JPH07194398A - 核酸標識のための安定な組成物 - Google Patents

核酸標識のための安定な組成物

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JPH07194398A
JPH07194398A JP6257160A JP25716094A JPH07194398A JP H07194398 A JPH07194398 A JP H07194398A JP 6257160 A JP6257160 A JP 6257160A JP 25716094 A JP25716094 A JP 25716094A JP H07194398 A JPH07194398 A JP H07194398A
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labeling
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nucleic acid
dna
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Hans-Joachim Hoeltke
ヘルトケ ハンス−ヨアヒム
Irmgard Obermaier
オーベルマイヤー イルムガルト
Georg Nesch
ネッシュ ゲオルク
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    • C12Q1/6846Common amplification features

Abstract

(57)【要約】 【構成】 核酸を標識するための酵素および反応緩衝液
を含有する組成物であって、反応に必要な成分が混合さ
れた形態でかつ液体として室温から約−20℃の間にて
容器に存在することを特徴とする組成物および核酸を標
識するための酵素、少なくとも1つのヌクレオシドトリ
ホスフェートおよび反応緩衝液を含有する組成物であっ
て、成分が混合された形態でかつ液体として室温から約
−20℃の間にて反応容器に存在することを特徴とする
組成物。 【効果】 本発明によれば、−20℃から室温の温度範
囲で保存すると長期間安定である、核酸またはヌクレオ
チドを酵素的に放射性または非放射性標識するための成
分からなる組成物が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核酸を標識する反応に
必要な成分のすべてが混合物中に液体の状態で存在する
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】放射
性(たとえば、32P、35Sまたは 3Hなどを用いて)ま
たは非放射性(たとえば、ジゴキシゲニン(以下、DI
Gと略す)、ビオチン、フルオレセイン、ローダミンま
たは7−アミノ−4−メチルクマリン−3−カルボン酸
(7−amino−4−methylcoumarin
−3−carboxylic acid)(以下、AM
CAと略す)などを用いて)に標識した核酸(DNAま
たはRNA)の調製については多くの方法が知られてい
る。たとえば、ニック トランスレーション(リグバイ
ピー ダブリュー ジェイ(Rigby,P.W.
J.)ら、ジャーナル オブ モレキュラー バイオロ
ジー(J.Mol.Biol.)133、237〜25
1頁(1977)参照)、ランダムプライムDNA標識
(フェインバーグ エイ ピーおよびボーゲルスタイン
ビー(Feinberg,A.P.and Voge
lstein,B)、アナリティカル バイオケミスト
リー(Anal.Biochem.)132、6〜13
頁(1983)ならびにフェインバーグ エイ ピーお
よびボーゲルスタイン ビー、アナリティカル バイオ
ケミストリー 137、266〜267頁(1984)
参照)、ポリメラーゼ チェイン リアクション(以
下、PCRと略す)(サイキアール ケイ(Saik
i,R.K.)ら、サイエンス 239、489〜49
1頁(1985)ならびにリオン ティーおよびハッス
オー エイ(Lion,T.and Haas,O.
A.)、アナリティカル バイオケミストリー188
335〜337頁(1990)参照)、5′末端標識お
よび3′末端標識(ロイコンドハーリー アール(Ro
ychondhury,R)ら、ヌクル.アシッズ.レ
ス.(Nucl.Acids.Res)、1323〜
1333頁(1979)参照)ならびにin vitr
−RNA標識(メルトン ディー エイ(Melto
n,D.A.)プロシーティング オブ ナショナル
アカデミー オブ サイエンス オブ ザ ユナイテッ
ド ステイト オブ アメリカ(Proc.Nat.A
cad.Sci.USA)82、144〜148頁(1
985)参照)などがあげられる。
【0003】前記方法を行うために必要な物質、たとえ
ば酵素、緩衝液、安定剤、ヌクレオチド、界面活性剤な
どは商業的に利用されうる。
【0004】さらに、DNAの配列決定またはRNA合
成が行われるばあいには、DNAの配列決定のばあいに
は産生物による抑制(product inhibit
io)を少なくすることによってレーンを一様に濃く
し、RNA合成のばあいには高生産とするために無機ピ
ロホスファターゼもまた時々用いられてもよい(テーバ
ー エスおよびリチャードソン シー シー(Tabo
r,S.and Richardson,C.C.)ジ
ャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(J.
Biol.Chem.)265、8322〜8328頁
(1990)ならびにカンニンガム ピー アールおよ
びオフンガード ジェイ(Cunningham,P.
R.and Ofengard,J.)バイオ テクニ
ックス(Bio Techniquse)、713〜
714頁(1990)参照)。
【0005】しかしながら、前記酵素的標識法のすべて
に共通する欠点は、種々の反応成分が個々に販売されて
おり(または使用者よって調製され)、別個の容器に保
存されなければならないということである。したがっ
て、各試薬およびキットの使用者は所望の標識実験に必
要な多種の成分をまず解凍し、すべての成分を反応容器
にピペッティングしなければならない(すなわち、実際
の実験の開始が遅れる)。ランダムプライム標識実験で
は、たとえば標識される基質のDNAに対して3種のさ
らなる成分(ヌクレオチド、緩衝化したヘキサヌクレオ
チドミックス(ランダムプライマー)およびクレノー酵
素)を個々に加えなければならない。DNAに対して通
常は3種の成分(ヌクレオチド、緩衝液および酵素)を
個々に添加する必要のある、前記のほかの酵素的反応に
も同様のことがあてはまる。各々比較的少量(1〜5μ
l)のピペッティングを再現することが困難なので、こ
の手順によれば作業および時間が集中的にならないばか
りでなく、誤差の影響も受けやすくなる。したがって、
各々きわめて少量の成分がヒペッティングによって添加
されるばあいは、標識された核酸の産生量は大きくばら
ついてしまう(±50%)。
【0006】したがって、このような試薬およびキット
の製造の際には、反応成分を個々に存在させるために、
数種の成分を含有するキットおよびセット(複数のボト
ルまたは容器)が製造され、集められそして保存されな
ければならないこととなる。このことにより、材料、包
装、保存および作業に対する要求が増大する。また、使
用者は保存に必要な収容能(通常、−20℃の冷凍装
置)を備えなければならない。
【0007】ランダムプライム標識法では「レディー−
トゥー−ゴー(ready−to−go)」キット(フ
ァルマシア製)を用いることが知られている。このキッ
トは前もって混合された形態ですべての反応成分を含有
し、個々の反応混合物を調製するために成分はすでに一
定量に分割されており、乾燥して安定になっている(ガ
ラス状または無定形の状態で)。しかしながら、この形
態には、調製される混合物のサイズおよびガラス状また
は無定形の成分が溶解するのに必要な時間に対して順応
性がないという欠点がある。この欠点により操作全体が
遅れ、その再現性も失われる。
【0008】また、以下のようなほかの欠点もある。放
射性標識が用いられるばあいには(放射性ヌクレオチド
の60%より多くが30分間以内に取り込まれる)、ラ
ンダムプライム反応がすでに完全に有効であり、さらに
再現性、反応速度および収量も最適化されることができ
た。しかしながら鋳型DNAが自然に復元することによ
り、標識産物が少量となってしまうことが理論的には可
能である。復元は時間と温度に依存する。数種の成分を
添加するには時間が必要であり、したがって復元の危険
が伴なう。
【0009】したがって、本発明の目的は前記欠点を排
除し、使用者が1回のピペッティング操作で一定量のD
NAの標識混合物を加えるだけとするために、すでに前
もって混合されたすべての反応成分を液体の形態で提供
することを目的とする。すなわち、本発明は最適な混合
比で1つの容器に入っている成分からなる組成物を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、核酸を標識す
るための酵素および反応緩衝液を含有する組成物であっ
て、反応に必要な成分が混合された形態でかつ液体とし
て室温から約−20℃の間にて容器に存在することを特
徴とする組成物および核酸を標識するための酵素、少な
くとも1つのヌクレオシドトリホスフェートおよび反応
緩衝液を含有する組成物であって、成分が混合された形
態でかつ液体として室温から約−20℃の間にて反応容
器に存在することを特徴とする組成物を提供する。
【0011】
【実施例】前記目的は、最適な混合比、安定な形態およ
びすでに混合された状態で、前記標識方法に必要な成分
をすべて含有する組成物を提供することによって達成さ
れる。好ましい方法としては、30%(v/v)のグリ
セリンをこの混合物に添加することがあげられる。40
〜50%(v/v)のグリセリンの添加がとくに適する
こが証明されている。この混合物は、室温(〜25℃)
から−20℃のあいだで保存すると安定であり、−20
〜4℃で保存するばあいにはとくに高い安定性を示す。
【0012】個々の成分は本質的には、標識するための
酵素、反応緩衝液、ヌクレオシドトリホスフェート(ヌ
クレオシドトリホスフェートとはリボヌクレオシドトリ
ホスフェート、デオキシリボヌクレオシドトリホスフェ
ートまたはジデオキシリボヌクレオシドトリホスフェー
トを意味する)を含有し、要すれば酵素反応に通常用い
られるほかの添加物を含有する。
【0013】標識するための酵素としては、種々のDN
Aポリメラーゼ(クレノー、大腸菌のDNAポリメラー
ゼ ホロ酵素、T4、Spn、Taq、Tne、Tt
h、Bcaなど)、RNAポリメラーゼ(T3、T7ま
たはSP6など)または末端トランスフェラーゼなどが
あげられる。
【0014】反応緩衝液を調製するにはpH約7.0で
緩衝作用を有する緩衝物質を用いるのが好ましい。
【0015】とくに適する緩衝物質はpH6.5〜8.
5の緩衝能を有するHEPES、トリス(TRIS)、
CAPSおよびTAPSなどであり、緩衝液としてはリ
ン酸緩衝液も適する。
【0016】2価の陽イオンとの塩もこのましい。
【0017】ヌクレオシドトリホスフェートとしては、
たとえばdATP、dCTP、dGTP、dTTP、A
TP、CTP、GTP、UTP、ddATP、ddGT
P、ddTTPまたは適切に修飾されたヌクレオシドト
リホスフェート、たとえば対応するデアザ化合物などが
あげられる。
【0018】さらに、混合物は、ウシ血清アルブミン
(以下、BSAと略す)もしくはゼラチン、スペルミジ
ン、ジチオスレイトール(以下、DTTと略す)(ジチ
オエリトリトール(以下、DTEと略す)またはメルカ
プトエタノールでもよい)などの安定剤および/または
トリトン X−100、テシット(Thesit)、ト
ウィーン20、NP40およびBrij35などの界面
活性剤、またはRNアーゼ阻害剤のような阻害物質を含
有してもよい。標識反応の特異性に依存して、ランダム
プライマー(とくに12−mer、15−mer、9−
merおよび6−mer)もしくは配列に特異的なプラ
イマー、標識されたヌクレオシドトリホスフェート、た
とえば、DIG、ビオチン、フルオレセイン、ローダミ
ンまたはAMCAなどで標識されたヌクレオシドトリホ
スフェートまたは32P、35Sもしくは 3Hなどで放射性
に標識されたヌクレオキドトリホスフェートを添加する
ことが可能である。
【0019】本発明の組成物は、好都合にも一定の濃度
範囲で種々の成分を好都合に含有する。
【0020】標識するための酵素は0.20〜5kU/
mlの濃度で用いるのが好ましく、0.5〜2.5kU
/mlの濃度はさらに好ましい。とくに、反応混合物中
に0.5kU/mlの標識するための酵素が含まれると
好都合であることが証明されている。末端標識のための
末端トランスフェラーゼは本発明の混合物中で約50〜
500U/mlで用いられる。PCR用混合物では、適
するポリメラーゼの濃度は50〜500U/mlであ
り、125U/mlが好ましい。
【0021】緩衝物質の好ましい濃度範囲は50〜50
0mMであり、とくに適する濃度は約250mMであ
る。MgCl2 のような2価の塩を少なくとも0.1m
M加えるのもまた好都合である。用いる塩によって最適
濃度は25〜100mMであり、PCRのためには約1
〜20mMである。
【0022】BSAおよびゼラチンは、反応用混合物に
0.1〜5mg/ml含まれるのが好ましい。とくに好
ましい濃度は約1mg/mlである。
【0023】スペルミジンは最大30mMまでの濃度、
好ましくは10mMで添加される。メルカプトエタノー
ルまたはほかのSH試薬の濃度は0.1〜300mMが
可能である。メルカプトエタノールは5〜50mMの濃
度が好ましく、ジチオスレイトールは100〜300m
Mが好ましい。
【0024】前述の界面活性剤の適する濃度は0.05
〜1.0%であり、とくに0.25〜0.75%が好ま
しい。
【0025】種々のランブムプライマーには約15〜8
0OD/ml(OD:光学密度)の濃度が選ばれる。プ
ライマーの長により、最適の含量は30〜60OD/m
lから選ばれる。
【0026】ヌクレオチドは約20mMの濃度まで好都
合に添加される。適する濃度は0.01〜20mMであ
る。RNA標識をのぞくすべての反応には、とくに0.
1〜1.0mMが好ましい。
【0027】核酸標識または核酸の合成の際にピロホス
ファターゼを添加することにより、ほかの既知の反応に
対して、反応速度および収量がきわめて増大するという
さらなる利点がもたらされる。1〜100U/ml、好
ましくは1〜50U/ml、とくに好ましくは1.5U
/mlの酵素が添加される。RNA標識では25U/m
lが適することが証明された。
【0028】本発明の組成物にはpH6.5〜8.5お
よび反応温度25〜45℃が最適である。熱に安定な酵
素、たとえばTaqまたはTth−DNAポリメラーゼ
などが用いられるばあいは、65〜75℃が最適温度で
ある。
【0029】多数の異なる成分の混合物が全く安定であ
ることは驚くべきことであった。とくに、放射性および
非放射性ランダムプライム標識法のための混合物はより
長期間(12カ月)にわたって安定であることが証明さ
れた。このばあいの保存温度は−20〜4℃である。
【0030】また、安定で液体の「レディー−フォー−
ユース(ready−for−use)」である本発明
の組成物は酵素を用いる核酸標識法、すなわちニックト
ランスレーション、3′−末端または5′−末端標識P
CR反応ならびにin vitroトランスクリプショ
ンのために調製することもできる。
【0031】個々の反応のためには、通常4〜20μl
の反応用溶液がDNAサンプルに対して通常分注され
る。反応体積は20〜100μlがとくに適する。DN
Aサンプルは直線状および高次らせん状とされうるDN
Aを5000ngまで含有することができる。ランダム
プライム標識が用いられるばあいは、100〜7000
0ベース(b)が好ましい。
【0032】以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるもの
ではない。
【0033】実施例1 DNAの放射性標識に用いる高プライム(High p
rime)の調製 放射性標識のための組成物(5倍濃縮混合物(以下、高
プライムと称する))を以下の組成で調製した。
【0034】 組 成 成 分 濃 度 Hepes(pH7.0) 250mM MgCl2 50mM DTE 0.5mM スペルミジン 10mM dATP、dGTP、dTTP 各0.125mM トリトン X−100 0.5% 無機ピロホスファターゼ 2.5U/ml ウシ血清アルブミン 1mg/ml (分子生物学的に(mol.biol)高純度のもの) ランダムプライマー 31.4OD/ml クレノーポリメラーゼ 1000U/ml グリセリン 45%(v/v) 調製は通常の手順で行われた。
【0035】試験例1 通常のランダムプライム反応と高プライムを用いる反応
との比較 25ngの DNAを11μlの滅菌水の入ったサルス
テット(Sarstedt)試薬容器中で煮沸し、短時
間氷冷することによって変性させた。溶液を少し遠心分
離したのちに、実施例1で調製した高プライム4μlと
5μl(50μCi)のα−32PdCTP(3000C
i/mmol)を加え、37℃でインキュベートした。
反応混合液から1μlを取り出し、トリクロロ酢酸で沈
澱させたのち、新たに合成されたDNAへの放射能の取
り込みを測定した。
【0036】BMランダムプライムDNAラベリングキ
ット(ベーリンガー マンハイムゲゼルシャフト ミッ
ト ベシュレンクテル ハフツング製、ドイツ国、カタ
ログ番号 1004760)を用いて、通常のランダム
プライム反応を参照のために行なった。これを行うため
に25ngのDNAを9μlの水中で前述と同様に変性
させた。続いて、3μlの前もって混合されたdAT
P、dGTPおよびdTTP(各0.166mM)、1
0倍濃縮の反応用緩衝液中のヘキサヌクレオチド混合物
2μl、5μl(50μCi)のα−32PdCTP(3
000Ci/mmol)および1μl(2単位)のクレ
ノーポリメラーゼを混合した。前述のように一定量を取
り、取り込まれた放射能を測定した。
【0037】表1、図1および2に測定結果を示す。図
1は高プライムを用いてDNAを放射性標識で標識した
ばあいと通常のランダムプライマー法を用いて同様にD
NAの標識を行ったばあいのそれぞれの放射能の取り込
み率(%)とインキュベーション時間(分)との関係
を、図2はそれぞれの放射能の取り込み量(×109
pm/μg)とインキュベーション時間(分)との関係
を示すグラフである。高プライムを用いる反応の方がよ
り早くおこり、放射能の取り込みが増加した。
【0038】
【表1】
【0039】実施例2 DNAの非放射性標識に用いる高プライムの調製 非放射性標識(DIG、ビオチン、フルオレセイン、ロ
ーダミンおよびAMCA)を用いてDNAを標識するた
めの各組成物(各高プライム)を以下の組成で調製し
た。
【0040】 組 成 成 分 濃 度 Hepes(pH7.0) 250mM MgCl2 50mM DTE 0.5mM スペルミジン 10mM dATP、dCTPおよびdGTP 各1mM dTTP 0.65mM DIG−dUTP、ビオチン−dUTP、 フルオレセイン−dUTP、ローダミン− dUTPまたはAMCA−dUTP 0.35mM トリトン X−100 0.5% 無機ピロホスファターゼ 2.5U/ml ウシ血清アルブミン 1mg/ml (分子生物学的に高純度のもの) ランダムプライマー 31.4OD/ml クレノーポリメラーゼ 1000U/ml グリセリン 45%(v/v) DNA量 約1000ng 調製は通常の手順で行われた。
【0041】試験例2 通常のDIG−ランダムプライム法とDIG−高プライ
ムを用いる反応との比較1μgのλDNAを16μlの
滅菌水の入ったサルステット反応容器中で煮沸し、つい
で氷冷することによって変性させた。溶液を少し遠心分
離したのちに、実施例2で調製したDIGを含有する高
プライム(DIG−高プライム)4μlを加え、37℃
でインキュベーションした。これを定量化するめに、1
μl(10μCi)のα−32PdCTPを平行するバッ
チに加えた。異なる時間間隔で反応混合液から1μlを
取り、トリクロロ酢酸で沈澱させたのち、新たに合成さ
れたDNAへの放射能の取り込みを測定した。
【0042】通常のDIG−ランダムプライマー反応
を、BM DIG DNA 標識キット(ベーリンガー
マンハイム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンク
テルハフツング製、カタログ番号1175033)を用
いて行なった。これを行なうために1μgのDNAを前
述と同様にして14μlの水中で変性させた。続いて、
2μlの前もって混合されたDIG−dNTP標識混合
物(1mM dATP、1mM dCTP、1mM d
GTP、0.65mM dTTP、0.35mM DI
G−dUTP)、10倍濃縮反応用緩衝液中のヘキサヌ
クレオチド混合物12μlおよび1μl(2単位)のク
レノーポリメラーゼを混合した。ほかの平行するバッチ
は放射性トレーサーを用いて調製した。前述のように一
定量を採り、取り込まれた放射能を測定した。
【0043】表2および3ならびに図3、4、5および
6に測定結果を示す。表2には各インキュベート時間に
おける放射能の取り込み率を、表3には各インキュベー
ト時間における標識されたDNA量を示す。図3および
4は本発明の組成物であるDIG−高プライムを用いて
DNAを標識したばあいと通常のDIG−ランダムプラ
イム法を用いて同様にDNAを標識したばあいのそれぞ
れについて放射能の取り込み率(%)とインキュベーシ
ョン時間(分)との関係を示す折れ線グラフおよび棒グ
ラフである。図5および6は、図2および図3の縦軸を
標識されたDNA量に置換したものである。高プライム
を用いる反応がより速く生じ、通常の反応に比べて相当
増量したDNAが生じた。
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】トレーサーを用いた実験からえられたデー
タはスポットテストにより確かめられた。このスポット
テストとは、希釈された標識反応混合液1μlの一部を
ナイロン膜にスポットし、UV光で固定し、抗−ジゴキ
シゲニン アルカリホスファターゼおよびニトロブルー
テトラゾリウム(DIG核酸検出キット、ベーリンガマ
ンハイム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル
ハフツング製、カタログ番号1175041)を用い
て行われ、DIGで標識された核酸が検出された。
【0047】DIG−高プライムを用いる反応と通常の
DIG−ランダムプライム反応とを直接比較すると、D
IG−高プライムを用いる反応の方がより強いシグナル
を産生することがわかる。このことは本発明の組成物で
ある高プライムを用いる反応のほうが、より多くの標識
されたDNAを合成しているということを証明してい
る。
【0048】前記スポットテストのための標識反応は1
μgの鋳型DNAを用いて、20時間、37℃で行なわ
れた。エタノール沈殿はなかった。一連のスポットはB
Mナイロン膜(ベーリンガー マンハイム ゲゼルシャ
フト ミット ベシュレンクテル ハフツング製)を用
い、膜へのUVの暴露は約15分間行った。検出は化学
反光により行われた(ヘールケ エイチ ジェイ(Ho
eltke H.J.)ら、バイオ テクニックス
、104〜113頁(1992)参照)。
【0049】実施例3 DNAの放射性標識のためのニックトランスレーション
に用いる組成物(5倍濃縮混合物)の調製 ニックトランスレーション法によるDNAの標識を行な
うために、以下の組成からなる組成物を調製した。
【0050】 組 成 成 分 濃 度 トリス−HCl(pH7.8) 250mM MgCl2 25mM DTT 50mM BSA 0.25mg/ml ヌクレオチド: dATP 0.1mM dGTP 0.1mM dTTP 0.1mM トリトン X−100 0.5% 無機ピロホスファターゼ 2.5U/ml 酵素: DNAポリメラーゼI(温度15℃で使用) 1kU/ml DNアーゼI 0.1μg/ml グリセリン 45% 反応体積 20μl DNA量 100ng 調製は通常の手順で行なわれた。
【0051】試験例3 放射性標識反応のためのhighニックトランスレーシ
ョン(5倍濃縮された反応用組成物を用いるニックトラ
ンスレーション) 実施例3で調製した5倍濃縮のhighニックトランス
レーション用組成物4μlと2μl(20μCi)のα
32PdCTP(3000Ci/mol)とを14μl
の滅菌水および100ngのλDNAの入った反応容器
中に加え、15℃でインキュベーションを行なった。取
り込みの反応速度は、異なるインキュベーション時間に
反応溶液1μlを採り、トリクロロ酢酸で沈殿しうるパ
ーセントを測定した。一方、BMニックトランスレーシ
ョンキット(ベーリンガー マンハイム ゲゼルシャフ
ト ミット ベシュレンクテル ハフツング製、カタロ
グ番号976776)を用いる通常の反応を製造業者の
指示にしたがって参照のために行なった。
【0052】結果は前記試験例1の高プライム試験の結
果と一致した。本発明の組成物である5倍濃縮した混合
物を用いる反応の方がより速く、より高い放射能の取り
込みを行うことがわかる。
【0053】実施例4 DNAの非放射能標識のためのニックトランスレーショ
ンに用いる組成物(5倍濃縮混合物)の調製 以下の組成からなる組成物を調製した。
【0054】 組 成 成 分 濃 度 トリス−HCl(pH7.8) 250mM MgCl2 25mM DTT 50mM BSA 0.25mg/ml ヌクレオチド: dATP 1mM dCTP 1mM dGTP 1mM dTTP 0.65mM DIG−dUTP、ビオチン−dUTP、 フルオレセイン−dUTP、ローダミン− −dUTPまたはAMCA−dUTP 0.35mM トリトン X−100 0.5% 無機ピロホスファターゼ 2.5U/ml DNAポリメラーゼI 1kU/ml DNアーゼI 0.1μg/ml グリセリン 45% DNA量 1000ng 調製は通常の手順で行われた。
【0055】試験例4 DIG−highニックトランスレーション:典型的な
反応混合物 試験例3と同様にしてすべてのピペッティング操作を行
った。標識された産物を検出するために、dCTPの放
射性化合物を各反応用混合物あたり1μl(10μC
i)まで減らして用いた。
【0056】実施例5 PCR用組成物(5倍濃縮混合物(非標識))の調製 以下の組成でPCR用組成物を調製した。
【0057】 組 成 成 分 濃 度 トリス−HCl(pH8.3) 50mM TAPS KCl 250mM ヌクレオチド: dATP 1mM dCTP 1mM dGTP 1mM dTTP 1mM MgCl2 7.5mM 安定剤: 0.5% トウィーン−20 トリトン X−100 Thesit NP(Nonidet P)40 Briji35 オクチルグリコシド Taq−ポリメラーゼ 125U/ml グリセリン 50% 反応体積 100μl DNA量 10〜100ng プライマー 各1μM 調製は通常の手順で行われた。
【0058】試験例5 標識なしのPCR反応 ヒトゲノムDNA100ngを、特異的なPCRプライ
マー、ヒト遺伝子(のう胞性繊維症、第IX因子)に対
するプライマー各1μMおよび実施例5で調製した5倍
濃縮PCR用組成物20μlが加わった80μlの再蒸
留水の入ったサーモサーキュラー(thermocyc
ler)中でインキュベートした。
【0059】サイクルのプログラムは、たとえば95℃
で1分間、55℃で1分間、72℃で1分間など30サ
イクルにセットし、最後の5分は72℃にセットした。
一定量の反応溶液をエチジウムブロミドアガロースゲル
で分析した。
【0060】試験例6 非放射性標識(DIG)を用いるPCR 1mMdTTPおよび0.35mM DIG−dUTP
のかわりに0.65mM dTTPを含有することのほ
かは前記実施例5と同様の組成の5倍濃縮PCR標識用
組成物を調製した。DIG−dUTP/dTTPの割合
は、0.05mMのDIG−dUTPと0.95mMの
dTTPを混合するというように変えることができる。
PCR反応は試験例5と同様に行なった。DIGが標識
されたPCR産物はハイブリダイゼーションサンプルと
して用いるかまたはゲル電気泳動用の膜(ナイロン製、
陽イオンを帯びている)に移して色素または化学発光を
用いる通常のDIG−検出方法にしたがって検出した。
【0061】実施例6 3′末端標識 DNA3′末端の放射性標識のための組成物の調製 以下の組成からなる組成物(5倍濃縮混合物)を調製す
る。
【0062】 組 成 成 分 濃 度 CoCl2 25mM トリス−塩酸(pH6.6) 125mM BSA 1.25mg/ml 末端トランスフェラーゼ 12500U/ml グリセリン 45% DNA量 10pmol 調製は通常の手順で行った。
【0063】試験例7 通常の反応による3′末端の放射性標識 実施例6で調製した5倍濃縮混合物4μl、4μlの5
倍濃縮カコジル酸カリウム(1M)および5μlのα−
32PddATP(3000Ci/mmol)を全体積が
20μlとなるように反応容器にいれ、そこに10pm
ol3′−OH末端(すなわち0.26mg/mlのコ
ントロールDNA、pBR322、5μl)を加える。
37℃で60分間インキュベーションを行なった。取り
込み率は、トリクロロ酢酸を用いる実施例1と同様に決
定された。結果の評価は試験例1と一致した。
【0064】実施例7 3′末端標識のためのDIG−オリゴヌクレオチドの調
製 以下の組成からなる組成物(5倍濃縮混合物)を調製し
た。
【0065】 組 成 成 分 濃 度 CoCl2 25mM トリス−塩酸(pH6.6) 125mM BSA 1.25mg/ml 末端トランスフェラーゼ 12500U/ml DIG ddUTP 0.25mM グリセリン 45% オリゴヌクレオチド量 100pmol 調製は通常の手順で行われた。
【0066】試験例8 通常の反応によるDIGオリゴヌクレオチド3′末端標
識 試験例7の放射性3′末端標識の手順において、32Pd
dATPを用いずに実施例7で調製した組成物を用い
て、37℃で15分間インキュベートした。結果の評価
は試験例2と一致した。
【0067】実施例8 DIGオリゴヌクレオチドテイリング 以下からなる組成の組成物(5倍濃縮混合物)を調製し
た。
【0068】 組 成 成 分 濃 度 CoCl2 25mM トリス−塩酸(pH6.6) 125mM BSA 1.25mg/ml 末端トランスフェラーゼ 12500U/ml dATP 2.5mM DIG−II−dUTP 0.25mM グリセリン 45% オリゴヌクレオチド量 100pmol 調製は通常の手順で行われた。
【0069】試験例9 通常の反応によるDIG−オリゴヌクレオチドテーリン
グ 試験例8のDIG−オリゴヌクレオチド3′末端標識に
したがい、実施例8で調製した組成物を用いて全体積2
0μlにて行なった。
【0070】インキュベーションは37℃で15分間行
なった。結果の評価は試験例2と一致した。
【0071】実施例9 RNA標識(トランスクリプション) SP6/T7トランスクリプションによる放射性RNA
標識 以下の組成からなる組成物(5倍濃縮混合物)を調製し
た。
【0072】 組 成 成 分 濃 度 Hepes(pH7.6) 400mM MgCl2 60mM DTT 200mM スペルミジン 10mM RNアーゼ阻害剤 2.5kU/ml 無機ピロホスファターゼ 25U/ml ATP 2.5mM GTP 2.5mM UTP 2.5mM SP6 RNA−ポリメラーゼ 2000U/ml T7 RNA−ポリメラーゼ 2000U/ml T3 RNA−ポリメラーゼ 2000U/ml グリセリン 45% DNA量 1μg 調製は通常の手順で行われた。
【0073】試験例10 通常の反応を用いたin vitroトランスクリプシ
ョンによる放射性RNA標識 実施例9で調製した5倍濃縮組成物4μlおよび5μl
のα−32PCTP(400Ci/mmol)を全体積が
20μlとなるようにし、そこにSP6、T7またはT
3プロモーターとともに1μgのDNAを加える。イン
キュベーションを37℃で20分間行なった。取り込み
率はトリクロロ酢酸を用いる実施例1と同様に決定され
た。結果の評価は試験例1と一致した。
【0074】実施例10 DIGを用いるRNA標識 以下の組成からなる組成物(5倍濃縮混合物)を調製し
た。
【0075】 組 成 成 分 濃 度 Hepes(pH7.6) 400mM MgCl2 60mM DTT 200mM スペルミジン 10mM RNアーゼ阻害剤 2.5kU/ml 無機ピロホスファターゼ 25U/ml ATP 15mM CTP 15mM GTP 15mM UTP 10mM DIG−11−UTP 5mM SP6 RNA−ポリメラーゼ 4000U/ml T7 RNA−ポリメラーゼ 4000U/ml T3 RNA−ポリメラーゼ 4000U/ml グリセリン 45% DNA量 1μg 調製は通常の手順で行った。
【0076】試験例11 通常の反応によるDIG−RNA標識 実施例10で調製した組成物を用いて、放射能を用いな
いことのほかは試験例10と同様にし、インキュベーシ
ョンを37℃で120分間行なった。取り込み率の決定
は1μlの32PUTPトレーサーを加えることによって
行った。評価結果は試験例2に一致した。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、酵素的に核酸またはヌ
クレオチドを放射性または非放射性標識するための成分
を含有する、安定な液体状の組成物が提供される。本発
明の組成物は−20℃から室温の温度範囲で保存する
と、長期間安定であることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組成物を用いるDNA標識および通常
のランダムプライマー法を用いるDNA標識におけるそ
れぞれの放射能の取り込み率とインキュベーションの時
間との関係を示すグラフである。
【図2】本発明の組成物を用いるDNA標識および通常
のランダムプライマー法を用いるDNA標識におけるそ
れぞれの放射能の取り込み量とインキュベーションの時
間との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の組成物を用いるDNA標識および通常
のランダムプライマー法を用いるDNA標識におけるそ
れぞれの放射能の取り込み率とインキュベーションの時
間との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の組成物を用いるDNA標識および通常
のランダムプライマー法を用いるDNA標識におけるそ
れぞれの放射能の取り込み率とインキュベーションの時
間との関係を示す棒グラフである。
【図5】本発明の組成物を用いるDNA標識および通常
のランダムプライマー法を用いるDNA標識におけるそ
れぞれの放射能の取り込み量とインキュベーションの時
間との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の組成物を用いるDNA標識および通常
のランダムプライマー法を用いるDNA標識におけるそ
れぞれの放射能の取り込み率とインキュベーションの時
間との関係を示す棒グラフである。
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 核酸を標識するための酵素、少なくとも
1つのヌクレオシドトリホスフェートおよび反応緩衝液
を含有する組成物であって、成分が混合された形態でか
つ液体として室温から約−20℃の間にて反応容器に存
在することを特徴とする組成物。
【請求項】 組成物が、非放射性の検出されうる基で
標識されたヌクレオシドトリホスフェートまたは放射性
のヌクレオシドトリホスフェートを含有することを特徴
とする請求項2記載の組成物。
【請求項】 組成物が少なくとも30%(v/v)の
グリセリンを含有することを特徴とする請求項1、2
たは3記載の組成物。
【請求項】 請求項1、2、3または4記載の組成物
を含有するのみならず、分離した容器にさらなる成分を
含有する反応用混合物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【実施例】前記目的は、最適な混合比、安定な形態およ
びすでに混合された状態で、前記標識方法に必要な成分
をすべて含有する組成物を提供することによって達成さ
れる。好ましい組成物としては、組成物が、ポリメラー
ゼ、少なくとも3つのヌクレオシドトリホスフェート、
ランダムプライマー、適切な緩衝液ならびに必要ならば
MgCl2 、ジチオスレイトール、スペルミジン、BS
Aおよび非イオン性界面活性剤を含有する組成物、組成
物が、無機ピロホスファターゼをさらに含有する組成
物、組成物が、非放射性の検出されうる基で標識された
ヌクレオシドトリホスフェートまたは放射性のヌクレオ
シドトリホスフェートを含有する組成物、組成物が、少
なくとも30%(v/v)のグリセリンを含有する組成
物、または組成物が、30〜60%(v/v)のグリセ
リンを含有する組成物があげられ、また、前記の核酸ま
たはオリゴヌクオチドの標識用組成物、前記組成物を含
有するのみならず、分離した容器にさらなる成分を含有
する反応用混合物またはコントロールおよび/またはさ
らなる成分としての放射性標識試薬を含有する反応混合
物も好ましい。前記グリセリンについては、40〜50
%(v/v)のグリセリンの添加がとくに適するこが証
明されている。この混合物は、室温(〜25℃)から−
20℃のあいだで保存すると安定であり、−20〜4℃
で保存するばあいにはとくに高い安定性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 イルムガルト オーベルマイヤー ドイツ連邦共和国、デー−82377 ペンツ バーク、ビルケンシュトラーセ 102 (72)発明者 ゲオルク ネッシュ ドイツ連邦共和国、デー−82399 ライス チング−セルプ、ザンクト マルガレータ −ベーク 1

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸を標識するための酵素および反応緩
    衝液を含有する組成物であって、反応に必要な成分が混
    合された形態でかつ液体として室温から約−20℃の間
    にて容器に存在することを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 組成物が酵素反応において通常用いられ
    る添加物を含有する請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 核酸を標識するための酵素、少なくとも
    1つのヌクレオシドトリホスフェートおよび反応緩衝液
    を含有する組成物であって、成分が混合された形態でか
    つ液体として室温から約−20℃の間にて反応容器に存
    在することを特徴とする組成物。
  4. 【請求項4】 組成物が酵素反応において通常用いられ
    る添加物を含有する請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 組成物が、ポリメラーゼ、少なくとも3
    つのヌクレオシドトリホスフェート、ランダムプライマ
    ー、適切な緩衝液ならびに必要ならばMgCl2 、ジチ
    オスレイトール、スペルミジン、BSAおよび非イオン
    性界面活性剤を含有することを特徴とする請求項2記載
    の組成物。
  6. 【請求項6】 組成物が、無機ピロホスファターゼをさ
    らに含有することを特徴とする請求項2または3記載の
    組成物。
  7. 【請求項7】 組成物が、非放射性の検出されうる基で
    標識されたヌクレオシドトリホスフェートまたは放射性
    のヌクレオシドトリホスフェートを含有することを特徴
    とする請求項2、3または4記載の組成物。
  8. 【請求項8】 組成物が少なくとも30%(v/v)の
    グリセリンを含有することを特徴とする請求項1、2、
    3、4または5記載の組成物。
  9. 【請求項9】 組成物が30〜60%(v/v)のグリ
    セリンを含有することを特徴とする請求項1、2、3、
    4または5記載の組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8または9記載の核酸またはオリゴヌクオチドの標識用
    組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1、2、3、4、5、6または
    7記載の組成物を含有するのみならず、分離した容器に
    さらなる成分を含有する反応用混合物。
  12. 【請求項12】 コントロールおよび/またはさらなる
    成分としての放射性標識試薬を含有することを特徴とす
    る請求項11記載の反応混合物。
JP6257160A 1993-10-23 1994-10-21 核酸標識のための安定な組成物 Pending JPH07194398A (ja)

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