JPH07187711A - 磁気記憶ディスク用基体およびガラスセラミック品の製造方法 - Google Patents

磁気記憶ディスク用基体およびガラスセラミック品の製造方法

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JPH07187711A
JPH07187711A JP6159960A JP15996094A JPH07187711A JP H07187711 A JPH07187711 A JP H07187711A JP 6159960 A JP6159960 A JP 6159960A JP 15996094 A JP15996094 A JP 15996094A JP H07187711 A JPH07187711 A JP H07187711A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きなビット密度を達成するために、ピット
が形成されていない基体からなる磁気記憶ディスク用基
体を提供する。 【構成】 酸化物基準の重量パーセントで表して、50%
−65%のSiO2 、18%−25%のCaO、6%−11%の
Na2 O、6%−12%のK2 O、0%−2.5 %のAl2
3 、および5%−9%のFから実質的になるガラスの
バッチを溶融して溶融物を得る。この溶融物を冷却しな
がら所望の形状のガラスボディを形成する。このガラス
ボディをその場で結晶化させるのに十分な期間に亘り約
625 ℃から700 ℃までの範囲の温度に該ガラスボディを
暴露する。このとき、結晶化により生じた結晶は、高度
に結晶性であるミクロ構造を有し、平均で約1μm以下
の長さと約0.5 μmの幅を有する堅く結合しブレード状
の結晶からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記憶ディスクおよび
それに用いる剛性基体ならびにカナサイト型微粒子のガ
ラスセラミック品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,386,162 号は、カナサイト
結晶、アグレライト結晶、およびフェドライト結晶のう
ち少なくとも1つの結晶が主結晶相を構成するガラスセ
ラミック品の調製について開示している。
【0003】その特許は、結晶が一般的に約0.25μmか
ら2μmまでの幅および約1μmから25μmまでの長さ
を有することを述べている。実施例はときにはホタル石
(CaF2 )結晶が特別に含まれることを示している。
【0004】米国特許第4,971,932 号は、磁気記憶装置
および特にそれに使用する剛性情報ディスクの製造につ
いて記載している。そのディスクは、表面に磁気媒体の
コーティングを有するガラスセラミック基体から実質的
になり、特に主結晶相がシート状ケイ酸塩(sheet sili
cate)ミクロ構造、より好ましくは鎖状ケイ酸塩(chai
n silicate)ミクロ構造、そして最も好ましくはカナサ
イト結晶を有するガラスセラミックからなる。
【0005】これら組成物のいくつかの基体は、下記の
条件を有することにより特に望ましいものとなった。
【0006】(1) 大きなボディ強度と破壊靭性が40,0
00psi(約280 MPa)の近傍にある破壊係数および
5MPa・m1/2 の近傍にあるKIC値により立証され
る; (2) アルミニウムと同等の弾性率; (3) アルミニウムの100 未満のヌープ硬さとは対照的
に、500 より大きいヌープ硬さにより示されるような硬
い表面硬度; (4) 湿った環境における優れた化学的耐久性;および (5) 高精度の平らで滑らかな表面。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】言うまでもなく、磁気
記憶装置の製造技術が進歩するにつれ、基体表面におい
て欠陥のないことおよび非多孔性であることの重要性は
非常に高まっている。それゆえ、そのような装置の製造
には、基体が非常に滑らかに研磨された表面を有し、そ
の表面のために読取り/書込みヘッドの浮上量を非常に
小さくでき、その結果、ディスク上により多くのデータ
をコード化できることが必要とされている。ディスクの
顕微鏡実験によると、ディスクの表面にはミクロン以下
のサイズのピット(pit )が存在することがあるのが分
った。そのようなピットが形成されるのは、表面におい
て結晶が欠落(pluckout)していることおよび研磨状態
に差異があることが原因であった。
【0008】したがって、本発明の主な目的は、それら
のピットが形成されるのを防ぎ、それにより、結果とし
て大きなビット密度を伴う小さなサイズのビットを達成
することにある。
【0009】本発明の第2の目的は、ガラスセラミック
中により微細なミクロ構造を形成することによっていっ
そう滑らかな研磨表面を作成することにある。
【0010】前駆体ガラスを、コーニングコード963
4としてニューヨーク州、コーニングのコーニング社か
ら市販されている、主結晶相としてカナサイトを含有す
るガラスセラミックボディに転換する一般的な熱処理
は、600 ℃から650 ℃までの範囲内の温度で約1時間に
およぶ初期の核形成工程と、続いての800 ℃から890 ℃
までの範囲内の温度での1時間以上におよぶ結晶化工程
とからなる。そのような温度への暴露の順番により、高
度に結晶化した物質、すなわち、90容量%より多くが結
晶性であり、残留ガラスのマトリックス内で任意に配向
し、堅くかみあった、ブレード状の(bladed)カナサイ
ト結晶およびホタル石結晶からなるミクロ構造を有する
物質が得られる。カナサイト結晶は一般的に、3ミクロ
ンから10ミクロンまでの範囲の長さと、0.5 ミクロンか
ら1ミクロンまでの範囲の直径を有する。
【0011】ホタル石結晶相は実際に2つの形態で存在
する。第1に、ホタル石結晶相はカナサイト結晶が核形
成して成長する核形成部位として機能する。これらの小
さなホタル石結晶は、せいぜい0.1 ミクロンの直径に達
してもよい。第2には、結晶化温度、すなわち、700 ℃
より高い温度では、第2のホタル石がシリカ質残留ガラ
スのポケット内で成長する。生成したミクロ構造は、カ
ナサイト結晶とホタル石結晶または結晶性集塊(agglom
erate )との両者からなる。これらの結晶/結晶性集塊
は、直径で0.1 μm未満から1μmを超える大きさにお
よぶ。
【0012】最終のガラスセラミックの多相特性、すな
わち、カナサイト相と第2のホタル石相が共存する結果
として、その研磨した表面組織が不均質となり得る。し
たがって、各々の相と、また程度は劣るが、カナサイト
のような異方性結晶における異なる結晶面とが、研磨速
度を異なったものにする。それらの異なる研磨速度のた
めに、多相物質に研磨と続いての洗浄工程を施した場
合、その最中に微小な規模でピットが生じ得る。そのた
め、基体を積極的に研磨および/または洗浄すると、ホ
タル石集塊が欠落し、直径で約0.5 μmから1.0 μmの
範囲の小さなピットを残すことになる。もちろん、ピッ
トが生じる度合いは研磨と洗浄を注意深くコントロール
することにより減少し得るが、この第2の相を除去すれ
ばより柔軟で強固な仕上げ工程が可能となる。
【0013】第2のホタル石相を除去または少なくとも
その濃度を最小にする第1の手法として、バルク複合体
中のCaF2 成分の量を減少させることが提案された。
しかしながら、CaF2 成分を減少させるとカナサイト
結晶の核形成に悪影響を及ぼし得る。すなわち、相を分
離する駆動力が低くなると、結晶を成長させるための部
位としてのホタル石がわずかしか生成されず、結果とし
て、そのような環境によりカナサイトの結晶が不本意に
大きくなる。このため、強度が減少し得、より重要なこ
とには、剛性ディスク基体には許容されない粗い研磨表
面が形成され得る。
【0014】したがって、本発明の特別な目標は、元の
バルク組成物を変更することには頼らずに第2のホタル
石結晶の量をコントロールする手段を提供することにあ
った。この目標を達成することにより、本発明の主な目
的、すなわち、仕上げ工程中に表面のピットが形成され
るのを防ぐことを達成することが可能になった。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目標は、酸化物基準
の重量パーセントで表して、50%−65%のSiO2 、18
%−25%のCaO、6%−11%のNa2 O、5%−9%
のF、6%−12%のK2 O、および0%−2.5 %のAl
2 3 から実質的になる組成を有する前駆体ガラスボデ
ィを、約625 ℃から約700 ℃までの範囲の温度に比較長
時間、すなわち、少なくとも2時間に亘って暴露するこ
とにより達成できることが分った。形成したボディは強
く、非常に微細な粒であり単相のカナサイトガラスセラ
ミックであって、高度に結晶性(>80容量%)でありな
おかつ平均の大きさが長さにおいて約1μm以下で幅に
おいて約0.5 μm以下の密に結合したブレード状カナサ
イト結晶からなるミクロ構造を有するカナサイトガラス
セラミックである。このガラスセラミックは、20kps
i(約140 MPa)から30kpsi(約210 MPa)ま
での範囲の破壊係数および2.0 MPa・m1/2 から3.5
MPa・m1/2 までの範囲の破壊靭性を示す。
【0016】より好ましい前駆体ガラス組成物は、米国
特許第4,971,972 号におけるより好ましい組成範囲内に
ある。すなわち、そのガラスは、酸化物基準の重量パー
セントで表して、55%−60%のSiO2 、20%−23%の
CaO、7.5 %−9%のNa2 O、5%−7.5 %のF、
8%−9.5 %のK2 O、および1.5 %−2.5 %のAl2
3 から実質的になる。
【0017】
【発明の作用および効果】所望の非常に高い結晶化度得
るために、特に、効果的な範囲におけるより低い温度領
域の温度で、2時間を超える熱処理期間(例えば、8−
12時間)を必要とすることもある得る。非常に長い暴露
期間でもかまわないが、商業的見地から見て不経済的で
あるのが明らかである。したがって、12時間の暴露期間
が実際的な最大限であると考えられ、2時間から8時間
が好ましい。しかしながら、いくつかの実験により、最
も望ましい結晶ミクロ構造を形成させる最も経済的に実
践的な熱処理スケジュールを決定することは、ガラスセ
ラミック業界における当業者にとっては容易なことであ
る。
【0018】そのような低温、すなわち、ガラスの粘度
が約109 ポアズから1012ポアズ(約108 Pa・sから10
11Pa・s)の範囲におよぶ温度での実質的に完全な結
晶化は、ケイ酸塩をベースとするガラスセラミックにと
っては普通ではない。図1に示したように、カナサイト
とホタル石の相の核形成および成長速度曲線は温度でか
なり重複するので、その完全な結晶化はこの組成系にお
いて達成できる。結果として、適切に温度を選択し、ボ
ディを長期間に亘り暴露することにより、注意深くコン
トロールした方法で「核形成」段階と「結晶化」段階に
おいてガラスを等温状態にし得る。これらの温度は非常
に低いので、相を分離する駆動力および第2のホタル石
の成長が最小限となり、その結果、微量のホタル石核形
成結晶、それらの核形成結晶上に成長したカナサイト結
晶、および隙間にある残留ガラスからのみ実質的になる
結晶性ミクロ構造が形成される。
【0019】さらに、この低温熱処理を実施することに
より形成された非常に微細な粒の均一なミクロ構造は、
記憶ディスク用基体の調製において鍵となる利点を供す
る。磁気記憶装置の製造者は引き続き、いっそう大きな
ビット密度を望む傾向にあり、そのようなビット密度で
は、より小さなビットサイズを用いてディスクの同一区
域により多くのデータを書き込める。これらのデータに
アクセスするためには、読取り/書込みヘッドがディス
クに非常に接近して「浮上」することが必要となる。1.
5 マイクロインチ(<50nm)の浮上量を通常のものと
する研究が現在始まっている。そのような研究はディス
ク基体について少なくとも2つの重要な関係を含んでい
る: (1) 超低浮上量を達成するには、非常に平らで非常に
滑らかな表面が必要である。スティクションを最大限に
活用するのに現在必要とされる微妙な表面の質感(text
ure )は、J.W.アルファにより「磁気記憶装置のデ
ィスク基体」という名称で1993年5月20日に出願され本
出願人と同一の譲渡人に譲受された米国特許出願第08/6
3,768 号に開示されているような「接地帯(landing zo
ne)」をさらに設けることにより、多くの場合にはより
滑らかになるか、または完全に除去される。接触記録に
は極めて滑らかな表面が必須となる。
【0020】(2) より小さなビットサイズを得るに
は、ディスクの表面におけるマイクロピット(micro pi
t )を除去することが必要である。
【0021】本発明の高度結晶性物質の研磨表面につい
ての原子力顕微鏡検査像は、1.2 nmから2.0 nmまで
の範囲の平均粗さ(Ra)値および16nm以下のピーク
から谷までの値とを示している。ウィコー(Wyko)表面
アナライザ(光学干渉計技術)を用いた表面評価は1.0
nm未満のRa値を示した。それらの値は、迅速で単純
な研磨を施した試料表面について報告された。研磨方法
または洗浄方法を最大限に利用する試みは行なわれてい
ない。
【0022】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。
【0023】下記の表は、酸化物基準の重量部で示した
いくつかのガラス組成物を記載しており、本発明の方法
の有効性を説明している。フッ素が結合している陽イオ
ンは知られていないので、従来のガラスおよびガラスセ
ラミック分析の慣例にしたがって、単にフッ素として記
載している。さらに、各々のガラスの個々の成分の合計
はほぼ100 であるので、全ての実践的な目的のために、
各々の表に示した値は重量パーセントを表わすものと考
えてよい。実際のバッチ成分は、共に溶融されたとき
に、適切な比率で所望の酸化物に転化される酸化物また
は他の化合物のいずれTのいかなる物質からなり得る。
例えば、CaCO3 およびK2 CO3 は、それぞれCa
OおよびK2 Oのバッチ材料として機能できる。
【0024】バッチ成分を配合し、均一な溶融物を得る
ためにともにボールミル粉砕し、次いで白金のるつぼに
装填した。るつぼを覆った後、このるつぼを約1325℃で
運転している炉に移し、約3時間に亘ってバッチを溶融
した。その後、るつぼを炉から取り出し、溶融物をスチ
ール型中に注ぎ入れ、約15.2×15.2×1.3 cm(約6イ
ンチ×6インチ×0.1 インチ)の寸法を有する矩形のガ
ラススラブを製造した。それらのガラススラブをただち
に約550 ℃で運転しているアニーラーに移した。
【0025】溶融と形成中のフッ素の揮発化は低かった
(すなわち、10%未満であった)。
【0026】上述した混合、溶融、および形成工程の記
載は研究室規模の操作を表わすものであり、本発明を実
施できるガラス組成物は商業的ガラス製造に従来用いら
れている混合、溶融、および形成工程を用いることによ
り加工できる。それゆえ、バッチ成分をともに完全にブ
レンドして、均質な溶融物を得るのに十分に高温で十分
な時間に亘って溶融し、その後ガラス品に造型すること
のみが必要である。
【0027】
【表1】
【0028】表IIは、ガラススラブが電気加熱炉中で暴
露された8つの異なる熱処理を記載している。全ての例
において、保持期間後、炉への電流を遮断し、試料は炉
内に保持しつつ室温まで冷却した。この種の冷却は、
「炉の冷却する速度」と称し、すなわち、約3℃/分か
ら5℃/分であった。結晶化したガラス品は白色の外観
を示し、噛み合ったラス状の形態構造を示す結晶を含ん
でいた。
【0029】表II 熱処理A 300 ℃/時間の速度で室温から850 ℃まで加熱。850 ℃
で2時間保持。
【0030】熱処理B 300 ℃/時間の速度で室温から800 ℃まで加熱。800 ℃
で2時間保持。
【0031】熱処理C 300 ℃/時間の速度で室温から750 ℃まで加熱。750 ℃
で2時間保持。
【0032】熱処理D 300 ℃/時間の速度で室温から700 ℃まで加熱。700 ℃
で2時間保持。
【0033】熱処理E 300 ℃/時間の速度で室温から650 ℃まで加熱。650 ℃
で8時間保持。
【0034】熱処理F 100 ℃/時間の速度で室温から650 ℃まで加熱。650 ℃
で6時間保持。
【0035】熱処理G 300 ℃/時間の速度で室温から600 ℃まで加熱。600 ℃
で1時間保持。300 ℃/時間の速度で600 ℃から850 ℃
まで加熱。850 ℃で2時間保持。
【0036】熱処理H 100 ℃/時間の速度で室温から625 ℃まで加熱。625 ℃
で4時間保持。
【0037】表III は、X線粉末回折図形における最も
強いホタル石のピーク、すなわち、1.94オングストロー
ムでの強さの測定とともに個々の試料に施した熱処理ス
ケジュールを記載している。CaF2 は核形成剤として
機能するので、常に少量は含有している。そのd−間隔
(spacing )は約10%の少量のカナサイトのピークとも
一致する。3つのホタル石のピークの各々が多くのカナ
サイトのピークのうちの1つと一致することが認められ
た。回折ピークの幅は、相の量と結晶サイズを示してい
る。例えば、幅の広いピークは、ホタル石が非常に微細
な粒(<0.1 μm)の核形成相として存在することを示
している。そのように結晶化が行なわれたことは、走査
電子顕微鏡により確認された。
【0038】
【表2】
【0039】結晶化は各々の試料において実質的に完全
であった。前述したように、低温でそのような高水準の
結晶化度を達成する組成物の能力は、カナサイト相とホ
タル石相の核形成と成長の速度曲線が温度で重複すると
いう事実によるものであると考えられている。そして温
度があまりに低い(約625 ℃から700 ℃)ので、第2の
ホタル石の成長と相分離の駆動力が最小限となり、表II
I に説明したように、それによって、微量のホタル石核
形成結晶、その核形成結晶上に成長したカナサイト結
晶、および間隙にある残留ガラスのみから実質的になる
ミクロ構造を形成する。それゆえ、表から分かるよう
に、625 ℃から700 ℃の核形成/結晶化温度を使用する
ことにより、第2のホタル石の相が発生するのを防ぐこ
とができる。
【0040】図2から図4は、熱処理AおよびEを施し
た後の実施例1の表面の複製電子顕微鏡写真である。表
面を軽く腐食させ(熱いアルカリ性溶液中に1分間)、
結晶の境界を強調している。図2および図3は、高温
(熱処理A)および低温(熱処理E)で処理した試料の
表面をそれぞれ示している。図3にはミクロン以下のピ
ットが認められないので、第2のホタル石の結晶相が存
在しないことが立証される。図4は熱処理Eを施した後
のピットのない表面の端を含む図(over-the-edge vie
w)であり、ランダムに配向した、ブレード状のカナサ
イト結晶がはっきりと観察される物質の破壊表面を示し
ている。各々の顕微鏡写真の下側にある白色の棒が1μ
mの長さを示している。
【0041】表III に記載したデータは、単相ガラスセ
ラミックボディを製造する低温での熱処理の概念が、記
載した組成範囲に亘って実施できることを示している。
各々の場合において、X線粉末回折図で核形成相のみを
示す非常に広く強度の小さいCaF2 ピークとともに強
いカナサイトのピークが低温熱処理により形成された。
この技術は、実施例7および8に示したような比較的多
量のフッ素を含有する組成物にも適用できる。非常に低
い熱処理温度で高結晶性の単相カナサイトガラスセラミ
ックボディを製造することができることは注目に値す
る。前述したように、この単相ボディが調製できること
は、図1に示したようなカナサイトとホタル石の相の核
形成と成長の速度曲線の温度における重複によるものだ
と考えられている。
【0042】表はまた、ガラス組成物中のフッ化物の濃
度を減少させると、その結果第2のホタル石相の量が減
少することを示している。言うまでもなく、約5%未満
までフッ化物の含有量を減少させると、核形成が効果的
でなくなり、結果としてより大きい結晶が成長し、残留
ガラスの量も増大するおそれがある。その結果、得られ
たミクロ構造からは(いくつかの用途には許容される
が)、剛性情報ディスク用の基体には望ましくないより
粗い研磨表面が形成されてしまう。
【図面の簡単な説明】
【図1】カナサイトとホタル石の相の核形成と成長の速
度曲線の重複を示すグラフ
【図2】従来のガラスセラミック品のミクロ構造を示す
電子顕微鏡写真
【図3】本発明のガラスセラミック品のミクロ構造を示
す電子顕微鏡写真
【図4】本発明のガラスセラミック品のミクロ構造を示
す電子顕微鏡写真

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドに面する表面上に磁気媒体の
    コーティングを有する磁気記憶ディスク用の剛性基体で
    あって、該剛性基体が、酸化物基準の重量パーセントで
    表して、50%−65%のSiO2 、18%−25%のCaO、
    6%−11%のNa2 O、6%−12%のK2 O、0%−2.
    5 %のAl2 3 、および5%−9%のFから実質的に
    なる組成を有する高結晶性で超微細な粒のガラスセラミ
    ックより実質的になり、堅く結合したブレード状のカナ
    サイト結晶が実質的に唯一の結晶相を構成し、該カナサ
    イト結晶が平均で約1μm以下の長さと約0.5 μm以下
    の幅であることを特徴とする剛性基体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の剛性基体を用いた磁気記
    憶ディスクであって、前記組成が55%−60%のSi
    2 、20%−23%のCaO、7.5 %−9%のNa2O、
    8%−9.5 %のK2 O、1.5 %−2.5 %のAl2 3
    および5%−7.5%のFから実質的になることを特徴と
    する磁気記憶ディスク。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の磁気記憶ディス
    クおよびヘッドパッドを有する磁気記憶装置。
  4. 【請求項4】 カナサイトが実質的に唯一の結晶相を構
    成する非常に微細な粒のガラスセラミック品を製造する
    方法であって、 (a) 酸化物基準の重量パーセントで表して、50%−65
    %のSiO2 、18%−25%のCaO、6%−11%のNa
    2 O、6%−12%のK2 O、0%−2.5 %のAl
    2 3 、および5%−9%のFから実質的になるガラス
    のバッチを溶融して溶融物を得て、 (b) 該溶融物を冷却しながら所望の形状のガラスボデ
    ィを形成し、 (c) 該ガラスボディをその場で結晶化させるのに十分
    な期間に亘り約625 ℃から700 ℃までの範囲の温度に該
    ガラスボディを暴露する各工程からなり、 前記結晶化により生じた結晶が、高度に結晶性であるミ
    クロ構造を有し、平均で約1μm以下の長さと約0.5 μ
    mの幅を有する堅く結合しブレード状の結晶からなるこ
    とを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 前記期間が約2時間から12時間におよぶ
    ことを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ガラスが、55%−60%のSiO2
    20%−23%のCaO、7.5 %−9%のNa2 O、8%−
    9.5 %のK2 O、1.5 %−2.5 %のAl2 3 、および
    5%−7.5 %のFから実質的になることを特徴とする請
    求項5記載の方法。
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