JPH07188912A - Ito粉末、ito焼結体およびその製造方法 - Google Patents

Ito粉末、ito焼結体およびその製造方法

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JPH07188912A
JPH07188912A JP5330812A JP33081293A JPH07188912A JP H07188912 A JPH07188912 A JP H07188912A JP 5330812 A JP5330812 A JP 5330812A JP 33081293 A JP33081293 A JP 33081293A JP H07188912 A JPH07188912 A JP H07188912A
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Kazuaki Yamamoto
和明 山本
Kimitaka Kuma
公貴 隈
Nobuhiro Ogawa
展弘 小川
Takashi Mori
隆 毛利
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【構成】 平均粒子径/BET法より求めた比表面
積相当径が1〜10、BET法より求めた比表面積相当
径/X線解析により求めた結晶子径が2以下である物性
をそれぞれ有する、酸化インジウム及び酸化スズを混合
してなるITO粉末、及びこの粉末を成形、常圧焼結し
てなる密度6.8〜7.13g/cm3、結晶粒径1〜
20μm、焼結体中の最大気孔が10μm以下のITO
焼結体。 【効果】 常圧焼結にも拘らず、高密度のITO焼
結体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度ITO焼結体お
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶を中心とする表示デバイスの発展に
伴い透明導電膜の需要が増加しているなか、液晶の透明
導電膜は低抵抗、高透明性という点でITO(酸化イン
ジウム、酸化錫)膜が広く用いられている。
【0003】ITO透明導電膜の形成方法としては操作
性の簡便さという点からスパッタリング法が一般的であ
り、ITO焼結体ターゲットを用いたスパッタリング法
が広く適用されている。特に最近では液晶のカラー化、
素子の微細化、アクティブマトリックス方式の採用に伴
い、高性能なITO透明導電膜を与えるターゲットが要
求され、その一つの要求物性として、ITOターゲット
の高密度化がある。
【0004】通常、ITO焼結体は、酸化インジウムと
酸化錫との混合粉末(ITO粉末)を加圧成型後、焼結
して製造されている。
【0005】このようなITO焼結体ターゲットの原料
として用いる酸化インジウム粉末、酸化錫粉末又はIT
O粉末の製造方法としては、各々金属水酸化物、有機金
属塩、無機金属塩やゾル、ゲル等を熱分解して製造する
方法、インジウムと錫の均一混合溶液に沈殿形成剤を添
加して共沈させた生成物(例えば、特開昭62−762
7号公報、特開昭60−186416号公報等)、又は
加水分解により生成した生成物(例えば、特開昭58−
36925号公報等)を加熱分解して製造する方法等が
知られている。
【0006】これらの粉末製造方法はいずれも酸化イン
ジウムに着目したもの、あるいは酸化インジウムに酸化
錫を均一に分散することを目的としたものであり、この
ような粉末からは十分に高密度な焼結体は得られなかっ
た。
【0007】また、酸化錫と酸化インジウムとの均一固
溶体を生成させ、それを原料として用いる方法も提案さ
れている(例えば、特開平4−104936号公報
等)。しかし、酸化錫を酸化インジウムと固溶させるに
は1300℃以上の高温が必要であり、このような温度
で熱処理した粉末は例え粉砕しても焼結不活性であり、
やはり十分に高密度な焼結体は得られなかった。
【0008】さらに酸化インジウム粉末を仮焼し、平均
粒径が3〜6μmの粉末を用いる方法も提案されている
(例えば、特開昭62−21751号公報等)。しかし
このような比較的大粒径の原料粉末によって得られるI
TO焼結体は、密度70%(5g/cm3)程度を大き
くこえること難しく、これもまた十分に高密度なものと
はいえなかった。
【0009】このように、従来の方法で得られた原料粉
末からは高密度な焼結体を得ることは難しく、ITO焼
結体の多くは焼結体の密度が理論密度(7.15g/c
3)の65%から85%までのものであった。
【0010】このような密度の低い焼結体は、導電性が
悪く、熱伝導性、抗折力が低いため、これをスパッタリ
ングターゲットとして使用した場合、導電性、光透過性
に優れた高性能なITO膜の成膜が極めて困難であった
ばかりか、ターゲット表面の還元によるノジュールの発
生、成膜速度が遅い等スパッタ操作性が悪いという問題
点を有していた。
【0011】このように従来の方法で得られる酸化物は
焼結性が不十分であり、常圧焼結では高密度なITO焼
結体が得られなかったため、一部ではホットプレスや酸
素中加圧焼結のような特殊な方法で高密度な焼結体が作
られていた(例えば、特開昭59−136480号公
報、特開平3−207858号公報等)。しかし、ホッ
トプレスは製造設備に多大な費用がかかり、得られたタ
ーゲットが還元されているため性能の良い透明導電膜は
得られなかった。一方、酸素中加圧焼結では、ホットプ
レス同様に製造設備に費用がかかる上、1600℃以上
の高温で焼結するため、焼結体が異常粒成長を起こしや
すく、ターゲットの熱衝撃耐性が低く割れやすいという
問題を有していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来よ
りもさらに高密度なITO焼結体を常圧焼結で製造する
方法を提案するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ITOの
焼結機構の解析を行い、ITO焼結体の成分である酸化
錫粉末と酸化インジウム粉末との特性に着目し鋭意検討
した結果、粒子径測定により求めた平均粒子径とBET
法によって求めた比表面積相当径との比(平均粒子径/
比表面積相当径)が1〜10であり、BET法によって
求めた比表面積相当径とX線解析により求めた結晶子径
との比(比表面積相当径/結晶子径)が2以下である、
酸化インジウム粉末および酸化錫粉末を原料として用い
ることにより、密度6.8〜7.13g/cm3、結晶
粒径1〜20μm、焼結体中の最大気孔が10μm以下
である、極めて高密度のITO焼結体が常圧焼結で得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至ったものであ
る。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明で用いる酸化インジウム粉末、酸化
錫粉末は、粒子径測定により求めた平均粒子径とBET
法によって求めた比表面積相当径との比が1〜10であ
るものでなくてはならない。
【0016】一般に、酸化インジウム粉末あるいは酸化
スズ粉末は、結晶子が凝集した粒子が複数集合して1次
粒子を形成し、この一次粒子が更に集合して2次粒子を
形成し、この2次粒子が複数集合することによって構成
されている。この結晶子の径のことを結晶子径、1次粒
子の径のことを比表面積相当径、2次粒子の径のことを
平均粒子径と称する。
【0017】従って、上述の平均粒子径とBET法によ
って求めた比表面積相当径との比は、粉末を構成する粒
子のうち、一次粒子(比表面積相当径)の凝集を表す指
数であり、この指数が大きいほど凝集性が大きいことを
示す。
【0018】この指数が10を越えると高密度ITO焼
結体を得ることが難しい。一方、下限は、特に限定する
ものではないが1で十分であり、1未満は製造が難し
い。
【0019】本発明に用いる酸化インジウムおよび酸化
錫の平均粒子径としては、0.2μmから1μm程度の
範囲が好ましい。1μmをこえる場合、焼結性に劣り高
密度なITO焼結体を得られないことがあったり、一
方、0.2μm未満の場合、成型性等の取扱いが難しく
なる傾向にある。
【0020】なお、本発明の平均粒子径の測定は、遠心
沈降法で求めることができる。この方法は、湿式で測定
するものであり、粉末を溶媒中へ分散させることが必要
となる。本発明の平均粒子径は、粉末を水溶液中で十分
に分散処理を行い(例えば、少量の分散剤を添加、また
はpH調整し、超音波で10分間以上分散させたも
の)、5μm以下の粒度分布測定における平均粒子径で
ある。
【0021】比表面積は通常のBET法比表面積測定装
置で測定したものであり、比表面積相当径は、BET値
より粒子を球近似して求めた値である。
【0022】BET比表面積は、特に限定するものでは
ないが、酸化インジウムでは5m2/g〜30m2/gで
あることが好ましい。BET表面積が5m2/g未満の
場合、焼結不活性な粉末となりやすく、又、30m2
gを越える粉末は、一次粒子が多孔質になりやすく、本
発明に好適な粉末を得ることが難しい場合がある。又、
酸化錫のBET比表面積は、1m2/g〜20m2/gで
あることが好ましい。BET表面積が1m2/g未満の
場合、本発明の条件である平均粒子径とBET法によっ
て求めた比表面積相当径との比を満足することが難し
く、一方、20m2/gを越える粉末は、一次粒子が多
孔質になりやすく、本発明に好適な粉末を得ることが難
しい場合がある。
【0023】一方、X線解析により求めた結晶子径とB
ET法によって求めた比表面積相当径との比は、粉末を
構成する一次粒子(比表面積相当径)のうち、結晶子の
凝集を表す指数で有り、この指数が大きいほど凝集性が
大きいことを示す。
【0024】この指数が2を越えると高密度ITO焼結
体を得ることが難しい。一方、下限は、理論的には1で
あるが、実際上0.9程度まで含む。
【0025】結晶子径は、特に限定するものではない
が、酸化インジウムでは、200〜1200オングスト
ロームの範囲が好ましく、酸化錫では、450〜400
0オングストロームの範囲が好ましい。
【0026】また、結晶子の大きさは、酸化インジウム
のXRD測定による(222)の回折ピークの半値幅か
ら求めた値である。また、酸化スズの場合、XRD測定
による(110)の回折ピークの半値幅から求めた値で
ある。
【0027】このような粉末の製造方法としては、本発
明の条件を満足するよう適宜製造条件を設定すればよ
く、酸化インジウムおよび酸化錫、又は酸化物の前駆体
である水酸化物、塩化物等を仮焼することによって得る
ことができる。
【0028】酸化インジウム粉末の製造方法としては、
例えば、硝酸インジウム水溶液をアンモニア水等のアル
カリ水溶液で中和し得られた水酸化インジウムスラリー
を固液分離、乾燥、仮焼し得る方法において、反応温度
50〜100℃、好ましくは70〜90℃、中和時間1
分〜24時間、好ましくは5〜600分間十分な撹拌下
でpH7〜9まで行い、スラリーの1倍以上の純水で洗
浄後、600〜1000℃で仮焼し得られる。
【0029】酸化錫の製造方法としては、例えば、塩化
錫水溶液を尿素で均一沈澱させ得られたスラリーを固液
分離、乾燥、仮焼し得ることが出来し、ボールミル等で
粉砕して得ることも出来る。
【0030】本発明の酸化インジウム粉末と酸化錫粉末
を混合、成型、焼結することにより高密度な焼結体を得
ることが出来る。
【0031】ここで、酸化インジウム粉末に対する酸化
錫の含有量は3〜15wt%であることが好ましい。
【0032】酸化インジウム粉末と酸化錫粉末の混合方
法としては、例えばジルコニア、ウレタン樹脂等のボー
ルを用いたボールミル、振動ミル、或いはV型ブレンダ
ー、らいかい機等の湿式或いは乾式の混合方法を用いる
ことができる。
【0033】ITO粉末の成型方法としては、目的とし
た形状に合った成型方法を選べばよく、金型成型法、鋳
込み成型法等が挙げられるが特に限定されない。なお、
成形体は冷間静水圧プレス(CIP)にて複数回加圧処
理することが好ましい。
【0034】得られた成型体は1350〜1600℃、
特に好ましくは1400〜1500℃の温度で焼結す
る。焼結温度が1350℃未満の場合、密度が6.8g
/cm3未満のITO焼結体が得られたり、また、焼結
体温度が1600℃をこえる場合、成形体成分の蒸発分
解や焼結体粒子の異常な成長が生じることがある。焼結
時間は数時間から数十時間で十分である。
【0035】焼結雰囲気は酸化雰囲気が好ましく、特に
限定するものではないが酸素雰囲気が好ましい。
【0036】上述に示す本発明の方法により、常圧焼結
で密度6.8g/cm3以上の高密度ITO焼結体を得
ることができる。
【0037】本発明の方法により得られたITO焼結体
は、以下のような特性を具備する。焼結体の焼結粒径は
1μm〜20μm、焼結体中の最大気孔径が10μm以
下で、焼結体中のSn凝集物の最大径が10μm以下で
非常に均質である。なお、最大気孔径はSEM観察によ
り、Sn凝集物の最大径はEPMA解析により測定する
ことができる。詳細は不明であるが、最大気孔径が10
μm以下であると焼結体の強度が良好であり、Sn凝集
物の最大径が10μm以下であるとノジュールの発生が
少ない。又、焼結体の比抵抗は、7.0×104Ω・c
m以下である。抗折力は、10kg/mm2以上であ
る。
【0038】このような焼結体をスパッタリングターゲ
ット材として用いた場合、成膜速度が速く、スパッタ成
膜中、安定な放電が可能であり、ターゲット表面に生成
する黒色のノジュール発生が抑制され、さらには低温成
膜性に優れている。
【0039】
【発明の効果】本発明の方法によれば、常圧焼結で焼結
密度6.8g/cm3以上の高密度ITO焼結体を容易
に製造することが可能であり、このような高密度ITO
焼結体をスパッタリングターゲット材として使用すれば
優れたスパッタリング特性を有するものとなる。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0041】実施例1平均粒子径0.5μm、BET値
13m2/g、結晶子径621オングストローム(平均
粒子径/比表面積相当径=7.9、比表面積相当径/結
晶子径=1.0)の酸化インジウム粉末、平均粒子径
0.5μm、BET値7m2/g、結晶子径685オン
グストローム(平均粒子径/比表面積相当径=4.1、
比表面積相当径/結晶子径=1.1)酸化錫粉末を、酸
化錫含有量が10重量%となるように混合し、0.3t
on/cm2の圧力で金型成型し、更に冷間静水圧プレ
スで3ton/cm2の圧力で処理した後、常圧酸素雰
囲気中で1500℃で5時間焼結した。得られた焼結体
の密度は7.06g/cm3であり、焼結粒径3〜6μ
m、焼結体中の最大気孔径5μmの微構造を有し、Sn
凝集径が10μm以下のものであった。
【0042】実施例2平均粒子径0.3μm、BET値
25m2/g、結晶子径285オングストローム(平均
粒子径/比表面積相当径=9.1、比表面積相当径/結
晶子径=1.2)の酸化インジウム粉末、平均粒子径
0.5μm、BET値17m2/g、結晶子径458オ
ングストローム(平均粒子径/比表面積相当径=9.
8、比表面積相当径/結晶子径=1.1)酸化錫粉末
を、酸化錫含有量が10重量%となるように混合し、
0.3ton/cm2の圧力で金型成型し、更に冷間静
水圧プレスで3ton/cm2の圧力で処理した後、常
圧酸素雰囲気中で1500℃で5時間焼結した。得られ
た焼結体の密度は7.01g/cm3であり、焼結粒径
3〜6μm、焼結体中の最大気孔径5μmの微構造を有
し、Sn凝集径が10μm以下のものであった。
【0043】実施例3平均粒子径0.7μm、BET値
8m2/g、結晶子径1020オングストローム(平均
粒子径/比表面積相当径=6.8、比表面積相当径/結
晶子径=1.0)の酸化インジウム粉末、平均粒子径
0.9μm、BET値1.8m2/g、結晶子径385
0オングストローム(平均粒子径/比表面積相当径=
1.9、比表面積相当径/結晶子径=1.4)酸化錫粉
末を、酸化錫含有量が10重量%となるように混合し、
0.3ton/cm2の圧力で金型成型し、更に冷間静
水圧プレスで3ton/cm2の圧力で処理した後、常
圧酸素雰囲気中で1500℃で5時間焼結した。得られ
た焼結体の密度は6.90g/cm3であり、焼結粒径
5〜8μm、焼結体中の最大気孔径8μmの微構造を有
し、Sn凝集径が10μm以下のものであった。
【0044】実施例4平均粒子径0.3μm、BET値
15m2/g、結晶子径545オングストローム(平均
粒子径/比表面積相当径=5.5、比表面積相当径/結
晶子径=1.0)の酸化インジウム粉末、平均粒子径
0.3μm、BET値8m2/g、結晶子径750オン
グストローム(平均粒子径/比表面積相当径=2.8、
比表面積相当径/結晶子径=1.4)酸化錫粉末を、酸
化錫含有量が10重量%となるように混合し、0.3t
on/cm2の圧力で金型成型し、更に冷間静水圧プレ
スで3ton/cm2の圧力で処理した後、常圧酸素雰
囲気中で1500℃で5時間焼結した。得られた焼結体
の密度は7.13g/cm3であり、焼結粒径3〜4μ
m、焼結体中の最大気孔径2μmの微構造を有し、Sn
凝集径が10μm以下のものであった。
【0045】比較例1 平均粒子径1.4μm、BET値16.5m2/g、結
晶子径485オングストローム(平均粒子径/比表面積
相当径=27、比表面積相当径/結晶子径=1.1)の
酸化インジウム粉末、平均粒子径2.1μm、BET値
5.5m2/g、結晶子径696オングストローム(平
均粒子径/比表面積相当径=13、比表面積相当径/結
晶子径=2.2)酸化錫粉末を、酸化錫含有量が10重
量%となるように混合し、0.3ton/cm2の圧力
で金型成型し、更に冷間静水圧プレスで3ton/cm
2の圧力で処理した後、常圧酸素雰囲気中で1500℃
で5時間焼結した。得られた焼結体の密度は6.72g
/cm3であり、焼結粒径6〜10μm、焼結体中の最
大気孔径15μmの微構造を有すものであった。
【0046】比較例2 平均粒子径2.2μm、BET値35m2/g、結晶子
径115オングストローム(平均粒子径/比表面積相当
径=92、比表面積相当径/結晶子径=2.1)の酸化
インジウム粉末、平均粒子径2.8μm、BET値23
2/g、結晶子径175オングストローム(平均粒子
径/比表面積相当径=74、比表面積相当径/結晶子径
=2.2)酸化錫粉末を、酸化錫含有量が10重量%と
なるように混合し、0.3ton/cm2の圧力で金型
成型し、更に冷間静水圧プレスで3ton/cm2の圧
力で処理した後、常圧酸素雰囲気中で1500℃で5時
間焼結した。得られた焼結体の密度は6.44g/cm
3であり、焼結粒径8〜15μm、焼結体中の最大気孔
径20μmの微構造を有すものであった。
【0047】比較例3 平均粒子径5.0μm、BET値3.5m2/g、結晶
子径2050オングストローム(平均粒子径/比表面積
相当径=21、比表面積相当径/結晶子径=1.2)の
酸化インジウム粉末、平均粒子径14.5μm、BET
値0.8m2/g、結晶子径4300オングストローム
(平均粒子径/比表面積相当径=13、比表面積相当径
/結晶子径=2.5)酸化錫粉末を、酸化錫含有量が1
0重量%となるように混合し、0.3ton/cm2
圧力で金型成型し、更に冷間静水圧プレスで3ton/
cm2の圧力で処理した後、常圧酸素雰囲気中で150
0℃で5時間焼結した。得られた焼結体の密度は5.9
4g/cm3であり、焼結粒径10〜20μm、焼結体
中の最大気孔径50μmの微構造を有すものであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径測定により求めた平均粒子径とB
    ET法によって求めた比表面積相当径との比(平均粒子
    径/比表面積相当径)が1〜10であり、BET法によ
    って求めた比表面積相当径とX線解析により求めた結晶
    子径との比(比表面積相当径/結晶子径)が2以下であ
    る物性をそれぞれ有する、酸化インジウムおよび酸化錫
    を混合してなるITO粉末。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のITO粉末を成形、常
    圧焼結してなる密度6.8〜7.13g/cm3、結晶
    粒径1〜20μm、焼結体中の最大気孔が10μm以下
    のITO焼結体。
  3. 【請求項3】 粒子径測定により求めた平均粒子径とB
    ET法によって求めた比表面積相当径との比(平均粒子
    径/比表面積相当径)が1〜10であり、BET法によ
    って求めた比表面積相当径とX線解析により求めた結晶
    子径との比(比表面積相当径/結晶子径)が2以下であ
    る物性をそれぞれ有する、酸化インジウムおよび酸化錫
    との混合粉末を加圧成型し、得られた成形体を常圧焼結
    することを特徴とするITO焼結体の製造方法。
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