JPH07189034A - 導電性複合繊維およびそのカーペット - Google Patents

導電性複合繊維およびそのカーペット

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JPH07189034A
JPH07189034A JP7408094A JP7408094A JPH07189034A JP H07189034 A JPH07189034 A JP H07189034A JP 7408094 A JP7408094 A JP 7408094A JP 7408094 A JP7408094 A JP 7408094A JP H07189034 A JPH07189034 A JP H07189034A
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conductive
component
fiber
conductive component
composite fiber
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JP7408094A
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Toshio Yamauchi
敏夫 山内
Hidenobu Tsutsumi
英伸 堤
Soichi Murakami
荘一 村上
Tsunahiro Nakae
綱大 中江
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】米国特許3,969,559に開示された導電
性複合繊維に比べ、導電性カーボンブラックを含有する
導電成分の黒色が一層軽減され、殊に透過光の寄与が大
きいパイルカーペットのパイル糸に混用して使用するの
に好適な導電性複合繊維を提供する。 【構成】導電性カーボンブラックを含有する重合体から
なる導電成分と保護成分とが接合された導電性複合繊維
であって、該複合繊維の横断面において、(イ)保護成
分中に中空部を有し、かつ中空部の外接円中心と複合繊
維の内接円中心とを結んだ直線上の外周部に導電性成分
がただ1つ配置され、(ロ)保護成分に対する導電成分
の断面積比が1/5以下である、ことを特徴とする導電
性複合繊維。及びこれをパイル糸に混用したことを特徴
とするカーペット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性カーボンブラッ
クの黒色が軽減された導電性複合繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】すでに導電性複合繊維に関する特許や製
品は、多数みられる。たとえば、本発明の前提となる公
知特許出願として、米国特許3,803,435、米国
特許3,969,559があり、これらはいずれも導電
性カーボンブラックなどの導電性粒子をポリマに高率で
配合し、繊維長手方向に複合紡糸により筋状に配置せし
めて繊維に導電性を与えるものであった。前者はカーボ
ン入りの繊維が黒色の外観を呈するため、芯鞘構造の複
合繊維とししかも鞘の比率を高くとり、更には酸化チタ
ンの如き増白剤を鞘に含有させる方法を提案している。
また後者は、静電気の低減をより有効とするため、繊維
横断面において外周部に導電成分を小部分配置する方法
を提案している。また特公昭60−36486号公報に
は、着色した導電成分を屈折率の小さい繊維形成性ポリ
マで包み込んで光が全反射され易くすることにより黒色
を軽減させた3成分海島型複合繊維を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、黒さを
減少するのに、芯さや構造における芯成分の比率を著し
く低くする(導電性の関係で限度がある)とか、さや成
分に酸化チタンなどを入れるとか、多角形(星型)など
にして谷間部分に黒色成分を配置するとか、或いは屈折
率の小さいポリマで導電成分を包み込んだとしても、黒
みを消す所までが限度と思われる。
【0004】本発明者等は、前記米国特許3,969,
559に記載された導電性複合繊維をパイル糸に用いた
カーペットで他の複合繊維に比べて黒筋が目立ちにくい
こと、この導電性複合繊維が導電成分の配置された側に
対し反対の方向から観る時だけ黒色が目立ち、他の方向
からは黒色が目立たないことに注目した。そして、黒色
がより軽減した商品価値の高い導電性複合繊維を得るこ
とを目的に研究した結果、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、導電性カ
ーボンブラックを含有する重合体からなる導電成分と繊
維形成性重合体からなる保護成分とが接合された導電性
複合繊維であって、該複合繊維の横断面において、
(イ) 保護成分中に中空部を有し、かつ中空部の外接
円中心と複合繊維の内接円中心とを結んだ直線上の外周
部に導電性成分がただ1つ配置され、(ロ) 保護成分
に対する導電成分の断面積比が1/5以下である、こと
を特徴とする導電性複合繊維、及びこれをパイル糸に混
用したことを特徴とするカーペットである。
【0006】本発明に用いる導電性微粒子としてはアセ
チレンブラック,ファーネスブラック,チャンネルブラ
ック,ケッチェンブラックなど公知の導電性カーボンブ
ラックが挙げられる。
【0007】繊維形成性重合体としてはポリエチレンテ
レフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチ
レンナフタレートなどのポリエステル、ナイロン6,ナ
イロン66,ナイロン12などのポリアミド、ポリエチ
レンやポリプロピレンなどのポリオレフィン,ポリウレ
タン,ポリアクリロニトリル、及びこれらの一部を共重
合したものが挙げられるが、溶融紡糸可能なものが本発
明の複合形状を得るには好ましい。導電成分の着色を消
し光散乱による白味を付与するためには酸化チタン、硫
酸バリウム、酸化カルシウムなどの白色顔料、とくに平
均粒径0.1〜1μmの酸化チタンを1〜10重量%含
有することが好ましい。但し、15重量%以上では鮮明
な原色に染色したカーペットで白筋を呈するようにな
る。
【0008】導電性微粒子を含有させる重合体として
は、前記繊維形成性重合体の他に、溶融流動性や微粒子
分散性の良い重合体も使用できる。保護成分との接着性
が必要な場合には、同一の重合体或いはその共重合体や
ポリマブレンドを使用することが好ましい。
【0009】導電成分は、通常比抵抗が104 Ω・cm
程度以下、好ましくは102 Ω・cm程度以下であれば
帯電防止能を発揮する。そのためには、導電性カーボン
ブラックを含有させる重合体や紡糸法に依るが、多くの
場合10〜40重量%含有せしめる。
【0010】導電性複合繊維は、公知の溶融紡糸法或い
は乾式紡糸法により導電成分と保護成分とを繊維長手方
向に連続して接合して製造する。本発明では、保護成分
中に中空部を配置しまた導電成分の配置を特定している
ので口金の製造には工夫が必要である。例えば、中空部
を形成するには、近接するポリマ吐出孔を2個以上配設
し、バラス効果により中空糸とする方法がある。また導
電成分を外周部に配置し更に円形に近い形状とするに
は、導電成分と一部の保護成分を予め接合したポリマの
専用導入孔を別個に斜め方向に設け、その先端のポリマ
吐出孔を他の保護成分だけのポリマ吐出孔に近接させる
構造とすること、更に吐出孔のうち導電成分を含むポリ
マのものを円孔とすることが好ましい。また、導電成分
より大きい中空部を安定して形成するには、保護成分だ
けのポリマ吐出孔をL字型またはC字型の横断面形状に
すること、孔数を4個で構成すること(孔数が少ないと
孔の強度が弱くなり、一方孔数が多いと中空の破れた形
状となり易い)、また紡糸速度を1500m/分以上
(とくにポリエチレンテレフタレートの場合3000m
/分以上)と高速に設定することが好ましい。図8に、
本発明に好適な口金構造の一実施例を示す。中空部の大
きさ(断面積)は、繊維の単糸デニールに依るが、導電
成分に対し1.0倍以上が好ましく(1.4〜3.0倍
がより好ましい)、黒色軽減効果が一層発揮される。4
倍以上と大きくすると、黒色の縮小の更なる効果が発揮
されずまた中空部の形成が困難となる。
【0011】本発明の複合形状の代表例は図1〜3の如
きものである。Aは導電性カーボンブラックを含有する
導電成分である。Bは繊維形成性重合体からなる保護成
分であり、その中に中空部Cが形成されている。図4は
芯鞘型、図5は外周部に導電成分を配置したサイドバイ
サイド型、図6はサンドイッチ型で、いずれも従来公知
の複合形状である。図7は、本発明が光を屈折し易く黒
色が軽減される特性をもつことをモデル的に図解したも
のである。
【0012】導電成分の大きさは、安定した比抵抗を賦
与するためには多くの場合5μm程度以上であることが
好ましい。一方、導電成分はカーボンブラックを多量に
含有して力学的性質に劣るので繊維横断面の面積(但し
中空部を除く)に対し1/5以下好ましくは1/12以
下とし、繊維の力学的性能を4/5以上を占める保護成
分に担わせることが必要である。また1/5未満では、
中空部による黒色軽減の効果も小さくなる。そして導電
成分は、入射する光がなるべく少なくなるように内接円
に対する外接円の半径比が2以下より好ましくは1.5
以下の円形に近い形状とすることが好ましく、これによ
り黒色軽減の作用・効果もより効果的になる。本発明に
おいては、導電成分を繊維外周部に1個だけ配置するこ
とが重要であり、複数個配置すると本発明の作用・効果
は発揮することが困難となる。
【0013】本発明は、次の理由などにより導電性カー
ボンブラックの黒色を軽減させるのである。図7は、繊
維横断面の外形が円形であり、円形の中空部が中心部
に、円形の導電成分が外周部に配置され、中空部の直径
が外周円の1/3、導電成分の直径が外周円の1/4で
ある本発明の導電性複合繊維の例である。中空部は保護
成分中に配置されており、導電成分と保護成分を介在し
て近接している。図中a1は、導電成分と反対側に向う
光の屈折光路を示している(尚、図面と直角方向の成分
は、全反射が起る大きい角度の光を無視すれば考慮しな
くてよい)。もし中空部が無い場合には、導電成分を通
るため吸収されて存在しない光である。a2は導電成分
と反対側に向う光の屈折光路を示し、中空部がなくても
存在する光であり導電成分に接する限界のものである。
a3は導電成分と反対側に向う光の屈折光路を示し、中
空部を設けても導電成分を通る実際には存在しない光で
ある。従って、導電成分の配置された側と反対方向から
観る時、光が中心部方向に屈折するため導電成分の黒色
が繊維中央部に拡大されて目立つのである(以下凸レン
ズ効果という)。一方、本発明の如く中空部を設けるこ
とにより光が外周方向に屈折するため、逆に黒色が縮小
されてほとんど目立たなくなる(以下凹レンズ効果)。
従って、中空部の大きさは、前記したように導電成分の
大きさより大きくすることが好ましい。
【0014】図中bは、導電成分の配置された方向に向
う光の屈折光路で導電成分に接するものを示している。
この方向から観る時、中空部の有無に関係なく、導電成
分の大きさとほぼ等しい黒色が発現するけれども、導電
成分の複合比率が小さいと繊維端部にあるためほとんど
目立たなくなる。図中cは、導電成分の配置された側と
横方向に向う光の屈折光路で導電成分に接するものを示
している。この方向から観る時、中空部の有無に関係な
く、光が中心部方向に屈折するため導電成分の黒色が縮
小されてほとんど目立たなくなる。
【0015】図2は、繊維横断面の外形が楕円であり、
中空部が中心部に、円形の導電成分が短軸上の外周部に
配置された本発明の導電性複合繊維の好ましい例であ
る。導電成分の配置された方向と反対側に向う光の凹レ
ンズ効果は、長軸上の外周部より短軸上の外周部に配置
することが最も有利でありより好ましい。また中空部の
断面形状は、凹レンズ効果を発揮するには円形に近いも
のほど好ましい。図3は、中空部の外接円中心が繊維横
断面の内接円の中心部から導電成分と反対側に偏った複
合形状の例である。凹レンズ効果を発揮するには、導電
成分との距離を反対側の外周との距離と同じかそれ以下
となるよう中空部を配置することが好ましい。
【0016】図4の芯鞘型の複合形状では、あらゆる方
向で凸レンズ効果が発現し黒色や着色が拡大され目立
つ。また図6のサンドイッチ型の複合形状では、更に導
電成分と直交する方向で全面的に黒色が発現してしま
う。
【0017】本発明の導電性複合繊維は、導電成分の着
色が一層軽減されており、従来カーボンブラック系の導
電性複合繊維が不適当であった白色又は淡色の繊維製品
或いは鮮明な原色の繊維製品にも使用することができ
る。殊に、透過光の寄与が大きいパイルカーペットのパ
イル糸に好適であり、本発明の作用効果を最も発揮でき
る製品である。本発明は、連続フィラメント又はステー
プル状で、巻縮しない状態又は巻縮した状態で他の帯電
性の天然繊維又は人造繊維と混用して繊維製品に制電性
能を付与することができる。混用率は、通常0.1〜1
0%程度であるが、勿論目的によっては10〜100%
の混用率が適用される場合がある。混合は、混繊、合
糸、合撚糸、混紡、交織、交編その他公知のあらゆる方
法で行うことができる。本発明をマルチフィラメントで
混用する場合、着色を更に軽減するために、導電性複合
フィラメントを1又は2本で、残りを保護成分からなる
非導電性フィラメントからなる混繊マルチフィラメント
にして紡出することも好ましい。
【0018】
【実施例】以下実施例によって本発明を説明する。%に
特記しない限り重量%を示す。導電性は、長さ10cm
の単糸60本を束ねて両端を金属端子と導電性接着剤で
接着し、1KVの直流電圧を印加して抵抗値を測定し、
それから算出した導電成分の比抵抗で評価した。制電性
は、ナイロン6の200デニール48フィラメントの丸
編物に約6mm間隔で編込み(10本に1本の割合)、
この編物をよく洗濯、乾燥し、温湿度25℃、33%の
雰囲気中、木製の台上でウール布で軽く15回摩擦し、
1分後の帯電圧で評価した。この評価方法によれば帯電
圧が2000V以下であればほとんどの状況下で静電気
障害を防止することができる。着色性は、1回/cmの
実撚をかけた単糸を下面から燈明した刷ガラス上に固定
して黒色が目立つ部分の長さを測定し、その比率で評価
した。この評価方法によれば15%以下であればほとん
どの繊維製品で黒筋が目立たなくなる。
【0019】実施例1 硫酸相対粘度2.70、TiO2 含有率0.5%のナイ
ロン6を保護成分とし、同じナイロン6に導電性カーボ
ンブラック粒子を35%混合、分散させたカーボンブラ
ック含有重合体を導電成分として、エクストルーダー式
溶融紡糸機により、2成分の複合紡糸を行った。紡糸口
金は、図7のイ及びロの構造(直径1.5mmの円周上
に直径0.15mmの円孔41個と幅0.10mmの円
弧上の吐出孔4’3個が配設されたもので24ホール、
3フィラメントずつの8分繊、600m/分の速度で巻
取を行った。次に巻取糸を60℃に加熱したローラを用
い延伸倍率3.00倍、延伸速度600m/分で延伸
し、伸度50%の20デニール/3フィラメントの延伸
糸を製造した。得られた延伸糸(導電性複合フィラメン
ト)の横断面は図1の如き形状を有し、複合比(断面積
比、中空部は除く)は導電成分/保護成分=1/15、
中空比(中空部/導電成分)1.2であった。
【0020】実施例2 紡糸巻取速度を1500m/分に変更する以外、実施例
1と同様にして延伸糸を製造した。実施例1に比べ、得
られた導電性複合フィラメントは中空比1.6で断面形
状も安定していた。
【0021】実施例3 図7のハ及びニの構造の紡糸口金を用いる以外、実施例
1と同様にして延伸糸を製造した。得られた延伸糸の横
断面は図2の如き形状を有し、中空部/導電成分=1.
5であった。
【0022】実施例4 図7のハ及びニの構造の紡糸口金を用いる以外、実施例
2と同様にして延伸糸を製造した。得られた延伸糸の横
断面は図2の如き形状を有し、中空部/導電成分=1.
9であった。
【0023】実施例5 図7のロのポリマ吐出孔がすべて円孔である紡糸口金を
用いる以外、実施例1と同様にして延伸糸を製造した。
得られた延伸糸の横断面は図1の如き形状を有し、中空
部/導電成分=0.6であった。
【0024】実施例6 図7のロで円弧状の吐出孔4’を2個に変更する以外、
実施例1と同様にして延伸糸を製造した。得られた導電
性複合フィラメントは中空比1.5で断面の外周形状が
実施例1に比べ三角形に近いものとなった。
【0025】実施例7 複合比率を導電成分/保護成分=1/10に変更する以
外、実施例1と同様にして延伸糸を製造した。得られた
延伸糸の横断面は図1の導電成分が外周方向に拡がった
形状でその内接円に対する外接円の半径比は1.5であ
り、中空部/導電成分=1.2であった。
【0026】比較例1〜3 延伸糸の横断面が図4〜6の如き形状を形成する紡糸口
金を用いる以外、実施例1と同様にして延伸糸を製造し
た。
【0027】実施例8,9 TiO2 含有量を5%(実施例5)、15%(実施例
6)とする以外、実施例1と同様にして延伸糸を製造し
た。
【0028】実施例10 極限粘度(フェノール/テトラクロロエタン=1/1の
混合溶媒中20℃、1.0g/10mlの条件で測定)
0.70のポリエチレンテレフタレート、導電性カーボ
ンブラックを25%混合した共重合ポリエチレンテレフ
タレート(分子量1500のポリエチレングリコールを
10%共重合)を用い巻取速度3000m/分、延伸倍
率3.40倍と変更する以外、実施例1と略同様にし
て、伸度30%の20デニール6フィラメント(4分
繊)の延伸糸を製造した。得られた糸(導電性複合フィ
ラメント)は図1の如き形状を有し、中空部/導電成分
=2.3であった。
【0029】
【表1】
【0030】実施例11 上記実施例1〜8および比較例1〜3の延伸糸をそれぞ
れナイロン6の糸2600デニール140フィラメント
と合糸して巻縮加工したものを4コースに1本用い、他
の3コースはナイロン6巻縮加工糸2600デニール1
40フィラメントを用いてタフテッドカーペット(ルー
プ、混用率0.19%)を製造した。カーペットは常法
により酸性染料で赤色に染色したが、本発明の実施例
2、3、4、8の延伸糸を用いたカーペットは、明るい
窓に向って見おろしても導電性繊維の筋が目立つことな
く、導電性繊維を混用していないカーペットと同様の外
観を有していた。次いで、実施例1、実施例5、実施例
6、実施例7、比較例2、比較例1、比較例3の順に筋
が目立ち、比較例3のカーペットでは黒筋がはっきりと
みえた。
【0031】得られたカーペット上を皮靴で歩行(25
℃、20%RH)したときの人体帯電圧を測定したとこ
ろ、実施例1〜5と比較例2、3の延伸糸を混用したカ
ーペットは−1.9KVと優れた制電性能を有してい
た。一方、比較例1の延伸糸を混用したカーペットは−
4.4KVで、接地した把手に触れた時放電ショックを
感じた。また、比較例1の延伸糸を合糸した巻縮加工糸
を全コースに用いたカーペットは−2.5KVであっ
た。尚、比較のため、ナイロン6巻縮加工糸2600デ
ニール140フィラメントのみからなるカーペットでは
人体帯電圧が−9.2KVで接地した把手に触れた時の
放電ショックは激しいもので、かなりの恐怖感を生じせ
しめるものであった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、優れた制電性能を保持
しながら、導電性カーボンブラックを含有する導電成分
の黒色を一層軽減することができる。それ故、従来カー
ボンブラック系の導電性複合繊維が不適当であった白色
や淡色或いは鮮明な原色に染色された繊維製品にも使用
することができる。殊に、透過光の寄与が大きいパイル
カーペットのパイル糸に混用して使用するのに好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明導電性複合繊維の横断面形状の具体例で
ある。
【図2】本発明導電性複合繊維の横断面形状の好ましい
例である。
【図3】本発明導電性複合繊維の横断面形状の具体例で
ある。
【図4】本発明の優位性を示す導電性複合繊維の横断面
形状の比較例である。
【図5】本発明の優位性を示す導電性複合繊維の横断面
形状の比較例である。
【図6】本発明の優位性を示す導電性複合繊維の横断面
形状の比較例である。
【図7】本発明が光を屈折し易く黒色を軽減する特性を
もつことをモデル的に説明する図である。
【図8】本発明の製造に好適な口金構造の例である。
【符号の説明】
A 導電成分 B 保護成分 C 中空部 1 導電成分の分配溝 2 保護成分の分配溝 3,3′ ポリマ導入孔(3は導電成分を含むポリマ導
入孔) 4,4′ ポリマ吐出孔(4は導電成分を含むポリマ吐
出孔)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性カーボンブラックを含有する重合
    体からなる導電性成分と繊維形成性重合体からなる保護
    成分とが接合された導電性複合繊維であって、該複合繊
    維の横断面において、(イ) 保護成分中に中空部を有
    し、かつ中空部の外接円中心と複合繊維の内接円中心と
    を結んだ直線上の外周部に導電性成分がただ1つ配置さ
    れ、(ロ) 保護成分に対する導電性成分の断面積比が
    1/5以下である、ことを特徴とする導電性複合繊維。
  2. 【請求項2】 保護成分が平均粒径0.1〜1μmの酸
    化チタンを1〜10重量%含有する繊維形成性重合体か
    らなることを特徴とする請求項1記載の導電性複合繊
    維。
  3. 【請求項3】 導電性成分に対する中空部の断面積比が
    1.4〜3.0倍であることを特徴とする請求項1記載
    の導電性複合繊維。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の導電性複合繊維をパイル
    糸に混用したことを特徴とするカーペット。
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JP2007247094A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Nippon Ester Co Ltd 導電性ポリエステル繊維

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