JPH07192964A - 油浸金属化フィルムコンデンサ - Google Patents
油浸金属化フィルムコンデンサInfo
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- JPH07192964A JPH07192964A JP33098893A JP33098893A JPH07192964A JP H07192964 A JPH07192964 A JP H07192964A JP 33098893 A JP33098893 A JP 33098893A JP 33098893 A JP33098893 A JP 33098893A JP H07192964 A JPH07192964 A JP H07192964A
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- Japan
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- film
- metallized film
- oil
- capacitor
- metallized
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 油浸金属化フィルムコンデンサの含浸性を改
良し電気特性の向上をはかる。 【構成】 少なくとも平滑面を有する金属化ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム1と片面粗面のポリプロピレ
ンフィルム2で組合せてなる誘電体構成、または少なく
とも平滑面を有する金属化ポリプロピレンフィルムと片
面粗面のポリエチレンテレフタレートフィルムを組合
せ、金属化フィルム1に対する非蒸着フィルムの厚さの
比が0.3から3.1倍の範囲に構成し、巻回して得た
コンデンサ素子の両端部にメタリコン電極を形成して電
極を引出し、外装ケースに収容して絶縁油を含浸してな
る油浸金属化フィルムコンデンサ。
良し電気特性の向上をはかる。 【構成】 少なくとも平滑面を有する金属化ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム1と片面粗面のポリプロピレ
ンフィルム2で組合せてなる誘電体構成、または少なく
とも平滑面を有する金属化ポリプロピレンフィルムと片
面粗面のポリエチレンテレフタレートフィルムを組合
せ、金属化フィルム1に対する非蒸着フィルムの厚さの
比が0.3から3.1倍の範囲に構成し、巻回して得た
コンデンサ素子の両端部にメタリコン電極を形成して電
極を引出し、外装ケースに収容して絶縁油を含浸してな
る油浸金属化フィルムコンデンサ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁油を含浸した油浸
金属化フィルムコンデンサの改良に関するものである。
金属化フィルムコンデンサの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートフィルム
(以下PETフィルムと言う)を誘電体とした従来の油
浸金属化フィルムコンデンサは、PETフィルム自体の
誘電率が高く大容量小形化が可能であるが、PETフィ
ルム自体tanδが高く且つ耐電圧が低く、通電中の温
度上昇によって絶縁破壊を招き易い欠点を有していた。
(以下PETフィルムと言う)を誘電体とした従来の油
浸金属化フィルムコンデンサは、PETフィルム自体の
誘電率が高く大容量小形化が可能であるが、PETフィ
ルム自体tanδが高く且つ耐電圧が低く、通電中の温
度上昇によって絶縁破壊を招き易い欠点を有していた。
【0003】また、ポリプロピレンフィルム(以下PP
フィルムと言う)を誘電体とした従来の油浸金属化フィ
ルムコンデンサは、PPフィルム自体の誘電率は上記P
ETフィルムより低いが、tanδが小さく、かつ耐電
圧が高いので通電中の温度上昇が低くきわめて安定した
電気特性のコンデンサが得られる。
フィルムと言う)を誘電体とした従来の油浸金属化フィ
ルムコンデンサは、PPフィルム自体の誘電率は上記P
ETフィルムより低いが、tanδが小さく、かつ耐電
圧が高いので通電中の温度上昇が低くきわめて安定した
電気特性のコンデンサが得られる。
【0004】しかし、PPフィルムを用いた従来の油浸
金属化フィルムコンデンサは、フィルム層間の絶縁油の
含浸性がきわめて悪く、含浸不完全やボイド(残留気
層)によって誘電体内部で部分放電(コロナ放電)を生
じ、誘電体が経時劣化して絶縁破壊に至る欠点があっ
た。
金属化フィルムコンデンサは、フィルム層間の絶縁油の
含浸性がきわめて悪く、含浸不完全やボイド(残留気
層)によって誘電体内部で部分放電(コロナ放電)を生
じ、誘電体が経時劣化して絶縁破壊に至る欠点があっ
た。
【0005】また、上記PETフィルムとPPフィルム
を組合せた図5に示す誘電体の構成や、さらにPPフィ
ルムの表面を粗面化して含浸性を良好にする技術である
図6に示す誘電体構成が開発されているが、基本的には
PETフィルムとPPフィルムの折中電気特性が得られ
る程度の改良にすぎず、上記のPPフィルムの欠点であ
る絶縁油の含浸不十分による誘電体内部の部分放電を阻
止しきれず、フィルムの表面を粗面化することによる絶
縁破壊電圧のバラツキを縮小することが出来ず通電中に
コンデンサが破壊に至る欠点があった。
を組合せた図5に示す誘電体の構成や、さらにPPフィ
ルムの表面を粗面化して含浸性を良好にする技術である
図6に示す誘電体構成が開発されているが、基本的には
PETフィルムとPPフィルムの折中電気特性が得られ
る程度の改良にすぎず、上記のPPフィルムの欠点であ
る絶縁油の含浸不十分による誘電体内部の部分放電を阻
止しきれず、フィルムの表面を粗面化することによる絶
縁破壊電圧のバラツキを縮小することが出来ず通電中に
コンデンサが破壊に至る欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】発明が解決しようとす
る課題は、上記油浸金属化フィルムコンデンサの絶縁油
の含浸性を改良し、フィルム層間の不完全含浸やボイド
を解消し、高電圧で絶縁破壊を生じない油浸金属化フィ
ルムコンデンサの信頼性を向上させることである。
る課題は、上記油浸金属化フィルムコンデンサの絶縁油
の含浸性を改良し、フィルム層間の不完全含浸やボイド
を解消し、高電圧で絶縁破壊を生じない油浸金属化フィ
ルムコンデンサの信頼性を向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため誘電体フィルム層間の絶縁油の含浸性を改良
し、絶縁破壊電圧のバラツキを縮小した油浸金属化フィ
ルムコンデンサを提供するもので、その手段は、少なく
とも片面が平滑であるPETフィルムと片面が粗面のP
Pフィルムを組合せてなる誘電体構成または、少なくと
も片面が平滑であるPPフィルムと片面が粗面のPET
フィルムを組合せてなる誘電体構成において、蒸着電極
を平滑面側に配置した油浸金属化フィルムコンデンサの
金属化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比が
0.3から3.1倍の範囲としフィルムの巻回中に発生
する巻きずれや巻きしわを防止するようにしたことを特
徴とする油浸金属化フィルムコンデンサである。すなわ
ち、
決するため誘電体フィルム層間の絶縁油の含浸性を改良
し、絶縁破壊電圧のバラツキを縮小した油浸金属化フィ
ルムコンデンサを提供するもので、その手段は、少なく
とも片面が平滑であるPETフィルムと片面が粗面のP
Pフィルムを組合せてなる誘電体構成または、少なくと
も片面が平滑であるPPフィルムと片面が粗面のPET
フィルムを組合せてなる誘電体構成において、蒸着電極
を平滑面側に配置した油浸金属化フィルムコンデンサの
金属化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比が
0.3から3.1倍の範囲としフィルムの巻回中に発生
する巻きずれや巻きしわを防止するようにしたことを特
徴とする油浸金属化フィルムコンデンサである。すなわ
ち、
【0008】PPフィルムとPETフィルムとから誘電
体が構成され、そのいずれか一方のフィルムの片面が粗
面である片面蒸着金属化フィルムコンデンサにおいて、
平滑面に蒸着電極を形成するとともに、金属化フィルム
の非蒸着面または非蒸着フィルムのいずれか一方が粗面
であり、かつ該金属化フィルムに対する非蒸着フィルム
の厚さの比が0.3から3.1倍の範囲であることを特
徴とする油浸金属化フィルムコンデンサである。
体が構成され、そのいずれか一方のフィルムの片面が粗
面である片面蒸着金属化フィルムコンデンサにおいて、
平滑面に蒸着電極を形成するとともに、金属化フィルム
の非蒸着面または非蒸着フィルムのいずれか一方が粗面
であり、かつ該金属化フィルムに対する非蒸着フィルム
の厚さの比が0.3から3.1倍の範囲であることを特
徴とする油浸金属化フィルムコンデンサである。
【0009】
【作用】フィルムを粗面化すれば含浸性の向上が図れる
が、フィルムを粗面化すると粗面度が大になる程フィル
ムの巻回中に巻きずれや巻きしわが発生し易くなり凹凸
巻きのコンデンサ素子になる。誘電体の対向面が巻きず
れやしわで凹凸状になると該部分の絶縁油の含浸性が悪
くなり、かつボイド(気層)が残留するなどして油浸金
属化フィルムコンデンサのコロナ開始電圧を低下させ、
絶縁破壊電圧が低下する。
が、フィルムを粗面化すると粗面度が大になる程フィル
ムの巻回中に巻きずれや巻きしわが発生し易くなり凹凸
巻きのコンデンサ素子になる。誘電体の対向面が巻きず
れやしわで凹凸状になると該部分の絶縁油の含浸性が悪
くなり、かつボイド(気層)が残留するなどして油浸金
属化フィルムコンデンサのコロナ開始電圧を低下させ、
絶縁破壊電圧が低下する。
【0010】油浸金属化フィルムコンデンサにおいて、
金属化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比を
0.3〜3.1倍の範囲にすれば、フィルムの巻回工程
中で発生する巻きずれや巻きしわをきわめて少なくする
ことができ油浸金属化フィルムコンデンサの耐電圧特性
の向上と安定化が図れる。
金属化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比を
0.3〜3.1倍の範囲にすれば、フィルムの巻回工程
中で発生する巻きずれや巻きしわをきわめて少なくする
ことができ油浸金属化フィルムコンデンサの耐電圧特性
の向上と安定化が図れる。
【0011】
【実施例】本発明の油浸金属化フィルムコンデンサの1
実施例である図1の実施例について説明する。PETフ
ィルムと片面が粗面のPPフィルムの誘電体構成におい
て、PETフィルムの片側にアルミニウムを蒸着(以下
金属化PETフィルムと言う)して電極とした金属化フ
ィルムと、片面が粗面のPPフィルムとを重ね合せて巻
回してコンデンサ素子を形成し、該コンデンサ素子を押
圧偏平して該素子の両端面にメタリコン金属を溶射して
電極引出し部を形成するとともに、該コンデンサ素子を
直並列結線して外装ケースに収容し、植物油を含浸して
油浸金属化フィルムコンデンサを製作した。
実施例である図1の実施例について説明する。PETフ
ィルムと片面が粗面のPPフィルムの誘電体構成におい
て、PETフィルムの片側にアルミニウムを蒸着(以下
金属化PETフィルムと言う)して電極とした金属化フ
ィルムと、片面が粗面のPPフィルムとを重ね合せて巻
回してコンデンサ素子を形成し、該コンデンサ素子を押
圧偏平して該素子の両端面にメタリコン金属を溶射して
電極引出し部を形成するとともに、該コンデンサ素子を
直並列結線して外装ケースに収容し、植物油を含浸して
油浸金属化フィルムコンデンサを製作した。
【0012】上記油浸金属化フィルムコンデンサの定格
は、定格電圧3810VDC・容量10μFで、試料コ
ンデンサは誘電体フィルムの構成別に各20台づつ合計
200台製作し試料コンデンサとした。試料の詳細は、
表1に示す通りである。
は、定格電圧3810VDC・容量10μFで、試料コ
ンデンサは誘電体フィルムの構成別に各20台づつ合計
200台製作し試料コンデンサとした。試料の詳細は、
表1に示す通りである。
【0013】
【表1】
【0014】図7は、上記表1の試料コンデンサの金属
化フィルムと非蒸着フィルムの厚さの比−コロナ開始電
位傾度特性である。また図8は、本発明の代表的試料コ
ンデンサである試料No.6と従来のコンデンサである
試料コンデンサNo.9、10を比較した上記特性であ
る。
化フィルムと非蒸着フィルムの厚さの比−コロナ開始電
位傾度特性である。また図8は、本発明の代表的試料コ
ンデンサである試料No.6と従来のコンデンサである
試料コンデンサNo.9、10を比較した上記特性であ
る。
【0015】上記の結果図7によれば、金属化フィルム
に対する非蒸着フィルムの厚さの比が0.3倍未満で
は、フィルムの巻回中にしわが発生し易くなり、このよ
うなコンデンサ素子は、含浸性が低下しまたボイドが生
じ易くなってコロナ開始電位傾度が大きく低下し、かつ
そのバラツキも大きくなる。
に対する非蒸着フィルムの厚さの比が0.3倍未満で
は、フィルムの巻回中にしわが発生し易くなり、このよ
うなコンデンサ素子は、含浸性が低下しまたボイドが生
じ易くなってコロナ開始電位傾度が大きく低下し、かつ
そのバラツキも大きくなる。
【0016】また金属化フィルムに対する非蒸着フィル
ムの厚さの比が3.1倍を超えると巻取中のフィルムが
蛇行して巻きずれを生じ、これを防止するために強テン
ション巻きとすれば含浸性が悪くなりコロナ開始電位傾
度が低下し、かつそのバラツキも大きくなる。
ムの厚さの比が3.1倍を超えると巻取中のフィルムが
蛇行して巻きずれを生じ、これを防止するために強テン
ション巻きとすれば含浸性が悪くなりコロナ開始電位傾
度が低下し、かつそのバラツキも大きくなる。
【0017】なお、上記コロナ開始電位傾度特性は図8
に示す結果から本発明の油浸金属化フィルムコンデンサ
が従来品と比べてその特性が向上していることが分る。
に示す結果から本発明の油浸金属化フィルムコンデンサ
が従来品と比べてその特性が向上していることが分る。
【0018】図9は、上記表1の試料コンデンサの金属
化フィルムと非蒸着フィルムの厚さの比−直流絶縁破壊
電位傾度特性である。また図10は、本発明の代表的試
料コンデンサである試料No.6と従来のコンデンサで
あるNo.9、10を比較した上記特性である。
化フィルムと非蒸着フィルムの厚さの比−直流絶縁破壊
電位傾度特性である。また図10は、本発明の代表的試
料コンデンサである試料No.6と従来のコンデンサで
あるNo.9、10を比較した上記特性である。
【0019】上記の結果図9によれば、金属化フィルム
に対する非蒸着フィルムの厚さの比が0.3倍未満では
直流絶縁破壊電位傾度が急激に低下しかつバラツキも大
きくなる。
に対する非蒸着フィルムの厚さの比が0.3倍未満では
直流絶縁破壊電位傾度が急激に低下しかつバラツキも大
きくなる。
【0020】また、金属化フィルムに対する非蒸着フィ
ルムの厚さの比が3.1倍を超えると、直流絶縁破壊電
位傾度が低下し、かつバラツキも大きくなる。
ルムの厚さの比が3.1倍を超えると、直流絶縁破壊電
位傾度が低下し、かつバラツキも大きくなる。
【0021】なお、上記直流破壊電位傾度特性は図10
に示す結果から本発明の油浸金属化フィルムコンデンサ
が従来品と比べてその特性がいちじるしく向上している
ことが分る。
に示す結果から本発明の油浸金属化フィルムコンデンサ
が従来品と比べてその特性がいちじるしく向上している
ことが分る。
【0022】上記結果から明らかなように金属化フィル
ムに対する非蒸着フィルムの厚さの比が0.3から3.
1倍の範囲であればコロナ開始電位傾度も直流絶縁破壊
電位傾度も安定かつ高水準の特性を維持でき、かつバラ
ツキを小さくすることができる。
ムに対する非蒸着フィルムの厚さの比が0.3から3.
1倍の範囲であればコロナ開始電位傾度も直流絶縁破壊
電位傾度も安定かつ高水準の特性を維持でき、かつバラ
ツキを小さくすることができる。
【0023】上記結果は、蒸着金属がアルミニウムとし
た場合の特性であるが亜鉛または、亜鉛とアルミニウム
の混在物、あるいは亜鉛とアルミニウムとの組合せでも
よく、また上記亜鉛とアルミニウムの混在物と亜鉛もし
くはアルミニウムとの組合せでも同等の特性が得られ、
上記以外の金属であろうと蒸着金属を特定するものでは
ない。
た場合の特性であるが亜鉛または、亜鉛とアルミニウム
の混在物、あるいは亜鉛とアルミニウムとの組合せでも
よく、また上記亜鉛とアルミニウムの混在物と亜鉛もし
くはアルミニウムとの組合せでも同等の特性が得られ、
上記以外の金属であろうと蒸着金属を特定するものでは
ない。
【0024】また、上記試料コンデンサの含浸剤は植物
油を用いたが、他に芳香族炭化水素系化合物のほか、植
物油と芳香族炭化水素系化合物の混合物でも上記と同等
の特性が得られ、含浸剤の種類は上記いずれでもよい。
油を用いたが、他に芳香族炭化水素系化合物のほか、植
物油と芳香族炭化水素系化合物の混合物でも上記と同等
の特性が得られ、含浸剤の種類は上記いずれでもよい。
【0025】また、誘電体フィルムの構成は、上記試料
コンデンサである図1によるほか図2、図3、図4の組
合せでも金属化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さ
の比を0.3から3.1倍とすることにより、上記同等
の安定した特性の油浸金属化フィルムコンデンサが得ら
れる。
コンデンサである図1によるほか図2、図3、図4の組
合せでも金属化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さ
の比を0.3から3.1倍とすることにより、上記同等
の安定した特性の油浸金属化フィルムコンデンサが得ら
れる。
【0026】
【発明の効果】本発明の金属化フィルムコンデンサは、
PETフィルムとPPフィルムとから誘電体構成され、
そのいずれか一方のフィルムが片面粗面フィルムである
片面蒸着金属化フィルムコンデンサにおいて、平滑面に
蒸着電極を形成するとともに、該蒸着電極を形成した金
属化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比を0.
3〜3.1の範囲にすれば、フィルムの巻回中に発生す
る巻きずれや巻きしわを発生することなくフィルム層間
の絶縁油の含浸性を良好にし含浸剤の未含浸部分やボイ
ドを解消してコロナ開始電位傾度と直流絶縁破壊電位傾
度の水準値の向上とそのバラツキを縮小することができ
る。
PETフィルムとPPフィルムとから誘電体構成され、
そのいずれか一方のフィルムが片面粗面フィルムである
片面蒸着金属化フィルムコンデンサにおいて、平滑面に
蒸着電極を形成するとともに、該蒸着電極を形成した金
属化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比を0.
3〜3.1の範囲にすれば、フィルムの巻回中に発生す
る巻きずれや巻きしわを発生することなくフィルム層間
の絶縁油の含浸性を良好にし含浸剤の未含浸部分やボイ
ドを解消してコロナ開始電位傾度と直流絶縁破壊電位傾
度の水準値の向上とそのバラツキを縮小することができ
る。
【0027】上記の結果、従来の油浸金属化フィルムコ
ンデンサの最大の課題であった絶縁油の含浸不完全が起
因とする誘電体の突発的絶縁損傷によるコンデンサの故
障を解消することが出来るなどの効果があり、工業的な
らびに実用的価値大なるものがある。
ンデンサの最大の課題であった絶縁油の含浸不完全が起
因とする誘電体の突発的絶縁損傷によるコンデンサの故
障を解消することが出来るなどの効果があり、工業的な
らびに実用的価値大なるものがある。
【図1】本発明の油浸金属化フィルムコンデンサの誘電
体構成の実施例で、金属化ポリエチレンテレフタレート
フィルムと、片面が粗面のポリプロピレンフィルムで構
成した誘電体の断面図である。
体構成の実施例で、金属化ポリエチレンテレフタレート
フィルムと、片面が粗面のポリプロピレンフィルムで構
成した誘電体の断面図である。
【図2】本発明の油浸金属化フィルムコンデンサの誘電
体構成の他の実施例で、金属化ポリプロピレンフィルム
と、ポリエチレンテレフタレートフィルムで構成した誘
電体の断面図である。
体構成の他の実施例で、金属化ポリプロピレンフィルム
と、ポリエチレンテレフタレートフィルムで構成した誘
電体の断面図である。
【図3】本発明の油浸金属化フィルムコンデンサの誘電
体構成の他の実施例で、片面が粗面である金属化ポリエ
チレンテレフタレートフィルムと、ポリプロピレンフィ
ルムで構成した誘電体の断面図である。
体構成の他の実施例で、片面が粗面である金属化ポリエ
チレンテレフタレートフィルムと、ポリプロピレンフィ
ルムで構成した誘電体の断面図である。
【図4】本発明の油浸金属化フィルムコンデンサの誘電
体構成の他の実施例で、片面が粗面である金属化ポリプ
ロピレンフィルムと、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムで構成した誘電体の断面図である。
体構成の他の実施例で、片面が粗面である金属化ポリプ
ロピレンフィルムと、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムで構成した誘電体の断面図である。
【図5】従来の油浸金属化フィルムコンデンサの誘電体
構成の一例で、粗面化していない金属化ポリエチレンテ
レフタレートフィルムを重ね合せて構成した誘電体の断
面図である。
構成の一例で、粗面化していない金属化ポリエチレンテ
レフタレートフィルムを重ね合せて構成した誘電体の断
面図である。
【図6】従来の油浸金属化フィルムコンデンサの誘電体
構成の一例で、片面をそれぞれ粗面化して金属化ポリプ
ロピレンフィルムを重ね合せて構成した誘電体の断面図
である。
構成の一例で、片面をそれぞれ粗面化して金属化ポリプ
ロピレンフィルムを重ね合せて構成した誘電体の断面図
である。
【図7】本発明の油浸金属化フィルムコンデンサの金属
化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比−コロナ
開始電位傾度特性図である。
化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比−コロナ
開始電位傾度特性図である。
【図8】本発明の油浸金属化フィルムコンデンサと従来
の金属化フィルムコンデンサのコロナ開始電位傾度特性
の比較図である。
の金属化フィルムコンデンサのコロナ開始電位傾度特性
の比較図である。
【図9】本発明の油浸金属化フィルムコンデンサの金属
化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比−直流絶
縁破壊電位傾度特性図である。
化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比−直流絶
縁破壊電位傾度特性図である。
【図10】本発明の油浸金属化フィルムコンデンサと従
来の金属化フィルムコンデンサの直流絶縁破壊電位傾度
の比較図である。
来の金属化フィルムコンデンサの直流絶縁破壊電位傾度
の比較図である。
1 ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム 2 片面粗面ポリプロピレン(PP)フィルム 3 蒸着電極 4 片面粗面ポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルム 5 ポリプロピレン(PP)フィルム
ィルム 5 ポリプロピレン(PP)フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 正明 京都府京都市中京区御池通烏丸東入一筋目 仲保利町191番地の4 上原ビル3階 ニ チコン株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートフィルムと
ポリプロピレンフィルムとから誘電体が構成され、その
いずれか一方のフィルムの片面が粗面である片面蒸着金
属化フィルムコンデンサにおいて、平滑面に蒸着電極を
形成するとともに、金属化フィルムの非蒸着面または非
蒸着フィルムのいずれか一方が粗面であり、かつ該金属
化フィルムに対する非蒸着フィルムの厚さの比が0.3
から3.1倍の範囲であることを特徴とする油浸金属化
フィルムコンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33098893A JPH07192964A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 油浸金属化フィルムコンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33098893A JPH07192964A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 油浸金属化フィルムコンデンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07192964A true JPH07192964A (ja) | 1995-07-28 |
Family
ID=18238586
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33098893A Pending JPH07192964A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 油浸金属化フィルムコンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07192964A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009038158A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Nichicon Corp | 高電圧金属蒸着電極油入式コンデンサ |
CN109755019A (zh) * | 2019-01-10 | 2019-05-14 | 骆玲 | 一种耐低温的电容器用植物油基浸渍剂 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP33098893A patent/JPH07192964A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009038158A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Nichicon Corp | 高電圧金属蒸着電極油入式コンデンサ |
CN109755019A (zh) * | 2019-01-10 | 2019-05-14 | 骆玲 | 一种耐低温的电容器用植物油基浸渍剂 |
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