JPH0117093Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、多数の電池を直立状態で収納する
本体ケースと該本体ケースに上方から嵌合可能な
蓋とからなる電池用収納箱に関する。

従来上記のような電池用収納箱は、もつぱら流
通過程での電池の損傷を防ぐ為のものであり、そ
の収納箱を蓋を取るだけでそのままデイスプレイ
用として使用できるようになつているものは見当
たらなかつた。そのため、電池を販売する際に
は、電池を収納箱より取り出し別のデイスプレイ
用台に並べ変えなければならないという欠点があ
つた。

この考案は上述した従来の電池用収納箱の問題
点に鑑みなされたものであり、その目的は、流通
過程に使用した電池用収納箱を、店頭での販売用
デイスプレイとして使用できるようにしたデイス
プレイ兼用の電池用収納箱を提供するにある。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図乃至第３図に示すように、本考案の収納
箱は、多数の電池１を直立状態で収納する本体ケ
ース２と本体ケース２の上下方向どちらからも嵌
合可能な蓋３からなる。本体ケース２は、矩形の
箱体であつて、好ましくは発泡スチロールまたは
プラスチツクより形成され、一方蓋３は紙または
プラスチツクより形成される。本体ケース２は低
段部４と一方の長辺側縁部に高段部５を有する高
低二段構造となつており、低段部４の高さは本体
ケース２の高さの半分以上とする。低段部４には
電池１を直立状態で収納し得る凹部６を設け、凹
部６の深さは電池１の高さより充分に浅くし、電
池収納時には電池１の上方部が低段部４より高く
なり、電池１の上方側面を外部へ露出させるとと
もに、電池１の上端面と本体ケース２の高段部５
の上面の高さとを略同一面になるように形成す
る。上記凹部６の内底部７には、高低差が設けら
れていて、複数種の高さの異なる乾電池、例え
ば、単１、単２、単３等の電池を、それぞれの電
池の上端面が高段部５の上面と略同一面になるよ
うにして凹部６内に収納できる。また、凹部６内
は仕切壁７によつて数種の室９に区切られ、各室
９ごとに内底部７の高さが高低差により調整さ
れ、室９ごとに同種の電池を収納するようになつ
ている。また、本体ケース２の高段部５の上面に
は、弧状の溝１０を設けてある。

蓋３は、その高さを低段部４と略同一寸法とす
るため本体ケース２の上方より嵌合する際、蓋３
の下方部と低段部４の上方部は重なりあい、しか
も、電池１の上端面と高段部５の上面とが略同一
面となつているため本体ケース２と蓋３との嵌合
が合致する。さらに、蓋３の外側面には、広告宣
伝用の文字、図形等の表示が施してあり、その文
字、図形等は、蓋３を本体ケース２の上方より嵌
合した際には天地は逆となつている。

第４図、第５図に示すように、本体ケース２よ
り蓋３を開けると電池１の上端部が外部へ露出し
顧客は高段部５以外の３方向より電池を見ること
が出来る。さらに本体ケース２の下方より蓋３を
嵌合、すなわちデイスプレイ用として使用する際
には蓋３は本体ケース２の低段部４を完全に覆
い、その外側面には天地が正規の位置を占めた文
字、図形等の表示が施されている。好ましくは、
本体ケース２の高段部５に設けた弧状の溝１０に
広告宣伝用の印刷物１１を上方より着脱自在に差
し込むことである。

以上のように構成された本考案のデイスプレイ
兼用の電池用包装箱では、本体ケース２を高低二
段構造とし、低段部４に電池１を直立状態で収納
する凹部６を設け、凹部６の深さを電池１の高さ
より充分に浅くし電池収納時に電池１の上方側面
が外部へ露出されるようにすることにより、流通
過程で使用した電池用収納箱をそのまま蓋３を開
けるだけでデイスプレイ用として使用でき、本体
ケース２の高段部５の上面と凹部６内に直立状態
で収納された電池の上端面とを略同一面にするこ
とにより、本体ケース２と蓋３との嵌合が合致す
るとともに収納箱内での電池の遊びがなくなるた
め、流通過程における収納箱及び電池の損傷を防
ぐことができる。さらに蓋３の高さを本体ケース
２の低段部４の高さと略同一寸法にするとともに
蓋３を低段部４の下方からも嵌合可能とし、蓋３
の外側面には文字、図形等を施し、その文字、図
形等は蓋３を本体ケース２の低段部４の下方から
嵌合したときに正規の位置を占めるようにするこ
とにより、デイスプレイとして使用する時に顧客
の注意を引き宣伝効果を増す等種々の作用効果を
奏することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る収納箱の斜視図、第２図
は第１図におけるＡ−Ａ断面図、第３図は第１図
におけるＢ−Ｂ断面図、第４図はデイスプレイと
して使用時の斜視図、第５図は第４図におけるＡ
−Ａ断面図を示す。 １……電池、２……本体ケース、３……蓋、４
……低段部、５……高段部、６……凹部、７……
内底部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 多数の乾電池を直立状態で収納する本体ケー
   スと、この本体ケースの上下二方向から嵌合さ
   れる蓋とからなる電池収納箱において、 前記本体ケースは高さの異なる高低段部を有
   し、 前記高段部の上面を収納された前記乾電池の
   上端面と略同一面となし、 前記低段部は、前記乾電池の高さよりも十分
   に浅い深さを有する凹部と、この凹部内を区画
   する仕切壁と、 前記仕切壁で区画された凹部内に高さの異な
   る複数種の電池をそれぞれ収納したときに電池
   の上端が略同一面となるように前記凹部内底部
   に設けられた高さ調整用の高低差とを有し、 前記蓋は、その高さが前記低段部と略同一に
   設定され、その外側面にこれを前記本体ケース
   の下方から嵌合した状態で正規の位置となり、
   且つ、本体ケースの上方から嵌合した状態で天
   地が逆になる文字、図形等の表示が施されてい
   ることを特徴とするデイスプレイ兼用の電池用
   収納箱。 (2) 前記本体ケースの高段部の上面に、広告宣伝
   用の印刷物を着脱自在に差し込み可能とする溝
   を設けたことを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項に記載のデイスプレイ兼用の電池用
   収納箱。