JPH0630640B2 - 熱安定性ポリメラーゼdnaシーケエンシング反応濃厚物 - Google Patents

熱安定性ポリメラーゼdnaシーケエンシング反応濃厚物

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JPH0630640B2
JPH0630640B2 JP2503703A JP50370390A JPH0630640B2 JP H0630640 B2 JPH0630640 B2 JP H0630640B2 JP 2503703 A JP2503703 A JP 2503703A JP 50370390 A JP50370390 A JP 50370390A JP H0630640 B2 JPH0630640 B2 JP H0630640B2
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リンカーン ビザード,ダグラス
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イーストマン コダック カンパニー
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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/70Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving virus or bacteriophage
    • C12Q1/701Specific hybridization probes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6869Methods for sequencing

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の分野〕 この発明はDNAシーケエンシング、シーケエンシング
用反応濃厚物、シーケエンシング用プライマーおよびそ
の反応濃厚物を含んでなるキットに関する。
〔発明の背景〕
DNAシーケエンシングのための数種の方法が存在す
る。最も頻繁に用いられるものは、サンガー(Sang
er)らがProc.Natl.Acad.Sci.USA、第74巻、No.12,5
463〜5467ページに報告しているものである。サンガー
の方法は、オリゴヌクレオチド鎖の伸長を触媒するDN
Aポリメラーゼの能力に対するジデオキシヌクレオチド
三リン酸(ddNTP、ここでNはチミン、グアニン、
シトニンまたはアデニン)のようなヌクレオチド類縁体
の阻害活性に基礎を置いている。
例えば、ddTTPおよびdTTPならびに1種放射性
ヌクレオチドで標識されている他の3種のデオキシリボ
ヌクレオシド三リン酸の存在下で、プライマーおよび鋳
型がDNAポリメラーゼとインキュベーションされる場
合、3′末端のddT残基と同じ5′末端をすべてが有
するものが合成されうるフラグメント混合物が得られて
いる。この混合物を変性アクリルアミドゲル電気泳動で
分画する場合、バンドのパターンは新たに合成されたD
NA中にdTの分布を示す。他のヌクレオチド用の類縁
ターミネーターを使用し、そしてゲル上で平行してそれ
らの試料を分析すると、得られたバンドのパターンから
配列を確定できる。
一般的に、配列決定すべきDNA断片がシーケエンシン
グベクター(例えば、M13ファージ)のDNA中の特
定部位に標準的な組換DNAスプライシング方法によっ
て継ぎ合わされる。得られる組換えファージDNAを用
いて細菌細胞を感染するとウイルス粒子が産生される。
それらの粒子は、単に二本のDNA鎖のうち1本を含む
にすぎない。
一本鎖のDNAがウイルスから精製される。これらはプ
ライマーと称されるDNA片と混合される。プライマー
類は、配列決定すべきDNAが挿入された位置に近いM
13DNA領域と相補性である。プライマーはM13D
NAと塩基対を作り、合成用プライマーとして役立つD
NAの短い二本鎖領域を作出する。膨大な数の部分的に
二本鎖になったこれらのDNA分子が、DNAホリメラ
ーゼおよび放射性dNTPと混合される。DNAポリメ
ラーゼがM13D鋳型(短い二本鎖領域の3′末端で開
始)から放射性DNAを合成する。究極的に、この合成
物は配列決定すべきDNA領域の鋳型として働くDNA
領域を伴う。
合成は、生化学反応中にddNTPを含めることによっ
て停止できる。ddNTPがddTTPである場合に
は、通常、新たな放射性鎖は、それが加えられた後にT
で終止するであろう。
反応混合物に普通のdTTPが含まれていると、ddT
TPが合成を終止する前にある程度のDNA合成が可能
である。ヌクレオチド配列中には数多くのTが存在する
ので前記停止は常に同じ場所ではないであろう。従っ
て、反応中の類縁物の量を注意深く調整することによっ
て、プライマーの3′末端で開始し、かつTが存在する
様々な位置で終止する放射性DNA断片のコレクション
を作出することが可能である。この操作は、必要なdN
TP類全てを含み、そして類縁体ddGTP、ddCT
PまたはddATPを含んでなる3個の別の試験管で繰
り返えされる。こうして、4種に分類できるDNA断片
のコレクションをもたらす。各試験管内のそれぞれの断
片は、同じ位置で開始し、そして含められる特定のdd
NTPに応じてG,A,TまたはCの各種長さで終止す
る。それらの分子の長さは、ただ1個のヌクレオチドで
相違するDNA配列を分離できる程厳密な条件下の電気
泳動によって測定される。次に、4種のコレクションが
相互に電気泳動にかけられ、電気泳動後に写真フィルム
が調製された電気泳動ゲルの放射能にさらされる。現像
フィルムの解析によって、写真フィルムからDNA配列
を直接読み取ることができる。
この方法は、厳密で正確な配列解析を遂行するには慎重
に実施する必要がある多種多様な工程を要することが普
通である。これらの工程のいずれかを除去することは、
この方法の改良になるであろう。例えば、一般的に行わ
れるような方法では、使用時に必要とするすべての化学
成分を個別に混合することが必要である。すなわち、緩
衝剤、酵素、ヌクレオチド類、ヌクレオチド類縁体類お
よびオリゴヌクレオチドプライマーは、同時に、各ヌク
レオチドG,T,AおよびCに対して別々に混合され
る。
〔発明の要約〕
本発明は、以下の試薬類を含んでなるヌクレオチドシー
クエンシング反応濃厚物を提供する: a)100〜500I.U./mLを提供するのに十分な熱安
定性ポリメラーゼ; b)ジチオスレイトールおよびβ−メルカプトエタノー
ルから選ばれる還元剤0.3〜30mM; c)約pH7.5を維持するのに十分なリン酸緩衝剤; d)少なくとも40%のグリセリン; e)dGTPまたはdaGTP(ここで、「aG」は7
−デアザグアニンを表わす)15〜150μM; f)dATP15〜150μM; g)dTTP15〜150μM; h)dCTP10〜18μMの;ならびに i)(i)dGTPまたはdaGTPに対するddGT
Pの比が約5となるのに十分なddGTP; (ii)dATPに対するddATPの比が約33となるの
に十分なddATP; (iii)dTTPに対するddTTPの比が約28となる
のに十分なddTTP;および (iv)dCTPに対するddCTPの比が約22となるの
に十分なddCTP、 からなる群より選ばれる1種。
この発明の反応濃厚物は、使用時にヌクレオチド鎖のシ
ーケエンシングに必要なすべての成分を混合することが
不要である。この反応濃厚物は、数サイクルの期間を通
して保存できそして再使用できるプレミックスされた包
装の状態ですべての必須成分を含んでなる。この反応濃
厚物の利点の一つは、シーケエンシング反応工程の遂行
に伴う方法の簡略化にある。このような工程は、すべて
の現在のシーケエンシング操作のうちで最も少ない工程
を必要とするにすぎず、かつシーケエンシングによって
望ましい「単一工程(single−step)」プロ
トコールに近づくものである。
好ましい態様では、前記に列挙したものに加え次の試薬
類を含んでなる: a)ゼラチンおよびウシ血清アルブミンからなる群より
選ばれるタンパク質濃厚物175〜700μg/mL; b)少なくとも25mMのグルタミン酸カリウム; c)非イオン界面活性剤0.1%〜0.35%(容量/
容量);ならびに d)酢酸マグネシウムまたは塩化マグネシウムのような
マグネシウム塩9〜35mM。
この態様では、反応濃厚物は、−80℃〜20℃のよう
な低温において、ヌクレオチドシーケエンシングに関連
する化学反応におる成分の反応に対する能力に何等悪影
響を及ぼすことなく貯蔵できる。
実際問題として、反応のdCTP濃度は、3μMまで低
減することができ、それでもなお十分な酵素反応動力学
を維持する。そのようなレベルまで低減できるのは4種
のヌクレオチドのうちただ1種である。従って、放射性
標識の合成標準の標的ヌクレオチド用にdCTPを使用
することが推奨される。このように低濃度の標的ヌクレ
オチドは、特にdCTPの35Sチオエステルが使用され
る場合には効率よく標識されることが必要である。他の
放射性ヌクレオチド類は、おおむね低い効率で使用する
ことができる。
〔発明の詳細〕
前記反応濃厚物の必須成分は、100〜500、好まし
くは250I.U./mLの熱安定性ポリメラーゼ、好ましく
はサーマス・アクアティカス(Thermus squ
aticus)ポリメラーゼ(Taq pol)と;ジ
チオスレイトール(DTT)と;リン酸緩衝剤と;マグ
ネシウム塩と;グリセリンと;デオキシヌクレオチド三
リン酸dNTPであって、Nがグアニン(G)、7−デ
アザグアニン(sG)、アデニン(A)、チミン(T)
およびシトシン(C)であるものと;G,T,Aおよび
Cの反応を終止するためのddNTP(ジデオキシNT
Pであって、Nは前記定義のとおりである)である。
この発明の態様の一つでは、各dNTP、および特定の
ddNTPの濃度とdNTPに対するddNTPの比率
が相違するだけの4種の同等な反応濃厚物を提供する。
特定のddNTPはいずれが高分子配列中の終止ヌクレ
オチドと認識されるかにより左右される。サンガー法に
従えば、それはG,A,TまたCであろう。
前記必須成分に加え、場合によって反応混合物は、a)
タンパク質、b)非イオン洗剤およびc)グルタミン酸
カリウムを含んでもよい。
この反応濃厚物は、それらにプライマーならびに放射性
標識dNTPを含めることでユーザーにとってさらに便
利になるであろう。しかしながら短い半減期の放射性d
NTPはそれらを含めることの実用性を低下する。
反応濃厚物は、DNAシーケエンシングに必須の成分を
ほぼすべて含むものから構成できる。このことが、反応
濃厚混合物に配列決定すべきDNA溶液を単に加え、あ
とは現在実施されているように、高温でその混合物をイ
ンキュベーションし、反応生成物の終止、次いで解析す
るだけですむような選択肢をユーザーに提供する。この
ような方法は数多くの工程を省略するので、現在実施さ
れているどのシーケエンシング方法よりも遥かに自動化
に適する。
熱安定性酵素は、1の塩基に特異的な反応当たり約0.
5I.U.の活性を供給するのに十分の濃度で存在する。I.
U.はこの酵素を用い温度70℃の広いpH範囲下で30分
当たり基質ヌクレオチド10マイクロモルの重合を触媒
するのに必要な量である。
本明細書で使用する「熱安定性酵素」の語は、熱に安定
で耐熱性であり、そしてヌクレオチドの重合を触媒して
未知ヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を形
成するものを意味する。一般的に、合成は各プライマー
の3′末端で開始し、鋳型鎖に沿って5′から3′の方
向に進行し、こうして合成がddNTPによって終止す
るまでシーケエンシングベクターの未知ヌクレオチド配
列中へ進行するので各種鎖長のオリゴヌクレオチドが生
成するであろう。しかしながら、前記と同一の操作によ
り5′末端で合成が開始し、前記と別の方向に進行する
熱安定性酵素が存在するかも知れない。
本発明で好ましい熱安定性酵素は、サーマス・アクアテ
ィカス(Thermus aquaticus)から単
離されるDNAポリメラーゼ(Taq pol)であ
る。それらの各種菌株がアメリカン タイプ カルチャ
ー コレクション(American Type Cu
lture Collection;Rockvill
e,Maryland)より入手可能であり、それらは
ティー・ディー・ブロック(T.D.Brock)のJ.Bact・(196
9)98:289〜297ページおよびティー・オーシマ(T.Oshim
a)のArch.Microbiol.(1978)117:189〜196ページに記載
されている。これらの好ましい株の一つは、YT−1株
である。
われわれの実験では、Taq polが次のような性状
を示した: 1.低温で反応せず、−20℃で高濃度の塩と適当な反
応緩衝剤条件下で保存でき; 2.ヌクレアーゼとホスファターゼにほとんど汚染され
ていないで、そして 3.比較的高濃度のグリセリン中で適切な活性を維持す
る。
これらの結果により、本発明の反応濃厚物の調製が可能
になる。
この酵素をコードする遺伝子がサーマス・アクアティカ
スのゲノムDNAからクローニングされているので、組
換えDNA技術によっても熱安定性酵素を生成できる。
サーマス・アクアティカス(Taq)ポリメラーゼを完
全にコードする配列は、約18キロベース(kb)のゲノム
DNA挿入断片内に含まれるBgIII−Asp718
分消化断片約3.5kb上のものとしてバクテリオファー
ジCH35:Taq#4−2から誘導できる。このバク
テリオファージは、アメリカン タイプ カルチャー
コレクション(ATCC)に第40,336号として寄託され
ている。また、この遺伝子はプラスミドpFC83(A
TCC67,422、1987年5月29日寄託)から
単離されるBgIII−HinIII制限断片の約750塩基
対(bp)をプラスミドpFC85(ATCC67,42
1、1987年5月29日寄託)から単離される約2.
8kbのHinIII−Asp718制限断片と連結するこ
とによって構築できる。pFC83制限断片はTaqポ
リメラーゼ遺伝子のアミノ末端を含んでなり、一方、p
FC85に由来する制限断片は、カルボキシル末端を含
んでなる。従って、適当な調節配列を担持する対応する
消化ベクター中に前記2種の断片を連結すると全鎖長T
aqポリメラーゼの翻訳がなされる。
これらのパラメーターは実験的に決定される。1の塩基
特異的反応当たり0.5I.U.未満では、ヌクレオチド鎖
の不自然な末端がもたらされる。1の塩基特異的反応当
たり2I.U.を超える必要はない。
前記タンパク質は、ウシ血清アルブミン(BSA)また
はゼラチンであることができる。Taq pol酵素活
性はタンパク質環境下で改善される。また、このタンパ
ク質は、反応濃厚物の半減期を延長もする。また、タン
パク質の存在は、Taq polが触媒する重合反応の
際に重合されたヌクレオチド配列への不自然な含有物を
避けられるものと思われる。反応濃厚物中のタンパク質
量は、175〜700μg/mL、好ましくは350μg
/mLが望まれる。175μg/mLを下廻わる濃度は不安
定さをもたらす。700μg/mLを上廻わる濃度は不要
である。
還元剤は必須である。ジチオスレイトール(DTT)が
好ましい。それがTaq polのスルフヒドリル基を
還元状態に維持する。この還元状態はTaq pol活
性にとって必要である。他の還元剤としてはβ−メルカ
プトエタノールが挙げられる。DTTの0.3〜10mM
量、好ましくは3.5mMが有用である。この範囲外の濃
度は重合反速度に悪影響を及ぼす。この範囲を上廻わる
濃度は不要である。
Taq polの商品は、通常、保存の目的で少量(約
0.1mM)のEDTAを含む。しかしながら、EDTA
は金属捕捉剤であり、かつTaq polの活性に必須
であるマグネシウムイオン活動度に影響を及ぼす可能性
があるので、EDTAmMを超えると反応に有害であろ
う。
前記反応濃厚物は、塩化マグネシウムや酢酸マグネシウ
ム(±50%)のような17.5mMまでのマグネシウム
塩を含むことが好ましい。酢酸マグネシウムが好まし
い。最終反応混合物中にそれが約5mMの濃度で存在する
ことが必要である。5mMの酢酸マグネシウムが±50%
の範囲内にある量が有効であろう。これらの範囲を上廻
わるか下廻わると酵素活性に悪影響を及ぼすであろう。
グルタミン酸カリウム(Kグルタメート)もまた、Ta
q pol酵素活性を高める。反応濃厚物を長期にわた
り保存する上で必要である。長期間保存では、25mMの
最低量のグルタミン酸カリウムが必要である。より高濃
度は、この発明によって提供されるシーケエンシング方
法で実施される電気泳動分析に対して有害な影響を及ぼ
す受け入れることができない塩濃度につながる。
リン酸水素カリウムおよびリン酸二水素カリウム(K
HPOおよびKHPO)は、約pH7.5を達成す
るのに十分量で存在せしめる。リン酸緩衝剤は熱安定性
の緩衝剤である。温度−20°〜75℃の範囲にわたっ
て実質的に同一のpHを維持することができる。Taq
pol活性が保存から使用まで一定であるためには、保
存ならびに使用に際して一定pHを維持する必要がある。
グリセリンは凍結防止剤である、使用に向けて解凍と将
来の使用に向けての保存の予期されるサイクルに反応濃
厚物がかけられるのでいずれかの酵素の反復凍結を避け
て酵素活性を保持しなければならない。われわれは、保
存温度−70℃〜−20℃で反復凍結を避けるには反応
濃厚物に少なくとも40%のグリセリンを添加する必要
を認めた。80%以上のグリセリンがTaq pol活
性に悪影響を与えることなく使用できる。
反応濃厚物は、0.1〜0.4%の非イオン性洗剤を含
むことができる。具体的なものとしては、エトキシル化
脂肪アルコールエーテルおよびラウリルエーテル、エト
キシル化アルキルフェノール、オクチルフェノキシポリ
エトキシエタノール化合物、修飾オキシエチレン化およ
び/またはオキシプロピレン化直鎖アルコール、ポリエ
チレングリコールモノオレエート化合物、ポリソルベー
ト(polysorbate)化合物およびフェノール
系脂肪アルコールエーテルが挙げられる。より具体的に
は、トリトン(TRITON)X-100、ツイーン(Tween)20(ICI A
merican Inc.,Wilmington,DE、製)であって、ポリオキ
シエチレン化(20)ソルビタンモノラウレート、なら
びにイコノール(Iconol、商標)NP-40(BASF Wyandotte
Corp,Parsippany,NJ、製)であって、エトキシル化アル
キルフェノール(ノニル)が好ましい。
4種の各dNTPも、各濃厚物の必須成分である。4種
の各濃厚物は、各反応濃厚物包装中に設計された終止反
応に応じてddNTP類の1種および1種だけを含めね
ばならない。
一態様では、本発明の材料は各種の態様のキットとして
末端ユーザーに提供できる。ユーザーの便宜を図るこの
発明の精神と矛盾しないためには、希釈工程を伴うこと
なく直接キットの成分が使用できるキットを提供するこ
とが望ましい。従って、最も簡便なキットは、多くの生
化学実験室の慣行に従うことをユーザーに許容し、そし
て直接使用に向けた反応濃厚物が約2μLとなるように
設計される。
態様の一つでは、キットが標識されていてもよい1)プ
ライマーおよび2)個別の反応濃厚物G,A,Tおよび
Cの化学品を別々に分離して包装されたものとして含む
ことができる。
任意のユーザーに便利な包装は、シーケエンシングベク
ターまたは対照DNAおよび放射性標識dNTPを含め
ることができる。対照は、ユーザーがキットの操作性を
確認できるようなDNA配列である。
シーケエンシングベクターは、配列を決定すべきヌクレ
オチド鎖を含んでなる。最も広汎に使用されるシーケエ
ンシングベクターは、バクテリオファージM13に由来
する。このベクターは、それらの複数クローニング領域
で通常相違するだけのフォーマットとして広範に市販さ
れている。広汎に使用されるこのベクターの変形として
は、M13mp18およびmp19が挙げられる。他の
市販のシーケエンシングベクター鋳型としては、pU
G,pIBIおよびブルースクリプト(Bluescr
ipt)などが挙げられる。後述するプライマーを使用
する場合には、1acZヌクレオチド配列を担持するい
ずれかのシーケエンシングベクターが使用できる。
また、ユーザーは用意されているプライマーを選んでも
その用意されているベクターを使用しなくてもよい。ユ
ーザーはまた、放射性標識または蛍光標識を有するプラ
イマーの個々の標識を選んでもよい。この条件下では、
放射性標識のさらなる使用は不要である。プライマー濃
度とバインディング能が実質的に変性していないかぎ
り、この発明の反応濃厚物は有用であろう。
市販の放射性ヌクレオチド類は、水中約3〜10μMの
濃度範囲で販売されている。ユーザーが可変できるもの
ではその量が本組成物のユーザーによって変更できる部
分の一定量を4種の反応濃厚物の各々に加えてさらに希
釈される場合には、前記の一定量(約1μL)が加えら
れる。すなわち、ユーザーが可変できるものでは1μL
の放射活性物質がユーザーのDNAや対照DNAと共混
合され、水とプライマー5μLで合計20〜23μLに
調製され、次いで5μL当たり最終的に2.5μCiとな
るように4分割され、これらの反応濃厚物を加えて各7
μLの最終反応混合物を与える。
4種の反応物のそれぞれに必要な放射性ヌクレオチドの
量は、好ましい放射性同位体を用いて24時以内に配列
分析を終了するものに基づく。好ましい放射性同位体
は、α−標識35S dCTPであるが、他の例えば32Pも
使用できる。従って、好ましい範囲は、キット中α−標
35S dCTPの1〜2μLであろう。これは、35S
dCTP1mM当たり400〜600Ciの比活性において
約10μCi/μLを提供する。
ユーザーが放射性dNTPを用意できるし、またそれを
反応濃厚物に含めることもできる。ユーザーがシーケエ
ンシングベクターも放射性dNTPも用意するときは、
これがユーザーが可変できるものを構成する。
ユーザーが可変できるもの一変種は次のように調製され
る。これらの可変できるものはユーザーにより用意され
る。場合によってそれらをキットの一部として供給して
もよい。
ユーザーが可変できる濃厚物 最終
反応混合物の濃度 配列決定をすべきDNA0.4 ピコモルに対する1μgのM13 mp18またはユーザーが選ぶ シーケエンシングベクター………0.1pmole/7μL 1μLのα−標識dCTP………2.5μCi/7μL (最終容量が18μLを超えない ように水を加える) このプライマー濃厚物の包装は、5μL中適当な濃度の
オリゴヌクレオチドを含んでなる。
Toq polシーケエンシングに必須なものは、適当
なプライマーエクステンションである。高温合成は、後
述する17塩基のオリゴマーである「汎用性プライマー
A(universal primerA)」の使用に
有効でない。より長いオリゴマーを用いると、高温で鋳
型DNAのプライミングが「自然(spontaneo
us)」に起こるので、このような適切なプライマーの
使用が他のDNAシーケエンシング方法にとって必須の
プライミング反応の必要性を不要にする。語「自然に」
とは、ユーザーが介在することなくプライミング反応が
起こることを意味する。
この発明のキットでは、一般に使用される汎用性プライ
マーのM13mp18領域を含むが、さらにより安定な
Gおよび残基の利点を有するように周囲の配列に追加の
塩基も含む。このオリゴマーは1acZを基本とするす
べてのベクター(M13,PUC,pIBIおよびBl
uescriptなど)と適合性である。このオリゴマ
ー配列は次のとおりである。
5′CCCAGTCCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTG3′下線部分
が伝統的に使用されてきた汎用性プライマーA領域であ
る。33メル(mer)より短いプライマーが使用され
る場合には、自然にプライミングをするためには過剰モ
ル量が必要である。このような過剰量は、不明瞭なシー
ケエンシングの結果につながる非特異的なプライミング
をもたらすであろう。
より長いプライマーも使用できる。しかしながら、それ
らはシーケエンシング結果に厳密には疑いが生じる。G
の豊富な配列を含むものを誘導する5′方向への伸長は
核酸構造によって生じる不明瞭な電気泳動の移動度をも
たらす。3′方向への伸長はM13ベクターのクローニ
ング部位を妨害する。標的DNAに対し3モル過剰の前
記プライマーは、まったく自然なプライミングを与え
る。10モルを超える過剰量は、非特異的なプライミン
グと解釈されるシーケエンシングゲル上にバックグラウ
ンドを生じる。7μL反応液当たり特に0.3モルにプ
ライマーの総量を限定すると、プライムされる可能性の
ある標的DNA分子の総数を限定する。こうして、ユー
ザーは、ヌクレオチドの蓄積を枯渇させることなくDN
Aの過剰量を使用できる〔1エクステンション当たり2
00個の平均の塩基におけるプライマー0.3ピコモル
以下では、7μLの反応液が3μMのdCTP(21ピ
コモルまで消費可能な量)を含むにもかかわらず、平均
的な未知のDNA配列のために消費されるdCTPが1
5ピコモルである〕。
好ましいプライマー濃厚物は次のものを含む。
最終反応混合物中の濃度 1mMのトリス/HCl(pH8) 0.18mM 0.1mMのEDTA 0.018mM 0.24μMのA−33プライマー 0.3pmole/7
μL 合計容量 5μL 第三の個別にラベルされる一群の包装は反応濃厚物であ
る。反応濃厚物は、4種の別々にラベルが貼された包
装、すなわち、濃厚物G、濃厚物A、濃厚物Tおよび濃
厚物Cとしてキットて提供してもよい。反応濃厚物のそ
れぞれは、dNTP類とddNTP類の濃度がそれぞれ
相違することを除き同じ濃度の化学品を含むであろう。
dNTPに対するddNTPの比率は、放射性標識dN
TPの均衡のとれたレーン分布を達成するように各濃度
を実験的に調整されている。均衡のとれたレーン分布は
オリゴヌクレオチド断片の分布を示す写真の均一な外観
をもたらす。これが写真フィルムから配列を読み取る上
で厳密さと正確さをもたらす。
非常に有用な反応濃厚物を下記に示す。
最終反応混合物の濃度 0.25μ/μLのTaq pol ………0.5μ/7μL 350μg/mlのBSA ………100μg/mL 3.5mMのDTT ………1mM 17.5mMの酢酸マグネシウム ………5mM 25mMのKグルタメート ………7.1mM 13.1mMのK2HPO4 ………3.75mM 4.4mM のKHPO ………1.25mM 0.35%のトリトンX−100………0.1% 40%のグリセリン ………11.4% dNTP/ddNTP濃度は下記表Iから選ばれる。
dNTPとddNTPの最終反応濃度は、上記キットの
各種化学成分の濃度に基づき表IIIに示す。
キットの別の態様では、反応濃厚物G,A,TおよびC
がプライマーおよび/または放射性標識dNTPも含む
ことができる。
キットのもう一つの態様では、単一の反応濃厚物が、d
NTP類および/または選択されたddNTP以外のす
べての化学品を含んでよい。dNTP類とddNTP類
は、表Iに従って個別に包装することができる。これら
の個別に包装されたdNTP混合物の各々は、適当なと
き、使用時に反応濃厚物へ加えられるであろう。
反応濃厚物の製造に際し、酵素を最後に加える必要があ
ること以外、添加の順序はそれ程重要でない。一般的な
添加順序は、塩類と緩衝剤、ヌクレオチド類、他の試薬
類、グリセリン、次いで酵素であって、それぞれの添加
の際には十分に混合し、氷温で行われる。
記載様式のいずれかで前記キットを使用する場合、一般
的に、シーケエンシング方法は次の工程を含んでなる: a)シーケエンシングベクターの既知ヌクレオチド鎖の
3′末端に隣接して未知ヌクレオチド配列を含んでなる
シーケエンシングベクターを提供する工程; b)そのベクターをプライマーおよび放射性標識dNT
Pと混合する工程であって、このプライマーが未知DN
A配列に隣接している既知ベクターDNA配列の一部と
相補的であるヌクレオチド配列を有するものである工
程; c)混合物b)をG,A,TおよびCとラベルを貼した
4種の容器に4つとも等量で分割する工程; d)i)ddGTPを含んでなる本発明に従う反応濃厚物
をGと選定した容器に添加し、 ii)ddATPを含んでなる本発明に従う反応濃厚物を
Aと選定した容器に添加し、 iii)ddTTPを含んでなる本発明に従う反応濃厚物を
Tと選定した容器に添加し、そして iv)ddCTPを含んでなる本発明に従う反応濃厚物を
Cと選定した容器に添加すること、によって反応濃厚物
を提供する工程; e)4種の容器G,A,TおよびCを10〜30分間7
0〜74℃でインキュベーションする工程; f)4種のチューブのそれぞれに反応停止混合物3〜5
μLを添加することによって反応を終止する工程; g)e)で形成されたオリゴヌクレオチドを鎖長に応じ
て電気泳動分離する工程;ならびに h)放射性dNTPによって生じる放射線に感光性の写
真フィルムを電気泳動分離物で露光して未知ヌクレオチ
ド鎖のヌクレオチド配列を確定する工程。
典型的な反応では、ユーザーは品質的に単一鎖DNA調
製物、典型的には濃度>100μg/mLでM13mp1
8DNA1μg(0.4ピコモル)を供給する。ユーザ
ーはこのDNA、プライマー/緩衝剤5μL、水および
放射性ヌクレオチド(通常、1μCiのP32または10μC
iの35S、>600Ci/mMでα−標識されたdCTP)を
併わせて総容量21μLにする。このDNA混合物を、
必須のG−特異的反応、A−特異的反応、T−特異的反
応およびC−特異的反応用として選定した4種のチュー
ブ(好ましくは0.5mLの遠心管)に等量(5μ)分割
する。これらのチューブを70〜74℃に置く。次に、
特定の反応濃厚物を選定したチューズ中で混合する。こ
れらのチューブの蓋をして、30分間70〜74℃でイ
ンキュベーションを続けた。
反応は、反応停止混合物3μLの添加で終止できる。反
応停止混合物は周知である。ヨーロッパ特許出願公開第
258017号明細書は、マグネシウムイオンをキレートする
ためのEDTA、フェノール、SDSまたはCHCl
を含むような混合物を記載する。有用な混合物は、ホル
ムアミド溶媒中、 0.02MのEDTA; 0.07Mのトリス(EDTAを中和するためのも
の); 0.05(重量/容量)%のブロフェノールブルー;な
らびに 0.02(重量/容量)%のキシレンシアノールが存在
するものである。
後者の2成分は、電気泳動の進行を視覚的に評価するた
めのアニオン性発色団である。
残基をシーケエンシングするためにTaq polを使
用する主な利点は、その高温(鋳型鎖による構造的な妨
害を極小化する)での合成能にあるが、この発明で認め
られる相当な利点は超らせんシーケエンシングを初めと
する二本鎖DNA(dsDNA)に対するそれの適合性
にある。
二本鎖または超らせん化のシーケエンシングの原理は、
一本鎖状態まで不可逆的に変性されている超らせんの区
分に左右されるので、シーケエンシング反応に必須なプ
ライムされた合成に従う。
不可逆的に変性された超らせんの有意な区分は、超らせ
んDNAのアルカリ変性および酸中和によって得られ
る。普通の二本鎖DNAは同様に処理されるが、得られ
るものは一本鎖DNAのより高い区分にある。超らせん
と二本鎖DNAのアルカリ変性とそれに続く酸中和は、
この工程では比較的少量で正確な量を必要としないので
高い蓄積された塩濃度とあまり限定されていないpHをも
たらすであろう。一般的には、処理DNAを再精製して
塩を除去しそしてpHを調節することが必要である。なぜ
かなら他のすべての現在するシーケエンシングプロトコ
ールは高塩濃度に耐性がなくそして/またはこの方法に
利用されそしてこれらの酵素の活性に必要な緩衝剤系を
だめにする可能性があるからである。
リン酸緩衝剤は、通常使用されるすべての緩衝剤のうち
最も高い熱安定性を有する。リン酸緩衝剤は、pHが−8
0℃程の低温で長期間保存に適するように制御され、そ
して80℃程の高温で反応を制御しなければならないの
でこの反応濃厚物に選ばれた。逆に、トリス緩衝剤は数
ある緩衝剤の中で最も低い熱安定性を有し、そのpK値を
0℃から70℃までで2単位以上も低下させる。こうし
てこの発明の方法では超らせん化シーケエンシング反応
が変性DNAを再生する必要はなく実施できる。
このことは次の工程によって達成される: a)1acZヌクレオチド配列を有する二本鎖シーケエ
ンシングベクターであって、その中に未知ヌクレオチド
配列を有するdsDNAがそのベクター中の既知ヌクレ
オチド鎖の3′末端に隣接して挿入されているベクター
を提供する工程; b)前記ベクターをアルカリ性溶液で変性してssDN
Aを形成する工程; c)変性されたDNAを含有する溶液を中和する工程;
ならびに d)上記のヌクレオチドシーケエンシング方法の工程
b)からh)までを実施する工程。
上記シーケエンシング方法の典型例では、数μL容量の
超らせんDNA(稀釈緩衝液中、例えば1mMのトリス、
0.1mMのEDTA、pH8)を2分間37℃で0.1M
のKOH1μLを用いて変性する。一般的に、それ以上
苛酷な処理は不要である。氷上、プライマーと放射性d
NTPを添加し、次いで変性したDNAを0.2Mのト
リス塩酸1μLの添加により中和する。次に、水を加え
て容量21〜23μLを得る。最終的塩濃度とpHは、一
般的に正確でない。しかしながら、この発明の方法はさ
らなる調節を行うことなく使用できる。理論上、得られ
た塩系は、30〜50mMのトリス緩衝液(pH7〜9)か
らなる。酵素反応に向けてこの溶液を70℃まで加熱す
ると、反応濃厚物により提供されるリン酸緩衝剤が全体
的な混合物の最終pHを安定化するのでトリス緩衝剤の影
響をなくする。正常な一本鎖は乱れることなくシーケエ
ンシングが起こり、そして超らせんでは不可逆的に変性
された超らせん区分と同程度の予期された低い効率でシ
ーケエンシングが起こる。こうして、超らせんのシーケ
エンシングは一本鎖のシーケエンシングと実質的に同一
の方法によって、変性された超らせんDNAの再精製を
伴うことなく行われる。
この発明は、その好ましい態様を具体的に引用しながら
詳述してきたが、その変更および改良も本発明の精神お
よびその範囲内で有効であることが理解されるであろ
う。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)100〜500I.U./mLを提供するの
    に十分な熱安定性ポリメラーゼ; b)ジチオスレイトールおよびβ−メルカプトエタノー
    ルから選ばれる0.3〜30mMの還元剤; c)保存中および使用中の両方で約pH7.5を維持する
    のに十分なリン酸緩衝剤; d)少なくとも40%のグリセリン; e)15〜70μMのdGTPまたはdaGTP; f)15〜150μMのdATP; g)15〜150μMのdTTP; h)10〜18μMのdCTP;ならびに i)(i)dGTPまたはdaGTPに対するddGT
    Pの比率を約5にするのに十分なddGTP; (ii)dATPに対するddATPの比率を約33にする
    のに十分なddATP; (iii)dTTPに対するddTTPの比率を約28にす
    るのに十分量のddTTP、および (iv)dCTPに対するddCTPの比率を約22にする
    のに十分量のddCTP、 からなる群より選ばれる1種、 を含んでなるヌクレオチドシーケエンシング反応濃厚
    物。
  2. 【請求項2】前記熱安定性ポリメラーゼがサーマス・ア
    クアティカス(Thermus aquaticus)
    ポリメラーゼである請求の範囲第1項の濃厚物。
  3. 【請求項3】a)ゼラチンおよびウシ血清アルブミンか
    らなる群より選ばれるタンパク質濃厚物175〜700
    μg/mL; b)グルタミン酸カリウム少なくとも25mM;ならびに c)マグネシウム塩9〜35mM、 をさらに含んでなる請求の範囲第2項記載の反応濃厚
    物。
  4. 【請求項4】a)非イオン界面活性剤0.1〜0.4%
    量; b)α−標識された放射性dNTP0.1〜10μCi/
    μL; c)マグネシウム塩9〜35mM、ならびに d)ヌクレオチド配列 5′CCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTG3′ を有するオリゴヌクレオチドプライマー0.1〜1.0
    μM、もさらに含んでなる請求の範囲第2項の反応濃厚
    物。
  5. 【請求項5】a)サーマス・アクアティカス(Ther
    mus aquaticus)ポリメラーゼ約0.25
    I.U./μL; b)ウシ血清アルブミン約350マイクロg/mL; c)ジチオスレイトール約3.5mM; d)酢酸マグネシウム約17.5mM; e)グルタミン酸カリウム約25mM; f)KHPO約13.1mM; g)KHPO約4.4mM; h)トリトンX100界面活性剤約0.35%; i)40%のグリセリン、ならびに A)dGTPまたはdaGTP約22.7μM; dATP105μM; dTTP52.5μM; dCTP10.5μM;および ddGTP113.7μM; B)dGTPまたはdaGTP約70μM; dATP17.5μM; dTTP52.5μM; dCTP10.5μM;および ddATP577μM; C)dGTPまたはdaGTP約70μM; dATP105μM; dTTP17.5μM; dCTP10.5μM;および ddTTP490μM; D)dGTPまたはdaGTP約700μM; dATP105μM; dTTP52.5μM; dCTP10.5μM;および ddCTP231μM、 からなる群より選ばれる1の混合物、 を含んでなるヌクレオチドシーケエンシング反応濃厚
    物。
  6. 【請求項6】配列 5′CCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTG3′ を有するオリゴヌクレオチドプライマー0.15μMも
    さらに含んでなる請求の範囲第5項の反応濃厚物。
  7. 【請求項7】反応濃厚物2μL当たりα−標識化放射性
    dCTP1〜10μCiをさらに含んでなる請求の範囲第
    6項の反応濃厚物。
  8. 【請求項8】放射性標識ヌクレオチドが元素32Pまたは
    32Sで標識されたものである請求の範囲第7項の反応濃
    厚物。
  9. 【請求項9】a)ベクター中の既知ヌクレオチド鎖の
    3′末端に隣接する未知ヌクレオチド配列を含んでなる
    シーケエンシングベクターを提供する工程; b)前記ベクターを放射性標識dNTPと混合する工程
    であって、前記プライマーが前記未知DNA配列と隣接
    する前記既知ベクターDNA配列の一部に対して相補的
    であるヌクレオチド配列を有するものである前記工程; c)混合物b)を、G,A,TおよびCのラベルが貼さ
    れた4種の容器に分割する工程; d)(i)Gと選定された容器にddGTPを含んでな
    る請求の範囲第1または2項に従う反応濃厚物を添加
    し、 (ii)Aと選定された容器にddATPを含んでなる請求
    の範囲第1または2項に従う反応濃厚物を添加し、 (iii)Tと選定された容器にddTTPを含んでなる請
    求の範囲第1または2項に従う反応濃厚物を添加し、そ
    して (iv)Cと選定された容器にddCTPを含んでなる請求
    の範囲第1または2項に従う反応濃厚物を添加する、こ
    とにより一連の反応混合物を提供する工程; e)15〜30分70〜74℃の温度で前記4種の容器
    G,A,TおよびCをインキュベーションする工程; f)前記各4種のチューブに反応停止混合物3〜5μL
    を添加することによって反応を終止する工程; g)鎖長に応じてe)で形成されたオリゴヌクレオチド
    を電気泳動分離する工程;ならびに h)放射性dNTPによって生じる放射線に感光性の写
    真フィルムを各ゲルで露光して、前記未知ヌクレオチド
    鎖のヌクレオチド配列を確定する工程、 を含んでなるオリゴヌクレオチドのシーケエンシング方
    法。
  10. 【請求項10】各反応濃厚物G,T,AおよびCが、既
    に放射性dNTPを含んでいるために、請求の範囲第9
    項の工程b)で前記放射性dNTPを含める必要性が除
    去されている請求の範囲第9項の方法。
  11. 【請求項11】各反応濃厚物G,T,AおよびCが、さ
    らにプライマーを含んでいるために、請求の範囲第9項
    の工程b)で前記プライマーを含める必要性が除去され
    ている請求の範囲第9項の方法。
  12. 【請求項12】シーケエンシングベクターが1acZヌ
    クレオチド配列を担持する請求の範囲第9項の方法。
  13. 【請求項13】シーケエンシングベクターがM13mp
    18DNA,pUC,pIBIおよびブルースクリプト
    (Bluescript)からなる群より選ばれるものである請求の
    範囲第9項の方法。
  14. 【請求項14】プライマーがヌクレオチド配列 5′CCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTG3′を有する
    請求の範囲第9項の方法。
  15. 【請求項15】シーケエンシングベクターがM13mp
    18であり、反応濃厚物が請求の範囲第2,3,4また
    は5項に従う組成を有する請求の範囲第9または11項
    の方法。
  16. 【請求項16】a)第一容器中に1acZヌクレオチド
    配列とα−標識化放射性dCTP1μLを有する対照シ
    ーケエンシングベクター; b)第二容器中に配列 5′CCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTG3′ を有するオリゴヌクレオチドプライマー;ならびに c)第三容器中に請求の範囲第2,3または5項に従う
    反応濃厚物、 を含んでなるヌクレオチドシーケエンシングキット。
  17. 【請求項17】第一容器に配列 5′CCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTG3′ を有するオリゴヌクレオチドプライマーを含んでなり、
    そして第三容器中に請求の範囲第2,3または5項に従
    う反応濃厚物を含んでなるヌクレオチドシーケエンシン
    グキット。
  18. 【請求項18】請求の範囲第6,7または8項に従う反
    応濃厚物を含んでなるヌクレオチドシーケエンシングキ
    ット。
  19. 【請求項19】ヌクレオチド配列 5′CCCAGTCCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTG3′ を有するオリゴヌクレオチド。
  20. 【請求項20】a)未知ヌクレオチド配列を有するds
    DNAがシーケエンシングベクター中の既知ヌクレオチ
    ド鎖の3′末端に隣接して挿入されている1acZヌク
    レオチド配列を有する二本鎖シーケエンシングベクター
    を提供する工程; b)アルカリ性溶液で前記ベクターを変性してssDN
    Aを形成する工程; c)変性されたDNA含有溶液を中和する工程; d)前記ベクターを、プライマーと、マグネシウム塩と
    放射性標識dNTと混合する工程であって、プライマー
    が未知DNA配列に隣接する既知DNA配列の少なくと
    も1部に相補的であるヌクレオチド配列を有するもので
    ある前記工程; e)混合物d)をG,A,TおよびCとラベル貼された
    4種の容器中に分割する工程;ならびに f)(i)Gと選定された容器にddGTPを含んでな
    る請求の範囲第1または2項に従う反応濃厚物を添加
    し、 (ii)Aと選定された容器にddATPを含んでなる請求
    の範囲第1または2項に従う反応濃厚物を添加し、 (iii)Tと選定された容器にddTTPを含んでなる請
    求の範囲第1または2項に従う反応濃厚物を添加し、 (iv)Cと選定された容器にddCTPを含んでなる請求
    の範囲第1または2項に従う反応濃厚物を添加する、 ことによって一連の反応混合物を提供する工程; g)4種の容器G,A,TおよびCを15〜30分70
    〜74℃の温度でインキュベーションする工程; h)4種のチューブそれぞれに反応停止混合物3〜5μ
    Lを添加することによって反応を終止する工程; i)鎖長に応じて形成されたオリゴヌクレオチドを電気
    泳動分離する工程;ならびに j)放射性dNTPによって生じた放射線に感光性の写
    真フィルムをゲルで露光して、超らせんDNAの配列を
    確定する工程、 を含んでなる二本鎖(dsDNA)のシーケエンシング
    方法。
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