JPH07192651A - 電子線強度変調装置 - Google Patents
電子線強度変調装置Info
- Publication number
- JPH07192651A JPH07192651A JP5330206A JP33020693A JPH07192651A JP H07192651 A JPH07192651 A JP H07192651A JP 5330206 A JP5330206 A JP 5330206A JP 33020693 A JP33020693 A JP 33020693A JP H07192651 A JPH07192651 A JP H07192651A
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- JP
- Japan
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- electron beam
- intensity
- electron
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- light
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Abstract
(57)【要約】
【目的】電子線のエネルギーを単色化した後からでも電
子線のビーム径やエネルギー半値幅をなるべく保ったま
ま、電子線強度を制御する。 【構成】単結晶固体表面4に電子線を照射すると、エネ
ルギーが変化しない弾性散乱では、鏡面方向に反射され
る電子線とそれ以外の方向へ回折される電子線が放射さ
れる。このうち、一つの方向に弾性散乱された電子線の
みを考える。この時、電子線が照射された固体表面上の
場所と同じところへ、ヴューポートを通して、レーザー
5等から光が照射されると、固体表面の電子状態が摂動
を受けるため弾性散乱される電子線の強度が減少する。
この様にして、照射光の強度を調節することにより、固
体表面から放射される電子線強度の減少量を制御でき
る。
子線のビーム径やエネルギー半値幅をなるべく保ったま
ま、電子線強度を制御する。 【構成】単結晶固体表面4に電子線を照射すると、エネ
ルギーが変化しない弾性散乱では、鏡面方向に反射され
る電子線とそれ以外の方向へ回折される電子線が放射さ
れる。このうち、一つの方向に弾性散乱された電子線の
みを考える。この時、電子線が照射された固体表面上の
場所と同じところへ、ヴューポートを通して、レーザー
5等から光が照射されると、固体表面の電子状態が摂動
を受けるため弾性散乱される電子線の強度が減少する。
この様にして、照射光の強度を調節することにより、固
体表面から放射される電子線強度の減少量を制御でき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体の表面に電子線を
照射し、反射電子線の強度を光を用いて変調することに
より、変調された電子を用いたり、表面上の目に見えな
い電子線照射位置を照射中あるいは事後に人間の目で確
認できるようにしたりする電子線強度変調装置に関す
る。
照射し、反射電子線の強度を光を用いて変調することに
より、変調された電子を用いたり、表面上の目に見えな
い電子線照射位置を照射中あるいは事後に人間の目で確
認できるようにしたりする電子線強度変調装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子線強度を変調する場合には、
電子発生源の陰極の温度を変えて、全電子発生量を変化
させるか、その発生電子に阻止電場を印加することによ
り、電子線の取り出し強度を制御していた。しかし、そ
の後電子線のエネルギーを単色化してしまうと、電場や
磁場を印加するだけではエネルギーが変化したり、電子
線の軌道が変化するだけで、電子線の強度自体を制御す
るのは困難であった。
電子発生源の陰極の温度を変えて、全電子発生量を変化
させるか、その発生電子に阻止電場を印加することによ
り、電子線の取り出し強度を制御していた。しかし、そ
の後電子線のエネルギーを単色化してしまうと、電場や
磁場を印加するだけではエネルギーが変化したり、電子
線の軌道が変化するだけで、電子線の強度自体を制御す
るのは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
線のエネルギーを単色化した後からでも電子線のビーム
径やエネルギー半値幅をなるべく保ったまま、電子線強
度を制御できるような電子線強度変調装置を提供するこ
とにある。
線のエネルギーを単色化した後からでも電子線のビーム
径やエネルギー半値幅をなるべく保ったまま、電子線強
度を制御できるような電子線強度変調装置を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による電子線強度変調装置においては、真空
槽内で電子線発生源を備え、そこから発生した電子を反
射させるための清浄な固体表面と、電子が照射された固
体表面上の場所と同じところへ光を照射するための光源
とからなる。
め、本発明による電子線強度変調装置においては、真空
槽内で電子線発生源を備え、そこから発生した電子を反
射させるための清浄な固体表面と、電子が照射された固
体表面上の場所と同じところへ光を照射するための光源
とからなる。
【0005】
【作用】清浄な単結晶固体表面に電子線を照射すると、
エネルギーが変化しない弾性散乱では、鏡面方向に反射
される電子線とそれ以外の方向へ回折される電子線が放
射される。この他に、入射電子線のエネルギーよりも小
さい非弾性散乱された二次電子も放射されるが、その強
度は弾性散乱よりもはるかに小さい。このうち、一つの
方向に弾性散乱された電子線のみを考える。この時、電
子線が照射された固体表面上の場所と同じところへ光が
照射されると、表面の電子状態が摂動を受けるため弾性
散乱される電子線の強度が減少する。この様にして、照
射光の強度を調節することにより、固体表面から放射さ
れる電子線強度の減少量を制御できる。
エネルギーが変化しない弾性散乱では、鏡面方向に反射
される電子線とそれ以外の方向へ回折される電子線が放
射される。この他に、入射電子線のエネルギーよりも小
さい非弾性散乱された二次電子も放射されるが、その強
度は弾性散乱よりもはるかに小さい。このうち、一つの
方向に弾性散乱された電子線のみを考える。この時、電
子線が照射された固体表面上の場所と同じところへ光が
照射されると、表面の電子状態が摂動を受けるため弾性
散乱される電子線の強度が減少する。この様にして、照
射光の強度を調節することにより、固体表面から放射さ
れる電子線強度の減少量を制御できる。
【0006】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図によって説明す
る。図1において、真空槽1の中で、電子発生源2から
発生し、低速電子線単色化装置3から出射された電子線
は、単結晶固体表面試料4で反射され、電子線エネルギ
ー分析装置5で検出され、表面状態の分析に使用され
る。その際、同時にレーザー6から出射した光を、角度
が可動な反射ミラー7とビューポート8を経由して試料
基板4に照射する。反射ミラー7の角度をわずかずつ変
えていくことによって、試料基板4の全面を光で走査す
ることができる。電子線と光の照射位置が一致したとき
に、半導体等の試料表面の電子状態が摂動を受けるた
め、弾性散乱された電子線の強度は3分の1程度に減少
する。従って、そのときの光の照射位置を目でみて確認
するか、あるいは、事前に反射ミラーの角度と試料基板
位置での光の照射位置の関係を把握しておくことによ
り、目に見えない電子線の照射位置を知ることができ
る。また、試料基板4の光の反射率が大きい場合は、反
射光の方向と試料基板との位置関係を測定することによ
り、光の照射位置、つまりは、電子線の照射位置を知る
ことができる。
る。図1において、真空槽1の中で、電子発生源2から
発生し、低速電子線単色化装置3から出射された電子線
は、単結晶固体表面試料4で反射され、電子線エネルギ
ー分析装置5で検出され、表面状態の分析に使用され
る。その際、同時にレーザー6から出射した光を、角度
が可動な反射ミラー7とビューポート8を経由して試料
基板4に照射する。反射ミラー7の角度をわずかずつ変
えていくことによって、試料基板4の全面を光で走査す
ることができる。電子線と光の照射位置が一致したとき
に、半導体等の試料表面の電子状態が摂動を受けるた
め、弾性散乱された電子線の強度は3分の1程度に減少
する。従って、そのときの光の照射位置を目でみて確認
するか、あるいは、事前に反射ミラーの角度と試料基板
位置での光の照射位置の関係を把握しておくことによ
り、目に見えない電子線の照射位置を知ることができ
る。また、試料基板4の光の反射率が大きい場合は、反
射光の方向と試料基板との位置関係を測定することによ
り、光の照射位置、つまりは、電子線の照射位置を知る
ことができる。
【0007】ここでは、表面状態の分析を行える装置で
の実施例で示したが、電子線エネルギー分析装置5を用
いなくとも、阻止電場を印加して反射した電子のうちエ
ネルギーの小さい二次電子を取り除けば、強度変調した
電子線のみを取り出すことができる。
の実施例で示したが、電子線エネルギー分析装置5を用
いなくとも、阻止電場を印加して反射した電子のうちエ
ネルギーの小さい二次電子を取り除けば、強度変調した
電子線のみを取り出すことができる。
【0008】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子線のエネルギーを単色化した後からでも電子線のビ
ーム径やエネルギー半値幅をなるべく保ったまま、電子
線強度を制御できる。また、原理的には電子線のエネル
ギーを単色化しなくても可能なため、光の強度を電子線
強度に変換する光電変換素子としても使用可能である。
電子線のエネルギーを単色化した後からでも電子線のビ
ーム径やエネルギー半値幅をなるべく保ったまま、電子
線強度を制御できる。また、原理的には電子線のエネル
ギーを単色化しなくても可能なため、光の強度を電子線
強度に変換する光電変換素子としても使用可能である。
【0009】
【図1】本発明による電子線強度変調装置を用いた電子
線照射位置検出装置の模式図である。
線照射位置検出装置の模式図である。
1 真空槽 2 電子発生源 3 低速電子線単色化装置 4 試料基板 5 電子線エネルギー分析装置 6 レーザー 7 角度が可動な反射ミラー 8 ビューポート
Claims (1)
- 【請求項1】 固体の表面に電子線を照射し、反射電子
線の強度(電流量)を光を用いて変調することを特徴と
する電子線強度変調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5330206A JP2783141B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 電子線強度制御装置および電子線強度制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5330206A JP2783141B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 電子線強度制御装置および電子線強度制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07192651A true JPH07192651A (ja) | 1995-07-28 |
JP2783141B2 JP2783141B2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=18230035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5330206A Expired - Lifetime JP2783141B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 電子線強度制御装置および電子線強度制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2783141B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02216748A (ja) * | 1989-02-16 | 1990-08-29 | Nobuo Mikoshiba | 反射電子線回折による試料表面凹凸観測装置 |
JPH04280053A (ja) * | 1991-03-06 | 1992-10-06 | Jeol Ltd | 走査電子顕微鏡 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5330206A patent/JP2783141B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02216748A (ja) * | 1989-02-16 | 1990-08-29 | Nobuo Mikoshiba | 反射電子線回折による試料表面凹凸観測装置 |
JPH04280053A (ja) * | 1991-03-06 | 1992-10-06 | Jeol Ltd | 走査電子顕微鏡 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2783141B2 (ja) | 1998-08-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980421 |