JPH07195081A - 殺菌水製造装置 - Google Patents

殺菌水製造装置

Info

Publication number
JPH07195081A
JPH07195081A JP1398494A JP1398494A JPH07195081A JP H07195081 A JPH07195081 A JP H07195081A JP 1398494 A JP1398494 A JP 1398494A JP 1398494 A JP1398494 A JP 1398494A JP H07195081 A JPH07195081 A JP H07195081A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
conductivity
electrolytic
electrode
electrolytic cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1398494A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Hori
博 堀
Minoru Tamura
稔 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Corona Kogyo Corp
Original Assignee
Corona Kogyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Corona Kogyo Corp filed Critical Corona Kogyo Corp
Priority to JP1398494A priority Critical patent/JPH07195081A/ja
Publication of JPH07195081A publication Critical patent/JPH07195081A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用する地域に関係なく優れた殺菌力のある
水を排出する。電極と機器の耐久性を延長する。 【構成】 殺菌水製造装置は、導電率測定手段8で電解
物質添加手段6を制御して、電解槽1に流入させる水の
導電率を設定値に制御する。導電率測定手段8は、電解
物質を添加しない流入水の導電率を測定して設定された
導電率の0レベルを補正する0レベルシフト手段9をそ
なえる。 【効果】 使用する水の導電率を0レベルに補正して、
電解物質の添加量を制御するので、水質が異なる地域で
使用しても優れた殺菌力の水を排出する。電解物質を最
適値に制御するので、機器の耐久性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解物質を添加した水
に通電して殺菌水を生成する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】殺菌力を有する水を生成する装置とし
て、水に通電して酸性水とアルカリ水とに分離する装置
が開発されている。この装置の概略を図1の断面図に示
す。この装置は、水を酸性水とアルカリ水とに分離する
電解槽1を備えている。電解槽1は、内部に対向する電
極2がある。電極2の間はセパレータ3で区画される。
セパレータ3は、酸性水とアルカリ水とに分離された水
が混合するのを防止するもので、イオンを通過させて、
水を自由に通過させない微多孔膜である。
【0003】この装置は、電解槽1に流入される水に通
電すると、+電極2の近傍に塩素イオン等の−イオンが
集まって酸性水となり、−電極2の近傍にはナトリウム
やカルシウム等の+イオンが集まってアルカリ水とな
る。酸性水とアルカリ水のpHは、電極2間の電流の大
きさで変化する。電流を大きくすると、酸性水のpHは
小さく、アルカリ水のpHは大きくなる。すなわち、電
極2に大きな電流を流すと、強い酸性水とアルカリ水と
に分離できる。強い酸性水とアルカリ水は殺菌力が強
く、ほとんど瞬時に水を滅菌する。さらに、この装置
は、+電極2の近傍で殺菌力の強い残留塩素ができる。
+電極2が塩素イオンの−電荷をとって、2Cl-→C
2に変化させるからである。
【0004】図1に示す装置は、水の酸性とアルカリ性
とを強くするために、供給ポンプ5で塩化ナトリウム等
の電解物質を添加して電解槽1に供給する。電解物質を
添加した水は電気抵抗が小さく、電極間の電流が増加し
て、酸性水のpHが低下し、アルカリ水のpHが大きく
なって強い酸性水とアルカリ水とに分離できる。強酸性
水と強アルカリ水は、殺菌力が強くなる。また、電極間
の電流を増加させると、塩素イオンからCl2となる量
が増加して残留塩素量が多くなって殺菌力が強くなる。
さらに、酸性水とアルカリ水の酸化還元電位が大きくな
る。酸化還元電位を大きくすることも、水の殺菌力を増
加させることに効果がある。また、電極間電流を増加す
ると、水に含まれる酸素や塩素が遊離されて、発生基の
酸素や塩素ができ、これらも殺菌力を増加させる。
【0005】このように、電解物質を添加して電気の流
れやすい水とし、この水を電解槽に流入させて、電極間
の電流を増加させることは、水の殺菌力を強くすること
に効果がある。このことは、殺菌水製造装置にとって極
めて大切なことである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようにして使用さ
れる殺菌水製造装置は、水に塩化ナトリウムを添加し
て、水の残留塩素濃度を40ppm±10ppmの範囲
に制御すると、優れた殺菌力のある水を排出する。排出
する水の残留塩素濃度を40ppmとするためには、電
解槽に流入させる水の塩化ナトリウム濃度を約1000
ppmとする必要がある。電解槽の塩化ナトリウム濃度
が、排出される水の残留塩素濃度を変化させるからであ
る。電解槽の塩化ナトリウム濃度を一定に制御するため
に、電解物質添加手段の運転を導電率測定手段で制御し
ている。導電率測定手段は、電解槽の電気導電率を測定
し、電気導電率を設定値とするように電解物質添加手段
の供給ポンプの運転を制御している。電解槽の水の電気
導電率で電解物質添加手段の運転を制御するのは、塩化
ナトリウム濃度が電気導電率のパラメーターであるから
である。
【0007】このようにして電解物質添加手段の運転を
制御する装置は、電解物質の添加量を制御して電解槽の
塩化ナトリウム濃度を設定値に調整でき、電解槽から排
出される残留塩素濃度を一定の範囲とすることができ
る。しかしながら、実際にこの装置から排出される殺菌
水の殺菌能力を測定すると、不思議なことに、その殺菌
力は相当に変化した。本発明者は、最初その原因が究明
できなかった。電解槽に流入する塩化ナトリウムを一定
とし、さらに、電流を一定に制御するにもかかわらず、
殺菌力が変化したからである。水に添加する塩化ナトリ
ウムの濃度を一定とし、電流を一定とすれば、原理的に
殺菌力が変化することはない。そこで、本発明者は、さ
らに詳細な実験を繰り返した。その結果、電解槽の導電
率が一定になるように塩化ナトリウムの添加量を制御し
ても、電解槽の塩化ナトリウム濃度が一定にならないこ
とが判明した。それは、塩化ナトリウムを添加する前の
水の導電率が変動したからである。
【0008】実際に使用する水道水の導電率を測定した
ところ、もっとも導電率の低い水は50μS/cm、も
っとも導電率の高い水は1300μS/cmと相当に高
いことが判明した。導電率が1300μS/cmもある
水は、少量の塩化ナトリウムを添加すると導電率が設定
値となる。以上のように、水道水の導電率は地域によっ
て大幅に変化する。たとえば、海岸やカルスト地形の水
道水は導電率が高い。多量のイオンを含むからである。
ところが、山間部の水道水はイオンが少ないので導電率
が低い。導電率の高い水は、カルシウムイオンや鉄イオ
ン等のイオンを多量に含んでいる。ただ、水道水に含ま
れるイオンは、通電しても塩化ナトリウムのように優れ
た殺菌力を生ずるものばかりではない。水に添加する電
解物質には、通電して優れた殺菌力となるものを選択し
て使用している。
【0009】ちなみに、塩化ナトリウムを添加する水
は、塩化ナトリウムの濃度を1000ppmとすると
き、導電率は約1800μS/cm(20℃)となる。
ところが、導電率の高い水道水は、塩化ナトリウムを添
加するまえの導電率が1300μS/cmもある。この
水は、導電率を約500μS/cm高くするのに相当す
る量の塩化ナトリウムを添加すると、導電率が1800
μS/cmとなる。このように導電率の高い水道水は、
塩化ナトリウムの添加量が少なくなってしまう。塩化ナ
トリウムを添加する前の水道水に、塩化ナトリウムが含
まれて導電率が高くなっているのであれば、塩化ナトリ
ウムの添加量を少なくして同じ殺菌力とすることができ
る。しかしながら、水に含まれて導電率を高くしている
イオンは、塩化ナトリウムに限らない。導電率を高くす
るイオンとしてカルシウムイオン等が含まれている。し
たがって、導電率を設定値に調整して殺菌水とする装置
は、使用する水道水の導電率によって殺菌力が大幅に変
動する欠点がある。
【0010】この弊害は、電解物質を添加しない水道水
の導電率を1000μS/cmとして、導電率の設定値
を+1000ppm高く設定することで解消できる。た
だ、全ての地域の水道水は同じ導電率でなく、たとえば
地域によっては、電解物質の含有量が100μS/cm
以下のところもある。したがって、設定値を高く修正す
ると、低い導電率の水道水に使用すると、電解物質の添
加量が異常に多くなってしまう欠点がある。
【0011】水道水に設定値よりも多量の電解物質を添
加すると、強い酸性水とアルカリ水とに分離されて、装
置の耐久性が低下する弊害がある。それは、酸性水によ
って金属部分が腐食され、また、アルカリ水によってス
ケールの付着が促進され、さらに、電極の損傷が甚だし
いからである。酸性水は酸化力が強く、アルカリ水は付
着しやすいカルシウム等の物質を含有するが、この状態
を変更することは原理的に不可能である。酸性水による
酸化を皆無にすることはできず、また、アルカリ水に含
まれるスケールの付着を皆無にすることはできない。し
たがって、酸性水のpHを小さくし、また、アルカリ水
のpHを大きくして、強い酸性水とアルカリ水にするほ
ど、装置の耐久性は低下する。酸性水の酸化力が強くな
り、アルカリ水はスケールが付着しやすくなるからであ
る。
【0012】酸性水によって金属が酸化されると、金属
部分が腐食されて耐久性が低下する。アルカリ水によっ
てスケールが付着すると、電極表面の電気抵抗を増加さ
せて電流を減少させる。また、電極に付着するスケール
は、チタンと白金とを積層した電極の金属間に侵入し
て、金属を剥離して電極を損傷する。さらに、付着した
スケールは弁座と弁体との間に挟着されて、弁を完全に
閉弁でない状態とし、また、配管を細くして流量を減少
する等の弊害を生ずる。塩化ナトリウム等の電解物質の
添加量を最適値に調整することは、装置の寿命を長くし
て優れた殺菌力を実現するために大切なことである。
【0013】本発明は、このことを実現することを目的
に開発されたものである。本発明の重要な目的は、使用
する地域に関係なく、優れた殺菌力のある水を排出する
と共に、酸性水による酸化と、アルカリ水によるスケー
ルの付着を効果的に防止し、電極と機器の耐久性を延長
できる殺菌水製造装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の殺菌水製造装置
は、前述の目的を達成するために下記の構成を備える。
殺菌水製造装置は、水に電解物質を添加する電解物質添
加手段6と、この電解物質添加手段6で電解物質を添加
した水に対向する電極2で通電する電解槽1と、この電
解槽1の電極2に電圧を印加して水に通電する電源7
と、水の導電度を測定して電解物質添加手段6を制御す
る導電率測定手段8とを備える。導電率測定手段8は電
解物質添加手段6を制御して、電解槽1に流入させる水
の導電率を設定値に制御する。
【0015】さらに本発明の殺菌水製造装置は、電解物
質を添加しない流入水の導電率を測定して設定された導
電率の0レベルを補正する0レベルシフト手段9を導電
率測定手段8に装備させている。この導電率測定手段8
は、電解物質を添加しない水の導電率を測定し、測定結
果に基づいて、設定された導電率の0レベルを補正す
る。電解物質添加手段6は、電解槽1に流入させる水の
導電率を、0レベル補正した設定値とするように、電解
物質添加手段6を制御する。
【0016】
【作用】本発明の殺菌水製造装置は、電解物質を添加し
ない水の導電率を測定し、この測定結果に基づいて、設
定した導電率の0レベルをシフトする。たとえば、水に
1000ppmの塩化ナトリウムを添加しようとすると
き、導電率の設定値を下記のように設定する。 [1800ppm+電解物質を添加しない水道水の導電
率]すなわち、電解物質を添加しない水の導電率に相当
する量だけ、設定値の0レベルをシフトさせる。塩化ナ
トリウムの添加量を1000ppmとするとき、導電率
の設定値は下記の表1のように設定する。
【0017】
【表1】
【0018】本発明の殺菌水製造装置は、電解物質を含
まないときの導電率を0レベルとして設定値を補正する
ので、使用する水の導電率に影響を受けることなく、設
定した量の電解物質を添加して、優れた殺菌力の水を排
出できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための殺菌水製造装置を例示するものであ
って、本発明の殺菌水製造装置は、構成部品の材質、形
状、構造、配置、使用方法等を下記のものに特定するも
のでない。本発明の殺菌水製造装置は、特許請求の範囲
を逸脱しない範囲で変更することができる。
【0020】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0021】図2に示す殺菌水製造装置は、電解槽1
と、電源7と、電解物質添加手段6と、導電率測定手段
8と備える。
【0022】電解槽1は、水密構造のケーシングに、対
向して板状の電極2を配設している。電極2は、耐久性
を持たせるために、チタンの表面に白金の薄膜を積層し
たものである。電極2の間にセパレータ3を配設し、電
解槽1の内部をふたつのイオン水路10に区画してい
る。イオン水路10は酸性水路とアルカリ水路である。
イオン水路10を区画するセパレータ3は、イオンを通
過させて、水の自由な通過を阻止する微多孔膜である。
イオン水路10は+電極2側を酸性水路とし、−電極2
側をアルカリ水路とする。電極2は直流電源7に接続さ
れる。一方の電極2が電源7の+側に接続されるとき、
他方の電極2は電源7の−側に接続される。電極2は、
一定の周期で、+−を逆に接続する。電極2の表面に異
物が付着するのを防止するためである。
【0023】図2に示す電解槽1は、セパレータ3を使
用して、酸性水路とアルカリ水路とに区画し、酸性水と
アルカリ水とを別々に排出する。電解槽1の排出側には
切換弁A、Bを接続している。切換弁AとBは一方を開
いて他方を閉じる。切換弁AとBは、電極2の+−と一
緒に切り換えられる。電極2の+−を切り換えても、ア
ルカリ水と酸性水とを同じように排水するためである。
【0024】ただ、本発明の装置は、酸性水とアルカリ
水とを混合して排水することもできる。この装置は、電
解槽1の上部に、酸性水とアルカリ水の混合部(図示せ
ず)を設ける。混合部はセパレータで区画されない部分
で、酸性水とアルカリ水とを混合して排水する。混合部
は必ずしも電解槽1の一部に設ける必要はない。酸性水
とアルカリ水とを混合して1本のホースや配管等で排出
することもできる。
【0025】電解槽1の電極2に電力を供給する電源7
は、直流電源である。出力電圧は、電極間に、例えば1
0〜100Aの電流を流すことができる電圧に設定され
る。電源7は電極2に設定された一定の電流を流すこと
ができる定電流電源7である。排水の残留塩素濃度を設
定値とするために、電極2には設定された電流を流す必
要がある。電流が少ないと、塩素イオンから−電荷を奪
い取って残留塩素にできる量が少なくなるからである。
電極電流は電解槽1の電解物質濃度によって最適値に調
整される。電解物質濃度を高くするときに電極電流を大
きくする。水に多量の塩素イオンが含まれるときに、大
電流を流して多量の塩素イオンを残留塩素とするためで
ある。電源7には必ずしも定電流電源を使用する必要は
なく、たとえば、電解槽1の電解物質濃度によって電極
電流を制御するようにしてもよい。
【0026】電源7は出力電圧を変えて電極電流を調整
する。出力電圧を高くすると電極電流は大きくなる。電
極電流を大きくすると、より多くの塩素イオンを残留塩
素とすることができる。ただ、電解物質濃度が低いとき
に電極電流をむやみに大きくすると、塩素イオンを残留
塩素にする効率が低下する。したがって、電極電流は電
解物質濃度が最適な値に調整される。電極電流は酸性水
とアルカリ水のpHも変化させる。電極電流を大きくす
ると、酸性水のpHは小さく、アルカリ水のpHは大き
くなって、より強い酸性とアルカリ性になる。
【0027】電解物質添加手段6は、電解物質を水に添
加する供給ポンプ5を備える。供給ポンプは、供給タン
ク4に蓄える電解物質の溶解水を電解槽1に供給する。
供給ポンプ5の運転は導電率測定手段8に制御される。
導電率測定手段8は、導電率センサの入力を演算して、
供給ポンプ5の運転を制御する。導電率センサは、電解
槽1の電極2の電気抵抗を測定して、水の電気導電率を
検出する。
【0028】供給タンク4は、塩化ナトリウム等の電解
物質を水に溶解して蓄えるタンクである。供給タンク4
は、所定量の水と電解物質とを入れることができるよう
に、上に開閉できるフタ(図示せず)を有する。供給タ
ンク4には、好ましくは、電解物質を飽和状態に溶融し
て蓄える。飽和状態に電解物質を蓄えるには、水を入れ
た供給タンク4に、溶融量よりも多量の電解物質を供給
する。供給タンク4の水が少なくなると、補給し、電解
物質が水に溶解してなくなると供給する。供給タンク4
に、電解物質を飽和状態で溶解させておくと、供給ポン
プ5は供給タンク4から少量の電解物質溶解水を添加し
て、水の導電率を高く調整できる。
【0029】供給ポンプ5は、電解槽1に供給する水の
電解物質濃度を一定とするように、導電率測定手段8で
運転が制御される。供給ポンプ5が、供給タンク4から
多量の電解物質溶解水を供給すると、電解槽1に流入さ
れる水の電気導電率が高くなって電解物質濃度も高くな
る。反対に供給ポンプ5の流量を少なくすると、電解槽
1の水の導電率は低くなって電解物質濃度は低くなる。
【0030】導電率測定手段8は、電解槽1に流入する
水の導電率を設定値とするように、供給ポンプ5の運転
を制御する。導電率測定手段8は、電解槽1の電極電圧
と電極電流を検出して電気導電率を演算する。このよう
にすると、電解槽1を導電率センサに併用できる。導電
率測定手段8、[電極電流÷電極電圧]を計算し、これ
に定数をかけて水の電気導電率を演算する。定数は電極
構造で決まり、電極面積を大きくして電極間隔を狭くす
ると大きくなる。この計算式で電解槽1の水の電気導電
率を検出し、電気導電率を設定値とするように導電率測
定手段8が供給ポンプ5の運転を制御する。
【0031】電解槽1に流入する水の電気導電率が設定
値よりも低くなると、導電率測定手段8は供給ポンプ5
の回転数を速くする。供給ポンプ5の回転数が速くなる
と、電解槽1に多量の電解物質溶解水が供給されて、水
の導電率は高くなる。反対に、電解槽1の水の導電率が
高くなると、導電率測定手段8は供給ポンプ5の回転を
遅くして、水の導電率を低く調整する。
【0032】導電率測定手段8は、電解物質を添加しな
いときの水の導電率を測定して、導電率設定値の0レベ
ルをシフトする0レベルシフト手段9を備える。図2に
示す導電率測定手段8の0レベルシフト手段9はボリウ
ムである。0レベルシフト手段9であるボリウムは、導
電率設定ボリウム11と直列に接続されている。0レベ
ルシフト手段9の抵抗が導電率設定ボリウム11の抵抗
に加算されて、設定値の0レベルをシフトする。導電率
設定ボリウム11と0レベルシフト手段9のボリウム
は、軸の先端に、図3に示すように目盛板12の表面を
回転するツマミ13を固定している。ツマミ13を回転
して、導電率設定ボリウム11と0レベルシフト手段9
のボリウムの抵抗値とを調整する。
【0033】0レベルシフト手段9のボリウムは、電解
物質を添加しない水の導電率を測定し、目盛りを測定値
とするようにツマミを回転させて0レベルを補正する。
電解物質を添加しない水の導電率は、元弁を開いて電極
電圧を0Vとして導電率測定手段8で測定する。導電率
測定手段8は測定した導電率を表示手段14に表示す
る。この表示を見て0レベルシフト手段9のボリウムを
調整する。
【0034】図4は0レベルを補正する状態を示してい
る。この図においてX軸は電解物質を添加しないときの
水の導電率、Y軸は導電率設定ボリウム11の設定値で
ある。たとえば、導電率設定ボリウム11の設定値を1
000μS/cm、0レベルシフト手段9のボリウムの
設定値を500μS/cmに設定すると、導電率測定手
段8が電解物質添加手段6を制御して電解槽1の導電率
を制御する設定値は、1500μS/cmとなる。すな
わち、0レベルが500μS/cmにシフトされる。
【0035】以上の実施例は電解物質に塩化ナトリウム
を使用する。塩化ナトリウムは水に溶解されると塩素イ
オンとナトリウムイオンに電離する。電離した水に通電
すると、塩素イオンは−電荷が奪われて残留塩素とな
る。残留塩素は殺菌力があるので殺菌水となる。塩化ナ
トリウムは安価で入手が簡単であるので、これを使用す
ると便利に使用できる。ただ、本発明の殺菌水製造装置
は使用する電解物質を塩化ナトリウムに特定しない。電
解物質には水に溶解して電離し、電離したイオンに通電
すると殺菌力が発生するすべてのもの、たとえば、塩化
カルシウムや塩化マグネシウム等のハロゲンの塩も使用
できる。
【0036】さらに図2に示す殺菌水製造装置は、供給
ポンプ5の排出側を逆止弁9を介して電解槽1に連結し
ている。逆止弁15の流入側は流量センサー16と、元
弁17と、減圧弁18と、フィルター19とを介して水
道水の配管に連結している。流量センサー16の流入側
を分岐して、給水弁20を介して供給タンク4に連結し
ている。給水弁20は導電率測定手段8に制御されて、
供給タンク4にレベルを一定に保持する。導電率測定手
段8は、供給タンク4のレベルセンサー21の信号で給
水弁20を開閉する。水道水は、フィルター19と減圧
弁18と元弁17と流量センサー16と逆止弁15を通
過して、電解槽1に流入される。元弁12も導電率測定
手段8に制御されて開閉される。
【0037】図に示す装置は、アルカリ水をアルカリ水
タンク(図示せず)に、酸性水を酸性水タンク(図示せ
ず)に蓄え、必要なときに酸性水とアルカリ水とを使用
する。タンクの酸性水とアルカリ水のレベルが設定値よ
りも少なくなると、酸性タンクセンサーとアルカリタン
クセンサーが”低レベル”信号を導電率測定手段8に出
力し、導電率測定手段8は元弁17を開いて電解槽1に
水道水を流入する。このときに、電極2にも所定の電圧
を加えて流入する水に通電する。したがって、電解槽1
から酸性水とアルカリ水とが排出されたタンクに蓄えら
れる。タンクの酸性水とアルカリ水のレベルが設定値ま
で上昇すると、元弁17を閉じるとともに、電解槽1の
電極2の電圧を0Vとする。
【0038】以上のように、酸性水とアルカリ水とをタ
ンクに蓄える装置は、能力の小さい装置を使用して、一
時に多量の酸性水とアルカリ水とを使用できる特長があ
る。連続的に酸性水とアルカリ水とを製造して、一時に
使用できるからである。
【0039】図2に示す殺菌水製造装置は下記のように
して使用する。 電極電圧を0Vとして元弁を開く。電解物質が添加
されない水が電解槽1に流入される。 導電率測定手段8が、電解物質を添加しない水の導
電率を測定して表示手段14に表示する。 表示手段14の表示を見て、0レベルシフト手段9
のボリウムを測定値に調整する。導電率設定ボリウム1
1も設定値に調整する。 電極に所定の電圧を加えるとともに、導電率測定手
段8で電解物質添加手段6の供給ポンプ5を制御する。
供給ポンプ5は、電解槽1の水の導電率を設定値とする
ように運転される。 電解槽1で電離された酸性水とアルカリ水とが排出
される。
【0040】以上の実施例は、電解物質を添加しない水
の導電率を表示し、この表示を見て手動で0レベルを補
正する装置を例示する。この装置は0レベルシフト手段
を簡単にできる特長がある。ただ、本発明は0レベルシ
フト手段を前記のものに特定しない。0レベルシフト手
段は、電解物質を添加しない水の導電率を測定し、この
測定値から自動的に設定値の0レベルを補正することも
できる。自動的に0レベルを補正する装置は、たとえば
導電率測定手段8にマイコンを内蔵させ、このマイコン
で自動的に補正することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明の殺菌水製造装置は、使用する地
域の水質に関係なく、優れた殺菌力の水を排出できる特
長がある。それは、電解物質を添加しない水の導電率を
測定し、この測定値で導電率の設定値の0レベルを補正
するからである。従来の殺菌水製造装置は、カルシウム
等のイオンを多量に含む水を使用すると、電解物質の添
加量が少なくなって、殺菌力が低下してしまう欠点があ
った。本発明の装置は、電解物質を添加しない水の導電
率を0レベルにシフトして、電解物質の添加量を設定値
に正確に調整できるので、使用する水の導電率に関係な
く、設定値に相当の電解物質を添加して、所定の殺菌力
とすることができる。このため、山間部はいうにおよば
ず、水の導電率が高くなる海岸地方やカルスト地形の近
傍で使用されても優れた殺菌力の水を排出できる特長が
ある。
【0042】さらにまた、本発明の殺菌水製造装置は、
電解物質を添加しない水の導電率を0レベルにシフトし
て電解物質を添加するので、使用する水質に関係なく、
つねに電解物質の添加量を理想的な量に制御できる。こ
のため、酸性水やアルカリ水の濃度を異常に高くするこ
となく、優れた殺菌力の水を排水できる。このことは、
装置の腐食を防止すると共に、スケールの付着を少なく
して電極と機器の耐久性を向上することに効果がある。
強い酸性水は酸化力が強く、金属の腐食作用が甚だし
い。また、強いアルカリ水は、カルシウム等のスケール
が付着しやすいからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の殺菌水製造装置の一例を示すブロック線
【図2】本発明の一実施例にかかる殺菌水製造装置の一
例を示す回路図
【図3】導電率設定ボリウムとシベルシフト手段のボリ
ウムとツマミを示す正面図と回路図
【図4】水の導電率が変化したときに設定値を補正する
状態を示すグラフ
【符号の説明】
1…電解槽 2…電極 3…セパレータ 4…供給タンク 5…供給ポンプ 6…電解物質添加手段 7…電源 8…導電率測定手段 9…0レベルシフト手段 10…イオン水路 11…導電率設定ボリウム 12…目盛板 13…ツマミ 14…表示手段 15…逆止弁 16…流量センサー 17…元弁 18…減圧弁 19…フィルター 20…給水弁 21…レベルセンサー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解物質を添加する電解物質添加手段
    (6)と、この電解物質添加手段(6)で電解物質を添加した
    水を対向する電極(2)で電解する電解槽(1)と、この電解
    槽(1)の電極(2)に電圧を印加して水に通電する電源(7)
    と、水の導電度を測定して電解物質添加手段(6)を制御
    する導電率測定手段(8)とを備え、導電率測定手段(8)が
    電解物質添加手段(6)を制御して、電解槽(1)に流入させ
    る水の導電率を設定値に制御するように構成された殺菌
    水製造装置において、 導電率測定手段(8)が、電解物質を添加しない流入水の
    導電率を測定して設定された導電率の0レベルを補正す
    る0レベルシフト手段(9)を備え、導電率測定手段(8)
    が、0レベルシフト手段(9)で0レベルを補正した設定
    値に電解物質添加手段(6)を制御するように構成されて
    なることを特徴とする殺菌水製造装置。
JP1398494A 1994-01-11 1994-01-11 殺菌水製造装置 Pending JPH07195081A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1398494A JPH07195081A (ja) 1994-01-11 1994-01-11 殺菌水製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1398494A JPH07195081A (ja) 1994-01-11 1994-01-11 殺菌水製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07195081A true JPH07195081A (ja) 1995-08-01

Family

ID=11848497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1398494A Pending JPH07195081A (ja) 1994-01-11 1994-01-11 殺菌水製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07195081A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006150272A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Amano Corp アルカリ性洗浄用電解水とその生成方法及び生成装置
JP2007007053A (ja) * 2005-06-03 2007-01-18 Sanyo Electric Co Ltd 除菌装置及び空気調和装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006150272A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Amano Corp アルカリ性洗浄用電解水とその生成方法及び生成装置
JP4533731B2 (ja) * 2004-11-30 2010-09-01 アマノ株式会社 アルカリ性洗浄用電解水とその生成方法及び生成装置
JP2007007053A (ja) * 2005-06-03 2007-01-18 Sanyo Electric Co Ltd 除菌装置及び空気調和装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6235188B1 (en) Water pollution evaluating system with electrolyzer
JP3201860B2 (ja) 電解水の生成方法および装置
KR100533706B1 (ko) 전해수 제조장치
JP3234025B2 (ja) 電解水の生成装置
JPH07195081A (ja) 殺菌水製造装置
JP2532339B2 (ja) 滅菌水製造装置
JP2594022B2 (ja) 電解イオン水生成装置
WO2014007340A1 (ja) 電解処理水生成装置および電解処理水生成方法
JP3612902B2 (ja) 電解水生成装置
JPH07195080A (ja) 殺菌水製造装置
JP3477333B2 (ja) 酸化還元電位センサの洗浄方法
JPH06312185A (ja) 電解水の生成装置
JPH1080686A (ja) 強酸性水生成装置
JPH11290853A (ja) 殺菌水製造装置
JP2002035751A (ja) バッチ式電解水生成装置
JP3508409B2 (ja) 電解水生成装置
JPH0852476A (ja) 超酸化水生成装置
JP3947798B2 (ja) 電解水の発生装置
JP3440674B2 (ja) イオン水生成器
JPH06335685A (ja) イオン水生成器
JPH0866684A (ja) 電解水製造装置
JPH07185551A (ja) 強酸性水生成器
JPH07204649A (ja) イオン水生成器
JP3364769B2 (ja) 連続式電解水生成装置
JPH06246265A (ja) 電解水の生成装置