JPS6324995Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はブラインドリベツトをブラインドリベ
ツト締結工具に供給する装置に関し、特に、バラ
積みしたブラインドリベツトを方向を揃えて送り
出す自動給送装置からリベツト締結工具にブライ
ンドリベツトを一本ずつ供給する装置に関する。

従来技術 ブラインドリベツトを整列させ一本ずつリベツ
ト締結工具に方向を揃えて送り出すブラインドリ
ベツト供給装置は、特開昭51−46480号公報に示
されている。このブラインドリベツト供給装置
は、整列したブラインドリベツトを送るシユート
と、このシユートから送られてくるリベツト群か
ら１つのリベツトを送り管に引渡す分離ピンを備
え、送り管に渡されたリベツトは圧縮空気によつ
てリベツト締結工具に圧送されるようになつてい
る。

この従来装置では、シユートから送り管へ渡す
際に分離ピンが作用して列状に並んだリベツトを
分離しているため、ピンが誤動作や劣化するとシ
ユートあるいは送り管でリベツトが詰まることが
あつた。また、分離ピンの動作のために複雑な機
構とする欠点もあつた。従つて、簡単な構成でし
かもリベツトの詰まりのないリベツト供給装置が
望まれている。

かかる目的で、シユートと送り管との間にシユ
ートを横切る方向に移動する分離板を配置し、こ
の分離板に一本ずつリベツトを収容した後移動さ
せて送り管の入口にリベツトを配置して送り管内
を圧送するようにしたブラインドリベツト供給装
置を提案した。この装置ではリベツトの詰りは減
少したが、リベツトの送りが途切れたり、また分
離板の往復の際に振動や騒音が発生する欠点が出
てきた。

ブラインドリベツトではなくねじを列状に揃え
て送り、該ねじ列から１本ずつねじを分離し、分
離したねじを送り出すようにした分離装置が実開
昭57−135523号公報に開示されている。この装置
では列状に揃つたねじを送るシユートの先端が回
転体の側面に設けられ、この回転体の側面には周
方向に等間隔に穴が形成されてその穴の中に一本
ずつねじを収容できるようになつている。ねじを
一本ずつ収容するため、ねじ収容穴の上面にはス
ライド板が設けられ、このスライド板は回転体の
中心のカム板によつて回転体の半径方向にスライ
ドして、シユート部分で一本だけねじを穴に収容
するように作用し、収容後は穴から引込んでねじ
を穴に収容し、回転体の回転を妨げないようにな
つている。この装置はねじを分離し供給するに際
して目詰りや途切れがなく、また振動や騒音がな
い点で好ましい。しかしながら、この装置はねじ
に代表される頭付部品を対象とするもので、ブラ
インドリベツトのような無頭部品に適用すること
はできない。また、スライド板の制御のためにカ
ムやばね等のやや複雑な機構を必要とする。

考案の目的 従つて本考案の目的はブラインドリベツトを分
離しリベツト締結工具へ一本ずつ送り出すにあた
つて、目詰りや途切れを生ずることなくまた振動
や騒音を生ずることなく簡単な機構で供給できる
ブラインドリベツト供給装置を提供するにある。

考案の構成 かかる目的を達成するため、本考案によるブラ
インドリベツト供給装置は、自動給送装置からブ
ラインドリベツトを送り出すシユートと、該シユ
ートの先端が側面に取付けられ、送られてくるブ
ラインドリベツトを受取る中空の円筒状ハウジン
グと、このハウジング内に回転自在に支持され、
側面には１本のブラインドリベツトを収容する溝
が形成され、更に直径方向に延び且つ溝に隣接す
る部分で小径にされた一方の側が前記溝に連通す
る穴が形成された円柱部材と、前記穴に収容さ
れ、一端が前記溝から突出しうるように細く形成
され、他端側が太く形成されたピンと、このピン
の前記大径部分と溝に隣接する小径穴部分との間
の穴に設けられ、前記ピン他端をハウジングの内
面に当接させるように付勢するばねと、ハウジン
グの上面または下面であつてハウジング周面に沿
つて前記シユートとは異なる位置に取付けられて
１本のブラインドリベツトをリベツト締結工具に
送る送り管と、円柱部材を、前記溝がシユートの
先端に対面する第１位置と送り管に対面する第２
位置との間で回転させる手段とを備え、円柱部材
が前記第２位置にあるとき、ピンの前記一端が溝
から穴へ引込むように、前記ハウジングの内面に
はピンの後端が当接する位置に凹部が形成されて
いることを特徴とする。

考案の作用 円柱部材の溝は、ブラインドリベツトを一本だ
け収容する大きさにすることにより、シユートか
ら送られてくる列状のリベツトの内先頭のリベツ
トだけを受け取り、円柱部材の回転によりそのリ
ベツトを送り管に渡す。ピンはリベツトの姿勢を
正し保つのに役立ち、溝内でのリベツトの倒れ込
みを防止し、これにより送り管へ正しい姿勢で送
るだけでなく、リベツトの溝への収容時にも後続
のリベツトの倒れ込みを防止し、これにより詰り
等の事故も防止する。なお、ピンは第２位置にあ
るとき溝から引込められ、リベツトの送りを邪魔
しない。

実施例 以下本考案の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。

第１図において、ブラインドリベツトは自動給
送装置１のホツパ２にばらばらの状態で投入さ
れ、その内部で整列させられ、整列した状態でシ
ユート３に送り込まれる。シユート３は下方に向
けて傾斜しており、整列状態で自重により下方へ
送られる。シユート３の先端は中空の円筒状ハウ
ジング４の側面に取付けられ、その内部でブライ
ンドリベツトが１本ずつに分離され、ハウジング
４の上面に設けられた送り管５に送り込まれ、矢
印に示す如く締結工具（図示せず）に向けて送り
出される。この送り出しは圧縮空気による圧送が
好ましい。

第２図〜第５図は本考案によるブラインドリベ
ツト供給装置の一実施例を示しており、シユート
３は、第３図及び第５図に示すように、ブライン
ドリベツト６のマンドレル７を両側から規制案内
する１対のレールから成る。ブラインドリベツト
６は、リベツト本体８を有し、マンドレル７を
（下方に）引張ると該本体８の管状部が座屈しパ
ネル等に取付けられるもので周知のものである。
シユート３の先端はハウジング４の側面に取付け
られて自重により送られてくるブラインドリベツ
ト６を受け取るようになつている。中空円筒状ハ
ウジング４の内部には、該ハウジング４の内部を
ほぼ埋める円柱部材１０が回転自在に設けられて
いる。この円柱部材１０は直円柱でなくともよ
く、図示のように、直径の異なる２段形状のもの
であつてもよく、また必ずしもむく材でなくとも
よく、円筒状ハウジング４内で回転できる限り中
空の材料でもよい。この円柱部材１０は、図示さ
れないが、ロータリアクチユエータ、ベルト、ギ
ヤ等の手段を介して回転駆動手段に連結され、ハ
ウジング４内で所定角度回転させられる。円柱部
材１０には、その側面に上下に延びてブラインド
リベツト６を一本だけ収容する大きさの溝１１が
形成されている。この溝１１は、図示のように、
ブラインドリベツト６の形状に合せてリベツト本
体８を収容する部分は大径に、マンドレル７を収
容する部分は小径に形成されるのが好ましい。

円柱部材１０には、前記溝１１から直径方向に
対向する面に延びる穴１２が形成されており、こ
の穴１２にはピン１３が収容されている。ピン１
３は、その後端がハウジング４の内面に当接する
ようばね１４で付勢されており、その後端面はハ
ウジング内面に滑らかに摺動するように半球状に
形成されている。後端がハウジング内面に当接し
たピン１３の先端は、溝１１に突出しており、例
えばブラインドナツト６のリベツト本体８の側面
を支持し、これにより溝１１に収容されるブライ
ンドリベツトの姿勢を正しく維持し、ひいては次
のブラインドリベツトが溝１１に入り込むのを防
止している。

ブラインドリベツトの送り管５は、ハウジング
４の上面であつてハウジング周面に沿つてシユー
ト３とは異なる位置に取付けられており、円柱部
材１０が回転させられて溝１１が送り管５の口に
通じるようになつている。この送り管５の真下の
ハウジング下面には圧縮空気が供給される送気口
１６が設けられており、溝１１が送り管５に整合
すると溝１１から圧縮空気が送られるようになつ
ている。なお、送り管５は、図面に示す如くハウ
ジング上面に設けられなくともよく、下面に設け
られてもよい。また下面に設けた場合、ブライン
ドリベツトの自重で送り管５へ送り、そのまま工
具へ送ることもでき、この場合には圧縮空気も不
要になる。

送り管５の取付装置に対して直径方向に見て反
対側のハウジング内面には、少なくともピン１３
の後端が当接する部分に凹部１７が形成されてい
る。この凹部１７は第３図に示すように半径方向
外側に向かつて一定の深さに形成される。すなわ
ち、第５図に示すように、溝１１と送り管５が整
合する位置に円柱部材１０が回転させられたと
き、ピン１３がばね１４の力によつて後退してピ
ン１３の先端が溝１１から穴１２の中へ引込むよ
うに、凹部１７の深さが定められる。なお、凹部
１７の形状は、第３図に示すように一方がゆるや
かに傾斜、他方がピン１３の後端球面を受けて停
止させるように急傾斜あるいは半円状に形成され
るのが好ましく、これによりピン１３の後端が凹
部１７に入つたときそれ以上の円柱部材の回転を
阻止することができる。

動作において、第２図及び第３図の位置すなわ
ち第１位置に円柱部材１０を配置し、シユート３
から列状に送られてくるブラインドリベツト６を
円柱部材１０の溝１１で受けるようにする。溝１
１には１本のブラインドリベツト６が入り、ピン
１３の先端によつて正しい姿勢に保たれ、それ以
上のブラインドリベツトが溝１１に入るのが阻止
される。次に円柱部材１０を図示しない駆動手段
で回転させるとピン１３の後端が凹部１７に入
り、ここで送り管５と溝１１とが整合する、すな
わち第２位置に配置される（第４図及び第５図）。
この整合と同時に溝１１と送気口１６とが整合
し、圧縮空気が溝１１に供給され、ブラインドリ
ベツト６を第４図の上方に圧送し、そのままブラ
インドリベツト締結工具（図示せず）に送られ
る。この時、ピン１３は、第５図に示すようにそ
の先端が溝１１から後退しており、リベツトの圧
送を何ら妨げない。次のブラインドリベツトの送
りのため、再び円柱部材１０は溝１１がシユート
３の出口と整合する第１位置へ回転させられる。
これらの動作を繰返すことによりブラインドリベ
ツトは１本ずつ送り出される。

第６図及び第７図は、シユート３′から送られ
てくるブラインドリベツト６がマンドレル７を上
方にリベツト本体８を下方にして送られるように
なつている点で第２図〜第５図に示したものとは
異なる。また、このリベツトを受けるため円柱部
材１０の溝１１の形状も多少異なつており、ピン
１３の先端の突出量も僅かに異なる。しかし、基
本的な構成は第２図〜第５図の実施例と同じであ
り、第６図の第１位置で溝１１に収容されたブラ
インドリベツト６は第７図の第２位置で送り管５
に圧送され、再び第１位置と第２位置との往復に
より一本ずつリベツトを送ることができる。

考案の効果 以上のように、本考案によれば、自動給送装置
からブラインドリベツトを送り出すシユートの先
端が側面に取付けられ、送られてくるブラインド
リベツトを受取る中空の円筒状ハウジングと、こ
のハウジング内に回転自在に支持され、側面には
１本のブラインドリベツトを収容する溝が形成さ
れ、一方の側が前記溝に臨む直径方向に延び且つ
溝に隣接する部分で小径にされた穴が形成された
円柱部材と、この穴に収容され、一端が前記溝か
ら突出しうるように細く形成され、他端側が太く
形成されたピン及びこのピンの前記他端をハウジ
ングの内面に当接させるように付勢するばねと、
ハウジング周面に沿つてシユートとは異なる位置
でブラインドリベツトをリベツト締結工具に送る
送り管と、溝がシユートの先端に対面する第１位
置と送り管に対面する第２位置の間で円柱部材を
回転させる手段を備え、円柱部材が第２位置にあ
るとき、ピンの前記一端が溝から穴へ引込むよう
に、ハウジングの内面にはピンの後端が当接する
位置に凹部が形成されているので、従来の装置で
は必要とされた分離ピン等の分離のための部材を
使用することなく確実に分離される。

従つて、本考案によれば、リベツトの詰まりや
給送の途切れを生ずることがなくなり、カム等の
複雑な機構を用いることなく、ピンだけでブライ
ンドリベツトの姿勢を正しく保つことができ、構
成部品数が少なくなるだけでなく送りも確実にな
される。また、円柱部材は回転するだけであるの
で、従来の装置の分離部材のように往復動に伴う
振動や騒音もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるブラインドリベツト供給
装置を用いたリベツト自動送り装置の斜視図、第
２図は円柱部材が第１位置にあるときの、本考案
による装置の断面図、第３図は第２図の−線
断面図、第４図は円柱部材が第２位置にあるとき
の本考案による装置の断面図、第５図は第４図の
−線断面図、第６図は本考案の第２実施例
の、円柱部材が第１位置にあるときの断面図、第
７図は第６図の装置の、円柱部材が第２位置にあ
るときの断面図である。 １……自動給送装置、２……ホツパ、３……シ
ユート、４……ハウジング、５……送り管、６…
…ブラインドリベツト、７……マンドレル、８…
…リベツト本体、１０……円柱部材、１１……
溝、１２……穴、１３……ピン、１４……ばね、
１６……送気口、１７……凹部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) バラ積みしたブラインドリベツトを揃えて送
   り出す自動給送装置からリベツト締結工具にブ
   ラインドリベツトを１本ずつ供給する装置にお
   いて、自動給送装置からブラインドリベツトを
   送り出すシユートと、該シユートの先端が側面
   に取付けられ、送られてくるブラインドリベツ
   トを受取る中空の円筒状ハウジングと、このハ
   ウジング内に回転自在に支持され、側面には１
   本のブラインドリベツトを収容する溝を形成し
   た円柱部材と、この円柱部材にはその中を一方
   の側が前記溝に臨む直径方向に延び且つ溝に隣
   接する部分で小径にされた穴が形成されている
   ことと、この穴に収容され、一端が前記溝から
   突出しうるように細く形成され、他端側が大径
   に形成されたピンと、ピンの前記大径部分と溝
   に隣接する小径穴部分の間の前記穴に設けられ
   てピン他端を前記ハウジングの内面に当接させ
   るように付勢するばねと、前記ハウジングの上
   面または下面であつてハウジング周面に沿つて
   前記シユートとは異なる位置に取付けられて１
   本のブラインドリベツトをリベツト締結工具に
   送る送り管と、円柱部材を、前記溝がシユート
   の先端に対面する第１位置と送り管に対面する
   第２位置との間で回転させる手段とを備え、前
   記円柱部材が前記第２位置にあるとき、ピンの
   前記一端が溝から穴へ引込むように、前記ハウ
   ジングの内面にはピンの後端が当接する位置に
   凹部が形成されていることを特徴とするブライ
   ンドリベツト供給装置。 (2) 送り管がハウジングの上面に設けられ、ブラ
   インドリベツトは圧力空気によつて圧送される
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の装置。 (3) ハウジングは自動給送装置より下方に配置さ
   れ、ブラインドリベツトはその重力によりシユ
   ートからハウジングへ送られる実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の装置。 (4) ブラインドリベツトはリベツト本体を上にし
   た状態でシユートから送り込まれ、ピン先端は
   リベツト本体の側面に当接する実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の装置。 (5) ブラインドリベツトはリベツト本体を下にし
   た状態でシユートから送り込まれ、ピン先端は
   マンドレルの側面に当接する実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の装置。