法

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JPH07195493A
JPH07195493A JP5349237A JP34923793A JPH07195493A JP H07195493 A JPH07195493 A JP H07195493A JP 5349237 A JP5349237 A JP 5349237A JP 34923793 A JP34923793 A JP 34923793A JP H07195493 A JPH07195493 A JP H07195493A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 層厚が0.05mm以下の電気絶縁層を細径導
体上に良好に形成できる電気絶縁電線の製造方法を提供
する。 【構成】 本製造方法は、連続して送給される導体上に
溶融した熱可塑性樹脂を被覆して層厚さ0.05mm以下
の電気絶縁層を有する電気絶縁電線を製造する方法であ
る。この方法を実施する際に使用する押出機用スクリュ
ーシャフト10は、フィードゾーン12とコンプレッシ
ョンゾーン14とメタリングソーン16とを先端に向か
って順次有し、かつそれらの上に連続した螺旋状溝20
を備えている。スクリューシャフトの直径が10mmより
大きく25mmより小さい数値の範囲に、フィードゾーン
の溝幅がメタリングソーンの溝幅の0.1倍から0.9
倍の範囲に、フィードゾーンの溝深がメタリングソーン
の溝深の1.1倍から10.0倍の範囲にそれぞれあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気絶縁電線の製造方
法に関し、更に詳細には、熱可塑性樹脂の押し出し被覆
により層厚0.05mm以下の電気絶縁層を有する電気絶
縁電線を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】連続して送給される導体上に溶融した熱
可塑性樹脂を押し出し被覆して電気絶縁電線を製造する
際には、従来、図3に示すような押出機を使用してい
た。図3は、熱可塑性樹脂を導体上に押し出し被覆して
連続的に電気絶縁電線を製造する典型的な単軸式押出機
の概念的構造図である。図3に示すように、押出機は、
駆動装置によって回転する1本のスクリューシャフト5
2と、スクリューシャフト52を収容したシリンダ54
と、シリンダ内に配設されて樹脂を加熱する発熱体56
と、シリンダ54の先端に設けられたクロスヘッド部5
8と、シリンダの基端側、即ちクロスヘッド部58の反
対側に設けられた熱可塑性樹脂を投入するホッパ60と
を備えている。尚、61は、ブレーカープレートであ
る。クロスヘッド部58には、導体の送給口であるニッ
プル62と、導体に被着した溶融樹脂を成形するダイス
64とが備えてある。
【0003】スクリューシャフト52は、螺旋状のスク
リュー溝を備えた部材であって、ホッパから供給された
熱可塑性樹脂をスクリューシャフトの回転と共にクロス
ヘッド部58に向かって前進させると共に溶融混合す
る。図4はスクリューシャフトの側面図であり、図5は
図4のスクリューシャフトのフィードゾーンの一部を拡
大した側面図である。スクリューシャフト52は、図4
に示すように、3個の領域から構成されていて、フィー
ドゾーン66とコンプレッションゾーン68とメタリン
グゾーン70とを先端に向かって順次有し、かつそれら
の上に連続して設けられた螺旋状溝(スクリュー溝)7
2を備えている。
【0004】押出機のホッパ60側に設けられたフィー
ドゾーン66は、スクリュー溝の溝深(図5のDf)の
比較的深い領域であって、ホッパ60から供給された樹
脂をスクリュー溝72内に収容し、次のコンプレッショ
ンゾーン68に送る。スクリューシャフト52の先端、
即ち押出機のクロスヘッド部58側に設けられたメタリ
ングゾーン70は、スクリュー溝の溝深の比較的浅い領
域であって、圧縮された樹脂を一定送出量に定量化して
クロスヘッド部58に送出する。コンプレッションゾー
ン68は、フィードゾーン66とメタリングゾーン70
との間でスクリュー溝が深い溝から浅い溝に一様にかつ
徐々に連続して移行する領域であって、フィードゾーン
66から送られてきた樹脂を圧縮する。
【0005】ペレット状の熱可塑性樹脂は、ホッパ60
からスクリューシャフト52のフィードゾーン66に供
給され、スクリューシャフト52の回転によって前進
し、発熱体56より供給される熱と樹脂ペレット相互の
摩擦による摩擦熱とによって次第に軟化溶融し、クロス
ヘッド部58に送られる。一方、導体は、ニップル62
を介してシリンダ54に対してほぼ直角方向にクロスヘ
ッド部58内に送給される。溶融樹脂は、クロスヘッド
部58内で導体に被着し、導体に同伴されてダイス64
から送出されると共に電気絶縁層として成形される。そ
の後、電気絶縁電線は、下流の水槽に入る。
【0006】フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂を導体上に被
着させて電気絶縁電線を製造する際に使用して来た押出
機に装着している従来のスクリューシャフトは、スクリ
ュー溝のフライト(山の部分)78の幅W(図5参照)
は、3個のフィードゾーン66、コンプレッションゾー
ン68及びメタリングゾーン70において同じであっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、電気
/電子機器の小型化、電気絶縁電線の低特性インピーダ
ンス化、低静電容量等の要望に応じて、熱可塑性樹脂被
覆の電気絶縁電線を細径化することが必要になり、その
ため、電気絶縁層の層厚を薄肉にすること、例えば層厚
を0.05mm以下にすることが必要になっている。ここ
で述べる層厚は、充実被覆電線の場合はその時の層厚を
指し、発泡被覆電線の場合は充実部(気泡を形成してい
る以外の部分)のみの体積で充実被覆電線を形成したと
仮定した時の層厚を指す。例えば、導体径0.18mm、
電線外径0.40mm、発泡率70%とした場合、単純な
層厚は、(0.40−0.18)×1/2=0.11mm
になるが、上記の定義に従えば層厚Xは、次式により
0.043mmとなる。 〔(0.40/2)2−(0.18/2)2] ×π×(1
00−70)/100=〔((2X+0.18)/2)
2−(0.18/2)2〕×π よって、 X2+0.18X−0.0098=0 X≒0.043 (X>0) しかし、従来のスクリューシャフトを用いた押出機で導
体上に押し出し被覆し、電気絶縁層の層厚が0.05mm
以下の電気絶縁電線を製造しようとすると、どうして
も、電気絶縁層に所謂″肉切れ″現象が生じ、均質で均
一な肉厚の電気絶縁層を導体上に連続的に被覆すること
が出来なかった。本明細書で、″肉切れ″現象とは、層
厚が薄い部分、或いは全く被覆されていない部分が電気
絶縁層に生じていることであり、かかる電気絶縁層が導
体上に形成されていると、不良品となり、電気絶縁電線
の製造歩留りが低下する。
【0008】以上の問題に鑑み、本発明は、層厚が0.
05mm以下の熱可塑性樹脂電気絶縁層を細径導体上に良
好に形成できる電気絶縁電線の製造方法を目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、研究の末、
薄肉の電気絶縁層を形成する場合に、従来のスクリュー
シャフトを使用すると、電気絶縁層に″肉切れ″現象が
生じるのは、その樹脂吐出量が過大であるからであると
言うことを見い出した。そこで、先ず、導体の送給速度
を高くすることにより、樹脂吐出量の過大さを解消しよ
うとした。しかし、導体が細径であると、導体の送給速
度を高くした場合、走行中の導体に溶融樹脂を具合良く
被着させ、導体に同伴させてダイスより円滑に出すこと
が難しく、そのため、″肉切れ″現象を解消できなかっ
た。次に、スクリューシャフトの回転数を低下させて吐
出量の過大さを解決する試みを行った。しかし、吐出量
の過大さを解消できるような低い回転数は、スクリュー
シャフトを駆動する回転数可変式電気モータの回転数制
御可能範囲の下限以下であった。そのため、吐出量の制
御が困難になって、却って電気絶縁層の外径が変動し、
所定外径の電気絶縁電線を製造することが困難であっ
た。
【0010】更には、スクリューシャフトのスクリュー
溝の深さをスクリュー全体にわたり浅くして吐出量の過
大さを解決する試みも行った。しかし、スクリュー溝を
浅くすると、シリンダ内の背圧が高くなって、吐出量の
変動を引き起こし、却って、電気絶縁電線の外径変動の
原因となった。これについて更に言えば、押出機の小型
化に伴い、シリンダの径、即ちスクリューシャフトの径
が細くなっているので、スクリュー溝の深さ、特にフィ
ードゾーンの溝の深さが、スクリューシャフトの特性に
与える影響が、相対的に大きくなっていることである。
例えば、スクリューシャフトの径が細い場合に、フィー
ドゾーンの溝の深さを深くし過ぎると、スクリューシャ
フトの強度が著しく低下する。また、逆に、浅く過ぎる
と、ホッパから供給される樹脂ベレットのスクリュー溝
への食い込みが悪くなり、吐出量変動等の原因となる。
また、実験を重ねる過程で、フッ素樹脂のように高剪断
力を作用させる必要がある樹脂において、以上説明した
現象が、特に顕著であることが判った。
【0011】以上の結果に基づき、更に研究を重ねた
末、特定形状のスクリューシャフトを使用することによ
り、上記目的を達成できることを見い出し、本発明を完
成するに至った。特定形状のスクリューシャフトとは、
スクリューシャフトの直径を従来より小さくすると共に
スクリューシャフトの直径の細径化に対応させてフィー
ドゾーンとメタリングゾーンとの間でスクリュー溝の寸
法を関係付けたものである。
【0012】上記目的を達成するために、本発明に係る
電気絶縁電線の製造方法は、連続して送給される導体上
に溶融した熱可塑性樹脂を押し出し被覆して電気絶縁電
線を製造する方法において、スクリューシャフトの直径
が10mmより大きく25mmより小さい数値の範囲に、フ
ィードゾーンの溝幅がメタリングゾーンの溝幅の0.1
倍から0.9倍の範囲に、フィードゾーンの溝深がメタ
リングゾーンの溝深の1.1倍から10.0倍の範囲に
それぞれあるスクリューシャフトを押出機に装着し、層
厚0.05mm以下の電気絶縁層を有する電気絶縁電線を
製造することを特徴としている。
【0013】本発明は、熱可塑性樹脂の種類に関係なく
適用でき、特に、充実及び発泡フッ素樹脂を問わず、フ
ッ素樹脂に好適に適用できる。また、導体についても、
制約はないが、特に細径の導体に好適に適用できる。ま
た、スクリューシャフトの材質、表面の仕上げの程度に
ついては、制約は無い。
【0014】本発明で、スクリューシャフトの直径を1
0mmより大きく25mmより小さい数値の範囲に規定して
いるのは、スクリューシャフトの溶融樹脂吐出量を小さ
くするためである。尚、スクリューシャフトの直径を1
0mmより小さくすると、折損等の損傷がスクリューシャ
フトに生じ易くなり、25mmより大きくすると、本発明
方法でも層厚0.05mm以下の被覆が困難になる。
【0015】押出機のシリンダは、スクリューシャフト
の外周、即ちフライトの外周面がシリンダ(バレル)の
内周面に摺動するように、その内径が設定されており、
従って、シリンダ内径は、スクリューシャフトの直径よ
り極く僅か大きい。スクリュー溝のピッチ幅、フライト
幅、総ピッチ数、フィードゾーンのピッチ数、コンプレ
ッションゾーンのピッチ数及びメタリングゾーンのピッ
チ数は、特に制約が無く、従来の押出機用スクリューシ
ャフトと同じようにすることができる。導体の送給速度
(線速)は、従来の押出機のそれらと同じである。
【0016】フィードゾーンの溝幅は、吐出量、電気絶
縁電線の外径変動、押出機内の圧力等を考慮して、メタ
リングゾーンの溝幅の0.1〜0.9倍の範囲で、任意
に選択することができるが、フィードゾーンの溝幅の望
ましい範囲は、メタリングゾーンの溝幅の0.3倍〜
0.8倍である。0.1倍以下になるとスクリューシャ
フトへの樹脂ペレットの食い込みが悪くなり、0.9倍
以上になると、従来のスクリューシャフトの構造に近く
なるので、本発明の効果が小さくなるからである。特
に、1.0倍を越えると、フィードゾーンからメタリン
グゾーンへの供給が多くなり過ぎ、メタリングゾーンの
圧力が異常に上昇すると言う問題が生じる。
【0017】フィードゾーンの溝深は、圧縮比、吐出
量、電気絶縁電線の外径変動、押出機内の圧力等を考慮
して、メタリングゾーンの溝深の1.1倍から10.0
倍の範囲で任意に選択することができるが、フィードゾ
ーンの溝深の望ましい範囲は、メタリングゾーンの溝幅
の2倍から6倍である。1.1倍以下になると、フィー
ドゾーンの溝深がメタリングゾーンの溝深に近くなりす
ぎて、スクリューシャフト本来の推進効果が低下し、ま
た10.0倍以上になると、フィードゾーンからメタリ
ングゾーンへの供給が多過ぎてメタリングゾーンの圧力
が異常に上昇すると言う問題が生じ、また、メタリング
ゾーンの溝深が浅くなり過ぎることにもなって、同様の
問題が生じる。
【0018】
【作用】本発明では、スクリューシャフトの直径を細く
することにより、スクリューシャフトの樹脂吐出量を細
径の導体に適応させている。また、スクリューシャフト
の直径の細径化に対応するように、フィードゾーンとメ
タリングゾーンとの間でスクリュー溝の寸法を関係付け
ている。即ち、フィードゾーンは、溝幅、即ち溝部の容
積がメタリングゾーンに比べて小さいので、スクリュー
シャフト1回の回転によって推進する溶融樹脂の体積を
小さくすることができる。これにより、フィードゾー
ン、コンプレッションゾーン及びメタリングゾーン各部
の溝の深さを必要以上に浅くすることなく、またスクリ
ューシャフトの回転数を必要以上に下げることなく、溶
融樹脂の吐出量を抑えることができる。
【0019】
【実施例】以下、添付図面を参照し、実施例に基づいて
本発明をより詳細に説明する。図1は本発明に係る電気
絶縁電線の製造方法の一実施例において使用する押出機
に装着するスクリューシャフトの側面図、図2は図1に
示したスクリューシャフトのフィードゾーンの拡大側面
図である。図1に示すスクリューシャフト10は、長手
方向に順次フィードゾーン12とコンプレッションゾー
ン14とメタリングゾーン16とを備えている。基端側
には、スクリューシャフト10を駆動する駆動装置(図
示せず)に連結するための連結部18が設けてある。フ
ィードゾーン12、コンプレッションゾーン14及びメ
タリングゾーン16にわたり1条の螺旋状のスクリュー
溝20が設けてある。スクリュー溝20は、フライト2
2(山の部分)と溝部分24とから構成されており、フ
ライト22の外周面は、スクリューシャフト10の軸芯
に平行な円筒面に形成されている。一方、シリンダ54
(図3参照)は、スクリューシャフト10のフライト2
2の外周面がシリンダ54の内周面に摺動するような内
径に設定されている。
【0020】実施例1、2及び3
【表1】 表1の実施例1、2及び3に示すような寸法で、スクリ
ューシャフト10を製作し、これらを用いて本発明に係
る電気絶縁電線の製造方法を実施例1、2及び3として
実施した。実施例1、2及び3において、スクリューシ
ャフト10の直径は15mm、ピッチ幅は15mm、総ピッ
チ数は30(フィードゾーン12のピッチ数は18、コ
ンプレッションゾーン14のピッチ数は1、メタリング
ゾーン16のピッチ数は11)、フィードゾーン12の
溝深Df(図2参照)は3.0mm、メタリングゾーン1
6の溝幅は12mm、メタリングゾーンのフライト幅は3
mmとした。これに対して、フィードゾーン12の溝幅W
f(図5参照)、フィードゾーンのフライト幅W(図5
参照)、メタリングゾーン16の溝深は、表1に示すと
おり、実施例1、2及び3の間で異なっている。尚、メ
タリングゾーン16の溝深、フライト幅は、図示されて
いないが、フィードゾーン12のそれらと同様に定義さ
れる。
【0021】それぞれ実施例1、2及び3のスクリュー
シャフトを押出機に組み込んで、試験機を構成し、これ
により、肉厚0.02mmの電気絶縁層を有する外径0.
12mmの電気絶縁電線を試作製造し、上記スクリューシ
ャフトを使用して行った電気絶縁電線の製造方法の評価
を行った。その際のスクリューシャフトの押し出し条件
は、表1に示す通りである。電気絶縁層形成用の熱可塑
性樹脂として、MFR(Melt Flow Rate)が約28g/
10min のテトラフルオロエチレン・パーフルオロアル
キルビニルエーテル重合体(PFA)を使用し、導体と
して、直径0.08mmの銀メッキ軟銅単線を使用した。
押出機の設定温度は、シリンダ(シリンダは4個の加熱
領域から構成されている)が310°C〜340°C、
フランジ(シリンダとクロスヘッド部との連結フラン
ジ)が350°C、クロスヘッド部が360°C、ダイ
スが360°Cに設定した。
【0022】上記スクリューシャフトを使用してPFA
電気絶縁電線を試作製造した結果は、実施例1、2及び
3としてそれぞれ表1に示す通りである。表1の結果か
ら明らかなように、実施例1から3に示したスクリュー
シャフトを用いて電気絶縁電線を製造すると、電気絶縁
電線の外径変動が±0.01mm以内に収まっていて、極
めて安定している。また、表面外観を観察したところ、
電気絶縁層は平滑な表面を連続して構成しており、極め
て良好な電気絶縁層であると評価できる。
【0023】比較例1〜4 表2の比較例1〜4に示すような寸法でスクリューシャ
フトを製作し、これを用いて比較例として電気絶縁電線
の製造を行った。比較例1〜4において、スクリューシ
ャフトの直径、ピッチ幅、総ピッチ数(フィードゾーン
のピッチ数、コンプレッションゾーンのピッチ数、メタ
リングゾーンのピッチ数それぞれ共)、フィードゾーン
の溝深、メタリングゾーンの溝幅、メタリングゾーンの
フライト幅は、表2に示すとおり、実施例と同じであ
る。これに対して、フィードゾーンの溝深とメタリング
ゾーンの溝深との比率を本発明で規定した範囲外とし、
またフィードゾーンの溝幅とメタリングゾーンの溝幅と
の比率を本発明で規定した範囲外とした。
【表2】
【0024】次いで、スクリューシャフトの押し出し条
件を除いて実施例と同様にして、PFA電気絶縁電線を
試作製造した。尚、比較例のスクリューシャフトに最も
適する押し出し条件を探し、その押し出し条件で樹脂を
押し出した。比較例1〜4のスクリューシャフトを使用
してPFA電気絶縁電線を試作製造した結果は、それぞ
れ表2に示す通りである。
【0025】比較例1で用いたスクリューシャフトで
は、フィードゾーンの溝幅とメタリングゾーンの溝幅と
を同じ寸法に設定したこと、即ちフィードゾーンの溝幅
とメタリングゾーンの溝幅との比率が1.0であること
を除いて、実施例1と同じ寸法に構成されているが、吐
出量が過大であるため、所望の電線外径に仕上げるため
に、導体の送給速度を実施例1の2倍以上に上げたの
で、″肉切れ″現象が生じた。また、電気絶縁電線の外
径を測定できない程に電気絶縁層の表面が荒れて仕舞
い、良好な被覆を行うことが出来なかった。
【0026】比較例2では、比較例1と同じ寸法、構成
のスクリューシャフトを使用して、実施例1と同じ送給
速度で導体を送給する一方、″肉切れ″現象が生じない
程度にスクリューシャフトの回転数を低下させた。しか
し、回転数が低過ぎるため、吐出量が変動し、電気絶縁
電線の外径変動が実施例1に比べて約±0.03mmと著
しく大きくなった。
【0027】比較例3で用いたスクリューシャフトは、
フィードゾーンの溝幅を小さくしてフィードゾーンの溝
幅とメタリングゾーンの溝幅との比率を本発明で規定し
た比率より小さくしたスクリューシャフトである。この
スクリューシャフトを使用した場合、押出機内の圧力が
異常に高くなり、溶融樹脂の押し出し不能となり、連続
して円滑に電気絶縁層の形成を行うことが出来なかっ
た。
【0028】比較例4で用いたスクリューシャフトは、
メタリングゾーンの溝深を浅くしてフィードゾーンの溝
深とメタリングゾーンの溝深との比率を本発明で規定し
た比率より大きくしたスクリューシャフトである。この
スクリューシャフトを使用した場合、押出機内の圧力が
異常に高くなり、電気絶縁電線の外径変動が±0.03
〜0.04mmと大きくなり、また連続して円滑に電気絶
縁層の形成を行うことが出来なかった。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、スクリューシャフトの
直径を細くし、またフィードゾーンの溝幅及び溝深がメ
タリングゾーンの溝幅及び溝深に対してそれぞれ特定の
比率になる特定形状のスクリューシャフトを装着した押
出機を使用して、熱可塑性樹脂の押し出し被覆を施すこ
とにより、従来の製造方法によっては良好な薄肉電気絶
縁層を形成することが出来なかった細径導体上に層厚
0.05mm以下の良好な熱可塑性樹脂被覆を連続して円
滑に形成することができる。熱可塑性樹脂、特にフッ素
樹脂のように高剪断を付与する必要のある樹脂を溶融混
合して、層厚が0.05mm以下の熱可塑性樹脂電気絶縁
電線を製造する場合に、本発明の製造方法は、最適であ
る。本発明の製造方法を使用すれば、極薄層厚の電気絶
縁層を有する電気絶縁電線、例えば被覆厚100μmか
ら120μmの発泡PFA電気絶縁電線、層厚15μm
から30μmのPFA電気絶縁電線等の製造も可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施例で使用する押出機のスクリ
ューシャフトの側面図である。
【図2】図1に示すスクリューシャフトのフィードゾー
ンの拡大図である。
【図3】押出機の構成を示す概念図である。
【図4】従来のスクリューシャフトの側面図である。
【図5】図4に示すスクリューシャフトのフィードゾー
ンの拡大図である。
【符号の説明】
10 スクリューシャフトの実施例 12 フィードゾーン 14 コンプレッションゾーン 16 メタリングゾーン 18 連結部 20 スクリュー溝 22 フライト(山の部分) 24 溝部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続して送給される導体上に溶融した熱
    可塑性樹脂を押し出し被覆して電気絶縁電線を製造する
    方法において、 スクリューシャフトの直径が10mmより大きく25mmよ
    り小さい数値の範囲に、フィードゾーンの溝幅がメタリ
    ングゾーンの溝幅の0.1倍から0.9倍の範囲に、フ
    ィードゾーンの溝深がメタリングゾーンの溝深の1.1
    倍から10.0倍の範囲にそれぞれあるスクリューシャ
    フトを押出機に装着し、 層厚0.05mm以下の電気絶縁層を有する電気絶縁電線
    を製造することを特徴とする電気絶縁電線の製造方法。
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