JPH07193054A - 半導体装置の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法およびその製造装置

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JPH07193054A
JPH07193054A JP34724593A JP34724593A JPH07193054A JP H07193054 A JPH07193054 A JP H07193054A JP 34724593 A JP34724593 A JP 34724593A JP 34724593 A JP34724593 A JP 34724593A JP H07193054 A JPH07193054 A JP H07193054A
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gas
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etching
chamber
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成彦 梶
Yoshio Ono
嘉夫 小野
Eiichi Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、Si基板上のSiO2 膜をエッチン
グする工程を含む半導体装置の製造方法およびその製造
装置において、より信頼性の高い電極や配線の形成を実
現できるようにすることを最も主要な特徴とする。 【構成】たとえば、処理するSi基板11をチャンバ1
2内に搬入し、まず、ガス導入装置14からの高圧の窒
素ガスの導入により、搬入時に混入した酸素や水素を排
気する。この後、基板加熱装置13によりSi基板11
を所定温度に加熱し、常圧状態のチャンバ12内にガス
導入装置15より炭酸ジメチルガスを約100SCCM
導入する。これにより、Si基板11上の酸化珪素(S
iO2 )膜をアルコキシドとして除去させることで、ハ
ロゲン原子を含むガスを使用したり、プラズマを用いた
りすることなく、乾式処理により、SiO2 膜だけを除
去し得る構成となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば半導体基板
上の酸化膜をエッチングする工程を含む半導体装置の製
造方法およびその製造装置に関するもので、特に電極や
配線を形成する基板表面の自然酸化膜の除去や酸化珪素
膜の加工などに用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、LSIの製造においては、電
極や配線の抵抗を下げ、さらに配線の信頼性を確保する
ために、製造工程内にて、適宜、半導体や導体表面の自
然酸化膜の除去を行うようになっている。
【0003】従来、半導体や導体表面における自然酸化
膜の除去には、希弗酸(HF)溶液による湿式の弗酸処
理が用いられてきた。この弗酸処理は、シリコン(S
i)基板上の酸化膜を取り除くのには有効であるが、ア
ルミニウム(Al)などの金属もエッチングされるた
め、多層配線におけるAl合金配線上の酸化膜の除去に
は用いることができないという欠点があった。
【0004】また、Si基板上の酸化膜を取り除いた場
合においても、純水を用いた洗浄後処理により再酸化が
起こり、短時間の間に自然酸化膜が成長するという問題
があった。
【0005】この再酸化は、洗浄後処理に用いる純水の
溶存酸素の量を十分に減少させることにより抑えること
ができる、つまり洗浄後処理に溶存酸素の極めて少ない
純水を用いることで再酸化を抑えることができることが
わかってきた。しかし、溶存酸素の少ない純水は、通常
の純水に比べ高価である。
【0006】このため、導体膜の成膜工程の前処理で
は、上記した湿式の弗酸処理にかわって、希ガスを用い
たスパッタリング、またはハロゲンガスを用いたプラズ
マエッチングなどの乾式の処理が使われるようになって
きている。
【0007】この乾式処理を用いた製造装置としては、
たとえば乾式処理を行う第1のチャンバと導体膜の成膜
を行う第2のチャンバとを備え、第1のチャンバで乾式
処理の行われたSi基板を高真空中を搬送させることに
より再酸化を抑制し、第2のチャンバにて導体膜の成膜
を行うようにしてなるものが開発されている。
【0008】一方、多層配線におけるAl合金配線上の
酸化膜の除去には、希ガスを用いた物理的なスパッタリ
ングがよく使われている。
【0009】ところが、このスパッタリングでは、自然
酸化膜の十分な除去が行えないという不具合があった。
【0010】すなわち、近年のLSIにおいては、高集
積化および微細化にともない、電極や配線の相互を接続
する接続孔がさらに小さく深くなってきており、この接
続孔の底に酸化膜の側壁からエッチングされた酸化物が
堆積されるようになるため、物理的なスパッタリングで
は、この孔底の自然酸化膜を十分に除去することができ
ない。
【0011】また、選択CVD法によるタングステン
(W)などの金属の成膜の前処理においては、選択性を
保つため、希ガスを用いた物理的なスパッタリングにか
わり、ハロゲン原子を含むガスを用いた化学反応により
自然酸化膜の除去が行われるようになってきている。
【0012】化学反応、たとえば反応性イオンエッチン
グやダウンフローエッチングなどの各種のプラズマエッ
チングによる方法では、小さくて深い接続孔底の自然酸
化膜も除去することができる。
【0013】しかし、このプラズマを用いる方法の場
合、導体層の表面にハロゲンが残留するという欠点があ
った。ハロゲンの残留量が多い場合には、ハロゲンを除
去するための工程が必要となる上、除去が不十分な場合
には、後工程において電極や配線の腐食を生じ、信頼性
の劣化を招くことになる。
【0014】また、プラズマを用いない方法として、弗
酸蒸気を用いた乾式のエッチングも行われているが、希
弗酸溶液を用いる湿式処理の場合と同様に、金属上の酸
化膜の除去には不向きであった。
【0015】一方、酸化珪素膜などの酸化膜の加工にお
いては、ハロゲン原子を含むガスを用いた反応性イオン
エッチングによる処理が主に行われている。
【0016】この処理の場合にも、加工後に下地にハロ
ゲンが残留しやすく、残留量が多い場合には、後工程に
おいて電極や配線の腐食を生じる原因となる。
【0017】また、プラズマによるSi基板への不純物
の打ち込み、ゲート絶縁膜の破壊などの問題もあり、損
傷の少ないエッチング方法の開発が望まれていた。
【0018】さらには、製造装置の観点からは、乾式処
理の場合、主にプラズマを用いるために電極や電源が必
要となり、装置それ自体が大型化,複雑化する。このこ
とは、今後、Si基板の大口径化に対して不利であり、
プラズマを用いない乾式処理の方が有望といえる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
においては、LSIおよび製造装置の観点からも、プラ
ズマを用いることなく、しかも金属上の酸化膜をも除去
することが可能な乾式処理の実現が望まれていた。
【0020】そこで、この発明は、プラズマを用いずに
酸化膜だけをエッチングでき、より簡便な装置によっ
て、より信頼性の高い電極や配線の形成を可能とする半
導体装置の製造方法およびその製造装置を提供すること
を目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の半導体装置の製造方法にあっては、半
導体基板上の酸化膜をエッチングする工程を含む場合に
おいて、前記工程における酸化膜のエッチングを炭酸エ
ステルガスを用いて行うようになっている。
【0022】また、この発明の半導体装置の製造方法に
あっては、半導体基板を加熱する工程と、加熱された前
記半導体基板に炭酸エステルガスを供給する工程と、供
給される前記炭酸エステルガスにより前記半導体基板上
に形成された導体層あるいは半導体層上の自然酸化膜を
エッチングする工程とからなっている。
【0023】また、この発明の半導体装置の製造方法に
あっては、半導体基板上に酸化珪素膜を形成する工程
と、形成された前記酸化珪素膜上に所望のパターンに加
工されたマスク層を形成する工程と、前記半導体基板を
加熱する工程と、加熱された前記半導体基板に炭酸ジメ
チルガスを供給する工程と、供給される前記炭酸ジメチ
ルガスにより前記半導体基板上に形成された酸化珪素膜
を前記マスク層のパターンにしたがってエッチングする
工程とからなっている。
【0024】さらに、この発明の半導体装置の製造装置
にあっては、半導体基板を加熱する加熱手段と、この加
熱手段で加熱された前記半導体基板に対し、自然酸化膜
をエッチングするための炭酸エステルガスを供給するガ
ス供給手段とから構成されている。
【0025】
【作用】この発明は、上記した手段により、酸化膜をア
ルコキシドとして除去できるようになるため、ハロゲン
ガスやプラズマを用いない乾式処理を容易に実現するこ
とが可能となるものである。
【0026】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。
【0027】図1は、本発明にかかる半導体製造装置の
概略を示すものである。
【0028】この半導体製造装置は、たとえばLSIを
形成するシリコン(Si)基板11上の自然酸化膜(酸
化珪素膜)を除去するために用いられるもので、除去処
理を行うチャンバ12、処理時に上記Si基板11を加
熱する基板加熱装置13、処理用のガスなどを導入する
ガス導入装置14,15、処理終了時の残留ガスなどを
排気するガス排気装置16、および図示していない基板
搬送手段からなっている。
【0029】上記チャンバ12は、そのチャンバ壁が、
上記Si基板11の温度よりも低く冷却された、いわゆ
るコールドウォールとなっている。
【0030】上記基板加熱装置13は、処理するSi基
板11を後述する所定の温度に加熱するものである。
【0031】上記ガス導入装置14は、上記Si基板1
1を上記チャンバ12内に搬入した際に、上記チャンバ
12内に混入する酸素や水素を高圧の窒素(N2 )ガス
を用いて外部に排気させるものである。これは、自然酸
化膜の除去されたSi基板11上での再酸化を防ぐため
に行われる。
【0032】また、上記ガス導入装置14は、上記Si
基板11上の自然酸化膜の除去が終了した後に、上記チ
ャンバ12内に高圧の窒素ガスを導入することで、上記
チャンバ12内に残る残留ガスを外部に排気させるもの
である。
【0033】上記ガス導入装置15は、上記Si基板1
1上の自然酸化膜を除去する際に、上記チャンバ12内
に所定量の炭酸ジメチル((CH3 O)2 CO)ガスを
導入するものである。
【0034】上記ガス排気装置16は、たとえば上記チ
ャンバ12内への上記ガス導入装置14からの窒素ガス
の導入により排気される酸素や水素、および除去処理後
の残留ガス(炭酸ジメチルガス)を安全性を保って排気
するものである。
【0035】ここで、6インチのSi基板11を例に、
上記した半導体製造装置による自然酸化膜の除去処理に
ついて説明する。
【0036】まず、処理する6インチのSi基板11
が、図示しない搬送手段により上記チャンバ12内に搬
入される。
【0037】すると、上記ガス導入装置14より高圧の
窒素ガスが導入され、搬入時に上記チャンバ12内に混
入した酸素や水素の排気が行われる。
【0038】この後、上記基板加熱装置13により上記
Si基板11が所定の温度に加熱され、この状態で、常
圧状態のチャンバ12内に上記ガス導入装置15より炭
酸ジメチルガスが約100SCCM(1分間あたり、標
準状態で100cc)導入される。
【0039】これにより、上記Si基板11上の自然酸
化膜のエッチングが行われる。
【0040】すなわち、Si基板11上の酸化珪素(S
iO2 )膜は、炭酸ジメチル(エステル)ガスによりア
ルコキシドとして除去される。
【0041】こうして、所定の時間、炭酸ジメチルガス
による自然酸化膜のエッチングを行った後、上記ガス導
入装置14からの窒素ガスでパージが行われる、つまり
上記チャンバ12内に残る残留ガスが上記ガス排気装置
16により排気される。
【0042】そして、上記チャンバ12内からの上記S
i基板11の搬出が上記搬送手段(図示していない)に
よって行われ、このチャンバ12内より取り出された上
記Si基板11は、通常のLSIの製造と同様に、導体
の成膜などの後工程にまわされる。
【0043】たとえば、上記の半導体製造装置による熱
酸化膜のエッチング速度を測定したところ、基板温度が
250℃以上で熱酸化膜のエッチングが確認された。
【0044】この場合、基板温度が350℃以上になる
と、炭酸ジメチル自体の分解反応の進行が顕著になるた
め、基板温度を300℃の近傍とするエッチングが好ま
しい。
【0045】図2は、SiとSiの熱酸化膜である酸化
珪素膜(SiO2 )とのエッチング速度の基板温度に対
する依存性を示すものである。
【0046】この図からも明らかなように、炭酸ジメチ
ルガスを用いた場合、基板温度が200℃〜400℃の
範囲内ではSiはエッチングされず、酸化珪素膜のみが
エッチングされる。
【0047】この図からも、基板温度を300℃の近傍
(300℃〜350℃の範囲)とするエッチングが好ま
しいことがわかる。
【0048】なお、上記の実施例では、自然酸化膜の除
去に炭酸ジメチルを用いたが、これに限らず、たとえば
炭酸ジエチルを用いた場合にも酸化膜のみをエッチング
することができる。
【0049】このように、炭酸ジメチルや炭酸ジエチル
などの炭酸エステルガスを用いた熱反応によってSiを
傷つけることなく、酸化膜のみをエッチングすることが
可能となる。
【0050】したがって、ハロゲンなどの腐食性の化学
種が導体層などの下地の表面に残ることがないため、信
頼性の確保が容易となり、高信頼性のLSIを容易に製
造できる。
【0051】しかも、プラズマを用いないため、製造装
置として構造の簡便なものを使用できるようになり、そ
の分、低コスト化することができる。
【0052】また、上記の実施例では、常圧状態での自
然酸化膜のエッチングを例に説明したが、たとえばガス
排気装置16に真空排気用のポンプを用い、減圧状態で
自然酸化膜のエッチングを行うようにすることもでき
る。
【0053】この場合、処理する6インチのSi基板1
1をチャンバ12内に搬入した後、チャンバ12内の酸
素などが、上記真空排気用のポンプを用いて排気され
る。
【0054】このとき、エッチング後の再酸化を抑える
ため、上記チャンバ12内の圧力を10-7Torr台ま
で減圧するか、高純度の不活性ガスによりパージを行う
ことが望ましい。
【0055】そして、この減圧状態において、上記基板
加熱装置13により上記Si基板11が所定の温度に加
熱され、さらに上記チャンバ12内に上記ガス導入装置
15より炭酸ジメチルガスが約20SCCM導入され
る。
【0056】こうして、所定の時間、炭酸ジメチルガス
による自然酸化膜のエッチングを行った後、先の実施例
と同様に、上記ガス導入装置14からの窒素ガスでパー
ジが行われて、上記Si基板11は上記チャンバ12内
から搬出される。
【0057】図3は、基板温度が300℃のときにおけ
る、SiとSiの熱酸化膜である酸化珪素膜(Si
2 )とのエッチング速度の圧力に対する依存性を示す
ものである。
【0058】この図からも明らかなように、炭酸ジメチ
ルガスを用いた場合、圧力が0.1Torr〜760T
orr(1気圧)の範囲内ではSiはエッチングされ
ず、酸化珪素膜のみがエッチングされる。
【0059】なお、上述の自然酸化膜の除去方法は、種
々の導体層上に、金属膜(Al,W,Cu,Tiな
ど)、合金膜(Al−Si−Cu,Al−Si,TiW
など)、シリサイド膜(MoSi2 ,WSi2 ,TiS
2 など)、またはポリシリコンなどの導体膜や半導体
膜を形成する際の前処理としても適用できる。
【0060】この場合、導体層の表面を炭酸ジメチルを
用いて処理した後、酸化性雰囲気中にさらすことなく、
成膜装置に搬送し、上記した導体膜や半導体膜の形成を
行うようにすればよい。
【0061】図4は、導体層上に導体膜や半導体膜を形
成する成膜用チャンバとその前処理としてのエッチング
処理を行うエッチング用チャンバとを有してなる半導体
製造装置の概略を示すものである。
【0062】この半導体製造装置は、たとえば導体層の
表面を炭酸ジメチルを用いてエッチング処理するエッチ
ング用チャンバ21、このチャンバ21でエッチング処
理された上記導体層上に導体膜の形成を行う成膜用チャ
ンバ22、この成膜用チャンバ22と上記エッチング用
チャンバ21との間で処理する基板の搬送を行う搬送用
チャンバ23からなっている。
【0063】上記エッチング用チャンバ21は、基板加
熱装置21a、ガス導入装置21b、およびガス排気装
置21cを備えている。
【0064】上記成膜用チャンバ22は、基板加熱装置
22a、ガス導入装置22b、およびガス排気装置22
cを備えている。
【0065】上記搬送用チャンバ23は、たとえば処理
する基板の真空中での搬送を行うもので、基板移載器2
3aおよびガス排気装置(真空排気用のポンプ)23b
を備えている。
【0066】この場合、搬送中における再酸化を抑える
ことができるようにすればよく、常圧の不活性ガス(た
とえば、希ガスや窒素ガス)中を搬送するものであって
もよい。
【0067】次に、上記した構成の半導体製造装置にお
いて、成膜用チャンバ22に、コールドウォール型CV
D装置を用いて導体層上にタングステン膜(W)の形成
を行う場合の処理について説明する。
【0068】ここでは、処理する基板として、Si基板
上に、ヒ素(As)の不純物拡散によりn型拡散層(導
体層)が形成され、このn型拡散層上には、SiH4
2とを原料とするガスを用いて絶縁膜としての酸化珪
素(SiO2 )膜が常圧CVD法により形成されてい
る。
【0069】また、形成された酸化珪素(SiO2 )膜
の所定の場所には、あらかじめ写真蝕刻法と反応性イオ
ンエッチング法とにより接続孔が開孔されている。
【0070】さて、このような接続孔の開孔されたSi
基板が搬送用チャンバ23に送られると、上記Si基板
は、まず、基板移載器23aによってエッチング用チャ
ンバ21に搬送される。
【0071】エッチング用チャンバ21では、上記搬送
用チャンバ23から送られてきたSi基板を基板加熱装
置21aによって300℃に加熱した状態で、ガス導入
装置21bにより炭酸ジメチルガスを約20SCCM導
入する。
【0072】このとき、たとえば10Torrの圧力
で、約5分間のエッチングを行うことにより、Si基板
上の自然酸化膜、つまりn型拡散層上に成長した自然酸
化膜が除去される。
【0073】この、炭酸ジメチルガスによるエッチング
が終了すると、パージの後、上記搬送用チャンバ23の
基板移載器23aによって、今度は、上記Si基板が成
膜用チャンバ22に搬送される。
【0074】成膜用チャンバ22、つまりコールドウォ
ール型CVD装置では、上記搬送用チャンバ23から送
られてきたSi基板を基板加熱装置22aによって所定
の温度に加熱した後、ガス導入装置22bによりWF6
を原料とするガスを約50SCCM導入するとともに、
SiH4 を原料とするガスを約30SCCM導入する。
【0075】このとき、たとえば4mTorrの圧力の
もとで、W膜を選択成長させることにより、良好な形状
のW膜を形成できる。
【0076】すなわち、このような工程を経ることによ
り、従来のハロゲン原子を含むガスを用いた乾式処理と
同程度のコンタクト抵抗を有する、良好な形状のW膜の
形成が可能となる。
【0077】なお、Si基板上に形成されたn型拡散層
上の自然酸化膜(酸化珪素膜)を除去する場合に限ら
ず、たとえば炭酸ジメチルガスを用いたエッチング処理
により、ポリシリコン上に成長した酸化珪素膜、シリサ
イド膜上の酸化珪素膜や金属酸化物、アルミニウム合金
配線の表面のアルミナなども、アルコキシドとして同様
に除去することができる。
【0078】同様に、複数の導体層が露出した状態の基
板においても、自然酸化膜のみを除去することが可能で
ある。
【0079】また、上記した自然酸化膜の除去処理は、
必ずしもエッチング専用のチャンバを用意する必要はな
く、後工程の成膜用チャンバにより兼用させて行うよう
にすることもできる。
【0080】上記したように、半導体基板上の酸化膜を
アルコキシドとして除去できるようにしている。
【0081】すなわち、炭酸ジメチルや炭酸ジエチルな
どの炭酸エステルガスを用いた熱反応により、Si基板
上の自然酸化膜を除去できるようにしている。これによ
り、Siを傷つけることなく、酸化膜のみをエッチング
することが可能となる。したがって、ハロゲンなどの腐
食性の化学種が導体層などの下地の表面に残ることがな
いため、信頼性の確保が容易に可能となり、高信頼性の
LSIを容易に製造できるようになるものである。
【0082】しかも、プラズマを用いない乾式処理の実
現により、構造の簡便な製造装置を使用できるようにな
るため、安全性の向上と、製造にかかるコストの削減、
さらには基板の大口径化などに対して有利なものとする
ことができる。
【0083】また、Si基板上の自然酸化膜の除去だけ
でなく、導体層上に導体膜や半導体膜を形成する際の前
処理、あるいは炭酸エステルガスによりアルコキシドと
なり得る各種の膜の除去に広く利用でき、非常に汎用性
の高いものとすることができる。
【0084】なお、上記実施例においては、1枚ずつの
枚葉処理を行う場合について説明したが、これに限ら
ず、多数の基板を同時に処理するバッチ処理にも適用で
きる。たとえば、縦型拡散炉型のCVD装置において
も、本発明の炭酸エステルガスを用いた自然酸化膜の除
去処理を行うことが可能である。
【0085】また、半導体のエピタキシャル成長、ポリ
シリコン膜の形成、あるいは電荷蓄積用キャパシタの絶
縁膜(酸化タンタル、窒化珪素など)を形成する際の前
処理にも、本発明の処理方法を用いることができる。
【0086】この場合、たとえば1つのチャンバで処理
する場合には、処理する基板をチャンバ内に搬入して酸
素や水素を排気した後、窒素ガスによりチャンバ内をパ
ージしながら基板を加熱し、基板が所定の温度に加熱さ
れた状態で、炭酸ジメチルガスを導入することにより自
然酸化膜の除去が行われる。
【0087】そして、窒素ガスによりチャンバ内の残留
ガスをパージし、基板を所定の温度に加熱した後に、上
記半導体のエピタキシャル成長、ポリシリコン膜の形
成、あるいは電荷蓄積用キャパシタの絶縁膜の成膜が行
われる。
【0088】また、炭酸ジメチルなどの単独ガスを用い
てエッチングする場合に限らず、たとえばエッチングの
速度を高めるため、アルカリ性の触媒を用いるようにし
ても良い。
【0089】すなわち、炭酸ジメチルガスにアンモニア
あるいはセシウム蒸気を添加することにより、エッチン
グ速度を高くすることができる。
【0090】または、あらかじめ塩化ナトリウム、弗化
セシウム、弗化カリウムなどの塩、あるいは水酸化ナト
リウム、水酸化セシウムなどの水酸化物の水溶液を基板
に塗布し、乾燥させ、基板の表面にアルカリ金属を分散
させるようにした場合にも、同様の効果、つまりエッチ
ング速度を高めることができる。
【0091】さらに、酸化膜を除去する場合のみでな
く、酸化珪素膜などを加工する場合においても、本発明
の処理方法は適用できる。
【0092】図5は、酸化珪素膜の加工にかかる工程の
概略を示すものである。
【0093】たとえば、Si基板31上にCVD法によ
り酸化珪素膜32が形成される。また、この酸化珪素膜
32上に、マスク材として耐熱性を有するカーボン膜3
3が形成される。
【0094】そして、このカーボン膜33上に形成され
たレジスト34を写真蝕刻法によって加工することによ
り、同図(a)に示すように、上記酸化珪素膜32に接
続孔を形成するためのパターン35が形成される。
【0095】この状態で、たとえば酸素ガスを用いた反
応性イオンエッチングを行った後、上記レジスト34を
剥離することにより、同図(b)示すように、上記カー
ボン膜33に上記パターン35に対応する開孔36が形
成される。
【0096】この後、Si基板31を加熱し、炭酸ジメ
チルガルによるエッチングを行うことで、同図(c)に
示すように、上記カーボン膜33の開孔36に沿って上
記酸化珪素膜32が加工される。
【0097】上記酸化珪素膜32の加工が終了した後、
上記カーボン膜33は除去される。
【0098】こうすることによって、同図(d)に示す
ように、Si基板31上に形成された酸化珪素膜32に
接続孔37を形成できる。
【0099】この場合、Si基板31上の酸化珪素膜3
2を加工するに限らず、加工する下地としては、たとえ
ば窒化珪素、あるいは配線層のポリシリコン、金属、も
しくは合金などであってもよい。
【0100】また、この場合にも、アルカリ性の触媒を
用いることで、上記と同様に、エッチング速度を向上す
ることができる。
【0101】その他、この発明の要旨を変えない範囲に
おいて、種々変形実施可能なことは勿論である。
【0102】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、プラズマを用いずに酸化膜だけをエッチングでき、
より簡便な装置によって、より信頼性の高い電極や配線
の形成を可能とする半導体装置の製造方法およびその製
造装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる半導体製造装置
(エッチング用チャンバ)の概略を示す構成図。
【図2】同じく、SiとSiO2 とのエッチング速度の
基板温度に対する依存性を示す図。
【図3】同じく、基板温度が300℃のときにおける、
SiとSiO2 とのエッチング速度の圧力に対する依存
性を示す図。
【図4】この発明の他の実施例にかかる、成膜用チャン
バとエッチング用チャンバとを有してなる半導体製造装
置の概略を示す構成図。
【図5】SiO2 の加工にかかる製造工程を概略的に示
す断面図。
【符号の説明】
11…Si基板、12…チャンバ、13…基板加熱装
置、14,15…ガス導入装置、16…ガス排気装置。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上の酸化膜をエッチングする
    工程を含む半導体装置の製造方法において、 前記工程における酸化膜のエッチングを炭酸エステルガ
    スを用いて行うことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記酸化膜を炭酸エステルガスを用いて
    エッチングする工程は、前記半導体基板を加熱した状態
    で行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記酸化膜を炭酸エステルガスを用いて
    エッチングする工程は、エッチングすべき酸化膜の表面
    に設けられるアルカリ金属を触媒として用いることを特
    徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板を加熱する工程と、 加熱された前記半導体基板に炭酸エステルガスを供給す
    る工程と、 供給される前記炭酸エステルガスにより前記半導体基板
    上に形成された導体層あるいは半導体層上の自然酸化膜
    をエッチングする工程とからなることを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板上に酸化珪素膜を形成する工
    程と、 形成された前記酸化珪素膜上に所望のパターンに加工さ
    れたマスク層を形成する工程と、 前記半導体基板を加熱する工程と、 加熱された前記半導体基板に炭酸ジメチルガスを供給す
    る工程と、 供給される前記炭酸ジメチルガスにより前記半導体基板
    上に形成された酸化珪素膜を前記マスク層のパターンに
    したがってエッチングする工程とからなることを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 半導体基板を加熱する加熱手段と、 この加熱手段で加熱された前記半導体基板に対し、自然
    酸化膜をエッチングするための炭酸エステルガスを供給
    するガス供給手段とを具備したことを特徴とする半導体
    装置の製造装置。
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