JPH0719131Y2 - トランス装置 - Google Patents
トランス装置Info
- Publication number
- JPH0719131Y2 JPH0719131Y2 JP1985054309U JP5430985U JPH0719131Y2 JP H0719131 Y2 JPH0719131 Y2 JP H0719131Y2 JP 1985054309 U JP1985054309 U JP 1985054309U JP 5430985 U JP5430985 U JP 5430985U JP H0719131 Y2 JPH0719131 Y2 JP H0719131Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic core
- coil assembly
- adhesive
- magnetic
- transformer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Details Of Television Scanning (AREA)
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はトランス装置に係り、特にテレビジヨン受像機
等のフライバツクトランスに適用し得るトランス装置に
関する。
等のフライバツクトランスに適用し得るトランス装置に
関する。
従来の技術 多くの技術分野において各種機器に使用されている陰極
線管(受像管)は、その動作に際して高電圧を必要と
し、高電圧発生回路としては従来からフライバツクトラ
ンスを含む回路が一般に用いられている。
線管(受像管)は、その動作に際して高電圧を必要と
し、高電圧発生回路としては従来からフライバツクトラ
ンスを含む回路が一般に用いられている。
ところで、近年、いわゆるニユーメデイア関連機器の普
及につれてマン・マシンシステムのインタフエースとし
て陰極線管を用いた各種のデイスプレイ装置が多用され
るようになつてきており、一方、最近のカラーテレビジ
ヨン受像機においてもAV(オーデイオ・ビジユアル)対
応機種の普及が著しく、文字多重放送への対応,パーソ
ナルコンピユータ用端末機器への対応、普及形モニタ受
像機の量産化、衛星放送への対応等のために日増しに高
品位化への要求が強くなつてきている。
及につれてマン・マシンシステムのインタフエースとし
て陰極線管を用いた各種のデイスプレイ装置が多用され
るようになつてきており、一方、最近のカラーテレビジ
ヨン受像機においてもAV(オーデイオ・ビジユアル)対
応機種の普及が著しく、文字多重放送への対応,パーソ
ナルコンピユータ用端末機器への対応、普及形モニタ受
像機の量産化、衛星放送への対応等のために日増しに高
品位化への要求が強くなつてきている。
それにつれて陰極線管上に表示される画像の品位に大き
な影響を与える高電圧を発生させる回路の主要構成部品
の一つであるフライバツクトランスにも、高圧出力巻線
中に生じるリンギング成分の重畳量の少ない低電圧出力
を得、かつ、コールドシヤーシ化のために一次電圧側と
二次電圧側との絶縁を行ない得るものが要望されるよう
になつてきた。本出願人はこの要望に伴つて、例えば、
特願昭57-194067号の特許願(特開昭59-84408号、発明
の名称「フライバツクトランス」),実願昭60-11831号
の実用新案登録願(実開昭61-127614号、考案の名称
「フライバツクトランス」)に示されるようなフライバ
ツクトランスを提案した。
な影響を与える高電圧を発生させる回路の主要構成部品
の一つであるフライバツクトランスにも、高圧出力巻線
中に生じるリンギング成分の重畳量の少ない低電圧出力
を得、かつ、コールドシヤーシ化のために一次電圧側と
二次電圧側との絶縁を行ない得るものが要望されるよう
になつてきた。本出願人はこの要望に伴つて、例えば、
特願昭57-194067号の特許願(特開昭59-84408号、発明
の名称「フライバツクトランス」),実願昭60-11831号
の実用新案登録願(実開昭61-127614号、考案の名称
「フライバツクトランス」)に示されるようなフライバ
ツクトランスを提案した。
第4図(A),(B)は夫々本出願人が先に提案した上
記後者のフライバツクトランスの断面図及びそのコイル
接続図を示す。同図において、1組のU字状磁心1a,1b
を組合わせてロ字状の磁路を構成する磁心1の他方の脚
部を挿通された挿通孔4を有する低圧入力巻線(一次巻
線)用ボビン6と、その一方の脚部を挿通された挿通孔
5を有する低圧出力巻線(三次巻線)用ボビン11とは、
端子ピン13a,13b,…及び端子ピン14a,14b,…の側におい
て、夫々対向する面15a,15bに接合されており、低圧入
力巻線用ボビン6の外側には高圧出力巻線(二次巻線)
用ボビン7が装着されている。
記後者のフライバツクトランスの断面図及びそのコイル
接続図を示す。同図において、1組のU字状磁心1a,1b
を組合わせてロ字状の磁路を構成する磁心1の他方の脚
部を挿通された挿通孔4を有する低圧入力巻線(一次巻
線)用ボビン6と、その一方の脚部を挿通された挿通孔
5を有する低圧出力巻線(三次巻線)用ボビン11とは、
端子ピン13a,13b,…及び端子ピン14a,14b,…の側におい
て、夫々対向する面15a,15bに接合されており、低圧入
力巻線用ボビン6の外側には高圧出力巻線(二次巻線)
用ボビン7が装着されている。
又、上記低圧出力巻線ボビン11の外側には低圧入力巻線
(一次巻線)用ボビン12が装着されており、上記低圧入
力巻線用ボビン6に巻回されている低圧入力巻線8aと低
圧入力巻線用ボビン12に巻回されている低圧入力巻線8b
とは同図(B)に示すように並列に接続されている。高
圧出力巻線用ボビン7には高圧出力巻線10が巻回されて
おり、低圧出力巻線用ボビン11には低圧出力巻線9が巻
回されている。
(一次巻線)用ボビン12が装着されており、上記低圧入
力巻線用ボビン6に巻回されている低圧入力巻線8aと低
圧入力巻線用ボビン12に巻回されている低圧入力巻線8b
とは同図(B)に示すように並列に接続されている。高
圧出力巻線用ボビン7には高圧出力巻線10が巻回されて
おり、低圧出力巻線用ボビン11には低圧出力巻線9が巻
回されている。
又、高圧出力巻線用ボビン7に植立されており、高圧出
力巻線10の巻始め端と巻終り端とを個別に接続された端
子ピン16a,16bに対し、2倍圧整流ブロツク17が接続さ
れることにより、2倍圧整流ブロツク17がボビン7に装
着されている。
力巻線10の巻始め端と巻終り端とを個別に接続された端
子ピン16a,16bに対し、2倍圧整流ブロツク17が接続さ
れることにより、2倍圧整流ブロツク17がボビン7に装
着されている。
低圧入力巻線用ボビン6と低圧出力巻線11とは夫々の端
子ピン13a,13b,…,14a,14b,…側と反対側の端部をケー
ス20に設けられている挿通孔に夫々挿通され、夫々に設
けられているストツパ19,18に当接するまで押込まれて
ケース20に装着されている。21はエポキシ樹脂等の電気
絶縁注形用樹脂で、その製造過程において低圧入力巻線
用ボビン6及び低圧出力巻線用ボビン11をケース20に押
込んだ後、10mmHg程度の減圧下でケース20内にレベルL
の位置まで注入され、その後熱風炉等にて加熱硬化さ
せ、フライバツクトランスのコイル組立体24を得る。
子ピン13a,13b,…,14a,14b,…側と反対側の端部をケー
ス20に設けられている挿通孔に夫々挿通され、夫々に設
けられているストツパ19,18に当接するまで押込まれて
ケース20に装着されている。21はエポキシ樹脂等の電気
絶縁注形用樹脂で、その製造過程において低圧入力巻線
用ボビン6及び低圧出力巻線用ボビン11をケース20に押
込んだ後、10mmHg程度の減圧下でケース20内にレベルL
の位置まで注入され、その後熱風炉等にて加熱硬化さ
せ、フライバツクトランスのコイル組立体24を得る。
又、生産コストの低減や小形軽量化を図るため、磁心取
付金具やボルト等を使用せず、コイル組立体24に設けら
れている磁心挿通孔4,5に1組のU字形磁心1a,1bを挿通
し、突合わせ面に一液性エポキシ樹脂(セメダイン社製
のEP-108,EP-128(商品名)等)等の接着剤3と硬銅線
等の非磁性体の線状体ギヤツプスペーサ2(JIS C3103
の電気機器巻線用軟銅線のアニール前のもの等)を介在
せさた状態で突合わせ、両側から加圧し乍ら加熱する。
これにより、接着剤3が硬化してロ字状の磁路を有する
磁心1が構成され、磁心1が磁心挿通孔4,5に固定され
る。
付金具やボルト等を使用せず、コイル組立体24に設けら
れている磁心挿通孔4,5に1組のU字形磁心1a,1bを挿通
し、突合わせ面に一液性エポキシ樹脂(セメダイン社製
のEP-108,EP-128(商品名)等)等の接着剤3と硬銅線
等の非磁性体の線状体ギヤツプスペーサ2(JIS C3103
の電気機器巻線用軟銅線のアニール前のもの等)を介在
せさた状態で突合わせ、両側から加圧し乍ら加熱する。
これにより、接着剤3が硬化してロ字状の磁路を有する
磁心1が構成され、磁心1が磁心挿通孔4,5に固定され
る。
なお、コイル組立体24において、図中左側の外径は図中
右側の外径に比して大に設定されている。
右側の外径に比して大に設定されている。
又、22は高電圧用リード線,23は絶縁樹脂21が漏洩しな
いようにするためのブツシングである。
いようにするためのブツシングである。
同図(B)において、HTは高圧出力リード線22を接続す
る高圧出力端子,Eは自動輝度制限回路又はアースに接続
される端子,8cは電源端子,8dは水平偏向出力トランジス
タTrのコレクタに接続される端子である。
る高圧出力端子,Eは自動輝度制限回路又はアースに接続
される端子,8cは電源端子,8dは水平偏向出力トランジス
タTrのコレクタに接続される端子である。
ところで、このような構成のものは、−15℃程度の低温
状態になると磁心に折損を生じ、低温になればなる程そ
の割合が大となり、特に、冬季の輸送中や保管中,及び
低温下での使用中に上記現象が起る。
状態になると磁心に折損を生じ、低温になればなる程そ
の割合が大となり、特に、冬季の輸送中や保管中,及び
低温下での使用中に上記現象が起る。
第4図(A)に示すコイル組立体24のギヤツプスペーサ
2付近の横断面(C−C断面)は同図(C)に示す如く
であり、この図を用いて磁心の折損状況について説明す
る。いま、温度が徐々に低下していくと、同図(C)に
X1,X2,X3で示す部分の寸法が徐々に小になる。この寸
法の小さくなる割合に比して磁心の寸法の変化する割合
が少し小さいため(エポキシ樹脂の線膨張係数4.1×10
-5/℃,磁心の線膨張係数8.5×10-6/℃程度)、磁心1
a,1bの接合部分には第5図(A)に矢印F1,F2,F3,F4
にて示す力が加わり、磁心1は破線で示すように撓む。
2付近の横断面(C−C断面)は同図(C)に示す如く
であり、この図を用いて磁心の折損状況について説明す
る。いま、温度が徐々に低下していくと、同図(C)に
X1,X2,X3で示す部分の寸法が徐々に小になる。この寸
法の小さくなる割合に比して磁心の寸法の変化する割合
が少し小さいため(エポキシ樹脂の線膨張係数4.1×10
-5/℃,磁心の線膨張係数8.5×10-6/℃程度)、磁心1
a,1bの接合部分には第5図(A)に矢印F1,F2,F3,F4
にて示す力が加わり、磁心1は破線で示すように撓む。
この力の大きさは各部分の充填樹脂の厚さが異なるので
厚い方ほど収縮力が強く、F1>F2F3>F4の関係にあ
る。このために磁心1の部分25,25′において折損を生
じる。又、同図(B)に示す如く、力F1が加わる方の接
着剤3の塗布された面が長く、力F2が加わる方の接着剤
3の塗布された面が短かい場合、部分26,26′のいずれ
か、又は部分25,25′と部分26,26′と、を組合わせた状
態で折損を生じる。これは、力F1が大きく、磁心1がそ
の力に耐えられなくなつたためと考えられる。
厚い方ほど収縮力が強く、F1>F2F3>F4の関係にあ
る。このために磁心1の部分25,25′において折損を生
じる。又、同図(B)に示す如く、力F1が加わる方の接
着剤3の塗布された面が長く、力F2が加わる方の接着剤
3の塗布された面が短かい場合、部分26,26′のいずれ
か、又は部分25,25′と部分26,26′と、を組合わせた状
態で折損を生じる。これは、力F1が大きく、磁心1がそ
の力に耐えられなくなつたためと考えられる。
部分25,25′,26,26′の破壊モードは、磁心16単品を測
定台に載置して第6図(A),(B)に示す方法で力F
を加えた時、部分27,28で折損するのと類似しており、
前記推定が正しいことを示している。
定台に載置して第6図(A),(B)に示す方法で力F
を加えた時、部分27,28で折損するのと類似しており、
前記推定が正しいことを示している。
考案が解決しようとする問題点 上記の如き磁心の折損を防止するために、本出願人が作
業性のよい一液性エポキシ樹脂系の接着剤に可撓性付与
剤を添加して可撓性を持たせた接着剤(セメダイン社製
のEP-138,EP-570(商品名)等)を用いてみたところ、
磁心の折損し始める温度を多少低くし得る程度で、使用
に際して必要な温度範囲内(約−45℃〜130℃程度)で
折損を皆無にできず、問題の本質的な解決にならないば
かりでなく、高温多湿時における接着性が極端に低下
し、接着面が剥離するという新たな問題を生じ、実用に
ならないことが明らかになつた。
業性のよい一液性エポキシ樹脂系の接着剤に可撓性付与
剤を添加して可撓性を持たせた接着剤(セメダイン社製
のEP-138,EP-570(商品名)等)を用いてみたところ、
磁心の折損し始める温度を多少低くし得る程度で、使用
に際して必要な温度範囲内(約−45℃〜130℃程度)で
折損を皆無にできず、問題の本質的な解決にならないば
かりでなく、高温多湿時における接着性が極端に低下
し、接着面が剥離するという新たな問題を生じ、実用に
ならないことが明らかになつた。
そこで、使用に際して必要な環境条件(温度−45℃〜13
0℃程度,相対湿度95%以下程度)において、磁心に損
傷を与えることなく、しかも使用に際して問題にならな
い程度に接着性を確保し得る接着剤の選択、磁心の接着
及び固定方法や接着部分の構成等の改良が強く望まれて
いる。
0℃程度,相対湿度95%以下程度)において、磁心に損
傷を与えることなく、しかも使用に際して問題にならな
い程度に接着性を確保し得る接着剤の選択、磁心の接着
及び固定方法や接着部分の構成等の改良が強く望まれて
いる。
本考案は、特に低温条件下で使用しても磁心が折損する
ことがない高品質のトランス装置を提供することを目的
する。
ことがない高品質のトランス装置を提供することを目的
する。
問題点を解決するための手段 上記の課題を解決するために本考案では、コイル組立体
に設けられている2個の磁心挿通孔の夫々に1組のU字
型磁心又はUI字型磁心の夫々の脚部を挿通し、ギャップ
スペーサを介在させて互いに突合わせてロ字状に磁路を
形成させたトランス装置において、上記2個の磁心挿通
孔に夫々挿通された磁心脚部の一方は、互いの突合わせ
面、及びその近傍の磁心面と上記コイル組立体とが接着
剤により固定され、上記2個の磁心挿通孔に夫々挿通さ
れた磁心脚部の他方は、互いの突合わせ面のみが接着剤
で固定され、上記コイル組立体とは固定されていないよ
うに構成した。
に設けられている2個の磁心挿通孔の夫々に1組のU字
型磁心又はUI字型磁心の夫々の脚部を挿通し、ギャップ
スペーサを介在させて互いに突合わせてロ字状に磁路を
形成させたトランス装置において、上記2個の磁心挿通
孔に夫々挿通された磁心脚部の一方は、互いの突合わせ
面、及びその近傍の磁心面と上記コイル組立体とが接着
剤により固定され、上記2個の磁心挿通孔に夫々挿通さ
れた磁心脚部の他方は、互いの突合わせ面のみが接着剤
で固定され、上記コイル組立体とは固定されていないよ
うに構成した。
作用 上記の構成により、他方の磁心挿通孔に挿通された磁心
脚部がコイル組立体に対してフリーの状態となるように
作用する。
脚部がコイル組立体に対してフリーの状態となるように
作用する。
実施例 第1図(A),(B)は夫々本考案装置の一実施例の断
面図及びそのB−B線横断面図を示し、同図中、第4図
(A)〜(C)と同一構成部分には同一番号を付してそ
の説明を省略する。
面図及びそのB−B線横断面図を示し、同図中、第4図
(A)〜(C)と同一構成部分には同一番号を付してそ
の説明を省略する。
磁心挿通孔4,5に1組のU字形磁心1a,1bを挿通するに際
し、挿通孔4側の磁心突合わせ面401には両側から加圧
した時に接着剤が突合わせ面401からはみ出さない程度
の量の一液性エポキシ系接着剤291(セメダイン社製EP-
128,EP-108(商品名)等)を塗布する一方、挿通孔5側
の磁心突合わせ面402には両側から加圧した時に接着剤
が突合わせ面402からはみ出し、突合わせ面402以外の磁
心面とコイル組立体24とを接着できる程度の量の一液性
エポキシ系接着剤292(セメダイン社製のEP-128,EP-108
(商品名)等)を塗布し、更に、夫々の突合わせ面4
01,402にはギヤツプスペーサ2を介在させた状態で突
合わせ、両側から加圧し乍ら熱風炉等で加熱して接着剤
291,292を硬化させて本考案トランス装置を得る。
し、挿通孔4側の磁心突合わせ面401には両側から加圧
した時に接着剤が突合わせ面401からはみ出さない程度
の量の一液性エポキシ系接着剤291(セメダイン社製EP-
128,EP-108(商品名)等)を塗布する一方、挿通孔5側
の磁心突合わせ面402には両側から加圧した時に接着剤
が突合わせ面402からはみ出し、突合わせ面402以外の磁
心面とコイル組立体24とを接着できる程度の量の一液性
エポキシ系接着剤292(セメダイン社製のEP-128,EP-108
(商品名)等)を塗布し、更に、夫々の突合わせ面4
01,402にはギヤツプスペーサ2を介在させた状態で突
合わせ、両側から加圧し乍ら熱風炉等で加熱して接着剤
291,292を硬化させて本考案トランス装置を得る。
ここで、磁心挿通孔4,5の内寸法を15.5mm、磁心1の外
径を15.0mm、ギヤツプスペーサ2の直径を0.4mmとした
場合、接着剤291を0.1g程度塗布し、接着剤292を0.2〜
0.3g程度塗布し、磁心1a,1bを両側からスプリング性の
あるバンドで挾みつけ乍ら110〜120℃程度の熱風炉で約
1時間以上加熱すると十分な接着強度を持つた上記本考
案トランス装置を得ることができる。
径を15.0mm、ギヤツプスペーサ2の直径を0.4mmとした
場合、接着剤291を0.1g程度塗布し、接着剤292を0.2〜
0.3g程度塗布し、磁心1a,1bを両側からスプリング性の
あるバンドで挾みつけ乍ら110〜120℃程度の熱風炉で約
1時間以上加熱すると十分な接着強度を持つた上記本考
案トランス装置を得ることができる。
上記構成になるトランス装置を、第2図に示す如く、約
−50℃の条件下に約24時間放置後直ちに約100℃の条件
下に移して約24時間放置することを1サイクルとした試
験を10サイクル以上行なつたところ、磁心1の折損は皆
無であつた。
−50℃の条件下に約24時間放置後直ちに約100℃の条件
下に移して約24時間放置することを1サイクルとした試
験を10サイクル以上行なつたところ、磁心1の折損は皆
無であつた。
この理由は、同図(B)にX1,X2,X3で示す部分の寸法
は小になつても磁心1a,1bと挿通孔4の内壁との間に存
在する空隙部のために第5図(A)に示す力F1,F2,
F3,F4が磁心1に直接加わることが殆どなく、又、磁心
1の片脚が挿通孔4側においてコイル組立体24に対して
フリーになつているので特に力F2,F3,F4の影響を全く
受けることがなくなるためと考えられる。更に、力F1に
ついてもX2部分の寸法変化が大きくて磁心1に力が多少
加わることがあつても挿通孔の内壁面と磁心の脚面とが
面接触するので、第6図(A),(B)で説明した点で
の力が加わることはなく、磁心の抗折限界強度も大幅に
向上することもあつて、磁心の折損がなくなる。
は小になつても磁心1a,1bと挿通孔4の内壁との間に存
在する空隙部のために第5図(A)に示す力F1,F2,
F3,F4が磁心1に直接加わることが殆どなく、又、磁心
1の片脚が挿通孔4側においてコイル組立体24に対して
フリーになつているので特に力F2,F3,F4の影響を全く
受けることがなくなるためと考えられる。更に、力F1に
ついてもX2部分の寸法変化が大きくて磁心1に力が多少
加わることがあつても挿通孔の内壁面と磁心の脚面とが
面接触するので、第6図(A),(B)で説明した点で
の力が加わることはなく、磁心の抗折限界強度も大幅に
向上することもあつて、磁心の折損がなくなる。
又、輸送中に加わる衝撃や振動に対して十分に耐え得る
機械的な接着強度を有しており、又、接着剤291,292の
線膨張係数がギヤツプスペーサの材料に比して大きいが
ギヤツプスペーサ2における間隔が変化する影響も殆ど
認められない。
機械的な接着強度を有しており、又、接着剤291,292の
線膨張係数がギヤツプスペーサの材料に比して大きいが
ギヤツプスペーサ2における間隔が変化する影響も殆ど
認められない。
従つて、磁心温度対インダクタンス変化率特性も第3図
に示す如くであり、第4図(A)〜(C)に示すものと
同様の特性を示す。
に示す如くであり、第4図(A)〜(C)に示すものと
同様の特性を示す。
なお、上記実施例はU字状磁心の脚部の長さが非対称な
1組を用いたが、脚部の長さが対称な1組のU字形磁心
を用いてもよく、又、UI字状磁心を組合わせて用いても
よい。
1組を用いたが、脚部の長さが対称な1組のU字形磁心
を用いてもよく、又、UI字状磁心を組合わせて用いても
よい。
又、接着剤として二液性エポキシ系接着剤やシリコーン
ゴム系の接着剤を用いても同様の結果を得ることができ
る。
ゴム系の接着剤を用いても同様の結果を得ることができ
る。
考案の効果 本考案装置によれば、他方の磁心挿通孔に挿通された磁
心脚部がコイル組立体に対してフリーの状態であるの
で、特に低温条件下の使用において、挿通孔内壁と磁心
面との間の部分で磁心とその他の材料との寸法変化を吸
収でき、磁心に大きな力が加わることがないので、磁心
が折損することを防止し得、使用温度範囲が広くなるの
で、冬季においても低運賃のシベリア鉄道等の陸路の輸
送手段を用い得、輸送費を低減し得、又、磁心とコイル
組立体とが強固に接着されているので、パルストランス
に用いた場合においても磁心間及び磁心とコイルに組立
体との間で振動音を生じることはなく、又、接着剤とし
て一液性のエポキシ系接着剤を用いれば、これには短時
間熱硬化形のものが多いので短時間硬化が可能であり、
エネルギコストを安くでき、省エネルギ効果が期待でき
る等の特長を有する。
心脚部がコイル組立体に対してフリーの状態であるの
で、特に低温条件下の使用において、挿通孔内壁と磁心
面との間の部分で磁心とその他の材料との寸法変化を吸
収でき、磁心に大きな力が加わることがないので、磁心
が折損することを防止し得、使用温度範囲が広くなるの
で、冬季においても低運賃のシベリア鉄道等の陸路の輸
送手段を用い得、輸送費を低減し得、又、磁心とコイル
組立体とが強固に接着されているので、パルストランス
に用いた場合においても磁心間及び磁心とコイルに組立
体との間で振動音を生じることはなく、又、接着剤とし
て一液性のエポキシ系接着剤を用いれば、これには短時
間熱硬化形のものが多いので短時間硬化が可能であり、
エネルギコストを安くでき、省エネルギ効果が期待でき
る等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案装置の一実施例を示す図、第2図は耐熱
試験を説明するための図、第3図はインダクタンスの温
度特性図、第4図は本出願人が先に提案した装置の図、
第5図は磁心の折損を説明するための図、第6図は磁心
単品において衝撃を加えた状態の図である。 1,1a,1b……磁心、2……ギヤツプスペーサ、4,5……磁
心挿通孔、6,7,11,12……ボビン、8a,8b,9,10……巻
線、20……ケース、21……充填樹脂、24……コイル組立
体、291,292……接着剤、401,402……突合わせ面。
試験を説明するための図、第3図はインダクタンスの温
度特性図、第4図は本出願人が先に提案した装置の図、
第5図は磁心の折損を説明するための図、第6図は磁心
単品において衝撃を加えた状態の図である。 1,1a,1b……磁心、2……ギヤツプスペーサ、4,5……磁
心挿通孔、6,7,11,12……ボビン、8a,8b,9,10……巻
線、20……ケース、21……充填樹脂、24……コイル組立
体、291,292……接着剤、401,402……突合わせ面。
Claims (2)
- 【請求項1】コイル組立体に設けられている2個の磁心
挿通孔の夫々に1組のU字型磁心又はUI字型磁心の夫々
の脚部を挿通し、ギャップスペーサを介在させて互いに
突合わせてロ字状に磁路を形成させたトランス装置にお
いて、 上記2個の磁心挿通孔に夫々挿通された磁心脚部の一方
は、互いの突合わせ面、及びその近傍の磁心面と上記コ
イル組立体とが接着剤により固定され、 上記2個の磁心挿通孔に夫々挿通された磁心脚部の他方
は、互いの突合わせ面のみが接着剤で固定され、上記コ
イル組立体とは固定されていないことを特徴とするトラ
ンス装置。 - 【請求項2】該一方の磁心脚部は、該コイル組立体の外
径の小なる側に設けられた磁心挿通孔に挿通されてお
り、該他方の磁心脚部は、該コイル組立体の外径の大な
る側に設けられた磁心挿通孔に挿通されてなる実用新案
登録請求の範囲第1項記載のトランス装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985054309U JPH0719131Y2 (ja) | 1985-04-12 | 1985-04-12 | トランス装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985054309U JPH0719131Y2 (ja) | 1985-04-12 | 1985-04-12 | トランス装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61171214U JPS61171214U (ja) | 1986-10-24 |
JPH0719131Y2 true JPH0719131Y2 (ja) | 1995-05-01 |
Family
ID=30575945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985054309U Expired - Lifetime JPH0719131Y2 (ja) | 1985-04-12 | 1985-04-12 | トランス装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0719131Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5552810U (ja) * | 1978-10-04 | 1980-04-09 |
-
1985
- 1985-04-12 JP JP1985054309U patent/JPH0719131Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61171214U (ja) | 1986-10-24 |
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