JPH0718652Y2 - パ−ツ供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、パーツフィーダ等からパーツ搬送路を介して
連続的に供給されるボルト等の頭付棒状パーツを１個宛
パーツ落し穴に送り出すパーツ供給装置に関する。

（従来の技術） 従来、この種装置として、第５図に示す如く、パーツ搬
送路ａの先端部に、該搬送路ａに直交して側方のパーツ
落し穴ｂにのびる搬送溝ｃと、該搬送溝ｃに沿ったスト
ッパｄとを設け、パーツ搬送路ａの先端のパーツｗをシ
リンダｅで駆動されるプッシャｆにより搬送溝ｅを介し
てパーツ落し穴ｂに送り出すようにしたものは知られ、
この場合先端のパーツｗとこれに隣接するパーツｗとの
間に挿入される切出し爪ｇをプッシャｆに突設して、先
端のパーツｗを確実に切出せるようにしている。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のものでは、パーツＷがストッパｄと切出し爪ｇと
の間に挟まれた状態でパーツ落し穴ｂに送り出されるた
め、時にストッパｄと切出し爪ｇとの間にパーツｗがか
み込んでしまうことがあり、又パーツ搬送路ａの長手方
向に直交するようにシリンダｅを横置きにする必要があ
って、シリンダｅを含む装置全体の横方向寸法が増し、
配置スペースが増す問題がある。

本考案は、かかる問題点を解決し、パーツ落し穴にパー
ツを１個宛確実に送り出せるようにした配置スペースの
小さな装置を提供することをその目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記目的を達成すべく、パーツ搬送路を介し
て連続的に供給される頭付棒状パーツを１個宛パーツ落
し穴に送り出すパーツ供給装置において、パーツ搬送路
の先端部に、パーツの棒状部を挿入する直線状の搬送溝
を有し、複数のパーツを垂下姿勢で１列に整列させた状
態で各パーツの頭部において滑動自在に支持するパーツ
受台を、これらパーツが自重で先方に送られるように先
方に向って下方に傾斜させて設け、該パーツ受台の該搬
送溝の先端にパーツの頭部より僅かに大きな径のパーツ
落し穴を形成すると共に、該パーツ受台上に、該搬送溝
の該パーツ落し穴の手前の部分に臨ませてパーツの頭部
の外径に等しいか僅かに大きな内径を持つ肉薄の半割筒
状のストッパ部材をその軸線が上下方向を向くように設
け、該ストッパ部材を該軸線を中心にして該ストッパ部
材の内周面が該搬送溝の尾方を向く待機位置と、該内周
面が該搬送溝の先方を向く送り出し位置とに反転自在と
したことを特徴とする。

（作用） ストッパ部材を待機位置に反転すると、先端のパーツが
該ストッパ部材の内周面に当接して停止され、次いでス
トッパ部材を送り出し位置に反転すると、先端のパーツ
の周囲を半周してストッパ部材が先端のパーツと次のパ
ーツとの間に割り込み、先端のパーツがパーツ受台の傾
斜により搬送溝に案内されて垂下姿勢のまま前進してパ
ーツ落し穴に送り出され、次いでストッパ部材を再度待
機位置に反転すると、次のパーツがパーツ受台の傾斜に
より前進してストッパ部材の内周面に当接し、以上の作
動の繰返しでパーツが１個宛パーツ落し穴に送り出され
る。

（実施例） 第１図及び第２図を参照して、（１）は機台を示し、該
機台（１）上に夫々ステー（２）を介してパーツ供給装
置（３）の複数個を環状に配置し、該各供給装置（３）
に夫々パーツフィーダに連なるパーツ搬送路（４）を介
してパーツたるボルトｗを搬送し、該各供給装置（３）
の後記するパーツ落し穴（８）から落下するボルトｗを
該機台（１）の中央部下側に設けた集合部（５）に各チ
ューブ（5a）を介して導くようにし、複数種のボルトを
選択して供給する選別供給装置を構成した。

該供給装置（３）は、第３図に明示する如く、パーツ搬
送路（４）の先端部に位置する、先方に向って下方に傾
斜するパーツ受台（６）を備えるもので、該受台（６）
に、ボルトＷの棒状部を挿入する搬送溝（７）を前記搬
送路（４）に連続して先方に直線状にのびるように形成
すると共に、該搬送溝（７）の先端にボルト頭部Waより
僅かに大きな径のパーツ落し穴（８）を形成し、更に該
受台（６）上に、該搬送溝（７）の該落し穴（８）の手
前の部分に臨ませてボルト頭部waの外径に等しいか又は
僅かに大きな内径をもつ肉薄の半割筒状のストッパ部材
（９）をその軸線が上下方向を向くように設けるものと
し、図示のものでは該ストッパ部材（９）を下端に一体
成形したこれと同一軸線の軸部（9a）において該受台
（６）上のブラケット（6a）に軸支し、該ブラケット
（6a）上に該軸部（9a）に連結されるロータリーアクチ
ュエータ（10）を搭載して、該アクチュエータ（10）に
より該ストッパ部材（９）をその内周面が搬送溝（７）
の尾方を向く第３図示の如き待機位置と、該内周面が該
搬送溝（７）の先方を向く第４図示の如き送り出し位置
とに反転し得るようにした。

図面で（11）は受台（６）に取付けたストッパ部材
（９）の振れ防止板である。

以上の構成によれば、ストッパ部材（９）が待機位置に
存し、パーツ搬送路（４）から搬送溝（７）に送り込ま
れる先端のボルトｗがその頭部waのストッパ部材（９）
の内周面への当接によりパーツ落し穴（８）の手前位置
で停止されている状態からストッパ部材（９）を送り出
し位置に180°反転すると、該ストッパ部材（９）がこ
のボルト頭部waの周囲を半周して該頭部waの前面が開放
され、先端のボルトｗがパーツ受台（６）の傾斜により
該搬送溝（７）に沿って前進してパーツ落し穴（８）に
送り出され、この際次のボルトｗはその頭部waのストッ
パ部材（９）の外周面への当接で前進を阻止され、次い
でストッパ部材（９）を待機位置に再度反転したとき、
該ボルトｗがパーツ受台（６）の傾斜により該ストッパ
部材（９）の内周面にボルト頭部waが当接する位置まで
前進して停止され、以上の作動の繰返しによりボルトｗ
が１個宛パーツ落し穴（８）に送り出される。

ここで、本実施例の如くパーツ供給装置（３）の複数個
を配置する場合、従来の如くプッシャｆ用のシリンダｅ
を横置きするものでは、個々のパーツ供給装置（３）の
配置スペースが増してこれらをコンパクトに配置できな
くなるが、本案ではパーツ受台（６）上にストッパ部材
（９）とその上方にロータリーアクチュエータ（10）と
を縦置きできるため、パーツ供給装置（３）の配置スペ
ースはパーツ受台（６）分のスペースで足り、当該供給
装置（３）の複数個をコンパクトに配置でき有利であ
る。

（考案の効果） 以上の如く本考案によるときは、半割筒状のストッパ部
材の反転でパーツを１個宛確実にパーツ落し穴に送り出
させると共に、パーツはパーツ受台の傾斜により自重で
先方に送られるため搬送駆動機構が不要となり、更にパ
ーツを垂下姿勢で直線状の搬送溝に沿って搬送しつつ分
離できるためパーツ受台を幅狭に形成でき、且つストッ
パ部材をパーツ受台の上方への投影空間に収まるように
配置でき、構造簡単で且つスペース効率の良い装置を得
られる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置を具備する選別供給装置の部分截断正
面図、第２図はその平面図、第３図は要部の斜視図、第
４図はパーツ送り出し作動を示す斜視図、第５図は従来
装置の平面図である。 ｗ…ボルト（パーツ） （３）…パーツ供給装置 （６）…パーツ受台 （７）…搬送溝 （８）…パーツ落し穴 （９）…ストッパ部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−12514（ＪＰ，Ａ) 特公 昭46−40452（ＪＰ，Ｂ１) 特公 昭60−2774（ＪＰ，Ｂ２) 実公 昭58−29071（ＪＰ，Ｙ２) 実公 昭60−2725（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パーツ搬送路を介して連続的に供給される
   頭付棒状パーツを１個宛パーツ落し穴に送り出すパーツ
   供給装置において、パーツ搬送路の先端部に、パーツの
   棒状部を挿入する直線状の搬送溝を有し、複数のパーツ
   を垂下姿勢で１列に整列させた状態で各パーツの頭部に
   おいて滑動自在に支持するパーツ受台を、これらパーツ
   が自重で先方に送られるように先方に向って下方に傾斜
   させて設け、該パーツ受台の該搬送溝の先端にパーツの
   頭部より僅かに大きな径のパーツ落し穴を形成すると共
   に、該パーツ受台上に、該搬送溝の該パーツ落し穴の手
   前の部分に臨ませてパーツの頭部の外径に等しいか僅か
   に大きな内径を持つ肉薄の半割筒状のストッパ部材をそ
   の軸線が上下方向を向くように設け、該ストッパ部材を
   該軸線を中心にして該ストッパ部材の内周面が該搬送溝
   の尾方を向く待機位置と、該内周面が該搬送溝の先方を
   向く送り出し位置とに反転自在としたことを特徴とする
   パーツ供給装置。