JPH07191627A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの駆動方法

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JPH07191627A
JPH07191627A JP33043793A JP33043793A JPH07191627A JP H07191627 A JPH07191627 A JP H07191627A JP 33043793 A JP33043793 A JP 33043793A JP 33043793 A JP33043793 A JP 33043793A JP H07191627 A JPH07191627 A JP H07191627A
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discharge period
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修士 中村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】プラズマディスプレイパネルの書き込み放電及
び維持放電の、走査ライン毎の特性差を軽減し、動作マ
ージンの拡大を図る。 【構成】プラズマディスプレイパネルを複数の走査ブロ
ックに分割し、走査ブロック毎の書き込み放電期間の直
後に短時間の第一維持放電期間を設け、全走査ブロック
の書き込み放電後に、全表示セル同時に行う第二維持放
電期間を設ける。さらに、各走査ブロックの書き込み放
電期間の直前に予備放電消去あるいは予備放電と予備放
電消去を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマディスプレイパ
ネルの駆動方法に関し、特に交流放電メモリ型プラズマ
ディスプレイパネルの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PDP)
は、薄型構造でちらつきがなく表示コントラスト比が大
きい、また比較的大画面が可能で応答速度が速く自発光
型で蛍光体の利用により多色発光可能である等の多くの
特徴を有しているので、近年、コンピュータ関連の表示
装置の分野やカラー画像表示の分野に広く用いられるよ
うになりつつある。
【0003】このPDPには動作方式により、電極が誘
電体で被覆され間接的に交流放電の状態で動作させる交
流放電(AC)型と、電極が放電空間に露出して直流放
電の状態で動作せる直流放電(DC)型とがある。さら
にAC型は、駆動方式として放電セルのメモリを利用す
るメモリ動作型とそれを利用しないリフレッシュ動作型
とがある。輝度は放電回数すなわちパルス電圧の繰り返
し数に比例する。リフレッシュ型では表示容量が大きく
なると輝度が低下するため、小表示容量のパネルに主に
使用される。
【0004】ACメモリ型PDPの一つの表示セル23
の断面構造を示す図10を参照すると、このPDPは、
ガラスより成る前面及び背面の2つの絶縁基板11,1
9と、絶縁基板19上に形成された走査電極17および
維持電極18と、絶縁基板11上に走査電極17および
維持電極18と直交して形成されたデータ電極12と、
第1および第2絶縁基板11,19の空間にヘリウム、
ネオン、キセノン等あるいはそれらの混合ガスからなる
放電ガスを充填される放電ガス空間21と、放電ガス空
間を確保するとともに表示セルを区切るための隔壁20
と、上記放電ガスの放電により発光する紫外線を可視光
に変換する蛍光体14と、走査電極17および維持電極
18を覆う誘電体からなる誘電体16と、この誘電体を
放電から保護する酸化マグネシウム等からなる保護層1
5と、データ電極12を覆う誘電体13とを備える。
【0005】次に、選択された表示セル23の放電動作
について説明すると、走査電極17とデータ電極12と
の間に放電閾値を越えるパルス電圧すなわちデータパル
スを印加し放電を開始させると、上記データパルスの極
性に対応して正負の電荷が両側の誘電体13、16の表
面に吸引され電荷の堆積が起こる。この電荷の堆積に起
因する等価的な内部電圧すなわち壁電圧は上記データパ
ルスの電圧と逆極性となるため、上記放電の成長ととも
にセル内部の実効電圧が低下し、上記データパルスの電
圧が一定値を保持していても放電が維持できずついには
停止する。このあと、隣接の走査電極17と維持電極1
8との間に上記壁電圧と同極性のパルス電圧である維持
パルスを印加すると、上記壁電圧の分が実効電圧として
重畳されるため上記維持パルスの電圧振幅が低くても放
電閾値を越えて放電することができる。したがって、上
記維持パルスを走査電極17と維持電極18との間に印
加し続けることにより上記放電を維持できる。この機能
が上述のメモリ機能である。また、走査電極17または
維持電極18に上記壁電圧を中和するような大きさおよ
び幅の低電圧のパルス電圧である消去パルスを印加する
ことにより上記放電を停止させることができる。
【0006】表示セル23をj×k個の行、列からなる
マトリクス状に配列したドットマトリクス表示用のPD
Pパネル22の電極配置に着目した構成を示す図11を
参照すると、この図に示すPDPパネル22は互いに平
行に配列された走査電極Sc1,Sc2,…,Scjお
よび維持電極Su1,Su2,…,Sujと、これら走
査電極および維持電極と直交して配列されたデータ電極
Da1,Da2,…,Dakとを備える。
【0007】ここで、蛍光体14をRGBの3色に塗り
分けることにより、カラー表示可能なPDPを得ること
ができる。
【0008】図9は、上述した駆動のタイミングの一周
期を示す模式図の一例である。図9に示した駆動方法
は、まず、全表示セルを同時に予備放電させる予備放電
期間Aがあり、続いて全表示セルを同時に予備放電消去
する予備放電消去期間Bが存在する。その後の書き込み
放電期間Cにおいては、走査電極Sc1からScjまで
線順次に書き込みパルスを印加する。図中の斜め線の部
分が各走査ラインの書き込みタイミングである。最終の
走査電極Scjの書き込みが終了した後、全ての表示セ
ルを維持放電期間Dにおいて同時に維持放電させる。
【0009】図12は、上述した駆動方法の駆動電圧波
形の一例を示すタイムチャートであり、維持電極Su
1,Su2,…,Sujに印加される共通の維持電極駆
動波形COMと、走査電極Sc1,Sc2,Sc3,S
cjに印加される走査電極駆動パルスS1,S2,S
3,Sjと、データ電極Di(1≦i≦k)に印加され
るデータ電極駆動波形DATAとを示す。駆動の一周期
は、予備放電期間A10と予備放電消去期間B10と書
き込み放電期間C10と維持放電期間D10から成る。
【0010】予備放電期間A10及び予備放電消去期間
B10は、書き込み放電期間C10において安定した書
き込み放電特性を得るために、放電ガス空間内に活性粒
子および壁電荷を生成するための期間で、PDPパネル
22の全表示セルを同時に放電させる予備放電パルス2
4と予備放電消去パルス25とで構成される。
【0011】書き込み放電期間C10は、走査電極Sc
1,Sc2,Sc3,…,Scjにそれぞれ走査パルス
26をシークエンシャルに独立したタイミングで印加し
ておき、線順次に書き込み放電を行う期間である。第1
i番目の表示セル23(以下表示セル231i)を書き
込むには、データパルス29を駆動波形S1の走査パル
ス26のタイミングと一致させて印加することにより、
走査電極Sc1とデータ電極Diとの間に放電を発生さ
せる。この表示セル231iを書き込まない場合にはデ
ータパルス29を印加しない。
【0012】維持放電期間D10は、書き込み放電期間
C10において書き込み放電した表示セルを上述したメ
モリ機能の下に維持放電させる期間であり、維持パルス
27,28により走査電極と維持電極との間で放電が反
復され点灯を持続する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したPDPの駆動
方法においては、走査パルス印加の順番が後に行くにし
たがい予備放電から書き込み放電までの時間間隔が長く
なるため、予備放電により生成された活性粒子および壁
電荷の削減により書き込み放電が発生しにくくなり、走
査パルス電圧およびデータパルス電圧を高くする必要が
あった。また、走査パルス印加の順番が先であるほど書
き込み放電から維持放電開始までの時間間隔が長くなる
ため、書き込み放電により生成された壁電荷の削減によ
り維持放電へ遷移がしにくくなっていた。しかも、書き
込み放電での放電においては、定常状態の維持放電での
放電に比べて弱いため、生成される壁電荷量も少ない。
従って、維持パルス電圧を上昇させて、維持放電への遷
移性を上げる必要があり、実質上メモリマージンの減少
に至っていた。
【0014】本発明の目的は、上記欠点を解決し、上記
書き込み放電および維持放電の走査ライン間の特性差を
低減するプラズマディスプレイパネル駆動方法を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマディス
プレイパネルの駆動方法は、第一の数の走査電極からな
る走査電極群と前記走査電極群と直交し表示データの供
給により駆動されるデータ表示用の複数の数のデータ電
極からなるデータ電極群とを備え、前記走査電極群と前
記データ電極群との間の空間に希ガスを充填して成る交
流放電メモリ型プラズマディスプレイパネルの駆動方法
であって、走査電極毎に時分割な表示選択用の書き込み
放電期間と、書き込み放電期間の表示選択に従って維持
放電する維持放電期間と、書き込み放電以前に位置する
予備放電期間を有するプラズマディスプレイパネルの駆
動方法において、前記走査電極全てに同時に連続した予
備放電パルス及び予備放電消去パルスを印加しておき、
前記第一の数をN分割した走査電極群毎の書き込み放電
期間の終了後に第一の維持放電期間を設け、最終の走査
電極群の第一の維持放電期間の終了後に、全走査電極群
に共通の第二の維持放電期間を設けることを特徴とする
ものである。
【0016】前記走査電極群全てに同時に予備放電パル
スを印加しておき、前記第一の数をN分割した走査電極
群毎に同時の予備放電消去期間と書き込み放電期間と該
書き込み放電期間の終了後に第一の維持放電期間を設
け、最終の走査電極群の第一の維持放電期間の終了後
に、全走査電極群に共通の第二の維持放電期間を設ける
ことを特徴とするものである。
【0017】前記第一の数をN分割した走査電極群毎に
同時の連続した予備放電期間と予備放電消去期間と書き
込み放電期間と該書き込み放電期間の終了後に第一の維
持放電期間を設け、最後の走査電極の第一の維持放電期
間の終了後、全走査電極群に共通の第二の維持放電期間
を設けることを特徴とするものである。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。本発明のプラズマディスプレイパネルの駆
動方法の第一の実施例の駆動タイミングの一周期を模式
図で示す図1を参照すると、本発明の駆動方法は、ま
ず、全表示セルを同時に予備放電させる予備放電期間A
1があり、続いて全表示セルを同時に予備放電消去する
予備放電消去期間B1が存在する。その直後の書き込み
放電期間C11においては、図2に示す走査電極Sc1
1から線順次に書き込みパルスを印加する。図中の斜め
線の部分が各走査電極の書き込みタイミングに相当す
る。ここで、あらかじめ分割しておいた走査電極の1ブ
ロック分(図1においては、全走査電極を3分割した場
合を示している。)の最初のブロックの最終の走査電極
Sc1mの書き込み放電、すなわち、第一走査ブロック
Gの書き込みが終了した後に、書き込まれた第一走査ブ
ロックGのみを維持放電させる第一維持放電期間E11
を設ける。この第一維持放電期間E11が終了した後、
続く第二走査ブロックHの書き込み放電を書き込み放電
期間C12で開始し、同じ駆動を繰り返す。最終の第三
走査ブロックIの第一維持放電期間E13が終了した
後、全ての走査ブロックを同時に維持放電させる第2維
持放電期間D1とする。この一連の駆動シークエンスを
繰り返し行うことで所望の表示画像を得るものである。
【0019】図3は、上述した第一の実施例の駆動電圧
波形の一例を示すタイムチャートであり、図2に示すP
DPパネル9において第一走査ブロックGの維持電極S
u11〜Su1m,第二走査ブロックHの維持電極Su
21〜Su2m,第三走査ブロックIの維持電極Su3
1〜Su3mに印加される、ブロック毎に共通の維持電
極駆動波形COM1,COM2,COM3と、第一走査
ブロックGの走査電極Sc11,Sc12,第二走査ブ
ロックHの走査電極Sc21,Sc22,第三走査ブロ
ックIの走査電極Sc31,Sc32に印加される走査
電極駆動パルスS11,S12,S21,S22,S3
1,S32と、データ電極Di(1≦i≦k)に印加さ
れるデータ電極駆動波形DATAとを示す。
【0020】予備放電期間A7においては、全ての走査
電極に予備放電パルス1を印加する。さらに、引き続く
予備放電消去期間B7においては、全ての維持電極に予
備放電消去パルス2を印加する。その後の第一走査ブロ
ックGの書き込み期間において走査電極Sc11,Sc
12,…,Sc1mの順に走査パルス3を印加する。第
1−1i番目の表示セル10(以下表示セル101−1
i)を書き込むには、データパルス8を駆動波形S11
の走査パルス3のタイミングと一致させて印加すること
により、走査電極Sc11とデータ電極Diとの間に放
電を発生させる。この表示セル101−1iを書き込ま
ない場合にはデータパルス8を印加しない。
【0021】走査電極Sc1mの書き込み放電が終了し
た後、すなわち、書き込み放電期間C71が終了した
後、維持電極Su11〜Su1mに維持パルス4を印加
し、続いて走査電極Sc11〜Sc1mに維持パルス5
を印加して、第一走査ブロックGの第一維持放電期間E
71を形成する。その後同様に第二走査ブロックHの走
査と第一維持放電、第三走査ブロックIの走査と第一維
持放電を行う。
【0022】以下、上記シークエンスで全ての走査ブロ
ックの走査及び第一維持放電終了後、維持電極Su11
〜Su1m,Su21〜Su2m,Su31〜Su3m
に維持パルス6、走査電極Sc11〜Sc1m,Sc2
1〜Sc2m,Sc31〜Sc3mに維持パルス7を交
互に印加する第二維持パルス期間D7を形成する。第二
維持パルス期間D7は、必要な発光輝度にあわせた維持
パルス数を印加した後終了する。
【0023】以上説明した第一の実施例においては、最
終走査電極の書き込みが終了する前に少なくとも一回の
第一の維持放電を実施して、書き込み放電により形成さ
れた比較的少ない壁電荷を多くの壁電荷に増幅しておく
ため、全表示セル同時の第二の維持放電期間が開始する
ときの残留壁電荷を多く保つことができる。従って、第
二の維持放電への放電遷移性が向上し、動作電圧余裕度
を大きく確保できる。
【0024】本発明のプラズマディスプレイパネルの駆
動方法の第二の実施例の駆動タイミングの一周期を模式
図で示す図4を参照すると、本発明の駆動方法は、ま
ず、全表示セルを同時に予備放電させる予備放電期間A
2と、続いて全表示セルを同時に予備放電消去する予備
放電消去期間B2が存在する。その後、第一走査ブロッ
クGの書き込み期間C21を置く。続く期間E21は、
第一走査ブロックGの第一維持放電期間であるが、第二
走査ブロックHの書き込み放電期間C22と重なる。以
下、同様の駆動を第三走査ブロックIまで繰り返す。最
終の第三走査ブロックIの第一維持放電期間E23が終
了した後、全ての走査ブロックを同時に維持放電させる
第2維持放電期間D2とする。
【0025】以上説明した第二の実施例においては、第
一の実施例と同様に、走査電極毎の書き込み放電の特性
差を軽減し、第二の維持放電への放電遷移性を向上させ
るのに加えて、全走査ラインの書き込み放電が終了する
までの時間を短くすることができる。
【0026】本実施例の具体的な駆動波形の例は、前述
した第一の実施例の各駆動パルスを基本にした組み合わ
せで構成でき、説明が冗長となるので省略する。以下、
第三の実施例、第四の実施例、第五の実施例及び第六の
実施例についても同様である。
【0027】本発明のプラズマディスプレイパネルの駆
動方法の第三の実施例の駆動タイミングの一周期を模式
図で示す図5を参照すると、本発明の駆動方法は、ま
ず、全表示セルを同時に予備放電させる予備放電期間A
3が存在する。その後、第一走査ブロックGのみの予備
放電消去期間F1とその書き込み期間C31を置く。続
く期間F2は、第一走査ブロックGの第一維持放電期間
とするのと同時に、第二走査ブロックHの予備放電消去
期間とする。従って、第一走査ブロックGの維持放電と
第二走査ブロックHの予備放電消去を同時に行うことに
なる。続いて、第二走査ブロックHの書き込み放電を書
き込み放電期間C32で開始し、同様の駆動を第三走査
ブロックIまで繰り返す。最終の第三走査ブロックIの
第一維持放電期間F4が終了した後、全ての走査ブロッ
クを同時に維持放電させる第2維持放電期間D3とす
る。
【0028】以上説明した第三の実施例においては、予
備放電消去から書き込み放電までの最大時間差が小さく
なるため、予備放電消去後の活性粒子の消滅による走査
電極毎の書き込み放電の特性差を軽減できる。
【0029】また、最終走査電極の書き込みが終了する
前に少なくとも一回の第一の維持放電を実施して、書き
込み放電により形成された比較的少ない壁電荷を多くの
壁電荷に増幅しておくため、全表示セル同時の第二の維
持放電期間が開始するときの残留壁電荷を多く保つこと
ができる。従って、第二の維持放電への放電遷移性が向
上し、動作電圧余裕度を大きく確保できる。
【0030】本発明のプラズマディスプレイパネルの駆
動方法の第四の実施例の駆動タイミングの一周期を模式
図で示す図6を参照すると、本発明の駆動方法は、ま
ず、全表示セルを同時に予備放電させる予備放電期間A
4が存在する。その後、第一走査ブロックGのみの予備
放電消去期間B41とその書き込み期間C41を置く。
第一走査ブロックGの書き込み放電期間中に第二走査ブ
ロックHの予備放電消去期間B42が開始し、走査ブロ
ックの書き込み放電と第二走査ブロックHの予備放電消
去は同時に終了する。第二走査ブロックHの書き込み放
電は第一走査ブロックGの書き込み放電期間C41に連
続して開始するが、この書き込み放電期間の初期に第一
走査ブロックGの第一維持放電を期間E41において同
時に行う。以降、同様の駆動を第三走査ブロックIまで
繰り返す。最終の第三走査ブロックIの第一維持放電期
間E43が終了した後、全ての走査ブロックを同時に維
持放電させる第2維持放電期間D4とする。
【0031】以上説明した第四の実施例においては、第
三の実施例と同様に、走査電極毎の書き込み放電の特性
差を軽減し、第二の維持放電への放電遷移性を向上させ
るのに加えて、全走査ラインの書き込み放電が終了する
までの時間を短くすることができる。
【0032】本発明のプラズマディスプレイパネルの駆
動方法の第五の実施例の駆動タイミングの一周期を模式
図で示す図7を参照すると、本発明の駆動方法は、ま
ず、第一走査ブロックGのみの予備放電期間A51とそ
れに続く予備放電消去期間B51と、さらに、その書き
込み期間C51を置く。続く期間E51は、第一走査ブ
ロックGの第一維持期間とするのと同時に、第二走査ブ
ロックHの予備放電期間A52及び予備放電消去期間B
52とする。従って、第一走査ブロックGの維持放電と
第二走査ブロックHの予備放電及び予備放電消去を同時
に行うことになる。続いて、第二走査ブロックHの書き
込み放電を書き込み放電期間C52で開始し、同様の駆
動を第三走査ブロックIまで繰り返す。最終の第三走査
ブロックIの第一維持放電期間E53が終了した後、全
ての走査ブロックを同時に維持放電させる第2維持放電
期間D5とする。
【0033】以上説明した第五の実施例においては、予
備放電消去後の活性粒子の削減による走査電極毎の書き
込み放電の特性差を軽減するのと同時に、予備放電期間
と予備放電消去期間を連続させるため、走査電極ブロッ
ク毎の予備放電消去の特性差も軽減できる。
【0034】また、最終走査電極の書き込みが終了する
前に少なくとも一回の第一の維持放電を実施して、書き
込み放電により形成された比較的少ない壁電荷を多くの
壁電荷に増幅しておくため、全表示セル同時の第二の維
持放電期間が開始するときの残留壁電荷を多く保つこと
ができる。従って、第二の維持放電への放電遷移性が向
上し、動作電圧余裕度を大きく確保できる。
【0035】本発明のプラズマディスプレイパネルの駆
動方法の第六の実施例の駆動タイミングの一周期を模式
図で示す図8を参照すると、本発明の駆動方法は、ま
ず、第一走査ブロックGのみの予備放電期間A61とそ
れに続く予備放電消去期間B61と、さらに、その書き
込み期間C61を置く。第二走査ブロックHの予備放電
期間A52及び予備放電消去期間B52は、第一走査ブ
ロックGの書き込み期間C61と重なって存在する。続
く期間E51は、第一走査ブロックGの第一維持期間で
あるが、第二走査ブロックHの書き込み期間C62と重
なる。以下、同様の駆動を第三走査ブロックIまで繰り
返す。最終の第三走査ブロックIの第一維持放電期間E
63が終了した後、全ての走査ブロックを同時に維持放
電させる第2維持放電期間D6とする。
【0036】以上説明した第六の実施例においては、第
五の実施例と同様に、予備放電消去後の活性粒子の消滅
による走査電極毎の書き込み放電の特性差、及び、走査
電極ブロック毎の予備放電消去の特性差を軽減でき、更
に、第二の維持放電への放電遷移性を向上させるのに加
えて、全走査ラインの書き込み放電が終了するまでの時
間を短くすることができる。
【0037】以上、3電極構造の面放電型プラズマディ
スプレイパネルにおいて説明をしたが、2電極構造の対
向放電型プラズマディスプレイパネル等の他のプラズマ
ディスプレイパネルにおいても本発明が実施可能である
ことは言うまでもない。
【0038】また、以上の実施例においては、第一維持
放電の維持パルス4は、第二維持放電の維持パルス6と
同じ電圧、パルス幅でも良いが、第一維持放電の強度を
強め、第一維持放電から第二維持放電への放電遷移性を
高めるために、維持パルス4として、維持パルス6より
も大きな電圧、または広いパルス幅を持つパルスを用い
るとより一層の効果がある。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
ディスプレイパネルの駆動方法は、プラズマディスプレ
イパネルを複数の走査ブロックに分割し、走査ブロック
毎の書き込み放電期間の直後に短時間の維持放電期間を
設けたことにより、弱い書き込み放電により生成された
少ない壁電荷を、維持放電後の多くの壁電荷状態に変換
しておくことで、全表示セル同時に行う維持放電期間へ
の放電の遷移を容易にした。
【0040】さらにこれに追加して、各走査ブロックの
書き込み放電期間の直前に予備放電消去あるいは予備放
電と予備放電消去を行うことで、予備放電の効果を向上
させ、書き込み電圧及び書き込みパルス幅の増大を回避
することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の駆動タイミングを示す
模式図である。
【図2】本発明の実施例を説明するためのPDPパネル
の電極配置に着目した図である。
【図3】本発明の第一の実施例の駆動波形の一例であ
る。
【図4】本発明の第二の実施例の駆動タイミングを示す
模式図である。
【図5】本発明の第三の実施例の駆動タイミングを示す
模式図である。
【図6】本発明の第四の実施例の駆動タイミングを示す
模式図である。
【図7】本発明の第五の実施例の駆動タイミングを示す
模式図である。
【図8】本発明の第六の実施例の駆動タイミングを示す
模式図である。
【図9】従来の駆動タイミングを示す模式図である。
【図10】表示セルの断面図である。
【図11】従来技術を説明するためのPDPパネルの電
極配置に着目した図である。
【図12】従来の駆動波形である。
【符号の説明】
A1,A2,A3,A4,A51,A52,A53,A
61,A62,A63,A7,A 予備放電期間 B1,B2,F1,B41,B42,B43,B51,
B52,B53,B61,B62,B63,B7,B
予備放電消去期間 C11,C12,C13,C21,C22,C23,C
31,C32,C33,C41,C42,C43,C5
1,C52,C53,C61,C62,C63,C7
1,C72,C73,C 書き込み放電期間 E11,E12,E13,E21,E22,E23,F
4,E41,E42,E43,E51,E52,E5
3,E61,E62,E63,E71,E72,E73
第一維持放電期間 D1,D2,D3,D4,D5,D6,D7,D 第
二維持放電期間 F2,F3 予備放電消去期間及び第一維持放電期間 G 第一走査ブロック H 第二走査ブロック I 第三走査ブロック Sc1〜Scj,Sc11〜Sc1m,Sc21〜Sc
2m,Sc31〜Sc3m,17 走査電極 Su1〜Suj,Su11〜Su1m,Su21〜Su
2m,Su31〜Su3m,18 維持電極 Da1〜Dak,12 データ電極 S1,S2,S3,Sj,S11,S12,S21,S
22,S31,S32走査電極駆動波形 COM,COM1,COM2,COM3 維持電極駆
動波形 DATA データ電極駆動波形 1,24 予備放電パルス 2,25 予備放電消去パルス 3,26 走査パルス 4,5,6,7,27,28 維持パルス 8 データパルス 9,22 PDPパネル 10,23 表示セル 11,19 絶縁基板 13,16 誘電体 14 蛍光体 15 保護膜 20 隔壁 21 放電ガス空間

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の数の走査電極からなる走査電極群
    と前記走査電極群と直交し表示データの供給により駆動
    されるデータ表示用の複数の数のデータ電極からなるデ
    ータ電極群とを備え、前記走査電極群と前記データ電極
    群との間の空間に希ガスを充填して成る交流放電メモリ
    型プラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、走
    査電極毎に時分割な表示選択用の書き込み放電期間と、
    書き込み放電期間の表示選択に従って維持放電する維持
    放電期間と、書き込み放電以前に位置する予備放電期間
    を有するプラズマディスプレイパネルの駆動方法におい
    て、 前記走査電極全てに同時に連続した予備放電パルス及び
    予備放電消去パルスを印加しておき、前記第一の数をN
    分割した走査電極群毎の書き込み放電期間の終了後に第
    一の維持放電期間を設け、最終の走査電極群の第一の維
    持放電期間の終了後に、全走査電極群に共通の第二の維
    持放電期間を設けることを特徴とするプラズマディスプ
    レイパネルの駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記N分割した走査電極群及び維持電極
    群の第n番目(1≦n≦N)の走査電極群の第一維持放
    電期間が、第n+1番目の走査電極群の書き込み放電期
    間と時間的に重なるようにしたことを特徴とする請求項
    1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 【請求項3】 第一の数の走査電極からなる走査電極群
    と前記走査電極群と直交し表示データの供給により駆動
    されるデータ表示用の複数の数のデータ電極からなるデ
    ータ電極群とを備え、前記走査電極群と前記データ電極
    群との間の空間に希ガスを充填して成る交流放電メモリ
    型プラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、走
    査電極毎に時分割な表示選択用の書き込み放電期間と、
    書き込み放電期間の表示選択に従って維持放電する維持
    放電期間と、書き込み放電以前に位置する予備放電期間
    を有するプラズマディスプレイパネルの駆動方法におい
    て、 前記走査電極群全てに同時に予備放電パルスを印加して
    おき、前記第一の数をN分割した走査電極群毎に同時の
    予備放電消去期間と書き込み放電期間と該書き込み放電
    期間の終了後に第一の維持放電期間を設け、最終の走査
    電極群の第一の維持放電期間の終了後に、全走査電極群
    に共通の第二の維持放電期間を設けることを特徴とする
    プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記N分割した走査電極群の第n番目の
    走査電極群の第一の維持放電期間が、第(n+1)番目
    の走査電極群の予備放電消去期間と時間的に重なるよう
    にしたことを特徴とする請求項3に記載のプラズマディ
    スプレイパネルの駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記N分割した走査電極群の第n番目の
    走査電極群の書き込み放電期間が、第(n+1)番目の
    走査電極群の予備放電消去期間と時間的に重なり、か
    つ、第n番目の走査電極群の第一の維持放電期間が、第
    (n+1)番目の走査電極群の書き込み放電期間と時間
    的に重なるようにしたことを特徴とする請求項3に記載
    のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  6. 【請求項6】 第一の数の走査電極からなる走査電極群
    と前記走査電極群と直交し表示データの供給により駆動
    されるデータ表示用の複数の数のデータ電極からなるデ
    ータ電極群とを備え、前記走査電極群と前記データ電極
    群との間の空間に希ガスを充填して成る交流放電メモリ
    型プラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、走
    査電極毎に時分割な表示選択用の書き込み放電期間と、
    書き込み放電期間の表示選択に従って維持放電する維持
    放電期間と、書き込み放電以前に位置する予備放電期間
    を有するプラズマディスプレイパネルの駆動方法におい
    て、 前記第一の数をN分割した走査電極群毎に同時の連続し
    た予備放電期間と予備放電消去期間と書き込み放電期間
    と該書き込み放電期間の終了後に第一の維持放電期間を
    設け、最後の走査電極の第一の維持放電期間の終了後、
    全走査電極群に共通の第二の維持放電期間を設けること
    を特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記N分割した走査電極群の第n番目の
    走査電極群の第一の維持放電期間が、第(n+1)番目
    の走査電極群の予備放電期間と時間的に重なるようにし
    たことを特徴とする請求項6に記載のプラズマディスプ
    レイパネルの駆動方法。
  8. 【請求項8】 前記N分割した走査電極群の第n番目の
    走査電極群の第一の維持放電期間が、第(n+1)番目
    の走査電極群の予備放電期間及び予備放電消去期間と時
    間的に重なるようにしたことを特徴とする請求項6に記
    載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記N分割した走査電極群の第n番目の
    走査電極群の書き込み放電期間が、第(n+1)番目の
    走査電極群の予備放電期間及び予備放電消去期間と時間
    的に重なり、かつ、第n番目の走査電極群の第一の維持
    放電期間が、第(n+1)番目の走査電極群の書き込み
    放電期間と時間的に重なるようにしたことを特徴とする
    請求項6に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方
    法。
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