JPH07189766A - スロットルバルブの開度制御装置 - Google Patents

スロットルバルブの開度制御装置

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JPH07189766A
JPH07189766A JP33562593A JP33562593A JPH07189766A JP H07189766 A JPH07189766 A JP H07189766A JP 33562593 A JP33562593 A JP 33562593A JP 33562593 A JP33562593 A JP 33562593A JP H07189766 A JPH07189766 A JP H07189766A
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throttle
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Masahiko Suzuki
雅彦 鈴木
Toshimitsu Maruki
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作機構のバックラッシュ及び位置検出器の
ねじり振動の影響を無くし、精度と応答性を向上する。 【構成】 スロットルバルブ1Aを操作するアクチェー
タ31は速度制御系33と電流制御系34でモータ17
が制御され、スロットルコントローラ36が開度指令θ
v*によってアクチェータの速度指令を得るにおいて、
ポテンショメータ18はモータの位置から開度を検出
し、ロータリーエンコーダ19はスロットルバルブの軸
から開度を検出し、関数発生部362は開度指令に対す
る実開度との間の関数特性を有して過渡時の開度制御信
号を得ることで応答性を高めると共にバックラッシュを
補償し、コントローラ361は開度指令に対して定常時
の開度補正信号を得ることで精度を高めると共に軸ねじ
れによる振動を抑える。開度制御アンプ363は両信号
の加算値を指令として開度制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンダイナモメー
タやシャシーダイナモメータにおけるエンジンのスロッ
トルバルブの開度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、エンジン試験用ダイナモメータ
の構成例を示す。エンジン1の出力軸には連結軸2を介
して電動機構成のダイナモメータ3が直結され、エンジ
ン1の出力トルクをダイナモメータ3で吸収する。この
トルク制御は、トルクコントローラ4によって行われ
る。
【0003】速度コントローラ5は、速度設定値NS
速度検出器6の検出値とを比較し、エンジン1のスロッ
トルバルブ1Aの開度制御信号θ*を得る。この開度制
御信号θ*を開度指令として、スロットルコントローラ
7がスロットルアクチェータ8を介してスロットルバル
ブ1Aの開度を制御する。
【0004】スロットルバルブ1Aの操作機構は、図5
に示す。スロットルバルブ1Aの羽根10の開度θを変
えるレバー12にはエンジンに付属の操作弁13(又は
アクセルに直結のワイヤ)の他に、ワイヤ14とその案
内管15を介して巻き取りドラム16に連結され、ドラ
ム16の回転により開度θを調節可能にされる。
【0005】巻き取りドラム16は、モータ17に軸結
合され、モータ17の回転量に応じた回転を得る。この
電動機構の他に、油圧によるストローク制御を行う油圧
アクチェータもある。
【0006】ここで、スロットルバルブの制御方法とし
ては、次の2つの方法がある。
【0007】(1)スロットルアクチェータの位置検出
によるスロットル開度制御 スロットルアクチェータの巻き取りドラム16等に位置
検出用のポテンショメータ18を設け、このポテンショ
メータ18の検出信号をフィードバック信号としてモー
タ17の回転量などアクチェータの出力位置を調節す
る。
【0008】(2)スロットルバルブ開度検出によるス
ロットル開度制御 スロットルバルブ1Aの羽根10の軸にロータリーエン
コーダ等の位置検出器19を直結し、開度θを直接に検
出し、この検出開度をフィードバック信号としてモータ
17の回転量などアクチェータの出力位置を調節する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の(1)の制御方
式では、アクチェータ単体の位置制御を行うため、ワイ
ヤ14の長さの変化や振動などの外乱、特にバックラッ
シュにより、アクチェータとスロットルバルブの位置関
係を線形に1対1に維持するのが難しく、スロットルバ
ルブの実開度と指令との間が非線形になり、スロットル
バルブの実開度に精度良く一致しない場合がある。
【0010】この点、(2)の制御方式では、スロット
ルバルブの開度を直接に検出するため高い精度を得るこ
とができ、エンジンコントロールユニットの評価等にも
採用される。
【0011】しかしながら、(2)の制御方式は、スロ
ットルバルブとエンコーダを結合する取り付け軸の剛性
が低く、軸のねじれが発生してしまう。バルブ制御系の
応答を例えば0.1秒(0−90度操作)を目標として
設計されるが、高い応答性を得ようとすると軸ねじれの
存在により振動を起こし、結果的に応答性を向上できな
い場合がある。
【0012】したがって、従来の制御系は、その等価ブ
ロックを図6に示すように、バックラッシュ24とエン
コーダ取り付け軸のねじれ25による外乱が存在する。
同図中、PIコントローラ21とASR(速度制御系)
22はスロットルコントローラ7に相当し、1/S(速
度−開度位置変換)23はスロットルアクチェータ8を
含む操作機構に相当する。
【0013】バックラッシュ24は、操作機構とスロッ
トルバルブの結合を得るためのワイヤ等によるところが
大きく、(1)の制御方式では精度を高くできない。ま
た、エンコーダの取り付け軸のねじれ25は、スロット
ルバルブとエンコーダの結合軸の剛性の低さによるとこ
ろが大きく、(2)の制御方式では応答性を高めること
ができない。
【0014】本発明の目的は、操作機構のバックラッシ
ュ及び位置検出器のねじり振動の影響を無くし、精度と
応答性を向上したスロットルバルブの開度制御装置を提
供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題の解
決を図るため、エンジンのスロットルバルブ開度指令に
したがって開度制御信号を得るスロットルコントローラ
と、この開度制御信号にしたがってスロットルバルブの
開度を制御するアクチェータとを備えたダイナモメータ
のスロットルバルブの開度制御装置において、前記アク
チェータの操作機構の操作位置からスロットルバルブの
開度を検出する第1の開度検出器と、前記スロットルバ
ルブの軸に結合されてスロットルバルブ開度を検出する
第2の開度検出器と、前記スロットルコントローラは、
スロットルバルブ開度指令に対するスロットルバルブの
実開度との関係を関数特性として予め設定される関数発
生部と、前記スロットルバルブ開度指令に対する前記第
2の開度検出器の検出値をフィードバック信号としてそ
の偏差を大きい時定数を持って比例・積分演算するコン
トローラと、スロットルバルブ開度指令に対する前記関
数発生部の出力と前記コントローラの出力とを加算した
ものを開度指令とし、前記第1の開度検出器の検出値を
フィードバック信号としてその偏差を小さい時定数を持
って比例・積分演算する開度制御アンプとを備えたこと
を特徴とする。
【0016】
【作用】スロットルコントローラは、開度指令の過渡時
には主に関数発生部の関数特性にしたがって開度制御ア
ンプの指令を得ることで高い応答性の開度制御を行い、
しかも操作機構が持つバックラッシュを関数特性により
補償する。
【0017】また、開度指令の定常時には関数発生部の
出力にコントローラの出力を加算した値にしたがって開
度制御アンプの指令を得ることで高い精度の開度制御を
行い、しかもロータリーエンコーダ等が持つ軸のねじれ
による振動を取り除く。
【0018】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す等価ブロッ
ク図である。スロットルアクチェータ31は、そのモー
タ17の回転速度をパルスピックアップ32で検出さ
れ、この検出速度Ndetをフィードバック信号として、
アクチェータ速度制御系33及びアクチェータ電流制御
系34によって速度制御され、スロットルバルブ1Aの
開度制御を行う。
【0019】スロットルアクチェータ31のモータ17
にはポテンショメータ18が結合され、モータの回転位
置がスロットルバルブ1Aの開度θdetとして検出され
る。スロットルバルブ1Aの軸に結合されるロータリー
エンコーダ19は、スロットルバルブ1Aの開度に応じ
た周期のパルスを発生する。このパルス信号は、パルス
/位置変換器35によって開度検出信号θvdetとして取
り出される。
【0020】以上までの構成は、従来のアクチェータ制
御系及び検出系と同等のものにされる。
【0021】本実施例では、従来と異なる部分は、スロ
ットルコントローラ36にある。スロットルコントロー
ラ36は、速度コントローラ5からのスロットルバルブ
開度制御信号θ*とスロットルバルブ検出開度信号θ
Vdetの偏差を比例・積分演算するコントローラ36
1と、スロットルバルブ1Aの実開度θと開度制御信号
θV*の関数特性を有して開度制御信号θ*に対する実
開度制御信号を求める関数発生部362と、コントロー
ラ361と比率変換部362との出力を加算した値を実開
度制御信号として速度指令を得る開度制御アンプ363
とを備える。
【0022】コントローラ361は、パルス/位置変換
器35が検出する開度検出値θvdetをフィードバック信
号とする。また、開度制御アンプ363は、ポテンショ
メータ18が検出する開度検出値θdetをフィードバッ
ク信号とする。
【0023】関数発生部362は、スロットルバルブ操
作機構を使って事前に測定した関数特性をデータとして
持つ。
【0024】この測定は、開度制御アンプ363に対し
て図2の(a)に示すような上昇と下降の部分を持つ台
形パターンを開度指令として与え、同図(b)に示すよ
うにそのときのスロットルバルブ1Aの実開度をロータ
リーエンコーダ19から求め、同図(c)に示すように
開度指令θvと実開度θとの関係をグラフパターンデー
タとして持つ。このグラフパターンデータは、開度指令
の増加時と減少時とでは異なる履歴特性を持ち、操作機
構が持つバックラッシュ分を補償した特性になるが、測
定には指令を緩やかに変化させることでロータリーエン
コーダ19での軸振動による誤差分は除かれる。
【0025】コントローラ361は、比例ゲインを大き
くし、積分時定数を大きくして遅い応答性の比例・積分
演算に設定される。開度制御アンプ363は、比例定数
を大きくし、積分時定数を小さくして高い応答性を持つ
比例・積分演算にされる。
【0026】本実施例の動作を図3を参照して以下に説
明する。
【0027】速度コントローラ5からスロットルコント
ローラ36への指令として、図3に示すように、開度指
令θv*に高い変化率を持つ台形のパターンを与えるス
ロットルバルブ開度制御において、時刻t1までの過渡
時にはコントローラ361の遅い応答によって、関数発
生部362の出力のみに従って開度制御アンプ363によ
る開度制御がなされる。
【0028】この時の制御は、速い応答性になり、しか
も操作機構が持つバックラッシュ分は関数発生部362
の関数特性で補償される。また、ロータリーエンコーダ
19の軸ねじれによる振動は制御系の外乱としての影響
はない。
【0029】次に、定位置開度制御期間になる時刻t1
〜t2では、コントローラ361の制御系による制御量を
加えた開度制御になり、指令と実開度との誤差分を補償
した制御、すなわち精度を高めた制御になる。このとき
のロータリーエンコーダ19の軸ねじれによる振動は、
コントローラ19の遅い応答性で抑制される。
【0030】時刻t2〜t3になる過渡時には、時刻t1
までの場合と同様に、関数発生部362の出力のみに従
った開度制御アンプ363による高い応答性の開度制御
になる。
【0031】なお、実施例ではエンジン試験用のダイナ
モメータの場合を示すが、シャシダイナモメータ等の試
験にも適用して同等の作用効果を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、スロッ
トルコントローラは、スロットルバルブ開度指令に対す
るスロットルバルブの実開度との関係を関数特性として
予め設定しておく関数発生部と、スロットルバルブの軸
に結合する開度検出器の検出値とスロットルバルブ開度
指令とから開度補正をするコントローラと、関数発生部
の出力とコントローラの出力とを加算したものを開度指
令として操作機構の開度検出信号から開度制御する開度
制御アンプとを備えるため、 (1)開度指令の過渡時には高い応答性の開度制御を
得、しかも操作機構が持つバックラッシュを関数特性に
より補償することができる。
【0033】(2)開度指令の定常時にはコントローラ
の出力によって高い精度の開度制御を得、しかもロータ
リーエンコーダ等が持つ軸のねじれによる振動を取り除
くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】実施例における関数発生部の特性測定波形図。
【図3】実施例の制御波形図。
【図4】エンジン試験装置の構成図。
【図5】スロットルバルブの操作機構図。
【図6】従来の制御系ブロック図。
【符号の説明】
1…エンジン 1A…スロットルバルブ 5…速度コントローラ 7…スロットルコントローラ 8…アクチェータ 17…モータ 18…ポテンショメータ 19…ロータリーエンコーダ 31…スロットルアクチェータ 33…速度制御系 34…電流制御系 36…スロットルコントローラ 361…コントローラ 362…関数発生部 363…開度制御アンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのスロットルバルブ開度指令に
    したがって開度制御信号を得るスロットルコントローラ
    と、この開度制御信号にしたがってスロットルバルブの
    開度を制御するアクチェータとを備えたダイナモメータ
    のスロットルバルブの開度制御装置において、 前記アクチェータの操作機構の操作位置からスロットル
    バルブの開度を検出する第1の開度検出器と、 前記スロットルバルブの軸に結合されてスロットルバル
    ブ開度を検出する第2の開度検出器と、 前記スロットルコントローラは、 スロットルバルブ開度指令に対するスロットルバルブの
    実開度との関係を関数特性として予め設定される関数発
    生部と、 前記スロットルバルブ開度指令に対する前記第2の開度
    検出器の検出値をフィードバック信号としてその偏差を
    大きい時定数を持って比例・積分演算するコントローラ
    と、 スロットルバルブ開度指令に対する前記関数発生部の出
    力と前記コントローラの出力とを加算したものを開度指
    令とし、前記第1の開度検出器の検出値をフィードバッ
    ク信号としてその偏差を小さい時定数を持って比例・積
    分演算する開度制御アンプとを備えたことを特徴とする
    スロットルバルブの開度制御装置。
JP33562593A 1993-12-28 1993-12-28 スロットルバルブの開度制御装置 Expired - Lifetime JP3517920B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10197412A (ja) * 1997-01-14 1998-07-31 Horiba Ltd 車両自動運転装置の制御方法およびエンジン自動運転装置の制御方法
JPH10197413A (ja) * 1997-01-14 1998-07-31 Horiba Ltd 車両自動運転装置の制御方法およびエンジン自動運転装置の制御方法
JP2006300682A (ja) * 2005-04-20 2006-11-02 Meidensha Corp ダイナモメータのスロットルアクチェータ

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