JPH07188611A - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

Info

Publication number
JPH07188611A
JPH07188611A JP35185293A JP35185293A JPH07188611A JP H07188611 A JPH07188611 A JP H07188611A JP 35185293 A JP35185293 A JP 35185293A JP 35185293 A JP35185293 A JP 35185293A JP H07188611 A JPH07188611 A JP H07188611A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
resin
acid
water
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35185293A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumi Fukutome
和美 福留
Toshio Wakizaka
寿雄 脇坂
Makoto Asakura
信 朝倉
Hiroyuki Oguchi
博之 小口
Tomoo Konakawa
共生 粉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP35185293A priority Critical patent/JPH07188611A/ja
Publication of JPH07188611A publication Critical patent/JPH07188611A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工性に優れ、しかも耐ブロッキング性、イ
ンキ適性、密着性等にも優れた塗膜を形成し得る水性塗
料を提供する。 【構成】 下記(A)、(B)および(C)成分の合計
が100重量部であって、(A)重量平均分子量5,0
00〜100,000、樹脂酸価10〜100のポリエ
ステル樹脂20〜98重量部、(B)芳香族系エポキシ
樹脂とカルボキシル基含有アクリル樹脂とからなるカル
ボキシル基含有反応生成物1〜60重量部、および
(C)アミノ−ホルムアルデヒド樹脂1〜20重量部の
樹脂混合物を水性媒体中に溶解もしくは分散せしめてな
ることを特徴とする水性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性塗料組成物に関す
る。更に詳しくは本発明は、金属素材に直接又は下地塗
料の上に塗布され、加工性、耐ブロッキング性、インキ
適性、密着性等に優れた塗膜を形成し得る、特に容器外
面、蓋、キャップの塗装に適した水性塗料組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術およびその課題】従来、容器外面用水性塗
料としては、高酸価ポリエステル樹脂や高酸価アクリル
樹脂をアミン等の塩基で中和し、分散もしくは溶解した
水性樹脂組成物が種々提案されている。高酸価ポリエス
テル樹脂を用いた水性塗料においては、高度の加工性を
付与するために樹脂の軟質化を行なうと、塗装板を積層
した場合に塗装板同志がくっつきやすく、いわゆる耐ブ
ロッキング性が劣るという欠点があった。そこで、加工
性と耐ブロッキング性とを両立させるために架橋剤とし
てアミノ樹脂を添加したり、アクリル樹脂を添加する等
の提案がなされているが、いずれも王冠やキャップ等の
高度の加工性が要求される場合には、加工性と耐ブロッ
キング性とを両立させることはできていない。高酸価ア
クリル樹脂を用いた水性塗料においても、同様に高度な
加工性が要求される場合には、加工性と耐ブロッキング
性とを両立させることはできていない。
【0003】また缶内面用水性塗料としては、その優れ
た特質故にエポキシ系樹脂をバインダーとして使用する
ことが種々提案されている。中でもエポキシ系樹脂を高
酸価アクリル系樹脂により変性し、過剰のカルボキシル
基をアンモニア又はアミンで中和し、これを水中に分散
せしめた組成物がある。例えば特開昭53−1228号
公報には、ベンゾイルパーオキサイド等のラジカル発生
触媒を用い、エポキシ樹脂の主鎖にカルボキシル基含有
モノマーを含むアクリル系モノマーをグラフト重合さ
せ、アンモニア、アミン等の塩基性化合物を用いて水中
に分散させる方法が開示されている。また特開昭55−
3481号公報及び特開昭55−3482号公報には、
予めベンゾイルパーオキサイド等のラジカル発生触媒に
より重合せしめられた高酸価アクリル系樹脂とエポキシ
樹脂とをエステル化触媒の下でエステル付加反応させ、
得られる付加物の過剰のカルボキシル基をアンモニア、
アミン等の塩基性化合物で中和し、これを水中に分散さ
せた組成物が開示されている。
【0004】しかしながら、これらのエポキシ樹脂系水
性塗料を容器外面用として用いた場合には、加工性と耐
ブロッキング性とのバランスはよいが、塗膜表面の光沢
が劣り、また印刷インキとの密着性が劣り、また塗装適
性が悪い等の欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、斯かる現
状に鑑み、加工性に優れ、しかも耐ブロッキング性、イ
ンキ適性、密着性等にも優れた塗膜を形成し得る水性塗
料、特に容器外面用に適した水性塗料組成物を開発すべ
く鋭意研究を重ねた結果、下記特定のポリエステル樹
脂、高酸価アクリル樹脂変性エポキシ樹脂およびアミノ
−ホルムアルデヒド樹脂を配合することにより本発明の
所期の目的を達成し得ることを見出した。本発明は、斯
かる知見に基づいて完成されたものである。
【0006】すなわち本発明によれば、 「1.下記(A)、(B)および(C)成分の合計が1
00重量部であって、(A)重量平均分子量5,000
〜100,000、樹脂酸価10〜100のポリエステ
ル樹脂が20〜98重量部、(B)芳香族系エポキシ樹
脂とカルボキシル基含有アクリル樹脂とからなるカルボ
キシル基含有反応生成物1〜60重量部、および(C)
アミノ−ホルムアルデヒド樹脂1〜20重量部の樹脂混
合物を水性媒体中に溶解もしくは分散せしめてなること
を特徴とする水性塗料組成物。 2.(A)ポリエステル樹脂の水酸基価が10〜300
mgKOH/g で、かつガラス転移温度が20〜80℃である
ことを特徴とする上記項1記載の水性塗料組成物。 3.(B)カルボキシル基含有反応生成物の製造に用い
られる芳香族系エポキシ樹脂が、数平均分子量1,40
0〜8,000を有するものである上記項1又は2記載
の水性塗料組成物。」が提供される。
【0007】本発明において、(A)成分であるポリエ
ステル樹脂は、アルコール成分である多価のアルコール
として、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリ
トール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオー
ル、トリメチルペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、1,4−ジシクロヘキサンジメタノール、(水
素化)ビスフェノールA、ビスフェノールジヒドロキシ
プロピルエーテル等を、一種もしくは二種以上の混合物
として使用し、酸成分である多価のカルボン酸もしくは
その無水物として、(無水)フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、(無水)コハク酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバチン酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、
ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、(無水)ハイミック
酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(無
水)トリメリット酸、メチレンシクロヘキセントリカル
ボン酸(無水物)、(無水)ピロメリット酸等を、一種
もしくは二種以上の混合物として使用し、両成分を反応
させ分子量を制御して得ることができる。
【0008】上記酸成分として、多価のカルボン酸もし
くはその無水物のかわりに、これらの酸の低級アルキル
エステルを使用し、エステル交換反応させることによっ
ても(A)ポリエステル樹脂を得ることができる。さら
に必要に応じて安息香酸やt−ブチル安息香酸などの一
塩基酸をカルボン酸成分として使用してもよい。また、
上記アルコール成分およびカルボン酸成分に加え、ヒマ
シ油、脱水ヒマシ油、桐油、サフラワー油、大豆油、ア
マニ油、トール油、ヤシ油等の油成分を加えて、3成分
として反応させて得られるアルキッド樹脂であってもよ
い。また、上記で得られるポリエステル樹脂にアクリル
樹脂をグラフトしたグラフト変性ポリエステル樹脂であ
ってもよい。
【0009】(A)成分であるポリエステル樹脂は、樹
脂酸価が10〜100、好ましくは15〜50の範囲
で、重量平均分子量が5,000〜100,000の範
囲にあることが必要である。樹脂酸価が10未満では水
性化が困難となり、一方、100を超えると塗膜の耐水
性が劣る。重量平均分子量が5,000未満では衛生
性、フレーバー性が劣り、一方、100,000を超え
ると水性化が困難となり、また他の樹脂成分との相溶性
が悪くなり均一な塗膜が得られなくなる。
【0010】(A)成分であるポリエステル樹脂は、特
に限定されるものではないが、得られる塗膜の架橋密
度、耐水性、可撓性などの点から水酸基価が10〜30
0mgKOH/g の範囲にあり、ガラス転移温度が20〜80
℃であることが好ましい。上記(A)成分であるポリエ
ステル樹脂は樹脂中のカルボキシル基の少なくとも一部
が塩基性化合物で中和され、水溶化または水分散化され
る。
【0011】本発明において、(B)成分である芳香族
エポキシ樹脂とカルボキシル基含有アクリル樹脂とから
なるカルボキシル基含有反応生成物は例えば以下に示す
方法により得ることができる。 (1)芳香族系エポキシ樹脂とカルボキシル基含有アク
リル系樹脂とを、有機溶剤溶液中、第3級アミンの存在
下にエステル付加反応させる方法。 (2)有機溶剤溶液中、ベンゾイルパーオキサイド等の
ラジカル発生剤の存在下に、芳香族系エポキシ樹脂にカ
ルボキシル基含有アクリル系モノマーを含むラジカル重
合性不飽和単量体をグラフト重合反応させる方法。
【0012】上記カルボキシル基含有反応生成物の製造
に用いられる芳香族系エポキシ樹脂としては、例えばエ
ピクロルヒドリンとビスフェノールとをアルカリ触媒の
存在下に高分子量まで縮合させたもの、エピクロルヒド
リンとビスフェノールとをアルカリ触媒の存在下に低分
子量のエポキシ樹脂に縮合させ、この低分子量エポキシ
樹脂とビスフェノールとを重付加反応させることにより
得られたもの等の他、二塩基酸を組合せたエポキシエス
テル樹脂であってもよい。ここで二塩基酸としては、一
般式 HOOC−(CH2)n −COOH (式中、nは1〜12の整数を示す。)で示される化合
物、具体的には、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等やヘキサヒ
ドロフタル酸等が好適に用いられる。ビスフェノールと
しては、ビスフェノールA及びビスフェノールFが好適
に使用され、また両者の混合物であってもよい。
【0013】本発明における芳香族系エポキシ樹脂の具
体例としては、例えばシェル化学社製のエピコート10
04(エポキシ当量約900、数平均分子量約1,40
0)、エピコート1007(エポキシ当量約1,70
0、数平均分子量約2,900)、エピコート1009
(エポキシ当量約3,500、数平均分子量約3,75
0)、エピコート1010(エポキシ当量約4,50
0、数平均分子量約5,500)等が挙げられる。
【0014】上記エポキシ樹脂1分子当りのエポキシ基
の数は、特に制限されるものではなく、後記カルボキシ
ル基含有アクリル系樹脂との反応形態により適宜選択さ
れる。即ち、該反応形態がエステル付加反応である場合
には、上記エポキシ樹脂1分子当りエポキシ基は平均
0.5〜2個、好ましくは0.5〜1.6個であるのが
よい。また、該反応形態がエポキシ樹脂主鎖の水素引き
抜きによるカルボキシル基含有アクリル系モノマーを含
むアクリル系モノマーのグラフト反応である場合、上記
エポキシ樹脂中にエポキシ基は実質上存在しなくてもよ
い。
【0015】また、上記エポキシ樹脂の数平均分子量
は、通常1,400〜8,000程度、好ましくは2,
900〜7,000程度である。エポキシ樹脂の数平均
分子量が1,400より小さくなると、エポキシ樹脂に
起因する低分子成分が殺菌処理過程で缶内容物中に溶出
し、衛生上好ましくないという傾向が生ずる。また逆
に、エポキシ樹脂の数平均分子量が8,000より大き
くなると、アクリル系樹脂やアクリル系モノマーとの反
応時、粘度が高くなり過ぎ、安定な乳化が困難になると
いう傾向が生じる。
【0016】カルボキシル基含有反応生成物を得るため
の前記(1)エステル化反応において、カルボキシル基
含有アクリル系樹脂としては、下記(a)群の如きカル
ボキシル基含有ラジカル重合性不飽和単量体の少なくと
も1種及び必要に応じてこれと共重合可能な(b)群の
如きラジカル重合性不飽和単量体とを(共)重合させて
得られるアクリル系樹脂を例示できる。
【0017】(a)アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、クロトン酸等の如きα,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸。 (b)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアク
リレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等の如き
アクリル酸又はメタクリル酸の炭素原子数が1〜8個の
ヒドロキシアルキルエステル; メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチル
アクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアク
リレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアク
リレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルア
クリレート、tert−ブチルメタクリレート、シクロヘキ
シルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタク
リレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタク
リレート、アクリル酸デシル等の如きアクリル酸又はメ
タクリル酸の炭素原子数が1〜24個のアルキル又はシ
クロアルキルエステル; アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアク
リルアミド、N−エチルメタクリルアミド、ジアセトン
アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−
メチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチルアク
リルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等の如
き官能性アクリル又はメタクリルアミド誘導体; スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の
如き芳香族ビニル単量体; 酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、ビニルプロピオネート、ビニ
ルピバレート、ベオバモノマー(シェル化学社製)等の
如きビニル単量体。
【0018】上記した不飽和単量体の好ましい組合せの
例としては、例えば(イ)メタクリル酸メチル/アクリ
ル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸、(ロ)スチレン
/メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル/メタクリル
酸、(ハ)スチレン/アクリル酸エチル/メタクリル
酸、(ニ)メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル/ア
クリル酸等が挙げられる。
【0019】これらのカルボキシル基含有アクリル系樹
脂の調製は、例えば上記した不飽和単量体をラジカル重
合用開始剤の存在下に溶液重合法により容易に行ない得
る。上記カルボキシル基含有アクリル系樹脂の数平均分
子量としては、通常5,000〜100,000程度、
また酸価は樹脂固形分で通常50〜500程度の範囲内
がよい。
【0020】上記(1)のエステル付加反応において用
いられる第3級アミンとしては、一般式 Rabc N (式中、Ra 及びRb は窒素原子に結合する炭素原子数
1〜2個の置換又は未置換の一価アルキル基を、Rc
窒素原子に結合する炭素原子数1〜4個の置換又は未置
換の一価アルキル基を示す。)で示されるアミン類、例
えばトリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン(ジ
メチルアミノエタノール)、メチルジエタノールアミ
ン、エチルメチルエタノールアミン、ジメチルエチルア
ミン、ジメチルプロピルアミン、ジメチル−3−ヒドロ
キシ−1−プロピルアミン、ジメチルベンジルアミン、
ジメチル−2−ヒドロキシ−1−プロピルアミン、ジエ
チルメチルアミン、ジメチル−1−ヒドロキシ−2−プ
ロピルアミン等、その他N−メチルピロリジン、N−メ
チルモルホリン、ピリジン、N−メチルピロール、N−
メチルピペリジン等を例示でき、これらは1種単独で又
は2種以上混合して使用される。これらの中でもトリメ
チルアミン及びジメチルエタノールアミンが特に好適で
ある。
【0021】上記エステル付加反応において、使用され
る芳香族系エポキシ樹脂とカルボキシル基含有アクリル
系樹脂の固形分濃度としては、特に制限はなく、これら
樹脂の最適粘度を有する範囲であることが望ましい。ま
た第3級アミンは、芳香族系エポキシ樹脂のエポキシ基
に対して通常0.1〜 当量の範囲で使用するのが適当
である。
【0022】上記エステル付加反応は、従来公知の方法
で行なうことができ、例えば芳香族系エポキシ樹脂の有
機溶剤溶液とカルボキシル基含有アクリル系樹脂の有機
溶剤溶液とを均一に混合せしめた後、第3級アミン水性
溶液の存在下に通常60〜130℃の反応温度において
実質的にエポキシ基が消費されるまで約1〜6時間反応
を行なうことができる。
【0023】カルボキシル基含有反応生成物を得るため
の前記(2)のグラフト重合反応において使用するラジ
カル重合性不飽和単量体としては、前記(1)のエステ
ル付加反応におけるカルボキシル基含有アクリル系樹脂
を構成する(a)群及び(b)群の不飽和単量体と同様
のものを挙げることができる。
【0024】上記グラフト重合反応において、芳香族系
エポキシ樹脂と前記ラジカル重合性不飽和単量体との使
用割合としては、特に制限はないが通常前者:後者=9
5〜70重量%:5〜30重量%とするのがよい。この
場合、カルボキシル基含有ラジカル重合性不飽和単量体
は、全ラジカル重合性単量体中20〜80重量%となる
ように使用するのがよい。またラジカル発生剤は、ラジ
カル重合性不飽和単量体に対して通常3〜15重量%の
範囲で使用するのがよい。
【0025】上記グラフト重合反応は、従来公知の方法
で行なうことができ、例えば80〜150℃の加熱され
た芳香族系エポキシ樹脂の有機溶剤溶液にラジカル発生
剤を均一に混合せしめたラジカル重合性不飽和単量体を
1〜3時間要して添加し、更に同温度を1〜3時間保持
すればよい。
【0026】上記エステル付加反応及びグラフト重合反
応において使用される有機溶剤としては、芳香族系エポ
キシ樹脂及びカルボキシル基含有アクリル系樹脂を溶解
し且つこれら樹脂の反応物のカルボン酸塩を水で希釈す
る場合にエマルジョンの形成に支障を来たさない水と混
合し得る有機溶剤である限り、従来公知のものをいずれ
も使用できる。
【0027】上記有機溶剤としては、アルコール系溶
剤、セロソルブ系溶剤及びカルビトール系溶剤が好まし
い。斯かる有機溶剤としては、より具体的には、イソプ
ロパノール、ブチルアルコール、2−ヒドロキシ−4−
メチルペンタン、2−エチルヘキシルアルコール、シク
ロヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル
等を挙げることができる。また、前記以外の水と混合し
ない不活性有機溶剤も使用可能であり、斯かる有機溶剤
としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられる。
【0028】本発明において、上記(A)成分である反
応生成物は、その生成物中の少なくとも一部のカルボキ
シル基が塩基性化合物で中和され水分散化される。なお
(B)成分である反応生成物の樹脂酸価は30〜100
の範囲にあることが水分散性、塗膜性能などの点から好
ましい。
【0029】上記(A)成分または(B)成分中のカル
ボキシル基を中和するに用いられる塩基性化合物は、通
常カルボキシル基の中和に用いられるものである限り従
来公知のものを広く使用でき、例えば任意の第1級アミ
ン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニウム
塩等が挙げられる。より具体的には、メチルアミン、エ
チルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミ
ン、n−ヘキシルアミン、モノエタノールアミン、プロ
パノールアミン、ベンジルアミン、ジメチルアミン、ジ
ブチルアミン、ジヘキシルアミン、メチルエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン、ジエチ
ルエタノールアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、
トリエタノールアミン、トリブチルアミン、ジメチルn
−ブチルアミン、トリプロピルアミン、γ−ピコリン、
テトラヘキシルアンモニウムヒドロキサイド等である。
斯かる中和剤の使用量としては、カルボキシル基量に対
して通常0.1〜2の中和当量で用いるのがよい。該中
和剤による処理も、従来公知の方法により行ない得る。
【0030】本発明において、(C)成分であるアミノ
−ホルムアルデヒド樹脂は、アミノ成分として、メラミ
ン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステ
ログアナミン、スピログアナミン等を用い、アミノ成分
中のアミノ基にホルムアルデヒドを付加し、必要に応じ
て縮合し、さらにその生成したメチロール基の一部分、
またはすべてをメタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、イソブタノールなどの脂肪族一
価アルコールの1種または2種以上でエーテル化したも
のである。(C)成分のアミノ−ホルムアルデヒド樹脂
としては、塗料用として用いられるものであれば使用で
きるが、なかでもメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ベ
ンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
【0031】上記メラミン−ホルムアルデヒド樹脂の代
表例としては、例えば、三井サイアナミッド(株)製
の、高アルキルエーテル型のサイメル303、サイメル
1130、メチロール基型のサイメル370、サイメル
272、イミノ基型のサイメル325、サイメル25
4、三和ケミカル(株)製の、ニカラックMS17、ニ
カラックMS15、ニカラックMX−485、モンサン
ト社製のレジミン741、レジミン755、住友化学
(株)製のスミマールM−55などを挙げることができ
る。ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂の代表例
としては、三井サイアナミッド(株)製のサイメル11
23などを挙げることができる。
【0032】本発明の水性塗料組成物は、主として上記
の(A)成分、(B)成分および(C)成分とからな
り、これらを水性媒体中に溶解もしくは分散せしめてな
るものである。上記(A)、(B)および(C)成分の
合計100重量部中における各成分の配合割合は下記の
とおりである。 (A)成分:20〜98重量部、好ましくは55〜90
重量部 (B)成分:1〜60重量部、好ましくは5〜30重量
部 (C)成分:1〜20重量部、好ましくは5〜15重量
【0033】(B)成分の配合量が1重量部より少ない
と形成される塗膜の硬度が低下し、耐ブロッキング性が
悪化する。一方、(B)成分の配合量が60重量部より
多くなると塗装性が低下し、さらに形成される塗膜の光
沢が低下し、また印刷インキとの密着性も悪化する。
(C)成分の配合量が1重量部より少なくなると形成さ
れる塗膜の硬化性が低下し、耐水性や耐ブロッキング性
が悪化する。一方、(C)成分の配合量が20重量部よ
り多くなると加工性、インキ適性が悪化する。
【0034】本発明組成物の樹脂固形分濃度は特に限定
されるものではないが、通常約15〜40重量%の範囲
が好ましい。本発明の水性塗料組成物には、有機溶剤が
配合されていてもよいが、その配合量は環境汚染の観点
から組成物中20重量%以下の範囲であることが望まし
い。更に本発明の組成物には、必要に応じ一般に使用さ
れる添加剤、例えば凝集防止剤、流動性調整剤、消泡
剤、硬化触媒、顔料等を適宜配合し得る。また(A)、
(B)および(C)成分の合計100重量部に対して2
0重量部までの、アクリル樹脂、ポリブタジエン系樹脂
などの改質樹脂やフェノール樹脂などのアミノ−ホルム
アルデヒド樹脂以外の架橋剤を配合することができる。
【0035】本発明の水性塗料組成物は、当該技術分野
で既知の種々の技術により、種々の基材に適用され得
る。例えば本発明の組成物は、就中アルミニウム、チン
フリースチール、電界錫プレート圧延板等から製造され
る主として金属製の缶を製造する製缶産業において使用
することができる。
【0036】本発明組成物は、必要に応じてインキ塗装
された金属板などのシート状物にロールコータなどによ
って塗装され、ついで、加工される用途に適しており、
例えば、スリーピース缶の缶胴や蓋、キャップ(王冠)
などの用途に適している。本発明組成物は、通常、乾燥
塗膜厚が1〜20ミクロンとなるように塗装され、一般
に約90〜330℃の温度で約5秒〜30分間乾燥され
る。
【0037】
【発明の効果】本発明の水性塗料組成物は、加工性に優
れ、しかも耐ブロッキング性、インキ適性、密着性等に
も優れた塗膜を形成し得るものであり、塗装後に加工を
行なう用途、特に容器外面、蓋、キャップ用の金属板の
塗装に適している。
【0038】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明をより一層明ら
かにする。尚、以下において単に「部」及び「%」とあ
るのは、それぞれ「重量部」、「重量%」を意味する。
【0039】〈ポリエステル樹脂の製造〉 製造例1 四ツ口フラスコにジエチレングリコール32.9部、ネ
オペンチルグリコール40.0部、アジピン酸19.7
部、無水フタル酸20.0部を仕込み、200〜220
℃に加熱し、酸価が5以下になるまで反応した。次に1
60℃まで冷却し、無水ピロメリット酸25.1部を加
えそのまま反応を続け、酸価が30になった時点で反応
を終了させた。80℃以下に冷却し、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル15.2部を加えてポリエステル
樹脂溶液を得た。得られた樹脂の固形分は樹脂酸価3
0、水酸基価189、重量平均分子量7,000であっ
た。得られたポリエステル樹脂溶液に対してジメチルエ
タノールアミン9.9部および水を添加して固形分30
%の透明な水性ポリエステル樹脂溶液Aを得た。
【0040】製造例2 四ツ口フラスコにネオペンチルグリコール70.3部、
アジピン酸20.4部、無水フタル酸13.8部、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸25.1部を仕込み、200〜2
20℃に加熱し、酸価が5以下になるまで反応した。次
に160℃まで冷却し、無水トリメリット酸13.4部
を加えそのまま反応を続け、酸価が25になった時点で
反応を終了させた。80℃に冷却し、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル14.7部を加えてポリエステル
樹脂溶液を得た。得られた樹脂の固形分は樹脂酸価2
5、水酸基価162、重量平均分子量10,000であ
った。得られたポリエステル樹脂溶液に対してジメチル
エタノールアミン10.3部および水を添加して固形分
30%の透明な水性ポリエステル樹脂溶液Bを得た。
【0041】製造例3 四ツ口フラスコにエチレングリコール15.7部、ネオ
ペンチルグリコール26.3部、イソフタル酸48.5
部、無水マレイン酸9.5部を仕込み窒素ガスを導入し
つつ撹拌下で20℃に加温し、酸価が5以下になるまで
反応した後、100℃まで冷却し、n−ブタノール87
部を仕込み、滴下槽にアクリル酸6部、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート9部、スチレン15部、過酸化ベン
ゾイル1.5部の混合物を3時間にわたって滴下した。
その後、105℃に保ち1時間反応し、過酸化ベンゾイ
ル0.2部を添加し、1時間反応させた後、冷却してポ
リエステル樹脂溶液を得た。得られた樹脂の固形分は樹
脂酸価40.5、水酸基価152、重量平均分子量3
0,000であった。得られたポリエステル樹脂溶液に
対してジメチルエタノールアミン7.4部、水200部
を添加し、80℃にて減圧下でn−ブタノールとともに
水を固形分が50%となるまで留去した後、水を加えて
固形分30%の透明な水性ポリエステル樹脂溶液Cを得
た。
【0042】製造例4 協和発酵(株)製のアクリル変性飽和ポリエステル樹脂
のブチルセロソルブ溶液(商品名「RBA233」、樹
脂酸価40、水酸基価45、重量平均分子量約50,0
00、固形分70%)100部にジメチルエタノールア
ミン4.5部および脱イオン水128.8部を混合、中
和して固形分30%の水性ポリエステル樹脂溶液Dを得
た。
【0043】製造例5(比較用) 四ツ口フラスコにエチレングリコール12.9部、ネオ
ペンチルグリコール21.6部、アジピン酸23.3
部、テレフタル酸26.5部を仕込み窒素ガスを導入し
つつかきまぜながら230℃に加温し、酸価が5以下に
なるまで反応し、次に160℃まで冷却しアジピン酸1
5.8部を添加し、更に反応を続け酸価が35になった
時点で反応を終了させた。80℃以下に冷却し、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル17.5部を加えてポ
リエステル樹脂溶液を得た。得られた樹脂の固形分は樹
脂酸価35、水酸基価105、重量平均分子量4,80
0であった。得られたポリエステル樹脂溶液に対してジ
メチルエタノールアミン4.8部および水を添加し、固
形分30%の透明で粘稠な水性ポリエステル樹脂溶液E
を得た。
【0044】製造例6(比較用) 四ツ口フラスコにジメチルテレフタレート492部、エ
チレングリコール252部、ネオペンチルグリコール2
81部、酢酸亜鉛0.07部、三酸価アンチモン0.1
5部を仕込み、窒素気流下にて攪拌しながら160〜2
20℃に加熱しエステル交換反応を行った。理論量のメ
タノールを留出した後、このものにイソフタル酸411
部、アゼライン酸209部を仕込み180〜240℃で
エステル化反応させた。酸価が20以下になったところ
で、徐々に減圧し、1mmHg以下、260℃で6時間減圧
重合させた後、80℃以下に冷却し、エチレングリコー
ルモノブチルエーテルを加えて固形分70%のポリエス
テル樹脂溶液Fを得た。得られた樹脂の固形分は樹脂酸
価1.2、水酸基価9、重量平均分子量30,000で
あった。この樹脂は酸価が低いためジメチルエタノール
アミンを加えても水性化できなかった。なお、製造例1
〜6における各ポリエステル樹脂溶液の樹脂はいずれも
ガラス転移温度が20〜80℃であった。
【0045】〈カルボキシル基含有アクリル系樹脂溶液
の製造〉 製造例7 撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素導入
口を備えた四ツ口フラスコにブタノール400部を秤取
した。次にメタクリル酸174部、スチレン87部、エ
チルアクリレート29部及びベンゾイルパーオキサイド
(75%水湿潤物)14.5部をビーカーに秤取し、よ
く混合撹拌し、予備混合物を調製した。フラスコ中のブ
タノールの温度を105℃に加熱し、この温度において
前記予備混合物を滴下ロートから3時間に亙って滴下し
た。同温度で更に2時間保持し、共重合反応を完了させ
た。次いで2−ブトキシエタノール290部を加えて、
粘度370センチポイズ、樹脂酸価390、固形分30
%のカルボキシル基含有アクリル系樹脂溶液Gを得た。
【0046】〈エポキシ樹脂溶液の製造〉 製造例8 エピコート828(油化シェル社製エポキシ樹脂、エポ
キシ当量約190、粘度約130ポイズ、25℃)50
5部、ビスフェノールA286部、トリ−n−ブチルア
ミン0.5部及びメチルイソブチルケトン88部を反応
容器に入れ、窒素気流下で135℃に加熱したところ、
内容物は180℃まで発熱した。このものを160℃ま
で冷却し、約3時間反応を行なってエポキシ価0.02
5、溶液粘度(25℃における樹脂分40%のブチルカ
ルビトール溶液のガードナーホルト粘度)Z2 の90%
エポキシ樹脂溶液Hを得た。
【0047】製造例9 エピコート807(油化シェル社製エポキシ樹脂、エポ
キシ当量約170、粘度約130ポイズ、25℃)46
2部、ビスフェノールF274部、トリ−n−ブチルア
ミン0.5部及びメチルイソブチルケトン82部を反応
容器に入れ、窒素気流下で135℃に加熱したところ、
内容物は180℃まで発熱した。このものを160℃ま
で冷却し、約3時間反応を行なってエポキシ価0.02
4、溶液粘度(25℃における樹脂分40%のブチルカ
ルビトール溶液にガードナーホルト粘度)Z2 の90%
エポキシ樹脂溶液Iを得た。
【0048】〈カルボキシル基含有反応生成物の製造〉 製造例10 配合 (1)アクリル系樹脂溶液G 150部 (2)エポキシ樹脂溶液H 283部 (3)n−ブタノール 86部 (4)2−ブトキシエタノール 47部 (5)脱イオン水 3.2部 (6)ジメチルアミノエタノール 5.3部 (7)ジメチルアミノエタノール 9.5部 (8)脱イオン水 416部 合計 1,000部
【0049】反応容器に上記(1)〜(4)を入れ、窒
素気流下で115℃に加熱し、樹脂成分を溶解せしめ
た。溶解後105℃まで冷却し、(5)〜(6)の順に
加え、105℃で3時間保持した。反応生成物はアクリ
ル系樹脂/エポキシ樹脂の固形分重量比が15/85で
ある。反応は、酸価を測定して追跡し、反応終点では酸
価51であった。次いで3時間後に(7)を添加した。
その後、(8)を30分間に亘って添加して充分に撹拌
を行ない固形分30%の安定なカルボキシル基含有反応
生成物水分散液Jを得た。
【0050】製造例11 配合 (1)エポキシ系樹脂溶液I 283部 (2)n−ブタノール 121部 (3)2−ブトキシエタノール 117部 (4)メタクリル酸 27部 (5)スチレン 13.5部 (6)アクリル酸エチル 4.5部 (7)過酸化ベンゾイル 3部 (8)ジメチルアミノエタノール 14.8部 (9)脱イオン水 533.2部 合計 1,000部
【0051】反応容器に上記(1)〜(3)を入れ、窒
素気流下で115℃に加熱し、樹脂成分を溶解せしめ
た。次いで(4)〜(7)の混合物を1時間で滴下し、
更に115℃で2時間反応させた。その後105℃まで
冷却し、(8)を添加して中和を行なった。その後
(9)を30分間に亘って添加し充分に撹拌を行なって
固形分30%の安定なカルボキシル基含有反応生成物水
分散液Kを得た。
【0052】〈水性塗料組成物の製造〉 実施例1 配合 (1)水性ポリエステル樹脂溶液A 150部 (2)カルボキシル基含有反応生成物水分散液J 150部 (3)サイメル303 10部 (4)脱イオン水 81部 (5)ブチルセロソルブ 9部 合計 400部 容器に上記(1)を入れ、(4)、(5)で希釈し、十
分に撹拌を行った。次いで(2)(3)の順に撹拌下、
徐々に添加して固形分25%の安定な水性塗料を得た。
【0053】実施例2 実施例1において、カルボキシル基含有反応生成物水分
散液Jのかわりに、カルボキシル基含有反応生成物水分
散液Kを使用する以外は、実施例1と同様に行い、安定
な水性塗料を得た。
【0054】実施例3 実施例1において、水性ポリエステル樹脂溶液Aのかわ
りに、水性ポリエステル樹脂溶液B使用し、サイメル3
03のかわりにサイメル370を使用する以外は、実施
例1と同様に行い、安定な水性塗料を得た。
【0055】実施例4 配合 (1)水性ポリエステル樹脂溶液C 100部 (2)カルボキシル基含有反応生成物水分散液J 216.7部 (3)サイメル325 5部 (4)脱イオン水 70.1部 (5)ブチルセロソルブ 7.8部 (6)リン酸 0.4部 合計 400部 容器に上記(1)を入れ、(4)、(5)で希釈し、十
分に撹拌を行った。次いで(2)(3)(6)の順に撹
拌下、徐々に添加して固形分25%の安定な水性塗料を
得た。
【0056】実施例5 配合 (1)水性ポリエステル樹脂溶液D 266.7部 (2)カルボキシル基含有反応生成物水分散液K 40部 (3)サイメル325 8部 (4)脱イオン水 74.9部 (5)ブチルセロソルブ 8.4部 (6)リン酸 2部 合計 400部 容器に上記(1)を入れ、(4)、(5)で希釈し、十
分に撹拌を行った。次いで(2)(3)(6)の順に撹
拌下、徐々に添加して固形分25%の安定な水性塗料を
得た。
【0057】比較例1 実施例1において、水性ポリエステル樹脂溶液Aのかわ
りに、水性ポリエステル樹脂溶液Eを使用する以外は、
実施例1と同様に行い、安定な水性塗料を得た。
【0058】比較例2 実施例1において、水性ポリエステル樹脂溶液Aのかわ
りに、水性ポリエステル樹脂溶液Fを使用する以外は、
実施例1と同様に行ったが、安定な水性塗料を得ること
ができなかった。
【0059】比較例3 配合 (1)水性ポリエステル樹脂溶液A 300部 (2)サイメル303 10部 (3)脱イオン水 81部 (4)ブチルセロソルブ 9部 合計 400部 容器に上記(1)を入れ、(4)、(5)で希釈し、十
分に撹拌を行った。次いで(2)を撹拌下、徐々に添加
して固形分25%の安定な水性塗料を得た。
【0060】比較例4 配合 (1)カルボキシル基含有反応生成物水分散液J 316.7部 (2)サイメル325 5部 (3)脱イオン水 70.1部 (4)ブチルセロソルブ 7.8部 (5)リン酸 0.4部 合計 400部 容器に上記(1)を入れ、(3)、(4)で希釈し、十
分に撹拌を行った。次いで(2)を撹拌下、徐々に添加
して固形分25%の安定な水性塗料を得た。
【0061】上記実施例および比較例で得られた各水性
塗料について、外観、塗膜の密着性、耐沸騰水性、加工
性、および塗料の経時安定性について試験を行った。試
験方法は下記方法に従って行った。試験結果を後記表1
に示す。
【0062】試験方法 試験塗板の作成:厚さ0.23mmのアルミニウム板の一
方の面に、アルキド系インキで印刷した後、乾燥塗膜重
量が45mg/100cm2 となるように各水性塗料をウェ
ット・オン・ウェット方式でバーコータにて塗装し、乾
燥機にて170℃で5分間焼付けて試験板を得た。
【0063】外観:試験塗板の塗面状態を目視で観察す
る。 ○…全くハジキなし △…若干ハジキがある ×…全面にハジキがある
【0064】密着性:試験塗板のインキ上の塗膜面およ
び素材上の塗膜面にナイフを使用して、約1.5mmの幅
で縦、横それぞれ11本の切り目をゴバン目状に入れ
る。24mm幅のセロハン粘着テープを密着させ、強く剥
離した時のゴバン目部の密着性を目視で観察する。 ○…全く剥離なし △…若干剥離あり ×…著しい剥離あり
【0065】耐沸騰水性:試験塗板を、100℃で30
分間沸騰水中に浸漬後、塗膜をセロハン粘着テープ剥離
により、上記密着性の試験と同一の評価方法で判定す
る。 ○…全く剥離なし △…若干剥離あり ×…著しい剥離あり
【0066】加工性:試験塗板を、水性塗料の塗膜面が
キャップ外側になるようにして、外径30mm、高さ16
mmのキャップを成形した時の側面部を目視で観察する。 ○…クラックなし △…若干クラックあり ×…著しいクラックあり
【0067】耐ブロッキング性:試験塗板を10cm四方
にカットし、各試験塗板の間にクリネックス(商標名)
ティシュ(キンバリー−クラーク社製、登録商標)を挟
み、50℃の高温室にて100kgの加重をかけ24時間
放置した後、クリネックスティシュを剥がす。その時の
抵抗を判定する。○…抵抗なしで剥がれる △…若干の抵抗で剥がれる ×…クリネックスティシュが切れる
【0068】塗料の経時安定性:供試する水性塗料10
0mlを内容量100mlのガラス製広口ビンに入れて密封
し、50℃の恒温槽中に1ケ月間保存した後開封して調
査し、液面に皮張りの有無、水性塗料の粘度、分散粒子
の平均粒径を調査し、総合的に状態変化を保存前と比較
する。 ○…ほとんど変化なし △…若干変化あり ×…著しく変化あり
【0069】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小口 博之 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 粉川 共生 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)、(B)および(C)成分の
    合計が100重量部であって、 (A)重量平均分子量5,000〜100,000、樹
    脂酸価10〜100のポリエステル樹脂20〜98重量
    部、 (B)芳香族系エポキシ樹脂とカルボキシル基含有アク
    リル樹脂とからなるカルボキシル基含有反応生成物1〜
    60重量部、および (C)アミノ−ホルムアルデヒド樹脂1〜20重量部の
    樹脂混合物を水性媒体中に溶解もしくは分散せしめてな
    ることを特徴とする水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 (A)ポリエステル樹脂の水酸基価が1
    0〜300mgKOH/gで、かつガラス転移温度が20〜8
    0℃であることを特徴とする請求項1記載の水性塗料組
    成物。
  3. 【請求項3】 (B)カルボキシル基含有反応生成物の
    製造に用いられる芳香族系エポキシ樹脂が、数平均分子
    量1,400〜8,000を有するものである請求項1
    又は2記載の水性塗料組成物。
JP35185293A 1993-12-27 1993-12-27 水性塗料組成物 Pending JPH07188611A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35185293A JPH07188611A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 水性塗料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35185293A JPH07188611A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 水性塗料組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07188611A true JPH07188611A (ja) 1995-07-25

Family

ID=18420050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35185293A Pending JPH07188611A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 水性塗料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07188611A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10168384A (ja) * 1996-12-16 1998-06-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd 水性塗料用樹脂およびそれを用いた水性塗料
JP2001288403A (ja) * 2000-02-01 2001-10-16 Unitika Ltd 水性コーティング組成物
JP2002275364A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Unitika Ltd 樹脂水性分散体
JP2006306939A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Toyo Seikan Kaisha Ltd 水性塗料組成物、及び塗装物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10168384A (ja) * 1996-12-16 1998-06-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd 水性塗料用樹脂およびそれを用いた水性塗料
JP2001288403A (ja) * 2000-02-01 2001-10-16 Unitika Ltd 水性コーティング組成物
JP2002275364A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Unitika Ltd 樹脂水性分散体
JP2006306939A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Toyo Seikan Kaisha Ltd 水性塗料組成物、及び塗装物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120138502A1 (en) Compositions and methods for coating food cans
AU707121B2 (en) Microgel
EP0134691A2 (en) Compositions curable at ambient or slightly elevated temperatures comprising a polyhxdroxy compound together with a specified epoxide/carboxylic anhydride crosslinking system
JP3215564B2 (ja) 水性塗料組成物
JP2680294B2 (ja) 重ね塗り保護−及び/又は装飾被覆の製法
EP0526991B1 (en) Aqueous coating composition
JPH07188611A (ja) 水性塗料組成物
JP2003026992A (ja) 水性塗料組成物
JP2808979B2 (ja) 水性塗料組成物
JPH08259667A (ja) 硬化性樹脂組成物、塗料組成物および塗膜形成方法
JPH06329974A (ja) 水性塗料組成物
EP0523940B1 (en) Curing catalyst-free water based coating composition
JPH07145342A (ja) 水性塗料組成物
JPH06228496A (ja) 水性塗料組成物
JP3638312B2 (ja) リン酸変性エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた水系塗料組成物
JP3130366B2 (ja) 水性塗料組成物
JP2884973B2 (ja) 水性樹脂組成物
JP2001288404A (ja) 水性コーティング組成物及びこれを用いてなるポリオレフィン樹脂成形物。
JP2598176B2 (ja) 水性樹脂組成物
JPH06136317A (ja) 水性被覆組成物
JPH02283774A (ja) 缶用水性塗料組成物
JPH06228497A (ja) 水性塗料組成物
JP3472281B2 (ja) 樹脂ブレンドの水ベースビニルコーティング組成物およびその使用
JP3209609B2 (ja) 水性被覆組成物
JPH11193357A (ja) 粉体塗料組成物