JPH0719263U - 段ボールケースの積み重ね搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタッカベルト上に一枚ずつ連続して送り込
まれる段ボールケースを所定枚数毎に確実に積み重ね、
その積み重ねられた段ボールケース束を乱れを生じさせ
ることなく送り出しコンベヤ上に送り出す。 【構成】 スタッカコンベヤ２のキャリア側ベルト３に
傾斜搬送部４と、これに連続する水平搬送部５とを設け
る。スタッカコンベヤ２と送り出しコンベヤ６との間に
昇降動されるストッパ７を設ける。このストッパ７のケ
ース搬入側に昇降動される押し上げ部材１０を設ける。
ストッパ７の上昇停止状態において段ボールケースａを
スタッカコンベヤ２上に送り込み、その段ボールケース
ａをストッパ７に対する衝突によって水平搬送部５上に
停止させ、その停止する段ボールケースａの下側に次の
段ボールケースａを侵入させて積み重ねる。所定枚数の
段ボールケースａが積み上げられたとき、押し上げ部材
１０を上昇させて段ボールケース束を持ち上げ、かつス
トッパ７を下降させて段ボールケース束の送り出しを可
能とし、段ボールケース束の送り出し工程時にストッパ
を上昇させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、一枚ずつ送り込まれる段ボールケースを下方より順次積み重ね、 所定枚数積み重ねられた段ボールケースを次工程に搬送する段ボールケースの積 み重ね搬送装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、フォルダグルアのホッパ部に積み重ねられた扁平な段ボールケースは 、矯正されたのち、下部から一枚ずつ取り出されて積み重ね搬送装置に送り込ま れ、その積み重ね搬送装置により順次積み重ねられ、所定枚数積み重ねられると 次工程に搬送される。

【０００３】 上記積み重ね搬送装置として、特開昭６２−１９１１３３号公報に記載された ものが従来から知られている。この積み重ね搬送装置は、スタッカベルト上に送 り込まれる段ボールケースを主ストッパにより停止させ、その停止する段ボール ケースの下側に次の段ボールケースを侵入させて段ボールケースを積み重ね、所 定枚数積み重ねられると、主ストッパを傾動させ、同時に補助ストッパを上昇さ せて段ボールケース束を上昇させると共に次に送り込まれる段ボールケースを停 止させ、上昇された段ボールケース束をプッシャの移動によって排出コンベヤ上 に送り出すようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記積み重ね搬送装置においては、主ストッパを傾動自在に設けた 構成であるため、その主ストッパと排出コンベヤとの間に、主ストッパの傾動を 可能とする比較的長い距離を確保する必要がある。このため、スタッカコンベヤ 上の段ボールケース束を排出コンベヤ上に送り出すとき、段ボールケース束に乱 れが生じ易い問題がある。

【０００５】 そこで、主ストッパの先端がスタッカコンベヤの搬送面より突出する長さを短 くすれば、上記の問題点を解決することができるが、この場合、斜め上方に送り こまれてくる最初の段ボールケースが主ストッパを乗り越えて搬送されることが あり、段ボールケースを所定枚数毎に確実に積み重ねることができない問題が生 じる。

【０００６】 この考案は上記の問題点を解決し、段ボールケースをスタッカコンベヤ上にお いて所定枚数毎に確実に積み重ね、その積み重ねられた段ボールケース束を乱れ を生じさせることなく送り出せるようにすることを技術的課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案においては、スタッカコンベヤの上に 順次送り込まれる段ボールケースを先に送り込まれた段ボールケースの下側に侵 入させて積み重ね、所定枚数積み重ねられた段ボールケースをスタッカコンベヤ と段差をもって接続された送り出しコンベヤ上に送り出すようにした段ボールケ ースの積み重ね搬送装置において、前記スタッカコンベヤと送り出しコンベヤと の間に昇降装置によって上下動されるストッパと、そのストッパのケース搬入側 に配置され、スタッカコンベヤの搬送面より下方に没入する下降停止位置から上 方に向けて移動される押し上げ部材とを設け、その押し上げ部材の上昇停止状態 における上端がストッパの下降停止状態における上端と略同じレベルとした構成 を採用している。

【０００８】

【作用】

スタッカコンベヤ上に送りこまれる段ボールケースは、ストッパに当接して停 止し、その停止する段ボールケースの下側に次の段ボールケースが送り込まれて 積み重ねられる。所定枚数の段ボールケースが積み重ねられると、押し上げ部材 が上昇して段ボールケース束を押し上げると共に、次に送り込まれる段ボールケ ースを停止させる。

【０００９】 その押し上げ部材の上昇停止と同時に、ストッパを下降させ、段ボールケース 束の送り出し工程時にストッパを上昇させて段ボールケース束を送り出しコンベ ヤに送りだす。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

【００１１】 図１に示すように、段ボールケースａを一枚ずつ連続して搬送する送り込みコ ンベヤ１の前側にはベルトコンベヤから成るスタッカコンベヤ２が設けられてい る。

【００１２】 スタッカコンベヤ２のキャリア側ベルト３は、上り勾配をもって傾斜する傾斜 搬送部４をケース受け入れ側の端部に有し、その傾斜搬送部４に連続して水平搬 送部５が設けられている。

【００１３】 キャリア側ベルト３の前側には送り出しコンベヤ６が設けられており、その送 り出しコンベヤ６の搬送面はキャリア側ベルト３の搬送面より上位に位置してい る。

【００１４】 スタッカコンベヤ２と送り出しコンベヤ６との間には、ストッパ７が設けられ ている。ストッパ７は板状をなし、その上縁部には、複数のころ８がストッパ７ の長さ方向に所要の間隔をおいて回転自在に取付けられている。

【００１５】 ストッパ７はシリンダ９の作動によって上下動される。このストッパ７は、上 端が送り出しコンベヤ６の搬送面より上方に位置する状態、または搬送面より少 し下がる状態を上昇停止位置とされ、その上昇停止状態において、キャリア側ベ ルト３上に送り込まれる段ボールケースａをキャリア側ベルト３上に停止させる ようになっている。また、ストッパ７は、上端が送り出しコンベヤ６の搬送面よ り低く、かつスタッカコンベヤ２の搬送面より上方に突出する状態が下降停止位 置とされている。

【００１６】 上記ストッパ７のケース搬入側には押し上げ部材１０が設けられている。押し 上げ部材１０は板状をなし、シリンダ１１によって上下動され、上昇時にスタッ カコンベヤ２のキャリア側ベルト３上に積み重ねられた段ボールケース束を押し 上げる。この押し上げ部材１０は、上端がキャリア側ベルト３より低い位置を下 降停止位置とされ、上昇停止位置では上端が下降停止状態のストッパ７の上端と 略同じレベルに保持されるようになっている。

【００１７】 なお、図中、１２はキャリア側ベルト３上に積み重ねられた段ボールケース束 Ａを送り出しコンベヤ６上に押し出すプッシャを示し、そのプッシャ１２の下端 に分離板１３が取付けられている。

【００１８】 実施例で示す積み重ね装置は上記の構造から成り、送り込みコンベヤ１からス タッカベルト２上に送り出される段ボールケースａは、スタッカベルト２の矢印 方向への移動によって傾斜搬送部４から水平搬送部５に送り込まれる。このとき 、押し上げ部材１０は図２（Ｉ）に示すように、下降位置に保持され、一方、ス トッパ７は上昇停止位置に保持されているため、水平搬送部５上に送り出された 段ボールケースａはストッパ７に当接して停止する。

【００１９】 ここで、上昇停止位置に保持されたストッパ７の上縁は、送り出しコンベヤ６ の搬送面と略同じレベルにあるため、傾斜搬送部４に沿って斜め上方に速い速度 で段ボールケースａが送り込まれても、その段ボールケースａを確実に停止させ ることができ、その停止する段ボールケースａの下側に次の段ボールケースａが 送り込まれて積み重ねられる。

【００２０】 水平搬送部５上に所定枚数の段ボールケースａが積み重ねられると、図２（II ）で示すように、押し上げ部材１０が上昇して段ボールケース束Ａを上方に押上 げ、同時にプッシャ１２が前進し、段ボールケース束Ａの後端下面に分離板１３ が侵入するとプッシャ１２は図２(III）で示すように上昇して段ボールケース束 Ａの後端を持ち上げる。

【００２１】 図２(III）で示すように、プッシャ１２が所定高さ上昇すると、ストッパ７が 下降し、そのストッパ７が下降停止位置に保持されると、図３（Ｉ）で示すよう にプッシャ１２が再前進して送り出しコンベヤ６に向けて段ボールケース束Ａを 移動させる。

【００２２】 プッシャ１２の押し出し工程中にストッパ９が上昇して、図３（II）に示すよ うに、段ボールケース束Ａを持ち上げると共に押し上げ部材１０が下降する。こ のとき、傾斜搬送部４から水平板部５上に次の段ボールケースａが送り込まれ、 その段ボールケースａはストッパ９により停止保持される。

【００２３】 図３(III）に示すように、段ボールケース束Ａが送り出しコンベヤ６上に送り 出されると、プッシャ１２は後退し、所定位置まで後退すると下降する。実施例 では、図２（II）、(III）で示すように、押し上げ部材１０の上昇後にストッパ ７を下降させるようにしたが、ストッパ７の下降後に押し上げ部材１０を上昇さ せるようにしてもよい。

【００２４】

【考案の効果】

以上のように、この考案に係る積み重ね搬送装置においては、昇降動されるス トッパのケース搬入側に段ボールケース束を持ち上げる昇降自在の押し上げ部材 を設け、その押し上げ部材の上昇によって持ち上げられた所定枚数の段ボールケ ース束をプッシャの前進動によって送り出しコンベヤ上に送り出す際に、ストッ パを上昇させるようにしたので、水平搬送部上に送り込まれる次の段ボールケー スがプッシャによって送り出される段ボールケース束の重さと紙の摩擦抵抗によ り前に引っ張り出されて押し上げ部材を飛び越えても、その段ボールケースをス トッパによって制止させることができる。このため、段ボールケース束の送り出 し時において、次の段ボールケースを水平搬送部上に確実に制止させることがで き、その結果、段ボールケースの積み上げ枚数が非常に正確となり、高速運転状 態においても一定枚数の段ボールケース束を送り出しコンベヤ上に送り出すこと ができる。

【００２５】 また、段ボールケースをストッパによって確実に停止させることができるため 、水平搬送部と送り出しコンベヤの搬送面間の段差を小さくすることができると 共に、昇降動されるストッパに近接して送り出しコンベヤを設けることができる ため、水平搬送部上の段ボールケース束を乱れを生じさせることなく送り出しコ ンベヤ上に送り出すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る積み重ね搬送装置の一実施例を
示す概略図

【図２】（Ｉ）、（II）、(III）、（IV）は、同上装置
の作動状態を段階的に示す説明図

【図３】（Ｉ）、（II）、(III）は同上装置の作動状態
を段階的に示す説明図

【符号の説明】

２ スタッカコンベヤ ３ キャリア側ベルト ６ 送り出しコンベヤ ７ ストッパ １０ 押し上げ部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６５Ｈ 33/14 7309−3Ｆ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スタッカコンベヤの上に順次送り込まれ
   る段ボールケースを先に送り込まれた段ボールケースの
   下側に侵入させて積み重ね、所定枚数積み重ねられた段
   ボールケースをスタッカコンベヤと段差をもって接続さ
   れた送り出しコンベヤ上に送り出すようにした段ボール
   ケースの積み重ね搬送装置において、前記スタッカコン
   ベヤと送り出しコンベヤとの間に昇降装置によって上下
   動されるストッパと、そのストッパのケース搬入側に配
   置され、スタッカコンベヤの搬送面より下方に没入する
   下降停止位置から上方に向けて移動される押し上げ部材
   とを設け、その押し上げ部材の上昇停止状態における上
   端がストッパの下降停止状態における上端と略同じレベ
   ルとされていることを特徴とする段ボールケースの積み
   重ね搬送装置。