JPH07186107A - 合板に使用する単板のプレス乾燥方法 - Google Patents

合板に使用する単板のプレス乾燥方法

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JPH07186107A
JPH07186107A JP34781993A JP34781993A JPH07186107A JP H07186107 A JPH07186107 A JP H07186107A JP 34781993 A JP34781993 A JP 34781993A JP 34781993 A JP34781993 A JP 34781993A JP H07186107 A JPH07186107 A JP H07186107A
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紘一 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数の単板を速やかに、しかも均一に乾燥す
る。乾燥した単板を平面状に修正して反りを極限する。 【構成】 蒸気逃し用部材を介して熱板で単板を押圧加
熱して含水率を所定の値に低下させる。開圧した熱板の
間から単板を外部に取り出し、その後、未冷却状態にあ
る単板をコールド板で挟着して押圧し、コールド板を単
板の表面に密着させてプレス状態で強制的に冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合板に使用する単板を乾
燥する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合板は乾燥した単板を積層する状態に接
着して製造される。現在、合板用の単板は熱風乾燥して
乾燥される。近年、合板業界は歪の少ないラワン等の原
木の入手難と輸入合板との競争という厳しい環境から、
安い小径木を使用したり、これまでは使用が非常に難し
いとされていた歪の多い原木を、コストを下げて乾燥す
る必要が生じ、熱風乾燥にかわってホットプレス乾燥方
法が脚光があびてきている。
【0003】ホットプレス乾燥方法は、熱風乾燥に比べ
ると次のような優れた特長がある。 消費する熱エネルギーが少ない。 アイロン効果によって変形している単板を平面状に
修正して乾燥でき、雑木を合板用の単板に使用できる。 単板全体を均一に乾燥できる。 剥ぎ肌の悪い単板表面を綺麗に修正できる。 乾燥するときの面積収縮率を少なくできる。 火災事故による運転休止の可能性を少なくできる。 ホットプレス乾燥方法が以上の特長を備えるのは、熱板
で単板の表面全体をプレスして加熱乾燥させるからであ
る。
【0004】これに対して、熱風乾燥で単板を乾燥する
方法は、図1に示すように単板1から水分を気化させて
除去する。このとき、単板の含水率と温度は図2で示す
ように変化する。図2においてAの時間帯は材料予熱期
間とよばれ、熱風によって単板温度を熱風の湿球温度ま
で上昇させる準備期間である。Bの領域は恒率乾燥期間
とよばれ、熱風により受け入れられた熱量は表層部に水
分の存在する限り単板温度は一定に保たれて全て水分の
蒸発に使用される。含水率は時間に比例して減少するの
で、恒率乾燥とよばれる。Cの領域は減率乾燥期間とよ
ばれ、内部から水分の移動が蒸発に追い付かなくなる
と、表層部は乾燥し、単板表面温度が上昇する。水分の
移動が遅れ、乾燥速度が遅くなるので減率乾燥期間とよ
ばれる。
【0005】以上の工程を経て単板を乾燥する熱風乾燥
は、現実に合板工場で稼動しているもので、単板を1立
方メートル乾燥するのに、蒸気の消費量が約1500k
g、水分1kgを乾燥する蒸気の消費量が2.5〜3k
gといわれている。これに対して、ホットプレス乾燥方
法は1立方メートルの単板を乾燥する蒸気消費量を約8
00kg、水分1kgを除去するための蒸気消費量を約
2kgと著しく少なくできる。さらに、乾燥運転に使用
する消費電力は、熱風乾燥が70kW/m3であるのに
対し、ホットプレス乾燥方法は24kW/m3と極めて
少エネルギーとなる。
【0006】ホットプレス乾燥方法は以上のように優れ
た特長を有するが、合板用の単板乾燥にはほとんど使用
されていないのが実状である。ホットプレス乾燥方法が
原理的には優れた乾燥方法であっても、実用化のために
は種々の問題を解決しなければならないからである。改
良されたホットプレス乾燥方法が、特開昭62−202
988号公報に記載されている。この公報に記載される
ホットプレス乾燥方法は、熱板と単板との間の発生する
蒸気をスムーズに廃棄するために、一定のインターバル
で熱板を開圧している。この方法は単板の乾燥時間が長
くなる欠点がある。開圧したときに熱板で単板を加熱で
きないからである。また、熱板をプレスしたり開圧した
りするので駆動機構が複雑になる欠点もある。
【0007】この欠点を解消する改良されたホットプレ
ス乾燥方法が、特開昭62−299689号公報に記載
される。この公報に記載されるホットプレス乾燥方法
は、熱板と単板との間に蒸気逃し用部材を挟着してい
る。蒸気逃し用部材には、パンチングメタルや金網が使
用される。蒸気逃し用部材を介して熱板にプレスされる
単板は、プレスした状態で蒸気を速やかに除去できる特
長がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、前記の方
法は、一定のインターバルで熱板を開く必要がない。熱
板で単板を押圧する状態で、蒸気を効率よく排気できる
からである。効率よく排気できるが、やや内部に含水率
のムラができ、それによって単板に歪が出てくる場合が
ある。
【0009】本発明者はこの乾燥方法の欠点を解消する
ために、乾燥条件を変えて膨大な実験をくり返した。そ
の結果、熱板から取り出して積載すると歪が戻ってきた
り、積載した堆の内部の熱が発散しないことから、続い
ての糊付工程においてその熱が接着剤のキュアを早め、
接着力を弱めることがわかった。しかしながら、積層し
た状態では内部の単板の温度を効率よく除去できず、単
板全体を均一な温度にできなかった。
【0010】この弊害を防止するために、本発明者は、
熱板乾燥装置から取り出した単板を冷却プレスで冷却し
セッティングしてから積載することにした。
【0011】単板表面の含水率が低く、内部の含水率が
高くなって均一に乾燥することは、やや難しい。単板表
面の水分は効率よく除去されるが、内部の水分は表面に
移行するのに時間がかかるからである。冷却プレスで押
さえると単板を冷却し、まっすぐな状態にセッティング
すると同時に水分の均一化をはかるものである。合板に
使用する単板は、短時間で乾燥すると共に、反りを少な
くして含水率を均一にするという、互いに相反する極め
て難しい技術が要求される。
【0012】本発明は従来のこれ等の欠点を解消するこ
とを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、
多数の単板を速やかに、しかも均一に乾燥できると共
に、乾燥した単板を平面状に修正して反りを極限できる
合板に使用する単板のプレス乾燥方法を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のプレス乾燥方法
は、前述の目的を達成するために下記のようにして単板
を乾燥する。本発明の乾燥方法は、単板を蒸気逃し用部
材を介して熱板で挟着して加熱乾燥する方法をさらに改
良したものである。本発明の乾燥方法は、蒸気逃し用部
材を介して熱板で押圧、加熱して含水率を所定の値に低
下させた単板を、開圧した熱板の間から外部に取り出し
て、未冷却状態にある単板をコールド板で挟着して押圧
し、コールド板を単板の表面に密着させてプレス状態で
強制的に冷却することを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の合板に使用する単板のプレス乾燥方法
は、大別すると次の3工程で単板を効率よく乾燥する。 [第1の乾燥工程]蒸気逃し用部材を介して単板を押圧
し、熱板で加熱して乾燥する。この工程で、単板は熱板
に挟着されて強制的に加熱、乾燥される。ただ、本発明
の乾燥方法は、蒸気逃し用部材を介して単板を押圧して
加熱して乾燥する。単板の内部の蒸気は、100℃以上
に加熱され、沸騰して高圧の蒸気となって、表面に移行
して蒸気逃し用部材で押圧される面から除去される。こ
の状態で所定の含水率まで単板を乾燥する。
【0015】熱板を開いて単板を熱板の間から取り出
す。熱板から取り出された単板は、100℃以上に加熱
された熱板で加熱されるので、表面部分の水分は効率よ
く気化して除去される。表面の水分が気化して除去され
ると、大きな気化熱で単板の表面温度は急激に低下す
る。単板表面の水分は効率よく除去される。ただ、単板
の内部の水分は短時間で表面に移行しないので、単板内
部の含水率は充分に低くない。
【0016】[冷却工程]表面の水分を除去した単板
を、コールド板で挟着して冷却する。コールド板は、表
面から水分が自由に気化されるのを制限して、単板の内
部に含まれる水分を表面に移行させて単板全体の含水率
を均等化する。さらに、冷却されるまで単板をコールド
板で押圧してセッティングされる。単板の狂いを防止し
て理想的な平面状に保持して乾燥する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための単板のホットプレス乾燥方法を例示
するものであって、本発明はホットプレス乾燥方法を下
記のものに特定しない。
【0018】本発明の単板のホットプレス乾燥方法は、
図3と図4に示すようにして単板1をプレスして乾燥す
る。図3に示すように、熱板2の間に蒸気逃し用部材3
を配設し、熱板2と蒸気逃し用部材3に原木を所定の厚
さにスライスした単板である単板1を載せる。熱板2は
蒸気で加熱するために、縦に貫通して複数の蒸気路(図
示せず)を設けている。蒸気路に加熱した蒸気を流し
て、熱板2を加熱している。熱板2の温度は170〜1
80℃に設定される。熱板2の温度をこの範囲に設定す
ると、乾燥時間を短かくして単板1の熱劣化を防止でき
る。ただ、熱板2の温度は、130〜200℃、さらに
好ましくは150〜190℃とすることもできる。
【0019】蒸気逃し用部材3は、金網3Aとパンチン
グメタル3Bである。2枚のパンチングメタル3Bの間
に金網3Aを挟着して蒸気逃し用部材3としている。パ
ンチングメタル3Bは金属板に無数の少孔(図示せず)
をあけたものである。少孔の直径は0.2〜5mmが最
適である。0.2mm以下の少孔は詰まりやすくて蒸気
をスムーズに透過できない。5mm以上の少孔は単板1
の表面に突出するマークをつけることがある。パンチン
グメタル3Bの有孔率(少孔開口面積の総和/パンチン
グメタルの面積)は20%が最適である。乾燥時間を最
も短くできるからである。ただ、有孔率は5〜60%の
範囲とするともできる。
【0020】パンチングメタル3Bはステンレス板、表
面をメッキした鉄板、アルミニウム板、銅板、真鍮板等
を使用する。金網3Aはステンレス製の金網を使用す
る。ステンレス網に代わって、メッキした鉄製の金網や
銅製の金網も使用できる。金網3Aの網目は、単板1の
プレス圧に充分に耐えるものとする。
【0021】図4に示すように、熱板2の間に蒸気逃し
用部材3を配設し、蒸気逃し用部材3と熱板2とで単板
1をプレスする。この状態で単板1をプレスすると、熱
板2に押圧される面は蒸気透過抑制状態のプレス面Lと
なる。蒸気逃し用部材3に押圧される面は、蒸気を排気
しやすい状態となって蒸気高透過率のプレス面Hとな
る。熱板2が単板1を押圧する蒸気透過抑制状態は、平
面状の熱板2が平面状の単板1表面に密着する。したが
って、単板1はこの面で効率よく加熱され、発生した蒸
気の排気は制限される。蒸気逃し用部材3で押圧される
単板1の表面は、蒸気を排気しやすい環境となり、単板
1を透過して表面に移行する蒸気を排気する。
【0022】図4に示す状態で、熱板2と蒸気逃し用部
材3とで単板1を加熱状態にプレスする。この状態で単
板1をプレスする時間は、単板1の厚さ、熱板2の温
度、要求される単板1の水分率等によって最適な時間に
調整される。たとえば、単板1の厚さを3mm、熱板2
の温度を170〜180℃、要求される単板1の水分率
を8%とする場合、プレス時間は約3分とする。単板1
をプレスする圧力は1kg/cm2以上とする。
【0023】図4に示す状態で単板1をプレスすると、
熱板2の両面で単板1の片面を加熱してプレスできる。
したがって、このようにして単板1をプレスする方法
は、1枚の熱板2で2枚の単板1をプレスして乾燥で
き、熱板2の枚数に対して、乾燥できる目的の枚数を多
くできる特長がある。
【0024】ただ、図5と図6とに示すように、熱板2
の上に蒸気逃し用部材3を載せ、熱板2と蒸気逃し用部
材3とで単板1を挟むようにしてプレスして乾燥するこ
ともできる。この方法は、1枚の熱板2で1枚の単板1
をプレスして乾燥する。この方法は単板1の両面を熱板
2で加熱できる特長がある。すなわち、単板1の上面は
熱板2に直接に密着して加熱され、単板1の下面は蒸気
逃し用部材3を介して熱板2に加熱される。したがっ
て、単板1の両面から熱板2に加熱されて効果的に乾燥
される。また、この方法は、蒸気逃し用部材3を平面状
の熱板2で支持するので、蒸気逃し用部材3にそれほど
強靱な強度が要求されない特長もある。
【0025】熱板2と蒸気逃し用部材3とでプレスして
単板1を乾燥した後、熱板2を開いて乾燥した単板1が
取り出される。この状態で乾燥された単板1は、全面を
熱板2と蒸気逃し用部材3とで押圧して乾燥するので、
全面を均一に乾燥できる特長がある。
【0026】以上のように単板の片面を熱板で押圧し、
他の面を蒸気逃し用部材を介して押圧して加熱、乾燥す
る方法は、短時間に能率よく単板を内部まで乾燥できる
特長がある。それは、単板の内部で高圧の蒸気を発生さ
せ、この熱を蒸気一定の方向に押し出すことにより、高
圧の蒸気で単板内部の水分を加熱して除去するからであ
る。さらに、熱板を単板の片面に密着して効果的に加熱
できる特長もある。このため、熱板の熱エネルギーは有
効に単板に伝導され、単板の水分は効率よく沸騰して気
化される。ただ、このように単板の片面を熱板で加熱し
て乾燥する方法は、熱板で押圧される面の含水率が、蒸
気逃し用部材で押圧される面よりも高くなる。しかしな
がら、コールドプレスで冷却する工程で単板全体の含水
率は均一化される。
【0027】本発明の単板の乾燥方法は、単板を熱板で
乾燥する方法を前記の方法に特定しない。単板は、両面
を蒸気逃し用部材を介して熱板で加熱して乾燥すること
もできる。
【0028】熱板2で単板1を加熱して所定の含水率ま
で乾燥した後、図7に示すように熱板2を開き、開いた
熱板2の間から単板1を排出する。熱板2から排出する
高温の単板1は、積層することなく離した状態で多段の
ワゴン6の棚6Aに積載する。ワゴン6は熱板2と同じ
段数の棚6Aを有し、開いた熱板2と同じ高さに棚6A
がある。単板1は、熱板2から同じ高さの棚6Aに移送
されてワゴン6に収納される。ワゴン6に移された単板
1は、170〜180℃の熱板2で加熱されていたの
で、表面から勢いよく水分が気化して乾燥される。
【0029】ワゴン6の棚6Aで表面の水分を除去した
単板1を、図8に示すように、コールドプレス5のコー
ルド板5Aの上に移送して冷却する。ワゴン6は、ホッ
トプレスの近傍からコールドプレス5の近傍に移動し
て、単板1をコールドプレス5に搬入する。すなわち、
ワゴン6をホットプレスの近傍に移動させて熱板2から
ワゴン6に単板1を移送し、ワゴン6をコールドプレス
5の近傍に移動して、単板1をコールドプレス5に搬入
する。
【0030】ワゴン6からコールド板5Aに移送される
単板1の表面温度は約90℃前後になる。ただ、本発明
の単板のプレス乾燥方法は、熱板から取り出した後、コ
ールド板5Aに移送するときに単板温度を90℃に特定
しない。ただコールド板5Aに搬入する単板温度が低す
ぎると、コールド板5Aで平面状に修正するのが難しく
なる。コールド板5Aに搬入する単板温度は、単板1の
反りと含水率とを考慮して最適値に調整する。
【0031】コールド板5Aの間に搬入された単板1
は、図9に示すようにコールド板5Aにプレスされて冷
却される。コールド板5Aは内部に常温の冷却水を流し
て強制冷却される。コールド板5Aにプレスされた単板
1は、強制的に冷却される。冷却される単板1は、加圧
によって全体の含水率が均一化されると共に冷却され平
板状にセッティングされる。単板1をワゴン6の棚6A
に載せて、単板1の水分を効果的に除去できるが、単板
の表面と内部で含水率に差ができる。冷却工程は、単板
内部の水分を表面に移行させて単板全体の含水率を均一
化する効果がある。さらに単板1をコールドプレス5で
冷却する本発明の乾燥方法は、単板表面を綺麗な平滑面
として全体を狂いのない平面状に修正して乾燥できる。
とくに、加熱状態にある単板1をコールドプレス5で冷
却するので、多少単板に歪ができても、コールドプレス
5で冷却する工程で、平面状に修正しセッティングがで
きる。コールドプレス5で冷却された単板1は、その後
に狂うことなく、積層して合板とする。
【0032】本発明の単板のホットプレス乾燥方法に使
用するプラントの平面図を図10に示す。この図に示す
乾燥プラントは、2台のホットプレス4と、1台のコー
ルドプレス5とを横に並べて配設し、ホットプレス4と
コールドプレス5に接近して移動する2台のワゴン6を
配設し、さらにワゴン6の反対側には、乾燥した単板1
をワゴン6から取り出すアンローダー7と、未乾燥の単
板1をワゴン6に供給するローダー8と、単板1をロー
ダー8とワゴン6とホットプレス4とコールドプレス5
とアンローダー7とに移送する移送手段9とを備えてい
る。
【0033】この乾燥プラントは、コールド板5Aの単
板プレス時間は熱板2の単板プレス時間の1/2で充分
である。2台のホットプレス4に対して1台のコールド
プレス5を備えている。ローダー8は、複数の単板1を
多段に積載して一緒にワゴン6に供給する。アンローダ
ー7は、ワゴン6に多段に積載された単板1を一緒にワ
ゴン6から取り出すものである。
【0034】この乾燥プラントは下記のようにして合板
用の単板を乾燥する。 (1) 未乾燥の単板1がローダー8で多段に積載され
る。 (2) ローダー8に多段に積載された単板1が、移送手
段9でもって一緒にワゴン6に送られる。 (3) ワゴン6がホットプレス4の隣に移動し、多段の
単板1は、開いた熱板2の間に搬入される。ワゴン6か
らホットプレス4へは、移送手段9が単板1を移送す
る。 (4) ホットプレス4の熱板2が閉じて、単板1をプレ
スして加熱、乾燥する。 (5) ホットプレス4にワゴン6を接近させると共に、
ホットプレス4の熱板2を開く。 (6) 開いたホットプレス4の熱板2からワゴン6の棚
6Aに、加熱された単板1が移送手段9で引き出され
る。ワゴン6に送られた単板1は、表面から水分が蒸発
する。 (7) ワゴン6がコールドプレス5に接近し、開いたコ
ールド板5Aに単板1が移送される。 (8) コールドプレス5のコールド板5Aが閉じて、単
板1をプレスして2次冷却する。 (9) 単板1を2次冷却して乾燥した後、コールドプレ
ス5のコールド板5Aを開く。 (10) 開いたコールド板5Aにワゴン6を接近させて、
コールド板5Aからワゴン6に単板1を移送する。 (11) ワゴン6がアンローダー7に接近し、乾燥して冷
却した単板1をアンローダー7に移送する。 (12) アンローダー7から1枚ずつ単板1が取り出され
る。
【0035】
【発明の効果】本発明の単板のプレス乾燥方法は、合板
に使用する多量の単板を短時間で乾燥できると共に、乾
燥させると狂いやすい小径木を原料として単板の反りを
解消し、しかも含水率を均一に乾燥できる理想的な特長
を実現する。それは、本発明の単板のプレス乾燥方法
が、蒸気逃し用部材を介して単板をプレスして加熱乾燥
し、その後、熱板から取り出した単板を表面から水分を
蒸発させ、表面の含水率が少なくなり、しかも、高温状
態にある単板をコールド板でプレスして平面状に保持し
て強制冷却するからである。熱板から取り出した単板
は、熱板で高温に加熱されているので、表面から効率よ
く水分が気化して除去される。ただ、この工程では単板
の表面の含水率は相当に低くなるが、内部の含水率は表
面よりも高くなり、含水率が不均一になる。そのため、
反りが出やすくなる。内部の水分が表面に移行するのに
時間がかかるからである。含水率が不均一な単板は、完
全に冷却されない高温状態でコールド板にプレスされ
る。内部の水分が表面に移行して含水率は均一化され
る。これと同時にコールド板で強制冷却されて完全に冷
却される。冷却は、加熱状態にある単板をコールド板で
プレスするので、単板表面の水分が除去されて単板に歪
が発生しても、冷却で平面状に修正して完全に乾燥され
る。とくに、加熱状態にある単板をコールド板で冷却す
るので、歪のある単板を割れずに綺麗な平面状に修正し
て冷却できる。平面状に修正して完全に冷却され、しか
も含水率を均一化して乾燥された単板は、その後の狂い
も少なく、合板として理想的な原料となる。このよう
に、反りや狂いを修正して単板を乾燥できる本発明の乾
燥方法は、従来の方法では有効に利用することが難しか
った狂いやすい小径木を原料に使用して合板を製造でき
る極めて優れた特長を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱風乾燥で単板を乾燥する状態を示す断面図
【図2】熱風乾燥で単板を乾燥するときの温度と水分率
の変化を示すグラフ
【図3】本発明の乾燥方法に使用する熱板と蒸気逃し用
部材の具体例を示す断面図
【図4】図3に示す熱板と蒸気逃し用部材が単板をプレ
スする具体例を示す断面図
【図5】本発明の他の乾燥方法に使用する熱板と蒸気逃
し用部材の具体例を示す断面図
【図6】図5の熱板と蒸気逃し用部材が単板をプレスす
る具体例を示す断面図
【図7】ホットプレスからワゴンに単板を移送する状態
を示す断面図
【図8】ワゴンからコールドプレスに単板を移送する状
態を示す断面図
【図9】単板をコールド板でコールドプレスする状態を
示す断面図
【図10】本発明のプレス乾燥方法に使用する乾燥プラ
ントの平面図
【符号の説明】
1…単板 2…熱板 3…蒸気逃し用部材 3A…金網 3B…パン
チングメタル 4…ホットプレス 5…コールドプレス 5A…コールド板 6…ワゴン 6A…棚 7…アンローダー 8…ローダー 9…移送手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単板を蒸気逃し用部材を介して熱板で挟
    着して加熱乾燥するプレス乾燥方法において、 蒸気逃し用部材を介して熱板で押圧加熱して含水率を所
    定の値に低下させた単板を、開圧した熱板の間から外部
    に取り出して、未冷却状態にある単板をコールド板で挟
    着して押圧し、コールド板を単板の表面に密着させてプ
    レス状態で強制的に冷却し、単板を歪のない状態にセッ
    ティングすることを特徴とする合板に使用する単板のプ
    レス乾燥方法。
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