JPH07191041A - 生化学分析装置の操作制御方法 - Google Patents
生化学分析装置の操作制御方法Info
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- JPH07191041A JPH07191041A JP5331123A JP33112393A JPH07191041A JP H07191041 A JPH07191041 A JP H07191041A JP 5331123 A JP5331123 A JP 5331123A JP 33112393 A JP33112393 A JP 33112393A JP H07191041 A JPH07191041 A JP H07191041A
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Abstract
片を吸着保持する吸着手段が常時適切な吸着状態を維持
しているか否かを監視し得る生化学分析装置の操作制御
方法を実現する 【構成】 サクションカップ70a の下方に位置する搬送
基部70b 内に減圧ポンプP1 (サクションポンプ)101
および加圧ポンプP2 110 からのパイプ100 が接続され
ている。減圧ポンプP1 101 とフイルム片取出用吸盤70
との間にはバルブ102 、フィルタ103 および圧力検出部
104 が配されており、圧力検出部104 には圧力センサ10
5 が接続されている。この圧力センサ105 による圧力値
は圧力検出回路106 において検出され、この検出された
圧力値の変化パターンに基づき吸着状態が吸着状態判定
部107 において判定される。もし、吸着状態が異常であ
ると判定されれば、その異常の程度に応じて所定のLE
D108 A,B,Cが点灯され、所定のブザー音がブザー
109 から発せられる。
Description
含まれる所定の生化学物質との化学反応、生化学反応ま
たは免疫反応等により光学濃度変化を生じる試薬層を有
する乾式分析フイルム片を吸着手段に吸着保持せしめ
て、乾式分析フイルム片用カートリッジからの取り出
し、点着部への搬送、試料液の点着、インキュベータへ
の搬送、インキュベータ内への挿入、取出し等の乾式分
析フイルム片に関する生化学分析装置における各種操作
を行なう生化学分析装置の操作制御方法に関するもので
ある。
でこの試料液中に含まれている特定の化学成分の含有量
またはその活性値、あるいは有形成分の含有量を定量分
析することのできる乾式の一体型多層分析フイルム(多
層分析要素、多層分析素子とも称される)が開発され実
用化されている。また、濾紙タイプの試験片やそれを改
良した単層または多層の試験片も提案され、一部は実用
化されている。
料液中の化学成分等の定量的な分析を行うには、試料液
を乾式分析フイルム片に展開層を有するものでは展開層
に、展開層を有しないものでは直接試薬層に点着させた
後、これをインキュベータ(恒温器)内で所定時間恒温
保持(インキュベーション)して呈色反応(色素生成反
応または指示薬色素の変色反応)させ、次いで試料液中
の所定の生化学物質と乾式分析フイルム片に含まれる試
薬との組み合わせにより予め選定された波長を含む測定
用照射光をこの乾式分析フイルム片に照射してその光学
濃度を測定し、この光学濃度から、あらかじめ求めてお
いた光学濃度と所定の生化学物質の物質濃度との対応を
表わす検量線を用いて該試料液中の所定の生化学物質の
物質濃度(含有量)または活性値を求めるものである。
イルム片は、有機ポリマーからなる支持体の上に試薬を
含有した試薬層を少なくとも1層、さらに好ましくは試
薬層の上側に展開層を設けた構成を有するものであり、
正方形、矩形などの所定の形状の乾式分析フイルム片に
形成される。そして自動操作のために、上記乾式分析フ
イルム片を有機ポリマー製のフレームによって挾持する
ことにより嵌挿すると反りやすい乾式分析フイルム片が
平面状態を保持するように構成した化学分析スライドと
して実用化されている。
片をフレームで保持する化学分析スライドを使用するも
のでは、フレームの設置分だけ検出素子のサイズが大き
くなり、装置各部の機構が大きくなり、分析装置のコン
パクト化を図る際の障害となり、測定コスト面および処
理能力の点で不利となるものである。
ムを有しない乾式分析フイルム片を直接カートリッジに
装填し、このカートリッジを生化学分析装置のフイルム
供給装置に格納し、順次取り出して測定を行う技術を提
案している。そして、上記乾式分析フイルム片をカート
リッジから取り出す操作は、例えば本願出願人が既に開
示した特願平5-177055号明細書あるいは特願平5-177056
号明細書等に記載されているようなサクションカップを
有する吸盤によりなされる。
フイルム片は乾燥状態に置くとねじれた瓦状に反った形
状に弯曲変形するため、このような乾式分析フイルム片
の表面に傷を付けることなくこのフイルム片をカートリ
ッジから取り出すためには、上述したような吸盤によっ
てこのフイルム片を吸着保持して外部に取り出すことが
最も理にかなっているからである。
は、前記吸盤によってカートリッジから取り出された乾
式分析フイルム片を点着部まで搬送し、この点着部にお
いて試料液を点着せしめ、さらに、この後乾式分析フイ
ルム片をインキュベータまで搬送し、このインキュベー
タのセル内に挿入し、所定のインキュベーションおよび
生化学物質の光学濃度の測定を行ない、このインキュベ
ータのセルから乾式分析フイルム片を取り出し、所定の
廃却箱内に廃棄するという各操作が行なわれる。この生
化学分析装置における各操作中多くの操作において乾式
分析フイルム片を保持するため多数の吸盤や馬締形のフ
イルム片吸着手段が用いられている。このような吸盤や
馬締形のフイルム片吸着手段の詳細は前述した本願出願
人が既に開示した明細書等に記載されている。
生化学分析装置においては、乾式分析フイルム片のカー
トリッジからの取出操作を初めとして多くの操作におい
て乾式分析フイルム片を吸着保持するために吸着手段を
用いている。
乾式分析フイルム片にダメージを与えることなくこれを
確実に保持する必要があることから常に適切な吸着力と
なるように維持しておくことが必要となる。ところが、
吸着手段のパイプに塵埃がつまったり真空ポンプ、バル
ブ、フィルター等に異常が発生したり、吸着手段にヒビ
や傷が形成された場合等、様々な原因によって前記吸着
力は変化してしまう。
においては多くの吸着手段を用いているため、オペレー
タが、その吸着力を常にチェックしていることは困難で
ある。
り、生化学分析装置において、乾式分析フイルム片を吸
着保持する吸着手段が常時適切な吸着状態を維持してい
るか否かを監視し得る生化学分析装置の操作制御方法を
提供することを目的とするものである。
これを早急にオペレータに知らしめることが可能な生化
学分析装置の操作制御方法を提供することを目的とする
ものである。
吸着状態が異常となった場合に、この塵埃等を迅速に除
去し得る生化学分析装置の操作制御方法を提供すること
も目的とするものである。
分析装置の操作制御方法は、支持体上に試薬層を設けて
なる乾式分析フイルム片が収容されたカートリッジから
該フイルム片を取り出し、該フイルム片へ試料液を点着
し、該点着後のフイルム片をインキュベータに挿入し
て、取り出す各操作およびこれら各操作位置間の搬送操
作のうち少なくとも一部の操作が吸着手段を用いて行な
われる生化学分析装置の操作制御方法において、前記吸
着手段により前記乾式分析フイルム片を吸着したときの
該吸着手段内の圧力変化を測定し、この測定結果に基づ
き前記吸着手段による前記乾式分析フイルム片の吸着状
態を判断し、この判断に応じて前記操作を制御すること
を特徴とするものである。
作制御方法は、上記第1の乾式分析フイルム片であっ
て、前記判断に応じて、前記吸着状態を視覚的もしくは
聴覚的な手段、例えばモニタ、LEDやブザー等により
示すことを特徴とするものである。
操作制御方法は、上記第1もしくは第2の生化学分析装
置の操作制御方法であって、前記吸着手段の乾式分析フ
イルム片の吸着部から外方にエアを噴射せしめることを
特徴とするものである。
の整備状態および吸着手段が乾式分析フイルム片を吸着
している状態を示す。
ミングで行なえばよく、例えば異常事態が発生したと
き、あるいは一定の期間毎に行なう。
式分析フイルム片の各操作において、そのフイルム片の
保持のために多数用いられている吸盤や馬締形の吸着手
段の、乾式分析フイルム片を吸着したときの圧力変化を
監視している。
有のパターンを示す。例えば吸着手段の吸着能力が正常
であり、吸着手段による乾式分析フイルム片の吸着の状
態が正常であれば、吸着開始後、所定時間内に所望の圧
力まで下がり、この後、この圧力が維持されることとな
る。
真空ポンプや配管中にリークが生じていたり、配管がつ
まったりした場合には吸着開始後所定の時間内に所望の
圧力まで下がらない。
た状態で吸着手段に吸着されている場合には吸着開始後
所定時間内に所望の圧力まで下がっても、その後圧力が
不安定となる。
ることにより、そのパターンにより吸着手段による乾式
分析フイルム片の種々の吸着状態を知ることができ、こ
の判断に基づきその後の操作を中止する、あるいはその
後の操作を行なう前に吸着手段のクリーニング処理を行
なう等、生化学分析装置の各操作を適切に制御すること
ができる。
御方法のように上記判断に応じて、上記吸着状態を視覚
的手段もしくは聴覚的手段により、例えばモニタ、LE
Dもしくはブザー等により示すようにすれば、オペレー
タは吸着状態が異常であることを直ちに知ることがで
き、その後のメンテナンス処理を迅速かつ適切に行なう
ことができる。
制御方法のように上記吸着手段の乾式分析フイルム片の
吸着部から外方にエアを噴射せしめるようにしておけ
ば、吸着手段内につまった塵埃等をエア流によって外部
に排出することができ、吸着手段のメンテナンスが容易
となる。
発生したときだけでなく、ある一定の期間毎に事前に行
なえばより効果的である。
る。図2は本発明の実施例の乾式分析フイルムの搬送方
法を実施するための生化学分析装置の概略機構を示す斜
視図である。
式分析フイルム片1を貯蔵しているフイルム収納手段11
(フイルムサプライヤ)と、上記フイルム収納手段11の
側方に配設され乾式分析フイルム片1を所定時間恒温保
持するインキュベータ12と、前記フイルム収納手段11か
らインキュベータ12に乾式分析フイルム片1を搬送する
フイルム搬送手段13と、たとえば血清,尿等の複数の試
料液を収容する試料液収容手段14(サンプラ)と、試料
液収容手段14の試料液をフイルム搬送手段13による搬送
途中の乾式分析フイルム片1に点着する点着手段15と、
インキュベータ12の下方に配設された測定手段16とを備
えている。
ように、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)
等のプラスチックフイルムによる光透過性支持体1a(ベ
ースフイルム)上に展開層を含む試薬層1bが積層されて
いる。また、必要に応じてその試薬層1b上に布等の繊維
質素材による耐磨耗性の保護層(図示せず)が積層され
るか、保護層が展開層を兼ねるように構成されたもので
もよい。
燥状態においては試薬層1bを内側にして湾曲した形状と
なる傾向にあり、その湾曲程度は試薬層1bの種類、乾燥
程度によって異なる。この乾式分析フイルム片1の試薬
層1bは、点着手段15のノズルチップ88より滴下された試
料液の所定成分と混合されると、所定時間恒温保持(イ
ンキュベーション)後に呈色反応(色素生成反応)を生
じる試薬(化学分析試薬または免疫分析試薬が含まれて
いる)を含有しており、測定項目に対応して試料液中の
測定したい化学成分または有形成分毎に設定された試薬
層1bを有する乾式分析フイルム片1が複数の種類用意さ
れている。
図4に示すようなカートリッジ20内に収容される。該カ
ートリッジ20は、内部に多数の乾式分析フイルム片1を
光透過性支持体1aを下にして積み重ねた状態で収容し
て、前記図2のように、フイルム収納手段11の円盤状の
架体22に配設された内周側もしくは外周側のカートリッ
ジ収納部22a に複数並列に装填されている。上記架体22
は基部24に回転可能に支持され、基部24に設置された図
示しないサプライヤモータによって回転駆動され、所定
のカートリッジ収納部22a がフイルム搬送手段13に対応
する取出位置に停止するように制御される。
25が配設されて内部が密閉され、上面に配設された開閉
蓋を有する挿入口25a から、前記カートリッジ20の挿
入、取出しを行うように設けられている。また、上記架
体22の中心部分には除湿剤収容部27が設けられ、該除湿
剤収容部27にはカバー25上面の中心部に形成された開閉
蓋を有する投入口25b から除湿剤が装填され、このフイ
ルム収納手段11の内部が低湿度の乾燥状態に保たれる。
一方、カバー25の下面の取出位置には、各カートリッジ
20から所定の乾式分析フイルム片1を取り出す際に開く
開閉シャッター(図示せず)が設けられ、該シャッター
を通して挿入されたフイルム搬送手段13の取出用吸盤70
によってカートリッジ20の最下段の乾式分析フイルム片
1が外部に取り出される。
が中心下部の回転駆動機構41によって回転自在に支持さ
れ、上記本体40の円周上には所定間隔で前記乾式分析フ
イルム片1を収容するセル42が複数配設され、このセル
42内で乾式分析フイルム片1がインキュベーションされ
る。
タ12に乾式分析フイルム片1を搬送する搬送手段13は、
前記カートリッジ20から乾式分析フイルム片1を取り出
す取出用吸盤70と、この取出用吸盤70に保持されている
乾式分析フイルム片1を、試薬層1bが上面となっている
状態のまま下方から保持して受け取るとともにインキュ
ベータ12のセル42に側方開口部から挿入する移載手段と
しての馬蹄形の移載部材73と、インキュベータ12のセル
42内で上記移載部材73に保持されている乾式分析フイル
ム片1をセル42の下方から進退して保持する保持手段と
しての挿入用吸盤76とを備えている。
に、乾式分析フイルム片1の支持体1aの下面を吸着保持
する上向きのサクションカップ70a を備え、該サクショ
ンカップ70a が搬送基部に70b に支持されるとともに、
図示しないサクションポンプからの減圧パイプが接続さ
れ、該搬送基部70b が図示しない移動機構によって前後
動および昇降動自在に設けられている。
ートリッジ20の底面に形成された開口から挿入されて最
下段の乾式分析フイルム片1の支持体1a側を吸着保持す
るとともに、若干下降して湾曲させた状態で水平方向に
移動してカートリッジ20の側面に形成された開口20a か
ら横方向に取り出した後、下方に移動してフイルム収納
手段11のカバー25のシャッター開口から抜け出て、さら
に前方の点着位置側に搬送するように駆動される。
板状で上面に乾式分析フイルム片1を吸引保持する略馬
蹄形に形成され、その先端中央部に切欠き凹部73a が形
成され両側部が前方に延びるフォーク部73b に形成さ
れ、この両側のフォーク部73bおよび凹部73a の背部に
吸引孔74が設けられている。上記吸引孔74には後述する
サクションポンプ(減圧ポンプ)からの減圧パイプ75が
接続される。また、上記移載部材73の基部は、点着位置
からインキュベータ12のセル42内に側方開口部を通って
挿入移動可能なように図示しない駆動機構に連係されて
いる。
盤70から乾式分析フイルム片1を受け取る際には、図6
の(A)に示すように、乾式分析フイルム片1を保持し
ている取出用吸盤70に向けて移動し、(B)のようにそ
の凹部73a 内に該取出用吸盤70が位置し、上方に乾式分
析フイルム片1が位置する状態で停止し、続いて、取出
用吸盤70が下降移動して(C)のように該取出用吸盤70
に保持している乾式分析フイルム片1を、移載部材73の
フォーク部73b と凹部73a 周辺で吸引保持するものであ
る。また、前記取出用吸盤70による乾式分析フイルム片
1の吸着位置精度を確保していることで、移載部材73で
の乾式分析フイルム片1の保持位置精度が良好であり、
この移載部材73に保持した状態の乾式分析フイルム片1
の試薬層1bの中心部分に点着手段15によって所定量の試
料液を点着するものである。
出位置にはフイルム排出手段17(図1参照)が配設さ
れ、該フイルム排出手段17は、セル42内の測定後の乾式
分析フイルム片1を吸着して持ち上げる排出用吸盤81
と、該排出用吸盤81で持ち上げられた乾式分析フイルム
片1を受け取りインキュベータ12の外方に搬出するフイ
ルム取出用の略馬蹄形の移載部材82と、この移載部材82
によって取り出された乾式分析フイルム片1を受け取っ
て廃却箱84に廃棄する廃却用吸盤83とによって構成され
ている。
によって回転操作される回転テーブル85を備え、該回転
テーブル85の外周部には試料液を収容した複数のサンプ
ルチューブ87を保持し、サンプルチューブ87が順次供給
位置に移動される。また、内周側には後述の点着用ノズ
ル91の先端に装着されるノズルチップ88が収容される。
をインキュベータ12に搬送された乾式分析フイルム片1
に点着する点着手段15は、試料液の吸引吐出を行う点着
用ノズル91を有し、該点着用ノズル91の先端にはピペッ
ト状の上記ノズルチップ88が着脱自在に装着され、駆動
機構92により上下動および回動可能に移動され、試料液
収容手段14から試料液を吸引し移動して前記移載部材73
の上に保持されている乾式分析フイルム片1に点着す
る。また、上記点着手段15の点着用ノズル91における先
端のノズルチップ88は、試料液の変更に伴って交換され
る。
キュベータ12によりインキュベーションが行われ、この
インキュベータ12の下方に配設された測定手段16(図1
参照)により測定される。この測定手段16は、乾式分析
フイルム片1と試料液との呈色反応による光学濃度を測
定するための測光ヘッド95を有する。上記測光ヘッド95
は所定波長の光を含む測定用照射光を光透過性支持体1a
を透過し試薬層1bに照射して、反射光を光検出素子で検
出するものであり、測光ヘッド95には光源96(ランプ)
からの光がフィルタ97を介して入射され、測光ヘッド95
内で上記光が試薬層1bに照射される。前記フィルタ97
は、検査項目に対応する複数種類のものが円板98に設置
され、該円板98をモータ99よって回転して測定項目に対
応する所定の特性のフィルタ97を選択するように構成さ
れている。
で生成された色素量に応じた光情報(具体的には光量)
を担持しており、この光情報を担持した反射光が測光ヘ
ッド95の光検出素子に入射して光電変換され、図示しな
いアンプを介して判定部に送出される。判定部では、入
力された電気信号のレベルに基づき試薬層1b中で生成さ
れた色素の光学濃度を判定し、試料液中の所定の生化学
物質の物質濃度を特定する。
れば、まず、搬送手段13の取出用吸盤70によってフイル
ム収納手段11より測定項目に対応する乾式分析フイルム
片1を収容したカートリッジ20から乾式分析フイルム片
1を取り出す。この取出用吸盤70に保持された乾式分析
フイルム片1は、そのまま試薬層1bを上側にして移載部
材73に移し替えられてその試薬層1bに試料液が点着され
る。
おいては多くの吸盤70,76,81,83や吸引孔を有する略
馬締形の移載部材73,82が用いられている。
自動操作により処理する場合に従来の化学分析システム
におけるフイルム保持手段をそのまま用いることは困難
だからである。すなわち、乾燥容器(サプライヤ)内に
配設されたカートリッジから1枚ずつ乾式分析フイルム
片1を取り出す操作、この取り出された乾式分析フイル
ム片1に試料液を点着してインキュベータまで搬送する
操作、搬送された乾式分析フイルム片1を1枚ずつセル
42内に挿入する操作、所定時間経過後に、これをセル42
から取り出して廃却する操作等は乾式分析フイルム片1
の湾曲した形状を考慮して処理する必要があり、また、
フレームを有していない乾式分析フイルム片1の表面に
ダメージを与えることなく処理するためにはこのような
吸着手段を用いることが有効だからである。
吸着手段は減圧系の配管を通じて減圧ポンプに接続され
ており、この配管に塵埃が付着したり減圧ポンプやこの
配管にリークが生じたりすると吸着力が低下し、良好な
各種の自動操作を行なうことが困難となる。また、これ
らの吸着手段に吸着された乾式分析フイルム片1が所定
の位置からずれた場合にもその後の操作に支障が生じ
る。そして、生化学分析装置10においては、多数の吸着
手段が使用されているため、それらの状態をオペレータ
が常時、逐一点検するのは困難である。
うに各吸着手段の減圧系に圧力検出回路と圧力判定器を
接続してこれら吸着手段の吸着状態を監視するようにし
ている。
片取出用吸盤70の減圧系に接続されている吸着状態判定
システムを示すものである。なお、このフイルム片取出
用吸盤70以外の他の吸盤76,81,83や吸引孔を有する略
馬締形の移載部材73,82においても図7と略同様の吸着
状態判定システムが接続されている。
うにカートリッジ20内の最下部に位置する乾式分析フイ
ルム片1をサクションカップ70a により吸着保持し、こ
の状態で横方向に移動し、乾式分析フイルム片1をカー
トリッジ20の外部に取り出すもので、このサクションカ
ップ70a の下方に位置する搬送基部70b 内に減圧ポンプ
P1 (サクションポンプ)101 および加圧ポンプP2 11
0 からのパイプ100 が接続されている。減圧ポンプP1
101 とフイルム片取出用吸盤70との間にはバルブ102 、
フィルタ103 および圧力検出部104 が配されており、圧
力検出部104 には圧力センサ105 が接続されている。こ
の圧力センサ105 による圧力値は圧力検出回路106 にお
いて検出され、この検出された圧力値の変化パターンに
基づき吸着状態が吸着状態判定部107 において判定され
る。もし、吸着状態が異常であると判定されれば、その
異常の程度に応じて所定のLED108 A,B,Cが点灯
され、所定のブザー音がブザー109 から発せられる。
述したように減圧系の他に、加圧系の配管がなされてい
る。すなわち、加圧ポンプP2 110 とフイルム片取出用
吸盤70との間には空気溜め室111 とバルブ112 が接続さ
れている。このバルブ112 は、減圧系が稼動している間
は閉状態とされており、上記吸盤70の搬送基部70b やパ
イプ100 内に塵埃がつまっている場合においてこの塵埃
をエア流により外部に排除する際に、開状態とされる。
なお、加圧系のバルブ112 が開状態とされるとき減圧系
のバルブ102 は閉状態とれる。
のタイミングでよく、例えば吸着状態判定部107 により
吸着状態が異常であると判定された場合に、あるいは一
定の期間毎に作動せしめればよい。
との間には所定の相関関係がある。
t1 で吸引開始し、時刻t2 で乾式分析フイルム片1を
吸引するのに充分な圧力PA 以下となり、時刻t3 でも
圧力がPA 以下となるとき吸着状態は正常である。
で吸引開始し、時刻t2 で乾式分析イルム片1を吸引す
るのにぎりぎりの圧力PB に到達していないとき、吸着
状態は異常である。すなわち、減圧系内に塵埃付着やひ
びが生じていると考えられる。
1 で吸引開始し、時刻t2 で圧力がPB 以下ではある
が、PA 以下とはなっておらず、時刻t3 においても同
様の圧力となっているとき、減圧ポンプ101 等が劣化状
態となっていることが考えられ、このときの乾式分析フ
イルム片1の吸引保持操作は行なうことができるもの
の、早急に劣化部分の修理交換が必要となると考えられ
る。
t1 で吸引開始し、時刻t2 で圧力がPA 以下となる
が、この後圧力が上昇して時刻t3 では圧力がPA 以上
となっているとき、減圧系は正常に動作しているが、そ
の後、例えば乾式分析フイルム片1が取出操作の途中で
位置ずれをおこす等の異常事態が発生したと考えられ、
その原因を早急に除去することが必要となる。
により構成されており、図8で示すような種々のパター
ンが予めメモリに記憶されていて、このパターンと、入
力された圧力の変化値とを比較し、その比較結果に基づ
いて前述した所定のLED108 A〜Cを点灯させたり、
所定のブザー音をブザー109 から発生させる。
107 を構成するコンピュータは、例えばフイルム片取出
用吸盤70を作動させるコントローラとしても使用されて
いる。以下、図1に示すフローチャートを用いてこのコ
ンピュータによる操作、判断の各処理を説明する。
上昇せしめ(S1)カートリッジ20の底面の開口部を通
してこのカートリッジ20の最下部に位置する乾式分析フ
イルム片1に当接せしめ、この位置で吸盤70の上昇を停
止させる(S2)。
を開始し(S3)、減圧ポンプP1101 を作動せしめる
(S4)。
出値を監視し、時刻t2 までに圧力が乾式分析フイルム
片1を吸着保持するのに充分な値PA 以下となっている
か否かを判断する(S5)。なお、減圧ポンプP1 101
の作動は時刻t1 において開始されたものとする。
までに圧力がPA 以下となっていると判断されれば、ス
テップ6 S6に進み時刻t3 までに圧力がPA 以上と
なったか否かが判断される。
までに圧力がPA 以上となっていないと判断されれば、
このときの吸着状態は正常であると判断され(図8
(A)に相当)、乾式分析フイルム片1を吸盤70に保持
せしめた状態で、この吸盤70をフイルム片取出口20a の
方向に横移動せしめてこの乾式分析フイルム片1のカー
トリッジ20からの取出操作を行なうこととなる。
刻t2 までに圧力がPA 以下となっていないと判断され
れば、ステップ8 S8において、時刻2 までに圧力が
乾式分析フイルム片1を吸着保持するのにギリギリの値
PB 以下となっているか否かが判断される。
までに圧力がPB 以下となっていないと判断されれば、
このときの吸着状態はその後の操作続行が不能となる程
度に異常であると判断され(図8(B)に相当)、警告
ランプA 108 Aを点灯させると共に所定のブザー音
(例えば継続音)をブザー109 から発生させる。この場
合、この後の操作を続行させることが困難であるから、
ステップ10 S10において、減圧ポンプP1 101 を停止
し、圧力検出回路106 における圧力検出を停止し、さら
に吸盤70を下降せしめて元の状態に戻す。
8 Aおよびブザー音によりこの吸盤70に深刻な異常事態
が発生していると認識することができ、その後の迅速か
つ適切な処置をとることが可能となる。
刻t2 までに圧力がPB 以下となっていると判断されれ
ば、このときの吸着状態は、充分な圧力PA には達して
いないが、吸着保持するのにギリギリの圧力PB 以下と
はなっていると判断でき、(図8(C)に相当)、した
がってステップ11 S11 において警告ランプB 108
Bを点灯させると共にブザー109 から所定のブザー音
(例えば長い断続音)を発生させてオペレータに早急に
点検すべき旨を知らせ、その一方で、今回の乾式分析フ
イルム片1のカートリッジ20からの取出し操作はステッ
プ7 S7を実行することにより行なわせるようにす
る。
t3 までに圧力がPA 以上となったと判断されれば、次
にステップ12 S12において、時刻t3 までに圧力がP
B 以上となったか否かが判断される。
に圧力がPB 以上となっていないと判断されれば、減圧
ポンプP1 101 の作動後、一旦良好な圧力状態に到達し
たが、その後、乾式分析フイルム片1が位置ずれを起こ
し、圧力がある程度上昇してしまったというような異常
事態が発生したと考えられる(図8(D)に相当)。
108 Cを点灯させる(S13)と共にブザー109 から所定
のブザー音(例えば短い断続音)を発生させて、その後
圧力がPA 以下となるまでアイドル状態を維持する(S
14)。このアイドル状態中にオペレータが異常状態を除
去すれば、その後ステップ7 S7において乾式分析フ
イルム片1の横取出し操作を実行することとなる。
3 までに圧力がPB 以上となったと判断されれば、操作
途中で乾式分析フイルム片が落下した等の極めて重大な
異常事態が発生したと判断し、圧力が最初からPB 以下
とならない場合と同様に警告ランプAを点灯するステッ
プ9 S9に進むこととなる。
圧系の圧力変化パターンから吸着状態を判定するように
しているが、この圧力変化パターンからその他の状態を
判断させることも可能である。
乾式分析フイルム片1を受け渡す際に、両者70,73の減
圧系において圧力変化を観察することによりその受け渡
しがどのタイミングで行なわれたか、またそれが確実に
行なわれたか否かを判断することができる。
方法としては、上記実施例のものに限られるものではな
くその他種々の変更が可能である。例えば、図7に示す
装置において、加圧系を接続させずに本発明方法を実施
してもよく、さらに図8に示す各種パターンとは異なる
パターンにより入力された圧力変化を判定することも可
能である。
態を表示したが、モニタを使用しモニタ上に異常状態を
表示することも可能である。
ば、生化学分析装置における種々の操作を行なう吸盤や
馬締形の吸着手段の減圧系の圧力変化を監視し、その圧
力変化パターンに基づきこの吸盤や馬締形の吸着手段の
吸着状態を判断し、この判断に応じて上記種々の操作の
制御を行なうようにしており、塵埃の付着、配管のひび
等により操作に支障を生じやすい吸盤等を用いた生化学
分析装置において、この異常事態を直ちに認識して適切
な処置を施すことができるので、生化学分析装置の操作
を円滑なものとすることができる。
によりオペレータに認識せしめるようにすればその後の
メンテナンス処理を迅速かつ適切に行なうことができ
る。
ようにすれば、塵埃等のつまりを迅速に除去することが
可能となり、生化学分析装置の各種操作をさらに円滑な
ものとすることができる。
チヤート
分析装置の概略構成を示す斜視図
片の受渡しを順に示す説明図
明するためのブロック図
フ
Claims (3)
- 【請求項1】 支持体上に試薬層を設けてなる乾式分析
フイルム片が収容されたカートリッジから該フイルム片
を取り出し、該フイルム片へ試料液を点着し、該点着後
のフイルム片をインキュベータに挿入して、取り出す各
操作およびこれら各操作位置間の搬送操作のうち少なく
とも一部の操作が吸着手段を用いて行なわれる生化学分
析装置の操作制御方法において、 前記吸着手段により前記乾式分析フイルム片を吸着した
ときの該吸着手段内の圧力変化を測定し、この測定結果
に基づき前記吸着手段による前記乾式分析フイルム片の
吸着状態を判断し、この判断に応じて前記操作を制御す
ることを特徴とする生化学分析装置の操作制御方法。 - 【請求項2】 前記判断に応じて、前記吸着状態を視覚
的もしくは聴覚的な手段により示すことを特徴とする請
求項1記載の生化学分析装置の操作制御方法。 - 【請求項3】 前記吸着手段の乾式分析フイルム片の吸
着部から外方にエアを噴射せしめることを特徴とする請
求項1もしくは2記載の生化学分析装置の操作制御方
法。
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