JPH0831685A - 油浸コンデンサ - Google Patents

油浸コンデンサ

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Publication number
JPH0831685A
JPH0831685A JP19171894A JP19171894A JPH0831685A JP H0831685 A JPH0831685 A JP H0831685A JP 19171894 A JP19171894 A JP 19171894A JP 19171894 A JP19171894 A JP 19171894A JP H0831685 A JPH0831685 A JP H0831685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
small
capacitor element
impregnated
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19171894A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Nakabo
年宏 中坊
Kimio Suganuma
紀美夫 菅沼
Takehiko Iinuma
武彦 飯沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP19171894A priority Critical patent/JPH0831685A/ja
Publication of JPH0831685A publication Critical patent/JPH0831685A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Fireproofing Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型、高性能で電気特性の温度依存性が小さ
い油浸コンデンサを提供することを目的とする。 【構成】 プラスチックフィルム、絶縁紙の一方または
両方を誘電体とし、これを巻回してなるコンデンサ素子
に、構造式が で表わされるパーフルオロポリエーテル液を含浸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油浸コンデンサ、特に高
圧進相用コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】この種コンデンサに要求される性能とし
ては、静電容量、tanδなどの電気特性が長期にわた
って安定であり、かつこれら電気特性が周囲温度によっ
て変化しないことがあげられる。更に近年の電力需要の
増加と地価高騰の影響を受けて、受変電・配電設備を地
下に設置する傾向があり、そのため機器の小型化、不
燃、難燃化が要求されている。
【0003】従来のこの種コンデンサにおいては、絶縁
紙を巻回したコンデンサ素子に鉱物油を含浸したもの、
ポリプロピレンなどのプラスティックフイルムと絶縁紙
とを重ね合わして巻回したコンデンサ素子に、合成油た
とえば1−フェニル−1−(ジメチルフェニル)エタン
(以下単にPXEという。)を含浸したもの、あるいは
ポリプロピレンなどのプラスティックフイルムを巻回し
たコンデンサ素子に合成油を含浸したもの、などが使用
されている。
【0004】しかしこれらのいずれのコンデンサにおい
ても、電気特性が低温時において低下する傾向があって
安定せず、また含浸油の特性上、コンデンサのtanδ
を小さくすることができない欠点がある。更にこれら絶
縁油を含浸したコンデンサは可燃性であり、難燃性能を
満足させるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、小型、高性
能で、周囲温度に対する特性変化の少ない油浸コンデン
サを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラスチック
フィルム、絶縁紙の一方または両方を、もしくは金属化
フィルムを誘電体とし、これを巻回してなるコンデンサ
素子に、構造式が化2で表わされるパーフルオロポリエ
ーテル液を含浸してなることを特徴とする。
【0007】
【化2】
【0008】
【作用】1例として、平均分子景が870のパーフルオ
ロポリエーテル液の性能を表1に示す。比較のためにP
XE及び鉱物油の性能を併示する。これから理解される
ように、パーフルオロポリエーテルは、引火点が存在せ
ず不燃性である。また合成油、鉱物油に比較して流動点
が低く、低温特性が優れている。更に粘度および表面張
力が低い。これは誘電体層間への浸透性が優れているこ
とを意味する。一方電気特性においてもtanδが小さ
く、かつ破壊電圧も高い特性を備えている。
【0009】
【表1】
【0010】表2は、誘電体として使用されるポリプロ
ピレンフィルムの、パーフルオロポリエーテル、合成
油、鉱物油に対する膨潤性能を示したものである。これ
からも理解されるように、合成油、鉱物油に対してはポ
リプロピレンフィルムは6%、9%膨潤するのに比較し
て、パーフルオロポリエーテル液中では、ポリプロピレ
ンフィルムは膨潤による寸法変化は全く起きていない。
【0011】
【表2】
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。厚さ20μ
mの粗面化ポリプロピレンフィルム2枚に、電極として
アルミニウム箔を重ね、これを巻回してコンデンサ素子
を構成した。このコンデンサ素子にパーフルオロポリエ
ーテル液を含浸して、10μFのコンデンサを製作し
た。なおパーフルオロポリエーテルは気体を大量に溶解
するため、含浸前に充分真空脱気した。比較のために実
施例と同じコンデンサ素子に、PXEを含浸して10μ
Fのコンデンサを製作した。両コンデンサの特性を示し
たのが表3である。また各電気特性の周囲温度に対する
変化を示したのが図1および図2である。
【0013】
【表3】
【0014】表3から理解されるように、本発明による
コンデンサは、比較例のものよりもtanδが低く、ま
た部分放電開始時の放電電荷量が小さい。放電電荷量が
小さいことは、絶縁破壊に到る可能性が低いことを意味
している。
【0015】また図1、図2から理解されるように、C
R、tanδ、容量比、部分放電開始電圧の、周囲温度
に対する変化は極めて小さい。すなわちPXEを含浸し
た従来のコンデンサでは、低温時に特性が低下する傾向
があるのに対し、実施例によるコンデンサでは、低温特
性に優れていることが判明する。またフィルムの寸法変
化がなく、フィルム層間に浸透しやすい。これらの理由
によりコンデンサの小型化が可能となる。
【0016】次に前記両コンデンサの難燃性について検
討した。すなわちあらかじめコンデンサ素子に絶縁破壊
を起こさせておき、このコンデンサ素子を収納したケー
スに孔をあけて着火しやすくしておいてから、コンデン
サに6000V、6000Aの短絡電圧、短絡電流を5
0m秒間供給した。
【0017】その結果、実施例のコンデンサでは、一瞬
火炎が発生したあとは白煙のみを噴出し、燃焼は継続し
なかった。このことから自己消火が行なわれたことが判
明する。またブッシングはなんら破損しなかったが,ケ
ースには若干の変形がみられた。これに対し比較例のコ
ンデンサは、大きくアーク放電したあと大規模に火炎が
噴出し燃焼が継続した。またブッシングは破損し、ケー
スも大きく変形した。
【0018】以上の例は誘電体としてポリプロピレンフ
ィルムを使用したものであるが、これに代えて他のプラ
スチックフィルム、または絶縁紙を使用したもの、ポリ
プロピレンフィルムのようなプラスチックフィルムと絶
縁紙とを合わせて使用したもの、更には金属化フィルム
を使用したものについても、同程度のコンデンサ性能お
よび難燃性能を呈することが確かめられている。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるコンデ
ンサは、従来の油浸コンデンサと比較して、全温度領域
においてtanδが小さく、またこのtanδならびに
容量の変化が小さい。更に室温以下の温度域において、
部分放電開始電圧が高く、特に低温特性に優れており、
しかも従来の油浸コンデンサと比較して優れた難燃性を
呈することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】周囲温度の変化に対する、CR、tanδおよ
び容量比の変化を示す特性図である。
【図2】周囲温度の変化に対する部分放電開始電圧の変
化を示す特性図である。
【符号の説明】
Δ 本発明の実施例による特性曲線 ○ 比較例による特性曲線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルム、絶縁紙の一方ま
    たは両方を、もしくは金属化フィルムを誘電体とし、こ
    れを巻回してなるコンデンサ素子に、構造式が 【化1】 で表わされるパーフルオロポリエーテル液を含浸してな
    る油浸コンデンサ。
JP19171894A 1994-07-11 1994-07-11 油浸コンデンサ Pending JPH0831685A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19171894A JPH0831685A (ja) 1994-07-11 1994-07-11 油浸コンデンサ

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JP19171894A JPH0831685A (ja) 1994-07-11 1994-07-11 油浸コンデンサ

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JPH0831685A true JPH0831685A (ja) 1996-02-02

Family

ID=16279331

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JP19171894A Pending JPH0831685A (ja) 1994-07-11 1994-07-11 油浸コンデンサ

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JP (1) JPH0831685A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014514467A (ja) * 2011-03-18 2014-06-19 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 本質的に耐燃性のポリマー糸の耐燃仕上げ剤およびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014514467A (ja) * 2011-03-18 2014-06-19 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 本質的に耐燃性のポリマー糸の耐燃仕上げ剤およびその製造方法

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