JPH0719485Y2 - ゴルフクラブスタンド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、例えば、室内のコー
ナ部に設置し、ゴルフクラブを立て掛けた状態で支持す
ることができるゴルフクラブスタンドに関する。

【０００２】

【従来の技術】ゴルフ人口は年々増加し、またゴルフ練
習も日増しに熱心になり、ゴルフクラブを室内に持ち込
み、スイングやパターの練習を室内で行うことがある
が、ゴルフバッグ毎室内に持ち込むと邪魔になるため必
要な数本のゴルフクラブを室内に持ち込んで練習してい
るのが普通である。

【０００３】一方、ゴルフショップにおいては、クラブ
セットを展示する場合にはゴルフバッグを立て、このゴ
ルフバッグにクラブセットを立て掛けたり、段ボール箱
にクラブセットを寝かせて収納し、店頭に並べている。

【０００４】また、ゴルフの練習場において、貸しクラ
ブとして用意しておく場合には、専用のゴルフバッグに
クラブセットを収納し、借用者はゴルフバッグ毎借用し
て練習場の打席に持ち運んでいる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】しかし、ゴルフクラブ
を室内に持ち込んで練習する場合、不使用時にはゴルフ
クラブを室内の壁等に立て掛けており、倒れたりして床
や壁に傷を付ける虞がある。また、室内の清掃の際にゴ
ルフクラブが邪魔となったり、室内が繁雑化するという
問題がある。

【０００６】また、ゴルフショップにおいて、ゴルフバ
ッグにクラブセットを立て掛けたり、段ボール箱にクラ
ブセットを寝かせて店頭に並べるとスペースを広く必要
とするという問題があり、また、ゴルフの練習場におい
て、貸しクラブ用としてゴルフバッグまで揃えるのは不
経済であり、持ち運びに不便である。

【０００７】この考案は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、ゴルフクラブを室内
に持ち込んでも、不使用時に整頓した状態に保管でき、
また、ゴルフショップやゴルフ練習場においてもゴルフ
クラブを立て掛けた状態に支持でき、また、折り畳みが
でき、軽量で持ち運びに便利なゴルフクラブスタンドを
提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この考案は、前述した目
的を達成するために、軽量の板状体によって形成された
矩形状の前板と、この前板の両側縁に折曲部を介して連
設され前板の後方へ折曲することにより前板とによって
三角筒体を構成する一対の側板と、前記前板の下端縁に
折曲部を介して連設され三角筒体の内部に折込み両側部
を前記側板に斜めに固定することにより前下がり勾配の
傾斜面を形成しクラブグリップを前方に偏倚させてクラ
ブヘッドを後方へ偏倚させる底板と、前記前板の上端縁
に折曲部を介して連設され両端部を前記側板に固定する
ことにより三角筒体の開口部の前側一部を閉塞する蓋板
と、前記側板の上端縁に下端縁が固定され前記三角筒体
の上方に突出してクラブヘッドの支え部を形成する背面
板とを具備したことにある。

【０００９】

【作用】三角筒体の開口部からゴルフクラブのクラブグ
リップを下にして三角筒体に挿入すると、クラブグリッ
プが前下がり勾配の傾斜面に案内されてクラブグリップ
が三角筒体の底板の前方に移動し、クラブヘッドが三角
筒体の後方へ移動し、背面板の支え部に支持される。

【００１０】

【実施例】以下、この考案の一実施例を図面に基づいて
説明する。

【００１１】図１はゴルフクラブスタンドの展開図で、
全体が例えば段ボール紙、厚紙あるいはプラスチックシ
ート等の軽量の板状体１によって形成されている。２は
矩形状の前板であり、この前板２の両側縁には折曲部
３，３を介して側板４，４が連設され、この側縁部には
第１の固定孔４ａ，４ａが穿設されている。

【００１２】前板２の下端縁には折曲部５を介して幅の
狭い第１の底板６が連設され、この第１の底板６には折
曲部７を介して三角形状の第２の底板８が連設されてい
る。この第２の底板８の両側縁には折曲部９を介してフ
ラップ１０，１０が連設され、この先端部には第２の固
定孔１０ａ，１０ａが穿設されている。

【００１３】前板２の上端縁には折曲部１１を介して蓋
板１２が連設され、この蓋板１２の両端部には斜め折曲
部１３を介して第３の固定孔１４ａを有するフラップ１
４が設けられている。また、側板４，４の上端縁には側
板４，４を上方へ延長することによって固定部１５が設
けられ、この固定部１５には第４と第５の固定孔１５
ａ，１５ｂが穿設されている。

【００１４】また、１６は前板２と別体の矩形状の背面
板であり、中央部に上下方向に亘って折曲部１７が設け
られているとともに、上端部には左右方向に突出する凸
部１８，１８が設けられている。また、この背面板１６
の下端縁には第４と第５の固定孔１５ａ，１５ｂに対応
して第６の固定孔１６ａ…が穿設されている。

【００１５】さらに、前記前板２の上端縁近傍には長孔
１９が穿設され、これと対応する側板４，４には正方形
の切起し孔２０，２０が設けられている。２１は長孔１
９に挿入されるボール収納部を形成する細長い箱体であ
り、前面に開口部２１ａを有している。

【００１６】次に、ゴルフクラブスタンドを組立てる手
順を説明する。ここで、使用する止め具２２は、図４に
示すように、プラスチックによって形成され、雌側部材
２３と雄側部材２４とからなり、雌側部材２３にはねじ
孔２３ａを有する筒部２３ｂが設けられ、雄側部材２４
にはねじ孔２３ａに螺合されるねじ軸２４ａが設けられ
ている。このねじ軸２４ａをねじ孔２３ａに押し込むこ
とにより、ねじ軸２４ａとねじ孔２３ａとが係合して抜
け止めされ、外す場合には雌側部材２３、雄側部材２４
の一方を回してねじ軸２４ａをねじ孔２３ａから緩める
ことにより分離することができる。

【００１７】まず、図２に示すように、前板２の折曲部
３，３を山折りして側板４，４を後方へ折り込むことに
より前板２と一対の側板４，４とによって三角筒体２５
を構成するとともに、前板２の折曲部５，７を山折りし
て第１の底板６と第２の底板８を三角筒体２５の内部に
折込む。

【００１８】そして、側板４の第１の固定孔４ａとフラ
ップ１０の第２の固定孔１０ａとを位置決めし、前記止
め具２２によって連結することにより、側板４，４は第
２の底板８によって連結され、三角筒体２５の底部は第
１と第２の底板６，８によって閉塞され、上部に開口部
２６が形成される。

【００１９】このとき、第１の底板６は前板２に対して
直角に折曲され、第２の底板８はその先端が側板４，４
の上方に固定されることから、前下がり勾配の傾斜面８
ａが形成される。

【００２０】次に、折曲部１１を鈍角に山折りするとと
もに、折曲部１３を谷折りして開口部２６の前側の一部
を蓋板１２によって閉塞し、第３の固定孔１４ａと第４
の固定孔１５ａとを位置決めする。さらに、この第３の
固定孔１４ａと第４の固定孔１５ａとの位置決め部に折
曲部１７を谷折りした背面板１６の第６の固定孔１６ａ
を位置決めし、前記止め具２２によって連結する。さら
に、第５の固定孔１５ｂと背面板１６のもう１つの第６
の固定孔１６ａを位置決めし、前記止め具２２によって
連結する。

【００２１】次に、箱体２１をその開口部２１ａを前に
して長孔１９に挿入し、その両端部を側板４，４の切起
し孔２０，２０に支持し、箱体２１の底面が後方に向か
って下り勾配にした状態で接着剤等によって固定する。

【００２２】このように構成されたゴルフクラブスタン
ドは、三角筒体形状で、側板４，４のなす角度は直角で
あるため、室内のコーナ部に押し付けた状態で設置する
ことができる。そして、図３に示すように、開口部２６
からゴルフクラブａのクラブグリップｂを下にして挿入
すると、クラブグリップｂが第２の底板８の前下がり勾
配の傾斜面８に案内されてクラブグリップｂが前方に移
動して第１の底板６に導かれるため、クラブヘッドｃが
後方へ移動し、背面板１６の支え部１６ｂに凭れる状態
に支持される。

【００２３】したがって、図５に示すように、ゴルフク
ラブａのウッド、アイアン等、長さが異なるものでも安
定した状態に支持することができ、また箱体２１には複
数個のゴルフボールｄを収納することができるため、室
内でゴルフの練習を行う場合に便利であり、また不使用
時にもゴルフクラブａを整頓した状態で保管できる。

【００２４】また、蓋体１２は折曲部１１を鈍角に折曲
して斜めに形成されているため、開口部２６から手指を
挿入し、蓋体１２の内側に手指を掛けることにより、ゴ
ルフクラブスタンドを持ち運ぶ際の手掛け部２７とな
り、ゴルフクラブａを収納した状態で持ち運ぶことがで
きる。

【００２５】したがって、ゴルフ練習場における貸しク
ラブ用のゴルフクラブスタンドとしても利用でき、また
折り畳み式であるから止め具２２を外すことにより、前
板２に対して側板４，４と第１および第２の底板６，８
を重ね、さらに背面板１６を重ねて偏平状に折り畳むこ
とができ、保管および輸送に便利である。

【００２６】

【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、ゴルフクラブを室内に持ち込んで練習する場合に便
利であり、また不使用時に整頓した状態に保管できる。
また、ゴルフショップやゴルフ練習場においてもゴルフ
クラブを立て掛けた状態に支持できるため、スペースを
取らず、また、軽量で折り畳みができることから、持ち
運びに便利なゴルフクラブスタンドを提供できるという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示すゴルフクラブスタン
ドの展開図。

【図２】同実施例の組立て状態の正面図、側面図および
平面図。

【図３】同実施例の縦断側面図。

【図４】同実施例の止め具の斜視図。

【図５】同実施例のゴルフクラブスタンドの斜視図。

【符号の説明】

１…板状体、２…前板、３，５，７，１１…折曲部、４
…側板、６…第１の底板、８…第２の底板、１２…蓋
体、１６…背面板、１６ｂ…支え部、２５…三角筒体、
２６…開口部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軽量の板状体によって形成された矩形状
   の前板と、この前板の両側縁に折曲部を介して連設され
   前板の後方へ折曲することにより前板とによって三角筒
   体を構成する一対の側板と、前記前板の下端縁に折曲部
   を介して連設され三角筒体の内部に折込み両側部を前記
   側板に斜めに固定することにより前下がり勾配の傾斜面
   を形成しクラブグリップを前方に偏倚させてクラブヘッ
   ドを後方へ偏倚させる底板と、前記前板の上端縁に折曲
   部を介して連設され両端部を前記側板に固定することに
   より三角筒体の開口部の前側一部を閉塞する蓋板と、前
   記側板の上端縁に下端縁が固定され前記三角筒体の上方
   に突出してクラブヘッドの支え部を形成する背面板とを
   具備したことを特徴とするゴルフクラブスタンド。
2. 【請求項２】 前板の一部に横方向に長い長孔を設け、
   この長孔に対応する三角筒体の内部にゴルフボールを収
   納するボール収納部を設けたことを特徴とする請求項１
   記載のゴルフクラブスタンド。